JP2012075292A - 無効電力補償装置およびその制御方法 - Google Patents

無効電力補償装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力系統安定化用無効電力補償装置において、機器利用率を向上させる。
【解決手段】電力系統安定化用無効電力補償装置において、系統事故などによる電力動揺の継続時間内は、無効電力補償装置の無効電流指令値の上下限値を、連続運転時の無効電流指令値の上下限値よりも大きくし、また、連系点電圧に対する前記無効電力補償装置の運転範囲の上限を、前記無効電力補償装置が出力する無効電流に応じて変化させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、無効電力補償装置およびその制御方法に係り、特に連系点の電圧を制御することで系統事故などにより系統が不安定になることを防ぐ、電力系統安定化機能(以後PSS機能と称す)を持つ無効電力補償装置およびその制御方法に関する。
電力系統において3線短絡事故などの系統事故が発生すると、需要家の受電点の電圧が下がり、負荷が小さくなる。その結果、発電所において発電機が発電した電力と需要家で消費する負荷消費電力のバランスが崩れ、電力一定制御により、発電機の回転速度が増し、最悪の場合は脱調し、系統崩壊に至る恐れがある。
前記の現象を抑制するために、例えば、非特許文献1には、系統が動揺した際に、無効電力を出力することで連系点電圧を制御し、系統の電力動揺を抑制し、系統を安定にするPSS機能を有する無効電力補償装置が開示されている。
また、前記非特許文献1には、系統事故が発生し、前記無効電力補償装置を運転する場合に、無効電流指令値を定格電流値に制限する無効電力補償装置が開示されている。
また、前記無効電力補償装置は、連系点電圧Vsが最大連系点電圧(一定値)と最小連系点電圧(一定値)の範囲内で運転し、前記範囲を逸脱すると運転を停止させる。
松野、大西、他著「自励式インバータを用いた静止形無効電力補償装置による系統安定度の向上」、電気学会論文誌B、112巻1号、平成4年、p57−66
前記非特許文献1に示すように、通常、系統事故や1系統回線開放などの外乱(以後、系統事故と称す)による電力動揺は、前記無効電力補償装置によるPSS機能により、数十秒で収束するが、前記無効電力補償装置の定格容量は、系統事故時の電力動揺を安定化するために必要な容量が選定される。そのため、系統事故時以外の通常運転時(以後、通常運転時と称す)は、機器利用率が非常に低い。
また、前記無効電力補償装置は、進相無効電力が大きいほど連系点電圧に対して前記無効電力補償装置が出力すべき電圧が高くなる。
前記無効電力補償装置の最大出力電圧は一定なので、運転可能な連系点電圧の上限値は前記無効電力補償装置の出力する最大の進相無効電力で制限される。
系統安定化用無効電力補償装置は、運転が可能な連系点電圧の上限値が高いほど系統安定化能力が高くなるが、前述のように進相無効電力側で制限されるため、遅相の無効電力であれば出力可能な運転範囲を利用できず、さらに機器利用率が低下する。
本発明の目的は、PSS機能を有する無効電力補償装置において、機器利用率の高い無効電力補償装置およびその制御方法を提供することである。
本発明の望ましい実施態様においては、系統事故による電力動揺の継続時間内では、無効電力補償装置の電流指令値の上下限値を、連続運転時の無効電力補償装置の電流指令値の上下限値よりも大きくすることを特徴とする。
また、本発明の望ましい実施態様においては、連系点電圧に対する前記無効電力補償装置の運転範囲の上限を、前記無効電力補償装置が出力する無効電流に応じて変化させる手段を備える。
本発明の望ましい実施態様によれば、最も無効電力出力が必要な系統事故時など頻度が低く、継続時間が短い現象に対して、無効電力補償装置の出力制限範囲を連続運転時の出力制限範囲よりも広くすることで、連続運転時の機器容量を小さくすることができ、装置の小型化及び低損失化を実現できる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施形態の中で明らかにする。
本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置を含む電力系統の構成図。 本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置の制御装置の制御ブロックの概要図を示す。 本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置の出力制限範囲を示す。 比較例としての従来の無効電力補償装置の出力制限範囲を示す。 本発明の無効電力補償装置の第2の実施形態の制御装置の制御ブロックの概要図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置を含む電力系統の構成を示す。
