JP2012069175A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各メモリセルにおける書込電流閾値のばらつきに対応でき、かつ、書込みマージンを確保することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】MRAMデバイスは、行列状に配置されたMTJメモリセルと、メモリセル列に対応して配置される複数のビット線と、メモリセル行に対応して配置される複数のディジット線と、各MTJメモリセルに正常にデータ書込を行なうために、ビット線および/またはディジット線に流すべき書込電流の電流量を調整する書込電流調整部と備える。書込電流調整部は、複数のビット線および/または複数のディジット線を、少なくとも1つの書込電流線を分割単位として分割し、該分割単位ごとに書込電流の電流量を調整する複数の書込電流調整回路を含む。
【選択図】図9

Description

この発明は、不揮発性記憶装置を含む半導体装置に関し、より特定的には、MRAM(Magnetic Random Access Memory)におけるデータ書込電流のチューニングに関する。
磁気ランダムアクセス記憶装置(MRAM)は、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistive)効果を有する素子(以下、「トンネル磁気抵抗素子」と称する)をメモリセルとして備える記憶装置である。MRAMデバイスは、ビット線およびディジット線の交差部分に整列した複数のメモリセルを含む。トンネル磁気抵抗素子は、磁気トンネル接合構造を有し、磁気方向が固定された第1の磁性体層と、外部からの印加磁界によって磁化方向が書換え可能な第2の磁性体層と、当該第1および第2の磁性体層に挟まれたトンネル絶縁層とで構成される。
トンネル磁気抵抗素子は、上記第1および第2の磁性体層の磁気モーメントの向きが平行な状態および反平行な状態で、抵抗がそれぞれ最小値および最大値となる特徴を有する。したがって、トンネル磁気抵抗素子を有する磁気メモリセル(以下、「MTJ(Magnetic Tunnel Junction)メモリセル」とも称する)では、トンネル磁気抵抗素子中の磁気モーメントとの平行状態(低抵抗状態)および反平行状態(高抵抗状態)が、記憶データの論理レベル“0”および“1”とそれぞれ対応付けられる。MTJメモリセルの記憶データは、磁性体層の磁化方向を反転可能なしきい値レベルを超えるデータ書込磁界の印加によって書換えられるまで、不揮発的に保持される。
一般的にMRAMデバイスにおいては、MTJメモリセルの行に対応して設けられた書込電流線であるディジット線の駆動電流、およびMTJメモリセルの列に対応して設けられた書込電流線であるビット線の駆動電流があるしきい値を超える場合にはMTJメモリセル内に対するデータの書込を行なうことができるが、ディジット線またはビット線の駆動電流が大きすぎると、書込対象のMTJメモリセルに対応するビット線およびディジット線のいずれか一方の配線上に位置する半選択状態のMTJメモリセル等、書込対象でないMTJメモリセルが書込対象のMTJメモリセルに作用させるための磁場の影響を受けて誤動作する場合がある。
MTJメモリセルに対するデータ書込を行なうために必要な書込電流の閾値、すなわちディジット線およびビット線の駆動電流の閾値は各MTJメモリセルでばらつきがあるため、各MTJメモリセルに対してデータ書込を正常に行なう、すなわち各MTJメモリセルに対するデータ書込を可能とし、かつ書込対象でないMTJメモリセルの誤動作を防ぐことができるように書込電流をチューニングする方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2007−157206号公報
しかしながら、MRAMデバイスにおいては、一般的に、行列状に配置された複数のMTJメモリセルを含むMTJメモリセルアレイをテスト対象としてチューニングテストを行なうことによって、書込電流を、すべてのメモリセルに対してデータ書込が正常に行なうことが可能な電流値に設定する。よって、MTJメモリセルアレイが含むすべてのMTJメモリセルの書込電流の閾値のばらつきに対応しようとすると、書込電流の設定値が大きくなってしまい、対象となるMTJメモリセル以外のMTJメモリセルにも影響を与える(以下、「ディスターブ」とも称する)という不具合が発生する。このように、MTJメモリセルの特性のばらつきに起因して、各MTJメモリセルの書込みマージンが低下してしまうという問題点があった。
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、各メモリセルにおける書込電流閾値のばらつきに対応でき、かつ、書込みマージンを確保することが可能な不揮発性記憶装置を含む半導体装置を提供することである。
この発明の一実施例に従えば、半導体装置は、行列状に配置され、各々がデータを不揮発的に記憶する複数のメモリセルと、複数のメモリセルの列に対応して配置される複数の第1の書込電流線と、複数のメモリセルの行に対応して配置される複数の第2の書込電流線と、各複数のメモリセルに正常にデータ書込を行なうために、各複数の第1の書込電流線および/または各複数の第2の書込電流線に流すべき書込電流の電流量を調整する書込電流調整部と、複数の第1の書込電流線と電気的に接続される第1の書込回路と、複数の第2の書込電流線と電気的に接続される第2の書込回路とを備える。第1の書込回路および/または第2の書込回路は、書込電流調整部が調整した電流量に基づいて各複数の第1の書込電流線および/または各複数の第2の書込電流線に書込電流を流すことにより、各複数のメモリセルにデータを書込む。書込電流調整部は、複数の第1の書込電流線および/または複数の第2の書込電流線を、少なくとも1つの書込電流線を分割単位として分割し、該分割単位ごとに書込電流の電流量を調整する複数の書込電流調整回路を含む。
この発明の一実施例によれば、各メモリセルにおける書込電流閾値のばらつきに対応でき、かつ、各メモリセルの書込みマージンを確保することができる。
この発明の実施の形態に従う不揮発性記憶装置の代表例であるMRAMデバイスの全体構成を示す概略ブロック図である。 各MTJメモリセルMCの構造およびMTJメモリセルMCに対するデータ書込動作を示す概略図である。 MTJメモリセルアレイに配置された、データ書込に用いられる信号配線の配置を示すブロック図である。 正規メモリセルおよびダミーセルと対応する信号線との配置を詳細に示す図である。 図3における書込電流調整回路の構成を示す回路図である。 書込電流のチューニングテスト処理を説明するフローチャートである。 書込電流のチューニングテスト結果を示す概念図である。 一般的な書込電流のチューニングにおける問題点を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の変更例1に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の変更例2に係る書込電流の調整動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る書込電流の調整動作を示す概略図である。 図12における基準電圧調整回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2の変更例2に係る書込電流の調整動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態3に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態3の変更例に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態4に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 図17に示す複数のビット線のうちの1本のビット線の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4の変更例に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態5に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。 セルフテスト回路の構成およびセルフテストを説明するための図である。 図21のセルフテスト回路による書込電流のチューニングテスト処理を説明するフローチャートである。 図13に示した基準電圧調整回路の変更例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態に従う半導体装置の代表例であるMRAMデバイスの全体構成を示す概略ブロック図である。
図1を参照して、本実施の形態に従うMRAMデバイスは、データ記憶を実行するMTJメモリセルMCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備える。なお、以下、本明細書においては、後に説明するダミーセルと区別するために、MTJメモリセルアレイ10内に配置され、かつ、アドレス信号ADDに応じてアクセス対象となるMTJメモリセルを、特に「正規メモリセル」とも称することとする。
MRAMデバイスはさらに、制御信号CMDに応答してMRAMデバイスの全体動作を制御するコントロール回路12と、アドレス信号ADDによって示されるロウアドレスをデコードして正規メモリセルの行選択を実行するための行デコーダ13と、アドレス信号ADDによって示されるコラムアドレスをデコードして正規メモリセルの列選択を実行するための列デコーダ14と、書込電流の供給を制御するディジット線ドライブ回路15およびビット線ドライブ回路20,21とを備える。
図2は、各MTJメモリセルMCの構造およびMTJメモリセルMCに対するデータ書込動作を示す概略図である。
図2を参照して、MTJメモリセルMCは、磁気的に書込まれた記憶データのデータレベルに応じて電気抵抗が変化するトンネル磁気抵抗素子TMRと、アクセストランジスタATRとを含む。
