JP2012155763A - 自動改札装置 - Google Patents

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崇 青木
Takahiro Kanetani
貴寛 金谷
Kazuo Sato
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Abstract

【課題】監視効率に優れた自動改札装置を提供すること。
【解決手段】乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置は、映像を連続撮影する撮影手段と、前記撮影手段により連続撮影された映像データのうちの最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを記憶する第1の記憶手段と、本自動改札装置の異常を検知する検知手段と、前記検知手段による異常の検知のタイミングを基準として、前記第1の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを一つのファイルとして記憶する第2の記憶手段とを備えている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置、及び自動改札装置を監視する監視システム並びに監視方法に関する。
近年、自動改札装置の普及に伴い、自動改札装置を利用する旅客が増加している。自動改札装置も性能が上がり、自動改札装置が単独で、即ち係員が配置されていない改札口でも、十分に改札処理をこなしている。性能の良い自動改札装置が増えて、改札口に配置される係員の人数は少なくなり、無人駅や無人コーナーなどが現在多く見られるようになった。
しかしながら、自動改札装置の性能が向上したとはいえ、自動改札装置はときに異常を発生する。つまり、無人駅や無人コーナーでの自動改札装置の異常に対して、係員はわざわざ無人駅や無人コーナーに向かい、異常に対応する必要がある。そんな中、現在CCDカメラを搭載した自動改札装置が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。CCDカメラの用途は、自動改札装置の状態を映し出す。CCDカメラで撮影された画像は、自動改札装置の上位にあたる監視盤で表示される。係員は、窓口にいながらにして、監視盤を確認することにより、自動改札装置の状態を見ることができる。これにより、無人駅や無人コーナーに設置された自動改札装置の異常に対して、係員は異常を発生した自動改札装置の状態をチェックしてから、異常を発生した自動改札装置に向かうことができる。つまり、異常の対応の準備をしてから処置に向かえる。
また、CCDカメラの設置により、一日の業務を終えた駅(終電後の駅)、例えば深夜の駅を監視することもできる。深夜になると、自動改札装置に悪戯(投入口への異物の投入、ジュースの流し込み等)する人もいれば、駅構内に無理やり進入しようとする人もいる。CCDカメラで監視することにより、このような不正を防止することができる。
特開平10−105748号公報
しかしながら、CCDカメラによる監視には、CCDカメラで撮影された映像を監視する係員が必要である。係員が、一日中、CCDカメラで撮影された映像を監視するとなると、係員の負担は極めて重い。また、CCDカメラで撮影された映像を全て録画しようとすれば、膨大な容量のメモリが必要となる。仮に、CCDカメラで撮影された映像を全て録画したとしても、録画映像の中から異常発生や不正行為等を見つける作業負担は極めて重い。
この発明の目的は、上記したような事情に鑑み成されたものであって、監視効率に優れた自動改札装置を提供することにある。
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の自動改札装置は、以下のように構成されている。
この発明は、乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置であって、映像を連続撮影する撮影手段と、前記撮影手段により連続撮影された映像データのうちの最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを記憶する第1の記憶手段と、本自動改札装置の異常を検知する検知手段と、前記検知手段による異常の検知のタイミングを基準として、前記第1の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを一つのファイルとして記憶する第2の記憶手段とを備えている。
この発明によれば、監視効率に優れた自動改札装置を提供できる。
