JP2012157870A - ハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペースト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中心核11と中心核11を被覆する被覆層12で構成される平均粒径5μm以下のハンダ粉末10において、中心核11が銀、銅、ニッケル、インジウム、コバルト又は金を成分とする金属元素核11aと、この金属元素核11aの外周に金属元素と錫との金属間化合物層11bを有する2層構造からなり、被覆層12が錫からなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
先ず、水50mLに塩化銅(II)を3.45×10-4mol、塩化錫(II)を2.62×10-2mol加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を塩酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら 90℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Cu元素核と、このCu元素核の外周に金属間化合物Cu6Sn5層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水50mLに硫酸銀(I)を4.36×10-4mol、硫酸錫(II)を2.56×10-2mol加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を硫酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら110℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Ag元素核と、このAg元素核の外周に金属間化合物Ag3Sn層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水25mLに塩化コバルト(II)を1.60×10-3mol加え、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて10分間攪拌し、溶解させた。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌した。次に、水25mLに塩化錫(II)を2.56×10-2molを加え、塩酸にてpHを0.5に調整した溶液を、添加速度50mL/secにて溶解液に加えた後、回転速度300rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら100℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Co元素核と、このCo元素核の外周に金属間化合物CoSn層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水25mLに塩化ニッケル(II)を5.34×10-5mol加え、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて10分間攪拌し、溶解させた。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌した。次に、水25mLに塩化錫(II)を2.64×10-2mol加え、塩酸にてpHを0.5に調整した溶液を、添加速度50mL/secにて溶解液に加えた後、回転速度300rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら120℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰り返すことで洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Ni元素核と、このNi元素核の外周に金属間化合物Ni3Sn層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水50mLに塩化インジウム(III)を2.73×10-4mol、塩化錫(II)を2.61×10-2mol加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を塩酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら70℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、In元素核と、このIn元素核の外周に金属間化合物In3Sn層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水50mLにテトラクロロ金(III)酸を1.59×10-3mol、塩化錫(II)を2.38×10-2mol加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を塩酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら150℃で30分加熱を行った。加熱後、再び分散液を60分間静置して加熱した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Au元素核と、このAu元素核の外周に金属間化合物AuSn層を有する2層構造を中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水50mLに塩化銅(II)を3.45×10-4mol、塩化錫(II)を2.62×10-2mol加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を塩酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Cuを中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
先ず、水50mLに硫酸銀(I)を4.36×10-4mol、硫酸錫(II)を2.56×10-2molを加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間攪拌し、溶解液を調製した。この溶解液を硫酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この溶解液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して各金属イオンを還元し、液中に金属粉末が分散する分散液を得た。
この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Agを中心核、Snを被覆層とする金属粉末を得た。
実施例1〜6及び比較例1,2で得られた金属粉末について、次に述べる方法により、粉末を構成する金属粒子の構造、粉末の平均粒径、組成の分析又は測定を行い、また金属粉末の濡れ性を評価した。これらの結果を以下の表1に示す。また、図2に実施例2で得られた金属粉末のXRD構造解析データを示す。
11 中心核
11a 金属元素
11b 金属間化合物
12 被覆層(Sn)
Claims (4)
- 中心核と前記中心核を被覆する被覆層で構成される平均粒径5μm以下のハンダ粉末において、
前記中心核が銀、銅、ニッケル、インジウム、コバルト又は金を成分とする金属元素核と、この金属元素核の外周に前記金属元素と錫との金属間化合物層を有する2層構造からなり、
前記被覆層が錫からなることを特徴とするハンダ粉末。 - 銀を含むとき銀の含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜10質量%であり、銅を含むとき銅の含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜2.0質量%であり、ニッケルを含むときニッケルの含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜1.0質量%であり、インジウムを含むときインジウムの含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜10質量%であり、コバルトを含むときコバルトの含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜1.0質量%であり、金を含むとき金の含有割合が前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対して0.1〜1.0質量%である請求項1記載のハンダ粉末。
- 請求項1又は2記載のハンダ粉末とハンダ用フラックスを混合してペースト化することにより得られたハンダ用ペースト。
- 電子部品の実装に用いられる請求項3記載のハンダ用ペースト。
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