アクセストランジスタATRは、ビット線BLおよびソース線SLとの間に、トンネル磁気抵抗素子TMRと直列に接続される。代表的には、アクセストランジスタATRとして、電界効果トランジスタが適用される。
MTJメモリセルMCに対して直接作用する配線としては、データ書込時およびデータ読出時において書込電流を流すためのディジット線DLと、データ読出を指示するためのワード線WLと、データ読出時にトンネル磁気抵抗素子TMRを接地電圧GNDにプルダウンするためのソース線SLとが設けられる。
トンネル磁気抵抗素子TMRは、固定された磁化方向を有する磁性体層(以下、単に固定磁化層とも称する)FLと、書込電流によって生じるデータ書込磁界に応じた方向に磁化される磁性体層(以下、単に自由磁化層とも称する)VLとを有する。固定磁化層FLおよび自由磁化層VLの間には、絶縁体層で形成されるトンネルバリアTBが設けられる。自由磁化層VLは、書込まれる記憶データのレベルに応じて、固体磁化層FLと同一方向または反対方向(正方向または負方向)に磁化される。
トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗は、固定磁化層FLおよび自由磁化層VLの間の磁化方向の相関関係によって変化する。具体的には、固定磁化層FLおよび自由磁化層VLの間で磁化方向が揃っている場合には、両者の磁化方向が反対である場合に比べて、電気抵抗が小さくなる。
トンネル磁気抵抗素子TMRの下層には、トンネル磁気抵抗素子TMRとアクセストランジスタATRとの電気的な結合を確保するための、導電質の物質で形成されたストラップSRP(下部電極)が形成されている。
データ書込時においては、ワード線WLが非活性化されて、アクセストランジスタATRはターンオフされる。この状態で、自由磁化層VLを磁化するための書込電流は、ビット線BLおよびディジット線DLのそれぞれにおいて、書込データのレベルに応じた方向に流される。すなわち、自由磁化層VLの磁化方向は、ビット線BLおよびディジット線DLをそれぞれ流れる書込電流の向きによって決定される。
図3は、MTJメモリセルアレイ10に配置された、データ書込に用いられる信号配線の配置を示すブロック図である。
図3を参照して、MTJメモリセルアレイ10において、正規メモリセルの行(以下、「メモリセル行」とも称する)にそれぞれ対応してディジット線DLが配置される。また、正規メモリセルの列(以下、「メモリセル列」とも称する)にそれぞれ対応してビット線BLが配置される。さらに、図示しないが、メモリセル行にそれぞれ対応してワード線WLおよびソース線SLが配置されている。
ディジット線ドライブ回路15は、行デコーダ13からの列選択結果に応じて、ディジット線DLの一端側の電圧を制御するためのディジット線ドライブユニットDDUを有する。各ディジット線DLの他端側(ディジット線ドライブユニットの反対側)は、行選択結果にかかわらず固定的に接地電圧GNDと結合される。
ディジット線ドライブ回路15において、選択行に対応するディジット線ドライブユニットDDUは、対応するディジット線、すなわち選択行のディジット線の一端側を、たとえば電源電圧Vccと結合する。これにより、選択列のディジット線には、電源電圧Vccから接地電圧GNDに向かう方向に、所定の書込電流が供給される。ディジット線DLを流れる書込電流によって生じる磁界は、正規メモリセルMCにおいて、磁化困難軸(HA)に沿った方向を有する。
一方、非選択行においては、各ディジット線ドライブユニットDDUは、対応するディジット線の一端側を接地電圧GNDと接続する。このため、非選択行のディジット線には、選択行のような書込電流は供給されない。
ビット線ドライブ回路20は、ビット線BLの一端側にそれぞれ対応して設けられたビット線ドライブユニットBDUを含み、ビット線ドライブ回路21は、ビット線BLの他端側にそれぞれ対応して設けられたビット線ドライブユニットBDU#を含む。
各ビット線ドライブユニットBDUは、列デコーダ14からの列選択結果および書込データDINのレベルに応じて、対応するビット線BLの一端側の電圧を制御する。これに対して、各ビット線ドライブユニットBDU#は、列デコーダ14の列選択結果および反転された書込データ/DINに応じて、対応するビット線BLの他端側の電圧を制御する。
データ書込時において、選択列のビット線の一端および他端側は、書込データDINのレベルに応じて、電源電圧Vccおよび接地電圧GNDの一方ずつに設定される。たとえば、Hレベルのデータ書込時には、対応するビット線ドライブユニットBDUによって選択列のビット線の一端側が電源電圧Vccと接続される一方で、選択列のビット線の他端側は、対応するビット線ドライブユニットBDU#によって接地電圧GNDと接続される。反対に、書込データDINがLレベルであるときには、対応するビット線ドライブユニットBDUによって選択列のビット線の一端側が接地電圧GNDと接続される一方で、選択列のビット線の他端側は、対応するビット線ドライブユニットBDU#によって電源電圧Vccと接続される。
一方、非選択列においては、ビット線BLの一端側および他端側は、対応するビット線ドライブユニットBDUおよびBDU#によって、それぞれ接地電圧GNDと接続される。したがって、非選択列のビット線を書込電流が流れることはない。
データ読出時には、ビット線ドライブユニットBDUおよびBDU#の各々は、ビット線BLの一端側および他端側を、電源電圧Vccおよび接地電圧GNDのいずれからも切離す。データ読出時には、図示しないデータ読出回路によって、選択メモリセルと電気的に接続されたビット線BLに対して、データ読出電流が供給される。
なお、図1〜図3においては、データ書込に関連する回路のみを代表的に図示しているが、MTJメモリセルMCに対するデータ読出動作を実現するための図示しないデータ読出回路がさらに備えられているものとする。このようなデータ読出回路は、たとえば、データ読出時にビット線BLにデータ読出電流を供給する機能および選択メモリセルの電気抵抗に応じたビット線BLの通過電流を検知する機能を有する。
再び図1を参照して、本発明の実施の形態に従う構成においては、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域において、正規メモリセルMCの配置パターンと連続するように、ダミーセルDCがさらに設けられている。すなわち、正規メモリセルMCおよびダミーセルDCは、全体で均一ピッチを有するように連続的に配置されている。ダミーセルDCは、正規メモリセルMCと同様の構造および寸法に設計されるが、両者を完全に同一構造とする必要はない。
図1には、行方向に沿って3行分、列方向に沿って2列分ずつのダミーセルDCが配置される構成が例示されるが、ダミーセルDCの配置個数については特に限定されるものではない。
図1に示すように、ダミーセルDCをMTJメモリセルアレイ10の周辺部分に配置することにより、MTJメモリセル配置の疎密に起因して、MTJメモリセルの製造時に生じる寸法、形状および構造の不均一性を低減することができる。MTJメモリセルは、MRM回路ブロック中のMTJメモリアレイ部分にのみ形成されるため、MTJメモリセルの配置について、チップ内で疎・密が発生してしまう。すなわち、MTJメモリセルの中央部分においては、MTJメモリセルが連続的に配置されるため、その配置密度が高い一方で、MTJメモリセルアレイ周辺部分においては、MTJメモリセルが配置されない領域と隣接しているため、その配置密度が低くなってしまう。そして、同一チップ内で、MTJメモリセルの配置密度が高い領域と低い領域とが混在する場合には、これらの領域間で、MTJメモリセルの形状・寸法に不均一性がある程度生じてしまう。このような不均一性は、特に、磁気トンネル接合部を形成するトンネル磁気抵抗素子TMRにおいて顕著となる。
そのため、MTJメモリセルの形状・寸法が不均一となる領域をダミーセルDC内にとどめるように、MTJメモリセルの配置密度が低い領域にダミーセルDCを配置することによって、MTJメモリセルアレイ10を構成する正規メモリセルMCのすべてについて均一に製造することができる。すなわち、MTJメモリセルアレイ10の中心部に位置する正規メモリセルMCと、MTJメモリセルアレイ10の境界部に位置する正規メモリセルMCとの間において、ストラップ層SRP、トンネル磁気抵抗素子TMR、およびバッファ層について、寸法、形状および構造、すなわちメモリセルパターンの均一性が維持される。この場合、ダミーセルDCの配置領域は、上記のように、正規メモリセルMCの形状が均一に形成される程度に、該領域の大きさが調節される。
図4は、正規メモリセルおよびダミーセルと対応する信号線との配置を詳細に示す図である。
図4の中央部には、行列状に連続配置されたMTJメモリセルMCおよびダミーセルDCおよび対応する配線群の平面図が示される。図4には、代表的に3行×4列分のMTJメモリセルMCの配置および2行×4列分のダミーセルDCの配置が示されている。
この平面図を参照すると、5個のメモリセル行にそれぞれ対応する5本のディジット線DLと4個のメモリセル列にそれぞれ対応する4本のビット線BLとが、行方向および列方向に沿って配置されている。さらに、図示しないが、行方向に沿ってソース線SLが配置されている。
ビット線BLとディジット線DLとの交点の各々に、トンネル磁気抵抗素子TMRが配置されている。トンネル磁気抵抗素子TMRの下層側にはアクセストランジスタATRが形成されている。
図4には、さらに、平面図上におけるP−Q断面図およびR−S断面図が示される。
R−S断面図を参照して、アクセストランジスタATRのソース/ドレイン領域310を形成する活性層は、同一行に対応するアクセストランジスタATR間で共有されるように、行方向に延在して設けられる。すなわち、この活性層は、接地電圧GNDと結合されて、ソース線SLとして作用する。
ソース/ドレイン領域320は、コンタクトホール340を介して、ストラップSRPと電気的に結合される。アクセストランジスタATRのゲート領域330には、行方向に延在してワード線WLが配置される。また、ワード線WLとストラップSRPとの中間層には、ディジット線DLが行方向に延在して配置されている。
また、図4中のP−Q断面図には、ディジット線DLに対応した断面図が示される。なお、P−Q断面図においては、ディジット線DLよりも上層側のみが図示されている。