まず、本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置の構成について説明する。
本実施例の無効電力補償装置1は、IGBTやGCTなどの自己消弧形素子111と、直流コンデンサ112とを有する電圧形インバータ装置(本明細書では単にインバータ装置と称す)11を主体として構成されている。そして、前記インバータ装置11の出力電圧を制御するための出力電圧指令値Vc_refを出力する制御装置12と、この制御装置12から与えられる出力電圧指令Vc_refに応じてインバータ装置11の自己消弧形素子のオン,オフを制御するためのゲートパルスGate_Pulseを生成するPWM回路13とを備えている。
なお、図1では、インバータ装置11を三相三脚のインバータ装置で描いてあるが、三相三脚型のインバータ装置に限定するものではない。
電力系統は、発電機2、無限大母線3及び前記発電機2と前記無限大母線3を結ぶ系統インピーダンス4、5で構成される1機無限大系である。本明細書では、説明を簡易化するために電力系統を1機無限大系としたが、本発明の無効電力補償装置1を適用可能な電力系統は前記1機無限大系に限定しない。
前記無効電力補償装置1は、漏れリアクタンス成分Xcをもつ連系用変圧器6を介して系統インピーダンス4、5の接続点S(以後、単に連系点と称す)に連系される。
次に、本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置1の動作について説明する。
制御装置12は、連系点の系統電圧Vsと、前記発電機2から前記連系点Sへ流れる潮流Ps(以後、単に潮流Psと称す)及び、無効電力補償装置1の出力する電流Icを入力し、インバータ装置11の出力電圧Vcの指令値Vc_refを出力する。
PWM回路13は、前記出力電圧指令値Vc_refと三角波などのキャリアとの大小関係に基づき、前記インバータ装置11の自己消弧形素子111のオン、オフを制御するためのゲートパルスを出力する。
インバータ装置11は、前記PWM回路13の出力するゲートパルスに基づき前記インバータ装置11の出力電圧Vcを連系用変圧器6へ出力することで、連系点の電圧Vsを制御する。
次に、制御装置12の具体的な構成について述べる。
図2は、図1に示した制御装置12の制御ブロックの概略を示した図である。
制御装置12は、次のような機器を備えている。まず、連系点の電圧を一定に制御する交流電圧制御ブロック(以後ACAVRブロックと称す)21を備えている。また、系統の動揺を抑制するために、電力系統安定化制御ブロック(以後PSSブロックと称す)22を備えている。前記ACAVRブロック21の出力Iqv_refと、前記PSSブロック22の出力Iqp_refの和である無効電流指令Iq_refが、後述する範囲を超過している時間を計測するために、時間計測器23を備えている。この時間計測器23と連系点電圧Vsの値に基いて、前記ACAVRブロック21の出力Iqv_refと前記PSSブロック22の出力Iqp_refの和である無効電流指令Iq_refの制限値を後述する要領で切り替えるために、制限器23を備えている。
座標変換器25は、前記無効電力補償装置1の三相出力電流Icを周知の三相二相変換及びdq座標変換する。また、座標変換器26は、前記連系点の系統電圧Vsを周知の三相二相変換及びdq座標変換する。
前記インバータ装置11の出力電流Icを制御するために、電流制御ブロック(以後ACRブロックと称す)27を備えている。最後に、q軸電圧指令Vq_refとd軸電圧指令Vd_refを、周知のdq逆座標変換および二相三相変換するために、逆座標変換器26を備えている。
なお、dq座標変換、三相二相変換、dq逆座標変換及び二相三相変換については周知であるため、詳しい説明は省略するが、本明細書では、連系点の電圧Vsの位相を基準位相としてdq座標変換を実施し、q軸を無効分として取り扱うことにする。しかし、本発明は基準位相などを前記に限定するものではない。
次に、前記制御装置12の制御機能について述べる。
ACAVRブロック21は、交流電圧指令値Vs_refと連系点の電圧Vsを入力し、連系点の電圧Vsを交流電圧指令値Vs_refに制御するような無効電流指令値Iqv_refを出力する。
PSSブロック22は、前記潮流Psから系統の動揺を検出し、系統の動揺を抑制する無効電流指令Iqp_refを出力する。
時間計測器23は、前記ACAVRブロック21の出力である無効電流指令Iqv_refと前記PSSブロック22の出力である無効電流指令Iqp_refの和、すなわち無効電流指令Iq_refの大きさが、後述する大きさを超過している時間を計測し、その出力超過継続時間Timeを出力する。
