JP2010092945A - 半導体ウェハ保護用粘着フィルム及びそれを用いた半導体ウェハの保護方法 - Google Patents

半導体ウェハ保護用粘着フィルム及びそれを用いた半導体ウェハの保護方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体ウェハが薄層化された場合であっても、半導体ウェハの破損を防止し、かつテープカット性などの作業性に優れる半導体ウェハ保護用粘着フィルム、及び前記フィルムを用いた半導体ウェハ保護方法を提供することにある。
【解決手段】 4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体であって示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕が110〜240℃の範囲にある共重合体を含んでなり、前記炭素原子数5〜8のα−オレフィンの含有率が1〜60モル%の範囲にある樹脂層Aを含む半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
【選択図】 なし

Description

半導体ウェハ保護用粘着フィルム、及び前記フィルムを用いた半導体ウェハ表面保護方法に関する。
従来、ダイボンディング工程では、リードフレーム上にダイボンディング材料である樹脂ペーストを供給し、その上に半導体チップを載せて接着する方法が最も多く用いられている。
しかし、樹脂ペーストを用いた場合、リードフレーム上に均一に塗布することが困難である為、接着層の硬化時にボイドが発生する場合があり、またチップクラックが生じる等の問題がある。
ダイボンディング材料である樹脂ペーストの欠点である不均一な塗布性を改善すること、及び工程全般の合理化を目的として、特許文献1には、ダイボンディング工程において、ダイボンディング用接着フィルムを用いる方法が開示されている。
この方法は、半導体ウェハの回路非形成面にダイボンディング用接着フィルムを貼着する工程、ダイボンディング用接着フィルムを貼着した状態の半導体ウェハをダイシングテープに固着した後、分割切断するダイシング工程、及びダイシングテープを剥離する工程を経た後、半導体チップをリードフレームにダイボンディングする工程を実施する方法である。
しかしながら、この方法は、高集積化のため半導体ウェハの回路非形成面を加工して半導体ウェハを更に薄くした場合、半導体ウェハ保護用粘着フィルムが貼着していない状態では、ダイボンディング用接着フィルムを貼着する際に、ロールの圧力等により半導体ウェハが破損する等の重大な問題が発生する。
また半導体ウェハ保護用粘着フィルムを貼着けたままダイボンディング用接着フィルムを貼着すると、ダイボンディング用接着フィルムを貼着ける際に行う加熱により、半導体ウェハ保護用粘着フィルムが変形し、薄膜化したウェハを破損するという問題があった。
このような問題を解決するため、特許文献2には、融点が200℃以上の樹脂から形成されている層を有する半導体ウェハ保護用粘着フィルムを用いたウェハ保護方法が開示されている。
しかし、さらにテープのカット性がより良く生産性が高く、かつウェハをさらに薄膜化した際にも、ウェハの破損を防ぐことができる半導体ウェハ保護用粘着フィルムが求められていた。
特開平6−302629 特許3594581
本発明の目的は、上記問題に鑑み、半導体ウェハが薄層化された場合であっても、半導体ウェハの破損を防止し、かつテープカット性などの作業性に優れる半導体ウェハ保護用粘着フィルム、及び前記フィルムを用いた半導体ウェハ保護方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、半導体ウェハ保護フィルムに用いる基材フィルムを改良することで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、上記課題は本発明の半導体ウェハ保護フィルムおよび前記フィルムを用いた半導体ウェハ保護方法により解決される。
[1](1)4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体であって示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕が110〜240℃の範囲にある共重合体を含んでなり、且つ、前記炭素原子数5〜8のα−オレフィンの含有率が1〜60モル%の範囲にある樹脂層Aを含む半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
[2]前記樹脂層Aがさらに(2)4−メチル−1−ペンテンの重合体、または/および、(3)炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体を含んでなる樹脂層Aを含む[1]半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
[3]前記樹脂層Aにおける前記炭素原子数が5〜8のα−オレフィンの含有率が5〜55モル%の範囲にある[1]に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
[4]前記樹脂層Aと融点が60℃以上の樹脂層Bからなる基材フィルム層を含む[1]に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
[5]前記基材フィルム層において、前記樹脂層Aの層の厚さが前記基材フィルム層の厚さの10%以上である[4]に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム。
[6]前記樹脂層Bがポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種以上からなる[5]に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
[7][1]ないし[6]に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルムを用いる半導体ウェハの保護方法であって、半導体ウェハの回路形成面に半導体ウェハ保護用粘着フィルムをその粘着剤層を介して貼着する第一の工程と、前記フィルムを貼着したウェハの外周に沿って円形にカットする第二の工程と、半導体ウェハの回路非形成面を加工して薄層化する第三の工程と、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離することなく半導体ウェハの回路非形成面にダイボンディング用接着フィルムを貼着する第四の工程と、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離する第五の工程と、を含む半導体ウェハ保護方法。
