JP2012188597A - フィルム、前記フィルムの製造方法及びそれを用いたダイシング方法 - Google Patents
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Abstract
高い耐熱性とネッキングしにくい高く均一な拡張性とを併せ持つフィルムを提供する。
【解決手段】
4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む拡張性基材フィルムであって、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部であり、かつ前記フィルムについて示差走査熱量計(DSC)により測定される前記(B)に由来する融点TmB2が100℃以下または前記融点TmB2が実質的に観測されない拡張性基材フィルム。
【選択図】 図1A
Description
[1]4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む拡張性基材フィルムであって、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部であり、かつ前記フィルムについて示差走査熱量計(DSC)により測定される前記(B)に由来する融点TmB2が100℃以下または前記融点TmB2が実質的に観測されない拡張性基材フィルム。
[2]4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む拡張性基材フィルムであって、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部であり、かつ前記(B)の示差走査熱量計(DSC)により測定される融点TmB1が100℃以下または前記融点TmB1が実質的に観測されない拡張性基材フィルム。
[3]4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)のASTM−0638準拠にして測定される23℃における引張弾性率が500〜2000MPaである、[1]または[2]に記載の拡張性基材フィルム。
[4]熱可塑性エラストマー(B)のJIS K7113‐2に準拠して測定される23℃における引張弾性率が1〜50MPaである、[1]ないし[3]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[5]熱可塑性エラストマー(B)が、オレフィン系エラストマーおよび/またはスチレン系エラストマーからなる、[1]ないし[4]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[6]熱可塑性エラストマー(B)の密度が850〜980kg/m3である、[1]ないし[5]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[7]4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とプロピレン(共)重合体(C)との合計100重量部に対して0.3〜40重量部のプロピレン(共)重合体(C)を含む、[1]ないし[6]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[8]さらに、プロピレン(共)重合体(C)を含む請求項1に記載のフィルムであって、前記フィルムについて示差走査熱量計(DSC)により測定される前記(C)に由来する融点TmC2が110〜175℃の範囲内にある、[7]に記載の拡張性基材フィルム。
[9]基材の主面に垂直な切断面のTEM像(撮像範囲のフィルム厚さ方向の距離は15μm、かつ撮像面積は45μm2)で、4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)から実質的に構成される相と、熱可塑性エラストマー(B)から実質的に構成される相の相分散構造が観察される、[1]ないし[8]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[10]120℃における線膨張係数(1/K)が1.0×10−4〜2.0×10−3である、[1]ないし[9]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
[11][1]ないし[10]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルムからなる基材層と、粘着層とを含む、拡張性粘着フィルム。
[12]粘着層の25℃における引張弾性率が50MPa以下である、[11]に記載の拡張性粘着フィルム。
[13]粘着層の昇温速度2℃/min.で室温から200℃まで昇温した際の熱重量減少率が2%未満である、[11]または[12]に記載の拡張性粘着フィルム。
[14]粘着層を最表面に有する[11]ないし[13]のいずれか一項に記載の拡張性粘着フィルム。
