JP2018129105A - 磁気抵抗メモリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減する磁気抵抗メモリ装置を提供すること。
【解決手段】磁気抵抗メモリ装置100は、磁気トンネル接合素子を有する、複数のメモリセル101−1〜101−nと、メモリセル単位で書き込み可能となる電流値を検出する検出回路104と、検出回路104で検出した書き込み可能となる電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を記憶する電流値記憶器105と、最大値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値を制御する動作、及び最小値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行う電流制御回路106と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は磁気抵抗メモリ装置に関し、特にスピン注入磁化反転効果を用いた、高集積の垂直磁化型STT(Spin Transfer Torque)−MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)に用いられる磁気トンネル接合素子を有する磁気抵抗メモリ装置に関する。
垂直磁化を有し、磁気抵抗効果によって読み出しを行う磁気トンネル接合素子は、微細化に対する熱擾乱耐性が高く、次世代のメモリ等として期待されている。
この次世代メモリは、磁化方向が可変である自由層と、所定の磁化方向を維持する参照層と、この自由層と参照層との間に設けられた絶縁層を有する磁気トンネル接合層を備えた磁気トンネル接合(Magnetic tunnel junction:MTJ)素子から構成される。
磁気トンネル接合素子を用いたメモリは、一般に高温になると、反転電流(最小書込電流)が小さくなってしまう。75℃での書込電流は、約10%低下してしまうので、室温(25℃)での書込電流をそのまま高温時に利用すると、非選択メモリセルにおいてディスターブが発生することになる。
その際、書込電流源回路の電流駆動能力自体も温度上昇に伴って低下するので、書込電流は僅かに減少するが、反転電流の減少に追従するまでは減少しない。このような高温化による反転電流の減少は、メモリセルの微細化と共に顕著になり、書込マージンが大きく減少することになる。
また、読出についても、高温化による読出マージンの低下が知られている。MTJ素子は、一般に、抵抗RおよびコンダンタクスGが、電圧依存性を有すると共に、温度依存性を有することが知られている。従って、MR比および電流差も温度依存性を有することになるので、温度上昇に伴って読出マージンが低下してしまう。
また、例えばMRAMにおける読出電流は、磁性体間のトンネル電流であるので、温度上昇に伴って、磁性膜の磁化が減少すると共に、熱励起によってトンネル確率が増加することによって、トンネル電流は増大し、磁気抵抗比が急激に減少して、読出マージンが低下する。このような読出マージンの低下は、同様にして、メモリセルの微細化により、より温度依存性が大きくなってしまう。
特許文献1の第八実施の形態には、トンネル磁気抵抗素子を利用した半導体記憶装置において、ゲート電圧の温度変化による変動によって、所望の温度依存性を備えた書込電流を出力する、温度補償電圧源回路及び書込電流源を備えることにより、温度依存性をできるだけ抑制することによって、温度変化による書込マージン及び読出マージンの変化を少なくして、書込マージン及び読出マージンを確保することが記載されている。
特開2003−257175号公報
しかしならが、特許文献1に記載された半導体記憶装置では、セル単位のばらつきを考慮した書き込み電流の具体的な設定値を検討していないので、書き込みに必要な電流値より小さい電流値で書き込むことにより書き込みに失敗すること、及び/または、読み出しに必要な電流値より大きな電流値で読み出すことにより誤った書き込みまたは読み出しが起きてしまうこと、という問題があった。
一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、磁気トンネル接合素子を有する、複数のメモリセルと、前記メモリセル単位で書き込み可能となる電流値を検出する検出回路と、前記検出回路で検出した書き込み可能となる電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を記憶する電流値記憶器と、前記最大値に基づいて前記メモリセルの書き込み電流値を制御する動作、及び前記最小値に基づいて前記メモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行う電流制御回路と、を備えるようにした。
好ましくは、一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、前記電流制御回路は、前記メモリセルの書き込み電流値を前記最大値以上に制御するようにしてもよい。