ディジット線DLは、トンネル磁気抵抗素子TMRにデータを書込むための書込電流を流すので、トンネル磁気抵抗素子TMRの直下領域に配置される。したがって、ディジット線DLの上層には、ストラップSRPおよびビット線BLと電気的に結合されたトンネル磁気抵抗素子TMRが配置される。
たとえば、アクセス対象として必要なメモリセル個数よりも多いMTJメモリセルを連続的に均一ピッチで配置することによって、ダミーセルDCを確保することができる。この場合には、周辺領域に位置する余剰のMTJメモリセル群がダミーセルDCとして製造されることになる。この場合には、各正規メモリセルMCおよびダミーセルDCは全く同様の構造を有することになり、トンネル磁気抵抗素子TMR、アクセストランジスタATR、ビット線BL、ディジット線DL、ワード線WLおよびソース線SLのそれぞれについて、ダミーが確保される。
(書込電流のチューニング)
データ書込時には、ディジット線DLおよびビット線BLのそれぞれにおいて、書込電流が流される。この書込電流の値は、製造ばらつきに起因するMTJメモリセルの磁気特性の変動に対応して書込みマージンを確保するように適正値にチューニングされる。以下に、一般的なMTJメモリセルアレイに対する書込電流のチューニングテストを説明する。
再び図3を参照して、ビット線ドライブ回路20に対応して、ビット線BLに対する書込電流IBLを調整するための書込電流調整回路22が設けられている。書込電流調整回路22は、書込電流IBLの電流量を調整するための基準電圧Vrefを出力する。
図5は、図3における書込電流調整回路22の構成を示す回路図である。なお、図5に示す書込電流調整回路22は、ビット線BLに対する書込電流IBLを調整するための書込電流調整回路およびディジット線DLに対する書込電流IDLを調整するための書込電流調整回路のいずれにも適用することができる。
図5を参照して、ビット線ドライブユニットBDU#は、ゲートに列デコーダ14からの列選択結果の入力を受けるPチャネルMOSトランジスタP1を含む。
ビット線ドライブユニットBDUは、ゲートに列デコーダ14からの列選択結果の入力を受けるNチャネルMOSトランジスタN1と、ゲートに基準電圧Vrefの入力を受けるNチャネルMOSトランジスタN2とを含む。PチャネルMOSトランジスタP1およびNチャネルMOSトランジスタN1は、ビット線BLに対応して配置され、「列選択用トランジスタ」を構成する。PチャネルMOSトランジスタP1およびNチャネルMOSトランジスタN1は、列デコーダ14が出力する列選択結果に基づいてオン状態となる。
書込電流調整回路22は、書込電流のチューニングテストの実行(以下、テストモードとも称する)時、および通常動作(以下、通常モードとも称する)時のそれぞれにおいて、基準電圧Vrefを生成する。具体的には、書込電流調整回路22は、チューニング入力部22aと、チューニング入力部22aに対する設定に応じて基準電圧Vrefを調整する電圧調整部22bとを含む。
チューニング入力部22aは、後述するチューニングテストで得られた適正値(電流コード)をプログラムするためのヒューズ回路220と、ヒューズ回路220に格納された電流コードをデコードするデコード222と、デコードされた電流コードをラッチするラッチ224とを含む。
ヒューズ回路220は、プログラム素子であるヒューズ素子を含む。このヒューズ素子に直接外部からレーザ光を入射する、あるいはブロー入力ノードを介して外部から高電圧信号を入力することによってヒューズをブローすることができる。ヒューズ素子のブローの有/無に応じて、書込電流の適正量を指定する電流コード(たとえば、5bitとする)が不揮発的にプログラムされる。
デコード222は、通常モード時においてヒューズ回路220にプログラムされた電流コードを受ける入力端子と、テストモード時において外部から電流コードを入力するための入力端子とを含む。デコード222は、通常モードおよびテストモード時のそれぞれにおいて、5bitの電流コードを、32bitの値にデコードする。ラッチ224は、出デコード結果をラッチする。
電圧調整部22bは、電源電圧Vccと接地電圧Vssとの間に直列に結合される電流源226と、32個の可変抵抗素子R1〜R32とを含む。定電流源226および可変抵抗素子R1の接続ノードは、ビット線ドライブユニットBDU内のNチャネルMOSトランジスタN2のゲートに接続される。定電流源226は、一定電流Iwを供給する。
ラッチ224から出力される32bitの電流コードに応じて可変抵抗素子R1〜R32の各々の抵抗値を制御することによって、該接続ノードに生成される基準電圧Vrefの電圧レベルが制御される。すなわち、基準電圧Vrefは、可変抵抗素子R1〜R32の抵抗値と電流Iwとの積によって決定される。可変抵抗素子R1〜R32の抵抗値は、チューニング入力部22aから与えられる電流コードに応じて32段階に変化する。したがって、テストモード時においては、外部から入力される電流コードを0〜31の間で変更することによって可変抵抗素子R1〜R32の抵抗値を32段階に変化させることにっより、基準電圧Vrefを32段階に変更することができる。
そして、この基準電圧Vrefをゲートに受けてNチャネルMOSトランジスタN2がオン状態となることにより、オン状態の列選択用トランジスタP1,N1に対応するビット線BLに流れる書込電流IBLの電流量が32段階に調整される。すなわち、NチャネルMOSトランジスタN2は、「電流調整用トランジスタ」を構成する。
したがって、テストモード時においては、実際にヒューズブローを行なうことなく、可逆的に電流量を調整して、書込みマージンを適切に確保するための書込電流の電流量のチューニングテストを容易に行なうことができる。
そして、チューニングテスト終了後においては、テスト結果に基づいてヒューズ素子をブローすることにより、適正な書込電流を得るための電流コードをチューニング入力部22aに不揮発的にプログラムすることができる。この結果、書込電流調整回路22は、通常モード時においては、プログラムされた電流コードに従って適正な基準電圧Vrefを生成するので、MTJメモリセルの磁気特性における製造ばらつきを補償して、通常動作時におけるデータ書込動作を実行することが可能になる。
以上の構成において、テストモード時においては、外部から任意の電流コードを入力して、メモリ動作試験を実行する。このメモリ動作試験は、通常、電流コードを0から31の間で1ずつ変更することによって書込電流を予め定められた電流値の範囲内で徐々に変化させていき、システムLSIに搭載されたMRAM回路ブロックに集積配置されたMTJメモリセルアレイのすべてのMTJメモリセルにおいてデータ書込が正常に行なわれているかを確認することにより行なわれる。
図6は、書込電流のチューニングテストを説明するフローチャートである。
図6を参照して、チューニング入力部22aに電流コードを外部から入力することにより、データ書込時の動作点を設定する(ステップS01)。この電流コードは、ビット線BLに対応する書込電流IBLおよびディジット線DLに対する書込電流IDLを表す。これにより、MTJメモリセルの動作点が設定される。
次に、ステップS01で設定された動作点の条件下でメモリ動作試験を行なう(ステップS02)。具体的には、MTJメモリセルアレイ10の中から書込対象のMTJメモリセルMCを1個選択し、この書込対象のMTJメモリセルMCに対してテスト用データの書込みを行なう。次に、MTJメモリセルアレイ10が含むすべてのMTJメモリセルMCに対してデータ読出を行なう。そして、データ書込が正常に行なえたこと、すなわち、書込対象のMTJメモリセルMCからテスト用データを読出すことができ、かつ、書込対象でないMTJメモリセルMCの保存するデータが誤って書き換えられていないことを確認する。
MTJメモリセルアレイ10が含むすべてのMTJメモリセルMCをそれぞれ書込対象のメモリセルとした場合について上記確認を行なう。具体的には、フェイルビットカウンタによってフェイルビットをカウントすることにより、フェイルビット数FBCを検出する(ステップS03)。
次に、電流コードがとり得る値すべてについてメモリ動作試験を行なったか否かを判定する(ステップS04)。電流コードがとり得る値すべてについてメモリ動作試験を行なっていない場合(ステップS04でNO)には、現在の電流コードに1を加え、メモリ動作試験を再び行なう。
一方、電流コードがとり得る値すべてについてメモリ動作試験を完了した場合には(ステップS04でYES)、フェイルビット数FBCが最小値となるときの電流コードを選択する。そして、その選択した電流コードが指定する書込電流IBLを、書込電流の適正値に設定する(ステップS05)。書込電流の適正値(電流コード)は、ヒューズ回路220(図5)にプログラムされる(ステップS06)。
図7は、書込電流のチューニングテスト結果を示す概念図である。
図7(a)は、電流コードがとり得る値のすべてについてメモリ動作試験を行なうことにより得られた、電流コードに対するフェイルビット数(FBC)の検出結果を示す。この関係からFBCが最小値となる電流コードが抽出されると、図7(b)に示される電流コードと書込電流IDL,IBLとの関係に基づいて、抽出された電流コードに対応する書込電流IDL,IBLを算出する。この算出した書込電流IDL,IBLが、MTJメモリセルアレイが含むすべてのMTJメモリセルに対して適正な書込電流に設定される。
図7(c)は、MTJメモリセルのアストロイド曲線を示す図である。
同図を参照して、アストロイド曲線(図中の実線k1)は、書込電流IBLおよび書込電流IDLの閾値を表す。すなわち、アストロイド曲線の下側の領域では書込電流IBLおよび書込電流IDLが不足して閾値を超えないためMTJメモリセルに対して書込みが行なわれない。また、アストロイド曲線の上側の領域では書込電流IBLおよび書込電流IDLが閾値を超えるため、MTJメモリセルに対して書込みが行なわれる。したがって、アストロイド曲線の上側の領域がMTJメモリセルの書込電流として有効な領域であり、この領域に書込電流IBL,IDLが含まれるように、データ書込時のMTJメモリセルの動作点を設定する。なお、一般的に、書込電流IBL,IDLは、電流閾値にマージン分を加えた電流量に設定される。