[15]前記基材層以外の層の25℃における引張弾性率が、前記基材層の25℃の引張弾性率未満である、[11]ないし[14]のいずれか一項に記載の拡張性粘着フィルム。
[16][1]ないし[15]のいずれか一項に記載のフィルムを含んでなる、半導体用ダイシングフィルム。
[17]4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と、示差走査熱量計(DSC)で得られる融点TmB1が100℃以下または前記融点TmB1が実質的に観測されない熱可塑性エラストマー(B)とを含んでなり、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部の溶融混練物を成形する工程を含む、[1]ないし[10]のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルムの製造方法。
本発明の第四は半導体装置の製造方法に関する。
[18]半導体ウエハに、[16]に記載のダイシングフィルムを前記ダイシングフィルムの粘着剤層を介して貼り付ける工程と、 前記半導体ウエハをダイシングして半導体チップを得る工程と、前記ダイシングフィルムを拡張して、前記半導体チップをピックアップする工程と、を含む、半導体装置の製造方法。
[19]回路面を有する半導体ウエハの回路面と対向する面に、[16]に記載のダイシングフィルムを前記フィルムの粘着剤層を介して貼り付ける工程と、前記半導体ウエハの回路面を封止する工程と、前記半導体ウエハをダイシングして半導体チップを得る工程と、前記ダイシングフィルムを拡張して、前記半導体チップをピックアップする工程と、を含む、半導体装置の製造方法。
本発明の拡張性基材フィルムは、4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む。
4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)とは、4−メチル−1−ペンテンから導かれる繰り返し単位を有していればよく、それ以外の制限はない。つまり、4−メチル−1−ペンテン(共)重合体とは、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体であっても、4−メチル−1−ペンテン以外の4−メチル−1−ペンテンと共重合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。なお、後述するプロピレン(共)重合体(C)など、本願明細書における「(共)重合体」とは、4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と同様に単独重合体も共重合体も含むことを意味する。
本発明の拡張性基材フィルムに含まれる熱可塑性エラストマー(B)は、本発明の拡張性基材フィルム自体、すなわち少なくとも前述の4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と混合している状態のものに対して示差走査熱量計(DSC)により測定される融点TmB2が100℃以下または実質的に融点TmB2が観測されないものであるか、前記(B)自体について走査熱量計(DSC)により測定される融点TmB1が100℃以下または実質的に融点TmB2が観測されないものである。
本願発明の拡張性基材フィルムは、プロピレン(共)重合体(C)をさらに含んでもよい。このようなプロピレン(共)重合体(C)を含むことで、原料の混練時あるいはフィルム成形時のブロッキングを抑制する効果やフィルム成形性を改善するなどの効果が期待できる。
本発明の拡張性基材フィルムは、上記の成分Aと成分Bおよび/または成分(C)から実質的になるのが前述の相分離構造を形成する上で好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で、他の樹脂や添加剤を含んでいてもよい。添加剤の例には、耐熱安定剤、耐候安定剤、発錆防止剤、耐銅害安定剤、および帯電防止剤等が含まれる。添加剤の含有量は、本願発明のフィルムを構成する樹脂組成物全体100質量部に対して0.0001〜10質量部とすることが好ましい。
本発明の拡張性粘着フィルムは、前述の拡張性基材フィルムを含む基材層と、粘着剤層を有し、必要に応じて低摩擦層などをさらに有してもよい。
粘着剤層は、公知の粘着剤で構成されてよく特に限定されないが、例えばゴム系、アクリル系およびシリコーン系等の粘着剤のほか、スチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーなど熱可塑性粘着材で構成されても良い。さらに、粘着剤層は、放射線により粘着力を低下させる放射線硬化型粘着剤や加熱により粘着力を低下させる加熱硬化型粘着剤などにより構成されてよい。放射線硬化型粘着剤の好ましい例には、紫外線硬化型粘着剤が含まれる。また半導体用ダイシングフィルムとして、本発明の拡張性粘着フィルムを用いる場合は、特開2005−277297号公報に記載の粘着剤層も持ちいることができる。