好ましくは、一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、前記電流制御回路は、前記メモリセルの読み出し電流値を前記最小値以下に制御するようにしてもよい。
一実施形態の磁気抵抗メモリ装置によれば、メモリセル単位で書き込み可能となる電流値を検出し、書き込み可能となる電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を記憶し、最大値に基づいてメモリセルの書き込み電流値を制御する動作、及び最小値に基づいてメモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行うことにより、メモリセルの温度が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる
好ましくは、一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、前記磁気抵抗メモリ装置の温度を測定する温度センサと、を備え、前記電流値記憶器は、前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方と、前記温度センサが測定した温度との対応関係を記憶し、前記電流制御回路は、書き込み時の温度に対応する前記最大値に基づいて前記メモリセルの書き込み電流値を制御する動作、書き込み時の温度に対応する前記最小値に基づいて前記メモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行うようにしてもよい。
一実施形態の磁気抵抗メモリ装置によれば、書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方と、温度センサが測定した温度との対応関係を記憶し、書き込み時の温度に対応する最大値に基づいてメモリセルの書き込み電流値を制御する動作、書き込み時の温度に対応する最小値に基づいてメモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行うことにより、メモリセルの温度が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる。
好ましくは、一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、前記電流値記憶器は、前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶し、前記アドレスのメモリセルの書き込み電流値に基づいて前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方の記憶を更新するようにしてもよい。
一実施形態の磁気抵抗メモリ装置によれば、書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶し、このアドレスのメモリセルの書き込み電流値に基づいて書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方の記憶を更新することにより、経年劣化により特性が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる。
好ましくは、一実施形態の磁気抵抗メモリ装置は、前記メモリセルは、磁化方向が可変である自由層と、磁化方向を所定の方向に維持する固定層と、前記自由層と前記固定層との間に設けられた絶縁層と、を備え、前記自由層は、垂直保持層と高分極率磁性層とを含むようにしてもよい。
本発明によれば、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減する磁気抵抗メモリ装置を提供することができる。
実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の概略構成を示すブロック図である。 テストモードにおける、温度と書き込み電流値の最大値と最小値の関係を示すグラフである。 実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の書き込み/読み出し回路の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の最小電流検出器の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の最大電流検出器の概略構成を示すブロック図である。 磁気トンネル接合素子を用いたメモリにおける磁化反転確率と電流値との関係を示す図である。 磁気トンネル接合素子を用いたメモリにおける磁化反転確率と電流値との関係を示す図である。 磁気トンネル接合素子を用いたメモリにおける磁化反転確率と電流値との関係を示す図である。 温度と書き込み電流値の最大値と最小値の関係を示すグラフである。 実施の形態2に係る磁気抵抗メモリ装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる磁気トンネル接合素子の概略構成を示す断面図である。 実施形態4に係る磁気抵抗メモリの一例の要部を表す斜視図である。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、磁気抵抗メモリ装置100は、メモリセル101−1〜101−nと、セレクタ102と、書き込み/読み出し回路103と、電流検出器104と、電流値記憶器105と、電流制御器106と、温度検知器107と、を備える。