ここで、図7(c)において、破線k2,k3は、実線k1に対応するMTJメモリセルとは異なるMTJメモリセルのアストロイド曲線を表している。これらのMTJメモリセルは、同じMTJメモリセルアレイ内に配置されているが、製造ばらつき等に起因して書込電流の閾値がばらついている。したがって、MTJメモリセルアレイ10が含むすべてのMTJメモリセルに対してデータ書込を正常に行なうためには、図7(c)に示すように、最も電流閾値が高いMTJメモリセルのアストロイド曲線k3の上側の領域に、データ書込時の動作点を設定する必要がある。すなわち、書込電流の電流量は、MTJメモリセルアレイ内の最も書込電流の閾値が高いMTJメモリセルを基準としてチューニングされることとなる。
しかしながら、MRAM回路ブロックが大容量化するのに伴ない、MTJメモリセルアレイ内に配置されるMTJメモリセルの個数が増えると、書込電流の閾値のばらつき度合いが大きくなってしまう。図8(a)は、1本のビット線BLに接続される複数のMTJメモリセルの間での書込電流IBLのばらつきを示し、図8(b)は、MTJメモリセルアレイ全体での書込電流IBLのばらつきを示す。両者を対比して明らかなように、1本のビット線BLあたりの書込電流IBLのばらつき度合いが小さい場合であっても、MRAM回路ブロックとして1チップ化することによってそのばらつき度合いが増加してしまう。
そのため、図8(c)に示すように、MTJメモリセルアレイにおいては、各MTJメモリセルのアストロイド曲線が、破線k2と破線k3との間に分布することになる。すべてのMTJメモリセルに対するデータ書込が行なわれるためには、書込電流IDL,IBLは、少なくとも破線k3の外側に存在する必要がある。
ここで、書込電流IDL,IBLは、対象となるMTJメモリセル以外のMTJメモリセルにも影響を与える(ディスターブの発生)。書込対象のMTJメモリセルに選択的にデータを書込むためには、書込電流IDLおよびIBLのいずれか一方によって、対象でないMTJメモリセルに書込みが行なわれないようにする必要がある。そのため、書込電流IDLは、IDLminより小さく、書込電流IBLは、IBLminより小さい必要がある。よって、書込電流IDL,IBLは、図8(c)中のハッチング領域k4(書込みマージン、選択書込み領域)に対応していなければならない。しかしながら、MTJメモリセルの磁気特性のばらつきが大きくなるに従って、この書込みマージンは小さくなってしまう。
また、書込電流IDL,IBLが大きくなると、その書込電流の制御に必要な周辺回路の占有面積が大きくなってMTJメモリセルの大集積化の妨げとなる。さらには、MRAM回路ブロックの消費電力の増大を招いてしまう。
以上のように、MTJメモリセルアレイが含むすべてのMTJメモリセルに対して、単一の適正値に書込電流を調整する構成では、MTJメモリセルの磁気特性のばらつきに起因して書込みマージンが低下してしまう。また、MTJメモリセルの磁気特性のばらつきを補償するために書込電流が大きくなることによって、MRAM回路の消費電力を増大させてしまう。
さらに、MTJメモリセルの磁気特性のばらつき度合いを補償するために、多数の電流コードを用意するとともに、該電流コードをプログラムするために多数のヒューズ回路を用意しなければならない。そのため、MRAM回路ブロックの占有面積が増大するという問題が生じる。
以下においては、本発明の実施の形態に係る書込電流のチューニング動作について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する書込電流のチューニング動作は、図1に示す本発明の実施の形態に従う不揮発性記憶装置の代表例であるMRAMデバイスに適用される。
(本実施の形態1に係る書込電流のチューニング)
図9は、本発明の実施の形態1に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。なお、本実施の形態1に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本実施の形態1においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する。図9は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22が設けられているものとする。
同図において、書込電流調整回路22は、ビット線ドライブユニットBDUと列デコーダ14との間に接続されている。書込電流調整回路22は、列デコーダ14からの列選択結果に応じて、選択列に対応するビット線BLを流れる書込電流IBLを調整する。具体的には、書込電流調整回路22は、図5で説明した、チューニング入力部22aと、チューニング入力部22aに対する設定に応じて基準電圧Vrefを調整する電圧調整部22bとを含んでいる。書込電流調整回路22は、テストモード時および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vrefを生成して対応するビット線ドライブユニットBDUに出力する。なお、基準電圧Vrefは、テストモード時に、図7に示すフローチャートに従って、外部から任意の電流コードを入力してメモリ動作試験を行なうことによって調整される。
このメモリ動作試験では、選択列のビット線BLに接続されるMTJメモリセルMCのすべてにおいてデータ書込が正常に行なわれているかを確認する。具体的には、選択列のビット線BLに接続されるすべてのMTJメモリセルMCをそれぞれ書込対象としてテスト用データの書込みおよびデータの読出しを行ない、データ書込みが正常に行なえたことを確認する。そして、すべてのMTJメモリセルMCに対してデータ書込みが正常に行なえたことを確認すると、そのときの電流コードに対応する電流量を、書込電流IBLの適正値に設定する。
このように、複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する構成としたことにより、MTJメモリセルアレイ全体で書込電流の電流量を調整する構成と比較して、該分割単位に含まれるMTJメモリセルの磁気特性のばらつき度合いが小さくなる。この結果、該分割単位において書込みマージンを拡大することができ、十分な書込みマージンを確保できる。
なお、図9では、複数のビット線BLを1本のビット線BL単位で分割して分割単位ごとに書込電流IBLを調整する構成について例示したが、複数のビット線BL単位で分割して書込電流IBLを調整してもよい。あるいは、MTJメモリセルアレイ10を複数のメモリマットに分割し、メモリマット単位で書込電流IBLを調整してもよい。
(変更例1)
図10は、本発明の実施の形態1の変更例1に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。
図10を参照して、本変更例1においては、各メモリセル行に対応して設けられた複数のディジット線DLを少なくとも1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IDLの電流量を調整する。図10は、その一例として、複数のディジット線DLを1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22が設けられているものとする。
同図において、書込電流調整回路22は、ディジット線ドライブユニットDDUと行デコーダ13との間に接続されている。書込電流調整回路22は、行デコーダ13からの行選択結果に応じて、選択行に対応するディジット線DLを流れる書込電流IDLを調整する。具体的には、書込電流調整回路22は、図5で説明した、チューニング入力部22aと、チューニング入力部22aに対する設定に応じて基準電圧Vrefを調整する電圧調整部22bとを含んでいる。書込電流調整回路22は、テストモード時および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vrefを生成して対応するディジット線ドライブユニットDDUに出力する。テストモード時において、基準電圧Vrefは、図7に示すフローチャートに従って、外部から任意の電流コードを入力してメモリ動作試験を実行することによって調整される。
このメモリ動作試験では、選択行のディジット線DLに接続されるMTJメモリセルのすべてにおいてデータ書込が正常に行なわれているかを確認する。具体的には、選択行のディジット線DLに接続されるすべてのMTJメモリセルMCをそれぞれ書込対象としてテスト用データの書込みおよびデータの読出しを行ない、データ書込みが正常に行なえたことを確認する。そして、すべてのMTJメモリセルMCに対してデータ書込みが正常に行なえたことを確認すると、そのときの電流コードに対応する電流量を、書込電流IDLの適正値に設定する。
このように、複数のディジット線DLを少なくとも1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IDLの電流量を調整する構成としたことにより、MTJメモリセルアレイ全体で書込電流の電流量を調整する構成と比較して、該分割単位に含まれるMTJメモリセルの磁気特性のばらつき度合いが小さくなる。よって、該分割単位において書込みマージンを拡大して、十分な書込みマージンを確保できる。
なお、図10では、複数のディジット線DLを1行単位で分割して分割単位ごとに書込電流IDLを調整する構成について例示したが、複数のディジット線DL単位で分割して書込電流IDLを調整してもよい。あるいは、MTJメモリセルアレイ10を複数のメモリマットに分割し、メモリマット単位で書込電流IDLを調整してもよい。
(変更例2)
図11は、本発明の実施の形態1の変更例2に係る書込電流の調整動作を示す概略図である。
図11を参照して、本変更例2においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整するとともに、各メモリセル行に対応して設けられた複数のディジット線DLを少なくとも1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IDLの電流量を調整する。図11は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22BLを設けるとともに、複数のディジット線DLを1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22DLを設けるものとする。