本発明の拡張性粘着フィルムは、特に半導体用ダイシングフィルムとして用いる場合は、基材層の粘着剤層が形成されている面とは反対側の表面に、低摩擦層をさらに有してもよい。
本発明の拡張性基材フィルムは、任意の方法で製造されうるが、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A)と、示差走査熱量計(DSC)で得られる融点TmB1が100℃以下または実質的に融点TmB1が測定されない熱可塑性エラストマー(B)とを含んでなり、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部の溶融混練物を成形する工程を含む製造方法で製造するのが好ましい。
本発明のダイシングフィルムを用いた半導体装置の製造方法は、1)本発明のダイシングフィルムを、半導体ウエハの裏面に粘着剤層を介して貼り付ける工程、2)半導体ウエハをダイシングする工程、3)ダイシングフィルムをエクスパンド(拡張)して、ダイシングされた半導体ウエハ(半導体チップ)をピックアップする工程、4)半導体チップを、半導体装置のダイパッド(不図示)等に接着させてマウントする工程、を経て製造される。本発明のダイシングフィルムとしては、前述のダイシングフィルムを用いることができる。
拡張性基材フィルムに含まれる4−メチル−1−ペンテン共重合体(A)として、表1に示される4−メチル−1−ペンテン共重合体(A1)(商品名 TPX DX310、三井化学(株)製)、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A2)(商品名 TPX MX004、三井化学(株)製)、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A3)(商品名 TPX MX002、三井化学(株)製)を用いた。さらに、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A1)〜(A3)の1)引張弾性率(室温)2)MFRを、以下のようにして測定した。その結果を表1に示す。
1)引張弾性率(室温)
ASTM−0638に準拠し、射出成形体について弾性率を測定した。
2)MFRの測定
ASTM D1238に準拠して、温度240℃または260℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
3)融点の測定
JIS K7121に準拠してピーク温度から求めた。
(合成例1)
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、833mlの乾燥ヘキサン、100gの1−ブテン、および1.0mmolのトリイソブチルアルミニウムを常温で仕込んだ後、重合装置内の温度を40℃に昇温して、プロピレンで系内の圧力を0.76MPaになるように加圧した。次いで、重合装置内の圧力を、エチレンで0.8MPaに調整した。次いで、0.001mmolのジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロライドと、アルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)とを接触させたトルエン溶液を、重合装置内に添加し、内温40℃、エチレンで系内圧力を0.8MPaに保ちながら20分間重合させた後、20mlのメタノールを添加して重合反応を停止させた。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出させて、真空下130℃で12時間乾燥させて、36.4gの熱可塑性エラストマー(B1)を得た。
プロピレン、エチレンおよび1−ブテンの共重合比を表2に示すように変更した以外は、合成例1と同様にして熱可塑性エラストマー(B2)〜(B3)を得た。
合成例1〜3で得られた熱可塑性エラストマー(B1)〜(B3)の組成を表にまとめた。その結果を表2に示す。なお表中のmol%は、熱可塑性エラストマー(B)中のプロピレン、エチレン、1−ブテンの合計を100mol%とした場合のモル%である。
熱可塑性エラストマー(B)とプロピレン(共)重合体(C)との混合物である組成物(D)を以下のようにして合成した。
(合成例4)
合成例1で得られた90重量部の熱可塑性エラストマー(B1)と、プロピレン(共)重合体(C)として10重量部のホモポリプロピレン(C1)(プライムポリマー製F107BV、融点=160℃、260℃でのMFR=14g/10分)とを200℃で2軸押出機にて混練し、組成物(D1)を得た。
(合成例5)
合成例2で得られた95重量部の熱可塑性エラストマー(B2)と、プロピレン(共)重合体(C)として5重量部のホモポリプロピレン(C1)(プライムポリマー製F107BV、融点=160℃、260℃でのMFR=14g/10分)とを混練した以外は、合成例4と同様にして組成物(D2)を得た。
(合成例6)
合成例3で得られた85重量部の熱可塑性エラストマー(B3)と、プロピレン(共)重合体(C)として15重量部のホモポリプロピレン(C1)(プライムポリマー製F107BV、融点=160℃、260℃でのMFR=14g/10分)とを混練した以外は、合成例4と同様にして組成物(D3)を得た。
