JP2016172914A - ハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】リフロー後、再溶融及び接合強度の低下が起こりにくく、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に好適なハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペーストを提供する。【解決手段】中心核11と中心核11を被覆する被覆層12で構成され、中心核11がニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなり、被覆層12が錫からなるハンダ粉末10において、ハンダ粉末10の平均粒径が1〜30μmであり、ハンダ粉末10の全体量100質量%に対し、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品等の実装に用いられるハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペーストに関する。更に詳しくは、リフロー後、再溶融及び接合強度の低下が起こりにくく、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に好適なハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペーストに関するものである。
電子部品等の接合に用いられるハンダは環境の面から鉛フリー化が進められ、現在では、錫を主成分としたハンダ粉末が採用されている。ハンダ粉末のような微細な金属粉末を得る方法としては、ガスアトマイズ法や回転ディスク法等のアトマイズ法の他に、メルトスピニング法、回転電極法、機械的プロセス、化学的プロセス等が知られている。ガスアトマイズ法は、誘導炉やガス炉で金属を溶融した後、タンディッシュの底のノズルから溶融金属を流下させ、その周囲より高圧ガスを吹き付けて粉化する方法等が知られている。また、回転ディスク法は、遠心力アトマイズ法とも呼ばれ、溶融した金属を高速で回転するディスク上に落下させて、接線方向に剪断力を加えて破断して微細粉を作る方法である。
ハンダには、上述の環境面における特性以外に、実装される電子部品の用途等に応じて様々な特性が求められる。例えば、携帯電話やパソコン等の情報電子機器では、携帯性を重視させた薄型化、軽量化が要求され、これらの製造に用いられる電子部品の小型化や接合部品のファインピッチ化が進んでおり、より微細な粒径のハンダ粉末が求められる。
一方、車載用途等で高温下で使用される電子部品では、実装後のハンダが高温雰囲気に晒されることによって再溶融し、接合強度が低下するのを防止する必要があることから、リフロー後の高い耐熱性が求められる。最も一般的なSn−Pb系の共晶ハンダ(組成比 Sn:Pb=63:37質量%)の場合、融点は約187℃であり、また、一般的なSn−Ag−Cu系ハンダでは約217℃程度である。これに対し、耐熱性のある高温ハンダとして知られるAu−Sn系の高温ハンダ(組成比Sn:Au=20:80質量%)では、融点が約280℃であり、Sn−Pb系の高温ハンダ(組成比 Sn:Pb=5:95質量%)では、約310〜315℃程度の高い融点を示す。
しかし、上記Au−Sn系ハンダでは、非常に高価なAuを使用していることから、製造コストが上昇してしまうという問題がある。また、Sn−Pb系の高温ハンダは、非常に高い耐熱性を示すものの、鉛を使用しているため、上述の環境面の問題が残る。このような問題を解消するため、鉛や金を含まない低融点、かつ低コストの材料粉末に、融点が高い他の材料粉末を混合して耐熱性や接合強度等を向上させる技術が知られている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
特許文献1には、セラミックス部材と金属部材との当接に、金属Cu粉末、金属Sn粉末及びAg−Cu−Ti合金粉末を混合させた金属材料を使用した接合方法が開示されている。また、特許文献2には、鉛を含まず、従来の錫鉛共晶合金よりも融点が低いSn−Bi等の合金粉末に、従来の錫鉛共晶合金よりも融点が高いSn−Ag等の合金粉末を混合した混合粉末を含有するハンダペーストが開示されている。また、特許文献3には、共晶ハンダ以外に、該共晶ハンダよりも融点が高いAg、Sn、Cu等の金属粒子を混合させたクリームハンダが開示されている。また、特許文献4には、鉛を含まず、Sn等の第一金属成分に、400℃以上の融点を有するAg、Cu等の第二金属成分を混合させたハンダ付け用組成物が開示されている。また、特許文献5には、粉末状をなす第1金属成分と第2金属成分を含み、第1金属成分がSn−Cu系合金、Sn−Cu−Sb系合金のいずれか、若しくはこれらのうちのいずれかにAg、In、Bi、ZnまたはNiのうちの一種以上を添加したものであり、第2金属成分はCu、Sn、Sb、Ag、Zn、Niのうちの一種以上の金属若しくはこれらの金属のうちの2種以上の合金をである高温クリームはんだ用組成物が開示されている。また、特許文献6には、鉛を含まず、錫を主成分として含む第一金属粉と、第一金属粉よりも高い融点をもち、銅を主として含む第二金属粉を含有させたハンダ用組成物が開示されている。
