JPH11151069A - 含気ゲル状食品を調製するための素材および含気ゲル状食品の製造方法 - Google Patents
含気ゲル状食品を調製するための素材および含気ゲル状食品の製造方法Info
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Abstract
どを作る際に、ヨーグルトやその他の素材と軽く混ぜる
だけで、加熱することなく簡単に、均一に気泡を抱いた
ムース状の含気ゲル状食品を作ることができる素材と、
この素材を用いた新しい含気ゲル状食品の製造方法の提
供。 【解決手段】 冷水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性
のあるゲル化剤を主体とし、ヨーグルトに混合し、冷蔵
してゲル化させて含気ゲル状食品を調製するための素
材。
Description
でヨーグルトケーキなどを作る際に、ヨーグルトやその
他の素材と軽く混ぜるだけで、加熱することなく簡単
に、均一に気泡を抱いたムース状の含気ゲル状食品を作
ることができる素材と、この素材を用いた新しい含気ゲ
ル状食品の製造方法に関する。
しては、特開平3−112454号に、野菜、ヨーグル
トおよびゲル化剤を含有するヨーグルトゼリーが知られ
ているが、このゼリーは気泡を抱いたムース状のもので
はない。ヨーグルトをベースとするムース状の含気ゲル
状食品としては、手作りされるヨーグルトケーキが公知
であり、これを作る場合は、ヨーグルトに、熱水に溶い
てから冷ましたゼラチンと、別に泡立てた卵白と、砂糖
などを加えてかき混ぜ、型に流し入れて冷蔵庫で冷やし
て固める。この方法では、ゼラチンを熱水に溶く点(4
0〜50°Cの加温状態でないとゼラチンが生地に溶解
しない)および卵白を泡立てる点などから、操作が煩雑
で、ゲル状食品を作るのに時間がかかる問題がある。上
記のように、従来より、ヨーグルトをベースとするゲル
状食品は公知であるが、特に、気泡を抱いたムース状の
ゲル状食品を簡便に作るための食品素材は知られておら
ず、したがって、このような素材を用いた含気ゲル状食
品の製造方法についても知られていない。
発明は、ヨーグルトやその他の材料と軽く混ぜるだけ
で、加熱することなく簡単に、均一に気泡を抱いたムー
ス状のゲル状食品を作ることができる素材と、この素材
を用いた新しい含気ゲル状食品の製造方法の提供を目的
とする。
めた結果、冷水可溶性ゼラチンなどの冷水可溶性で、か
つ冷水溶解時に起泡性のあるゲル化剤を主体とする素材
を、プレーンヨーグルトに混合すると、簡単な混合操作
で短時間に、生地中にゲル化剤が均一に溶けるととも
に、生地に均一に気泡を抱いた状態が達成され、この生
地を冷蔵してゲル化させると、均一に気泡を抱いたムー
ス状のゲル状食品が得られるとの知見を得た。なお、上
記と同じ素材を牛乳に混合した場合には、生地中にダマ
が生じて、上記の状態は全く達成されなかった。したが
って、上記の特性をもつゲル化剤とヨーグルトとの組合
せが、均一に気泡を抱いたムース状のゲル状食品を作る
ために本質的に重要であり、この点に本発明の本質があ
る。本発明は、上記の知見に基づいて成されたもので、
冷水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性のあるゲル化剤
を主体とし、ヨーグルトに混合し、冷蔵してゲル化させ
て含気ゲル状食品を調製するための素材、を要旨とす
る。更に、冷水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性のあ
るゲル化剤を主体とする素材を、ヨーグルトに混合し
て、生地に気泡を抱かせ、該生地を冷蔵してゲル化させ
ることを特徴とする含気ゲル状食品の製造方法、を別の
要旨とする。
する。本発明のゲル状食品を調製するための素材は、冷
水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性のあるゲル化剤を
主体とする。ゲル化剤は、上記のゲル化剤は、25°C
以下、好ましくは15°C以下の水に加え、泡立て器で
30秒間〜1分間軽く混ぜた場合に完全に溶解する性能
(冷水可溶性)をもつものである限り、種類を問わずい
ずれも使用できるが、特に冷水可溶性ゼラチンが好まし
い。冷水可溶性ゼラチンとは、たとえば、常法により精
製して作られ、特に精製後に作ったゼラチン溶液を、ゲ
ル化させずにゾル状のまま、噴霧造粒などにより乾燥し
て得られたものである。冷水可溶性ゼラチンとしては、
特にゼリー強度(bloom)200以上のものを好適
に用いることができる。
3.0重量%(以下%と略称する)、好ましくは1.5
〜2.5%含まれるように素材に含むのがよい。0.5
%に満たないと、ヨーグルトが適度な固さのゲル状に凝
固しにくく、十分に気泡を抱かない傾向となりやすく、