[8]前記第二の工程が、研削、ポリッシュ、ケミカルエッチング、ドライエッチング、プラズマ処理、以上の工程の1つ、もしくは複数を組み合わせた工程である[7]に記載の半導体ウェハ保護方法。
半導体ウェハが薄層化された場合であっても、半導体ウェハの破損を防止し、かつテープカット性などの作業性に優れる半導体ウェハ保護用粘着フィルム、及び前記フィルムを用いた半導体ウェハ保護方法を提供する。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.半導体ウェハ保護用粘着フィルム
本発明に係わる半導体ウェハ保護用粘着フィルムは、基材フィルムの片表面に粘着剤層を形成することにより製造される。
通常、粘着剤層を保護するために、粘着剤層の表面に剥離フィルムが貼着される。
剥離フィルムを剥離したときに露出する粘着剤層の表面を介して半導体ウェハ表面に貼着することを考慮し、粘着剤層による半導体ウェハ表面の汚染防止を図るためには、剥離フィルムの片面に、粘着剤塗布液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成した後、得られた粘着剤層を基材フィルムの片面に転写する方法が好ましい。
本発明に係わる半導体ウェハ保護用粘着フィルムは、4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体であって示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕が110〜240℃の範囲にある共重合体を含んでなる樹脂層Aを含む。
4−メチル−1−ペンテンと共重合体(1)を形成する炭素原子数5〜8のα―オレフィンとしては、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどを例示することができ、これらのα−オレフィンのうちでは1−ヘキセンが、耐熱性、柔軟性などのバランスが良く、特に好ましい。
前記共重合体(1)は、一般的な重合方法を用いて合成することができ、例えば特開2008−144155に記載の方法で合成することができる。
前記共重合体(1)は、示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕(以下、DSC融点と略記することがある)が110〜240℃の範囲にあり、好ましくは145〜215℃の範囲にある。共重合体(1)はDSC融点を有することにより、後述するダイボンディング用接着フィルムの貼着工程における加熱により表面保護用粘着フィルム背面が貼着テーブルへ貼り付くことを防止することができる。ここで、DSC融点〔Tm〕は、10℃/minの昇温温度で−50〜250℃まで測定した際の、最大吸熱ピークとして求めたものである。
また本願発明に係る共重合体(1)を含んでなる樹脂層Aはさらに、(2)4−メチル−1−ペンテンの重合体、または/および(3)炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体を含むことができる。
重合体(2)の4−メチル−1−ペンテン重合体は、様々な重合体を用いることができるが、代表的市販品としては三井化学株式会社製、商品名:TPX(登録商標)、品番:MX−002が挙げられる。
また前記重合体(3)を形成する炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体としては、特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリブテンが挙げられる。代表的市販品としては三井化学株式会社製、商品名:ビューロン(登録商標)が挙げられる。
共重合体(1)と、重合体(2)または/および重合体(3)の混合方法や溶融方法は特に限定されないが、例えば、プラストミル、バンバリー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸押出機等の混練装置を用いて行うことができる。
また本発明の樹脂層Aにおける前記炭素原子数5〜8のα−オレフィンの含有率は1〜60モル%の範囲であり、好ましくは5〜55モル%の範囲であり、さらに好ましくは5〜50モル%の範囲である。炭素原子数5〜8のα−オレフィン含有率が60モル%よりも大きくなると、樹脂層Aの耐熱性及び力学物性が低下するようになり、ダイボンディング用接着フィルムの貼着工程において表面保護用粘着フィルム背面が貼着テーブルへ貼り付き、半導体ウェハの破損が生じやすくなり、タック性も悪化する。また、炭素原子数5〜8のα−オレフィンの含有率が1モル%より小さくなると、該共重合体の柔軟性が低下するようになり、カット性が低下する傾向がある。
なおここで、樹脂層Aに含まれる炭素数5〜8のα−オレフィン含有率は、樹脂層Aが共重合体(1)、すなわち、4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体からなる場合には、炭素原子数が5〜8のα−オレフィンの共重合組成(モル%)とする。
樹脂層Aが共重合体(1)と、さらに(2)4−メチル−1−ペンテンの重合体、または/および(3)炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体を含んでなる場合には、α‐オレフィンの含有率(モル%)を下記の式1で計算するものとする。
樹脂層A中のα‐オレフィン含有率(モル%)=r1×w1/(w1+w2+w3)
・・・式1
r1:共重合体(1)中のα‐オレフィンの含有率(単位:モル%)
w1:樹脂層A中の共重合体(1)の重量組成(単位:重量%)
w2:樹脂層A中の4−メチル−1−ペンテンの重合体(2)の重量組成
(単位:重量%)
w3:樹脂層A中の炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体の重量組成(単位:重量%)
ただし、w1+w2+w3=100
また前記樹脂層Aは、樹脂層A以外の樹脂からなる樹脂層Bと積層し基材フィルムを形成しても良い。
樹脂層Bはダイボンディング用接着フィルムの貼着工程のおける耐熱性が必要なため、融点が60℃以上であることが好ましく、成形性、樹脂層Aとの親和性等の観点からポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
