JP2011034073A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧力定着方式の定着方法において、十分な耐熱保管性が得られるトナーを使用した場合にも、画像支持体に付与される圧力が軽減されながら高い定着性が得られる画像形成方法の提供。
【解決手段】 画像形成方法は、粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるトナーにより、誘電体ドラム上にトナー像を形成する工程と、当該トナー像を形成するトナー粒子のシェル層を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第1の加圧ローラによって予備破断処理する第1の加圧工程と、前記第1の加圧工程において予備破断処理されたトナー粒子によるトナー像を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第2の加圧ローラによって画像支持体上に転写および定着させる転写/定着工程とを経ることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘電体ドラム上に形成されたトナー像を、圧力によって画像支持体に転写および定着する画像形成方法に関する。
近年、地球温暖化防止の観点から、種々の分野で省エネルギー化が検討されており、画像形成装置などの情報機器においても、待機時の省電力化など低エネルギーで使用できるよう取り組みが進められてきており、一方では、最もエネルギーを消費する定着工程において、定着温度を低減するなどの検討がなされている。定着温度の低減化が図られることにより、定着自体に要するエネルギーが抑制される上に、ウォームアップタイム(WUT)の短縮にも繋がる。
そして、定着温度の低減化の究極目標は、熱をまったく用いずに加圧力のみによって定着を行う圧力定着方式にあり、その検討は以前からなされていた(例えば、特許文献1および2参照。)。
しかしながら、熱および圧力を付与する定着方法においては、トナー粒子が熱によって溶融変形された状態で圧力を付与するために小さな圧力で定着することができるが、圧力定着方式の定着方法においては、トナー粒子を圧力のみによって塑性変形させなければならないために、高い圧力を加えることが必要となり、その結果、装置の大型化や重量化を要する。さらに、例えば画像支持体として紙を用いた場合、紙の表面はトナー粒子よりも大きなスケールの、紙の繊維による凹凸が存在するために、トナーを紙上で均一に塑性変形させるには、相当に高い圧力を付与する必要があるが、トナーを紙上で均一に塑性変形させる程度の高い圧力によって定着を行う場合、紙が受けるダメージが大きく、高品質の印画物を得られない、という問題があった。
このような問題を解決するための方法として、例えば特許文献3には、マイクロカプセルトナーを用いた方法が開示されているが、カプセル化が不十分な場合、芯材が外部に滲出し、現像機内においてトナーの凝集が発生してしまう、という問題がある。
また、特許文献4には、トナー粒子の芯材に常温において粘着性を示すガラス転移点温度(Tg)の低い樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)などの粘着性物質を導入し、紙に対する定着性の向上を図ることが開示されているが、このようなトナーにおいては十分な耐熱保存性を得ることが困難であった。
このようなマイクロカプセルトナーを用いた方法において、樹脂成分からなるコア粒子とこれを被覆するシェル層を有するトナー粒子において、シェル層を薄いものとすることにより、定着性を向上させることが検討されている(特許文献5参照。)が、シェル層にある程度の厚みがないと十分な耐熱保管性が得られない、という問題がある。
特開昭51−122449号公報 特開昭58−72156号公報 特開昭57−186757号公報 特開昭51−137421号公報 特開2007−212739号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、圧力定着方式の定着方法において、十分な耐熱保管性が得られるトナーを使用した場合にも、画像支持体に付与される圧力が軽減されながら高い定着性が得られる画像形成方法を提供することにある。
本発明の画像形成方法は、粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるトナーにより、誘電体ドラム上にトナー像を形成する工程と、当該トナー像を形成するトナー粒子のシェル層を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第1の加圧ローラによって予備破断処理する第1の加圧工程と、前記第1の加圧工程において予備破断処理されたトナー粒子によるトナー像を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第2の加圧ローラによって画像支持体上に転写および定着させる転写/定着工程とを経ることを特徴とする。
本発明の画像形成方法においては、第1の加圧ローラの誘電体ドラムに対する押圧力が線圧1〜10kg/cmであることが好ましい。
また、第2の加圧ローラの誘電体ドラムに対する押圧力が線圧5〜15kg/cmであることが好ましい。
また、本発明の画像形成方法においては、前記粘着性物質が、ガラス転移点温度(Tg)が−30℃〜5℃の範囲にあるものであることが好ましい。
また、本発明の画像形成方法においては、前記トナー粒子のコア粒子における前記粘着性物質の含有割合が10〜30質量%であることが好ましい。
また、本発明の画像形成方法においては、前記粘着性物質が、スチレン−アクリル系樹脂またはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)であることが好ましい。
また、本発明の画像形成方法においては、前記トナー粒子のコア粒子において、シリコーンオイルが2〜20質量%含有されていることが好ましい。
さらに、本発明の画像形成方法においては、前記シェル層が、ガラス転移点温度(Tg)が60℃以上の樹脂よりなることが好ましい。
本発明の画像形成方法によれば、十分な耐熱保管性が得られるトナーであるコア−シェル構造のトナー粒子よりなる誘電体ドラム上のトナー像を、第1の加圧工程において、一旦、第1の加圧ローラによって小さな圧力を付与して予備破断処理するために、トナー像を構成する各トナー粒子がある程度潰されて予備破断される。その後、予備破断されたトナー粒子によるトナー像を第2の加圧ローラによって画像支持体上に転写および定着させるところ、当該トナー粒子はコア粒子の構成材料として粘着性物質を含有するために、第2の加圧ローラによって付与される小さな圧力によって十分に高い定着性が得られる。
例えば画像支持体として紙を用いた場合であっても、小さな圧力によって粘着性物質を紙の繊維による凹凸間に浸入または押入させることができて紙を捕捉することができ、この結果、紙が大きなダメージを受けることなく十分に高い定着性が得られる。