改札システムの一例を示す図である。 自動改札装置の外観を示す斜視図である。 自動改札装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 監視盤の概略構成を示すブロック図である。 この発明の第1の実施形態の監視処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の第1の実施形態の監視処理を実現するための各センサの反応エリアを示す図である。 この発明の第2の実施形態の監視処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の第2の実施形態の監視処理における監視映像の保存方法を示す図である。 この発明の第3の実施形態の監視処理を説明するための図である。 複数台の自動改札装置を複数台の監視盤で監視する監視システムの一例を示す図である。 複数台の自動改札装置を複数台の監視盤で監視する監視処理を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、改札システムの一例を示す図である。図1に示すように、例えば、改札システムは、複数の自動改札装置100及び監視盤(端末機器)200を備えている。
図2は、図1に示す自動改札装置100の外観を示す斜視図であり、図3は、図1に示す自動改札装置100の概略構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、自動改札装置100は、本体1を備えている。このような自動改札装置100が2台1組として施設の改札口などに設置された場合、両者の間に双方向で利用者が通過可能な改札通路が形成される。
この自動改札装置100で利用可能な券類としては、普通乗車券、定期券、特急券、回数券、入場券、プリペイドカードなどの磁気式券類及び無線式券類を対象としている。このような券類には、券類固有の識別情報のほかに、改札処理に必要な改札情報、例えば、乗車可能な区間情報、有効期限情報、入場記録情報、出場記録情報、利用者情報などの券類情報が所定の形式で記憶されている。
自動改札装置100の本体1における通過方向上流側には、施設内への入場時または施設内からの出場時に投入された複数の券類を一括して受け取り可能な投入口2が設けられている。なお、投入口2は、1枚ずつ投入された券類の受け取りも可能である。投入口2の近傍には、券類の投入を阻止するためのシャッタが設けられている。また、本体1における通過方向下流側には、この投入口2から受け取った券類を必要に応じて排出する(返却する)排出口3が設けられている。
本体1における通過方向上流側には、無線式の券類との間で無線通信を行なう無線アンテナ111を備えた無線通信装置112が設けられている。また、本体1における投入口2の下部には、この自動改札装置100の改札通路の案内を表示する表示部4Aが設けられている。さらに、本体1における排出口3の前方には、利用者に対して種々の案内を表示する表示部4Bが設けられている。
さらに、監視カメラ(撮影手段)Cは、本体1の上部であって、本体1における改札通路の通行方向下流側端部(より詳細には表示部4Bの通行方向下流側)に配置されている。この監視カメラCは、撮影手段として機能するものであり、例えばCCDカメラであり、自動改札装置に近づく人物、及び自動改札装置に沿って形成された改札通路内に進入した人物を撮影する。このような監視カメラCは、投入口2への券類の投入動作、無線アンテナATへの券類の接触動作、排出口3からの券類の抜き取り動作など、利用者の改札動作を確実に撮像でき、さらに、自動改札装置100の本体1上でのエラーや動作状態を確認することもできる。
本体10における改札通路側の側面の両端部には、利用者の通過を制御する開閉可能なドア機構5が設けられている。このドア機構5は、利用者の通過を可能とする場合に改札通路を開放し、また、利用者の通過を阻止する場合に改札通路を閉鎖する。
また、本体1の上部には、改札通路を定義するための仕切となるフレーム6が設けられている。このフレーム6には、小児券の投入、無効券または異常券の投入や機器の異常などの装置の動作状態を知らせるための表示器8が設けられている。
さらに、本体1及びフレーム6の改札通路側における側面部には、利用者の通過を検知するための検知手段としてのセンサ7A、7B、7Cが複数設けられている。これらセンサ7A及び7Bは、改札通路内に進入した利用者を検知する検知手段として機能する。また、センサ7Cは、改札通路外の利用者、即ち自動改札装置100に近づく利用者を検知する検知手段として機能する。
センサ7Aは、例えば透過型光学センサによって構成され、改札通路内における所定位置での利用者の有無に対応した検知信号を出力する。センサ7Bは、例えば反射型光学センサによって構成され、改札通路内における所定位置での所定高さ(例えば約1220mm乃至1250mm)の利用者の有無に対応した検知信号を出力する。センサ7Cは、例えば超音波センサなどによって構成され、改札通路外、例えば本体1から約3m離れた範囲での利用者の有無に対応した検知信号を出力する。
