JP2012116699A - 金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 - Google Patents
金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012116699A JP2012116699A JP2010267315A JP2010267315A JP2012116699A JP 2012116699 A JP2012116699 A JP 2012116699A JP 2010267315 A JP2010267315 A JP 2010267315A JP 2010267315 A JP2010267315 A JP 2010267315A JP 2012116699 A JP2012116699 A JP 2012116699A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- fine particles
- oxide fine
- metal oxide
- coated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】下記の工程(a)〜(c)を含むこと特徴とする金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法;
(a)金属酸化物微粒子分散液に、金属錯化剤を固形分として、金属酸化物微粒子の固形分としての重量(WP)の0.1〜3000重量%の範囲となるように添加し、金属酸化物微粒子に金属錯化剤を吸着させる工程
(b)金属塩水溶液を添加する工程
(c)還元剤を添加して金属塩を還元して金属被覆層を形成する工程。
【選択図】なし
Description
このような微粒子のうち、コア−セル構造(核(コア)となる微粒子の表面に他の金属の層(セル)が形成されている)を有する複合微粒子を用いて、導電性被膜を形成すると、信頼性・耐久性に優れた被膜を形成することができる。また、このようなコア−セル構造を有する複合微粒子は、通常知られている金属微粒子と比べて触媒活性が高いことも知られている(非特許文献1:戸嶋、触媒技術の動向と展望,触媒学会編,12 (1996))。
また、本願出願人は、金属酸化物粒子の表面に金属コロイド粒子で修飾した導電性複合粒子を開示している。(特許文献2:特開2008−311141号公報)
[1]下記の工程(a)〜(c)を含むこと特徴とする金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法;
(a)金属酸化物微粒子分散液に、金属錯化剤を固形分として、金属酸化物微粒子の固形分としての重量(WP)の0.1〜3000重量%の範囲となるように添加し、金属酸化物微粒子に金属錯化剤を吸着させる工程
(b)金属塩水溶液を添加する工程
(c)還元剤を添加して金属塩を還元して金属被覆層を形成する工程。
[2]前記工程(c)についで下記の工程(d)を行う[1]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
(d)洗浄する工程
[3]前記金属塩の金属がA u、Pt、Ir、Pd、Rh、Ag、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Sn、Ruから選ばれる少なくとも1種である[1]または[2]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[4]前記金属錯化剤がポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[3]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[5]前記還元剤が水素、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン、硫酸第一鉄、クエン酸3ナトリウム、クエン酸、L(+)−アスコルビン酸、酒石酸、アルコール類、アルデヒド類から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[4]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[6]前記金属酸化物微粒子がシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、五酸化アンチモン、酸化インジウムおよびこれらの複合酸化物、ドーピング剤を含む酸化物、複合酸化物から選ばれる少なくとも1種以上である[1]〜[5]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[7]得られた粒子の平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜20nmの範囲にある[1]〜[6]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[8]得られた粒子の平均粒子径が5〜50nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜10nmの範囲にある[7]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[9]得られた粒子には、金属被覆層のない金属酸化物微粒子が存在せず、金属のみからなる金属微粒子も存在しない[1]〜[8]の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
[10]前記[1]〜[9]の方法で製造されてなる金属被覆金属酸化物微粒子。
まず、金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法について説明する。
[金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法]
本発明に係る金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法は、下記の工程(a)〜(c)からなることを特徴としている。
(b)金属塩水溶液を添加する工程
(c)還元剤を添加して金属塩を還元する工程
金属酸化物微粒子分散液に金属錯化剤を添加し、金属酸化物微粒子に金属錯化剤を吸着させる。
本発明に用いる金属酸化物微粒子としては、後述する金属錯化剤を吸着し、所望の金属被覆金属酸化物微粒子が得られれば特に制限は無く従来公知の金属酸化物微粒子を用いることができる。
金属被覆金属酸化物微粒子の製造に用いる金属酸化物微粒子は、平均粒子径が3〜560nm、さらには5〜360nmの範囲にあることが好ましい。
なお、金属酸化物微粒子は、球状であることが好ましいが、本発明に用いる金属酸化物微粒子は球状である必要はなく棒状(繊維状)、板状等用途に応じて適宜選択して用いることができる。