メモリセル101−1〜101−nは、それぞれ情報の最小単位である“0”または“1”から成る1ビット、あるいはそれ以上の情報を保持するために必要な回路である。メモリセル101は、セレクタ102からの選択信号が有効である場合に、情報を記憶し、また記憶した情報を出力する。例えば、メモリセル101−1〜101−nは、MRAMで構成されることが好適である。
セレクタ102は、書き込みまたは読み出しを行うメモリセル101−1〜101−nを選択する選択信号を書き込み/読み出し回路103−1〜103−nに出力する。例えば、ランダムアクセスする場合、セレクタ102は、所望のメモリセル101−1〜101−nに対応した書き込み/読み出し回路103−1〜103−nに選択信号を出力する。また、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流の最大値及び/または最小値を検出するテストモードでは、セレクタ102は、順序通りに書き込み/読み出し回路103−1〜103−nに選択信号を出力する。
セレクタ102からの選択信号を受けると、対応するメモリセル101−1〜101−nに情報を書き込む、または対応するメモリセル101−1〜101−nから情報を読み出す。そして、書き込み/読み出し回路書き込み時に、メモリセル101−1〜101−nに流れる電流を電流検出器104に出力する。
電流検出器104は、書き込み時に、メモリセル101−1〜101−nに流れる電流値を検出する。そして、電流検出器104は、電流値の最大値及び/または最小値を電流値記憶器105に出力する。
電流値記憶器105は、メモリセル101−1〜101−nに流れる電流の最大値及び/または最小値を記憶する。例えば、テストモードでは、電流値記憶器105は、書き込み時のメモリセル101−1〜101−nの温度と該電流の最大値及び/または最小値とを対応付けて記憶する。そして、電流値記憶器105は、温度検知器107から出力された温度に対応する電流値の最大値及び/または最小値を電流制御器106に出力する。
該電流の最大値及び/または最小値を記憶する記憶領域は、MRAMセルとは別の素子とすることもできるし、あるいはMRAMセルアレイ中に多数決やECC符号を含む信頼性の高い形で格納してもよい。
電流制御器106は、電流値記憶器105から出力された該電流の最大値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値を制御する。例えば、電流制御器106は、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値を該電流の最大値以上に制御する。
また、電流制御器106は、電流値記憶器105から出力された該電流の最小値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの読み出し電流値を制御する。例えば、電流制御器106は、メモリセル101−1〜101−nの読み出し電流値を該電流の最小値以下に制御する。
また、テストモードでは、電流制御器106は、メモリセル101−1〜101−nに流す書き込み電流値を連続的(または段階的に)変化させる。この電流値の変化により、電流検出器104が該電流値の最大値及び/または最小値を検出することができ、そして電流値記憶器105が該電流値の最大値及び/または最小値を記憶することができる。
温度検知器107は、磁気抵抗メモリ装置100の温度を検出し、検出した温度を電気信号に変換する。そして、温度検知器107は、温度を示す電気信号を電流値記憶器105に出力する。具体的には、温度検知器107は、検出した温度を電気信号に変換する温度センサと、電気信号を増幅するアンプと、電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するAD変換器を備えてもよい。
以上の構成により、磁気抵抗メモリ装置100は、書き込み電流値及び読み出し電流値を制御する。次に、磁気抵抗メモリ装置100が書き込み電流値及び読み出し電流値を制御する動作について説明する。
まず、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値の最大値及び最小値を求める動作(テストモード)について説明する。メモリセル101−1〜101−nは、個々の素子のばらつき等により、書き込み電流値及び読み出し電流値にばらつきがある。そこで、書き込み/読み出し回路103−1がメモリセル101−1〜101−nに情報を書き込むのに必要な最低限の書き込み電流値をメモリセル単位で検出する。そして、電流検出器104は、それぞれのメモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値の最大値と最小値をそれぞれ検出する。