制限器24は、前記連系点電圧Vsと前記出力超過継続時間Timeの値により制限範囲を切り替え、前記無効電流指令Iq_refを前記制限範囲内に制限し、前記インバータ装置11の無効電流出力指令値Iq_ref’として出力する。
座標変換器25は、前記インバータ装置11の出力電流Icを周知の三相二相変換及びdq座標変換し、前記インバータ装置の出力電流Icから無効電流Iqを抽出する。前記ACRブロック27は、前記無効電流指令値Iq_ref’と前記無効電流Iqとを入力し、前記無効電流Iqを前記無効電流指令値Iq_ref’に制御するような無効電圧指令Vq_refとして出力する。
逆座標変換器28は、前記無効電流指令Vq_refと有効電圧指令Vd_refを、逆dq座標変換及び二相三相変換を行い、インバータ装置の出力電圧指令Vc_refを前記PWM回路13へ出力する。
本発明の無効電力補償装置1は、前記制限器23により無効電流指令Iq_refを上下限値に抑制し、過電流を防ぐことで、前記インバータ装置11を構成する自己消弧形素子111の熱破壊を防止する。このため、無効電力補償装置1の出力可能な最大無効電流(遅相)Iq_maxおよび最小無効電流(進相)Iq_minは、前記インバータ装置11を構成するIGBTやGCTといった自己消弧形素子111の熱耐量によって決定する必要がある。自己消弧形素子111のケースや、前記自己消弧形素子を冷却する放熱フィンなどは、熱抵抗および熱容量を持ち、前記熱抵抗と熱容量によって決まる時定数で前記自己消弧形素子の温度は上昇する。この熱耐量の範囲内で、できるだけ、無効電力補償装置1の無効電流の上下限値を大きくし、前記無効電力補償装置1の出力を大きくすることができれば、電力系統安定化能力を高くできる
そこで、本発明の特徴点である、無効電力補償装置1の無効電流指令Iq_refの上下限値の設定方法について、図3を用いて詳細に説明する。ただし、従来と同じ部分については説明を省略する。
図3は、本発明の第1の実施形態である無効電力補償装置の出力制限範囲を示す。
図4は、比較例としての従来の無効電力補償装置の出力制限範囲を示す。
まず、前述したように、図4に示す従来の無効電力補償装置では、系統が動揺した際に、無効電力を出力することで連系点電圧を制御し、系統の電力動揺を抑制し、系統を安定にするPSS機能を有する。
具体的には、系統事故が発生し、無効電力補償装置を運転する場合、無効電流指令値を図4に示す定格電流値に制限する。また、連系点電圧Vsが、最大連系点電圧Vth_max(一定値)と最小連系点電圧Vth_min(一定値)の範囲内となるように無効電力補償装置を運転し、前記範囲を逸脱すると運転を停止する。
すなわち、図4の網掛け部(長方形)の範囲が、従来の無効電力補償装置の出力制限範囲である。
さて、本発明の無効電力補償装置1の運転範囲と、従来の無効電力補償装置の運転範囲は、次の点で異なる。
(1)無効電力補償装置が出力可能な無効電流指令Iq_refの上下限値。
(2)無効電力補償装置が運転可能な連系点電圧Vsの上限値。
以下、上記2点それぞれについて詳細に説明する。
まず、(1)の無効電力補償装置が出力可能な無効電流指令Iq_refの上下限値、すなわち、図3の横軸方向の上下限値を大きくし、前記無効電力補償装置1の出力を大きく、すなわち、電力系統安定化能力を高くできる点について説明する。
図3の網掛け部分は、図4に示した従来の無効電力補償装置の運転範囲を示す。
ここで、連続運転させた場合に、前記自己消弧形素子が許容最大温度Tthとなる進相無効電流をIq_min1、遅相無効電流をIq_max1とする。
また、電力系統の動揺継続時間ts(通常1分以内)以内の短時間運転(以後、短時間運転と略す)させた場合に、前記自己消弧形素子が、許容最大温度Tthとなる進相無効電流をIq_min2、遅相無効電流をIq_max2とする。
制限器24は、時間計測器23の出力超過時間Timeが動揺継続時間tsよりも小さい時は、系統電圧Vsの値により、制限設定値をIq_min2、Vth_min、Vs=Vcmax+Iq・Xc、Iq_max2に囲まれた範囲(以後短時間運転範囲と称す)に設定し、無効電流指令Iq_refを短時間運転範囲内に制限する。
すなわち、図3において、「連続運転の無効電流指令の絶対値の上限│Iq_max1│,│Iq_min1│よりも、短時間の動揺安定化運転時の無効電流指令の絶対値の上限│Iq_max2│,│Iq_min2│を大きくしている。
無効電力補償装置に設定した上限電流による温度上昇が、所定の時間内では、素子の許容温度以内に収まるように、自己消弧形半導体素子のケースおよび前記自己消弧形半導体素子を冷却する冷却フィンの熱時定数を設定する。
一方、制限器24は、時間計測器23の出力超過時間Timeが、動揺継続時間ts以上になった時には、系統電圧Vsの値により、制限設定値をIq_min1、Vth_min、Vs=Vcmax+Iq・Xc、Iq_max1に囲まれた範囲(以後連続運転範囲と称す)に設定し、無効電流指令Iq_refを連続運転範囲内に制限する。