本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の構成の概略を説明するための模式図である。
以下、本発明の画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなる特定のトナーにより、誘電体ドラム上にトナー像を形成する工程と、当該トナー像を形成するトナー粒子のシェル層を、誘電体ドラムに対接配置されてなる第1の加圧ローラによって予備破断処理する第1の加圧工程と、前記第1の加圧工程において予備破断処理されたトナー粒子によるトナー像を、誘電体ドラムに対接配置されてなる第2の加圧ローラによって画像支持体上に転写および定着させる転写/定着工程とを経る方法である。
〔画像形成装置〕
本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置について説明する。
この画像形成装置は、図1に示されるように、回転される像担持体である誘電体ドラム10と、各々、この誘電体ドラム10の回転方向に対してこの順に並ぶよう誘電体ドラム10の外周面に沿って配設された、誘電体ドラム10上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段11、トナーを含む現像剤を用いて静電潜像を顕在化させることによりトナー像を形成する現像手段13、誘電体ドラム10上のトナー像を構成するトナー粒子のシェル層を予備破断処理する第1の加圧ローラ14よりなる予備破断手段、誘電体ドラム10上の予備破断処理されたトナー粒子によるトナー像を転写/定着領域において画像支持体P上に転写および定着する、第2の加圧ローラ15よりなる転写/定着手段、転写/定着領域を通過した誘電体ドラム10上に残留する未転写トナーを除去するクリーニング手段19、および、誘電体ドラム10上に残存する少量の残存静電潜像を消去する除電手段17を具えている。
誘電体ドラム10は、ドラム状の導電性基体10Aと、この導電性基体10Aの外周面に形成された誘電性材料よりなる誘電体層10Bとにより構成されており、図1において紙面に対して垂直な方向に伸びる状態で配設されている。
この誘電体ドラム10が回転されるときの線速度は、例えば400〜600mm/secの範囲に設定されている。
導電性基体10Aを構成する材料としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金などを挙げることができる。
誘電体層10Bを構成する材料としては、一般的な各種の有機および無機の誘電性材料を用いることができる。
また、この誘電体層10Bは、一般的な厚みのものとすることができる。
そして、この誘電体ドラム10は、その表面エネルギーが、第1の加圧ローラ14の表面エネルギーと差を有するものである。具体的には、誘電体ドラム10上に形成されたトナー像が予備破断処理の行った後に第1の加圧ローラ14が誘電体ドラム10から剥離される際に、予備破断処理されたトナー粒子が誘電体ドラム10上に残留するよう、それぞれの表面におけるトナー粒子との接着力に差を有する。
このような表面エネルギーの差は、例えば第1の加圧ローラ14の表面をテフロン(登録商標)コート処理する、または、ゾル−ゲル法によってシリカで処理することによって実現することができる。
静電潜像形成手段11は、コロナ放電によるイオン発生源から発生したイオンフローを制御することによって誘電体層10B上に静電潜像を形成するものであって、例えば、イオンを発生させる、金属線よりなる放電用電極が金属ケース内に設けられてなるコロナ放電器と、イオンフローを制御する制御電極とによって構成される。
現像手段13は、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ13Aおよび誘電体ドラム10とこの現像スリーブ13Aとの間にバイアス電圧を印加する電圧印加装置(図示せず)が設けられてなるものである。
予備破断手段は、誘電体ドラム10に圧接されるよう設けられた第1の加圧ローラ14よりなり、例えば誘電体ドラム10と同方向に回転される。
この第1の加圧ローラ14は、例えば金属ローラの表面をテフロン(登録商標)コートしたものなどよりなるものである。
第1の加圧ローラ14の外径は、例えば35mmとされる。
第1の加圧ローラ14における誘電体ドラム10に対する押圧力は、使用するトナーのシェル層の厚みなどの物性、第2の加圧ローラ15の誘電体ドラム10に対する押圧力、画像支持体Pの表面上のコーテイングの有無などによって異なるが、線圧1〜10kg/cmであることが好ましく、より好ましくは線圧2〜7kg/cmである。
第1の加圧ローラ14における誘電体ドラム10に対する押圧力が過小である場合は、トナー粒子を十分に予備破断処理することができずに画像支持体Pに対する十分な定着性が得られないおそれがあり、一方、第1の加圧ローラ14における誘電体ドラム10に対する押圧力が過大である場合は、画像形成装置の大型化につながるおそれがあり、また、第1の加圧ローラ14のエッジ部においてトナー粒子が当該第1の加圧ローラ14によってずれてしまうために、形成される可視画像においてエッジ部の画像ずれが生じるおそれがある。
転写/定着手段は、誘電体ドラム10に圧接されるよう設けられた第2の加圧ローラ15よりなり、この第2の加圧ローラ15は、誘電体ドラム10と同方向に回転される。この誘電体ドラム10と第2の加圧ローラ15との圧接部により、転写/定着ニップ部Nが形成されている。
第2の加圧ローラ15としては、例えば鉄などよりなる円筒状の芯金と、当該芯金の外周面に形成された、例えばシリコーンゴムなどの弾性体よりなる弾性層と、当該弾性層の外周面に形成された、例えばフッ素樹脂などの離型性樹脂よりなる被覆層とよりなるソフトローラを用いることができる。
第2の加圧ローラ15の芯金は、その外径が例えば35mmとされ、その厚みが例えば0.6mmとされる。また、弾性層の厚さは例えば7mmとされ、被覆層の厚さは例えば10〜50μmとされる。
第2の加圧ローラ15における誘電体ドラム10に対する押圧力は、使用するトナーのシェル層の厚みなどの物性、第1の加圧ローラ14の誘電体ドラム10に対する押圧力、画像支持体Pの表面上のコーテイングの有無などによって異なるが、線圧5〜15kg/cmであることが好ましく、より好ましくは線圧5〜10kg/cmである。
第2の加圧ローラ15における誘電体ドラム10に対する押圧力が過小である場合は、画像支持体Pに対する十分な定着性が得られないおそれがあり、一方、第2の加圧ローラ15における誘電体ドラム10に対する押圧力が過大である場合は、画像支持体として耐久性の低いものを使用した場合に、当該画像支持体に大きなダメージを与えるおそれがある。
