JP2012086883A - ディスペンサーの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機体10と、冷却水Wが貯留された水槽1と、飲料水Wを流通させるための螺旋管2と、冷却水Wを冷却するための冷媒蒸発管3と、冷媒蒸発管3に圧縮冷媒を送るコンプレッサーと、冷却水Wを撹拌する撹拌機5と、撹拌機5を駆動させる撹拌モーター6と、機体10の前面に取付けられた注出ノズルと、を備えるディスペンサー100の運転方法であって、撹拌機5の回転速度が複数段階で切替え可能で、ディスペンサー100の使用直前に、コンプレッサー及び撹拌モーター6をONにし、撹拌機5の回転速度を低速度として冷媒蒸発管3に沿って冷却水Wを製氷し、ディスペンサー100の使用直後に、撹拌機5の回転速度を低速度として冷媒蒸発管3に沿って冷却水Wを製氷し、その後、コンプレッサー及び撹拌モーター6をOFFにするディスペンサーの運転方法。
【選択図】図1
Description
このようなディスペンサーとしては、箱状の機体内に水槽を装設し、その水槽内に、コンプレッサーを用いた冷却手段が配設され、且つ水槽内の水を撹拌する撹拌機が設けられたものが知られている(例えば、特許文献1〜6参照)。
また、かかるディスペンサーの不稼動時にコンプレッサー及び撹拌機の運転をOFFすると、消費電力は大幅に削減されるが、次に稼動使用する場合の製氷時に均一な氷が得られないという欠点がある。これでは、飲料水を十分に冷却できない。
また、ディスペンサーの稼動使用直後、すなわちコンプレッサー及び撹拌モーターを完全にOFFにする前に、撹拌機の回転速度を低速度とした状態で冷媒蒸発管に沿って冷却水を一旦製氷することで均一な氷とし、ディスペンサーの稼動使用直前、コンプレッサー及び撹拌モーターをONにして撹拌機の回転速度を低速度とした状態で再び冷媒蒸発管に沿って冷却水を製氷することで、効率良く均一な氷が得られる。
したがって、本発明のディスペンサーの運転方法によれば、消費電力を大幅に削減できると共に、飲料水を確実且つ十分に冷却できる。
また、ディスペンサーの稼動使用直前に、冷却水を最大氷量幅に製氷すると、稼動使用時の冷却水の冷却効率が高まる。
ここで、「最大氷量」とは、水槽内撹拌による冷却水の対流を確保し、螺旋管及び水槽と接触しない最大の氷量を意味する。
なお、「最大氷量幅」とは、その幅を意味する。
また、最大氷量幅が製氷センサーにより制御されている場合、最大氷量幅は、製氷センサーに基づいて決定される。
なお、本発明において、高速度の回転速度とは、従来技術と同じ通常の回転速度を意味し、低速度の回転速度とは、通常よりも遅い回転速度を意味する。
このため、消費電力を更に削減できると共に、冷却水を確実に冷却できる。
また、蓋が取付けられていると、冷却した温度をより維持することができ、蓋が断熱材からなるものであると、冷却した温度をより一層維持することができる。
また、撹拌機の回転速度の切替えが、スピードコントローラーによる通電量の調整により行われる場合、切替えを簡便に行うことができる。
さらに、接近センサーにより、状況に応じて撹拌機の回転速度を切替えるようになっている場合、消費電力をより一層効率良く低減できる。
図1は、本実施形態に係るディスペンサーの運転方法の対象となるディスペンサーの一例を示す概略図である。
図1に示すように、ディスペンサー100は、機体10と、該機体10に収容され冷却水Wが貯留された水槽1と、該水槽1に配設され、飲料水を流通させるための螺旋管2と、冷却水Wを冷却するための冷媒蒸発管3と、該冷媒蒸発管3に設けられた製氷センサー7と、冷媒蒸発管3に圧縮冷媒を送るコンプレッサー4と、冷却水Wを撹拌する撹拌機5と、該撹拌機5を駆動させる撹拌モーター6と、螺旋管2に連通され機体10の前面に取付けられた注出ノズル(図示しない)と、機体10の前面に設けられた接近センサー(図示しない)と、を備える。
なお、飲料水には、水のみならず、ウーロン茶、ビール、酎ハイ、ウイスキー、ソーダ等が含まれる。