本発明に用いる金属錯化剤としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
金属錯化剤が少なければ吸着する金属錯化剤の量が少ないため、金属酸化物微粒子を完全に、均一に被覆した金属被覆層を形成できない場合がある。金属錯化剤が多すぎても、吸着できない金属錯化剤と後述する金属イオンが錯形成し、還元後、金属酸化物微粒子を被覆することなく金属のみからなる金属微粒子が生成する場合がある。
なかでも水は、金属酸化物微粒子の分散性に優れ、かつ、前記金属錯化剤の溶解性に優れているので好適に用いることができる。
金属錯化剤の吸着が完了してないと、吸着していない金属錯化剤と工程(b)で添加する金属塩の金属イオンが錯体を形成し金属酸化物微粒子の被覆に与らない金属微粒子が生成する場合がある。吸着の実質的な完了の確認は、分散液の電気伝導度が下げ止まることや、分散液中の金属錯化剤の分析などによって可能である。なお、概ね10分以上攪拌することによって吸着は完了する。
ついで、金属塩水溶液を添加する。本発明に用いる金属塩としては、Au、Pt、Ir、Pd、Rh、Ag、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Sn、Ruから選ばれる少なくとも1種の金属の塩であることが好ましい。
このとき、前記金属錯化剤のモル数(MMC)と金属塩水溶液の金属のモル数(MMS)とのモル比(MMS)/(MMC)は0.01〜10、さらには0.1〜5の範囲にあることが好ましい。この範囲であれば、金属層が均一に金属酸化物表面を被覆し、かつ金属微粒子を生成することもない。
前記モル比(MMS)/(MMC)が大きいと、金属錯化剤が少ないために、錯体の形成に与らない金属イオンが増加し、このため金属酸化物微粒子の被覆に与らない金属微粒子が生成する場合がある。
ついで、還元剤を添加して金属塩を還元する。還元剤としては、前記金属塩を還元することができれば特に制限はなく従来公知の還元剤を用いることができる。
本発明では、水素ガス、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン、硫酸第一鉄、クエン酸3ナトリウム、クエン酸、L(+)−アスコルビン酸、酒石酸、アルコール類、アルデヒド類から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明では、前記工程(c)で得られた金属被覆金属酸化物微粒子をそのまま使用することができるが、洗浄して用いることが好ましい。
このようにして、上記方法によれば平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜20nmの範囲にある金属被覆金属酸化物微粒子を得ることができる。
金属被覆金属酸化物微粒子の平均粒子径が5nm未満のものは得ることが困難であり、600nmを越えると、調製時に粒子が均一に分散しにくいため、均一に金属を被覆した粒子を得ることが困難となる場合がある。
金属被覆金属酸化物微粒子の特に好ましい平均粒子径は5〜50nmの範囲である。
つぎに、金属被覆金属酸化物微粒子について説明する。
本発明に係る金属被覆金属酸化物微粒子は、平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜20nmの範囲にあり、金属被覆層のない金属酸化物微粒子が実質的に存在しないことを特徴としている。
本発明に用いる金属酸化物微粒子としては、前記した金属酸化物微粒子が用いられ、平均粒子径が3〜560nm、さらには5〜360nmの範囲にあることが好ましい。
金属酸化物微粒子としては、特に平均粒子径が3〜30nmの範囲にあることが好ましい。
金属被覆層を形成する金属はAu、Pt、Ir、Pd、Rh、Ag、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Sn、Ruから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
2種以上の金属からなる場合の金属としてはAu-Cu、Ag-Pt、Ag-Pd、Au-Pd、Au-Rh、Pt-Pd、Pt-Rh、Ni-Pd、Ru-Ag、Cu-Co、Au-Cu-Ag、Ag-Cu-Pt、Ag-Cu-Pd、Ag-Au-Pd、Au-Rh-Pd、Ag-Pt-Pd、Ag-Pt-Rh、Cu-Co-Pdなどが挙げられる。
金属被覆層の厚みは1〜20nm、さらには2〜15nmの範囲にあることが好ましい。この範囲にあれば、導電性や触媒活性が高い粒子が得られる。
金属被覆金属酸化物微粒子中の金属被覆層のない金属酸化物微粒子の割合は1%以下、さらには0.5%以下である。
また、金属被覆層の厚みは、金属被覆金属酸化物微粒子の平均粒子径から使用した金属酸化物微粒子の平均粒子径を減じ、この1/2として求めた。
金属被覆金属酸化物微粒子中の金属のみからなる金属微粒子の個数割合は特定されないが、上記における写真観察において概ね10nm以下の微粒として観察され、存在(有無)を確認することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
金属被覆金属酸化物微粒子(1)分散液の調製
金属酸化物微粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI-50、平均粒子径25nm、固形分濃度48重量%)0.07gを水400gに分散させ、固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液400.07gを調製した。
ついで、固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液に金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液42.77gを添加し、20℃で 1時間撹拌してシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させた。この時の金属錯化剤/金属酸化物微粒子重量割合を表に示した。
前記調製した、金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液90.96gを添加した。
この時の金属塩/金属錯化剤モル比(MMS)/(MMC)を表に示した。
つぎに、還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液159.07を30秒で添加し、その後、50℃で1時間撹拌を継続した。この時、黒色に変色した。この時の還元剤/金属塩モル比を表に示した。
反応後、限外濾過膜法により充分なイオン交換水を用いて洗浄して金属被覆金属酸化物微粒子(1)分散液を調製した。
得られた金属被覆金属酸化物微粒子(1)について、平均粒子径を測定し、金属被覆層厚みを算出し、また、金属被覆層のない金属酸化物微粒子の観察、金属のみからなる金属微粒子の観察を行い、結果を表に示す。