図3に示すように、自動改札装置100は、装置全体の制御を司るCPU101を備えている。このCPU101は、各部を制御する制御手段として機能する。また、CPU101は、利用者が所持する券類の改札情報に基づいて改札処理を行なう改札手段として機能する。
このCPU101には、メモリ部102、読取回路103、書込回路104、読取回路105、入鋏制御回路106、印刷制御回路107、駆動制御回路108、インターホン109、無線通信装置112、検知回路113、搬送制御回路114、通過検知回路116、ドア制御回路117、表示制御回路118、通信制御回路119、異常検知部120などが接続されている。
メモリ部102は、ROM、RAM、運賃メモリ、映像データメモリなどを備えて構成されている。ROMは、CPU101の制御プログラムなどを記憶している。RAMは、制御プログラムのバッファとして情報を記憶するとともに、券類から読み取った改札情報などを記憶する。運賃メモリは、入場駅(から設置駅まで)に対応した運賃情報を記憶している。映像データメモリについては、後に詳しく説明する。
読取回路103は、読取ヘッド14及び15の駆動を制御する。すなわち、読取ヘッド14及び15は、券類から改札情報を読み取る。読取回路103は、読取ヘッド14及び15により読み取られた改札情報を処理(復調)する。書込回路104は、書込ヘッド18の駆動を制御する。すなわち、書込ヘッド18は、券類に対して必要な券類情報を記録する。書込回路104は、書込ヘッド18により記録される券類情報を処理(変調)する。
読取回路105は、読取ヘッド19の駆動を制御する。すなわち、読取ヘッド19は、券類から書込ヘッド18によって記録された券類情報を読み取る。読取回路105は、読取ヘッド19により読み取られた券類情報を処理(復調)する。入鋏制御回路106は、入鋏部20の駆動を制御する。印刷制御回路107は、印刷部21及び27の駆動を制御する。
駆動制御回路108は、監視カメラCの駆動を制御する。即ち、駆動制御回路108は、監視カメラCによる映像の撮影動作の開始及び停止を制御する制御手段として機能する。
無線通信装置112は、無線アンテナ111を介して無線式の券類との間で無線通信を行なうことによって識別情報や改札情報を読み取るとともに、所定の券類情報を書き込む。この無線アンテナ111は、通信可能エリア(交信エリア)内にかざされた券類と交信する。無線通信装置112は、無線アンテナ111を介して券類から受信した情報を復調するとともに、変調した情報を無線アンテナ111を介して券類に送信する。
検知回路113は、券搬送機構に設けられたセンサ51、52などから出力された検知信号に基づいて、投入口2に投入された券類の有無や、排出口3に排出された券類の有無、各搬送路上の各所定位置における券類の搬送状態などを検知する。なお、センサ51は、投入口2から投入された券類の有無を検知するセンサであり、センサ52は、排出口3に排出された券類の有無を検知するセンサである。例えば、検知回路113は、センサ52から出力される検知信号に基づき、排出された券の取り忘れを検知する。また、検知回路113は、センサ51、52から出力される検知信号に基づき券詰まりを検知する。
搬送制御回路114は、券類を所定の搬送路に沿って搬送するための搬送機構115の駆動を制御する。この搬送機構115は、主搬送路、分岐搬送路、集札用搬送路などの各搬送路を形成する搬送ベルトや搬送ローラを駆動する。また、この搬送機構115は、搬送路上に設けられた振り分けゲートの駆動も制御する。
通過検知回路116は、複数のセンサ7A、7Bから出力された検知信号に基づいて券類を投入した(または券類を無線アンテナ111にかざした)利用者の改札通路内での通過(移動位置)を検知する。或いは、後述する不審者の改札通路内での通過(移動位置)を検知する。また、通過検知回路116は、後述する不審者の接近を検知する。
ドア制御回路117は、ドア機構5の駆動を制御する。表示制御回路118は、表示部4A及び4Bなどの各種表示部を制御する。通信制御回路119は、改札装置を制御する監視盤200との間で情報通信を行なう。異常検知部120は、自動改札装置100における各種異常(監視対象の状態の変化)を検知する。