除電手段17は、トナー像の転写/定着工程後に誘電体層10B上に残存する少量の残存静電潜像の電荷をキャンセルしてこの残存静電潜像を消去するためのものである。この除電手段17の具体的な構成としては、トナー像の転写/定着工程後に誘電体層10B上に残存する少量の残存静電潜像の電荷をキャンセルすることができれば特に限定されず、種々の構成のものを使用することができる。
クリーニング手段19は、例えばゴムブレードよりなるものであり、このゴムブレードは、例えば、ポリウレタンゴムなどの弾性体よりなり、その基端部分が支持部材(図示せず)によって支持されると共に、先端部分が誘電体ドラム10の表面に当接されるよう設けられており、ゴムブレードの基端側から伸びる方向は、当接箇所における誘電体ドラム10の回転による移動方向と反対方向である、いわゆるカウンター方向とされている。
本発明の画像形成方法は、以上の画像形成装置を用いて、次のように行われる。
すなわち、誘電体ドラム10が回転駆動されると、静電潜像形成手段11おいて、コロナ放電器の放電用電極と金属ケースとの間に、金属ケースを接地電位とした状態で電圧が印加されてコロナ放電が発生されて、放電用電極の周囲に正イオンが集まると共に金属ケースの内部に負イオンが集まってイオンフローが形成され、制御電極によって当該イオンフローの通過の促進または阻害が行われることにより、静電潜像が誘電体ドラム10上に形成され、現像手段13によって誘電体ドラム10の表面電位と同じ極性に帯電されたトナーが誘電体ドラム10の静電潜像に付着して反転現像が行われ、これにより、トナー像が形成される。
このトナー像が、転写/定着ニップ部Nにおいて、誘電体ドラム10と第2の加圧ローラ15とにより挟圧されて圧力が付与されることにより、図示しない搬送手段により所定のタイミングで搬送されてきた画像支持体P上に転写されると同時に定着される。
一方、転写/定着領域を通過して誘電体ドラム10上に残留する未転写トナーがクリーニング手段19のゴムブレードによって除去され、その後、除電手段17によって誘電体層10B上に残存した少量の残存静電潜像の電荷がキャンセルされてこの残存静電潜像が消去される。
〔画像支持体〕
本発明の画像形成方法に用いられる画像支持体Pとしては、適宜のものを用いることができる。
本発明の画像形成方法においては、特に、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙などの耐久性の低いものを用いた場合にも、その効果が顕著に得られる。
すなわち、例えば画像支持体Pとして普通紙や和紙を用いた場合であっても、小さな圧力によって粘着性物質を紙の繊維による凹凸間に浸入または押入させることができて紙を捕捉することができ、この結果、紙が大きなダメージを受けることなく十分に高い定着性が得られる。
〔トナー〕
本発明の画像形成方法に用いられるトナーは、これを構成するトナー粒子が、粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子の外周面を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のものである。
このコア−シェル構造のトナー粒子は、シェル層がコア粒子を完全に被覆している形態を有するものが好ましく、コア粒子を構成する材料成分が滲出しない状態であれば、当該シェル層にひび割れなどが形成されていてコア粒子の一部が露出している形態であってもよい。
本発明の画像形成方法に用いられるトナーを構成するトナー粒子は、所望に応じて着色剤、荷電制御剤、磁性粉、離型剤などを含有するものとすることができる。
荷電制御剤および磁性粉は、シェル層に含有されていることが好ましい。
着色剤および離型剤は、コア粒子を構成する材料成分として含有されていることが好ましいが、シェル層にも含有されていてもよい。
〔コア粒子〕
このトナー粒子におけるコア粒子には、粘着性物質が含有されている。
粘着性物質とは、ガラス転移点温度(Tg)が−30℃〜5℃の範囲にあるものであって25℃(常温)において粘着性を示す物質をいう。粘着性物質としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子量(Mw)が5,000〜30,000であるものが好ましく、より好ましくは10,000〜25,000であるものである。
粘着性物質としては、具体的には、例えばアラビアゴム;ガラス転移点温度(Tg)が−30℃〜5℃の範囲にあるスチレン−アクリル系樹脂、およびこれによるラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA);液状ポリブテン、液状ポリクロロプレン、液状ポリブタジエン、エポキシ化トリグリセライド、エポキシ化モノエステル、アジピン酸系ポリエステル、液状ポリエステル、塩素化パラフィン、トリメリット酸エステル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ラウリル、アクリル酸エステルのオリゴマー、スチレン系モノマーのオリゴマー、スチレンとアルキルアクリレート共重合体オリゴマー、スチレンとアルキルメタクリレート共重合体オリゴマー、ポリ酢酸ビニル、アスファルト、ギルソナイトなどの石油系残渣;リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン酸、エレオステアリン酸、リノレンエライジン酸、ガドレン酸、エルシン酸、アラキドン酸、クルパノドン酸、α−リカン酸などの不飽和脂肪酸のエステル類;アセチレンとブタジエンとの共重合体、ジシクロペンタジエンオリゴマーなどの合成乾性油類などを挙げることができ、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)が好ましく挙げられる。
これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの粘着性物質は、コア粒子100質量%に対して10〜30質量%含有されていることが好ましい。粘着性物質がコア粒子100質量%に対して上記の範囲で含有されていることにより、画像支持体Pに対する十分な定着性が得られる。一方、粘着性物質がコア粒子100質量%に対して10質量%未満である場合は、画像支持体Pに対する十分な定着性が得られず、また、粘着性物質がコア粒子100質量%に対して30質量%を超える場合は、第1の加圧工程および転写/定着工程において当該粘着性物質が外部に滲出し、誘電体ドラム、第1の加圧ローラ14および第2の加圧ローラ15を汚染するおそれがある。
コア粒子には、粘着性物質の他に、シリコーンオイルが含有されていることが好ましい。コア粒子におけるシリコーンオイルの含有量は、コア粒子100質量%に対して2〜20質量%であることが好ましい。シリコーンオイルがコア粒子100質量%に対して上記の範囲で含有されていることにより、形成される可視画像の表面を滑らかなものとすることができて当該可視画像の剥離を極めて抑制することができる。
また、コア粒子には、粘着性物質の他に、その他の樹脂が含有されていることが好ましく、その他の樹脂としては、例えば、ガラス転移点温度が5℃よりも大きいスチレン−アクリル系樹脂が挙げられる。スチレン−アクリル系樹脂としては、下記のようなビニル系単量体を重合して得られたものを例示することができる。