金属被覆金属酸化物微粒子(2)分散液の調製
実施例1において、金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液7.12g、金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液30.3g、還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液13.28gを添加した以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(2)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(3)分散液の調製
実施例1において、金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液118.76gを金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液505.4g、還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液883.73g添加した以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(3)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(4)分散液の調製
金属酸化物微粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI-30、平均粒子径12nm、固形分濃度30重量%)0.112gを水400gに分散させ、固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液400.112gを調製した。
固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液に金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液4.84gを添加し、20℃で 1時間撹拌してシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させた。
つぎに、金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液10.71gを添加した。
還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液80gを30秒で添加し、その後、50℃で1時間撹拌を継続した。
反応後、限外濾過膜法により充分なイオン交換水を用いて洗浄して金属被覆金属酸化物微粒子(4)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(5)分散液の調製
金属酸化物微粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI-45P、平均粒子径45nm、固形分濃度40重量%0.084gを水400gに分散させ、固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液400.084gを調製した。
固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液に金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液2.35gを添加し、20℃で1時間撹拌してシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させた。
金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液10.71gを添加した。
還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液17.61を30秒で添加し、その後、50℃で1時間撹拌を継続した。
反応後、限外濾過膜法により充分なイオン交換水を用いて洗浄して金属被覆金属酸化物微粒子(5)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(6)分散液の調製
実施例1において、金属錯化剤としてポリビニルピロリドン(ARDRICH(株)製:MW55000)0.32gの代わりにポリビニルアルコール(関東化学(株)製)0.32gを用いた以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(6)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(7)分散液の調製
実施例1において、金属錯化剤としてポリビニルピロリドン(ARDRICH(株)製:MW55000)0.32gの代わりにポリアクリル酸(ARDRICH(株)製:MW3000)0.32gを用いた以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(7)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(8)分散液の調製
濃度35重量%の過酸化水素水1425gを純水7122gで希釈した過酸化水素水溶液に濃度63重量%の硝酸6.3gを加え、これにテトライソプロピルチタネート143gを添加し黄褐色のペルオキソチタン酸水溶液を得た。
ついで、透明性液体(コロイド液)を180℃で16時間水熱処理(加熱)してルチル型酸化チタン微粒子(1)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(9)分散液の調製
金属酸化物微粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:カタロイドSI-80P、平均粒子径100nm、固形分濃度40重量%)0.084gを水400gに分散させ、固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液400.084gを調製した。
固形分濃度0.0084重量%のシリカ微粒子分散液に金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液 4.0gを添加し、20℃で1時間撹拌してシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させた。
つぎに、金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液10gを添加した。
還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液44.96を30秒で添加し、その後、50℃で1時間撹拌を継続した。