飲料水は、螺旋管2を流通することにより、冷却水Wによって十分に冷却され、図示しない注出ノズルから注出されることになる。
そして、撹拌機5の駆動源である撹拌モーター6を駆動させる(ONにする)ことにより、水槽1に収容された冷却水Wが撹拌機5によって撹拌されることになる。
ここで、撹拌モーター6は、撹拌機5の回転速度が、2段階となるように切替え可能となっている。
なお、撹拌機5の回転速度を低速度とすることにより、消費電力を低減させることができる。
例えば、高速度における回転数が、1000〜1400回/minである場合、低速度における回転数が、400〜700回/minであることが好ましい。
低速度における回転数が、遅すぎると、均一な形状の氷Rが得られず、冷却水Wを十分に冷却できない場合があり、速すぎると、消費電力を十分に低減できないことになる。
冷媒蒸発管3においては、コンプレッサー4を駆動させる(ONにする)ことにより、圧縮冷媒が冷媒蒸発管3内を流通するようになっている。
これにより、冷媒蒸発管3に沿って冷却水Wが冷却され、更に冷却を続けることにより、冷媒蒸発管3に沿って冷却水Wが製氷され、所定の厚さの氷Rとなる。
なお、コンプレッサー4を停止させ、且つ外気の温度が高い場合、氷Rは、徐々に溶融することになる。
すなわち、氷Rの幅が最大氷量幅Hよりも小さい場合は、製氷センサーがコンプレッサーをONにし、氷Rの幅が最大氷量幅Hとなった場合は、製氷センサーがコンプレッサーをOFFにすることになる。これにより、消費電力を更に削減できると共に、冷却水を確実に冷却できる。
例えば、冷媒蒸発管3側の起動電極7aと水槽1に設けられた電極との間に電流が流れる場合は、起動電極7aと水槽1に設けられた電極との間は水になっており、氷Rが形成されていないことを意味するので、コンプレッサー4にはONの検出信号が発せられる。なお、この場合、外側の停止電極7bと水槽1に設けられた電極との間にも当然電流が流れることになる。
また、外側の停止電極7bと水槽1に設けられた電極との間に電流が流れない場合は、外側の停止電極7bまで氷Rが形成されている(すなわち、最大氷量幅H)ことを意味するので、コンプレッサー4にはOFFの検出信号が発せられる。
なお、この場合、冷媒蒸発管3側の起動電極7aと水槽1に設けられた電極との間にも当然電流が流れないことになる。
図2(a)に示すように、ディスペンサー100は、機体10の前面に、注出ノズル11が取付けられている。
注出ノズル11は、上述した螺旋管2に連通されており、コック11aを操作することにより、注出ノズル口11bが開かれ、十分に冷却された飲料水が注出される。
なお、上述した撹拌モーター6は、接近センサー12の検出信号によりON/OFF制御される。
ここで、接近センサー12は、光通信用の高出力赤色LEDである発光素子と、高出力赤外LEDである受光素子と、からなり、図2(b)に示すように、発光素子から発射される赤外線が人等の障害物に当たることで反射して受光素子に入るようになっている。
すなわち、障害物がある場合は、撹拌モーター6に高速運転の信号が発せられ、障害物がない場合は、撹拌モーター6に低速運転の信号が発せられる。
図3は、本実施形態に係るディスペンサーの運転方法のサイクルを示すフローチャートである。
図3に示すように、本実施形態に係るディスペンサー100の運転方法は、ディスペンサー100の稼動使用直前S1、稼動使用時S2、稼動使用直後S3及び不稼動時に分けられる。なお、この順序で繰り返し運転される。
このとき、撹拌機5の回転速度が速すぎると、消費電力を十分に低減できない。
なお、稼動使用直前S1から稼動使用時S2までの時間は、例えば、後述する稼動使用直後S3に最大氷量幅Hとした後の不稼動時に氷が融解する量を算出し、算出した値に基づいて、稼動使用時S2までに最大氷量幅Hとなるように設定される。
具体的には、1時間以下で行われる。
一方、コンプレッサー4は、上述した製氷センサー7に基づいて、氷Rの幅が最大氷量幅Hの場合にOFFとし、氷Rの幅が最大氷量幅Hよりも小さい場合にONとする。
このため、均一な氷Rが形成される。