ビニル系単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンまたはスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン系ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などが挙げられる。これらのビニル系単量体は1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記のスチレン−アクリル系樹脂を形成させるためのビニル系単量体としては、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有するビニル系単量体としては、例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基などの置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
また、スチレン−アクリル系樹脂を形成させるためのビニル系単量体として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類を用い、スチレン−アクリル系樹脂を架橋構造のビニル系重合体よりなるものとすることもできる。
このようなコア粒子は、ガラス転移点温度(Tg)が0〜25℃であることが好ましい。
コア粒子のガラス転移点温度(Tg)が上記の範囲にあることにより、画像支持体Pに対する十分な定着性が得られる。一方、コア粒子のガラス転移点温度(Tg)が0℃未満である場合は、第1の加圧工程における予備破断処理によってコア粒子が外部に滲出し、誘電体ドラム10および当該第1の加圧ローラが汚染されるおそれがあり、また、コア粒子のガラス転移点温度(Tg)が25℃を超える場合は、画像支持体Pへの定着性が不十分になるおそれがある。
コア粒子のガラス転移点温度(Tg)は、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)、および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて測定されるものである。具体的には、コア粒子4.50mgをアルミニウム製パン「KITNO.0219−0041」に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点温度(Tg)として示した。なお、1st.Heat昇温時は200℃にて5分間保持した。
また、コア粒子は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子量(Mw)が好ましくは5,000〜15,000、より好ましくは5,000〜10,000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが好ましくは1.0〜5.5、より好ましくは1.5〜3.5である。
本発明において、GPCによる分子量測定は、以下のように行われるものである。すなわち、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定対象試料を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて分子量を算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×102 、2.1×103 、4×103 、1.75×104 、5.1×104 、1.1×105 、3.9×105 、8.6×105 、2×106 、4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成する。また、検出器には屈折率検出器を用いる。
〔シェル層〕
トナー粒子を構成するシェル層は、コア粒子を構成する材料成分と非相溶性の樹脂(以下、「シェル樹脂」ともいう。)からなるものであって、このシェル層は、組成の異なる2種以上のシェル樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
シェル樹脂としては、例えば少なくとも1種のビニル系単量体を重合して得られた重合体を構成成分として含むものが挙げられる。ビニル系単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンおよびスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン系ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シェル層を構成するシェル樹脂は、そのガラス転移点温度(Tg)が60℃以上であることが好ましい。
トナー粒子を構成するシェル樹脂のガラス転移点温度(Tg)が60℃以上であることによって、トナーに高い耐熱保管性が得られ、保管時のトナーの凝集の発生を抑制することができる。
シェル樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、測定試料をシェル樹脂として上記と同様の方法によって測定されるものである。
また、シェル樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子量(Mw)が好ましくは8,000〜25,000、より好ましくは12,000〜18,000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが好ましくは1.0〜4.5、より好ましくは1.5〜2.5である。
シェル樹脂のGPCによる分子量は、測定試料をシェル樹脂として上記と同様の方法によって測定されるものである。
シェル層の厚みは、トナーの平均粒径や第1の加圧ローラおよび第2の加圧ローラの押圧力によっても異なるが、例えば100〜300nmとされることが好ましい。
シェル層の厚みが過小である場合は、予備破断処理においてコア粒子の構成材料が外部に滲出するおそれがあり、また、トナーに高い耐熱保管性が得られず、保管時にトナーの凝集が発生するおそれがある。一方、シェル層の厚みが過大である場合は、予備破断処理において十分にシェル層を破断することができず、転写/定着工程において小さな圧力では十分な定着性を得ることができないおそれがある。
〔トナー粒子の製造方法〕
このようなトナー粒子を製造する方法としては、粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子を製造することができれば特に限定されず、例えば乳化分散法、懸濁重合法、分散重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、カプセル化法などを挙げることができる。