同図において、書込電流IBLを調整するための書込電流調整回路22BLは、ビット線ドライブユニットBDUと列デコーダ14との間に接続されている。また、書込電流IDLを調整するための書込電流調整回路22DLは、ディジット線ドライブユニットDDUと行デコーダ13との間に接続されている。なお、各書込電流調整回路22BL,22DLは図5で説明した書込電流調整回路22と同様の構成からなる。
このような構成としたことにより、書込電流IBLおよびIDLは、それぞれの分割単位で電流量が調整されることとなる。よって、書込電流IBLおよびIDLの綿密なチューニングが可能となるため、書込みマージンをさらに改善することができる。
[実施の形態2]
図12は、本発明の実施の形態2に係る書込電流の調整動作を示す概略図である。なお、本実施の形態2に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本実施の形態2においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する。図12は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Aが設けられているものとする。
書込電流調整回路22Aは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_BLを生成して対応するビット線ドライブユニットBDUに出力する。電流調整回路22Aは、センスアンプ(S/A)30と、ラッチ回路32と、基準電圧調整回路34と、ダミーセルDC1〜DC4とを含む。このうち、ダミーセルDC1〜DC4、センスアンプ30およびラッチ回路32は、書込電流IBLの設定値(電流コード)を入力するための「チューニング入力部」を構成し、基準電圧調整回路34は、該チューニング入力部から与えられる電流コードに応じてビット線単位での基準電圧Vref_BLを調整する「電圧調整部」を構成する。
本実施の形態2に従う書込電流調整回路22Aは、図5に示す書込電流調整回路22と比較して、チューニング入力部がヒューズ回路220に代えて、ダミーセルDC1〜DC4を含む点で異なる。ダミーセルDC1〜DC4は、ビット線単位での書込電流IBLのチューニングテストで得られた電流コードを不揮発的に記憶するプログラム素子として機能する。
ダミーセルDCは、図4で説明したように、MTJメモリセルアレイ10を構成するすべての正規メモリセルMCの均一性を維持するために、基本的に、正規メモリセルMCを同様の構造(特に、トンネル磁気抵抗素子TMR部分)に設計されている。本実施の形態2では、ヒューズ回路に代えて、このダミーセルDCに電流コードを不揮発的に記憶させる。
具体的には、チューニングテスト結果としての電流コードに従って、各ダミーセルDC1〜DC4をオン状態またはオフ状態に設定する。たとえば、ダミーセルDCに最大定格を超える高電圧(電圧ストレス)を印加して電気的に破壊することによって、ダミーセルDCがオン状態に設定される。一方、高電圧が印加されないダミーセルDCはオフ状態に設定される。なお、図12では、4ビットの電流コードに対応して4個のダミーセルDC1〜DC4がプログラム素子として機能しているが、プログラム素子として利用するダミーセルDCの個数は電流コードのビット数に応じて変更可能である。
センスアンプ30は、MTJメモリセルMCに対するデータ読出動作を実現するためのデータ読出回路内に含まれており、各メモリセル列に対応して配置されている。データ読出時には、センスアンプ30は、ビット線BLおよびソース線SLを流れるデータ読出電流を検出し、その検出結果に基づいて生成した読出データをインタフェース回路経由で外部へ出力する。
また、センスアンプ30は、データ書込時には、ダミーセルDC1〜DC4に記憶された電流コードを読出す。ラッチ回路32は、この読出された電流コードをラッチする。
基準電圧調整回路34は、ラッチ回路32から出力される電流コードに基づいて、基準電圧Vref_BLを生成し、その生成した基準電圧Vref_BLをビット線ドライブユニットBDU内の電流調整用トランジスタであるNチャネルMOSトランジスタN2のゲートに印加する。
図13は、図12における基準電圧調整回路34の構成を示す回路図である。
図13を参照して、基準電圧調整回路34は、定電流源342と、定電流源342と接地電圧との間に直列に接続された抵抗R1〜R4と、抵抗R1〜R4のそれぞれに並列接続されたNチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr4と、各NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr4のゲートを駆動する駆動回路340とを含む。
ゲート駆動回路340は、ラッチ回路32から電流コードを受けると、当該電流コードに応じて各NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr4のゲートをHレベル/Lレベルに駆動する。このとき、各NチャネルMOSトランジスタは、そのゲートがHレベルに駆動されることによりオフ状態からオン状態に遷移する。これにより、定電流源342から入力される定電流Iwは、該NチャネルMOSトランジスタを流れる。このように、ゲート駆動回路340が電流コードに応じて各NチャネルMOSトランジスタをオン状態/オフ状態とすることにより、定電流源342から接地電圧へ流れる電流経路の抵抗値を可変に設定することができる。そして、その抵抗値と定電流Iwとの積に相当する電圧が基準電圧Vref_BLとしてNチャネルMOSトランジスタN2のゲートに印加される。この結果、ダミーセルDC1〜DC4にプログラムした電流コードに対応する書込電流IBLがビット線BLに流れる。
(変更例1)
上記の実施の形態2においては、ダミーセルDCに高電圧を印加して電気的に破壊することにより電流コードを記憶させる場合を示したが、ダミーセルDCが有するTMR効果を利用して電流コードを記憶させることも可能である。
具体的には、電流コードのレベル(“1”および“0”)に応じて、各ダミーセルDCに含まれるトンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層および自由磁化層の間の磁化方向の相対関係を変化させることにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗が高抵抗状態または低抵抗状態となる。高抵抗状態が電流コードの論理レベル“1”に対応付けられ、低抵抗状態が電流コードの論理レベル“0”に対応付けられる。
このような構成とすることにより、本変更例1によれば、正規メモリセルMCに対するデータ書込みと同様の処理を行なうことによってダミーセルDCに電流コードを記憶させることができる。そのため、ダミーセルDCに高電圧を印加する処理が不要となり、書込電流のチューニング動作が簡易化される。
(変更例2)
図14は、本発明の実施の形態2の変更例2に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。なお、本実施の形態2の変更例2に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本変更例2においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する。図12は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Bが設けられているものとする。書込電流調整回路22Bは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_BLを生成して対応するビット線ドライブユニットBDUに出力する。
本変更例2に係る書込電流調整回路22Bは、図12に示す書込電流調整回路22Aと比較して、プログラム回路として2個のダミーセルDC1,DC2を含む点、およびラッチ回路32にラッチされた電流コードをデコードするデコード33を含む点で異なる。
ダミーセルDC1,DC2の各々には、TMR効果を利用して電流コードを記憶させる。具体的には、電流コードのレベル(“1”および“0”)に応じて、各ダミーセルDCに含まれるトンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層および自由磁化層の間の磁化方向の相対関係を変化させることにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗が高抵抗または低抵抗となる。そして、各ダミーセルDCのトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗を高抵抗/低抵抗とすることにより、ダミーセルDC1,DC2全体で(高抵抗、高抵抗)、(高抵抗、低抵抗)、(低抵抗、高抵抗)、(低抵抗、低抵抗)の4つの組合せを実現することができる。
ダミーセルDC1,DC2が(低抵抗、低抵抗)となる場合には、基準電圧調整回路34は、NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr4のゲートをHレベルに駆動する。これにより、NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr4がすべてオフ状態からオン状態に遷移する。この結果、定電流源342から接地電圧へ流れる電流経路の抵抗値は最小値に設定される。
一方、ダミーセルDC1,DC2が(高抵抗、低抵抗)となる場合には、基準電圧調整回路34は、NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr3のゲートをHレベルに駆動するとともに、NチャネルMOSトランジスタTr4のゲートをLレベルに駆動する。これにより、NチャネルMOSトランジスタTr1〜Tr3がオン状態にされ、NチャネルMOSトランジスタTr4がオフ状態にされる。