得られた組成物(D1)〜(D3)のMFRを前述と同様にして測定した。また4)引張弾性率(室温)および5)密度以下のように測定し、融点は前記3)融点と同様にして測定した。それらの結果を表3に示す。
4)引張弾性率(室温)
JIS K7113−2に準拠し、試験温度を室温(23℃)、試験速度を200mm/分とし、フィルムのMD方向における弾性率を測定した。
5)密度
ASTM D1505に準拠して測定した。
80重量部の4−メチル−1−ペンテン共重合体(A1)と、20重量部の合成例4で得られた組成物(D1)を260℃で2軸押出機にて混練し、混合物(E1)を得た。
(合成例8〜19)
合成例7において、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A)、組成物(D)、さらにプロピレン(共)重合体(C)を表4に示す割合にした以外は、合成例7と同様にして、混合物(E2)〜(E13)を得た。
得られた混合物(E1)〜(E9)のMFRを前述と同様にして測定した。その結果を表4に示す。
フィルムの成形
基材層(拡張性基材フィルム)の原料として混合物(E1)を準備した。粘着層の原料として、組成物D3を準備した。
次いで、基材層の原料を、基材層を押し出すフルフライト型のスクリューを備えた押出機に投入した。また、粘着層の原料を、フルフライト型のスクリューを備えた押出機に投入した。基材層の原料と粘着層の原料をそれぞれの別の押出機内で溶融混練させた。次に、基材層および粘着層の押出温度を230℃とし、基材層と粘着層の2層の溶融樹脂を多層ダイ内で積層させて共押出し成形し、前述の図2に示されるような、基材層および粘着層が順に積層された2層構造の拡張性粘着フィルムを得た。得られた積層フィルムの粘着層上に、セパレータ(東セロ(株)製 商品名SP-PET)をさらに積層した後、所定の幅にスリットして巻き取った。
拡張性基材フィルムの原料として混合物E1を表5に示されるような原料に変更した以外は、実施例1と同様にして拡張性粘着フィルムを得た。なお、比較例1では基材層の原料として混合物(E)ではなく、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A2)を、比較例2では、4−メチル−1−ペンテン共重合体(A3)を用いた。
フィルムの耐熱性は、熱機械分析(TMA)で測定した。測定はセイコーインスツルメント製TMA/SS120を用い、膨張・圧縮測定を行った。フィルム幅4mm、チャック間距離10mm、荷重5kg、昇温速度5℃/分とした。120〜130℃における線膨張率(TMA%)の変化量から線膨張係数を算出した。線膨張係数が低いほど、熱によるフィルムの変形が少なく、耐熱性が高いことを意味する。
得られたフィルムからセパレータを剥離した後、フィルムの粘着層を8インチサイズのリングフレームにゴムロールで密着させた。次いで、フィルム層の表面に、2センチ角の格子を油性ペンで記入した。このときの格子のMD方向長さとTD方向長さはそれぞれ12cmであった。次いで、図4Aに示されるように、フィルム40の基材層表面が拡張機のステージ42に接触するように、リングフレーム44を拡張機に固定した。拡張機は、ヒューグルエレクトロニクス製 HS−1800を用いた。そして、図4Bに示されるように、拡張機のステージ44を、65mm上昇させて、フィルム40を拡張したときの格子のTD方向の長さとMD方向の長さを測定した。得られた測定値を、下記式に当てはめて、拡張率と、拡張率の異方性とを求めた。
拡張率(MD方向、TD方向)(%)=100×拡張後の格子長さ/拡張前の格子長さ
拡張率の異方性=(MD方向の拡張率−TD方向の拡張率)の絶対値
○:ネッキングが生じず、均一拡張した
△:一部白化が見られたが、均一拡張した
×:ネッキングが生じ、不均一に拡張した
実施例2のフィルムの、厚み100μmの試料片を用意した。この試料片を、MD方向と平行方向とTD方向に平行方向とで切り出して得た断面を、それぞれ透過電子顕微鏡(TEM、日立製作所製H−7650(装置名))を用いて、10000倍率でそれぞれ観察した。
図1A、実施例2のフィルムのMD方向に平行な断面TEM写真であり、図1BはフィルムのTD方向に平行な断面TEM写真である。
12 基材層(拡張性基材フィルム)
14 粘着剤層
22 ウエハ
26 リングフレーム
30 ダイシングフィルム
32 基材層(拡張性基材フィルム)
34 粘着剤層
40 フィルム
42 ステージ
44 リングフレーム
Claims (19)
- 4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む拡張性基材フィルムであって、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部であり、かつ前記フィルムについて示差走査熱量計(DSC)により測定される前記(B)に由来する融点TmB2が100℃以下または前記融点TmB2が実質的に観測されない拡張性基材フィルム。