ついで、限外濾過膜法により充分なイオン交換水を用いて洗浄して金属被覆金属酸化物微粒子(9)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(10)分散液の調製
金属酸化物微粒子としてシリカゾル(日揮触媒化成(株)製:スフェリカスラリー300、平均粒子径300nm、固形分濃度20重量%)20gを水380gに分散させ、固形分濃度1.0重量%のシリカ微粒子分散液400gを調製した。
ついで、固形分濃度1.0重量%のシリカ微粒子分散液に金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液3.0gを添加し、20℃で1時間撹拌してシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させた。
金属塩水溶液として濃度6.65重量%の塩化白金酸水溶液10gを添加した。
還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液44.96を30秒で添加し、その後、50℃で1時間撹拌を継続した。
反応後、限外濾過膜法により充分なイオン交換水を用いて洗浄して金属被覆金属酸化物微粒子(10)分散液を調製した。
得られた金属被覆金属酸化物微粒子(10)について、平均粒子径を測定し、金属被覆層厚みを算出し、また、金属被覆層のない金属酸化物微粒子の観察、金属のみからなる金属微粒子の観察を行い、結果を表に示す。
金属被覆金属酸化物微粒子(R1)分散液の調製
実施例1において、金属錯化剤としてポリビニルピロリドンを使用しなかった以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(R1)分散液を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(R2)の調製
実施例1において、実施例1と同様にして調製した濃度0.75重量%のポリビニルピロリドン水溶液30000gを使用した以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(R2)を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(R3)の調製
実施例1において、工程(a)で、金属錯化剤(ポリビニルピロリドン)水溶液42.77gを添加した後、20℃で1時間撹拌せずに(すなわちシリカ微粒子に金属錯化剤を吸着させることなく)、金属塩水溶液を添加した以外は同様にして金属被覆金属酸化物微粒子(R3)を調製した。
金属被覆金属酸化物微粒子(R4)の調製
特開平11−012608号公報の実施例2に準拠してTiO2 (核)-Pt(表面層)複合微粒子を製造した。TiO2コロイド溶液(日揮触媒化成(株)製:PW-1010,固形分濃度20重量%、平均粒子径20nm)0.8gとポリビニルピロリドン(ARDRICH(株)製:MW55000)0.04gとを混合した後、水・エチレングリコール・エタノール(重量比=1:1:1)混合溶媒150gと混合し、TiO2微粒子が0.1重量%濃度で分散した分散液を調製した。
Claims (10)
- 下記の工程(a)〜(c)を含むこと特徴とする金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法;
(a)金属酸化物微粒子分散液に、金属錯化剤を固形分として、金属酸化物微粒子の固形分としての重量(WP)の0.1〜3000重量%の範囲となるように添加し、金属酸化物微粒子に金属錯化剤を吸着させる工程
(b)金属塩水溶液を添加する工程
(c)還元剤を添加して金属塩を還元して金属被覆層を形成する工程。 - 前記工程(c)についで下記の工程(d)を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
(d)洗浄する工程 - 前記金属塩の金属がA u、Pt、Ir、Pd、Rh、Ag、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Sn、Ruから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 前記金属錯化剤がポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 前記還元剤が水素、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン、硫酸第一鉄、クエン酸3ナトリウム、クエン酸、L(+)−アスコルビン酸、酒石酸、アルコール類、アルデヒド類から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 前記金属酸化物微粒子がシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、五酸化アンチモン、酸化インジウムおよびこれらの複合酸化物、ドーピング剤を含む酸化物、複合酸化物から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 得られた粒子の平均粒子径が5〜600nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜20nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 得られた粒子の平均粒子径が5〜50nmの範囲にあり、金属被覆層の厚みが1〜10nmの範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 得られた粒子には、金属被覆層のない金属酸化物微粒子が存在せず、金属のみからなる金属微粒子も存在しないことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法で製造されてなる金属被覆金属酸化物微粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010267315A JP5649932B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | 金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010267315A JP5649932B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | 金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012116699A true JP2012116699A (ja) | 2012-06-21 |
JP5649932B2 JP5649932B2 (ja) | 2015-01-07 |
Family