具体的には、電流制御器106が書き込み/読み出し回路103−1に書き込み電流を所定の最低電流値に設定する。そして、書き込み/読み出し回路103−1は、所定の最低電流値で書き込み電流を流して、メモリセル101−1に情報を書き込む。その後、書き込み/読み出し回路103−1は、メモリセル101−1から情報を読み出す。
書き込み/読み出し回路103−1は、メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致している場合、書き込みが成功したと判断し、書き込み電流値を電流検出器104に出力する。また、書き込み/読み出し回路103−1は、書き込み成功の結果をセレクタ102及び電流制御器106に出力する。
書き込み/読み出し回路103−1は、メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致していない場合、書き込みが失敗したと判断し、書き込み失敗の結果を電流制御器106に出力する。
電流制御器106が書き込み失敗の結果を受けた場合、電流制御器106は、書き込み電流値を増加させる指示を書き込み/読み出し回路103−1に出力する。書き込み電流値を増加させる幅は、予め設定された値が好適である。
書き込み/読み出し回路103−1は、書き込み電流値を増加させる指示に従い、メモリセル101−1に情報を書き込む。その後、書き込み/読み出し回路103−1は、メモリセル101−1から情報を読み出す。そして、上述と同様に、書き込み/読み出し回路103−1は、メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致しているか否か判断する。
メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致している場合の動作は、上述の通りである。また、メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致していない場合の動作も、上述の通りである。
メモリセル101−1に書き込んだ情報と、メモリセル101−1から読み出した情報が一致するまで上述の動作を繰り返す。
セレクタ102が書き込み成功の結果を受けると、セレクタ102は、書き込み及び読み出しする対象をメモリセル101−1からメモリセル101−2に変更する。また、電流制御器106が書き込み成功の結果を受けると、電流制御器106は、書き込み/読み出し回路103−2に書き込み電流を所定の最低電流値に設定する。
そして、メモリセル101−1に対する上述の動作と同様に、電流制御器106は、メモリセル101−2に書き込んだ情報と、メモリセル101−2から読み出した情報が一致するまで、書き込み電流値を段階的に増加させる。そして、書き込み/読み出し回路103−2は、メモリセル101−2に書き込んだ情報と、メモリセル101−2から読み出した情報が一致している場合、書き込みが成功したと判断し、書き込み電流値を電流検出器104に出力する。
同様に、メモリセル101−3〜101−nの書き込み電流値についても情報を書き込むのに必要な最低限の書き込み電流値をメモリセル単位で検出する。
このように、電流制御器106及び書き込み/読み出し回路103−1〜103−nは、メモリセル単位でメモリセル101−3〜101−nの書き込み電流値を検出する。
以上の動作により書き込み電流値が検出される。次に、上述の温度と書き込み電流値の最大値と最小値の関係について説明する。図2は、テストモードにおける、温度と書き込み電流値の最大値と最小値の関係を示すグラフである。図2において、縦軸は書き込み電流値を示し、横軸はメモリセルの温度を示す。
上述のテストモードのように、所定の最低電流値で書き込みが成功するか否か判断し、成功するまで書き込み電流値を増加させる場合、図2に示すように、最も早く書き込みに成功したセルの書き込み電流値が、書き込み電流値の最小値となる。そして、図2に示すように、最も遅く書き込みに成功したセルの書き込み電流値が、書き込み電流値の最大値となる。
図2に示すように一つの温度におけるセルの書込み特性のばらつきを、電流値記憶器105は記憶することになる。
つぎに、書き込み/読み出し回路103−1〜103−nの詳細について説明する。以下、書き込み/読み出し回路103−1〜103−nの構成を、書き込み/読み出し回路103として説明する。図3は、実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の書き込み/読み出し回路の概略構成を示すブロック図である。図3において、書き込み/読み出し回路103は、書き込み回路131と、読み出し回路132と、判定器133と、レジスタ134とを備える。
書き込み回路131は、データバスを介して外部等から書き込む情報を受け取る。そして、書き込み回路131は、セレクタ102から対応するメモリセル101が選択されている場合に、電流制御器106から指示された書き込み電流でメモリセル101に情報を書き込む。また、書き込み回路131は、書き込む情報を判定器133に出力する。
