JP2012147757A - 含気ゲル状食品及びその製造方法 - Google Patents

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祥司 弘中
Shoko Ishizaki
晶子 石▲崎▼
Keigo Ishida
圭吾 石田
Akemi Utsumi
明美 内海
Mie Mukai
美惠 向井
Koichi Ogawa
康一 小川
Yasuhiro Takeda
安弘 武田
Keisuke Miyazaki
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Abstract

【課題】
安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる嚥下困難者用の食品を提供すること。
【解決手段】
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程、溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程、含気した溶融ゲル状食品を、冷却してゲル化する工程、を含む、含気ゲル状食品の製造方法、及び該製造方法により製造された含気ゲル状食品。
【選択図】 無し

Description

本発明は、嚥下困難者に適した、含気ゲル状食品及びその製造方法に関する。
近年、高齢者の増加に伴って、嚥下(えんげ)困難者が増加している。嚥下困難者は、ごく通常の食品を食べようとした場合であっても、誤嚥や窒息といった重大な事態を招くおそれがあるために、安全性の高い嚥下困難者用の食品が、ますます求められている。
さらに、高齢者の嚥下困難は長期に持続することが多いため、日常生活のなかで食事を楽しむことができるよう、嚥下困難者用の食品には、安全性とともに、食品の美味しさを味わうことができるものであることが、さらに求められてきている。
このような要求に応えて、嚥下困難者用の食品として、ゲル状あるいはゼリー状の食品が、種々開発されてきた。これらのゲル状あるいはゼリー状の食品は、ゲル化剤を使って種々の食品成分や栄養成分をゼリー状に固めたものである。
例えば、特許文献1には、製品100g当たりカロリーが100kcal以上、並びに蛋白質が5g以上であり、耐熱性容器に充填密封後レトルト処理されてなる高栄養ゼリー状食品であって、ニガリ含有豆乳及び/又はペースト状豆腐と、キサンタンガム及びローカストビーンガムを配合することを特徴とする高栄養ゼリー状食品が、記載されている。
また、特許文献2には、常温流通可能なゲル状食品中、タンパク分解物、微結晶セルロース及び/又は微小繊維状セルロースを含む組成物、及びゲルを形成させるためのゲル化剤を含有する。また、それぞれの添加量として、タンパク分解物が1〜30重量%、微結晶セルロース及び/又は微小繊維状セルロースを含む組成物が0.05〜5重量%、ゲルを形成させるためのゲル化剤が0.05〜4重量%である。好ましくは、タンパク分解物の平均分子量が10000以下であり、更に好ましくはゼラチン由来のコラーゲンペプチドであるゲル状食品が、記載されている。
これらはいずれも、種々の成分を添加することによって、ゼリー状食品あるいはゲル状食品の物性を、嚥下困難者に適したものとすることを試みたものである。
特許第4307285号公報 特開2006−212006号公報
上述のように、従来から、種々の成分を添加することによって、ゼリー状食品あるいはゲル状食品の物性を、嚥下困難者に適したものとすることが、試みられてきた。
本発明の目的は、安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる嚥下困難者用の食品を提供することにある。
本発明者は、気体包含処理を行うことによって、ゲル状食品の物性を変化させて、ゲル状食品に対して種々の成分の添加を行うことなく、安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる嚥下困難者用の食品を得られることを見いだして、本発明に到達した。
したがって、本発明は、次の[1]〜[20]にもある。
[1]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程、
溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程、
含気した溶融ゲル状食品を、冷却してゲル化する工程、
を含む、含気ゲル状食品の製造方法。
[2]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、
ゼラチンを含有するゲル状食品を、加温により溶融して、溶融ゲル状食品を調製する工程である、[1]に記載の方法。
[3]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、