また前記樹脂層Aと樹脂層Bからなる基材フィルムにおいて、樹脂層Aの持つ耐熱性、カット性、柔軟性をバランスよく発揮させるためには、前記樹脂層Aの層の厚さが前記基材フィルム層の厚さの10%以上であることが好ましい。
表面保護用粘着フィルムの基材フィルムは、少なくとも一層が、前記樹脂層Aを含む層ならば、他のフィルムとの積層体であってもよい。全ての層が前記樹脂層Aを含まない場合は、ダイボンディング用接着フィルムの貼着工程において、ウェハ保護用粘着フィルムに熱による変形や、該粘着フィルムを剥がす際に半導体ウェハが破損しやすくなり、またはカット性が著しく低下する傾向にある。
また前記積層体において、片表面に粘着剤層が形成されている場合、前記樹脂層Aを含む基材フィルム層が、粘着剤層が形成されていない表面にある方が、半導体ウェハの破損防止という観点から好ましい。これは前記4−メチル−1−ペンテン系ランダム共重合体の優れた柔軟性、耐熱性により、ウェハ裏面加工工程や、ダイボンディング用接着フィルムの貼着工程において、粘着剤層が形成されていない表面と接するチャックなどの凹凸部を吸収するからだと推測される。
半導体ウェハの裏面研削時の保護性能を高める目的で前記基材フィルムの他に低弾性率の樹脂から成形された樹脂層を積層してもよい。これらの樹脂層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体(アルキル基の炭素数1〜4)、低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンの炭素数3〜8)等から成形された樹脂フィルムが挙げられる。これらの内、酢酸ビニル単位の含有量が5〜50重量%程度のエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムが好ましい。
基材フィルムの製造方法としては、カレンダー法、Tダイ押出法、インフレーション法、キャスト法等、公知の技術により製造されるものの中から、生産性、得られるフィルムの厚み精度等を考慮して適宜選択することができる。
これらの樹脂をフィルム状に成形加工する際には、必要に応じて、安定剤、滑剤、酸化防止剤、顔料、ブロッキング防止剤、可塑剤、粘着付与剤、柔軟材等を添加してもよい。基材フィルムを成型加工する際に安定剤等の各種添加剤を添加した場合、添加剤が粘着剤層に移行して、粘着剤の特性を変化させたり、ウェハ表面を汚染することがある。このような場合には、基材フィルムと粘着剤層の間にバリヤー層を設けることが好ましい。また、基材フィルムと粘着剤層との接着力を高めるために、基材フィルムの片表面にコロナ放電処理または化学処理等を施すことが好ましい。
基材フィルムが複数層の樹脂層からなる場合には、多層製膜機により押出法で製膜したり、予め製膜しておいた樹脂フィルムに対して、押出法で製膜した別の樹脂フィルムをドライラミネートする方法が挙げられる。この場合には、予め製膜しておいた樹脂フィルムと、別の樹脂フィルムとの接着力を高めるために両者の間に新たに接着層を設けたり、樹脂フィルムの表面にコロナ放電処理等の易接着処理を施すことが好ましい。また、基材フィルムと粘着剤層の接着力を高めるために、基材フィルムの粘着剤層を設ける面にはコロナ放電処理または化学処理等を施すことが好ましい。
基材フィルム全体の厚みは50〜350μmであることが好ましい。また耐熱性フィルムと低弾性率フィルムを積層する場合は、前者の層の厚みは10〜300μm程度、後者の層の厚みは20〜300μm程度が好ましい。更に好ましくは、前者の厚みが15〜200μ程度である。低弾性率フィルム層は、その柔軟性により、半導体ウェハ表面の回路により形成された凹凸段差を吸収し、半導体ウェハの裏面研削加工による破損を防止する効果を有する。
粘着剤層を形成する基材フィルム層は、耐熱フィルム側、低弾性率フィルム側のいずれでもよい。
本発明に係わる半導体ウェハ保護用粘着フィルムの粘着剤層を形成する粘着剤は、ダイボンディング用接着フィルム貼着時の温度条件下でも、粘着剤として充分機能するものであれば特に制限なく用いることができ、天然ゴム系、合成ゴム系、シリコーンゴム系、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等のアクリル系粘着剤等が挙げられる。これらの粘着剤の中でも、粘着剤物性の制御、再現性等を考慮するとアクリル系の粘着剤が好ましい。また、例えば、放射線硬化型、熱硬化型、加熱発泡型等の粘着力スイッチング機能を有する粘着剤、スイッチング機能を有しない通常の粘着剤のどちらも本発明に用いることができる。
以下、粘着力スイッチング機能を有する粘着剤の中から、アクリル系の紫外線硬化型粘着剤について例示する。
具体的には、分子中に光重合性炭素−炭素二重結合が導入されたアクリル酸エステル系共重合体100重量部と、分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を2個以上有する低分子量化合物0.1〜20重量部と、光開始剤5〜15重量部を含み、必要に応じて架橋剤により上記アクリル酸エステル系共重合体を架橋させて得られる粘着剤を用いることができる。
分子中に光重合性炭素−炭素二重結合が導入されたアクリル酸エステル系共重合体は、具体的には、エチレン性二重結合を有するモノマーと官能基を有する共重合性モノマーを混合、共重合させ、この共重合体に含まれるカルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基などの官能基と反応しうる基を有する光重合性炭素−炭素二重結合を含むモノマーと反応させたものである。
上記エチレン性二重結合を有するモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルモノマー、酢酸ビニルの如きビニルエステル、アクリロニトリル、アクリアミド、スチレン等のエチレン性二重結合を有するモノマーの中から、1種又は2種以上が用いられる。
上記官能基を有する共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、Nーメチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらは1種でもよく、2種以上組み合わせて使用してもよい。
上記エチレン性二重結合を有するモノマーと官能基を有する共重合性モノマーの割合は、前者70〜99重量%に対し、後者30〜1重量%が好ましい。さらに好ましくは、前者80〜95重量%に対し、後者20〜5重量%である。