一方、3.0%を超えると、ゲル状食品の物性が固く口
どけがわるくなりやすく、いずれの場合も望ましくな
い。上記条件範囲の使用量により、適度な固さの均一に
気泡を抱いたゲル状食品を得ることが可能となる。な
お、上記条件範囲でも使用量が少ない場合には、柔軟な
組織のゲル状食品が得られ、本発明にはこれも含まれ
る。
成することもできるが、他に次の材料を含んでもよい。
すなわち、グラニュー糖などの糖類、食感改良剤、酸味
料、香料、乳成分、果汁、果実、アルコール、油脂、そ
の他の各種呈味成分、色材などである。特に、食感改良
剤としてキサンタンガム、グアガムなどのガム類を、ヨ
ーグルトに対して0.01〜0.2%含まれるように素
材に含むのがよい。これにより、ゲル状食品の食感を、
弾力を増し、脆くなるのを回避して改良できる。他の材
料についても、ゲル化剤の作用に著しい影響を与えない
かぎり、任意に用いることができる。材料は、乾燥状
態、液状などいずれでもよいし、果実などは固形状でも
よい。
宜の材料を含んで、単一の包装形態により供することが
できるが、ゲル化剤を主体とする素材と、風味材などの
素材とに分けて別体の包装形態により供することもでき
る。後者として、果実などの固形状のもの、色調に優れ
た材料、あるいは高粘性の材料を含めば、ヨーグルトに
混ぜて、マーブル状のゲル状食品を作ったり、あるいは
固化後のゲル状食品のトッピングなどとして用い、食品
の呈味や嗜好性を向上することができる。また、後者
は、特にペクチン質のペースト状に仕上げることが望ま
しい。本発明の素材は、以上の材料を用いて構成すれば
よく、粉末状、液状などの各種形態、ならびにパウチ入
り、ボトル入りなどの各種包装形態により供することが
できる。勿論、素材を市販のヨーグルトの別添調味材な
どとしてもよい。
れをヨーグルトに混合して、生地に気泡を抱かせ、生地
を冷蔵してゲル化させて含気ゲル状食品を製造すること
ができる。対象となるヨーグルトは、次の性能をもつも
のであることが望ましく、これと前述の素材との組合せ
により、均一に気泡を抱いたムース状のゲル状食品を作
ることが可能となる。すなわち、ヨーグルトとは、厚生
省の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」にいう
「はっ酵乳」のことであり、「乳又はこれと同等以上の
無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母ではっ酵さ
せ、糊状又は液状にしたもの又はこれらを凍結したも
の」である。同省令の規格の通り、無脂乳固形分8.0
%以上、乳酸菌数または酵母数(1ml当たり)100
0万以上のものが望ましい。上記の性能をもつプレーン
ヨーグルト、つまり、牛乳又は脱脂乳を乳酸菌ではっ酵
させただけのものが最も好ましい。
わち、泡立て器で30秒間〜1分間軽く混ぜて(つま
り、ホイップしないで)、生地を冷蔵してゲル化させ
て、均一に気泡を抱いたムース状のゲル状食品を作るこ
とが可能となるが、そのメカニズムについては定かでは
ない。おそらく、ヨーグルトの生地を軽く混合すると、
ゲル化剤が容易に溶解し、比較的固形分が高く粘度のあ
るヨーグルト中で気泡が形成されて、安定に保持され、
ゲル化が短時間で行われることで、均一に気泡を抱いた
ゲルが形成されるためではないかと考えられる。前述の
ように、対象が牛乳の場合は、本発明で特定したゲル化
剤を用いても、また、対象がヨーグルトでも、特定のゲ
ル化剤を用いなければ、いずれの場合にも、上記の作用
は得られないのである。なお、前述の素材をヨーグルト
に混合した生地を、流動状のままで、他の材料に掛ける
か、材料を包むようにした後、冷蔵してゲル化させるこ
ともでき、このようにすれば、材料の野菜、果実、肉
類、魚介類などの新しい食べ方が提供でき、ドレッシン
グ、テリーヌなどとしても活用することができる。本発
明では、特に、加温した状態でなくても、ヨーグルトの
生地を流動状にして材料に施し得るため、材料の新鮮さ
に影響を与えない点で、優れた食品素材となり得る。な
お、生地の混合は、10°C以下で行うのが好ましく、
これにより、冷蔵状態のゲル状食品がより短時間で調理
できる。
イプの素材を調製した。B組成 イチゴ果肉 25% HMペクチン 0.5% キサンタンガム 0.2% グラニュー糖 30% 香料 0.1% 色素 0.1% 水 44.1% HMペクチンとキサンタンガムとグラニュー糖を粉体混
合し、これに水を加え85°Cに達温するまで加熱した
後、イチゴ果肉と香料と色素を加えて混合して、40g
ずつパウチに包装して、80°Cで25分間湯殺菌処理
した。
1」明治乳業社製)300gをボールに入れ、実施例1
で得た素材(Aの組成)を加えて、品温約10°Cで泡
立て器で約30秒間軽くかき混ぜて得た生地を、型に分