読み出し回路132は、セレクタ102から対応するメモリセル101が選択されている場合に、メモリセル101から情報を読み出す。そして、読み出し回路132は、読み出した情報を判定器133に出力する。また、読み出し回路132は、読み出した情報を、データバスを介して外部等に出力する。
判定器133は、書き込み回路131から出力された情報と、読み出し回路132から出力された情報とが同じであるか否か判定する。そして、書き込み回路131から出力された情報と、読み出し回路132から出力された情報とが同じである場合、判定器133は、レジスタ134が記憶した書き込み電流値を出力することを、レジスタ134に指示する。
レジスタ134は、電流制御器106から指示された書き込み電流を記憶する。電流制御器106から新たな書き込み電流値が指示された場合、レジスタ134は、新たに指示された書き込み電流値を記憶する。そして、判定器133から指示された場合、レジスタ134は、記憶した書き込み電流値を電流検出器104に出力する。
以上の構成により、書き込み/読み出し回路103−1〜103−nは、情報を書き込むのに必要な最低限の書き込み電流値をメモリセル単位で検出する。
次に、電流検出器104の詳細について説明する。図1に示すように電流検出器104は、最小電流検出器104−1と、最大電流検出器104−2とを備える。最小電流検出器104−1は、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流の最小値を検出する。そして、最大電流検出器104−2は、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流の最大値を検出する。
まず、最小電流検出器104−1の構成について説明する。図4は、実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の最小電流検出器の概略構成を示すブロック図である。図4において、最小電流検出器104−1は、比較器142とレジスタ143と、とを備える。
比較器142は、レジスタ143に記憶した書き込み電流値と、書き込み/読み出し回路103−1〜103−nから出力された書き込み電流値とを比較する。そして、比較器142は、比較した結果、電流値が小さい書き込み電流値をレジスタ143及び電流値記憶器105に出力する。
レジスタ143は、比較器142から出力された書き込み電流値を記憶する。
以上の構成により、最小電流検出器104−1は、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流の最小値を検出する。
次に、最大電流検出器104−2の構成について説明する。図5は、実施の形態1に係る磁気抵抗メモリ装置の最大電流検出器の概略構成を示すブロック図である。図5において、最大電流検出器104−2は、比較器144とレジスタ145と、とを備える。
比較器144は、レジスタ145に記憶した書き込み電流値と、書き込み/読み出し回路103−1〜103−nから出力された書き込み電流値とを比較する。そして、比較器144は、比較した結果、電流値が大きい書き込み電流値をレジスタ145及び電流値記憶器105に出力する。
レジスタ145は、比較器144から出力された書き込み電流値を記憶する。
以上の構成により、最大電流検出器104−2は、メモリセル101−1〜101−nの書き込み電流の最大値を検出する。
このように、実施の形態1の磁気抵抗メモリ装置によれば、メモリセル単位で書き込み可能となる電流値を検出し、書き込み可能となる電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を記憶し、最大値に基づいてメモリセルの書き込み電流値を制御する動作、及び最小値に基づいてメモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行うことにより、メモリセルの温度が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる。
なお、この書き込み電流値の最大値と最小値は、メモリセルの温度により変化する。図6〜8は、磁気トンネル接合素子を用いたメモリにおける磁化反転確率と電流値との関係を示す図である。図6〜8において、横軸は記録電流(書き込み電流値)を示し、縦軸は、メモリの記憶槽の磁化反転確率を示す。また、図6〜8において、ECC(Exchange Coupled Composite)、TCC(TC Controlled:キュリー温度制御)、TOC ECC−likeは、磁気トンネル結合素子を用いたメモリの構造を示す。図6は、273K(0℃)における磁化反転確率と電流値との関係を示す。図7は、300K(27℃)における磁化反転確率と電流値との関係を示す。図8は、353K(80℃)における磁化反転確率と電流値との関係を示す。図6〜8に示すように、低温では記録電流が増加する。これは複合膜の熱安定性が向上しているのと相関する。逆に、高温では記録電流が小さくなる。