図4は、図1に示す監視盤200の概略構成を示すブロック図である。図4に示すように、監視盤200は、CPU201、メモリ部202、操作部203、表示部204、インターホン205、アラーム206、通信制御部207を備えている。CPU201は、監視動作全般を制御する。メモリ部202は、後述する映像データメモリを含み、監視カメラCで撮影された映像を必要に応じて記憶する。操作部203は、係員による操作に対応して自動改札装置100に対して各種指示を出力する。表示部204は、監視カメラCで撮影された映像を必要に応じて表示する。インターホン205はインターホン109と通じる。これにより、監視盤200により監視作業を行なう係員と、自動改札装置200近傍の利用者との間で、必要に応じて会話が可能となる。アラーム206は、自動改札装置200の異常検知部120による異常検知に対応して連呼する。また、この監視盤200は、通信制御回路207を介して、自動改札装置100との間で情報通信を行なう。
以下、図5及び図6を参照して、図1に示す改札システムに対して、この発明の第1の実施形態の監視システムを適用した場合について説明する。
監視カメラCにより24時間、常に映像を録画しようとした場合、膨大な容量のメモリが必要となる。つまり、数日間連続して映像を録画し続けるのは困難である。そこで、本発明では録画を開始するタイミングを見つけ出し、必要な映像のみを保存する。録画が必要な映像は、例えば無人駅または無人コーナーでの終電後に、自動改札装置に対して悪戯しようとする人や自動改札装置を強行突破しようとする人の映像である。
例えば、業務終了後、自動改札装置100のセンサ7Cにより、自動改札装置100に近づこうとする人物(移動物体)を監視し、またセンサ7A及び7Bにより、自動改札装置100に沿って形成された改札通路内に進入する人物(移動物体)を監視する(ST11)。改札業務中においては、センサ7A、7Bは改札通路内の旅客の通過を検知するために使用されているが、業務終了後(終電後)においては、センサ7A、7Bは改札通路内の人の動きを検知するために使用される。つまり、改札業務停止中(終電後)においては、センサ7A、7Bは、改札通路内に人がいるか否かを検出し、人がどのように動いたかまでは検出しない。具体的には、図6に示すような反応エリアE2内に人がいるか否かを検出する。センサ7Cは、例えば半径3m程度の円に進入した人物を検出でき、自動改札装置100の投入口2の下部に取り付けられる。これにより、センサ7Cは、図6に示すような反応エリアE1内に近づく人物を検出することができる。
センサ7Cにより自動改札装置100に近づこうとする人物が検知されると(ST12、YES)、駆動制御回路108がセンサ7Cの検知信号(検知信号ON)に基づき監視カメラの撮影動作を開始させる(ST13)。つまり、センサ7Cによる人物の検出がトリガとなり、監視カメラCの撮影動作が開始する。また、このときにセンサ7Cによる人物検知に対応して、自動改札装置100から監視盤200に対して人物検知が通知され、監視盤200のアラーム206が連呼され、係員に対して自動改札装置近傍で異常が発生していることが通知される。
センサ7A、7B、7Cにより人物が検知されている間は(ST14、YES)、監視カメラCによる撮影動作が継続される(ST15)。センサ7A、7B、7Cにより所定時間にわたって人物が検知されなくなると(ST14、NO)、駆動制御回路108がセンサ7Cの検知信号(検知信号OFF)に基づき監視カメラCの撮影動作を停止させる(ST16)。
監視カメラCにより撮影された映像は、自動改札装置100のメモリ部102に含まれる映像データメモリに保存される。或いは、監視カメラCにより撮影された映像は、監視盤200のメモリ部202に含まれる映像データメモリに保存される。
監視システムが停止するまで(ST17、NO)、センサ7Cにより自動改札装置100に近づこうとする人物が監視され、またセンサ7A及び7Bにより自動改札装置100に沿って形成された改札通路内に進入する人物が監視される。監視システムが停止すると(ST17、YES)、センサ7A、7B、7Cによる人物監視も停止する。
上記説明したように、自動改札装置100が無防備な状態であっても、監視カメラCが適切なタイミングで映像の撮影を開始するので、後に係員は要所だけが撮影された映像を確認することができる。つまり、効率良く監視することができる。結果的に、自動改札装置への悪戯や駅構内への不法な侵入を防ぐことができる。また、長時間連続して録画する必要がないので、何日間でも連続して監視し続けることができる。
次に、図7及び図8を参照して、図1に示す改札システムに対して、この発明の第2の実施形態の監視システムを適用した場合について説明する。
この第2の実施形態では、例えば業務中(運用中)における監視を前提とする。
運用中では、自動改札装置100への悪戯や駅構内への不法な侵入を監視する必要はない。しかし、運用中に自動改札装置100が異常な状態になり、使用できなくなる場合がある。係員が常に自動改札装置100を監視できるわけではなく、目をはなすことがあり、そのときに自動改札装置100が異常を通知することもある。