この結果、連続運転時と短時間運転をさせた場合の自己消弧形素子の許容最大温度Tthが同じ場合、短時間運転ではIGBTに通流させることができる電流を大きくできる。したがって、電力系統が動揺している期間内の無効電力補償装置を高出力化できる。
このため、同じ電力系統安定化能力を持つ無効電力補償装置を小さい容量のインバータ装置で実現でき、無効電力補償装置の小型化が可能である。
また、無効電力補償装置1の容量を低減できることは、インバータ装置11を構成する自己消弧形素子111の数を低減できることを意味し、運用期間の大部分を占める系統事故時以外の通常運転期間における損失を大幅に削減でき、無効電力補償装置の高効率化を実現できる。
また、連続運転させた場合の自己消弧形素子の許容最大温度をTth1とし、短時間運転をさせた場合の自己消弧形素子の許容最大温度をTth2とした場合、系統事故頻度や期間が事故以外の通常運用期間に比べ十分短い。このため、自己消弧形素子の寿命に対する影響は小さいので、Tth1<Tth2と設定してもよい。
Tth1<Tth2とした場合、Tth1=Tth2の場合に比べ、IGBTに通流させることができる電流を大きくすることができる。したがって、Tth1=Tth2とした場合に比べ、Tth1<Tth2と設定した場合の無効電力補償装置の出力をさらに大きくすることができる。具体的には、装置の運転を止める必要性が少なくなるので、電力動揺を抑制し易くなる。
また、同じ電力系統安定化能力を持つ無効電力補償装置をより小さい容量のインバータ装置で実現でき、さらなる無効電力補償装置の小型化が可能である。
また、無効電力補償装置1の容量を低減できることは、前述したように、インバータ装置11を構成する自己消弧形素子111の数を低減できることを意味し、通常運転期間における損失を大幅に削減でき、無効電力補償装置のさらなる高効率化を実現できる。
次に、前述(2)の無効電力補償装置が運転可能な連系点電圧Vs、すなわち、図3における縦軸方向の上限について詳細に説明する。
インバータ装置11の出力電圧は、インバータ装置を構成する直流コンデンサ112の直流電圧によって制限され、例えば、正弦波変調方式の場合、インバータ装置の出力線間電圧の最大値Vcmaxは、直流コンデンサ電圧をVdcとすると、式(1)で表すことができる。なお、本発明の変調方式は正弦波変調方式に限るものではない。
Vcmax=(√3/2√2)・Vdc …………………………………………(1)
ただし、Vcmaxの単位は(Vrms)、Vdcの単位は(V)とする。
無効電力補償装置1の出力電圧Vcは、無効電力補償装置1の出力する無効電流Iqと連系点電圧Vsと変換器出力電圧Vcと連系用変圧器の漏れリアクタンスXcとすると、式(2)で表すことができる。
Vc=Vs-Xc・Iq ……………………………………………………(2)
ただし、Vc,Vs,Xc,Iqともに単位はp.u.である。
なお、説明を簡易化するため、連系用変圧器2の巻線抵抗などの抵抗成分は、前記漏れリアクタンス成分よりも十分小さいとして無視している。
したがって、連系点電圧Vsの上限値Vsmaxを、Vsmax=Vcmax+Iq・Xcとすることができる。すなわち、図3に示すように、無効電力補償装置1が運転可能な連系点電圧Vsの上限を、従来のVs=Vth_max(一定)の場合に比べ、大きくすることができ、無効電力補償装置の電力動揺に対する抑制能力を向上させることができる。
このように、潮流Psによって、連系点電圧が指令値Vs_refよりも高い場合でも、進相の無効電力を出力し、負荷の消費電力を増加させることで、早く電力動揺を抑制させることができる。
本実施例の無効電力補償装置1によれば、連系点電圧が高い場合であっても、進相無効電流を出力することができ、無効電力補償装置の電力動揺に対する抑制能力を向上させることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態である無効電力補償装置1の制御装置12の制御ブロックの概略を示した図である。
まず、本発明の第2の実施形態である無効電力補償装置の制御ブロックの構成について説明する。ただし、実施例1と同じまたは相当する部分については説明を省略する。
図5に示す無効電力補償装置1における制御装置12の制御ブロックは、図2に比べ、PSSブロック52の出力Vp_refが、連系点電圧の指令値Vs_ref(一定値)に加算されて、ACAVRブロック51へ入力されている部分が異なる。
次に、前記制御装置12の動作について、実施例1と異なる部分のみ述べる。
PSSブロック52は、潮流Psから系統の動揺を検出し、系統の動揺を抑制させる交流電圧指令Vp_refを出力する。