ゼラチンを含有する栄養組成物を、温水中に溶解して、溶融ゲル状食品を調製する工程である、[1]に記載の方法。
[4]
ゼラチンを含有するゲル状食品が、ゼラチン及び起泡性成分を含有するゲル状食品である、[2]に記載の方法。
[5]
ゼラチンを含有する栄養組成物が、ゼラチン及び起泡性成分を含有する栄養組成物である、[3]に記載の方法。
[6]
加温が、40〜90℃の範囲の温度への加温である、[2]又は[4]に記載の方法。
[7]
温水が、40〜90℃の範囲の温度の温水である、[3]又は[5]に記載の方法。
[8]
起泡性成分が、ゼラチン以外のタンパク質成分である、[4]又は[5]に記載の方法。
[9]
溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程が、
溶融ゲル状食品を攪拌して、5.0〜50.0%の範囲の含気率で含気した溶融ゲル状食品を調製する工程である、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]
溶融ゲル状食品が、ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、[1]〜[9]のいずれかに記載の方法。
[11]
冷却してゲル化する工程が、
0.1〜10℃の範囲の温度への冷却によって行われる、[1]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12]
溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程が、
溶融ゲル状食品を撹拌する工程、
撹拌された溶融ゲル状食品を急冷する工程、
急冷された溶融ゲル状食品をさらに撹拌する工程、
によって行われる、[1]〜[11]のいずれかに記載の方法。
[13]
撹拌された溶融ゲル状食品を急冷する工程が、
15〜30℃の範囲の温度への急冷によって行われる、[12]に記載の方法。
[14]
攪拌が、直径1.0〜5.0cmの範囲の回転バネの500〜3000rpmでの1〜10分間の攪拌によって行われる、[1]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]
[1]〜[14]のいずれかに記載の方法によって製造された、
ゼラチンを含有する含気ゲル状食品。
[16]
ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、[15]に記載の含気ゲル状食品。
[17]
含気率が、5.0〜50.0%の範囲である、[15]又は[16]に記載の含気ゲル状食品。
[18]
ゼラチンに加えて、起泡性成分を含有する、[15]〜[17]のいずれかに記載の含気ゲル状食品。
[19]
起泡性成分が、ゼラチン以外のタンパク質成分である、[15]〜[18]のいずれかに記載の含気ゲル状食品。
[20]
[15]〜[19]のいずれかに記載の含気ゲル状食品からなる、超音波断層撮影用補助剤。
さらに、本発明は、次の[21]〜[40]にもある。
[21]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状組成物を調製する工程、
溶融ゲル状組成物を攪拌して、含気した溶融ゲル状組成物を調製する工程、
含気した溶融ゲル状組成物を、冷却してゲル化する工程、
を含む、含気ゲル状組成物の製造方法。
[22]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状組成物を調製する工程が、
ゼラチンを含有するゲル状組成物を、加温により溶融して、溶融ゲル状組成物を調製する工程である、[21]に記載の方法。
[23]
ゼラチンを含有する溶融ゲル状組成物を調製する工程が、
ゼラチンを含有する栄養組成物を、温水中に溶解して、溶融ゲル状組成物を調製する工程である、[21]に記載の方法。
[24]
ゼラチンを含有するゲル状組成物が、ゼラチン及び起泡性成分を含有するゲル状組成物である、[22]に記載の方法。
[25]
ゼラチンを含有する栄養組成物が、ゼラチン及び起泡性成分を含有する栄養組成物である、[23]に記載の方法。
[26]
加温が、40〜90℃の範囲の温度への加温である、[22]又は[24]に記載の方法。
[27]
温水が、40〜90℃の範囲の温度の温水である、[23]又は[25]に記載の方法。
[28]
起泡性成分が、ゼラチン以外のタンパク質成分である、[24]又は[25]に記載の方法。
[29]
溶融ゲル状組成物を攪拌して、含気した溶融ゲル状組成物を調製する工程が、
溶融ゲル状組成物を攪拌して、5.0〜50.0%の範囲の含気率で含気した溶融ゲル状組成物を調製する工程である、[21]〜[28]のいずれかに記載の方法。
[30]
溶融ゲル状組成物が、ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、[21]〜[29]のいずれかに記載の方法。
[31]
冷却してゲル化する工程が、