エチレン性二重結合を有するモノマーと官能基を有する共重合性モノマーとの共重合体中に光重合性炭素−炭素二重結合を導入する方法としては、上記共重合体中に存在するカルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基などの官能基と反応し得る基を有する光重合性炭素−炭素二重結合を含む光反応性モノマーを反応させればよい。例えば、これらの官能基の組み合わせとして、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジル基、水酸基とイソシアネート基等、容易に付加反応が起こる組み合わせが望ましい。又、付加反応に限らずカルボン酸基と水酸基との縮合反応等、光重合性炭素−炭素二重結合が容易に導入できる反応であれば如何なる反応を用いてもよい。
分子中に光重合性炭素−炭素二重結合を2個以上有する低分子量化合物としては、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いてもよい。これらの分子量は、10,000以下のものが好ましい。さらに好ましくは5,000以下である。
光開始剤としては、ベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上用いてもよい。光開始剤の添加量は、上記共重合体100重量部に対して、5〜15重量部である。好ましくは5〜10重量部である。
上記紫外線硬化型粘着剤には架橋剤を添加してもよい。架橋剤として、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリーグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリイソシアネート等のイソシアネート系化合物等が挙げられる。
上記紫外線硬化型粘着剤は、トルエン、酢酸エチル等の有機溶剤の存在下における溶液重合、又は、水系エマルジョン重合の何れによっても製造することができる。又、濃度又は粘度調整の為に溶剤又は水を添加したり、あるいは、熱重合禁止剤等の添加剤を添加することもできる。
本発明に用いる粘着剤塗布液には、粘着特性を調整するためにロジン系、テルペン樹脂系等のタッキファイヤー、各種界面活性剤等を本発明の目的に影響しない程度に適宜含有してもよい。また、塗布液がエマルション液である場合は、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル等の造膜助剤を本発明の目的に影響しない程度に適宜添加してよい。また、酢酸エチルやトルエン等の有機溶剤によって、所望の粘度、固形分に調製してよい。
粘着剤層の厚みは通常3〜100μmであるが、凹部や段差を表面に有するウェハに対してよく密着して研削水の浸入を防止するという課題を鑑みると、10〜100μmであることがより好ましい。
本発明において、基材フィルムの片表面に粘着剤層を設ける際には、上記粘着剤を溶液又はエマルション液(以下、これらを総称して粘着剤塗布液と称する)として、ロールコーター、コンマコーター、ダイコーター、メイヤーバーコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター等の公知の方法に従って塗布、乾燥して粘着剤層を形成する方法を用いることができる。この際、塗布した粘着剤層を環境に起因する汚染等から保護する為に、塗布した粘着剤層の表面に剥離フィルムを貼着することが好ましい。
あるいは、剥離フィルムの片表面に、上記した公知の方法に従って粘着剤塗布液を塗布、乾燥して粘着剤層を形成した後、ドライラミネート法等の慣用の方法を用いて粘着剤層を転写させる方法(以下、転写法という)をとってもよい。
粘着剤を乾燥する際の乾燥条件には特に制限はないが、一般的には、80〜300℃の温度範囲において、10秒〜10分間乾燥することが好ましい。さらに好ましくは、80〜200℃の温度範囲において15秒〜5分間乾燥する。本発明においては、架橋剤と粘着剤ポリマーとの架橋反応を十分に促進させる為に、粘着剤塗布液の乾燥が終了した後に、半導体ウェハ表面保護用粘着フィルムを40〜80℃において5〜300時間程度加熱してもよい。
本発明の半導体ウェハ保護用粘着フィルムを製造する際には、半導体ウェハ表面の汚染防止の観点から、基材フィルム、剥離フィルム、粘着剤主剤等全ての原料資材の製造環境、粘着剤塗布液の調製、保存、塗布及び乾燥環境は、米国連邦規格209bに規定されるクラス1,000以下のクリーン度に維持されていることが好ましい。
本発明の表面保護用粘着フィルムの粘着力は、半導体ウェハの加工条件、半導体ウェハの直径、裏面研削後の半導体ウェハの厚み、ダイボンディング用接着フィルム貼着温度等を勘案して適宜調整できる。
粘着力が低すぎると、半導体ウェハ表面への表面保護用粘着フィルムの貼着が困難となったり、表面保護用粘着フィルムによる保護性能が不十分となり、半導体ウェハが破損したり、半導体ウェハ表面に研削屑等による汚染が生じることがある。
また、粘着力が高すぎると、半導体ウェハの裏面加工を実施した後、表面保護用粘着フィルムを半導体ウェハ表面から剥離する際に、自動剥がし機で剥離トラブルが発生する等、剥離作業性が低下したり、半導体ウェハを破損したりすることがある。通常、SUS304−BA板に対する粘着力に換算して0.1〜5N/25mm、好ましくは0.1〜3N/25mmである。なお、粘着剤が放射線硬化型、熱硬化型、加熱発泡型等の粘着力スイッチング機能を有する粘着剤の場合には、放射線照射等により粘着力をスイッチングさせて低下させた後の粘着力が上記範囲内にあることが好ましい。
2.半導体ウェハ保護方法
次に、本発明の半導体ウェハ保護方法について詳細に説明する。
本発明の半導体ウェハ保護方法は、半導体ウェハの回路形成面に半導体ウェハ保護用粘着フィルムをその粘着剤層を介して貼着する第一の工程と、前記フィルムを貼着したウェハの外周に沿って円形にカットする第二の工程と、半導体ウェハの回路非形成面を加工して薄層化する第三の工程と、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離することなく半導体ウェハの回路非形成面にダイボンディング用接着フィルムを貼着する第四の工程と、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離する第五の工程と、を順次実施する。
従来、裏面加工工程において、半導体ウェハは、研削前の厚みが500〜1000μmであったものが、半導体チップの種類等に応じ、200〜600μm程度まで研削、薄層化される。一方、本発明の保護方法を適用することにより、厚みが200μm以下になるまで薄層化することができ、かつカット性を向上させることができる。