また、ダミーセルDC1,DC2が(低抵抗、低抵抗)となる場合には、基準電圧調整回路34は、NチャネルMOSトランジスタTr1,Tr2のゲートをHレベルに駆動するとともに、NチャネルMOSトランジスタTr3,Tr4のゲートをLレベルに駆動する。これにより、NチャネルMOSトランジスタTr1,Tr2がオン状態にされ、NチャネルMOSトランジスタTr3,Tr4がオフ状態にされる。
さらに、ダミーセルDC1,DC2が(高抵抗、高抵抗)となる場合には、基準電圧調整回路34は、NチャネルMOSトランジスタTr1のゲートをHレベルに駆動するとともに、NチャネルMOSトランジスタTr2〜Tr4のゲートをLレベルに駆動する。これにより、NチャネルMOSトランジスタTr1がオン状態にされ、NチャネルMOSトランジスタTr2〜Tr4がオフ状態にされる。
以上に述べたように、ビット線単位で調整された書込電流IBLの設定値を、MTJメモリセルの均一性を確保するために配置されるダミーセルDCに記憶することにより、ビット線単位で書込電流調整回路を設けたことによって周辺回路の占有面積が増大するのを抑えることができる。この結果、MRAM回路ブロックの占有面積を増大させることなく、書込みマージンを確保することが可能となる。
[実施の形態3]
実施の形態2においては、ビット線単位で調整された書込電流IBLの設定値を、ダミーセルDCに記憶する構成を示したが、ディジット線単位で調整された書込電流IDLの設定値をダミーセルDCに記憶させる構成とすることも可能である。
図15は、本発明の実施の形態3に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。なお、本実施の形態3に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本実施の形態3においては、各メモリセル行に対応して設けられた複数のディジット線DLを少なくとも1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IDLの電流量を調整する。図15は、その一例として、複数のディジット線DLを1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Cが設けられているものとする。
書込電流調整回路22Cは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_DLを生成して対応するディジット線ドライブユニットDDUに出力する。書込電流調整回路22Cは、センスアンプ(S/A)301〜304と、ラッチ回路32と、基準電圧調整回路34と、共通のディジット線DLに接続されたダミーセルDC1〜DC4とを含む。このうち、ダミーセルDC1〜DC4、センスアンプ301〜304およびラッチ回路32は、「チューニング入力部」を構成し、基準電圧調整回路34は、該チューニング入力部に対する設定に応じてディジット線単位での基準電圧Vref_DLを調整する「電圧調整部」を構成する。
本実施の形態2に従う書込電流調整回路22Cは、図12に示す書込電流調整回路22Aと同様に、ダミーセルDC1〜DC4を、ディジット線単位での書込電流IDLのチューニングテストで得られた電流コードを不揮発的に記憶するプログラム素子として機能する。
具体的には、電流コードに応じて各ダミーセルDC1〜DC4をオン状態またはオフ状態に設定する。一例として、ダミーセルDCに最大定格を超える高電圧を印加して電気的に破壊することによって、ダミーセルDCがオン状態に設定される。一方、高電圧が印加されないダミーセルDCはオフ状態に設定される。なお、図12では、4ビットの電流コードに対応して4個のダミーセルDC1〜DC4がプログラム素子として機能しているが、プログラム素子として利用するダミーセルDCの個数は電流コードのビット数に応じて変化する。
あるいは、ダミーセルDCが有するTMR効果を利用して電流コードを記憶させることも可能である。具体的には、電流コードのレベル(“1”および“0”)に応じて、各ダミーセルDCに含まれるトンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層および自由磁化層の間の磁化方向の相対関係を変化させることにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗が高抵抗または低抵抗となり、1ビットの電流コード(“1”および“0”)を記憶することができる。
センスアンプ301〜304は、ダミーセルDC1〜DC4がそれぞれ接続される4本のビット線BLに対応して配置されている。データ読出時には、センスアンプ301〜304は、対応するビット線BLおよびソース線SLを流れるデータ読出電流を検出し、その検出結果に基づいて生成した読出データをインタフェース回路経由で外部へ出力する。
センスアンプ301〜304は、データ書込時には、ダミーセルDC1〜DC4に記憶された電流コードを読出す。ラッチ回路32は、読出された電流コードをラッチする。
基準電圧調整回路34は、ラッチ回路32に格納されている電流コードに基づいて、基準電圧Vref_DLを生成し、その生成した基準電圧Vref_DLをディジット線ドライブユニットDDUに印加する。この結果、ダミーセルDC1〜DC4にプログラムした電流コードに対応する書込電流IDLがディジット線DLに流れる。
(変更例)
図16は、本発明の実施の形態3の変更例に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。
図16を参照して、本変更例においては、各メモリセル行に対応して設けられた複数のディジット線DLを少なくとも1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IDLの電流量を調整する。図16は、その一例として、複数のディジット線DLを1行単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Dが設けられているものとする。書込電流調整回路22Dは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_DLを生成して対応するディジット線ドライブユニットDDUに出力する。
本変更例に係る書込電流調整回路22Dは、図15に示す書込電流調整回路22Cと比較して、プログラム回路として2個のダミーセルDC1,DC2を含む点、およびラッチ回路32にラッチされた電流コードをデコードするデコード33を含む点で異なる。
ダミーセルDC1,DC2の各々には、TMR効果を利用して電流コードを記憶させる。具体的には、電流コードのレベル(“1”および“0”)に応じて、各ダミーセルDCに含まれるトンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層および自由磁化層の間の磁化方向の相対関係を変化させることにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗が高抵抗または低抵抗となる。そして、各ダミーセルDCのトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗を高抵抗/低抵抗とすることにより、ダミーセルDC1,DC2全体で(高抵抗、高抵抗)、(高抵抗、低抵抗)、(低抵抗、高抵抗)、(低抵抗、低抵抗)の4つの組合せを実現することができる。なお、これら4つの組合せと基準電圧調整回路34における抵抗値との関係は、図14で説明したものと同様である。
以上に述べたように、ディジット線単位で調整された書込電流IDLの設定値を、MTJメモリセルの均一性を確保するために配置されるダミーセルDCに記憶することにより、ディジット線単位で書込電流調整回路を設けたことによって周辺回路の占有面積が増大するのを抑えることができる。この結果、MRAM回路ブロックの占有面積を増大させることなく、書込みマージンを確保することが可能となる。
[実施の形態4]
実施の形態2においては、ビット線単位で調整された書込電流IBLの設定値を、ダミーセルDCに記憶する構成を示したが、このダミーセルDCを書込電流IBLの調整用トランジスタとして利用することも可能である。
図17は、本発明の実施の形態4に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。なお、本実施の形態4に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本実施の形態3においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する。図17は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Eが設けられているものとする。
書込電流調整回路22Eは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_BLを生成して対応するビット線ドライブユニットBDUに出力する。書込電流調整回路22Eは、ヒューズ回路220と、基準電圧調整回路34とを含む。このうち、ヒューズ回路220は、「チューニング入力部」を構成し、基準電圧調整回路34は、該チューニング入力部に対する設定に応じてビット線単位での基準電圧Vref_BLを調整する「電圧調整部」を構成する。
基準電圧調整回路34は、ダミーセルDCのワード線WLに接続されており、生成した基準電圧Vref_BLをワード線WLに出力する。図17においては、ビット線BLに接続される複数のダミーセルDCのうちの1個のダミーセルDCに対して書込電流調整回路22Eが設けられている。同図では、n(nは自然数)本のビット線BLにそれぞれ対応してダミーセルDC1〜DCnが選択される。これらのダミーセルDC1〜DCnは、ビット線BL間で異なる行に位置している。各ダミーセルDC1〜DCnに対応して、書込電流調整回路22Eが設けられている。
図18は、図17に示す複数のビット線BLのうちの1本のビット線BLの構成を示す図である。
図18を参照して、ビット線BLには、正規メモリセルMCおよびダミーセルDCが接続されている。ビット線BLの中央部分にはMTJメモリセルアレイ10に配置される正規メモリセルMCが存在し、該中央部分を挟んで両側には、ダミーセルアレイ11に配置されるダミーセルDCが存在している。書込電流調整回路22Eは、ダミーセルアレイ11に含まれる1個のダミーセルDC2が接続されるワード線WLに接続される。