このように、メモリセルには、書き込み電流値及び読み込み電流値に温度依存性があるので、磁気抵抗メモリ装置100は、メモリセルの温度に基づいて書き込み電流値の最大値及び/または最小値を制御する。
具体的には、上述のテストモードの動作を温度別に行い、各温度単位で電流検出器104が、この検出した書き込み電流値の最大値と最小値を検出する。
そして、電流値記憶器105は、書き込み時のメモリセル101−1〜101−nの温度と該電流の最大値及び/または最小値とを対応付けて記憶する。
その後、電流値記憶器105は、温度検知器107から出力された温度に対応する電流値の最大値及び/または最小値を電流制御器106に出力する。
電流制御器106は、電流値記憶器105から出力された該電流の最大値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの書き込み電流値を制御する。また、電流制御器106は、電流値記憶器105から出力された該電流の最小値に基づいてメモリセル101−1〜101−nの読み出し電流値を制御する。
次に、温度依存性を考慮した書き込み電流値と読み出し電流値の例について説明する。図9は、温度と書き込み電流値の最大値と最小値の関係を示すグラフである。図9において、縦軸は書き込み電流値を示し、横軸はメモリセルの温度を示す。
図9において、書き込み電流予測曲線は、電流値記憶器105に記憶した温度と書き込み電流値の最大値との関係から導かれる曲線である。そして、書き込み電流調整値は、電流制御器106が制御する書き込み電流値である。
同様に、読み出し電流予測曲線は、電流値記憶器105に記憶した温度と書き込み電流値の最小値との関係から導かれる曲線である。そして、読み出し電流調整値は、電流制御器106が制御する読み出し電流値である。
温度依存をモデル化した計算式を用いてもよいし、あるいは事前にモデル化した温度依存性をもとにしたルックアップテーブルを保持しておいてもよい。
このように、実施の形態1の磁気抵抗メモリ装置によれば、書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方と、温度センサが測定した温度との対応関係を記憶し、書き込み時の温度に対応する最大値に基づいてメモリセルの書き込み電流値を制御する動作、書き込み時の温度に対応する最小値に基づいてメモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行うことにより、メモリセルの温度が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶し、このアドレスのメモリセルの書き込み電流値に基づいて書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方の記憶を更新する例について説明する。
図10は、実施の形態2に係る磁気抵抗メモリ装置の概略構成を示すブロック図である。図10において、図1と同一の構成については、同一の番号を付し、説明を省略する。図10において、磁気抵抗メモリ装置200は、メモリセル101−1〜101−nと、セレクタ201と、書き込み/読み出し回路103と、電流検出器104と、電流値記憶器202と、電流制御器203と、温度検知器107と、を備える。
セレクタ201は、セレクタ102の機能に加えて、最大値及び最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを電流値記憶器202に出力する。
電流値記憶器202は、電流値記憶器105の機能に加えて、書き込み電流の最大値及び最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶する。具体的には、電流値記憶器202は、書き込み電流の最大値が電流検出器104から出力されたタイミングでセレクタ201から出力されたメモリセルのアドレスを記憶する。同様に電流値記憶器202は、書き込み電流の最小値が電流検出器104から出力されたタイミングでセレクタ201から出力されたメモリセルのアドレスを記憶する。
電流制御器203は、電流制御器106の機能に加えて、任意のタイミングで実施の形態1で説明したテストモードを、電流値記憶器202に記憶したアドレスのメモリセルに対して実行する。
以上の構成により、磁気抵抗メモリ装置200は、任意のタイミングで、書き込み電流の最大値及び最小値の少なくとも一方を更新することができる。
例えば、実際の製品では経年劣化による特性の変動が問題となる可能性も考えられる。実施の形態2の磁気抵抗メモリ装置200は経年劣化への対応を可能とするものである。
例えば、この動作は、市場で製品の使用が始まった後に、例えば1ヶ月おきなど決められた期間ごとに、量産試験時と同様の試験を行う。実施の形態1との違いは、量産試験時に限界電流を与える最も書込みの遅いセル(書き込み電流値が最大のセル)と早いセル(書き込み電流値が最小のセル)のアドレスを記憶した「特徴アドレス」の情報を用い、そのアドレスの電流値の変動のみを試験することである。
