JP2012217380A - 釣竿用グリップ及びその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触感に優れた軽量の釣竿用グリップ及びその製法の提供。
【解決手段】このグリップ10では、元節11、コルクシート27、カーボンクロス29、30及びガラスシート34が積層され、一体的に焼成されている。元節11の材料は、カーボン繊維プリプレグである。元節11の外側にコルクシート27が巻回され、コルクシート27の外側にガラス繊維プリプレグが巻回されている。焼成によって、ガラス繊維プリプレグに含浸された樹脂33がコルクシート27に浸透している。カーボン繊維プリプレグからもコルクシート27側へ樹脂が浸透している。
【選択図】図3

Description

この発明は、釣竿用グリップの構造及び製法に関するものである。
釣竿は、仕掛けないしリグの投入作業のほか、その仕掛け等にアタックした魚に対するフッキング及び取込作業に使用される。その際に、釣人は、釣竿のグリップを把持して当該釣竿を操作する。そのため、釣竿のグリップに要請される一般的性能は、釣人にとって握りやすいこと、手が滑らないこと及び握り心地が良いことであり、さらに、ターゲットとなる魚のアタック(いわゆるアタリ)を釣人が感知するために、ラインからティップに伝わった振動を釣人の手に確実に伝達することである、とされている(たとえば、特許文献1〜特許文献3参照)。
特開平11−318284号公報 特開2000−209984号公報 特開2004−33057号公報
上記特許文献1及び特許文献3に記載されたグリップは、上記要請に応えてコルクから構成されている。ところが、コルク製のグリップは握り心地が良いが、コルク自体の機械的強度が低いために、グリップが所要の剛性を維持しようとすれば厚肉構造とならざるを得ない。そのため、グリップひいては釣竿の重量が増加してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、触感に優れた軽量の釣竿用グリップ及びその製法を提供することである。
(1) 本発明に係る釣竿用グリップは、炭素繊維強化樹脂によりパイプ状に形成された第1層部材と、当該第1層部材の径方向外側に積層され、薄肉コルクシートによりパイプ状に形成された第2層部材とを備える。上記第1層部材及び第2層部材にマトリクス樹脂が浸透しており、これにより、両者が互いに固着されている。
この構成によれば、上記第1層部材に積層された第2層部材がコルクからなるので、当該釣竿用グリップを握った釣人にとって手が滑らず、しかも良好な触感が得られる。さらに、第2層部材は薄肉であるから、当該釣竿用グリップが軽量化され且つ小さなアタリであっても確実に釣人の手に伝わる。加えて、第2層部材は、マトリクス樹脂によって第1層部材と固着されているから、別途接着剤等を必要としない。
(2) ガラス繊維強化樹脂によりパイプ状に焼成された第3層部材が、上記第2層部材の径方向外側に積層されていてもよい。
この場合、第3層部材を構成するガラス繊維強化樹脂が第2層部材に浸透する。これにより、当該第2層部材は、第1層部材側から浸透した樹脂及び第2層部材側から浸透した樹脂によって確実に固着される。
(3) 上記第2層部材は、コルク地が露出しているのが好ましい。
すなわち、第2層部材の表面から上記マトリクス樹脂が除去されている。したがって、釣人にとってきわめて良好で高級感のある握り心地が得られる。
(4) 上記第2層部材は、帯状コルクテープが螺旋状に巻回されることにより形成されていてもよい。
この構成では、第1層部材の外径が軸方向に沿って変化した場合その他第1層部材の外形が曲面であっても、これに追従して第2層部材が確実に積層される。
(5) 上記第2層部材に径方向に貫通する貫通孔が設けられているのが好ましい。
この構成では、当該釣竿用グリップを把持した釣人の指が、貫通孔を通して直接に第1層部に触れる。したがって、いわゆる魚のアタリが小さい場合であっても、釣人は、このアタリを確実に感じることができる。しかも、この貫通孔が設けられることにより、指の滑り止め効果が発揮される。