そこで、業務中に、監視カメラCによる連続撮影が開始され(ST21)、異常検知部(検知手段)120による異常検知も開始される(ST22)。監視カメラCにより撮影された映像は、メモリ部102又はメモリ部202に含まれる図8に示すような揮発性の映像データメモリM1(第1の記憶手段)に格納される(ST23)。記憶手段としての映像データメモリM1は、リングバッファであり、例えば1時間分の映像データを蓄積可能な容量を保持している。映像データメモリM1は、次々と転送される映像データを蓄積し、容量に空きがなくなると時間的に古い映像データの上に最新の映像データを上書きして記憶する。つまり、映像データメモリM1は、常に最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを記憶する。
検知回路113による券詰まりや券の取り忘れ検知などに対応して異常検知部120が異常(券詰まりや券の取り忘れなど)を検知すると(ST24、YES)、異常検知のタイミングを基準として映像データメモリM1に記憶された映像データのうちの所定時間帯の映像データが一つのファイルとして抽出され、抽出された映像データファイルがメモリ部102又はメモリ部202に含まれる図8に示すような不揮発性の映像データメモリM2(第2の記憶手段)に転送され記憶される(ST25)。つまり、異常が発生するたびに、この異常発生のタイミングの前後の映像データが一つのファイルとして記憶手段としての映像データメモリM2にキャプチャリングされる。また、異常検知部120の異常検知に対応して、監視盤200に対して異常の発生が通知される。監視盤200は、例えば表示部204に異常発生を表示する。監視システムが停止するまで(ST26、NO)、上記したような異常検知に対応した映像データのキャプチャリングが継続される。
上記したような異常検知に対応した映像データのキャプチャリングにより、異常発生後に原因を探ることができる。つまり、映像データメモリM2にキャプチャリングされた映像データファイルを見れば、異常発生の原因、例えば旅客がどのような券を投入し、投入後どのようにしたか等を確認することができる。また、自動改札装置100から放出された定期券や切符を取り忘れる旅客も少なくはない。上記したように、券の取り忘れに対応して異常が検知され、異常検知のタイミングの前後の映像データが一つのファイルとしてキャプチャされているので、実際に券を取り忘れた人物を確認することができる。
従来のように、監視カメラで連続撮影された映像データを全て保存した場合、保存された映像データの中から必要なシーンを検索するのは容易ではない。また、監視カメラで連続撮影された映像データを全て保存するには、予め膨大な容量のメモリも必要となる。この発明によれば、上記した二つの問題を解決することができる。つまり、一定時間分の映像データを蓄積することが可能な容量のメモリがあれば、必要なシーン(異常発生時)の映像だけが一つのファイルとしてキャプチャされる。
次に、図9を参照して、図1に示す改札システムに対して、この発明の第3の実施形態の監視システムを適用した場合について説明する。
従来は、自動改札装置側の異常により、例えば読取エラーが発生した場合でも、旅客が係員窓口に出向き、係員に定期券等を見せて通過するようになっている。つまり、旅客が正常券を持っているにも関わらず、旅客に迷惑がかかることとなる。そこで、この発明によると、旅客が自動改札装置の設置場所にいながらにして、係員との会話が可能となる。
異常検知部120により異常が検知されると、監視カメラCの撮影により得られる撮影データが、通信制御部119を介して監視盤200に送信される。監視盤200は、通信制御部207を介して映像データを受信し、表示部204に表示する。また、異常検知に対応して、自動改札装置100のインターホン109と監視盤200のインターホン205との間で、通話が可能となる。これにより、係員がインターホン205を介して旅客に話し掛けることができる。例えば、係員がインターホン205を介して、「監視カメラCに向けて投入した券をみせてください」等の案内を行なう。係員は、表示部204に映し出される券を見て券の正当性を確認することができる。係員が、正券であることを確認したら、監視盤200の操作部203を介して、自動改札装置200に対してリセット信号を出力する。これに対応して、自動改札装置200のドア機構5は改札通路を開放する。係員が、正券であることを確認できない場合、つまり区間外乗車、期間外乗車等であることを確認した場合は、旅客を窓口に案内する。つまり、係員は監視盤200の設置場所に、旅客は自動改札装置100の設置場所にいながらにして、両者の会話が可能になる。無人コーナーに設置された自動改札装置で事象が発生した場合には、有人コーナーに設置された監視盤200に映像データが送信される。