例えば乳化重合凝集法を用いてトナー粒子を製造する場合は、具体的には、乳化重合法によって製造された粘着性物質を含有する微粒子の分散液を、他の着色剤微粒子などのトナー構成成分の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造することができる。
この粘着性物質を含有する微粒子としては、組成の異なる樹脂などよりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂微粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
〔着色剤〕
トナー粒子が着色剤を含有するものとして構成される場合において、着色剤としては、公知の種々の有機または無機の各種、各色の顔料を使用することができる。
着色剤の添加量は、トナー樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。
〔磁性粉〕
また、トナー粒子が磁性粉を含有するものとして構成される場合において、磁性粉としては、例えばマグネタイト、γ−ヘマタイト、または各種フェライトなどを使用することができる。
磁性粉の添加量は、トナー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜200質量部である。
〔荷電制御剤〕
また、トナー粒子が荷電制御剤を含有するものとして構成される場合において、荷電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の帯電を与えることのできる物質であれば特に限定されず、公知の種々のものを使用することができる。
トナー粒子が荷電制御剤を含有するものとして構成されることにより、トナーの帯電性が向上される。
荷電制御剤の添加量は、トナー樹脂100質量部に対して0.01〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。
〔離型剤〕
さらに、トナー粒子が離型剤を含有するものとして構成される場合において、離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。
離型剤の添加量は、トナー樹脂100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。
〔トナー粒子の粒径〕
トナー粒子の粒径は、体積基準のメジアン径で3〜8μmであることが好ましい。体積基準のメジアン径が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できると共に、トナーの消費量を大粒径トナーを用いた場合に比して削減することができる。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25,000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明の画像形成方法に用いられるトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(T):平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
〔外添剤〕
上記のトナー粒子は、そのままでトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加してトナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔現像剤〕
以上のようなトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。トナーを一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させて磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。また、トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなど用いてもよい。
以上の画像形成方法によれば、十分な耐熱保管性が得られるトナーであるコア−シェル構造のトナー粒子よりなる誘電体ドラム10上のトナー像を、第1の加圧工程において、一旦、第1の加圧ローラ14によって小さな圧力を付与して予備破断処理するために、トナー像を構成する各トナー粒子がある程度潰されて予備破断される。その後、予備破断されたトナー粒子によるトナー像を第2の加圧ローラ15によって画像支持体P上に転写および定着させるところ、当該トナー粒子はコア粒子の構成材料として粘着性物質を含有するために、第2の加圧ローラ15によって付与される小さな圧力によって十分に高い定着性が得られる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明の実施の形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<トナー粒子の合成例1>
〔コア用樹脂微粒子分散液の調製例1〕
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、イオン交換水1100mLを仕込み、82℃に加熱後、イオン交換水1000mLにポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gを溶解させた水溶液に、
スチレン(St) 207g
n−ブチルアクリレート(BA) 158g
メタクリル酸(MAA) 21g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(NOMP) 5.9g
EVA(ガラス転移点温度(Tg):−30℃、
重量平均分子量(Mw):15,000) 113g
シリコーンオイル 34g
からなる材料を80℃で溶解させた混合溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)9.7gをイオン交換水170mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃で1時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂微粒子(1HM)の分散液を得た。この分散液中の樹脂微粒子(1HM)の重量平均分子量(Mw)は12,000であった。
(2)第2段重合
樹脂微粒子(1HM)の分散液に、さらに、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)11.4gをイオン交換水200mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、82℃の温度条件下で、
スチレン 338g