その場合、半導体ウェハの最低厚みは20μm程度である。200μm以下まで薄くする場合は、裏面研削に引き続いて、ウェットエッチング工程やポリッシング工程を実施することもできる。裏面を研削する前の半導体ウェハの厚みは、半導体ウェハの直径、種類等により適宜決められ、裏面研削後の半導体ウェハの厚みは、得られるチップのサイズ、回路の種類等により適宜決められる。
本発明に係わる半導体ウェハ保護方法の詳細は、先ず、粘着剤層側から剥離フィルムを剥離し、粘着剤層表面を露出させ、その粘着剤層を介して、半導体ウェハの表面に表面保護用粘着フィルムを貼着する(第一工程)。
表面保護用粘着フィルムを半導体ウェハの表面に貼着する操作は、人手により行われる場合もあるが、一般に、ロール状の表面保護用粘着フィルムを取り付けた自動貼り機と称される装置によって行われる。このような自動貼り機として、例えばタカトリ(株)製、型式:ATM−1000B、同ATM−1100、同TEAM−100、帝国精機(株)製、型式:STLシリーズ、日東精機(株)製、型式:DR−8500II、同DR−3000II等が挙げられる。
裏面研削方式としては、スルーフィード方式、インフィード方式等の公知の研削方式が採用される。通常、いずれの方法においても、半導体ウェハと砥石に水を供給して冷却しながら裏面研削が行われる。
次いで、前記フィルムを貼着したウェハの外周に沿って円形にカットする(第二の工程)。この工程では、前記フィルムのカット性が悪いとバリが発生し、後述する研磨工程での均一な研磨を妨げる場合があり、また剥離したバリがウェハを汚染するなどの問題が生じ得る。またカットに使われるカッターの消耗が激しく、カッターの交換のため生産効率が低下するという問題が生じる。
裏面加工機のチャックテーブル等に表面保護用粘着フィルムの基材フィルム層を介して半導体ウェハを固定し、半導体ウェハの裏面を加工する(第三工程)。第三工程は、半導体ウェハの裏面研削工程、ポリッシュ工程、ケミカルエッチング工程、ドライエッチング工程、及びプラズマ処理工程を全て実施してもよいし、又は、これらの工程のいずれか一工程を実施してもよい。
ウェットエッチング工程及びポリッシング工程は、半導体ウェハ裏面に生じた歪の除去、半導体ウェハのさらなる薄層化、酸化膜等の除去、電極を裏面に形成する際の前処理等を目的として行われる。エッチング液は、上記の目的に応じて適宜選択される。
次いで、表面保護用粘着フィルムを剥離することなしに、ダイボンディング用接着フィルムの貼着工程に搬送され、ダイボンディング用接着フィルムを貼着する(第四工程)。表面保護用粘着フィルムを剥離することなく、ダイボンデング用接着フィルムを貼着けるため、該貼着工程で薄膜化した半導体ウェハの破損を防止することができる。しかし第四工程では、一般的に50〜90℃の加熱が必要とされるため、表面保護用粘着フィルムの熱変形による薄膜化した半導体ウェハの破壊を防止する必要がある。本願発明に係る表面保護用粘着フィルムは、分子構造が柔軟で応力が残存しにくく、熱流動も少ない4−メチル−1−ペンテン系ランダム共重合体を含む層を有することで、本工程において半導体ウェハの破損を生じることなく、好適に用いることが出来る。
ダイボンディング用接着フィルムを貼着する工程で用いる装置としては、例えば、タカトリ(株)製、型式:ATM−8200、同DM−800等が挙げられる。また、最近では、裏面加工部、ダイボンディング用接着フィルム貼り付け部、ウェハ保護用粘着フィルム剥離部が一体の装置となったいわゆるインライン裏面加工機が用いられるようになっている。このようなインライン裏面加工機として、例えば、(株)東京精密製、型式:PG300RMが挙げられる。
ダイボンディング用接着フィルムとしては、ポリエステル系、ポリプロピレン系フィルムの表面に、ポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂の混合物からなるワニスを塗布して、接着剤層を形成したダイボンディング用接着フィルムが挙げられる。この時、必要に応じてポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂の混合物に添加剤を混合することもある。
第四工程の後、表面保護用粘着フィルムは剥離され(第五工程)、その後、ダイシングされる。表面保護用粘着フィルムの剥離は、人手により行われる場合もあるが、一般的に自動剥がし機と称される装置を用いて行われる。このような自動剥がし機としては、タカトリ(株)製、型式:ATRM−2000B、同ATRM−2100、帝国精機(株)製、型式:STPシリーズ、日東精機(株)製、型式:HR8500−II等が挙げられる。また、剥離性の向上を目的として、必要に応じて加熱剥離することが好ましい。また、必要に応じて表面保護用粘着フィルムを剥離した後に、半導体ウェハ表面に対して、水洗、プラズマ洗浄等の処理が施される。
表面保護用粘着フィルムを剥離した後の半導体ウェハ表面は、必要に応じて洗浄される。洗浄方法としては、水洗浄、溶剤洗浄等の湿式洗浄、プラズマ洗浄等の乾式洗浄等が挙げられる。湿式洗浄の場合、超音波洗浄を併用してもよい。これらの洗浄方法は、半導体ウェハ表面の汚染状況により適宜選択される。
本発明の半導体ウェハ保護方法が適用できる半導体ウェハとして、シリコンウェハに限らず、ゲルマニウム、ガリウム−ヒ素、ガリウム−リン、ガリウム−ヒ素−アルミニウム等のウェハが挙げられる。
以下、実施例を示して本発明についてさらに詳細に説明する。
以下に示す全ての実施例及び比較例において、米国連邦規格209bに規定されるクラス1,000以下のクリーン度に維持された環境において粘着剤塗布液の調製及び塗布、半導体シリコンウェハの裏面研削、並びにダイボンディング用接着フィルム貼着等を実施した。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例に示した各種特性値については、下記の方法で測定した。
1−1.90℃における粘着フィルム基材背面のプローブタック
試験装置として「東洋精機製 ポリケンプローブタックテスター:Model 80−02−01」を用いて、90℃に保たれた恒温槽中で測定を行った。この測定では、直径5mmのプローブを、1辺の長さ25mmの正方形の試験片(粘着フィルムの基材フィルム背面)に対して、1000g/cmの接触圧力で、3分間接触させた後、プローブを試験片から10mm//秒の速度で引き剥がし、プローブが試験片から引き剥がされるときに要する力(単位:g/5mmφ)を読み取った。各々の保護シートについて、5枚の試験片に対して繰り返して試験を行い、それぞれの試験片に対して測定されたプローブタックの平均値を、その保護シートの90℃におけるプローブタックとして採用した。