ACAVRブロック51は、交流電圧指令値Vs_refと前記PSSブロック52の出力であるVp_refの和および連系点の電圧Vsを入力し、連系点の電圧Vsを交流電圧指令値Vs_refと前記PSSブロック52の出力であるVp_refの和に制御するような無効電流指令値Iqv_refを出力する。
以後は、実施例1で述べた制御装置の動作と同様である。
次に、前記制御装置の効果について、実施例1と異なる部分のみを述べる。
図5に示す制御装置では、PSSブロック52とACAVRブロック51が直列となっており、前記PSSブロック52の出力Vp_refに基づいて前記ACAVRブロック51が動作する。そのため、PSSブロック52とACAVRブロック51の出力が並列に接続されている図2に示される制御装置よりも、制御が干渉しあう可能性が低く、制御的に安定な無効電力補償装置を実現できる。
この実施形態においても、実施形態1と同様に制限器24を設定することで、実施形態1と同様な効果が得られる。
1…無効電力補償装置、2…発電機、3…無限大母線、4,5…系統インピーダンス、6…連系用変圧器、11…インバータ装置、111…自己消弧形素子、112…直流コンデンサ、12…制御装置、13…PWM回路、21,51…ACAVRブロック、22,52…PSSブロック、23…時間計測器、24…制限器、25,26…座標変換器、27…ACRブロック、28…逆座標変換器。

Claims (7)

  1. 連系点に接続され、自己消弧形半導体素子を含んで構成されたインバータ装置と、
    系統事故や1線路開放などの外乱により動揺する電力系統の安定化を図るため、前記インバータ装置を制御する制御装置を備えた無効電力補償装置において、
    前記制御装置は、前記インバータ装置から出力する無効電流を制限する制限器を有し、
    前記制限器において、継続時間が所定時間以内における無効電流指令の絶対値の上限を、前記所定時間を超える連続運転の無効電流指令の絶対値の上限よりも大きく設定したことを特徴とする無効電力補償装置。
  2. 請求項1の無効電力補償装置であって、
    無効電力補償装置に設定した上限電流による温度上昇が、所定の時間内では、素子の許容温度以内に収まるように、自己消弧形半導体素子のケースおよび前記自己消弧形半導体素子を冷却する冷却フィンの熱時定数を設定したことを特徴とする無効電力補償装置。
  3. 請求項1または2の無効電力補償装置であって、
    前記インバータ装置を構成する自己消弧形半導体素子の許容最大温度を設定し、
    前記インバータ装置を構成する自己消弧形半導体素子の所定時間以内の運転時の前記許容最大温度を、前記所定時間を超える連続運転時よりも高く設定したことを特徴とする無効電力補償装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの無効電力補償装置であって、
    前記所定の時間は、1分以内であることを特徴とする無効電力補償装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの無効電力補償装置であって、
    前記制御装置は、前記インバータ装置の出力電圧の最大値をVcmax、
    前記無効電力補償装置が出力する無効電流値をIqとするとき、
    前記無効電力補償装置が連系する連系点電圧Vsの最大値Vs maxを、Vs max=Vcmax+Iq・Xc
    に応じて決定することを特徴とする無効電力補償装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかの無効電力補償装置であって、
    前記制御装置は、潮流Psを入力として、前記潮流の変動を抑制させる電力系統安定化機能PSSと、
    前記無効電力補償装置が連系する連系点電圧Vsを制御する交流電圧制御機能ACAVRとを有し、
    前記電力系統安定化機能PSSの出力Vp-refが前記交流電圧制御機能ACAVRの電圧指令となるように構成したことを特徴とする無効電力補償装置。
  7. 自己消弧形半導体素子を含んで構成されたインバータ装置を連系点に接続し、
    系統事故や1線路開放などの外乱により動揺する電力系統の安定化を図るため、前記インバータ装置を制御する無効電力補償装置の制御方法において、
    前記インバータ装置から出力する無効電流を制限するステップを有し、
    前記制限ステップにおいて、継続時間が所定時間以内における無効電流指令の絶対値の上限を、前記所定時間を超える連続運転の無効電流指令の絶対値の上限よりも大きく設定するステップを備えたことを特徴とする無効電力補償装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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