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 37.6g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 10.9g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却してコア用樹脂微粒子〔1〕が分散されたコア用樹脂微粒子分散液〔1〕を得た。このコア用樹脂微粒子分散液〔1〕中のコア用樹脂微粒子〔1〕の重量平均分子量(Mw)は10,000、ガラス転移点温度(Tg)は9℃であった。また、このコア用樹脂微粒子分散液〔1〕におけるコア用樹脂微粒子〔1〕の粒子径を、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、体積平均粒径が165nmであった。
〔着色剤微粒子分散液の調製例1〕
ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム58gをイオン交換水3300mLに溶解させた溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)500gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔A〕調製した。この着色剤微粒子分散液〔A〕における着色剤微粒子の粒子径を、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、体積平均粒径が150nmであった。
〔コア粒子の形成例1〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、コア用樹脂微粒子分散液〔1〕を固形分換算で330gと、イオン交換水1140mLと、着色剤微粒子分散液〔A〕を固形分換算で35gとを、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120mLに溶解させた界面活性剤溶液と共に仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム40gをイオン交換水40mLに溶解させた水溶液を、撹拌下、30℃で10分間かけて添加し、3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて70℃まで昇温し、70℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。その状態で「コールターカウンター3」(ベックマン・コールター社製)を用いて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム6gをイオン交換水24mLに溶解させた水溶液を添加して粒径成長を停止させ、さらに熟成処理として液温度70℃で1時間にわたって加熱撹拌することにより融着を継続させ、これによりコア粒子〔1〕を形成した。
〔シェル樹脂微粒子分散液の調製例〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に下記式(Q)で表されるアニオン系界面活性剤2gをイオン交換水3000mLに溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10gをイオン交換水200mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、
スチレン 520g
n−ブチルアクリレート 160g
メタクリル酸 120g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 22.3g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃で2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合反応を行うことにより、シェル樹脂微粒子〔1〕が分散されたラテックス〔LxS〕を得た。このラテックス〔LxS〕中のシェル樹脂微粒子〔1〕の重量平均分子量(Mw)は15,000、ガラス転移点温度(Tg)は62℃であった。
式(Q):C1021(OCH2 CH2 2 SO3 Na
〔シェル層の形成例1〕
上記のコア粒子〔1〕に係る反応系に、70℃においてシェル樹脂微粒子〔1〕49g(固形分換算)を添加し、1時間にわたって撹拌を継続することにより、コア粒子〔1〕の表面にシェル樹脂微粒子〔1〕を融着させ、その後、塩化ナトリウム54gをイオン交換水216mLに溶解させた水溶液を添加してシェル化を停止させ、さらに液温度を70℃に昇温して1時間にわたって加熱撹拌することにより融着を継続させ、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、バスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械社製)を用いて固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成し、このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥することにより、トナー母体粒子〔1〕を得た。
〔外添剤の添加例1〕
このトナー母体粒子〔1〕について、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加すると共に、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1.2質量%となる割合で添加し、「ミクロ型V型混合機」(筒井理化学器社製)により混合することにより、トナー粒子〔1〕によるトナー〔1〕を得た。なお、このトナー〔1〕を構成するトナー粒子〔1〕について、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンによっては、その形状および粒径は変化しなかった。以下において同じである。
<トナー粒子の合成例2>
〔コア用樹脂微粒子分散液の調製例2〕
(1)粘着性物質ラテックスの調製
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に下記式(Q)で表されるアニオン系界面活性剤4gをイオン交換水3040mLに溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)20gをイオン交換水400mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、
スチレン 328g
n−ブチルアクリレート 424g
メタクリル酸 48g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 10.3g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃で2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合反応を行うことにより、樹脂微粒子〔A〕が分散されたラテックス〔Lx1〕を得た。このラテックス〔Lx1〕中の樹脂微粒子〔A〕の重量平均分子量(Mw)は16,500、ガラス転移点温度(Tg)は5℃であった。