0.1〜10℃の範囲の温度への冷却によって行われる、[21]〜[30]のいずれかに記載の方法。
[32]
溶融ゲル状組成物を攪拌して、含気した溶融ゲル状組成物を調製する工程が、
溶融ゲル状組成物を撹拌する工程、
撹拌された溶融ゲル状組成物を急冷する工程、
急冷された溶融ゲル状組成物をさらに撹拌する工程、
によって行われる、[21]〜[31]のいずれかに記載の方法。
[33]
撹拌された溶融ゲル状組成物を急冷する工程が、
15〜30℃の範囲の温度への急冷によって行われる、[32]に記載の方法。
[34]
攪拌が、直径1.0〜5.0cmの範囲の回転バネの500〜3000rpmでの1〜10分間の攪拌によって行われる、[21]〜[33]のいずれかに記載の方法。
[35]
[21]〜[34]のいずれかに記載の方法によって製造された、
ゼラチンを含有する含気ゲル状組成物。
[36]
ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、[35]に記載の含気ゲル状組成物。
[37]
含気率が、5.0〜50.0%の範囲である、[35]又は[36]に記載の含気ゲル状組成物。
[38]
ゼラチンに加えて、起泡性成分を含有する、[35]〜[37]のいずれかに記載の含気ゲル状組成物。
[39]
起泡性成分が、ゼラチン以外のタンパク質成分である、[35]〜[38]のいずれかに記載の含気ゲル状組成物。
[40]
[35]〜[39]のいずれかに記載の含気ゲル状組成物からなる、超音波断層撮影用補助剤。
本発明は、上述の超音波断層撮影用補助剤、超音波断層撮影用組成物、超音波断層撮影用造影剤にもある。上述の含気ゲル状組成物は、好ましくは含気ゲル状可食性組成物とすることができる。好ましい実施の態様において、上記の含気ゲル状組成物は、含気ゲル状食品とすることができる。上述の溶融ゲル状組成物は、好ましくは溶融ゲル状可食性組成物とすることができる。好ましい実施の態様において、上記の溶融ゲル状組成物は、溶融ゲル状食品とすることができる。上述のゲル状組成物は、好ましくはゲル状可食性組成物とすることができる。好ましい実施の態様において、上記のゲル状組成物は、ゲル状食品とすることができる。
本発明によれば、気体包含処理を行うことによって、ゲル状食品の物性を変化させて、安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる嚥下困難者用の食品を得ることができる。
従来、嚥下困難者は、食べ物を一所懸命に飲み込もうとするあまりに、食事としての美味しさを十分に味わうことができないうちに飲み込んでしまう場合が少なくなかった。本発明の含気ゲル状食品は、室内の食器などのうえではその形状を保ちやすいと同時に、いったん口腔内に入ると速やかに融解して、風味がひきたって舌上で味を早く感じ取ることができると同時に嚥下も容易になっているので、安心して食べ物としての風味を味わうことができる。
本発明によれば、物性を変化させるための種々の成分をさらに添加する必要がないので、嚥下困難者用の食品を、栄養学的に最適な組成とすることが容易である。
図1は、ヒト口腔内における含気ゼリー食品を撮影した超音波断層撮影図である。
以下に発明を実施するための形態を示して、本発明を詳細に説明する。本発明は以下の具体的な形態に限定されるものではない。特に説明がない限り、以下に記載する%は質量%を表し、ゲルについては溶媒(水)を含めた質量%で表し、含気率の%は体積%を表し、温度は摂氏での温度を表す。
本発明に係る含気ゲル状食品の製造方法は、
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程、
溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程、
含気した溶融ゲル状食品を、冷却してゲル化する工程、
を含む方法によって、実施することができる。
含気ゲル状食品は、本発明による、気体を包含させたゲル状食品である。
本発明においては、含気ゲル状食品を含気ゲル状可食組成物と記載することができ、これらを包含するものとして含気ゲル状組成物とすることができる。
上述の製造方法によって、気体を包含する処理を行うことで、ゲル状食品の物性を変化させて、ゲル状食品に対して種々の成分の添加を行うことなく、安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる、嚥下困難者に適した含気ゲル状食品を得ることができる。
溶融ゲル状食品は、溶融して、液体となったゲル状食品である。あらかじめゲル状となっている食品を、加温により溶融して、溶融ゲル状食品とすることができる。この溶融ゲル状食品は、冷却によってゲル化して、再びゲル状の食品となるものである。したがって、あらかじめゲル状となっている食品を加温により溶融して調製することができるが、その他に、冷却によってゲル化するような液体を、固体のゼラチン、及びその他の成分を直接に温水に溶解して、調製することもできる。