コンプレッサー4及び撹拌モーター6をOFFにする前に、敢えて一旦最大氷量幅Hに製氷することで、一定時間経過した後のディスペンサー100の稼動使用直前S1の製氷において、立ち上がりの負担が軽くなる。
また、ディスペンサー100の稼動使用直前S1に、コンプレッサー4及び撹拌モーター6をONにし撹拌機5の回転速度を低速度とした状態で、冷媒蒸発管3に沿って溶け出した冷却水を再度最大氷量幅Hまで製氷することで、均一な氷Rが形成される。
なお、この場合であっても、撹拌機5の回転速度が速すぎると、消費電力を十分に低減できない。
こうして稼動使用開始前に最大氷量幅Hとすることで、冷却された飲料水の注出量の安定が図られ、適切な能力を持ったディスペンサーの選定を行うことができる。
なお、その後は、上述したディスペンサー100の稼動使用直前S1において、再び、コンプレッサー4及び撹拌モーター6をONにし、冷却水Wを最大氷量幅Hまで製氷することになる。
これに加え、ディスペンサー100の不稼動時にコンプレッサー4及び撹拌モーター6を完全にOFFにすることで、消費電力を大幅に削減できる。
図4に示すように、本実施形態に係るディスペンサー100の運転方法においては、コンプレッサー4及び撹拌モーター6のON/OFFがシーケンサーT1によって制御される。
また、シーケンサーT1のON/OFF信号を撹拌モーター制御基盤T4が受信し、スピードコントローラーT5を介して、撹拌モーター6が駆動/停止される。
また、接近センサー12においては、高速回転指令又は低速回転指令の検出信号をシーケンサーT1を介して、スピードコントローラーT5が受信し、スピードコントローラーT5の指令に基づいて、撹拌モーター6による撹拌機5の回転速度が高速度又は低速度とされる。例えば、接近センサー12が注出ノズルを操作する人を検出することで飲料水の注出時と判断した高速回転指令を、スピードコントローラーT5が受信し、撹拌モーター6による撹拌機5の回転速度が高速度とされ、接近センサー12が注出ノズルを操作する人を検出しないことで飲料水の待機時と判断した低速回転指令を、スピードコントローラーT5が受信し、撹拌モーター6による撹拌機5の回転速度が低速度とされる。
なお、回転速度の切替えは、スピードコントローラーT5による通電量の調整により行われる。
このため、切替えを簡便に行うことができる。
そして、シーケンサーT1は、その信号に基づくON/OFF信号を、コンプレッサー制御基盤T2が受信し、パワーリレーT3を介して、コンプレッサー4が駆動/停止される。
また、シーケンサーT1のON/OFF信号を撹拌モーター制御基盤T4が受信し、スピードコントローラーT5を介して、撹拌モーター6が駆動/停止される。
これにより、例えば、飲食店の定休日等も設定することが可能である。
また、ディスペンサー1には、シーケンサーT1の制御を解除する図示しないスイッチが設けられている。かかるスイッチを押すことにより、シーケンサーT1の制御が解除され、例えば、通常営業時間外での稼動使用を行うことが可能となる。
なお、シーケンサーT1の制御を解除した場合であっても、設定時間になると、自動的に本実施形態に係るディスペンサー100の運転方法に基づくシーケンサー制御に戻るようになっている。
また、接近センサー12の指令により、状況に応じて撹拌機の回転速度を切替えるようになっている。
したがって、ディスペンサー100の運転方法によれば、消費電力を効率良く低減できる。
また、回転速度の切替えは、スピードコントローラーT5による通電量の調整により行っているが、インバーター等であってもよい。
図5は、本実施形態に係るディスペンサーの運転方法の対象となるディスペンサーの機体の他の例を示す断面図である。
図5に示すように、機体20は、箱状となっており、水槽21が収容されている。また、水槽21には、冷却水Wが貯留されている。
また、水槽21には、蓋21aが取付けられている。かかる蓋21aも断熱材からなっている。
ここで、断熱材からなる蓋21a及び断熱材21bの材質は特に限定されないが、例えば、発泡ウレタン等が用いられる。
本発明のディスペンサー100の運転方法によれば、消費電力を大幅に削減できると共に、飲料水を確実且つ十分に冷却できる。