ID=46500007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010267315A Active JP5649932B2 (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | 金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5649932B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015101537A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | 小林 博 | 金属と金属酸化物との性質を兼備するセラミックス粒子の製造と製造方法 |
KR101575263B1 (ko) * | 2013-12-23 | 2015-12-08 | 디토테크놀로지 주식회사 | 금속 하이브리드화된 구상 알루미나 미립자의 제조방법 |
WO2018088314A1 (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-17 | ナミックス株式会社 | 金属被覆粒子及び樹脂組成物 |
CN109437294A (zh) * | 2018-07-31 | 2019-03-08 | 沈阳理工大学 | 一种银掺杂纳米锐钛矿相二氧化钛粉体的制备方法 |
WO2019155829A1 (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-15 | ナミックス株式会社 | 導電性ペースト、硬化物、導電性パターン、衣服及びストレッチャブルペースト |
CN112919533A (zh) * | 2021-01-14 | 2021-06-08 | 华南理工大学 | 一种氮掺杂碳包覆的磷掺杂二氧化钛材料及其制备方法与应用 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52136897A (en) * | 1976-05-12 | 1977-11-15 | Toray Ind Inc | Production of catalysts supporting pt-group metals |
JPS62204850A (ja) * | 1986-03-06 | 1987-09-09 | Masahiro Watanabe | 高分散型触媒の製造方法 |
JPH0497912A (ja) * | 1990-08-10 | 1992-03-30 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 銀被覆酸化チタン微粒子の製造方法 |
JPH06501789A (ja) * | 1991-07-22 | 1994-02-24 | イーストマン コダック カンパニー | 高塩化銀乳剤中のカブリ防止剤としての金化合物 |
JP2007050388A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Tohoku Univ | 合金担持物及びその製造方法と、該合金担持物を含む酸化触媒及び酸化的付加生成物の製造方法 |
JP2007190528A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Doshisha | 金属微粒子固定光触媒物質およびその製造方法 |
JP2008541999A (ja) * | 2005-05-10 | 2008-11-27 | ヘッドウォーターズ テクノロジー イノベーション リミテッド ライアビリティ カンパニー | 担持されたナノ触媒の製造方法および担持されたナノ触媒の使用方法 |
JP2010155199A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Shiga Prefecture | 触媒担持フィルタの製造方法 |
-
2010
- 2010-11-30 JP JP2010267315A patent/JP5649932B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52136897A (en) * | 1976-05-12 | 1977-11-15 | Toray Ind Inc | Production of catalysts supporting pt-group metals |
JPS62204850A (ja) * | 1986-03-06 | 1987-09-09 | Masahiro Watanabe | 高分散型触媒の製造方法 |
JPH0497912A (ja) * | 1990-08-10 | 1992-03-30 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 銀被覆酸化チタン微粒子の製造方法 |
JPH06501789A (ja) * | 1991-07-22 | 1994-02-24 | イーストマン コダック カンパニー | 高塩化銀乳剤中のカブリ防止剤としての金化合物 |
JP2008541999A (ja) * | 2005-05-10 | 2008-11-27 | ヘッドウォーターズ テクノロジー イノベーション リミテッド ライアビリティ カンパニー | 担持されたナノ触媒の製造方法および担持されたナノ触媒の使用方法 |
JP2007050388A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Tohoku Univ | 合金担持物及びその製造方法と、該合金担持物を含む酸化触媒及び酸化的付加生成物の製造方法 |
JP2007190528A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Doshisha | 金属微粒子固定光触媒物質およびその製造方法 |
JP2010155199A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Shiga Prefecture | 触媒担持フィルタの製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6014009225; 村松淳司: '溶液を反応場とするプロセス制御と材料創製 液相を利用したナノ粒子の創製' 金属 Vol.75 No.11, 20051101, P.1159-1166 * |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015101537A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | 小林 博 | 金属と金属酸化物との性質を兼備するセラミックス粒子の製造と製造方法 |
KR101575263B1 (ko) * | 2013-12-23 | 2015-12-08 | 디토테크놀로지 주식회사 | 금속 하이브리드화된 구상 알루미나 미립자의 제조방법 |