したがって、好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、ゼラチンを含有するゲル状食品を、加温により溶融して、溶融ゲル状食品を調製する工程である。また、好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、ゼラチンを含有する栄養組成物を、温水中に溶解して、溶融ゲル状食品を調製する工程である。
ゼラチンとしては、食品に使用可能であって、ゲルを形成できるゼラチンであれば、特に制限なく、種々の動物や組織に由来するゼラチンを使用することができる。好ましい実施の態様において、溶融ゲル状食品は、ゼラチンを、一般に0.5〜5質量%の範囲、好ましくは0.5〜4質量%の範囲、さらに好ましくは0.5〜3質量%の範囲、さらに好ましくは1.0〜3.0質量%の範囲、さらに好ましくは1.0〜2.0%の範囲で含有する。ゼラチンの含有量は、溶融ゲル状食品の粘度によって、所望により変更することができる。
好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有するゲル状食品として、種々の栄養成分を含むゲル状の栄養食品を使用することができ、より好ましくは、嚥下困難者用ゲル状食品である。このような栄養学的に考慮された嚥下困難者用ゲル状食品として、例えば市販のエンジョイゼリー(株式会社クリニコ製)(各種風味)を挙げることできる。
好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有するゲル状食品は、ゼラチンに加えて、起泡性成分を含有するゲル状食品である。このような起泡性成分として、タンパク質成分を挙げることができる。タンパク質成分としては、栄養成分を考慮された食品に添加することができるタンパク質であって、ゼラチン以外のタンパク質を挙げることができ、例えば、乳成分由来タンパク質、大豆成分由来タンパク質などを挙げることができる。乳成分由来タンパク質としては、カゼイン、ホエイ、これらの分解物などを挙げることができる。また、ゼラチン由来の分解物であって、ゲル化剤としての能力を持たないペプチドを、使用することができる。このようなタンパク質成分を起泡性成分として添加することにより、含気した溶融ゲル状食品を、好適に調製することができる。
好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有する栄養組成物としては、上述のゼラチンを含有するゲル状食品とすることができる栄養組成物であれば、特に制限なく使用することができる。
好ましい実施の態様において、ゼラチンを含有する栄養組成物は、ゼラチンに加えて、起泡性成分を含有する栄養組成物である。このような起泡性成分としては、上述したゼラチン以外のタンパク質成分を挙げることができる。このようなタンパク質成分を起泡性成分として添加することにより、含気した溶融ゲル状食品を、好適に調製することができる。
上述のように、本発明の含気ゲル状食品は、好ましい実施の態様において、栄養学的に考慮された食品である。したがって、ゼラチン以外の固形分を、含気ゲル状食品に対して、好ましくは10〜50質量%、さらに好ましくは20〜40質量%の範囲で含有するものとできる。このゼラチン以外の固形分のなかのタンパク質成分としては、固形分に対して、好ましくは1〜40質量%、さらに好ましくは10〜30質量%の範囲で含有するものとできる。
上述のように、本発明の含気ゲル状食品は、好ましい実施の態様において、栄養学的に考慮された食品であるので、所望により、さらに、食品に使用可能な、脂質、タンパク質、糖類、ミネラル類、ビタミン類、乳化剤などを添加することができる。
脂質としては、例えば、牛、水牛、ヤギ、ロバ等から得られる乳脂肪、魚油、卵黄油等の動物性油脂、大豆油、コーン油、ゴマ油、エゴマ油、ナタネ油等の植物性油脂のいずれも使用することができる。
糖類としては、例えば、乳糖、デキストリン、澱粉、ラフィノース、ラクチュロース、トレハロース等を使用することができる。
ミネラル類としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の塩類を使用することができ、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅、グルコン酸亜鉛、ミネラル含有酵母等として配合することが好ましい。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸等のビタミンB群やビタミンC等の水溶性ビタミンの他、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE及びビタミンK等の脂溶性ビタミンを使用することができる。
乳化剤としては、例えば、コハク酸モノグリセリド、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等を使用することができる。