2・・・螺旋管
3・・・冷媒蒸発管
4・・・コンプレッサー
5・・・撹拌機
6・・・撹拌モーター
7・・・製氷センサー
7a・・・起動電極
7b・・・停止電極
10,20・・・機体
11・・・注出ノズル
11a・・・コック
11b・・・注出ノズル口
12・・・接近センサー
21a・・・蓋
21b・・・断熱材
100・・・ディスペンサー
R・・・氷
S1・・・稼動使用直前
S2・・・稼動使用時
S3・・・稼動使用直後
T1・・・シーケンサー
T2・・・コンプレッサー制御基盤
T3・・・パワーリレー
T4・・・撹拌モーター制御基盤
T5・・・スピードコントローラー
W・・・冷却水
Claims (9)
- 機体と、
該機体に収容され冷却水が貯留された水槽と、
該水槽に配設され、飲料水を流通させるための螺旋管と、
前記冷却水を冷却するための冷媒蒸発管と、
該冷媒蒸発管に圧縮冷媒を送るコンプレッサーと、
前記冷却水を撹拌する撹拌機と、
該撹拌機を駆動させる撹拌モーターと、
前記螺旋管に連通され前記機体の前面に取付けられた注出ノズルと、
を備えるディスペンサーの運転方法であって、
前記撹拌機の回転速度が複数段階で切替え可能となっており、
前記ディスペンサーの稼動使用直前に、前記コンプレッサー及び前記撹拌モーターをONにし、前記撹拌機の回転速度を低速度とした状態で前記冷媒蒸発管に沿って冷却水を製氷し、
前記ディスペンサーの稼動使用直後に、前記撹拌機の回転速度を低速度とした状態で前記冷媒蒸発管に沿って冷却水を製氷し、その後、前記コンプレッサー及び前記撹拌モーターをOFFにするディスペンサーの運転方法。 - 前記ディスペンサーの稼動使用直前に、前記コンプレッサー及び前記撹拌モーターをONにし、前記撹拌機の回転速度を低速度とした状態で前記冷媒蒸発管に沿って冷却水を最大氷量幅に製氷し、
前記ディスペンサーの稼動使用直後に、前記撹拌機の回転速度を低速度とした状態で前記冷媒蒸発管に沿って冷却水を最大氷量幅に製氷する請求項1記載のディスペンサーの運転方法。 - 前記ディスペンサーの稼動使用時における前記飲料水の注出時には、前記撹拌機の回転速度を高速度とし、
前記ディスペンサーの稼動使用時における前記飲料水の待機時には、前記撹拌機の回転速度を低速度とする請求項1又は2に記載のディスペンサーの運転方法。 - 前記冷媒蒸発管には製氷センサーが設けられており、
該製氷センサーにより前記ディスペンサーの稼動使用時における前記コンプレッサーのON/OFFが制御されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のディスペンサーの運転方法。 - 前記水槽が断熱材に覆われている請求項1〜4のいずれか一項に記載のディスペンサーの運転方法。
- 前記水槽には蓋が取付けられており、
前記蓋が断熱材からなる請求項1〜5のいずれか一項に記載のディスペンサーの運転方法。 - 前記コンプレッサー及び前記撹拌モーターのON/OFFがシーケンサーにより制御されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のディスペンサーの運転方法。
- 前記撹拌モーターが、前記スピードコントローラーを介して、前記シーケンサーにより制御されており、
前記撹拌機の回転速度の切替えが、前記スピードコントローラーによる通電量の調整により行われる請求項7記載のディスペンサーの運転方法。 - 前記機体の前面に接近センサーを更に備え、
該接近センサーが、前記注出ノズルを操作する人を検出することで前記ディスペンサーの稼動使用時における前記飲料水の注出時と判断して前記スピードコントローラーが前記撹拌機の回転速度を高速度とし、前記注出ノズルを操作する人を検出しないことで前記ディスペンサーの稼動使用時における前記飲料水の待機時と判断して前記スピードコントローラーが前記撹拌機の回転速度を低速度とする請求項8記載のディスペンサーの運転方法。
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