JP2012111670A - SiC単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶液内のC溶解度を高めてSiC単結晶の成長速度を向上させると共に、単結晶の成長に伴うSiC成分の消費等による溶液の組成変動を抑制し、単結晶成長のための条件を安定させることができるSiC単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】黒鉛るつぼ10内の底部にSiC種結晶20を設置すると共に、るつぼ10内にSiとCとR(RはSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種以上)を含む溶液30を存在させ、溶液30を過冷却させて種結晶20上にSiC単結晶を成長させると共に、SiC単結晶を成長させながら黒鉛るつぼ10の上部から溶液30に粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料41を添加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶液法を用いたSiC(炭化ケイ素)単結晶の製造方法に関する。
SiCは、バンドギャップ、絶縁破壊電圧、電子飽和速度、熱伝導率等において優れた特性を有するために、Siの限界を超える次世代パワーデバイスや高温デバイスとして期待されており、これに伴って基板材料の開発も活発に行われている。
従来、SiC単結晶の成長方法としては、昇華法、CVD法、アチソン法、溶液法等が知られている。
アチソン法は工業的に古くから行われてきた方法で、無水ケイ酸と炭素を高温加熱してSiC結晶を析出させるが、高純度の単結晶を作ることは難しい。昇華法は、SiC原料粉末を2,200〜2,400℃に昇温し、減圧下で一旦Si、Si2C、SiC2等のガスとして、低温の種結晶上に再びSiCとして析出させる。現在SiCバルク単結晶作製において主流の方法であるが、気相成長法であるため結晶中に種々の欠陥が生じやすい問題がある。またCVD法は、原料がガス成分であるためバルク単結晶を製造するのが難しい。
溶液法は、黒鉛るつぼ内でSiやSi含有合金を溶解し、更に黒鉛るつぼからも炭素を溶出させることにより、SiとCを含む溶液から低温部に設置した種結晶上にSiC単結晶を析出成長させる方法である。一般的には、Si融液だけではCが十分に固溶しにくいため、第3元素を含む溶液とすることでC溶解度を高める手法がとられる。溶液法では昇華法よりも欠陥の少ない高品質の単結晶を得ることが可能であるが、一方で昇華法ほどの成長速度が得られない課題も有する。このため、溶液法を用いたSiC単結晶の製造方法について、これまで種々の検討が行われてきた。
特許文献1(特開2000−264790号公報)では、Si、Cと遷移金属を含む融液を用いて、SiC単結晶を析出成長させる方法が開示されている。また特許文献2(特開2004−002173号公報)では、Si−C−M(M:MnもしくはTi)、特許文献3(特開2006−143555号公報)では、Si−C−M(M:Fe及び/又はCo)、特許文献4(特開2007−076986号公報)では、Si−C−Ti−M(M:Co及び/又はMn)の融液を用いてSiC単結晶を成長させている。
特許文献5(特開2006−321681号公報)は、Si、Cと第3元素もしくはその化合物を含む原料を融解した融液を用いて、15R、3C及び6Hのうち所望の結晶構造のSiC単結晶を成長させる方法であり、第3元素として硼化物、Sn(15R)、Gd(3C)、Al、Dy、La(6H)等が挙げられている。特許文献6(特開2007−277049号公報)では、Siに希土類元素とSn、Al、Geのいずれかとを添加した融液が用いられている。ここでは、希土類元素の添加がSi融液中のC溶解度を高めてSiC単結晶の成長速度を向上させる効果を有するものの、成長速度が大きい条件下では成長表面での多核化あるいは多結晶化が起き易いため、成長表面を一様に活性化させる元素としてSn、Al、Geを添加し、平坦成長を安定して確保する技術が示されている。特許文献7(特開2009−167045号公報)では、Si−Cr−X(X:Ce及び/又はNd)の融液が用いられており、CrとXとを同時に添加することにより、SiC単結晶中のマクロ的な欠陥を低減できることが示されている。また特許文献8,9(特開2005−154190号公報、特開2005−350324号公報)は、SiC原料棒、溶媒、種結晶を下から順に積層し、溶媒の上下端面で温度勾配を形成してSiC単結晶を成長させる方法であり、Y、ランタノイド、I族元素、II族元素、IIIB族元素等から選ばれる元素とSiからなる溶媒が用いられている。