好ましい実施の態様において、本発明の含気ゲル状食品は、溶融したときの粘度(mPa・s:ミリパスカル秒)が、例えば、50℃の温度としたときに、好ましくは1〜100mPa・sの範囲、さらに好ましくは1〜80mPa・sの範囲、さらに好ましくは5〜70mPa・sの範囲、さらに好ましくは5〜60mPa・sの範囲とすることができる。
ゼラチンを含有するゲル状食品を、加温により溶融して、溶融ゲル状食品を調製する工程において、加温は、一般に、40〜90℃の範囲、好ましくは50〜90℃の範囲、さらに好ましくは50〜80℃の範囲、さらに好ましくは50〜70℃の範囲、さらに好ましくは60〜70℃の範囲の温度への加温とすることができる。
ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、ゼラチンを含有する栄養組成物を、温水中に溶解して、溶融ゲル状食品を調製する工程において、温水は、一般に、40〜90℃の範囲、好ましくは50〜90℃の範囲、さらに好ましくは50〜80℃の範囲、さらに好ましくは50〜70℃の範囲、さらに好ましくは60〜70℃の範囲の温度の温水とすることができる。
溶融ゲル状食品を攪拌して含気した溶融ゲル状食品を調製する工程において、攪拌は、食品に使用される攪拌であって、気泡を良好に含ませることができる攪拌手段によって行われる。攪拌手段として、例えば、ミキサー、ハンドミキサー、などを例示することができる。好適な実施の態様において、攪拌を、例えば、1.0〜5.0cmの範囲、好ましくは1.5〜4.0cmの範囲、さらに好ましくは2.0〜3.0cmの範囲の直径の回転バネ(回転子)を使用して、例えば、500〜3000rpmの範囲、好ましくは700〜2000rpmの範囲、さらに好ましくは700〜1500rpmの範囲の回転速度(回転数毎分)にて、例えば、1〜10分間、好ましくは2〜8分間、さらに好ましくは3〜7分間の攪拌によって行うことができる。また、攪拌は、一般に15〜60℃の範囲、好ましくは20〜50℃の範囲の温度で行うことができる。
また、回転バネを使用した攪拌手段に代えて、気体を直接に吹き込んで混合する攪拌手段を使用することもできる。このような攪拌手段として、例えば、エスプーマ(登録商標)、エスプーマ・アドバンス(登録商標)を挙げることができる。気体を直接に吹き込んで混合して泡を含ませる場合には、食品添加が認められた気体を、使用することが好ましく、例えば、二酸化炭素、一酸化二窒素などを挙げることができる。好適な実施の態様において、製造された含気ゲル状食品は、冷却した状態で空気中で保持して、添加したこれらの気体が空気に置き換える(脱気)工程を行うことが、好ましい。
含気率は、含気ゲル状食品のゲルのなかに、気体が気泡として含まれている割合を、体積%で表したものである。含気率は、同一容積の容器に隙間なく充填した後に、その重量を測定することによって、同体積での重量を求めて、同体積における含気前重量と含気後重量との差分を含気前重量で割ることによって、次式のように求めることができる。
含気率(%)={(含気前重量−含気後重量)/含気前重量}×100
好ましい実施の態様において、溶融ゲル状食品を攪拌して、含気率を、一般に5.0〜50.0%の範囲、好ましくは5.0〜35.0%の範囲、さらに好ましくは10.0〜35.0%の範囲とすることができる。好ましい実施の態様において、含気率は、さらに、好ましくは5.0〜34.0%の範囲、あるいは好ましくは5.0〜33.0%の範囲、さらに好ましくは10.0〜34.0%の範囲、あるいは好ましくは10.0〜33.0%の範囲、さらに好ましくは10.0〜28.0%の範囲、さらに好ましくは10.0〜20.0%の範囲とすることができ、あるいは好ましくは14.0〜34.0%の範囲、さらに好ましくは14.0〜33.0%の範囲、さらに好ましくは14.0〜28.0%の範囲とすることができる。
好ましい実施の態様において、冷却してゲル化する工程は、一般に0.1〜10℃の範囲、好ましくは0.5〜8℃の範囲、さらに好ましくは1〜7℃の範囲、さらに好ましくは2〜6℃の範囲、さらに好ましくは3〜5℃の範囲の温度への冷却によって行うことができる。冷却時間は、ゲル化の安定を確認して、適宜設定することができる。例えば、一昼夜以上、8時間以上、6時間以上、5時間以上、4時間以上、3時間以上、2時間以上の冷却によってゲル化することができる。冷却時間は、ゲルの乾燥などが生じない限りは、通常は上限がない。好ましい実施の態様において、冷却してゲル化する工程は、溶融ゲル状食品を攪拌して含気させた後に、直ちに行う。冷却は、含気させた溶融ゲル状食品を静置して冷却可能な手段であれば、通常使用可能な冷却手段を用いることができる。例えば、冷蔵庫などの庫内に静置することで、冷却をすることができる。