式(Q):C1021(OCH2 CH2 2 SO3 Na
(2)第1段重合
スチレン 207g
n−ブチルアクリレート 158g
メタクリル酸 21g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 6.1g
シリコーンオイル 34g
からなる単量体混合液を80℃に加温して単量体溶液を調製した。
一方、上記式(Q)で表されるアニオン系界面活性剤8.6gをイオン交換水1,100mLに溶解させた界面活性剤溶液を80℃に加熱し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液を1時間混合分散させ、分散粒子径340nmの乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、上記のラテックス〔Lx1〕を固形分換算で113g添加した後、過硫酸カリウム11.3gをイオン交換水214mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃で12時間にわたって加熱撹拌することによって重合(第1段重合)反応を行うことにより、樹脂微粒子〔2HM〕の分散液を得た。この分散液中の樹脂微粒子〔2HM〕の重量平均分子量(Mw)は11,500であった。
(3)第2段重合
上記の樹脂微粒子〔2HM〕の分散液に、過硫酸カリウム9.9gをイオン交換水188mLに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、
スチレン 338g
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 37.6g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 18.1g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することによって重合(第2段重合)反応を行った後、28℃まで冷却することにより、複合樹脂微粒子よりなるコア用樹脂微粒子〔2〕が分散されたコア用樹脂微粒子分散液〔2〕を得た。このコア用樹脂微粒子分散液〔2〕中のコア用樹脂微粒子〔2〕の重量平均分子量(Mw)は14,900、ガラス転移点温度(Tg)は0℃であった。また、このコア用樹脂微粒子分散液〔2〕におけるコア用樹脂微粒子〔2〕の粒子径を、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、体積平均粒径が190nmであった。
〔着色剤微粒子分散液の調製例2〕
上記式(Q)で表されるアニオン系界面活性剤90gをイオン交換水1600mLに溶解させた溶液を撹拌しながら、これにカーボンブラック「リーガル330」(キャボット社製)400gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、黒色の着色剤に係る着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔B〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔B〕における着色剤微粒子の粒子径を、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、体積平均粒径が110nmであった。
〔コア粒子の形成例2〕
コア粒子の形成例1において、コア用樹脂微粒子分散液〔1〕の代わりにコア用樹脂微粒子分散液〔2〕を用いると共に、着色剤微粒子分散液〔A〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔B〕を用いたことの他は同様にして、コア粒子〔2〕を形成した。
〔シェル層の形成例2〕
上記のコア粒子〔2〕に係る反応系に、65℃においてシェル樹脂微粒子〔1〕49g(固形分換算)を添加し、1時間にわたって撹拌を継続した後、塩化ナトリウム54gをイオン交換水216mLに溶解させた水溶液を添加してシェル化を停止させ、さらに液温度を70℃に昇温して1時間にわたって加熱撹拌することにより融着を継続させ、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、バスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械社製)を用いて固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成し、このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥することにより、トナー母体粒子〔2〕を得た。
〔外添剤の添加例2〕
このトナー母体粒子〔2〕について、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加すると共に、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1.2質量%となる割合で添加し、「ミクロ型V型混合機」(筒井理化学器社製)により混合することにより、トナー粒子〔2〕によるトナー〔2〕を得た。
<トナー粒子の合成例3>
コア粒子の形成例1と同様にしてコア粒子〔1〕を得、次いで、シェル層の形成例1の代わりに下記のシェル層の形成例3のようにシェル層を形成してトナー母体粒子〔3〕を得、このトナー母体粒子〔3〕について外添剤の添加例1と同様にして外添剤を添加することにより、トナー粒子〔3〕によるトナー〔3〕を得た。
〔シェル層の形成例3〕
シェル層の形成例1において、添加するシェル樹脂微粒子〔1〕の量を39g(固形分換算)に変更したことの他は同様にして、コア粒子〔3〕の表面にシェル樹脂微粒子〔1〕が融着されたコア−シェル構造のトナー母体粒子〔3〕を得た。
<トナー粒子の合成例4>
コア粒子の形成例1において、粘着性物質を用いず、さらに、第1段重合および第2段重合において用いるスチレン、n−ブチルアクリレート、メタクリル酸およびn−オクチル−3−メルカプトプロピオネートの量、および過硫酸カリウム(KPS)の量を、表1の処方に従って変更すると共に、熟成処理時間を変更したことの他は同様にしてコア用樹脂微粒子〔3〕を得、これをコア用樹脂微粒子〔1〕の代わりに用いることにより、コア粒子〔3〕を形成した。なお、コア用樹脂微粒子〔3〕の重量平均分子量(Mw)は12,000、ガラス転移点温度(Tg)は17℃であった。また、このコア用樹脂微粒子分散液〔2〕におけるコア用樹脂微粒子〔2〕の粒子径を、動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、体積平均粒径が170nmであった。