この構成では、マンドレルに炭素繊維プリプレグが巻回され、パイプ状に形成される。このパイプ状に形成された炭素繊維プリプレグの外側に薄肉コルクシートが巻回される。さらに、この薄肉コルクシートの外側にガラス繊維プリプレグが巻回される。この状態で所定の温度で加熱されることにより、炭素繊維プリプレグ側のマトリクス樹脂が薄肉コルクシートへ浸透し、ガラス繊維プリプレグ側のマトリクス樹脂が薄肉コルクシートへ浸透して固化する。これにより、炭素繊維強化樹脂からなる内層部材を薄肉コルクシートからなる中層部材が覆い、さらにその外側にガラス繊維強化樹脂からなる外層部材が巻回された釣竿用グリップが構成される。
(6) また、本発明に係る釣竿用グリップの製造方法は、マンドレルに炭素繊維プリプレグを巻回する第1工程と、当該巻回されたプリプレグの外側に薄肉コルクシートを巻回する第2工程と、巻回された薄肉コルクシートの外側にガラス繊維プリプレグを巻回する第3工程と、積層された炭素繊維プリプレグ、薄肉コルクシート及びガラス繊維プリプレグを所定の温度で焼成する第4工程と、上記薄肉コルクシートの周囲を研削してコルク地を露出させる第5工程とを含む。
この構成によれば、上記第1工程から第4工程により、従来から一般的に採用されている製法、すなわち焼成により釣竿用グリップが形成される。具体的には、炭素繊維プリプレグによって釣竿本体が形成され、薄肉コルクシートによってグリップ部分が形成される。この薄肉コルクシートにガラス繊維プリプレグが積層されるから、上記薄肉コルクシートに、炭素繊維プリプレグ側からマトリクス樹脂が浸透すると共にガラス繊維プリプレグ側からもマトリクス樹脂が浸透する。つまり、上記薄肉コルクシートは、マトリクス樹脂によってサンドイッチされた状態で上記釣竿本体に固着される。さらに、上記第5工程により、上記薄肉コルクシートの外周面上のマトリクス樹脂が除去されてコルク地が露出するから、釣人にとって良好なグリップの触感が得られる。
この発明によれば、表面にコルクが配置された釣竿用グリップが配置されるので、釣人にとって優れた触感が得られる。また、上記コルクは、薄肉コルクシートからなるので、釣竿用グリップの軽量化が可能であると共に、魚のアタリが小さいものであっても、釣人は、これを確実に感知することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るグリップ10の外観斜視図である。 図2は、グリップ10の構造を示す分解斜視図である。 図3は、グリップ10の内部構造を示す要部拡大斜視図である。 図4は、グリップ10の製造方法を模式的に示す図である。 図5は、焼成されたグリップ10の断面構造を模式的に示す図である。 図6は、グリップ10を構成するコルクシート27の要部拡大斜視図である。 図7は、本実施形態の第1の変形例に係るグリップ50の構造を模式的に示す図である。 図8は、本実施形態の第2の変形例に係るグリップ51の斜視図である。 図9は、本実施形態の第3の変形例に係るグリップ52の斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、適宜図面が参照されつつ説明される。
1.グリップの構造
図1は、本発明の一実施形態に係る釣竿用グリップ(以下、「グリップ10」と称される。)の外観斜視図である。
このグリップ10は、釣竿本体を構成する元節11(特許請求の範囲に記載された「第1層部材」に相当)と一体的に形成されている。すなわち、元節11は、円筒状に形成されており、図示されていない元上節を支持すると共にリールシート12及びグリップ10を備えている。本実施形態では、グリップ10は、元節11の後端部に形成され、リールシート12は、グリップ10よりも軸方向前方に配置されている。リールシート12は、後述のように釣用リールを保持するものであるが、リールシート12が省略されていてもよいことは勿論である。本実施形態では、グリップ10が元節11と一体的に形成されているが、釣竿本体と別にグリップが形成されてもよい。たとえば、釣竿本体が単一又は複数のブランクからなり、釣竿本体の後端部がグリップに支持されていてもよい。