1−2.引張弾性率YM(MPa)
基材フィルムの流れ方向に対して幅10mm、長さ120mmに切り出した試験片について、23℃、湿度50%RHの雰囲気下でテンシロン引張試験機(島津製作所製)を用いて、引張速度300mm/minで測定した。試験は各々の基材フィルムについて5回繰り返し行い、5回の測定の平均値を採用した。
1−3.実用評価:テープカット性(テープ貼り付け評価)
自動貼り機{日東精機(株)製、型式;DR−3000II}を用いて行った。各々の半導体ウェハ保護用粘着フィルムの評価を開始する前に、自動貼り機のテープカット機構部のカッター刃を新品の替刃に交換した。実施例及び比較例において得られた半導体ウェハ保護用粘着フィルムを、上記自動貼り機を用いて、連続して300枚のシリコンミラーウェハ(直径:200mm、厚み:約725μm)の表面に貼り付け、276枚目から300枚目の25枚のウェハについてテープカット性の観察を行った。具体的には、ウェハに貼り付けられ、ウェハ外周に沿ってカッター刃で円形にカットされたテープの切断面を目視で観察し、視認できる大きさのバリ(滑らかにカットされていない状態:カットムラ)が1箇所以上あったウェハの枚数をカウントした。
1−4:実用評価:研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)
各々の半導体ウェハ保護用粘着フィルムについて、1−3.においてテープカット性の観察を行った後の25枚の半導体ウェハ保護用粘着フィルム貼り付け済みシリコンミラーウェハ(直径:200mm、厚み:約725μm)の中から、視認できる大きさのバリが観察されなかったウェハを10枚抽出した。
これら5枚の半導体ウェハ保護用粘着フィルムが貼り付けられたシリコンミラーウェハを、研削装置{(株)ディスコ製、型式;DFG860}を用いて、水をかけて冷却しながらウェハの裏面を研削加工して、研削後のウェハ厚みを15μmとした。研削加工が終了した後、各シリコンミラーウェハについて、ウェハの表面と裏面の両側について目視観察を行い、マイクロクラック(長さ1〜2mm程度の小さなヒビ状の割れ)の有無を観察し、マイクロクラックが認められたウェハの枚数を計数した。
1−5.実用評価:加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損
シリコンミラーウェハ(直径:200mm、厚み:約725μm)の表面に、実施例及び比較例に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルムを貼りつけた後、粘着フィルムを介して全自動ウェハ研削装置(デイスコ製、DFG860)のチャックテーブル上に固定し、ウェハの厚さが50μmになるまで研削加工した。
こうして得られた薄ウェハを、温度90℃に保たれたポーラスチャックテーブル上に、粘着フィルムを介して吸着固定した。2分間吸着固定した状態を保持した後、ポーラスチャックテーブルの吸着を解除し、ウェハをポーラスチャックテーブルから上方に取り除いた。ウェハを取り除く際に、粘着フィルムの基材背面がポーラスチャックテーブルに接着力を発現した場合に発生するウェハの割れやクラックについて、取り除いた後のウェハを目視観察し、その有無を確認した。評価は10枚のウェハについて行い、割れやクラックがあったウェハの枚数を計数した。
1−6.樹脂層Aのα−オレフィン含有率
樹脂層A中の炭素原子数が5〜8のα−オレフィン含有率については、樹脂層Aが共重合体(1)、すなわち、4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体からなる場合には、炭素原子数が5〜8のα−オレフィンの共重合組成(モル%)とする。
樹脂層Aが共重合体(1)と、さらに(2)4−メチル−1−ペンテンの重合体、または/および(3)炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体を含んでなる場合には、α‐オレフィンの含有率(モル%)を下記の式1で計算するものとする。
樹脂層A中のα‐オレフィン含有率(モル%)=r1×w1/(w1+w2+w3)
・・・式1
r1:共重合体(1)中のα‐オレフィンの含有率(単位:モル%)
w1:樹脂層A中の共重合体(1)の重量組成(単位:重量%)
w2:樹脂層A中の4−メチル−1−ペンテンの重合体(2)の重量組成
(単位:重量%)
w3:樹脂層A中の炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体の重量組成(単位:重量%)
ただし、w1+w2+w3=100
2−1.基材フィルムの製膜
基材フィルムの製膜は、フィルムが単層の場合には単軸単層押出機を用いて、フィルムが多層の場合には、多層押出機を用いてTダイ法溶融押出によって以下のように行った。実施例1〜9及び比較例3について、表1記載の樹脂を、表1に示す製膜条件にて、表1の厚さとなるように溶融押出した後、粘着剤と接する面にコロナ処理機を用いて表面張力が54dyne/cm以上となるようにコロナ処理を施し、基材フィルムを作成した。ただし、比較例1及び比較例2については、溶融押出した樹脂フィルムをポリエチレンナフタレートフィルム及びポリエチレンテレフタレートフィルムとドライラミネートすることにより基材フィルムを作成した。
2−2.粘着剤塗布液の調製
アクリル酸エチル48重量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル27重量部、アクリル酸メチル20重量部、メタクリル酸グリシジル5重量部、及び重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5重量部を混合し、トルエン65重量部、酢酸エチル50重量部が入った窒素置換フラスコ中に撹拌しながら80℃で5時間かけて滴下し、さらに5時間撹拌して反応させた。反応終了後、冷却し、これにキシレン25重量部、アクリル酸2.5重量部、及びテトラデシルベンジルアンモニウムクロライド1.5重量部を加え、空気を吹き込みながら80℃で10時間反応させ、光重合性炭素−炭素二重結合が導入されたアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。この溶液に、共重合体(固形分)100重量部に対して光開始剤としてベンゾイン7重量部、イソシアネート系架橋剤(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名:オレスターP49−75S)1.0重量部、1分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を2個以上有する低分子量化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜合成化学工業(株)製、商品名:アロニックスM−400)5重量部を添加し、トルエン及び酢酸エチルにより塗布に適した粘度に調製して粘着剤塗布液を得た。