次に、図10及び図11を参照して、複数台の自動改札装置を複数台の監視盤で監視する監視システムの一例について説明する。図10に示すように、コーナー1(例えばA駅或いはA駅のa改札口)には、複数の自動改札装置100及び監視盤200が設置され、コーナー2(例えばB駅或いはA駅のb改札口)には、複数の自動改札装置100及び監視盤200が設置される。コーナー1の監視盤200とコーナー2の監視盤200とは、LANにより接続されている。
コーナー1及びコーナー2における、各自動改札装置100の監視カメラCによる映像の撮影が開始され(ST31)、各自動改札装置100の異常検知部120による異常検知も開始される(ST32)。一台の自動改札装置100の異常検知部120により異常が検知されると(ST33、YES)(ST34、NO)、この一台の自動改札装置100の監視カメラCにより撮影される映像が一台の所定の監視盤200へ送信される(ST37)。このとき、一台の所定の監視盤200の表示部204には、送信された監視カメラCにより撮影された映像が表示される(ST38)。
二台以上の自動改札装置100の異常検知部120により異常が重複して検知されると(ST33、YES)(ST34、YES)、これら二台以上の自動改札装置100の監視カメラCの各映像(例えば映像1、映像2)が異なる監視盤200へ送信される(ST35)。このとき、各監視盤200の表示部204には、送信された監視カメラCにより撮影された映像が表示される(ST36)。例えば、二台以上の自動改札装置100の監視カメラCの各映像(例えば映像1、映像2)は、一旦、サーバに集められる。ここでは、所定の監視盤200がサーバを兼ねるとする。サーバは、集められた映像を、各監視盤200へ振り分ける。つまり、サーバを兼ねる監視盤200は、配信制御手段として機能するとともに、一台の自動改札装置の監視カメラCで撮影された映像(映像1)を表示し、別の監視盤200が一台の自動改札装置の監視カメラCで撮影された映像(映像2)を表示する。
このように、同一のコーナーにおける複数の自動改札装置において重複して異常が発生した場合、即ち、所定の監視盤200で異常の発生に対応した接客中に、さらに別の異常の発生に対応する必要が生じた場合には、別のコーナーの監視盤で異常の発生に対応することができる。つまり、同一のコーナーでの重複した発生した異常を、複数のコーナーで分散して対応することが可能となる。これにより、少ない係員で効率よく異常に対応することが可能となる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下は、原出願に付記されていた記載です。
(1) 乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置であって、
映像を撮影する撮影手段と、
本自動改札装置に近づく移動物体、及び本自動改札装置に沿って形成された通路内に進入した移動物体を検知する検知手段と、
前記検知手段による移動物体の検知に基づいて、前記撮影手段による映像の撮影動作の開始及び停止を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置。
(2) 映像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された映像データを記憶する第1の記憶手段と、
監視対象の状態の変化を検知する検知手段と、
前記検知手段による状態の変化を検知したタイミングを基準として、前記第1の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを記憶する第2の記憶手段と、
を備えたことを特徴とする監視システム。
(3) 乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置であって、
映像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された映像データのうちの最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを記憶する揮発性の記憶手段と、
本自動改札装置の異常を検知する検知手段と、
前記検知手段による異常の検知のタイミングを基準として、前記揮発性の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを一つのファイルとして記憶する不揮発性の記憶手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置。
(4) 複数の自動改札装置を夫々監視する複数の監視カメラと、
前記複数の監視カメラにより撮影された映像を受信する複数の端末機器と、
前記複数の自動改札装置に発生する異常を夫々検知する複数の検知手段と、