希土類元素を含む溶液を用いるとCの溶解度を高めることができ、溶液法における課題の一つである成長速度は向上する。しかし、C溶解度を高めると、成長表面の荒れや多結晶化が起き易く、SiC単結晶の品質が低下する問題があった。これに対しC溶解度を抑制する元素を希土類元素と同時に添加する試みが行われているが、溶液が更なる多成分系となるために組成のコントロールが難しく、結晶成長の仕方が成長条件の微妙な変化に影響されやすい。更に、溶液からSiC単結晶が成長するにつれて溶液成分からSiやCが消費されて組成の変動が生じるため、成長に最適な条件は時間と共に大きく変化してしまう。このため、溶液法で長尺かつ大口径のSiC単結晶を作製することは難しい。特許文献8,9(特開2005−154190号公報、特開2005−350324号公報)ではSiC原料棒から原料が供給される方法が開示されており、この場合溶媒の組成は大きく変動しないが、予めSiC原料棒を用意する必要があり、製造コストが高くなる。
特開2000−264790号公報 特開2004−002173号公報 特開2006−143555号公報 特開2007−076986号公報 特開2006−321681号公報 特開2007−277049号公報 特開2009−167045号公報 特開2005−154190号公報 特開2005−350324号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、多結晶化等の欠陥が抑制された長尺かつ大口径のSiC単結晶を高い成長速度で得ることができるSiC単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を解決する手段について検討した結果、Cの溶解度を高める効果のある希土類元素を含んだ溶液を用い、かつ溶液成分の蒸発等が生じやすく局所的な条件変動が激しい溶液上面ではなく、黒鉛るつぼに囲まれて条件が安定しており、より緩やかな温度勾配を設定できる溶液底部からSiC単結晶を成長させると共に、黒鉛るつぼ上部からは溶液内に粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料を適時添加して、時間経過に依存せず溶液組成を一定に保持する方法を見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示すSiC単結晶の製造方法を提供する。
[1]黒鉛るつぼ内の底部にSiC種結晶を設置すると共に、このるつぼ内にSiとCとR(RはSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種以上)を含む溶液を存在させ、この溶液を過冷却させて前記種結晶上にSiC単結晶を成長させると共に、該SiC単結晶を成長させながら前記黒鉛るつぼの上部から前記溶液に粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料を添加することを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
[2]SiC単結晶を成長させているときの前記溶液中におけるSiの質量WSiとRの質量WRとの合計に対するRの質量比[WR/(WSi+WR)]が0.05以上かつ0.75以下となるように、前記粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料の前記溶液への添加量を調整する[1]記載のSiC単結晶の製造方法。
[3]SiC単結晶を成長させているときの前記溶液中におけるRの質量比と前記黒鉛るつぼ内に仕込む前記溶液の原料組成におけるRの質量比の差が±0.1を超えないように、前記粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料の添加量を調整する[1]又は[2]記載のSiC単結晶の製造方法。
[4]Rが、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Dyより選ばれる1種以上である[1]〜[3]のいずれかに記載のSiC単結晶の製造方法。
[5]黒鉛るつぼが配設される炉の内部が真空又は不活性雰囲気であり、かつ下方に向かって連続的に低下する温度勾配領域を有し、前記温度勾配の領域中で前記黒鉛るつぼを引き下げることにより、前記種結晶上にSiC単結晶を成長させる[1]〜[4]のいずれかに記載のSiC単結晶の製造方法。
本発明のSiC単結晶の製造方法によれば、溶液内のC溶解度を高めてSiC単結晶の成長速度を向上させると共に、単結晶の成長に伴うSiC成分の消費等による溶液の組成変動を抑制し、単結晶成長のための条件を安定させることができる。
本発明の方法を実施するのに適したSiC単結晶製造装置の一例を示す概略図である。 本発明の方法を実施するのに適したSiC単結晶製造装置の他の例を示す概略図である。 Rの質量比の時間変化を模式的に示すものである。