- 4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とを含む拡張性基材フィルムであって、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部であり、かつ前記(B)の示差走査熱量計(DSC)により測定される融点TmB1が100℃以下または前記融点TmB1が実質的に観測されない拡張性基材フィルム。
- 4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)のASTM−0638準拠にして測定される23℃における引張弾性率が500〜2000MPaである、請求項1または2に記載の拡張性基材フィルム。
- 熱可塑性エラストマー(B)のJIS K7113‐2に準拠して測定される23℃における引張弾性率が1〜50MPaである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- 熱可塑性エラストマー(B)が、オレフィン系エラストマーおよび/またはスチレン系エラストマーからなる、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- 熱可塑性エラストマー(B)の密度が850〜980kg/m3である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- 4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と熱可塑性エラストマー(B)とプロピレン(共)重合体(C)の合計100重量部に対して0.3〜40重量部のプロピレン(共)重合体(C)を含む、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- さらにプロピレン(共)重合体(C)を含む請求項1に記載のフィルムであって、前記フィルムについて示差走査熱量計(DSC)により測定される前記(C)に由来する融点TmC2が110〜175℃の範囲内にある、請求項7に記載の拡張性基材フィルム。
- 基材の主面に垂直な切断面のTEM像(撮像範囲のフィルム厚さ方向の距離は15μm、かつ撮像面積は45μm2)で、4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)から実質的に構成される相と、熱可塑性エラストマー(B)から実質的に構成される相の相分散構造が観察される、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- 120℃における線膨張係数(1/K)が1.0×10−4〜2.0×10−3である、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルム。
- 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルムからなる基材層と、粘着層とを含む、拡張性粘着フィルム。
- 粘着層の25℃における引張弾性率が50MPa以下である、請求項11に記載の拡張性粘着フィルム。
- 粘着層の昇温速度2℃/min.で室温から200℃まで昇温した際の熱重量減少率が2%未満である、請求項11または12に記載の拡張性粘着フィルム。
- 粘着層を最表面に有する請求項11ないし13のいずれか一項に記載の拡張性粘着フィルム。
- 前記基材層以外の層の25℃における引張弾性率が、前記基材層の25℃の引張弾性率未満である、請求項11ないし14のいずれか一項に記載の拡張性粘着フィルム。
- 請求項1ないし15のいずれか一項に記載のフィルムを含んでなる、半導体用ダイシングフィルム。
- 4−メチル−1−ペンテン(共)重合体(A)と、示差走査熱量計(DSC)で得られる融点TmB1が100℃以下または前記融点TmB1が実質的に観測されない熱可塑性エラストマー(B)とを含んでなり、前記(B)の含有量が(A)と(B)の合計100重量部に対して3〜50重量部の溶融混練物を成形する工程を含む、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の拡張性基材フィルムの製造方法。
- 半導体ウエハに、請求項16に記載のダイシングフィルムを前記ダイシングフィルムの粘着剤層を介して貼り付ける工程と、前記半導体ウエハをダイシングして半導体チップを得る工程と、前記ダイシングフィルムを拡張して、前記半導体チップをピックアップする工程と、を含む半導体装置の製造方法。
- 回路面を有する半導体ウエハの回路面と対向する面に、請求項16に記載のダイシングフィルムを前記フィルムの粘着剤層を介して貼り付ける工程と、前記半導体ウエハの回路面を封止する工程と、前記半導体ウエハをダイシングして半導体チップを得る工程と、前記ダイシングフィルムを拡張して、前記半導体チップをピックアップする工程と、を含む、半導体装置の製造方法。
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