このような仕組みにより、市場での動作中に長時間ユーザーの要求する動作を中断することなく、限界電流の記憶値のみを劣化に応じて更新することが出来る。具体的には、量産試験時の書込み電流検出とほとんど同じ動作を行うが、その検出対象は最も書込みの遅いセルと早いセルの2アドレスのみであり、その時の電流値と動作温度を新たな限界電流として上書き記憶する。
なお、実施の形態2では動作時に散発的にユーザーの要求しない読み書きが発生するので僅かな読み書きの性能劣化が発生するが、引き換えに長期的な信頼性の向上を実現できるので、例えばデータを長期間安定的に保持する必要のあるeFLASHなどの置き換えに最適である。
このように、実施の形態2の磁気抵抗メモリ装置によれば、書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶し、このアドレスのメモリセルの書き込み電流値に基づいて書き込み電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方の記憶を更新することにより、経年劣化により特性が変動しても、書き込み失敗、及び/または、誤った書き込みを低減することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1または実施の形態2で用いるメモリセルに用いられる磁気トンネル接合素子の具体例について説明する。
図11は、実施の形態3にかかる磁気トンネル接合素子の概略構成を示す断面図である。図11において、磁気トンネル接合素子10は、基板11と、バッファ層12と、固定層13と、絶縁層14と、自由層15と、キャップ層16と、を備える。
基板11は、Si基板である。例えば、基板11は、熱酸化膜付きSi基板、またはSi単結晶基板が好適である。
バッファ層12は、基板11上に形成された安定化層である。具体的には、バッファ層12は、Cr、Ta、Au、W、PtまたはTiを含む層である。
固定層13は、ホイスラー合金膜を主成分とする層13Aと、Co/Pt多層膜13Bとから構成される。好ましくはホイスラー合金膜を主成分とする層13Aは、Co基フルホイスラー(Co-based full-Heusler)合金を主成分とする層である。具体的には、Co基フルホイスラー合金は、CoFeSi、CoMnSi、CoFeMnSi、CoFeAl、またはCoCrAlとすることができる。また、Co/Pt多層膜13Bは、大きな垂直磁気異方性を持たせるために備えられている。図1に示すように、ホイスラー合金膜を主成分とする層13Aは、絶縁層14と接合し、Co/Pt多層膜13Bは、バッファ層12と接合している。また、固定層13は、参照層とも呼ばれる。
絶縁層14は、絶縁物質を主成分とする層である。絶縁層14は、強磁性を有する固定層13及び自由層15に挟まれている。そして、固定層13及び自由層15との接合面に対して垂直に電圧が印加されることにより、トンネル効果によって磁気トンネル接合素子10に電流が流れる。
自由層15は、垂直保持層15Aと、高分極率磁性層15Bと、非磁性層15Cを備える。図1に示すように、これらの層は、絶縁層14側から垂直保持層15A、非磁性層15C、高分極率磁性層15Bの順に積層している。そして、高分極率磁性層15Bにキャップ層16が積層している。また、自由層15は、記録層とも呼ばれる。
垂直保持層15Aは、磁化容易軸に磁場方向を保持する層である。以下、磁化容易軸と平行な方向を垂直方向、磁化容易軸に垂直な面を面内として説明する。そして、垂直保持層15Aは、温度上昇により磁気異方性が垂直から面内に変化する層である。例えば、垂直保持層15Aは、磁化率が0となる補償温度Tnを有するフェリ磁性体であってもよい。また、例えば、垂直保持層15Aは、RE−TM(Rare Earth - Transition Metal:希土類−遷移金属)合金を主成分とする層である。具体的には、垂直保持層15Aは、Gd32Fe68−xCox(at%)を主成分とする層である。Gd32Fe68−xCoxとの表現は、Coがx(at%)含まれており、Gdが32−x(at%)、Fe68(at%)、それぞれ含まれていることを意味する。例えばxは10であり、垂直保持層15Aは、Gd22Fe68Co10を主成分とする層としてもよい。
また、垂直保持層15Aの膜厚は、5nm以上10nm以下が好ましい。なお、垂直保持層15Aにおける、温度変化による磁気異方性の変化の詳細については、後述する。
高分極率磁性層15Bは、高いスピン偏極率を有する層である。例えば、高分極率磁性層15Bは、L2構造またはB2構造をもつホイスラー合金膜を主成分とする層である。好ましくは高分極率磁性層15Bは、Co基フルホイスラー合金を主成分とする層である。具体的には、Co基フルホイスラー合金は、CoFeB、CoFeMnSi、CoFeSi、CoMnSi、CoFeAl、またはCoCrAlとすることができる。
非磁性層15Cは、非磁性の物質からなる層である。具体的には、非磁性層15Cは、Ta、Pt、PdまたはWを主成分とする層である。非磁性層15Cは、垂直保持層15Aと高分極率磁性層15Bとの間に積層されることにより、垂直保持層15Aと高分極率磁性層15Bとのアシスト関係を制御する。