好ましい実施の態様において、溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程は、溶融ゲル状食品を撹拌する工程、撹拌された溶融ゲル状食品を急冷する工程、急冷された溶融ゲル状食品をさらに撹拌する工程、によって行うことができる。このような工程によれば、気泡を含ませる処理を、より好適に行うことができる。好ましい実施の態様において、撹拌された溶融ゲル状食品を急冷する工程は、前記食品が15〜30℃の範囲、好ましくは18〜30℃の範囲、さらに好ましくは20〜30℃の範囲、さらに好ましくは20〜25℃の範囲の温度となるような急冷によって行うことができる。上記急冷は、急速な冷却であり、一般に20分以内、さらに好ましくは10分以内、さらに好ましくは7分以内の冷却によって、上述の温度とすることが好ましい。このような急冷を行うために、例えば、庫内温度が、例えばマイナス10℃〜マイナス80℃の範囲、マイナス10℃〜マイナス40℃の範囲、マイナス10℃〜マイナス20℃の範囲の冷凍庫に入れて、急冷をすることができる。このような急冷によって上記の温度となった後には、その状態を長時間保持することなく、直ちにさらに攪拌する工程を行うことが好ましい。
本発明は、上記製造方法によって製造された含気ゲル状食品にもある。好ましい実施の態様において、本発明の含気ゲル食品は、上述の範囲の質量%のゼラチンを含有し、上述の範囲の含気率を有し、上述の起泡性成分を含有するものである。
さらに、実施例において説明するように、本発明者は、本発明の含気ゲル状食品、又は含気ゲル状可食組成物、又は含気ゲル状組成物が、被験者の口腔内及び咽喉内にあるときには、超音波断層撮影において、鮮明な境界像を呈することを見いだした。
したがって、本発明は、上述の含気ゲル状食品又は含気ゲル状組成物からなる、超音波断層撮影用補助剤にもある。この超音波断層撮影用補助剤は、上述のように、そもそも嚥下困難者にも安全で、おいしく栄養学的にも優れた食品組成物であるために、いわゆるバリウムなどの造影剤とは異なって、患者への負担が格段に少ないという優れた特性を有している。
以下に実施例を記載して本発明を詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
〔含気ゲル状食品の製造〕
プレーン風味の含気ゲル状食品を、以下の手順で製造した。
含気ゲル状食品を製造するための材料として、栄養学的に考慮された市販のゼリー食品(嚥下困難者用栄養補助食品)を使用した。市販のゼリー食品として、エンジョイゼリー(プレーン味)(株式会社クリニコ製、内容量220g)(220gあたりゼラチン3.30g(1.5質量%)、その他のタンパク質7.90g(3.59質量%)、水分152.7g、脂質8.4g、炭水化物45.5g、灰分2.2gを含む。)を使用した。
初めに、エンジョイゼリー(プレーン味)(株式会社クリニコ製、内容量220g)を容器ごとポリ袋に入れ、お湯(60℃)の中に15分間浸し、内容物を溶解した。浸漬後、容器を開封し、内容物を金属製容器に移し、均一な泡が全体に行き渡るまでハンドミキサー(株式会社 泉精器製作所製、IZUMI HM-410P)(回転バネ直径約2.5cm、回転バネ2個装備)にて毎分1000回転で5分間撹拌した。攪拌時の温度は、約50℃であった。また、この約50℃における粘度は、50mPa・s(ミリパスカル秒)であった。内容物の温度は、約50℃から攪拌に伴って低下して、攪拌の終了時には約35℃であった。次に、庫内温度マイナス18℃の冷凍庫の中で7分間静置し急冷した。次に、これを冷凍庫内から取り出して、ハンドミキサー(同上)にて毎分1000回転で5分間撹拌し十分に含気させた。攪拌時の温度は、約20℃であった。この攪拌の後に、直ちに庫内温度4℃の冷蔵庫で3時間以上冷却して、目的の含気ゲル状食品を得た。
〔比較食品〕
比較食品は、冷蔵庫で3時間以上冷却したエンジョイゼリー(株式会社クリニコ製、プレーン味)とした。
〔含気ゲル状食品の物性測定〕
上記実施例1で製造した含気ゲル状食品及び比較食品について、重量および体積から含気率(%)を測定した。この含気率は、含気処理前及び含気処理直後の食品をそれぞれ同一の容積の容器に充填して、同一体積の食品の重量(g)を測定して、含気前重量と含気後重量との差分を含気前重量で割ることによって、次式のように求めた。
含気率(%)={(含気前重量−含気後重量)/含気前重量}×100
また、レオナーRE-33005(株式会社山電製)で、かたさ応力、付着性、凝集性の測定を常温下で行った。測定結果を次の表1に示す。
表1の含気ゲル状食品は、比較食品との間で、かたさ応力については有意差(p<0.05)があり、凝集性、付着性については、有意差(p<0.05)がなかった。また、含気ゲル状食品は、目視の観察によれば、その含気の状態は孔径が均一性の高いものであった。
ゲル状食品に含気することによって、噛んだときの満足感をもたらすかたさ応力が増すことがわかった。一方で、ゲル状食品に含気させた場合にも、予想に反して、凝集性は、比較食品と変わることなく良好であり、口腔内で予期せずばらばらになってしまわずに安全に摂取できるものであることがわかった。また、ゲル状食品に含気させた場合にも、付着性は、比較食品と変わることなく良好であり、口腔内にはりついてしまわずに安全に摂取できるものであることがわかった。