本実施形態では、リールシート12は、公知の構造であり、リールシート本体13及び可動フード14を備えている。リールシート本体13は、筒状に形成されており、元節11に外嵌されている。つまり、元節11がリールシート本体13に挿入されている。本実施形態では、リールシート本体13の両端部に化粧リング18、19が嵌め合わされており、リールシート本体13と元節11との境界部分が滑らかに連続している。リールシート本体13は、釣用リールの脚が載置されるシート面15を有する。このシート面15の前方に固定フード16が設けられている。この固定フード16は、リールシート本体13と一体的に形成されている。可動フード14は、固定フード16と対向するように配置されており、固定フード16に対して接離するようにスライドする。釣用リールの脚がシート面15に載置された状態で、当該脚の前端部及び後端部がそれぞれ固定フード16及び可動フード14によって挟み込まれて保持される。
図2は、元節11の後端部の構造、すなわち、グリップ10の構造示す分解斜視図である。
同図が示すように、元節11の後端に尻栓17が嵌め込まれている。この尻栓17は、栓本体20と蓋21とを有する。栓本体20は、円筒状に形成されており、小径部22及び大径部23を有する。小径部22の外径は、元節11の後端部の内径に対応しており、小径部22は、元節11の後端部に嵌め込まれる。このとき、接着剤等により両者が固着されていてもよい。大径部23の外径は、元節11の後端部の外径に対応している。したがって、小径部22が元節11に嵌め込まれた状態で、大径部23が元節11の後端に当接し、元節11と大径部23とがいわゆる面一状態で連続する。大径部23の内周面に雌ねじ24が形成されている。また、蓋21は、円柱状に形成されており、後端部にマイナス形状の溝25が形成されている。蓋21の外径は、上記大径部23の内径に対応しており、蓋21の外周面に雄ねじ26が形成されている。この雄ねじ26は上記雌ねじ24と螺合するようになっており、これにより、蓋21が栓本体20の大径部23にねじ込まれるようになっている。なお、上記溝25にドライバーやコイン等が差し込まれることにより、蓋21の着脱操作が簡単になる。
図3は、グリップ10の内部構造を示す要部拡大斜視図である。同図は、グリップ10の縦断面及び横断面を示している。
前述のように、グリップ10は、元節11と一体的に形成されている。具体的には、当該元節11の所定の領域28(図2参照)にコルクシート27(特許請求の範囲に記載された「第2層部材」に相当)及びガラスシート34(特許請求の範囲に記載された「第3層部材」に相当)が積層されることにより構成されている。そして、このコルクシート27に樹脂33(特許請求の範囲に記載された「マトリクス樹脂」に相当)が浸透している。この樹脂33が介在することによって、コルクシート27が元節11に確実に固着されている。なお、本実施形態では、コルクシート27の前端及び後端にカーボンクロス29、30が配置されており、さらに、これらカーボンクロス29、30の端部に化粧テープ31、32が巻回されている。
元節11、コルクシート27、ガラスシート34及びカーボンクロス29、30は、一体的に焼成されている。元節11の材料は、カーボン繊維プリプレグであり、パイプ状に形成されている。このカーボン繊維プリプレグの外側にコルクシート27が積層されており、さらにその外側にガラスシート34の材料であるガラス繊維プリプレグが積層されてる。コルクシート27及びガラスシート34もパイプ状に形成されており、コルクシート27は元節11を囲繞し、ガラスシート34はコルクシート27を囲繞している。本実施形態では、コルクシート27はきわめて薄肉であり、その厚みは、0.45mmに設定されている。コルクシート27の肉厚範囲としては、0.2mm〜2.0mmが好ましい。元節11等の焼成方法は後に詳述されるが、焼成によって、ガラス繊維プリプレグに含浸された樹脂33(典型的にはエポキシ樹脂)がコルクシート27に浸透している。もっとも、元節11を構成するカーボン繊維プリプレグからコルクシート27側へも樹脂が浸透する。
上記カーボンクロス29、30は、カーボン繊維が網目状に編み込まれたカーボン繊維プリプレグからなる。これらカーボンクロス29、30は、コルクシート27と共に上記カーボン繊維プリプレグの外側に巻回される。また、上記化粧テープ31、32もカーボンクロス29、30に並んで巻回される。そして、これらが一体的に焼成されている。上記カーボンクロス29、30が配置されることにより、コルクシート27と元節11との境界部分が滑らかに連続し、当該部分に段差が形成されることはない。これにより、釣人にとってグリップ10を握ったときの違和感が減少する。また、このカーボンクロス29、30及び上記化粧テープ31、32が設けられることにより、高級感のある外観が得られるという利点もある。