注して冷蔵庫で約30分間冷やしてゲル状食品を得た。
上記の場合に、素材がヨーグルトに容易に分散溶解して
均一な生地が得られ、これを型に入れて冷蔵庫で冷やす
簡単な操作でゲル状食品が得られた。得られたゲル状食
品は、均一に気泡を抱いたムース状のもので、均一な組
織を有し、口どけ、風味とも良好なものであった。
泡立て器でかき混ぜた後にBの素材を加える以外は、実
施例3と同様にしてゲル状食品を得た。この場合も、実
施例3と同様、調理操作は簡便で、均一に気泡を抱いた
ムース状のゲル状食品が得られ、かつ、ゲル状食品は、
赤色のイチゴ果汁が純白のムースに分散した美麗なもの
で、口どけ、風味とも良好なものであった。なお、Bの
素材は、実施例3で得たゲル状食品のトッピングとして
も使用することができた。
定のゲル化剤を主体とする素材により、これをヨーグル
トやその他の材料と混ぜるだけで、加熱することなく簡
単に、均一に気泡を抱いたムース状のゲル状食品を作る
ことが可能となる。上記の素材によるこのような調理操
作は、新規なもので、特に、加熱を要しない点、短時間
で調理できる点で至って簡便であり、種々の食材に適用
することができ、食材の新鮮さを活かす上からも有効で
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 冷水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性
のあるゲル化剤を主体とし、ヨーグルトに混合し、冷蔵
してゲル化させて含気ゲル状食品を調製するための素
材。 - 【請求項2】 ゲル化剤が冷水可溶性ゼラチンである請
求項1記載の素材。 - 【請求項3】 ヨーグルトがプレーンヨーグルトである
請求項1又は2記載の素材。 - 【請求項4】 冷水可溶性で、かつ冷水溶解時に起泡性
のあるゲル化剤を主体とする素材を、ヨーグルトに混合
して、生地に気泡を抱かせ、該生地を冷蔵してゲル化さ
せることを特徴とする含気ゲル状食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31858397A JP3466892B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 含気ゲル状食品を調製するための素材および含気ゲル状食品の製造方法 |
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JP31858397A JP3466892B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 含気ゲル状食品を調製するための素材および含気ゲル状食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11151069A true JPH11151069A (ja) | 1999-06-08 |
JP3466892B2 JP3466892B2 (ja) | 2003-11-17 |
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JP31858397A Expired - Fee Related JP3466892B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 含気ゲル状食品を調製するための素材および含気ゲル状食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3466892B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012147757A (ja) * | 2011-01-21 | 2012-08-09 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 含気ゲル状食品及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-11-19 JP JP31858397A patent/JP3466892B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2012147757A (ja) * | 2011-01-21 | 2012-08-09 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 含気ゲル状食品及びその製造方法 |
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JP3466892B2 (ja) | 2003-11-17 |
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