〔含気ゲル状食品の官能評価〕
上記実施例1で製造した含気ゲル状食品及び比較食品について、舌上での溶け易さ、口中での風味の広がり(おいしさ)、口中でのべたつき感、飲み込み易さ、口中の残留感について、ボランティア8名の試食による官能評価を行った。評価は、それぞれ各項目毎に、良好:+3点から、普通:0点、不良:−3点までの7段階にて点数を付け、その平均値を算出した。結果を次の表2に示す。
ゲル状食品に含気することによって、口中での溶け易さが増すと同時に口中で風味が広がり、比較食品よりもおいしさを感じることがわかった。一方で、ゲル状食品に含気させた場合にも、べたつき感や飲み込み易さ、咽頭部での残留感は比較食品と変わらず良好であり、安全に摂取できることがわかった。
[実施例2]
〔含気ゲル状食品の製造〕
実施例1と同様にして、含気ゲル状食品(試験食品A)を得た。
試験食品Aよりも含気率を高めた試験食品Bを、以下のようにして得た。
出発材料として、実施例1と同様に、エンジョイゼリー(プレーン味)(株式会社クリニコ製、内容量220g)を使用した。
このエンジョイゼリー(プレーン味)(株式会社クリニコ製、内容量220g)を容器ごとポリ袋に入れ、お湯(60℃)の中に15分間浸し、内容物を溶解した。浸漬後、容器を開封し、内容物を調理器具エスプーマ・アドバンス(日本炭酸瓦斯株式会社製)(笑気ガス使用)の容器に入れて操作し、溶解したゼリー状食品と一酸化二窒素とを混合した。次にこの混合物を容器に入れて、冷蔵庫(4℃)に一昼夜保管した。これによって脱ガスとゲル化を行い、目的の含気ゲル状食品(試験食品B)を得た。
[比較食品]
比較食品(コントロール)として、冷蔵庫で3時間以上冷却したエンジョイゼリー(株式会社クリニコ製、プレーン味)を用いた。
[含気率]
試験食品A、試験食品B、比較食品(コントロール)について、重量および体積から含気率(%)を測定した。この含気率は、含気処理前及び含気処理直後の食品をそれぞれ同一の容積の容器に充填して、同一体積の食品の重量(g)を測定して、含気前重量と含気後重量との差分を含気前重量で割ることによって、次式のように求めた。
含気率(%)={(含気前重量−含気後重量)/含気前重量}×100
測定した結果を、次の表3に示す。
[物性]
得られた試験食品A、試験食品B、比較食品(コントロール)を、冷蔵庫から取り出してすぐに、凝集性を測定した。その値は、それぞれ0.47、0.45、0.35であり、これらの間には有意差(p<0.05)は見られず、いずれも良好な凝集性を示した。また、同様に付着性(×102J/m3)を測定したところ、その値は、それぞれ9.15、5.64、9.17であり、比較食品と試験食品Aの間には有意差は見られなかったが、比較食品と試験食品Bの間には有意差が見られた。このように、試験食品Aよりも含気率を高めた試験食品Bは、比較食品と比べて、付着性がさらに改善されたものとなっていた。これらの測定は、レオナーRE-33005(株式会社山電製)で行った。
[融解性(1)]
赤外線サーモグラフィー(TVS-8500、NECAvio社製)を用いて試料の温度変化等を観察することにより、各試料(試験食品A、試験食品B、比較食品(コントロール))が、銅板(31℃)上で液化するまでの時間を計測した。試料の大きさは3.4cm3(15mm×15mm×15mm)とした。測定は各試料について3回ずつ行って、その平均値を求めた。結果を次の表4に示す。
試験食品A及びBは、いずれも比較食品と比較して、銅板上での液化時間が長く、形状を保ちやすいことがわかった。すなわち、一時保管時の耐熱性を有していることがわかった。このことは、本発明の含気ゼリー食品が、嚥下困難者の食事の際に、口腔内に入るまでに長い時間がかかっても、もとの形状を保っているために、液体を吸い込むことによる誤嚥のリスクが低減されて、おいしく安全に食べられることを意味し、介護にあたっては、時間的な余裕をもたらすことを意味する。ただし、試験食品Aよりも含気率を高めた試験食品Bではむしろ液化時間が比較食品に近いものになっていた。
[融解性(2)]
各試料(試験食品A、試験食品B、比較食品(コントロール))について、ヒトの舌上での融解性を比較した。赤外線サーモグラフィー(TVS-8500、NECAvio社製)を用いて試料の温度変化等を観察することにより、各試料が、被験者6名(いずれも20歳代男性)の舌背上で液化するまでの時間を計測した。結果を次の表5に示す。