同図に示すように、ワード線WLは、ダミーセルDC2のアクセストランジスタATRのコントロールゲートに電気的に接続されている。よって、書込電流調整回路22Eから出力された基準電圧Vref_BLは、ワード線WLを介してアクセストランジスタATRのコントロールゲートに入力される。
このダミーセルDC2においては、磁気抵抗素子MTJの固定磁化層と自由磁化層との間をショートさせる。これにより、ビット線BLを流れる書込電流IBLは、磁気抵抗素子MTJに形成されるショートパスを経由してアクセストランジスタATRを流れる。アクセストランジスタATRを流れる電流ILは、コントロールゲートに入力される基準電圧Vref_BLによって調整される。
このような構成としたことにより、書込電流IBLは、ダミーセルDCにおける磁性層間をショートさせた磁気抵抗素子MTJおよびアクセストランジスタATRを電流経路とし、基準電圧Vref_BLに応じて該電流経路の抵抗値が変化することによって電流量が調整される。すなわち、ダミーセルDCのアクセストランジスタATRは、「電流調整用トランジスタ」を構成する。
このように、ビット線単位での書込電流IBLの調整を、MTJメモリセルの均一性を確保するために配置されるダミーセルDCのアクセストランジスタATRを用いて行なうことにより、ビット線単位で書込電流調整回路を設けたことによって周辺回路の占有面積が増大するのを抑えることができる。この結果、MRAM回路ブロックの占有面積を増大させることなく、書込みウィンドウを確保することが可能となる。
(変更例)
図19においては、ビット線BLに接続される複数のダミーセルDCのアクセストランジスタATRを電流調整用トランジスタとして利用する構成例が示される。
図19を参照して、ビット線BLに共通に接続される3個のダミーセルDCa〜DCcのアクセストランジスタATRa〜ATRcのコントロールゲートには、ワード線WLを介して書込電流調整回路22Ea,22Eb,22Ecがそれぞれ接続されている。
書込電流調整回路22Ea,22Eb,22Ecは、対応するアクセストランジスタATRa,ATRb,ATRcのコントロールゲートに基準電圧Vref_BLa,Vref_BLb,Vref_BLcをそれぞれ印加する。アクセストランジスタATRa,ATRb,ATRcを流れる電流ILa,ILb,ILcは、基準電圧Vref_BLa,Vref_BLb,Vref_BLcによってそれぞれ調整される。書込電流IBLは、調整された電流ILa,ILb,ILcの和に応じて調整される。
本変更例によれば、複数のダミーセルDCのアクセストランジスタATRを電流調整用トランジスタとして利用することによって、ビット線BLに流れる書込電流IBLの微調整が可能となる。よって、書込みマージンを改善することができる。
[実施の形態5]
図20は、本発明の実施の形態5に係る書込電流のチューニング動作を示す概略図である。なお、本実施の形態5に係るMRAMデバイスは、図1で示したように、MTJメモリセル(正規メモリセル)MCが行列状に配置されたMTJメモリセルアレイ10を備え、MTJメモリセルアレイ10の周辺領域には正規メモリセルMCの配置パターンと連続するようにダミーセルDCが設けられている。
本実施の形態5においては、各メモリセル列に対応して設けられた複数のビット線BLを少なくとも1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流IBLの電流量を調整する。図12は、その一例として、複数のビット線BLを1列単位で分割し、分割単位ごとに書込電流調整回路22Fが設けられているものとする。
書込電流調整回路22Fは、テストモード時、および通常モード時のそれぞれにおいて、基準電圧Vref_BLを生成して対応するビット線ドライブユニットBDUに出力する。書込電流調整回路22Fは、センスアンプ(S/A)30と、ラッチ回路32と、基準電圧調整回路34と、ダミーセルDC1〜DC5とを含む。このうち、ダミーセルDC1〜DC4、センスアンプ30およびラッチ回路32は、書込電流IBLの設定値(電流コード)を入力するための「チューニング入力部」を構成し、基準電圧調整回路34およびダミーセルDC5は、該チューニング入力部から与えられる電流コードに応じてビット線単位での基準電圧Vref_BLを調整する「電圧調整部」を構成する。
本実施の形態5に従う書込電流調整回路22Fは、ダミーセルDC1〜DC4を、ビット線単位での書込電流IBLのチューニングテストで得られた電流コードを不揮発的に記憶するプログラム素子として用いる。さらに、ダミーセルDC5を書込電流IBLの調整用トランジスタとして利用する。
ダミーセルDC1〜DC4においては、先の実施の形態2で説明したように、たとえば、電流コードの論理レベルに応じて、ダミーセルDCに最大定格を超える高電圧を印加して電気的に破壊する、あるいは、ダミーセルDCに含まれるトンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層および自由磁化層の間の磁化方向の相対関係を変化させることよって、電流コードを記憶させることができる。
また、ダミーセルDC5においては、先の実施の形態4で説明したように、磁気抵抗素子MTJの固定磁化層と自由磁化層との間をショートさせるとともに、アクセストランジスタATRのコントロールゲートに基準電圧調整回路34からの基準電圧Vref_BLを入力する。これにより、ビット線BLを流れる書込電流IBLは、磁気抵抗素子MTJに形成されるショートパスを経由してアクセストランジスタATRを流れる。そして、アクセストランジスタATRのコントロールゲートに入力される基準電圧Vref_BLにより書込電流IBLの電流量が調整される。
このような構成とすることにより、本実施の形態4によれば、正規メモリセルMCに対するデータ書込みと同様の処理を行なうことによってダミーセルDCに電流コードを記憶させることができる。さらに、ダミーセルDCのアクセストランジスタATRを電流調整用トランジスタとして用いて書込電流を調整することができる。これにより、ビット線単位で書込電流調整回路を設けたことによって周辺回路の占有面積が増大するのを抑えることができる。この結果、MRAM回路ブロックの占有面積を増大させることなく、データ書込みウィンドウを確保することが可能となる。
(セルフテスト回路の構成)
上記の実施の形態1〜5においては、少なくとも1本のビット線BLまたは少なくとも1本のディジット線DLを分割単位とし、分割単位ごとに書込電流のチューニングを行なう構成を説明した。以下では、各実施の形態において書込電流のチューニングテストを行なうためのセルフテスト回路の構成例について説明する。
図21は、セルフテスト回路の構成およびセルフテストを説明するための図である。
図21を参照して、メモリアレイ1は、メモリセルアレイ10と、ダミーセルアレイ11と、リファレンスセル部2とを含む。
リファレンスセル部2は、書込電流のチューニングテスト時にMTJメモリセルMCからデータを正確に読出すため、正規メモリセルMCのデータ読出電流との比較対象となる参照電流を生成するために設けられる。リファレンスセル部2は、正規メモリセルMCと同様の構成からなるリファレンスセルRC1,RC2を含む(図示せず)。リファレンスセルRC1,RC2に対応してリファレンスビット線RBL1,RBL2およびディジット線RDLが設けられている。リファレンスセルRC1,RC2へのデータ書込み時には、セルフテスト回路110内の信号発生回路112からデータ書込みを指示する信号RWCが与えられる。データ書込み時において、リファレンスビット線RBL1,RBL2の各々に互いに逆方向の電流を流すことにより、リファレンスセルRC1,RC2には、それぞれ“1”,“0”が書込まれる。なお、リファレンスセルRC1,RC2からのデータ読出し時において、電流半減回路は、リファレンスビット線RBL1を流れる電流とリファレンスビット線RBL2を流れる電流とを平均化して電流I3を出力する。
読出/書込制御回路100は、読出回路102を含む。読出回路102は、たとえばセンスアンプである。読出回路102は、通常モード時およびテストモード時のそれぞれにおいて正規メモリセルMCからデータを読出す。読出回路102は、通常モード時には、選択された正規メモリセルMCに接続されるビット線に流れる電流の値と、選択された正規メモリセルMCに対応する2つのダミーセルDCにそれぞれ接続される2本のビット線に流れる電流の値とを比較して正規メモリセルMCから読出したデータを判別する。読出回路102は、テストモード時には、選択された正規メモリセルMCに接続されるビット線に流れる電流の値と、リファレンスセル部2から流れる電流の値とを比較して、正規メモリセルMCから読出したデータを判別する。
読出/書込制御回路100は、さらに、信号PSWに応じ、読出回路102に対して出力する電流を切換えるマルチプレクサ(MUX)104と、通常モード時に正規メモリセルMCの読出し時に必要な参照電流を生成するために、ダミーセルアレイ11に流れる電流IDを半減した電流I2を出力する電流半減回路106と、テストモード時に正規メモリセルMCの読出しに必要な参照電流を生成するため、リファレンスセル部2に流れる電流IRを半減した電流I3を出力する電流半減回路108とを含む。
セルフテスト回路110は、テストモード時において、正規メモリセルMCを順次選択するためのアドレス信号DADを生成して、正規メモリセルMCから読出されたデータと期待値データとの比較結果に応じて、不良メモリセルの検出を行なう。セルフテスト回路110は、アドレスカウンタ114と、信号発生回路112と、読出判定回路116とを含む。
アドレスカウンタ114は、クロックCLKに応じてカウント値を更新(増分)してアドレス信号DADを発生する。アドレスカウンタ114を設けることにより自動的にテストを実行できる。信号発生回路112は、信号STに応じ、チューニングテスト開始時にリファレンスセル部2にデータ書込みを指示するための信号RWCを出力する。読出判定回路116は、チューニングテスト開始時にMUX104に対し、MUX104が出力する電流を切換えるための信号PSWを出力する。