前記複数の検知手段のうちの一つの検知手段による一台の自動改札装置の異常検知に基づいて、この一台の自動改札装置を監視する一台の監視カメラの映像を所定の一台の端末機器へ配信し、前記複数の検知手段のうちの二以上の検知手段による二台以上の自動改札装置の異常の重複検知に基づいて、これら二台以上の自動改札装置を夫々監視する二台以上の監視カメラの各映像を異なる端末機器へ配信する配信制御手段と、
を備えたことを特徴とする監視システム。
(5) 自動改札装置に近づく人物を検知したのに基づき、自動改札装置を監視する監視カメラによる映像の撮影を開始し、
前記検知された人物が自動改札装置から離れるのを検知したのに基づき、前記監視カメラによる映像の撮影を停止する、
ことを特徴とする監視方法。
(6) 自動改札装置を監視する監視カメラにより連続撮影される映像データのうちの最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを揮発性の記憶手段へ記憶し、
前記自動改札装置の異常の検知のタイミングを基準として、前記揮発性の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを一つのファイルとして不揮発性の記憶手段へ記憶する、
ことを特徴とする監視方法。
(7) 複数の自動改札装置を複数の監視カメラで夫々監視し、
前記複数の自動改札装置の異常を夫々検知する複数の検知手段のうちの二以上の検知手段による二台以上の自動改札装置の異常の重複検知に基づいて、これら二台以上の自動改札装置を夫々監視する二台以上の監視カメラの各映像を異なる端末機器へ配信する、
ことを特徴とする監視方法。
C…監視カメラ、100…自動改札装置、101…CPU、102…メモリ部、駆動制御回路108、異常検知部120、200…監視盤、201…CPU、202…メモリ部

Claims (7)

  1. 乗車券媒体に記録された情報を読み取り、読み取った情報に基づき改札処理を実行する自動改札装置であって、
    映像を連続撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段により連続撮影された映像データのうちの最新の映像データを含む所定時間分の過去の映像データを記憶する第1の記憶手段と、
    本自動改札装置の異常を検知する検知手段と、
    前記検知手段による異常の検知のタイミングを基準として、前記第1の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを一つのファイルとして記憶する第2の記憶手段と、
    を備えたことを特徴とする自動改札装置。
  2. 前記検知手段は、監視対象の状態の変化を検知し、
    前記第1の記憶手段は、前記撮影手段により連続撮影された映像データを記憶し、
    前記第2の記憶手段は、前記検知手段による状態の変化を検知したタイミングを基準として、前記第1の記憶手段にされた映像データのうち所定時間帯の映像データを記憶し、
    前記撮影手段は、本自動改札装置の本体の上部でかつ通行方向下流側に配置され、本自動改札装置の本体に設けられた投入口への前記乗車券媒体の投入を撮影することを特徴とする請求項1に記載の自動改札装置。
  3. 前記撮影手段は、本自動改札装置の本体に設けられた排出口からの前記乗車券媒体の抜き取りを撮影することを特徴とする請求項2に記載の自動改札装置。
  4. 前記検知手段は、監視対象の状態の変化を検知し、
    前記第1の記憶手段は、前記撮影手段により連続撮影された映像データを記憶し、
    前記第2の記憶手段は、前記検知手段による状態の変化を検知したタイミングを基準として、前記第1の記憶手段に記憶された映像データのうち所定時間帯の映像データを記憶し、
    前記撮影手段は、本自動改札装置の本体の上部でかつ通行方向下流側に配置され、本自動改札装置の本体に設けられた無線アンテナへの前記乗車券媒体の接触を撮影することを特徴とする請求項1に記載の自動改札装置。
  5. 前記撮影手段は、受け取られた前記乗車券媒体を排出する排出口よりも通行方向下流側に設けられたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の自動改札装置。
  6. 前記撮影手段は、前記乗車券媒体を受け取る投入口、及び受け取られた前記乗車券媒体を排出する排出口の延長上であって、前記投入口及び前記排出口の何れよりも通行方向下流側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の自動改札装置。
  7. 前記撮影手段は、前記投入口、前記排出口、無線式の乗車券媒体と無線通信する無線アンテナの延長上であって、前記投入口、前記排出口、及び前記無線アンテナの何れよりも通行方向下流側に設けられたことを特徴とする請求項6に記載の自動改札装置。
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