図1及び図2に、本発明の方法を実施するための装置例を示す。各図において、1は炉を示し、炉1内は真空又は不活性ガス雰囲気に保持される。この炉1内に黒鉛るつぼ10が配設される。この黒鉛るつぼ10は、上端が開口し、下端が閉塞した円筒状に形成され、上下動移動可能に配設された支持体2上に配置され、支持体2が下降する際にこれと一体に黒鉛るつぼ10が下降するようになっている。ここで、図1の黒鉛るつぼ10は、その内壁が内壁中間部から下部に向うに従い、漸次下向傾斜する漏斗状に形成され、その底部中央部にSiC種結晶20が配置される。一方、図2の黒鉛るつぼ10は、その内壁が円筒状で、底面中央部にSiC種結晶20が配置される。そして、この状態において、上記黒鉛るつぼ10内にSiとCとRを含む溶液30を存在させる。また、前記黒鉛るつぼ10内の上方に原料投入容器40が配設され、この原料投入容器40から投入物41(Si及び/又はSiC原料)が黒鉛るつぼ10の上端開口部より前記溶液30に投入される。なお、図中50はサセプタ、51は断熱材、52は誘導コイルを示す。
本発明においては、前記黒鉛るつぼ内の底部にSiC種結晶を設置し、更に溶液となる原料を仕込む。溶液はSiとCとR(RはSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種以上)を含むので、原料にはSi及びR金属やその化合物、合金等を使用するのが好ましい。Cは原料としてSiCやR炭化物等を用いてもよいし、あるいは黒鉛るつぼからCが溶液中に溶け出るのを利用してもよい。
溶液へのC溶解度を高めるために、第3元素としてR(RはSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種以上)を選択する。RがLa、Ce、Pr、Nd、Gd、Dyより選ばれる1種以上であれば、原料コストの観点からより好ましい。Rは単金属を使用してもよいし、化合物として用いてもよい。
この場合、SiとCとRの使用割合は、適宜選定されるが、溶液中におけるRの質量比[WR/(WSi+WR)]は、SiC単結晶の成長中、常に0.05以上かつ0.75以下であることが好ましい。質量比が0.05未満の場合は溶液中へのC溶解度が小さく、SiC単結晶の十分な成長速度が得られず、また質量比が0.75を超えるとSiCの多結晶化が生じやすくなり単結晶の育成が難しくなる場合がある。Rの質量比は、0.1以上0.7以下であればより好ましく、0.15以上0.6以下であれば更に好ましい。
溶液のC濃度はできるだけ高いことが好ましいが、C濃度が高すぎる場合は溶液中に未溶解のSiCやCが存在し、単結晶の成長に悪影響を与えるために、こうした未溶解SiCやCが存在しない範囲の濃度とすることが好ましい。最適なC量はR/(Si+R)質量比や溶液温度に大きく依存するが、溶液全体におけるC質量比として0.1〜15質量%、特に1〜10質量%の範囲で調整することが好ましい。また必要であれば、Rに加えて、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ge,Al,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W等から選ばれる第4元素Xを更に添加してもよい。このときXの添加量は質量比でRの0.5倍以下が好ましい。
種結晶と溶液原料を仕込んだ黒鉛るつぼを炉内に設置した後、炉内を真空もしくはAr等の不活性雰囲気として、ヒータ加熱によりるつぼ内の原料を融解する。ヒータは、誘導コイルとサセプタを組み合わせた方式でもよいし、あるいは抵抗加熱方式でもよい。装置内部には、下方に向かって連続的に低下する温度勾配領域が形成されている。るつぼ内が所定温度に到達した後、温度勾配領域を通過するようにるつぼを引き下げていく。このとき、るつぼ内の溶液温度は底部から徐々に低下していき、溶液内のC溶解度が小さくなるため、底部に設置された種結晶付近で過飽和状態になると、この過飽和度を駆動力として種結晶上にSiC単結晶が成長する。
ここで、るつぼ内の原料温度は、1,400〜2,200℃、特に1,600〜2,100℃とすることが好ましい。また、炉内の温度勾配は、5〜100℃/cm、特に10〜50℃/cmとなるように、下方に連続的に低下するようにすることが好ましい。
また、るつぼの引き下げは、10〜1,000μm/hr、特に50〜500μm/hrの速度で行うことが好ましい。
第3元素としてRを用いると、溶液中へのC溶解度を高めることができるが、一般にSiC単結晶の多核化あるいは多結晶化が起き易くなる。こうした現象を抑制するため、SiC単結晶の成長を、溶液面に近い上部でなく条件の安定した溶液下部で行うことにより、溶液面からの成分蒸発や振動等の局所的な条件変動が生じにくく、温度勾配も成長面全体に亘ってばらつき少なく均一にすることができ、そのため緩やかな温度勾配の設定が可能となってSiCの析出を緩やかにし、多結晶化を抑制することができる。
るつぼの引き下げを継続すると、SiC単結晶は、溶液中からSi及びC元素を取り込んで更に成長していくが、これに伴って、溶液は出発時の組成から徐々にSiが減少していき、相対的にRの多い組成に変動していく。また溶液表面からのSi成分の蒸発等も組成変動の要因となる。組成がRリッチにずれていくと、溶液中からSiC相が析出する条件もまた変動していく。従って、引下げ時間の経過と共にSiC単結晶の成長に適した条件は少しずつ変化していくことになり、最初は順調に成長していたSiC単結晶が途中から多結晶化したり、種々の欠陥を生じたりするようになる。
これに対して、SiC単結晶の成長を続けながら、溶液組成の変動分に見合った原料を添加していくことで、溶液を一定範囲内の組成に保つことができる。原料は、黒鉛るつぼの上部から溶液内に投入する。もし、種結晶を溶液上部に浸漬してから上方に引上げていく方法で、同じように追加原料を溶液面上から投入すると、SiC単結晶がすぐ傍で成長しているため、原料を投入したときの溶液面付近の乱れや組成の局所的な変動が、SiCの析出に大きく影響を与えてしまう。本発明では、SiC単結晶の成長を溶液下部で行い、原料の投入は結晶成長部から離れた溶液上部で行うことで、原料を添加する作業がSiC単結晶の成長に悪影響を及ぼすのを避けることができる。
原料としては、投入しやすい粉末状や粒状のSiを用いる。溶液のC濃度が時間経過と共に減少する条件の場合は、粉末状や粒状のSiCも同時に添加する。原料の添加量は、予め添加なしの条件で実験を行って冷却固化した溶液残りの残留物の組成を分析し、組成の変化量を把握した上で、運転時間と変化量の関係から算出すればよい。
原料の添加は連続的に行ってもよいが、溶液の組成が初期組成から大きくずれない範囲で一定量を断続的に投入する方法でもよい。断続的に投入する場合の溶液組成の変化を模式的に図3に示す。ここで、Siの質量WSiとRの質量WRとの合計に対するRの質量WRの割合を質量比[WR/(WSi+WR)]とすると、溶液中SiとRの合計に対するRの質量比[WR/(WSi+WR)]と、黒鉛るつぼ内に仕込む溶液原料の全体におけるRの質量比の差が0.1を超えないことが好ましく、0.05以下ならば更に好ましく、0.03以下ならば一層好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜6、比較例1,2]
図1の装置を用い、黒鉛るつぼの底部にSiC種結晶を設置し、更にその上にSiとRの原料を所定の組成となるように仕込んだ。炉内をAr雰囲気としてから設定温度に昇温して30分〜3時間保持した後、るつぼ引き下げを開始した。
引き下げは100時間行い、その間3〜10時間毎にSiC粉とSi粉をるつぼ上部から溶液中に投入した。投入量は、投入を行わなかったときの残留物組成分析結果と原料組成との差を元に算出した。実施例ではいずれも良好なSiC単結晶が得られた。表1に仕込時の原料とRの質量比、保持温度を、表2に引き下げ後の残留物のRの質量比とSiC単結晶の成長速度を示す。
比較例1は、引き下げ中にSiC粉とSi粉の投入を行わなかった。引き下げ終了後に取り出したSiC結晶は成長途中から多結晶化が生じていた。比較例2はR元素を含まない溶液を用いたが、極めて低い成長速度しか得られず、結晶性も十分に得られなかった。
Figure 2012111670
Figure 2012111670
本発明によれば、溶液法における長時間結晶成長においても、組成変動が少なく条件が安定するため、良質かつ長尺のSiC単結晶を作製することができる。
1 炉
2 支持体
10 黒鉛るつぼ
20 SiC種結晶
30 溶液
40 投入容器
41 投入物
50 サセプタ
51 断熱材
52 誘導コイル

Claims (5)

  1. 黒鉛るつぼ内の底部にSiC種結晶を設置すると共に、このるつぼ内にSiとCとR(RはSc及びYを含む希土類元素から選ばれる1種以上)を含む溶液を存在させ、この溶液を過冷却させて前記種結晶上にSiC単結晶を成長させると共に、該SiC単結晶を成長させながら前記黒鉛るつぼの上部から前記溶液に粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料を添加することを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
  2. SiC単結晶を成長させているときの前記溶液中におけるSiの質量WSiとRの質量WRとの合計に対するRの質量比[WR/(WSi+WR)]が0.05以上かつ0.75以下となるように、前記粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料の前記溶液への添加量を調整する請求項1記載のSiC単結晶の製造方法。
  3. SiC単結晶を成長させているときの前記溶液中におけるRの質量比と前記黒鉛るつぼ内に仕込む前記溶液の原料組成におけるRの質量比の差が±0.1を超えないように、前記粉末状もしくは粒状のSi及び/又はSiC原料の添加量を調整する請求項1又は2記載のSiC単結晶の製造方法。
  4. Rが、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Dyより選ばれる1種以上である請求項1乃至3のいずれか1項記載のSiC単結晶の製造方法。
  5. 黒鉛るつぼが配設される炉の内部が真空又は不活性雰囲気であり、かつ下方に向かって連続的に低下する温度勾配領域を有し、前記温度勾配の領域中で前記黒鉛るつぼを引き下げることにより、前記種結晶上にSiC単結晶を成長させる請求項1乃至4のいずれか1項記載のSiC単結晶の製造方法。
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