2.作用効果
前述のように、本実施形態に係るグリップ10は上記元節11に適用され、この元節11は、釣竿本体を構成する。実釣において、釣人はグリップ10を把持し、釣竿本体を操作する。
このグリップ10では、元節11の外側にコルクシートが27が巻回されているので、当該グリップ10の表面にコルクが現れている。このため、釣人は、グリップ10を握ったときに手が滑りにくく、しかも、コルクによる良好な触感が得られる。さらに、コルクシート27は、薄肉であるから軽量である。したがって、グリップ10が軽量化され、その結果、魚のアタリが小さいものであっても、釣人は、これを確実に感知することができる。加えて、コルクシート27は、ガラスシート34に含まれる樹脂33が浸透することにより元節11に固着されるから、接着剤等が不要である。
本実施形態では、ガラスシート34と元節11とによってコルクシート27がグリップ10の径方向にサンドイッチされており、当該径方向に沿ってコルクシート27をサンドイッチするように、上記樹脂33がコルクシート27に内側及び外側から浸透する。したがって、コルクシート27は、確実に元節11に固着される。
3.製造方法
図4は、上記グリップ10の製造方法を模式的に示す図であり、(a)〜(d)の順に製造工程が進められる。
グリップ10は、次の工程を経て製造される。
まず、元節11を成形する芯金として、マンドレル40が用意される(同図(a))。このマンドレル40は、金属からなる円柱状部材であり、所要のテーパが形成されている。このテーパは、完成後の元節11のテーパを規定する。
このマンドレル40に元節11の材料であるカーボン繊維プリプレグ41が巻回される(同図(b):第1工程)。このカーボン繊維プリプレグ41は、予め所要の形状に裁断され、プリプレグ40に巻き付けられる。
次に、コルクシート27が上記カーボン繊維プリプレグ41の上に重ねて(すなわち、径方向外側に)巻回される(同図(c):第2工程)。このコルクシート27も予め所要の形状に裁断されており、上記カーボン繊維プリプレグ41に巻き付けられる。さらに続いて、このコルクシート27の両側にカーボンクロス29、30を構成するカーボン繊維プリプレグ42、43が上記カーボン繊維プリプレグ41に並んで巻回される。このカーボン繊維プリプレグ42、43もも予め所要の形状に裁断されており、上記カーボン繊維プリプレグ41に巻き付けられる。なお、このカーボン繊維プリプレグ42、43は、省略されてもよい。
次に、ガラスシート34を構成するガラス繊維プリプレグ44が上記コルクシート27及びカーボン繊維プリプレグ42、43の上に重ねて(すなわち、径方向外側に)巻回される(同図(d):第3工程)。このガラス繊維プリプレグ44も予め所要の形状に裁断され、上記コルクシート27及びカーボン繊維プリプレグ42、43巻き付けられる。
図5は、焼成されたグリップ10の断面構造を模式的にしている。また、図6は、コルクシート27の要部拡大斜視図である。
図4(d)の状態から所定温度の環境で所定時間だけ加熱され、その後にマンドレス40が抜脱されると、図5が示すように、グリップ10が一体的に形成された元節11が成形される。元節11は、上記カーボン繊維プリプレグ41に含まれるカーボン繊維により強化された樹脂により、円筒状に成形されている。そして、筒状に形成されたコルクシート27及びカーボンクロス29、30が元節11の外側に積層され、上記ガラス繊維プリプレグ44に含まれる樹脂33が、これらコルクシート27等を被覆している。
図6が示すように、本実施形態に係るコルクシート27は、肉厚tが0.45mmに設定されており、コルク粒の大きさ(最大長さ)fは、0.5mm〜3.0mm程度に設定されている。また、コルク粒間の隙間dは、0.2mm程度に設定されている。前述のように熱が加えられることにより、上記樹脂33が上記隙間dに浸透し、これにより、コルクシート27は、確実に固定される。
なお、図4は、グリップ10の積層構造を模式的に示しているために、樹脂33の肉厚が大きく描かれているが、実際は、樹脂33の肉厚は、0.2mm〜2.0mm程度である。このように、樹脂33の肉厚が小さいので、釣人がグリップ10を把持したときに、良好なコルクの触感が得られる。
4.変形例
図7は、本実施形態の第1の変形例に係るグリップ50の構造を模式的に示す図である。