WO2018088314A1 (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-17 | ナミックス株式会社 | 金属被覆粒子及び樹脂組成物 |
JP2018080069A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | ナミックス株式会社 | 金属被覆粒子及び樹脂組成物 |
CN109843809B (zh) * | 2016-11-14 | 2022-06-28 | 纳美仕有限公司 | 金属被覆粒子及树脂组合物 |
CN109843809A (zh) * | 2016-11-14 | 2019-06-04 | 纳美仕有限公司 | 金属被覆粒子及树脂组合物 |
WO2019155829A1 (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-15 | ナミックス株式会社 | 導電性ペースト、硬化物、導電性パターン、衣服及びストレッチャブルペースト |
JP2019139923A (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-22 | ナミックス株式会社 | 導電性ペースト、硬化物、導電性パターン、衣服及びストレッチャブルペースト |
CN111699534A (zh) * | 2018-02-08 | 2020-09-22 | 纳美仕有限公司 | 导电性糊剂、固化物、导电性图案、衣服以及可拉伸糊剂 |
KR20200118126A (ko) | 2018-02-08 | 2020-10-14 | 나믹스 가부시끼가이샤 | 도전성 페이스트, 경화물, 도전성 패턴, 의복 및 스트레처블 페이스트 |
JP7161738B2 (ja) | 2018-02-08 | 2022-10-27 | ナミックス株式会社 | 導電性ペースト、硬化物、導電性パターン、衣服及びストレッチャブルペースト |
CN109437294B (zh) * | 2018-07-31 | 2021-04-27 | 沈阳理工大学 | 一种银掺杂纳米锐钛矿相TiO2粉体的制备方法 |
CN109437294A (zh) * | 2018-07-31 | 2019-03-08 | 沈阳理工大学 | 一种银掺杂纳米锐钛矿相二氧化钛粉体的制备方法 |
CN112919533A (zh) * | 2021-01-14 | 2021-06-08 | 华南理工大学 | 一种氮掺杂碳包覆的磷掺杂二氧化钛材料及其制备方法与应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5649932B2 (ja) | 2015-01-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5649932B2 (ja) | 金属被覆金属酸化物微粒子の製造方法および金属被覆金属酸化物微粒子 | |
Pal et al. | Faceted metal and metal oxide nanoparticles: design, fabrication and catalysis | |
EP3466570B1 (en) | Method for manufacturing silver-coated copper nanowire having core-shell structure by using chemical reduction method | |
US10056505B2 (en) | Multi shell metal particles and uses thereof | |
CN101244459B (zh) | 一种化学镀银铜粉及其化学镀液和化学镀的方法 | |
JP6116000B2 (ja) | 白金コアシェル触媒の製造方法及びそれを用いた燃料電池 | |
JP5778129B2 (ja) | 貴金属微粒子担持触媒およびその製造方法、ならびに浄化触媒 | |
JP2012136725A (ja) | 金属微粒子分散液、金属微粒子、金属微粒子分散液の製造法等 | |
CN110396705B (zh) | 电沉积制备纳米多孔银的方法 | |
JP4679716B2 (ja) | 金属コロイド溶液の製造方法 | |
EP2971231A2 (en) | Multi shell metal particles and uses thereof | |
Zhu et al. | Room-temperature synthesis of cuprous oxide and its heterogeneous nanostructures for photocatalytic applications | |
JP5539091B2 (ja) | 金属粒子担持触媒の製造方法、金属粒子担持触媒及び反応方法。 | |
JP2012067333A (ja) | 金属微粒子分散液、金属微粒子、金属微粒子分散液の製造法等 | |
KR101324028B1 (ko) | 전기전도도가 개선된 다층형 금속 나노와이어 및 그 제조방법 | |
JP5548548B2 (ja) | 金属粒子担持触媒の製造方法、金属粒子担持触媒及び反応方法。 | |
JP2017168385A (ja) | 白金触媒、その製造方法及び当該白金触媒を用いた燃料電池 | |
JP5342114B2 (ja) | 導電性粒子の製造方法および導電性粒子 | |
JP5001010B2 (ja) | 貴金属微粒子担持体の製造方法 | |
JP4485174B2 (ja) | 複合金属微粒子分散液およびその製造方法 | |
CN113600184A (zh) | 一种二氧化钛包覆金属纳米材料的合成方法及其应用 | |
Temgire et al. | Gamma radiolytic formation of alloyed Ag-Pt nanocolloids | |
JP6403046B2 (ja) | 燃料電池用触媒の製造方法、それを用いた触媒及び燃料電池 | |
KR102115232B1 (ko) | 초음파 분산처리를 포함하는 금속 나노와이어 분산용액의 제조방법 | |
JPH1112608A (ja) | コア−セル構造を有する複合微粒子の製造方法、および該方法で得られた複合微粒子とその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130830 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140501 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141112 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5649932 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |