JP2012098434A - 箔画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上にトナー像の箔転写面4を有するプリント物を形成する工程、プリント物の箔転写面4と転写箔10の転写箔層15とを重ねて加熱加圧する工程、加熱加圧されたプリント物と転写箔10を冷却後にベースフィルム11を剥がす工程を経る箔画像形成方法において、トナーは樹脂とワックスを含有し、トナーの構造はコア部とシェル層を有するコア・シェル構造のもので、コア部にワックスを含有し、樹脂は分子量分布にて分子量6万以上の成分が15質量%以上30質量%以下で、THFに不溶解分がなく、トナーは粒径分布においてCV値が15〜18であることを特徴とする箔画像形成方法。
【選択図】図1
Description
プリント物の箔転写面と、転写箔層とベースフィルムを有する転写箔の転写箔層とを重ね合わせて加熱加圧する工程、
加熱加圧されたプリント物と転写箔を冷却した後、転写箔のベースフィルムを剥がす工程
を経て箔画像を形成する箔画像形成方法において、
前記トナーは少なくとも樹脂とワックスを含有し、
前記トナーの構造はコア部とシェル層を有するコア・シェル構造のもので、該シェル層にはワックスを含有せず、該コア部にのみワックスを含有し、
前記樹脂は分子量分布にて分子量6万以上の成分が15質量%以上30質量%以下で、テトラヒドロフラン溶媒に不溶解分がなく、
前記トナーは粒径分布においてCV値が15以上18以下である
ことを特徴とする箔画像形成方法。
(1)転写箔側に、支持体上のトナーと相溶性のよい接着補助層をもたせることや、プライマー処理などの特別な処理をする
(2)転写箔の接着層と相溶性の良いトナーを用いる
ことなどが考えられる。
本発明の箔画像形成方法は、
少なくとも電子写真画像形成装置にトナーを装填して支持体上にトナー像の箔転写面を有するプリント物を形成する工程、
プリント物の箔転写面と転写箔の転写箔層とを重ね合わせて加熱加圧する工程、
重ねて加熱加圧された支持体と転写箔を冷却した後、転写箔のベースフィルムを剥がす工程を経て箔画像を形成する方法である。
プリント物は、支持体とトナー像で構成される。
支持体としては、電子写真画像形成方法に用いることができるものであれば特に制限はなく、例えば紙、プラスチック、金属、木材、布、天然または合成の皮革等が用いられる。
本発明で用いられるトナーは下記の特性を有するものである。
1.トナーは少なくとも樹脂とワックスを含有する
2.トナーの構造はコア部とシェル層を有するコア・シェル構造のもので、該シェル部にはワックスを含有せず、該コア部にワックスを含有する
3.トナーを構成する樹脂は分子量分布にて分子量6万以上の成分が15質量%以上30質量%以下で、該樹脂はテトラヒドロフラン溶媒に不溶解分がない
4.トナーは粒径分布においてCV値が15以上18以下である。
電子写真画像形成装置で、定着装置への巻き付きの発生を防止できる。
接着層との接着性を阻害する箔転写面のワックス存在率を低く抑えることができ、箔転写面と接着層間の接着性を良好にすることができる。
箔画像形成時にベタ画像部にも細線画像部にも転写箔層を接着して転写することができ、且つ、使用中に箔画像からトナー像及び転写箔層が剥がれない箔画像が得られる。
トナー像の箔転写面が均一となり、ベタ画像部にも細線画像部にも転写箔層を良好に転写することができる。
本発明で用いられるトナーの構造は、コア部とシェル層を有するコア・シェル構造のもので、該シェル層にはワックスを含有せず、該コア部にのみワックスを含有する。尚、コア・シェル構造のシェル層の厚さは、300nm以上1000nm以下であることが好ましい。
トナーを構成する樹脂の分子量は、分子量分布にて分子量6万以上の成分が15質量%以上30質量%以下であり、分子量10万以上の成分が、5%質量%以上15%質量%以下であることが好ましい。
カラム:TSKguardcolumm+TSKgelSuperHZM−M 3連(東ソー社製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.2ml/分
検出器:屈折率検出器(RI検出器)
トナー粒子の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンは10点用いる。
トナーを構成する樹脂は、100℃のテトラヒドロフラン溶媒に不溶な成分が無く、完全に溶解するものである。100℃のテトラヒドロフラン溶媒に不溶な成分が有ると転写箔層とトナーとの接着性が不十分となる。
本発明のトナーは、少なくとも樹脂とワックスとを含有する。
トナーを構成する樹脂は、定着性の観点からスチレンアクリル系樹脂を用いて作製することが好ましい。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
また、アクリル酸エステル単量体は、以下に示すアクリル酸エステル単量体とメタクリル酸エステル単量体が代表的なものであり、アクリル酸エステル単量体には、例えば、以下のものが挙げられる。すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等が挙げられる。
本発明に用いられるワックスとしては、加熱ローラへの巻き付き防止効果が有り、樹脂と一部相溶するものが好ましく用いられる。
本発明で用いられるトナーの好ましい製造方法としては、種々の態様の製造方法を採ることができるが、コア用粒子を凝集させてコア部となるコア粒子を作製する工程と、当該コア部の表面にシェル層用樹脂粒子によりシェル層を形成する工程を経て、コア・シェル構造のトナーを作製する方法を挙げることができる。
(1)重合性単量体とワックス粒子の混合液中の重合性単量体を重合してコア用粒子の分散液を調製する工程
(2)重合性単量体を重合してシェル用粒子の分散液を調製する工程
(3)水系媒体中でコア用粒子を凝集、融着させてコア粒子を形成する工程
(4)コア粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整する工程
(5)コア粒子の分散液中に、シェル用粒子を添加してコア粒子(以下、コア部とも云う)の表面にシェル用粒子を凝集、融着させてシェル層を形成し、コア・シェル構造の粒子を形成する工程
(6)コア・シェル構造の粒子を熱エネルギーにより熟成して、コア・シェル構造の粒子の形状を調整し、トナー母体粒子の分散液を作製する工程
(7)トナー母体粒子の分散液を冷却後、トナー母体粒子を固液分離し、当該トナー母体粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー母体粒子を乾燥する乾燥工程、
(9)乾燥処理されたトナー母体粒子に外添剤を添加、混合してトナーを調製する工程。
前述の重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行う必要がある。この際に使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものではないが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
本発明に係るコア部及びシェル層を構成する樹脂は、スチレン単量体とアクリル酸エステル単量体をラジカル重合して形成されるスチレンアクリル系共重合体を含有するものを挙げることができる。スチレンアクリル系共重合体を形成する場合、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用することができる。油溶性の重合開始剤としては、アゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤を挙げることができる。
外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子および滑剤などを使用することができる。無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナなどの無機酸化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。
トナーの粒径は、トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)で3μm以上8μm以下のものが好ましい。トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)を上記範囲にすることにより、カブリが無く、微小なドット画像までより忠実に形成することができるプリント物が得られ好ましい。
本発明で用いられるトナーは、粒度分布におけるCV値(変動係数)が15以上18以下のものである。
尚、個数粒度分布における標準偏差と体積基準の粒度分布におけるメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出することができる。
本発明に係るトナーを現像剤として用いる場合、本発明に係るトナーを単独で用いる一成分系現像剤でも、また、トナーとキャリアからなる二成分系現像剤であっても、いずれも本発明の効果を発現することができる。
転写箔の種類としては、金属箔、カラー顔料箔、ホログラム箔等、種々のものがあるが、本発明ではその種類は限定されるものではない。
ベースフィルムとしては、転写箔層転写装置の加熱加圧に耐え、ベースフィルムの上に転写箔層を設けることができるものが用いられる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂シートが用いられる。ベースフィルムの厚みは7〜75μmが好ましく、強度と作業性の兼ね合いから、10〜20μmがより好ましい。
転写箔層は、離型層、着色層及び接着層で構成される。
離型層は、箔転写時にベースフィルムから転写箔層が離れやすくするために設けるものである。離型層としては、例えば、シリコーン樹脂やオレフィン系樹脂、ワックス等が使用される。
着色層は、トナー像の上に形成されたときに着色或いは反射像を形成する層である。
着色剤層は、少なくとも着色剤とバインダー樹脂から構成される。着色剤は有機顔料、無機顔料、染料等特に限定されない。バインダー樹脂は特に限定されないが、耐熱性の観点からユリア樹脂、メラミン系樹脂等のアミノ系硬化樹脂、セルロース樹脂、アクリル系樹脂等が好ましく用いられる。
反射層は、メタリックな光沢を有する仕上がりの箔画像を形成するために用いるもので、金属等を用いて公知の方法で反射層を設けることにより形成されたものである。反射層を形成する金属材料としては、例えばアルミニウム、スズ、銀、クロム、ニッケル、金等の単体のほかに、ニッケルークロムー鉄合金や青銅、アルミ青銅等の合金をしようすることも可能である。反射層を形成する手段としては、例えば蒸着方やスパッタリング法、イオンプレーティング法等の公知の方法が挙げられる。また、反射層には、例えば水洗シーライト加工、エッチング加工、レーザー加工等の公知の加工方法を利用して規則的な模様を付与するパターンニング処理を施すことも可能である。
接着層は、加熱加圧後、冷却されたときトナー像の箔転写面と接着する特性を有する主に樹脂を構成材料とする層である。
プリント物は、電子写真画像形成装置にトナーを装填し、支持体上にトナー像を形成する方法で得ることができる。
(1)感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程
(2)トナーを装填して、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程
(3)感光体上に形成されたトナー像を支持体上に転写する転写工程
(4)支持体上に転写されたトナー像を加熱定着する定着工程。
図4は、プリント物のトナー像の箔転写面に転写箔の転写箔層を転写する工程で用いる転写箔層転写装置の一例を示す模式図である。
(1)プリント物のトナー像の箔転写面と転写箔の転写箔層とを重ね合わせる
(2)重ね合わせたプリント物と転写箔を転写箔層転写装置の加熱ロールと加圧ロールの間に挿入し、加熱加圧する
(3)重ね合わせられたプリント物と転写箔は、加熱された状態で排出される。
(4)排出されたプリント物と転写箔は冷却され、プリント物から転写箔のベースフィルムが剥がされ、箔画像が形成される。
(加熱加圧ロールの仕様)
加熱ロール:外径100mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を配置したもの
加圧ロール:外径80mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上厚さ3mmのシリコーンゴム層を配置したもの
熱源:加熱ロールの内部にハロゲンランプを配置(サーミスタにより温度制御)
加熱ロールと加圧ロールのニップ幅:7mm
(加熱ロールの温度設定)
加熱ロールの表面温度:130〜250℃で可変
(搬送速度)
23mm/sec
尚、転写箔層転写装置としては、電子写真画像形成装置の定着装置の温度、圧力条件等を変えることで用いることもできる。
〈コア用粒子1の分散液の製造〉
第一段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部とイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
スチレン 480質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 68.0質量部
n−オクチル−3メルカブトプロピオネート 16.0質量部
第二段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水800質量部に溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記樹脂粒子(1H)を260質量部と、下記混合液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック(株)製)を用いて1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 245質量部
n−ブチルアクリレート 120質量部
n−オクチルメルカプタン 1.5質量部
パラフィンワックス 95質量部
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
さらに、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に下記単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「コア用粒子1の分散液」とする。
スチレン 435質量部
n−ブチルアクリレート 130質量部
メタクリル酸 33質量部
n−オクチルメルカプタン 8質量部
〈コア用粒子2〜9の分散液の作製〉
コア用粒子1の分散液の作製において、第三段重合の単量体混合液の滴下条件、滴下終了後の加熱撹拌条件を変更して樹脂の分子量が異なる「コア用粒子2〜9の分散液」を作製した。
〈シェル用粒子1の分散液の作製〉
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム2.3質量部とイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を作製した。これを「シェル用粒子1の分散液」とする。
スチレン 520質量部
n−ブチルアクリレート 210質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16質量部
〈シェル用粒子2の分散液の作製〉
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム2.3質量部をイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を作製した。これを「シェル用粒子2の分散液」とする。
スチレン 520質量部
n−ブチルアクリレート 210質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16質量部
パラフィンワックス 95質量部
《トナー1の作製》
(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、「コア用粒子1の分散液」を固形分換算で300質量部と、イオン交換水1400質量部と、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水120質量部に溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35質量部をイオン交換水35質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。
凝集・融着工程にて生成した粒子を分離機「MARKIII型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体粒子1」を作製した。
上記で作製したトナー母体粒子1に、疎水性のシリカ「NAX50」(日本アエロジル社製)を1質量%、疎水性のシリカ「R805」(日本アエロジル社製)を1質量%、疎水性のチタニア「MT150A1」(テイカ社製)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーを用いて60分間混合(周速42m/秒、混合温度38℃)して、「トナー1」を作製した。尚、得られたトナーを構成する樹脂は分子量6万以上の成分が17質量%、分子量10万以上の成分が7質量%で、テトラヒドロフラン溶媒に全量溶解した。
トナー1の製造で用いたコア用粒子1の分散液を、「コア用粒子2〜11の分散液」に変更した以外は同様にして「トナー2〜11」を作製した。
トナー1の製造で用いたシェル用粒子1の分散液の量を変更してシェル層の厚さが異なる「トナー12〜15」を作製した。
トナー1の製造で用いたシェル用粒子1の分散液を、「シェル用粒子2の分散液」に変更した以外は同様にして「トナー16」を作製した。
トナー1の製造において、シェル層を形成せず、コア用粒子1の分散液からトナー母体粒子17を作製した以外は同様にして「トナー17」を作製した。
上記で作製した「トナー1〜17」の各々に対し、下記キャリアをトナー濃度が4質量%になるようにV型混合機にて混合し、「現像剤1〜17」を調製した。
転写箔として金箔「BL 2号金2.8」、ホログラム箔「KP015YPP」(いずれも(株)村田金箔製)を準備した。
トナーの電子写真特性の評価は、市販の電子写真画像形成装置「Bizhub500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)」に上記で作製したトナーを順次装填し、30℃、80%RH環境下で50万枚連続プリントを実施し、感光体上のトナーフィルミングの程度を目視確認するとともに、トナーフィルミングに起因する画像欠陥発生の有無で評価した。尚、◎、○を合格とする。
◎:50万枚のプリントまで、感光体上にトナーフィルミングが確認されず、画像欠陥発生も無い
○:50万枚のプリントまでに、感光体上にトナーフィルミングは確認されたが、50万枚のプリントまで画像欠陥発生は無い
×:50万枚のプリントまでに、感光体上にトナーフィルミングが観察され、50万枚のプリントまでに画像欠陥発生も有り。
〈プリント物1〜17の作成〉
「プリント物1〜17」は、市販の電子写真画像形成装置「Bizhub500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)」を用い、上記で作製したトナー1〜17を上記電子写真画像形成装置に装填し、6ポイントの数字と10cm角の原稿を「OKトップコート紙(坪量157g/m2、紙厚131μm)」(王子製紙社製)にトナー像を形成して作成した。
「箔画像1〜17」は、上記で作成した「プリント物1〜17」のトナー像の箔転写面と金箔「BL 2号金2.8」の接着層面が接するように重ね合わせ、図4に示す転写箔層転写装置の加熱ロール表面の温度を180℃に設定した加熱加圧ロール間を通し、室温まで冷却した後、プリント物から転写箔のベースフィルムを剥離し、トナー像への転写箔層の転写を行い作成した。
「箔画像18」は、上記で作成した「プリント物1」のトナー像の箔転写面とホログラム箔「KP015YPP」の接着層面が接するように重ね合わせ、図4に示す転写箔層転写装置の加熱ロール表面の温度を180℃に設定した加熱加圧ロール間を通し、室温まで冷却した後、プリント物からホログラム箔のベースフィルムを剥離し、トナー像への転写箔層の転写を行い作成した。
細線再現性は、上記で作成した箔画像の表面を目視で観察し評価した。尚、◎、○を合格とする。
◎:2mm角のトナー像上に忠実に転写箔層が転写されている
○:2mm角のトナー像上に転写箔層が転写されていない部分が10%未満ある
×:2mm角のトナー像上に転写箔層が転写されていない部分が10%以上ある。
ベタ画像再現性は、上記で作成した箔画像の表面を目視で観察し評価した。尚、◎、○を合格とする。
◎:10cm角のトナー像上に忠実に転写箔層が転写されている
○:10cm角のトナー像上に転写箔層が転写されているが、部分的にしわが見られる
×:10cm角のトナー像上に転写箔層が転写されていない部分がある。
接着性の評価は、テープ剥離試験で行った。
(1)「メンディングテープ」(住友3M社製:No.810−3−12相当)を軽く張り付ける
(2)1kPaの圧力でテープを3.5回往復擦り付ける
(3)180°の角度、200gの力でテープを剥がす
(4)剥離後の箔画像を目視で観察する
評価基準
◎:転写箔層に剥離された部分が無く良好
○:転写箔層に剥離された部分が見られるが、実用上問題なし
×:転写箔層に剥離された部分が多く、実用上問題有り。
B 加熱加圧する工程
C 箔画像を形成する工程
1 プリント物
2 支持体
3 トナー像
4 箔転写面
10 転写箔
11 ベースフィルム
12 離型層
13 着色層
14 接着層
15 転写箔層
20 箔画像
Claims (3)
- 少なくとも電子写真画像形成装置にトナーを装填して支持体上にトナー像の箔転写面を有するプリント物を形成する工程、
プリント物の箔転写面と、転写箔層とベースフィルムを有する転写箔の転写箔層とを重ね合わせて加熱加圧する工程、
加熱加圧されたプリント物と転写箔を冷却した後、転写箔のベースフィルムを剥がす工程
を経て箔画像を形成する箔画像形成方法において、
前記トナーは少なくとも樹脂とワックスを含有し、
前記トナーの構造はコア部とシェル層を有するコア・シェル構造のもので、該シェル層にはワックスを含有せず、該コア部にのみワックスを含有し、
前記樹脂は分子量分布にて分子量6万以上の成分が15質量%以上30質量%以下で、テトラヒドロフラン溶媒に不溶解分がなく、
前記トナーは粒径分布においてCV値が15以上18以下である
ことを特徴とする箔画像形成方法。 - 前記コア・シェル構造のシェル層の厚さが、300nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の箔画像形成方法。
- 前記樹脂の分子量分布にて分子量10万以上の成分が、5%質量%以上15%質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の箔画像形成方法。
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