一方、本出願人は、中心核と前記中心核を被覆する被覆層で構成される平均粒径5μm以下のハンダ粉末において、前記中心核がニッケルからなる金属元素核と、この金属元素核の外周に前記金属元素と錫との金属間化合物層を有する2層構造からなり、前記被覆層が錫からなるハンダ粉末を特許出願した(特許文献7参照。)。このハンダ粉末中のニッケルの含有割合はハンダ粉末の全体量100質量%に対して、0.1〜1.0質量%である。ニッケルの含有割合を上記範囲に限定することにより、共晶点から組成をずれるのを防止してハンダ粉末の融点を低くするとともに、形成したハンダバンプにおけるハンダ合金の電気抵抗の増加を抑え、機械的強度を向上させている。また、このハンダ粉末は、中心核が金属元素のみで構成された従来のハンダ粉末に比べ、リフロー時の溶融拡散性が良く、ハンダバンプ形成時の組成制御が容易であり、濡れ性に優れ、平均粒径5μm以下と微細な粉末であるため、この粉末を原料としたハンダ用ペーストを基板等に印刷する際に、ファインピッチパターンで印刷できる効果を有する。
特開平5−24943号公報(請求項2、段落[0015]) 特開平11−186712号公報(請求項2、段落[0018]、段落[0023]) 特開2000−176678号公報(請求項1,3、段落[0010]) 特開2002−254195号公報(請求項1〜5、段落[0011]〜段落[0013]) 特開2003−154485号公報(請求項1、段落[0009]) 特許第3782743号公報(請求項1〜4、段落[0005]) 特開2012−157870号公報(請求項1、請求項2、段落[0022]、段落[0014])
上記従来の特許文献1〜6では、いずれも鉛や金等を含まない低融点の金属粉末と、高融点を有する金属粉末とを混合して得られたハンダ粉末等を使用しているが、このように融点や組成等が異なる2又はそれ以上の粉末同士を混合して得られるハンダ粉末では、粉末の混ざり具合に不均一さが生じやすい。不均一さが生じると、リフロー時に、部分的な溶融ムラや組成ズレが生じ、これにより、接合部位において十分な強度が得られないといった問題が生じる。
また、特許文献7の発明において、ニッケルの含有割合を0.1〜1.0質量%にした場合、高温雰囲気に実装後のハンダが晒されるときには、実装後のハンダが再溶融するか、又はハンダの一部において液相が生じるために、基板等との接合強度が低下することがあり、更なる改良が必要であった。
本発明の目的は、リフロー後、再溶融及び接合強度の低下が起こりにくく、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に好適なハンダ粉末及びこの粉末を用いたハンダ用ペーストを提供することにある。
本発明者らか鋭意研究を重ねた結果、ニッケルの上限値の含有割合を1.0質量%を超える割合にしても、錫を少なくとも35質量%含ませて、リフロー処理することにより、リフロー時のハンダ粉末を十分に溶融させて基板等に接合でき、しかも高温雰囲気に晒されても実装後のハンダが再溶融せずに、又はハンダの一部において液相が生じることなく、基板等との接合不良を発生させないことを見い出し、本発明に到達した。
本発明の第1の観点は、図1に示すように、中心核11と中心核11を被覆する被覆層12で構成され、中心核11がニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなり、被覆層12が錫からなるハンダ粉末10において、ハンダ粉末10の平均粒径が1〜30μmであり、ハンダ粉末10の全体量100質量%に対し、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下であることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更にニッケルと錫との金属間化合物がNiSn、NiSn、NiSn及びNiSnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点のハンダ粉末とハンダ用フラックスを混合してペースト化することにより得られたハンダ用ペーストである。
本発明の第4の観点は、第3の観点のハンダ用ペーストを用いて電子部品を実装する方法である。
本発明の第5の観点は、第4の観点の方法により実装された接合体である。
本発明の第1の観点のハンダ粉末は、中心核と中心核を被覆する被覆層で構成され、中心核がニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなり、被覆層が錫からなるハンダ粉末において、ハンダ粉末の平均粒径が1〜30μmであり、ハンダ粉末の全体量100質量%に対し、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下である。このように、本発明のハンダ粉末では、粉末表面が融点の低い錫から構造されることで、錫の含有割合が特許文献7記載のハンダ粉末の含有割合と比べて減少しても、リフロー時の溶融性、焼結性等に優れる一方、リフロー後は、ニッケルの含有割合が特許文献7記載のハンダ粉末の0.1〜1.0質量%の含有割合と比べて増加するため、また既に存在する金属間化合物により、融点の高い金属間化合物を特許文献7記載のハンダ粉末と比べてより高い比率で形成する。
本発明の第2の観点のハンダ粉末は、ニッケルと錫との金属間化合物がNiSn、NiSn、NiSn及びNiSnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である。この金属間化合物の融点を例示すれば、NiSnの融点は約1000℃、NiSnの融点は1200℃及びNiSnの融点は784.5℃である。こうして凝固開始温度が600〜1200℃程度まで上昇することで再溶融が起こりにくくなる。このため、本発明のハンダ粉末は、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に用いられる高温ハンダとして好適に用いることができる。また、粉末を構成する一つの金属粒子内において、ニッケルと錫が含まれるため、リフロー時の溶融ムラや組成ズレによる接合強度の低下を防止できる。
本発明の第3の観点のハンダ用ペーストは、上記本発明のハンダ粉末を用いて得られる。そのため、このハンダ用ペーストは、リフロー時の溶融が速く、溶融性に優れる一方、リフロー後は、特許文献7記載のハンダ粉末と異なり金属間化合物及びニッケルからなる接合層を形成し、溶融するハンダ粉末が特許文献7記載のハンダ粉末と比べて高い融点の金属間化合物を形成し、耐熱性が上昇するため、熱による再溶融が起こりにくい。このため、本発明のハンダ用ペーストは、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に好適に用いることができる。
本発明の第4の観点の電子部品を実装する方法では、上記本発明のハンダ用ペーストを用いるため、リフロー時にはハンダ用ペーストの溶融の速さ、優れた溶融性により、簡便に、かつ高い精度で実装することができるとともに、実装後において高い耐熱性を付与できる。
本発明の第5の観点の接合体は、高温雰囲気に晒されても、再溶融及び接合強度の低下が起こりにくい。
本発明実施形態のハンダ粉末ハンダ粉末の断面構造の一例を模式的に表した図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
〔ハンダ粉末〕
本発明のハンダ粉末は、図1に示すように、中心核11と中心核11を被覆する被覆層12で構成され、中心核11がニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなり、被覆層12が錫からなるハンダ粉末である。本発明のハンダ粉末は、このように、ニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなる中心核が、融点の低い錫からなる被覆層で被覆された構造になっているため、リフロー時の溶融性に優れる。また、上記従来のハンダ粉末のように、融点等が異なる2種類以上の金属粉末を混合した粉末ではなく、粉末を構成する一つの金属粒子内において、ニッケルと錫が含まれるため、リフロー時の溶融ムラや組成ズレが起こりにくく、高い接合強度が得られる。更に、中心核の一部が、リフロー前に既にニッケルと錫との金属間化合物を形成しているため、例えばニッケルからなる中心核を錫で被覆した構造の粉末に比べて、リフロー時の溶融拡散性が良く、ハンダバンプ形成時の組成制御が容易であり、濡れ性に優れる。
そして、本発明のハンダ粉末10は、平均粒径が1〜30μmである。ハンダ粉末の平均粒径を1〜30μmに限定したのは、30μmを越えるとバンプを形成する場合においてバンプのコプラナリティが低下するという不具合を生じ、また、パターン表面をハンダでコートする場合に塗布ムラが生じ、パターン全面を均一にコートできないという不具合を生じるからである。なお、1μm未満になると、比表面積が高くなり、粉末の表面酸化層の影響によりハンダの溶融性が低下する。ハンダ粉末の平均粒径は2〜18μmの範囲とするのが好ましい。なお、本明細書において、粉末の平均粒径とは、レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置(堀場製作所社製、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−950)にて測定した体積累積中位径(Median径、D50)をいう。
また、本発明のハンダ粉末10は、粉末の全体量100質量%に対し、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下である。従来のハンダ粉末では、Sn−Pb系共晶ハンダ(組成比 Sn:Pb=63:37質量%)の代替として使用されるため、融点が近く、共晶組成が求められるという理由から、ニッケルの割合を0.7質量%程度と、比較的少なめに含有させている。一方、本発明のハンダ粉末では、ニッケルの割合を特許文献7と比べて多めの上記範囲で含ませることにより、リフロー後に、600〜1200℃程度の高い凝固開始温度を有するSn−Ni合金を形成する。なお、ニッケルの含有割合が少なくても、リフロー後は、錫よりも凝固開始温度の高いSn−Ni合金を形成するが、ニッケルをより多く含有させることで、凝固開始温度が更に上昇するのは、合金中に高い融点を有する金属間化合物の比率がより一層高くなるという理由からである。これにより、このハンダ粉末を含むハンダ用ペーストのリフローによって形成されるハンダバンプでは、耐熱性が大幅に向上し、再溶融及び接合強度の低下を防止することができる。このため、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に用いられる高温ハンダとして好適に用いることができる。ニッケルの含有割合が3.0質量%以下では、凝固開始温度が低くなることから、リフロー後に形成されるハンダバンプにおいて十分な耐熱性が得られず、高温雰囲気での使用の際に再溶融が起こり、高温ハンダとして用いることができない。一方、65質量%を越えると凝固開始温度が高くなりすぎて、ハンダが十分に溶融しないため、接合不良が発生するという不具合が生じる。このうち、粉末の全体量100質量%に占めるニッケルの含有割合は、5〜65質量%とするのが好ましい。
また、ハンダ粉末中の錫の含有割合は、粉末中の上記ニッケル以外の残部、即ちハンダ粉末の全体量100質量%に対して35質量%以上97質量%未満、好ましくは35〜95質量%である。錫の含有割合が35質量%未満では、リフロー時においてハンダ粉末に必要とされる低融点を示さないからである。また、97質量%以上では、結果的にニッケルの含有割合が少なくなり、リフロー後に形成されるハンダバンプの耐熱性が低下する。即ち、高温雰囲気に実装後のハンダが晒されると実装後のハンダが再溶融するか、又はハンダの一部において液相が生じて、基板等との接合強度が低下するおそれがある。
中心核の一部を構成するニッケルと錫との金属間化合物としては、NiSn、NiSn、NiSn及びNiSnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物が挙げられるが、実際には、ニッケルと錫との組成比により、主にNiSn、NiSnが中心核を形成する。
〔ハンダ粉末の製造方法〕
続いて、上記本発明のハンダ粉末を製造する方法について説明する。先ず、ニッケル粉末を溶媒に分散して第1分散液を調製する。溶媒には分散剤を混合してもよい。次いで、錫の金属塩をニッケル粉末の第1分散液に添加混合して錫の金属塩が溶解しニッケル粉末が分散する混合液を調製する。次に、混合液のpHを0.1〜2.0に調整する。このpH調整した混合液に還元剤を添加し、混合することにより、錫イオンが還元され、析出した錫が前記ニッケル粉末を被覆する金属粉末が分散する第2分散液を調製した後、この第2分散液を固液分離し、この固液分離した固形分を乾燥してハンダ粉末を得る。混合液中におけるニッケル粉末、錫を含む化合物の割合は、ハンダ粉末製造後に、ニッケルの含有割合が3質量%を超え65質量%以下の範囲になるように調整する。
上記ニッケル粉末は、1〜21μmの平均粒径を有することが好ましい。この下限値の1μm未満では、本発明の方法で製造されるハンダ粉末の平均粒径が最小値の1μmに達しなくなる。ハンダ粉末の平均粒径が最小値の1μm未満になると、ハンダ粉末の比表面積が高くなり、粉末の表面酸化層の影響によりハンダの溶融性を低下させてしまう。また上記下限値の1μm未満では、ハンダ粉末を構成するニッケルの含有量3.0質量%を超えることが困難になる。また上限値の21μmを超えると、ハンダ粉末の平均粒径が最大値の30μmを超え易くなる。ハンダ粉末の平均粒径が最大値の30μmを超えると、このハンダ粉末を用いたハンダペーストによりバンプを形成する場合においてバンプのコプラナリティが低下し、また、パターン表面をハンダでコートする場合に塗布ムラが生じ、パターン全面を均一にコートできなくなる。ニッケル粉末の平均粒径は1.2〜16.0μmであることが更に好ましい。このニッケル粉末は、還元反応による化学的手法で得られる他、アトマイズ法のような物理的手法によって得られる。
ニッケル粉末が分散する第1分散液の溶媒としては、水、アルコール、エーテル、ケトン、エステル等が挙げられる。調製した混合液は、生成したハンダ粉末の再溶解等を考慮して、pHを0.1〜2.0に調整する。なお、混合液に錯化剤を加えて、錫元素を錯体化してもよい、錯化剤を加えることでpHがアルカリ側でも錫イオンが沈殿せず、広い範囲での合成が可能となる。錯化剤としては、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、フタル酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸又はその塩等が挙げられる。また、分散剤としては、セルロース系、ビニル系、多価アルコール等が挙げられ、その他にゼラチン、カゼイン等を用いることができる。分散剤は、錯化剤を加えた後に添加してもよい。
混合液の調製に用いられる錫化合物としては、塩化錫(II)、硫酸錫(II)、酢酸錫(II)、シュウ酸錫(II)等の錫の金属塩が挙げられる。このうち、錫を含む化合物は、塩酸塩の塩化錫(II)を使用するのが特に好ましい。
次に、pH調整した混合液に還元剤を添加する際には、予め還元剤を溶解した水溶液を調製し、この水溶液のpHを、混合液と同程度に調整しておくことが好ましい。還元剤としては、テトラヒドロホウ酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン等のホウ素水素化物、ヒドラジン等の窒素化合物、3価のチタンイオンや2価のクロムイオン等の金属イオン等が挙げられる。
次に、上記混合液に還元剤水溶液を添加して混合することにより、混合液中の錫イオンが還元され、析出した錫がニッケル粉末を被覆する金属粉末が分散した第2分散液が得られる。この還元反応により、ニッケルからなる中心核と、この中心核を被覆する錫からなる被覆層で構成された金属粉末が形成される。混合液と還元剤水溶液を混合する方法としては、容器内の混合液に所定の添加速度で還元剤水溶液を滴下し、スターラ等で攪拌する方法や、所定の径を有する反応チューブを用い、この反応チューブ内に両液を所定の流量で注ぎ込み、混合させる方法等が挙げられる。
次いで、上記金属粉末が分散した第2分散液を、デカンテーション等によって固液分離し、回収した固形分を水又はpHを0.5〜2に調整した塩酸水溶液、硝酸水溶液、硫酸水溶液、或いはメタノール、エタノール、アセトン等で洗浄する。洗浄後は、再度固液分離して固形分を回収する。洗浄から固液分離までの工程を、好ましくは2〜5回繰り返した後、回収した固形分を真空乾燥させることにより、本発明のハンダ粉末を得ることができる。
また、更に下記に記載する加熱処理を行ってもよい。真空乾燥する前の回収した固形分に、沸点が100℃以上の高沸点溶媒を加えて分散させ不活性ガス雰囲気下、所定の温度で加熱する。この加熱処理を施すことにより、上記還元反応で形成された金属粉末のニッケルからなる中心核、中心核を被覆する錫からなる被覆層の一部が反応して、加熱処理を行わない場合に比べて、より厚いニッケルと錫の金属間化合物からなる層を有する中心核が形成される。
使用される高沸点溶媒としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ヒマシ油等が挙げられる。
上記加熱処理は、100〜130℃の温度で20分間〜1時間、窒素又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。処理温度又は保持時間が下限値未満では、中心核に金属間化合物が形成されない場合がある。また、処理温度が上限値を越えると、被覆層の錫が酸化されて溶融性が低下する不具合が生じる。なお、保持時間を上限値以上としてもその効果は変わらない。このうち115〜125℃の温度で30〜40分間行うのが特に好ましい。不活性ガス雰囲気下で行うのは、錫の酸化を防ぐためである。
加熱後は、再度上記洗浄から固液分離までの工程を、好ましくは2〜5回繰り返した後、回収した固形分を真空乾燥させることにより、本発明のハンダ粉末を得ることができる。
〔ハンダ用ペースト及びその調製方法〕
以上の工程により、得られた本発明のハンダ粉末は、ハンダ用フラックスと混合してペースト化して得られるハンダ用ペーストの材料として好適に用いられる。ハンダ用ペーストの調製は、ハンダ粉末とハンダ用フラックスとを所定の割合で混合してペースト化することにより行われる。ハンダ用ペーストの調製に用いられるハンダ用フラックスは、特に限定されないが、溶剤、ロジン、チキソ剤及び活性剤等の各成分を混合して調製されたフラックスを用いることができる。
上記ハンダ用フラックスの調製に好適な溶剤としては、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テトラエチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、α−テルピネオール等の沸点が180℃以上である有機溶剤が挙げられる。また、ロジンとしては、ガムロジン、水添ロジン、重合ロジン、エステルロジン等が挙げられる。
また、チキソ剤としては、硬化ひまし油、脂肪酸アマイド、天然油脂、合成油脂、N,N’−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸、1,2,3,4−ジベンジリデン−D−ソルビトール及びその誘導体等が挙げられる。
また、活性剤としては、ハロゲン化水素酸アミン塩が好ましく、具体的には、トリエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、エタノールアミン、ブチルアミン、アミノプロパノール、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、メトキシプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、エチルヘキシルアミン、エトキシプロピルアミン、エチルヘキシルオキシプロピルアミン、ビスプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、アニリン、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、3−アミノ−1−プロペン、イソプロピルアミン、ジメチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン等のアミンの塩化水素酸塩又は臭化水素酸塩が挙げられる。また、この他に有機酸、アミン及びこれらの塩等も用いることができる。
ハンダ用フラックスは、上記各成分を所定の割合で混合することにより得られる。フラックス全体量100質量%中に占める溶剤の割合は30〜60質量%、チキソ剤の割合は1〜10質量%、活性剤の割合は0.1〜10質量%とするのが好ましい。溶剤の割合が下限値未満では、フラックスの粘度が高くなりすぎるため、これを用いたハンダ用ペーストの粘度も応じて高くなり、ハンダの充填性低下や塗布ムラが多発する等、印刷性が低下する不具合を生じる場合がある。一方、上限値を越えるとフラックスの粘度が低くなりすぎるため、これを用いたハンダ用ペーストの粘度も応じて低くなることから、ハンダ粉末とフラックス成分が沈降分離する不具合を生じる場合がある。また、チキソ剤の割合が下限値未満では、ハンダ用ペーストの粘度が低くなりすぎるため、ハンダ粉末とフラックス成分が沈降分離するという不具合を生じる場合がある。一方、上限値を越えるとハンダ用ペーストの粘度が高くなりすぎるため、ハンダ充填性や塗布ムラ等の印刷性低下という不具合を生じる場合がある。また、活性剤の割合が下限値未満では、ハンダ粉末が溶融せず、十分な接合強度が得られないという不具合を生じる場合があり、一方、上限値を越えると保管中に活性剤がハンダ粉末と反応し易くなるため、ハンダ用ペーストの保存安定性が低下するという不具合を生じる場合がある。この他、ハンダ用フラックスには、粘度安定剤を添加しても良い。粘度安定剤としては、溶剤に溶解可能なポリフェノール類、リン酸系化合物、硫黄系化合物、トコフェノール、トコフェノールの誘導体、アスコルビン酸、アスコルビン酸の誘導体等が挙げられる。粘度安定剤は、多すぎるとハンダ粉末の溶融性が低下する等の不具合が生じる場合があるため、10質量%以下とするのが好ましい。
ハンダ用ペーストを調製する際のハンダ用フラックスの混合量は、調製後のペースト100質量%中に占める該フラックスの割合が5〜30質量%になる量にするのが好ましい。下限値未満ではフラックス不足でペースト化が困難になり、一方、上限値を越えるとペースト中のフラックスの含有割合が多すぎて金属の含有割合が少なくなってしまい、ハンダ溶融時に所望のサイズのハンダバンプを得るのが困難になるからである。
このハンダ用ペーストは、上記本発明のハンダ粉末を材料としているため、リフロー時の溶融が速く、溶融性に優れる一方、リフロー後は、溶融するハンダ粉末が融点の高い金属間化合物を形成し、耐熱性が上昇するため、熱による再溶融が起こりにくい。このため、本発明のハンダ用ペーストは、高温雰囲気に晒される電子部品等の実装に好適に用いることができる。
〔ハンダ用ペーストを用いた電子部品の実装方法と接合体〕
上記方法で調製されたハンダ用ペーストを用いて電子部品をシリコンチップ、LEDチップ等の電子部品を各種放熱基板、FR4(Flame Retardant Type 4)基板、コバール等の基板に実装するには、ピン転写法にて上記基板の所定位置にハンダ用ペーストを転写する。次いで、転写されたペースト上に電子部品であるチップ素子を搭載する。この状態で、リフロー炉にて窒素雰囲気中、250〜400℃の温度で、5〜120分間保持して、ハンダ粉末をリフローする。場合によっては、チップと基板とを加圧しながら接合してもよい。これにより、チップ素子と基板とを接合させて接合体を得て、電子部品を基板に実装する。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、水50mLに平均粒径が1.1μmのニッケル粉末0.10gを分散させて第1分散液を調製した。この分散液に塩化錫(II)2.56×10−2molを加え、スターラを用いて回転速度300rpmにて5分間撹拌し、混合液を調製した。この混合溶液を塩酸にてpHを0.5に調整した後、分散剤としてポリビニルアルコール500(平均分子量が500のポリビニルアルコール)を0.5g加え、更に回転速度300rpmにて10分間攪拌した。次いで、この混合液にpHを0.5に調整した1.58mol/Lの2価クロムイオン水溶液50mLを、添加速度50mL/secにて加え、回転速度500rpmにて10分間攪拌して錫イオンを還元した。この還元により析出した錫がニッケル粉末を被覆する金属粉末が分散する第2分散液を得た。この分散液を60分間静置して生成した金属粉末を沈降させた後、上澄み液を捨て、ここに水100mLを加えて回転速度300rpmにて10分間攪拌する操作を4回繰返し、洗浄を行った。その後、エチレングリコール100mLを加えて分散させ、回転速度300rpmにて攪拌しながら120℃で30分、窒素雰囲気中で加熱を行った。最後にこれを真空乾燥機にて乾燥することにより、Ni元素核と、このNi元素核の外周に金属間化合物(NiSn、NiSn)とを有する中心核及びSnを被覆層とする金属粉末を得た。
<実施例2〜35、比較例1〜18>
以下の表1〜表3に示すように、平均粒径が異なるニッケル粉末を用いるか、又はニッケル粉末の添加量を調整することにより、ハンダ粉末100質量%中に含まれるニッケルの割合を変更したこと、ハンダ粉末の平均粒径を所定の粒径に制御したこと以外は、実施例1と同様にしてハンダ粉末を得た。
<比較試験及び評価>
実施例1〜35及び比較例1〜18で得られたハンダ粉末について、次に述べる方法により、粉末を構成する金属粒子の構造、粉末の平均粒径、組成の分析又は測定を行った。これらの結果を以下の表1〜表3に示す。また、これらのハンダ粉末を用いてハンダ用ペーストをそれぞれ調製し、リフロー時の最大保持温度を変えたときの接合強度を評価した。これらの結果を以下の表4〜表11に示す。
(1) ハンダ粉末の構造分析:粉末X線回折装置(リガク社製:RINT Ultima+/PC)にて構造分析を行った。
(2) ハンダ粉末の平均粒径:レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置(堀場製作所社製、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−950)にて粒径分布を測定し、その体積累積中位径(Median径、D50)をハンダ粉末の平均粒径とした。
(3) ハンダ粉末の組成:誘導結合プラズマ発光分光分析(島津製作所社製 ICP発光分析装置:ICPS−7510)により金属元素含有量を測定した。
(4) 接合強度:溶剤として50質量%のジエチレングリコールモノヘキシルエーテルと、ロジンとして46質量%の重合ロジン(軟化点95℃)と、活性剤としてシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩1.0質量%と、チキソ剤として硬化ひまし油3.0質量%とを混合してフラックスを調製した。次に、このフラックスと、実施例1〜35及び比較例1〜18で得られたハンダ粉末とを、フラックスを88質量%、ハンダ粉末を12質量%の割合で混合してハンダ用ペーストをそれぞれ調製した。