2−3.半導体ウェハ保護用粘着フィルムの作製
前記2−2.で得られた粘着剤塗布液を、コンマコーターを用いて、シリコーン離型処理を施した厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東セロ(株)製:SP−PET)のシリコーン離型処理面に、乾燥後の粘着剤層の厚みが20μmとなるように塗工、乾燥し、前述2−1.で得られた基材フィルムのコロナ処理面とドライラミネートして積層した。積層後、60℃において24時間加熱した後、室温まで冷却することにより、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。
次に、樹脂層Aに対応する共重合体A−1、混合体A−2、A−3の調製について具体的に述べる。
[調製例1]共重合体A−1
4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとして1−ヘキセンを、特開2008−144155の実施例5に記載の方法で重合した4−メチル−1−ペンテンと1−ヘキセンのランダム共重合体を共重合体A−1として用いた。この共重合体中の炭素原子数5〜8のα−オレフィン含有率(共重合組成)は45モル%、融点〔Tm〕が165℃であった。
[調製例2] 混合体A−2
共重合体A−1を75重量%と、4−メチル−1−ペンテン樹脂(三井化学株式会社製、商品名:TPX(登録商標)、品番:MX−002)25重量%とを、二軸押出機を用いて溶融混錬した組成物として、混合体A−2を得た。混合体A−2中の炭素原子数5〜8のα−オレフィン含有率は33.75モル%であった。
[調製例3] 混合体A−3
共重合体A−1を50重量%と、4−メチルー1−ペンテン樹脂(三井化学株式会社製、商品名:TPX(登録商標)、品番:MX−002)50重量%とを、二軸押出機を用いて溶融混錬した組成物として、混合体A−3を得た。混合体A−3中の炭素原子数5〜8のα−オレフィン含有率は22.5モル%であった。
[調製例4]混合体A−4
共重合体A−1を15重量%と、ポリブテン樹脂(三井化学株式会社製、商品名:ビューロン(登録商標))85重量%とを、二軸押出機を用い、溶融混練して調製した組成物(組成物中のα‐オレフィン含有率:6.75mol%)を混合体A−4とした。
また樹脂層Bに用いられる樹脂層B−1には低密度ポリエチレン(三井化学株式会社製、商品名:ミラソン(登録商標)、品番:11P)を用いた。
[実施例1]
基材フィルムとして、混合体A−2を、単軸単層押出機を用いて表1記載の製膜条件で製膜し、160μmの厚みの単層フィルムとしたものを用いた。前述2−2の方法に従って調製された粘着剤塗布液を前述2−3の方法に従って塗布し、半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例2]
基材フィルムとして、混合体A−3を、単軸単層押出機を用いて表1記載の製膜条件で製膜し、160μmの厚みの単層フィルムとしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例3]
基材フィルムとして、混合体A−2と樹脂B−1を、多層押出機を用いて表1記載の製膜条件で製膜し、混合体A−2からなる層の厚みが130μm、樹脂B−1からなる層の厚みが30μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとし、低密度ポリエチレン樹脂層側に粘着剤を塗工した以外は、実施例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例4]
混合体A−2からなる層の厚みが80μm、樹脂層B−1からなる層の厚みが80μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとした以外は、実施例3と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例5]
混合体A−2からなる層の厚みが45μm、樹脂層B−1からなる層の厚みが115μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとした以外は、実施例3と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例6]
α−オレフィン含有4−メチル−1−ペンテン共重合体樹脂のα‐オレフィン含有量を45mol%とし、共重合体A−1からなる層の厚みを130μm、樹脂B−1からなる層の厚みを30μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとし、α−オレフィン含有4−メチル−1−ペンテン共重合体樹脂層側に粘着剤を塗工した以外は、実施例3と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例7]
共重合体A−1からなる層の厚みを80μm、樹脂B−1からなる層の厚みを80μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとした以外は、実施例6と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例8]
共重合体A−1からなる層の厚みを45μm、樹脂B−1からなる層の厚みを115μm、トータル160μmの厚みの二層フィルムとした以外は、実施例6と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[実施例9]
基材フィルムとして、混合体A−4を160μmの厚みの単層フィルムとしたものを用いた以外は全て、実施例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)も、評価した5枚のウェハについて全く確認されなかった。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損について、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[比較例1]