同図が示すように、本変形例に係るグリップ50が上記実施形態に係るグリップ10と異なるところは、上記グリップ10では、コルクシート27の外側に樹脂33が積層されていたのに対し、本変形例に係るグリップ50では、上記樹脂33が除去されている点である。なお、その他の構成については、上記グリップ10と同様である。
本変形例に係るグリップ50では、コルクシート27及びカーボンクロス29、30の表面に載っている樹脂33が除去されているのみであり、コルクシート27の内部には、樹脂33が浸透している。コルクシート27及びカーボンクロス29、30の表面に載っている樹脂33を除去する方法は、典型的には研磨作業を施すことである。研磨作用によって、コルクシート27の表面、すなわちコルク地が露出する。これにより、釣人にとってきわめて良好で高級感のあるグリップ50の握り心地が得られる。
図8は、本実施形態の第2の変形例に係るグリップ51の斜視図である。
本変形例に係るグリップ51が上記実施形態に係るグリップ10と異なるところは、コルクシート27に複数の貫通孔52が設けられている点である。この場合、グリップ51を把持した釣人の指は、貫通孔52を通して直接に元節11の表面に触れる。このため、実釣において、小さいアタリであっても、これが元節11を介して確実に釣人の指に伝達される。その結果、釣人は、小さなアタリであっても確実に捉えることができる。また、この貫通孔52が設けられることにより、指の滑り止め効果が発揮されるという利点もある。
図9は、本実施形態の第3の変形例に係るグリップ52の斜視図である。
本変形例に係るグリップ52が上記実施形態に係るグリップ10と異なるところは、コルクシート27が、帯状コルクテープ53が螺旋状に巻回されることにより形成されている点である。この場合、グリップ52の製造工程において、コルクシート27が形成されるときは、帯状のコルクテープ53がカーボン繊維プリプレグ41の上に螺旋状に巻き付けられる(図4(c)参照)。このように、コルクテープ53が撒かれることにより、たとえば元節11の外径が軸方向に沿って変化するなど、元節11の外形が曲面であったとしても、元節11に確実にコルクシート27が積層される。つまり、グリップの形状が複雑であったとしても、確実に表面にコルク地が配置され得る。
10・・・グリップ
11・・・もと節
27・・・コルクシート
28・・・領域
29・・・カーボンクロス
30・・・カーボンクロス
33・・・樹脂
34・・・ガラスシート
40・・・マンドレル
41・・・カーボン繊維プリプレグ
42・・・カーボン繊維プリプレグ
43・・・カーボン繊維プリプレグ
44・・・ガラス繊維プリプレグ
50・・・グリップ
51・・・グリップ
52・・・貫通孔
53・・・帯状コルクテープ

Claims (6)

  1. 炭素繊維強化樹脂によりパイプ状に形成された第1層部材と、
    当該第1層部材の径方向外側に積層され、薄肉コルクシートによりパイプ状に形成された第2層部材とを備え、
    上記第1層部材及び第2層部材にマトリクス樹脂が浸透することにより両者が互いに固着されている釣竿用グリップ。
  2. ガラス繊維強化樹脂によりパイプ状に焼成された第3層部材が、上記第2層部材の径方向外側に積層されている請求項1に記載の釣竿用グリップ。
  3. 上記第2層部材は、コルク地が露出している請求項1又は2に記載の釣竿用グリップ。
  4. 上記第2層部材は、帯状コルクテープが螺旋状に巻回されることにより形成されている請求項1から3のいずれかに記載の釣竿用グリップ。
  5. 上記第2層部材に径方向に貫通する貫通孔が設けられている請求項1から4のいずれかに記載の釣竿用グリップ。
  6. マンドレルに炭素繊維プリプレグを巻回する第1工程と、
    当該巻回されたプリプレグの外側に薄肉コルクシートを巻回する第2工程と、
    巻回された薄肉コルクシートの外側にガラス繊維プリプレグを巻回する第3工程と、
    積層された炭素繊維プリプレグ、薄肉コルクシート及びガラス繊維プリプレグを所定の温度で焼成する第4工程と、
    上記薄肉コルクシートの周囲を研削してコルク地を露出させる第5工程とを含む釣竿用グリップの製造方法。

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