上記調製したペーストをピン転写法にて先端部の直径100μmのピンを用いて0.5mm厚のコバール(Fe−Ni−Co系合金)基板の所定位置に転写した。なお、コバール基板上にはNiメッキ、更にその上にAuフラッシュメッキを行った。続いて、転写されたペースト上に0.9mm□のLEDチップを搭載した。更に、加圧用治具を用いて、LEDチップ及び基板とを1.0MPaの圧力で加圧しながら、リフロー炉(SIKAMA社製 Falcon8500)にて窒素雰囲気中、0.5時間、所定の最大保持温度でリフローし、LEDチップとコバール基板とを接合させることにより、接合サンプルを得た。なお、上記リフロー時の最大保持温度を250℃、300℃、350℃の異なる温度に設定し、実施例又は比較例ごとにそれぞれ3つずつ接合サンプルを得た。
上記接合したコバール基板及びLEDチップとの接合強度について、JIS Z 3198−7に記されている鉛フリーハンダ試験方法−第7部の「チップ部品におけるハンダ接合のシェア強度測定方法」に準拠して、室温及び300℃で0時間及び500時間保持後の接合シェア強度をそれぞれ測定し、室温におけるシェア強度を100としたときの300℃で0時間及び500時間保持後の相対的シェア強度を求めた。表中、「優」は、相対的シェア強度が90以上であった場合を示し、「良」は、90未満から80以上であった場合を示し、「可」は、80未満から70以上であった場合を示し、「不可」は、70未満であった場合を示す。
表4〜表11から実施例1〜35と比較例1〜18とを比較すると次のことが分かった。
(1) ニッケルの含有割合
ニッケルの含有割合が3.0質量%である比較例1及び比較例3では、凝固開始温度が低くなったためにハンダが再溶融し、300℃での500時間保持後の相対的シェア強度が55〜68と低くなったことから、500時間保持後の接合強度の評価判定が全て「不可」となった。一方、ニッケルの含有割合が65質量%を超える比較例2及び比較例4では、凝固開始温度が高くなりすぎたためにリフロー時にハンダ粉末が溶融せず、十分な接合が得られなかったことから、接合シェア強度が測定できず、500時間保持後の接合強度の評価判定が全て「不可」となった。これに対して、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下の実施例1〜35では、相対的シェア強度が向上し、高温雰囲気における接合強度についての評価の0時間及び500時間保持後の判定が全て「可」、「良」又は「優」と良好な結果が得られた。特にニッケルの含有割合が3.2質量%の実施例1、8、15、22及び29では、高温雰囲気における接合強度についての評価の0時間及び500時間保持後の判定が全て「可」であったのに対して、ニッケルの含有割合が5.0〜65.0質量%の範囲の実施例2〜7、実施例9〜14、実施例16〜21、実施例23〜28、実施例30〜35では、上記判定が全て「可」、「良」又は「優」と良好な結果が得られた。
(2) ハンダ粉末の平均粒径
ハンダ粉末の平均粒径が0.6〜0.7μmの比較例5〜11では、ハンダ粉末の比表面積が大きくなり、粉末に占める表面の酸化膜の比率が増大し、これによりハンダが溶融しなかったことから、初期(0時間、300℃)の接合が不良であり、接合強度を判定できなかった。またハンダ粉末の平均粒径が31.9〜40.0μmの比較例12〜18では、300℃での500時間保持後の相対的シェア強度が52〜65と低くなったことから、500時間保持後の接合強度の評価判定が全て「不可」となった。これに対して、ハンダ粉末の平均粒径が1〜30μmの実施例1〜35では、相対的シェア強度が向上し、高温雰囲気における接合強度についての評価の0時間及び500時間保持後の判定が全て「可」、「良」又は「優」と良好な結果が得られた。
本発明は、高温雰囲気に晒される電子部品の実装に好適に利用できる。
10 ハンダ粉末
11 中心核
12 被覆層

Claims (5)

  1. 中心核と前記中心核を被覆する被覆層で構成され、前記中心核がニッケル及びニッケルと錫との金属間化合物からなり、前記被覆層が錫からなるハンダ粉末において、
    前記ハンダ粉末の平均粒径が1〜30μmであり、
    前記ハンダ粉末の全体量100質量%に対し、ニッケルの含有割合が3.0質量%を超え65質量%以下である
    ことを特徴とするハンダ粉末。
  2. 前記ニッケルと錫との金属間化合物がNiSn、NiSn、NiSn及びNiSnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物である請求項1記載のハンダ粉末。
  3. 請求項1又は2記載のハンダ粉末とハンダ用フラックスを混合してペースト化することにより得られたハンダ用ペースト。
  4. 請求項3記載のハンダ用ペーストを用いて電子部品を実装する方法。
  5. 請求項4記載の方法により実装された接合体。
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