基材フィルムとして、酢ビ含有量19%のエチレン‐酢酸ビニル共重合体樹脂(三井・デュポンポリケミカル製、商品名:エバフレックス(登録商標)、品番:EV460」)を、単軸単層押出機を用いて表1記載の製膜条件でTダイ法溶融押出し、135μm厚みのフィルムとして両面をコロナ処理した後、片表面がコロナ処理された厚み25μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デュポンフィルム株式会社製、商品名:テオネックス(登録商標))のコロナ処理面とドライラミネートして積層したものを用い、エチレン‐酢酸ビニル共重合体樹脂層側に粘着剤を塗工した以外は全て、実施例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、25枚中4枚のウェハにバリが視認された。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)については、評価した5枚のウェハのうち、2枚について確認された。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損については、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[比較例2]
厚み25μmのポリエチレンナフタレートフィルムの替わりに、厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人・デュポンフィルム株式会社製、商品名:テトロン(登録商標))を用いた以外は全て、比較例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、25枚中2枚のウェハにバリが視認された。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)については、評価した5枚のウェハのうち、3枚について確認された。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損については、10枚のウェハについて全く破損(割れ、クラック)なくピックアップ可能であった。
[比較例3]
基材フィルムとして、酢ビ含有量9%のエチレン‐酢酸ビニル共重合体樹脂(三井・デュポンポリケミカル製、商品名:エバフレックス(登録商標)、品番:V5401)を、単軸単層押出機を用いて表1記載の製膜条件でTダイ法溶融押出し、160μm厚みのフィルムとしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして半導体ウェハ保護用粘着フィルムを得た。得られた基材フィルム及び粘着フィルムの物性を表1に示す。実用評価の結果、テープカット性について、バリが視認されたウェハは25枚中1枚もなかった。研削後のマイクロクラック(ウェハ厚み15μm)については、評価した5枚のウェハのうち、5枚全てについて確認された。加熱テーブルから研削後の薄ウェハをピックアップする際の破損については、10枚のウェハ全てが、粘着フィルムの基材が加熱テーブルに接着力を発現したことによって破損(割れ、クラック)した。
Figure 2010092945
本発明により、半導体ウェハが薄層化された場合であっても、半導体ウェハの破損を防止し、かつテープカット性などの作業性に優れる半導体ウェハ保護用粘着フィルム、及び前記フィルムを用いた半導体ウェハ保護方法を提供することができる。

Claims (8)

  1. (1)4−メチル−1−ペンテンと4−メチル−1−ペンテン以外の炭素原子数5〜8のα―オレフィンとの共重合体であって示差走査型熱量計によって測定した融点〔Tm〕が110〜240℃の範囲にある共重合体
    を含んでなり、且つ、前記炭素原子数5〜8のα−オレフィンの含有率が1〜60モル%の範囲にある樹脂層Aを含む半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  2. 前記樹脂層Aがさらに
    (2)4−メチル−1−ペンテンの重合体、
    または/および、
    (3)炭素原子数2〜4のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上のα−オレフィンの重合体、
    を含んでなる樹脂層Aを含む請求項1に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  3. 前記樹脂層Aにおける前記炭素原子数が5〜8のα−オレフィンの含有率が5〜55モル%の範囲にある請求項1に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  4. 前記樹脂層Aと融点が60℃以上の樹脂層Bからなる基材フィルム層を含む請求項1に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  5. 前記基材フィルム層において、前記樹脂層Aの層の厚さが前記基材フィルム層の厚さの10%以上である請求項4に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  6. 前記樹脂層Bがポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種以上からなる請求項5に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルム
  7. 請求項1ないし6に記載の半導体ウェハ保護用粘着フィルムを用いる半導体ウェハの保護方法であって、
    半導体ウェハの回路形成面に半導体ウェハ保護用粘着フィルムをその粘着剤層を介して貼着する第一の工程と、
    前記フィルムを貼着したウェハの外周に沿って円形にカットする第二の工程と、
    半導体ウェハの回路非形成面を加工して薄層化する第三の工程と、
    半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離することなく半導体ウェハの回路非形成面にダイボンディング用接着フィルムを貼着する第四の工程と、
    半導体ウェハ保護用粘着フィルムを剥離する第五の工程と、
    を含む半導体ウェハ保護方法
  8. 前記第二の工程が、研削、ポリッシュ、ケミカルエッチング、ドライエッチング、プラズマ処理、以上の工程の1つ、もしくは複数を組み合わせた工程である請求項7に記載の半導体ウェハ保護方法
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