試験食品Aは、融解開始、液化時間ともに比較食品よりも有意(p<0.05)に短かった。試験食品Bは、融解開始、液化時間ともに比較食品よりも短い傾向にあった。このように、本発明の含気ゼリー食品は、摂取時の融解性に優れていることがわかった。このことは、嚥下困難者の食事の際に、口腔内で速やかに融解を開始して、食品の持つ風味を口腔内に広げるとともに、唾液がなかなかでない場合でも、部分的な融解によって、滑らかに嚥下可能であり、固形食品が詰まることによる窒息のリスクが低減されていることを意味する。また、この融解によって生じる液体は、適度な粘度を有しており、安全なものである。ただし、試験食品Aよりも含気率を高めた試験食品Bではむしろ融解時間と液化時間が比較食品に近いものになっていた。
このように、上述の融解性(1)及び(2)の試験の結果から、本発明の含気ゼリー食品は、室内の食卓の食器の上などの条件では、耐熱性を有しており、形状を保ちやすく、口腔内の温度条件では、速やかに融解開始するという、通常は相反する特性を、同時に兼ね備えたものとなっている。
[実施例3]
〔含気ゲル状食品の製造〕
実施例1と同様にして、含気ゲル状食品(エアインゼリー)を得た。このエアインゼリーの含気率は14%であった。冷蔵庫から取り出してすぐに、試験に供した。
[比較食品]
比較食品(コントロール)として、冷蔵庫で3時間以上冷却したエンジョイゼリー(株式会社クリニコ製、プレーン味)を用いた。
[超音波断層撮影]
医療検査用の超音波診断装置(製品名:Voluson E8、メーカー名:GE Healthcare)を使用して、上記含気ゲル状食品(エアインゼリー)及び比較食品(エンジョイゼリー)を口腔内の舌上に含んだボランティアに対して、ヒト口腔内超音波断層撮影を行った。得られた撮影像を図1に示す。
図1の左側は、比較食品(エンジョイゼリー:含気していないゲル状食品)の撮影像であり、図1の右側は、含気ゲル状食品(エアインゼリー)の撮影像である。それぞれのゼリーは、矢印の先端部に位置している。
含気していないゲル状食品(エンジョイゼリー)は、隆起が認められるものの、舌と一体化してしまい判別が難しい。一方、含気しているゲル状食品(エアインゼリー)は、黒い部分で取り囲まれていることから、舌と含気ゲル状食品(エアインゼリー)との境界がはっきりと判別できる。このように、本発明の含気ゲル状食品は、超音波断層撮影の視認性を向上させる補助剤として使用することができる。
本発明によれば、安全性が高く、食品の美味しさを味わうことができる嚥下困難者用の食品を得ることができる。本発明は、産業上有用な発明である。

Claims (13)

  1. ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程、
    溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程、
    含気した溶融ゲル状食品を、冷却してゲル化する工程、
    を含む、含気ゲル状食品の製造方法。
  2. ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、
    ゼラチンを含有するゲル状食品を、加温により溶融して、溶融ゲル状食品を調製する工程である、請求項1に記載の方法。
  3. ゼラチンを含有する溶融ゲル状食品を調製する工程が、
    ゼラチンを含有する栄養組成物を、温水中に溶解して、溶融ゲル状食品を調製する工程である、請求項1に記載の方法。
  4. ゼラチンを含有するゲル状食品が、ゼラチン及び起泡性成分を含有するゲル状食品である、請求項2に記載の方法。
  5. ゼラチンを含有する栄養組成物が、ゼラチン及び起泡性成分を含有する栄養組成物である、請求項3に記載の方法。
  6. 起泡性成分が、ゼラチン以外のタンパク質成分である、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 溶融ゲル状食品を攪拌して、含気した溶融ゲル状食品を調製する工程が、
    溶融ゲル状食品を攪拌して、5.0〜50.0%の範囲の含気率で含気した溶融ゲル状食品を調製する工程である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 溶融ゲル状食品が、ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 攪拌が、直径1.0〜5.0cmの範囲の回転バネの500〜3000rpmでの1〜10分間の攪拌によって行われる、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法によって製造された、
    ゼラチンを含有する含気ゲル状食品。
  11. ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有する、請求項10に記載の含気ゲル状食品。
  12. 含気率が、5.0〜50.0%の範囲である、請求項10又は11に記載の含気ゲル状食品。
  13. ゼラチンを0.5〜5質量%の範囲で含有し、含気率が5.0〜50.0%の範囲である含気ゲル状組成物からなる、超音波断層撮影用補助剤。
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