さらに、このコア粒子〔3〕を用いてシェル層の形成例1および外添剤の添加例1と同様の操作を行うことにより、トナー粒子〔4〕によるトナー〔4〕を得た。
<トナー粒子の合成例5>
コア粒子の形成例1と同様にしてコア粒子〔1〕を得、次いで、シェル層の形成例1の代わりに下記のシェル層の形成例4のようにシェル層を形成してトナー母体粒子〔5〕を得、このトナー母体粒子〔5〕について外添剤の添加例1と同様にして外添剤を添加することにより、トナー粒子〔5〕によるトナー〔5〕を得た。
〔シェル層の形成例4〕
シェル層の形成例1において、添加するシェル樹脂微粒子〔1〕の量を23g(固形分換算)に変更したことの他は同様にして、コア粒子〔1〕の表面にシェル樹脂微粒子〔1〕が融着されたコア−シェル構造のトナー母体粒子〔5〕を得た。
以上のトナー〔1〕〜〔5〕について、耐熱保管性の評価を行った。
すなわち、トナー100gを温度55℃の環境下に24時間放置した後、目開き45μmのフルイで篩い、フルイ上に残った凝集トナーの量(割合)によって、下記の評価基準に従って評価した。結果を表2に示す。
−評価基準−
◎:フルイ上の凝集トナーの量が5質量%未満であって凝集トナーの量が非常に少なく、耐熱保管性が優良である。(断熱梱包材が全くない状態で夏場に輸送を行っても凝集トナーの発生がないレベル。)
○:フルイ上の凝集トナーの量が5〜30質量%であって凝集トナーの量が少なく、耐熱保管性が良好である。(ダンボール梱包のみで夏場に輸送を行っても凝集トナーの発生がないレベル。)
×:フルイ上の凝集トナーの量が、30質量%より多く、凝集トナーの量が多く、実用上問題がある。(保冷輸送を行う必要があるレベル。)
〔現像剤の調製例〕
それぞれトナー〔1〕〜〔5〕と、シリコンアクリルコートキャリアを、質量比率が6:94となるよう混合することにより、二成分現像剤である現像剤〔1〕〜〔5〕を調製した。
<実施例1〜3、比較例1,2、参考例1,2>
この現像剤〔1〕〜〔5〕を用いて、表2に示す通りの押圧力で下記の通りに画像形成方法の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)定着オフセット
図1に従って製造した画像形成装置を用い、常温常湿環境(20℃、55%RH)下において、印字率3%の文字画像をA4サイズの転写紙(64g/m2 )を用いて100枚プリントした後、誘電体ドラムの表面、およびプリント物における汚れを目視にて観察し、下記の評価基準に従って評価した。
−評価基準−
◎:誘電体ドラムの表面に汚れが認められず、かつ、誘電体ドラムの表面の汚染によるプリント画像の汚れも認められず、良好である。
○:誘電体ドラムの表面に汚れがやや認められるが、誘電体ドラムの表面の汚染によるプリント画像の汚れは認められず、実用上問題ない。
×:誘電体ドラムの表面に汚れが認められ、さらに、誘電体ドラムの表面の汚染によるプリント画像の汚れも認められ、実用上問題がある。
(2)こすり定着性
図1に従って製造した画像形成装置を用い、A4サイズの転写紙(64g/m2 )を用いて文字画像をプリントし、得られたプリント物を「JKワイパー」(株式会社クレシア製)によって1KPaの圧力で3回こする擦りテストを行い、JKワイパーの表面の汚れを目視で観察すると共に、擦りテスト前後における文字画像の濃度低下率によって、下記の評価基準に従って評価した。
なお、文字画像の濃度低下率は、下記式(N)に従って算出されるものである。
式(N):濃度低下率(%)={(D0−D1)/D0}×100
〔上記式(N)において、D0は擦りテスト前のプリント物の絶対反射濃度、D1は擦りテスト後の絶対反射濃度である。〕
なお、絶対反射濃度の測定には、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
−評価基準−
◎:JKワイパーの表面に汚れが認められず、かつ、文字画像の濃度低下率が5%未満である(良好)。
○:JKワイパーの表面に汚れがやや認められるが、文字画像の濃度低下率が5%以上10%未満である(実用上問題なし)。
×:JKワイパーの表面に汚れが認められ、文字画像の濃度低下率が10%以上である(問題有り)。
(3)画像支持体の状態
図1に従って製造した画像形成装置を用い、A4サイズの転写紙(64g/m2 )を用いて文字画像をプリントし、得られたプリント物の画像支持体の状態を目視で観察した。
10 誘電体ドラム
10A 導電性基体
10B 誘電体層
11 静電潜像形成手段
13 現像手段
13A 現像スリーブ
14 第1の加圧ローラ
15 第2の加圧ローラ
17 除電手段
19 クリーニング手段
P 画像支持体

Claims (8)

  1. 粘着性物質を含有するコア粒子およびこのコア粒子を被覆するシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなるトナーにより、誘電体ドラム上にトナー像を形成する工程と、当該トナー像を形成するトナー粒子のシェル層を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第1の加圧ローラによって予備破断処理する第1の加圧工程と、前記第1の加圧工程において予備破断処理されたトナー粒子によるトナー像を、前記誘電体ドラムに対接配置されてなる第2の加圧ローラによって画像支持体上に転写および定着させる転写/定着工程とを経ることを特徴とする画像形成方法。
  2. 第1の加圧ローラの誘電体ドラムに対する押圧力が線圧1〜10kg/cmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 第2の加圧ローラの誘電体ドラムに対する押圧力が線圧5〜15kg/cmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記粘着性物質が、ガラス転移点温度(Tg)が−30℃〜5℃の範囲にあるものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記トナー粒子のコア粒子における前記粘着性物質の含有割合が10〜30質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 前記粘着性物質が、スチレン−アクリル系樹脂またはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 前記トナー粒子のコア粒子において、シリコーンオイルが2〜20質量%含有されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成方法。
  8. 前記シェル層が、ガラス転移点温度(Tg)が60℃以上の樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成方法。
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