なお、信号STは、MRAMデバイスに電源電位が供給された(電源がオンになった)ことを検知する電源オン検知回路(図示せず)により生成され、セルフテスト回路110に入力される。電源オン検知回路は、電源がオンになったことを検知すると、セルフテスト回路110にテスト実行を指示する。また、クロックCLKは外部クロックでもよいし、外部クロックに応じて内部で発生させたクロックであってもよい。
MUX104は、信号PSWに応じ、通常モード時には、読出回路102に対し、読出しデータを示す電流I4として電流I1を出力し、参照電流を示す電流I5として、電流I2を出力する。また、MUX104は、テストモード時には、信号PSWに応じて電流I5として出力する電流を切換え、読出しデータを示す電流I4として電流I1を出力し、参照電流を示す電流I5として、電流I3を出力する。
読出判定回路116は、リードトリガ信号RCLK、アドレス信号DADおよび読出しデータDATを受ける。読出判定回路116は、データDATを期待値と比較して正規メモリセルMCが正常か不良化を判定し、不良メモリセルを検出したことを示す信号ERRと、不良メモリセルを指定するためのアドレス信号EADとを出力する。
図22は、図21のセルフテスト回路110による書込電流のチューニングテスト処理を説明するフローチャートである。
図22を参照して、処理が開始されると、ステップS11において、電源オン検知回路は、電源がオンされたことを検知して信号STをセルフテスト回路110に出力する。信号STがセルフテスト回路110内の信号発生回路112に入力されると、信号発生回路112は、リファレンスセルRC1,RC2に書込みを行なうための信号RWCを出力する。信号発生回路112は、信号STおよびクロックCLKに応じてリファレンスセルRC1,RC2へのデータ書込みをコントロール回路に指示するための信号RWCを出力する。
リファレンスセルへのデータ書込みが終了すると、ステップS12において、セルフテスト回路110はMUX104に対して、MUX104が出力する電流を切換えるように指示するための信号PSWを送る。MUX104は、信号PSWに応じて、読出回路102に対し、メモリセルアレイ10からの電流I1を読出電流(電流I4)として出力し、電流半減回路108からの電流I3を参照電流(電流I5)として出力するように切換わる。
ステップS13において、テスト対象となる分割単位に含まれるMTJメモリセルMCからのデータの読出しが行なわれる。アドレスカウンタ114は、クロックCLKに応じてアドレス信号DADを出力する。また、アドレスカウンタ114の動作に同期して、読出判定回路116は読出信号RCMを出力する。アドレス信号DADおよび読出信号RCMに応じてメモリセルアレイ10から電流I1が出力され、電流半減回路108から電流I3が出力される。これらの電流はMUX104を経由して読出回路102に入力され、読出回路102からはデータDATが出力される。
読出判定回路116には、アドレス信号DADおよびデータDATが入力される。読出判定回路116は、MTJメモリセルMCから読み出されたデータと期待値とを比較し、MTJメモリセルMCに記憶されるデータが正常か否かを判定する。MTJメモリセルMCに記憶されるデータが期待値と異なる場合、読出判定回路116は、信号ERRおよび不良メモリセルのアドレスを示すアドレス信号EADをコントロール回路に送る。
ステップS14において、テスト対象となる分割単位に含まれるすべてのMTJメモリセルMCに対してテストが終了した場合(ステップS14においてYES)、全体の処理が終了する。一方、テストがまだ終了していない場合(ステップS14においてNO)、ステップS15においてアドレスカウンタ114からMTJメモリセルMCのアドレスを変更するためのアドレス信号DADが出力される。ステップS15での処理が終了すると処理はステップS13に戻る。
このような一連の動作を、テスト対象となる分割単位を変更しながら行なわれることにより、分割単位ごとの書込電流のチューニングが行なわれる。なお、すべての分割単位において書込電流のチューニングが終了すると、MRAM回路ブロックはスタンバイ状態になる。
(基準電圧調整回路の変更例)
図23は、図13に示した基準電圧調整回路の変更例を説明する図である。
図23を参照して、本変更例に従う基準電圧調整回路34Aは、図13の基準電圧調整回路34と比較して、定電流源342と接地電圧との間に直列接続された複数の抵抗R1〜R4に代えて、定電流源342と接地電圧との間に並列接続された複数のNチャネルMOSトランジスタTr61〜Tr65を含む点で異なる。
複数のNチャネルMOSトランジスタTr61〜Tr65は、たとえば、ゲート幅Wの比が40:2.5:2.5:2.5:2.5に設定されている。各NチャネルMOSトランジスタTr61〜Tr65のゲートは、ラッチ回路32から入力される電流コードに応じてHレベルまたはLレベルに駆動される。これにより、定電流源342から入力される定電流Iwは、オフ状態からオン状態に遷移したNチャネルMOSトランジスタ間で分流される。このとき、オン状態とされるNチャネルMOSトランジスタを変更することによって、定電流源342から接地電圧へ流れる電流経路の抵抗値を可変に設定することができる。そして、その抵抗値と定電流Iwとの積に相当する電圧が基準電圧Vref_BLとしてNチャネルMOSトランジスタN2のゲートに印加される。この結果、ダミーセルDC1〜DC4にプログラムした電流コードに対応する書込電流IBLがビット線BLに流れる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 メモリアレイ、2 リファレンスセル部、10 メモリセルアレイ、11 ダミーセルアレイ、12 コントロール回路、13 行デコーダ、14 列デコーダ、15 ディジット線ドライブ回路、20,21 ビット線ドライブ回路、22,22A〜22F 22BL,22DL 書込電流調整回路、22a チューニング入力部、30 センスアンプ、32 ラッチ回路、34,34A 基準電圧調整回路、100 書込制御回路、102 読出回路、106 電流半減回路、108 電流半減回路、110 セルフテスト回路、112 信号発生回路、114 アドレスカウンタ、116 読出判定回路、220 ヒューズ回路、222 デコード、224 ラッチ、226 定電流源、301 センスアンプ、310 ドレイン領域、320 ドレイン領域、330 ゲート領域、340 ゲート駆動回路、340 コンタクトホール、340 駆動回路、342 定電流源、ATR アクセストランジスタ、BDU,BDU# ビット線ドライブユニット、DC ダミーセル、DDU ディジット線ドライブユニット、DL ディジット線、MC MTJメモリセル、SRP ストラップ層、WL ワード線。

Claims (5)

  1. 行列状に配置され、各々がデータを不揮発的に記憶する複数のメモリセルと、
    前記複数のメモリセルの列に対応して配置される複数の第1の書込電流線と、
    前記複数のメモリセルの行に対応して配置される複数の第2の書込電流線と、
    各前記複数のメモリセルに正常にデータ書込を行なうために、各前記複数の第1の書込電流線および/または各前記複数の第2の書込電流線に流すべき書込電流の電流量を調整する書込電流調整部と、
    前記複数の第1の書込電流線と電気的に接続される第1の書込回路と、
    前記複数の第2の書込電流線と電気的に接続される第2の書込回路とを備え、
    前記第1の書込回路および/または前記第2の書込回路は、前記書込電流調整部が調整した電流量に基づいて各前記複数の第1の書込電流線および/または各前記複数の第2の書込電流線に書込電流を流すことにより、各前記複数のメモリセルにデータを書込み、
    前記書込電流調整部は、前記複数の第1の書込電流線および/または前記複数の第2の書込電流線を、少なくとも1つの書込電流線を分割単位として分割し、該分割単位ごとに書込電流の電流量を調整する複数の書込電流調整回路を含む、半導体装置。
  2. 前記複数のメモリセルと連続的に配置される複数のダミーセルをさらに含み、
    各前記複数のメモリセルは、磁気記憶素子を含み、
    各前記複数のダミーセルは、前記磁気記憶素子と同様の構造に設計されたダミー磁気記憶素子を含み、
    各前記複数の書込電流調整回路は、各前記複数のダミーセルの前記ダミー磁気記憶素子に、調整した書込電流の電流量を不揮発的に記憶させる、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ダミー磁気記憶素子は、印加される磁界に応じて変化する磁化方向に応じて電気抵抗が変更され、
    各前記複数の書込電流調整回路は、複数の前記ダミー磁気記憶素子の電気抵抗の組み合わせにより、前記書込電流の電流量を記憶する、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記複数のメモリセルと連続的に配置される複数のダミーセルをさらに含み、
    各前記複数のメモリセルは、
    磁気記憶素子と、
    データ読出時に、前記磁気記憶素子を接地電圧にプルダウンするためのアクセス素子とを含み、
    各前記複数のダミーセルは、
    前記磁気記憶素子および前記アクセス素子のそれぞれと同様の構造に設計されたダミー磁気記憶素子およびダミーアクセス素子を含み、
    各前記複数の書込電流調整回路は、
    前記ダミー磁気記憶素子をショートさせた状態で、調整された電流量の書込電流を第1の書込電流線および/または第2の書込電流線に供給するための基準電圧を、前記ダミーアクセス素子のゲートに入力する基準電圧調整回路を含む、請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体装置は、前記分割単位の書込電流の電流量を調整するテストモードと、通常動作モードとを有し、
    前記半導体装置に電源電位が供給されたことを検知したときに、前記テストモードを実行するテスト回路をさらに備える、請求項1に記載の半導体装置。
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