例えば、高分極率磁性層15Bの垂直磁気が反転する時に、面内磁気が反転を妨げる等必要以上に影響しないように、且つ高分極率磁性層15Bの垂直磁気が反転後に、垂直保持層15Aの磁化方向が高分極率磁性層15Bの磁化方向と同じとなるようにすることが望ましい。
したがって、非磁性層15Cは、垂直保持層15Aと高分極率磁性層15Bが磁気的にカップリングできる程度の厚さとすることが望ましい。例えば、非磁性層15Cの膜厚は1nm以下であることが好ましい。
キャップ層16は、自由層15上に形成された安定化層である。具体的には、キャップ層16は、Ru及びTaを含む層である。
この実施の形態3の磁気トンネル接合素子は、実施の形態1または実施の形態2の磁気抵抗メモリ装置に適用することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1または実施の形態2で用いるメモリセルの具体例について説明する。具体的には、実施の形態4では、実施の形態3の磁気トンネル接合素子を用いた磁気抵抗メモリについて説明する。
図12は、実施形態4に係る磁気抵抗メモリの一例の要部を表す斜視図である。
図12において、磁気抵抗メモリは、メモリセル30、ビット線31、コンタクトプラグ35及び37、及びワード線38を備える。
メモリセル30は、半導体基板32、拡散領域33及び34、ソース線36、ゲート絶縁膜39及び磁気トンネル接合素子10を備える。磁気トンネル接合素子10は、実施の形態1の磁気トンネル接合素子10に対応するが、実施の形態2の磁気トンネル接合素子20を用いてもよい。
磁気抵抗メモリは、複数のメモリセル30をマトリクス状に配置し、複数本のビット線1及び複数本のワード線38を用いて、互いに接続することにより形成される。MRAMは、スピントルク注入方式を用いて、データの書き込み処理が実行される。
半導体基板32は、上面に拡散領域33及び34を有し、拡散領域33は、拡散領域34から所定の間隔を空けて配置されている。拡散領域33はドレイン領域として機能し、拡散領域34はソース領域として機能する。拡散領域33は、コンタクトプラグ37を介して磁気トンネル接合素子10に接続される。
ビット線側電極31は、半導体基板32の上方に配置されるとともに、磁気トンネル接合素子10に接続される。ビット線31は、書き込み回路(不図示)及び読み出し回路(不図示)に接続されている。
拡散領域34はコンタクトプラグ35を介してソース線36に接続される。ソース線36は、書き込み回路(不図示)及び読み出し回路(不図示)に接続されている。
ワード線38は、拡散領域33及び拡散領域34に接するように、ゲート絶縁膜39を介して半導体基板32に配置される。ワード線38とゲート絶縁膜39とは、選択トランジスタとして機能する。ワード線38は、図示しない回路から電流を供給されて活性化し、選択トランジスタとしてターンオンする。
この磁気抵抗メモリは、ビット線31と拡散領域33とが電極として、磁気トンネル接合素子10に電圧を印加し、電圧印加により一定方向に揃えられた電子のスピントルクが強磁性体層の磁化方向を変化させる。そして、電流方向を変えることにより、磁気抵抗メモリに記録されるデータの値を変えることができる。
この実施の形態4の磁気抵抗メモリは、実施の形態1または実施の形態2の磁気抵抗メモリ装置に適用することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。実施の形態1では、メモリセルが一次元である例について説明しているが二次元以上の配列であってもよい。この場合、メモリセルに対するアドレッシングはマトリックス状のアドレッシング回路により構成されることが好適である。
また、上記実施の形態では、温度センサを設ける例について説明しているが、装置の温度が一定である環境、または恒温装置内で備える場合には、温度センサ及び温度に関する制御の構成を備えなくてもよい。
また、上記実施の形態において、装置の温度を上昇させる方法は、回路動作による温度を上昇させてもよく、またヒータ回路を設ける等により温度を上昇させてもよい。
また、温度検知回路の特性の調整はヒューズ、不揮発セル、あるいはコマンドによって実行してもよい。また、温度検知信号の出力形態は、温度に正の依存を持つアナログ信号に限定されず、他の出力形態であってもよい。また、最適な電流に関する情報の信号、電流を調整する信号は代表的にはカレントミラー回路によって実現可能であるが、カレントミラー回路に限定されず、例えば電流設定値を量子化したデジタル信号等を用いてもよい。
また、この実施例では出荷後にユーザーの使用中の読み書きの性能に影響を与えないので、例えば高速なランダムアクセスを必要とするeSRAMなどの置き換えに最適である。
本発明は周辺温度によって、データ書き換えのための反転記録電値とデータを読み取るときに必要なセンス電流を変化させる電流制御回路を具備することにより、−40℃〜+125℃の広範囲の動作温度でも、使用可能な低電力、高信頼性を有する磁気トンネル接合素子デバイスを提供するためのものである。
100、200 磁気抵抗メモリ装置
101 メモリセル
102、201 セレクタ
103 回路
104 電流検出器
104−1 最小電流検出器
104−2 最大電流検出器
105、202 電流値記憶器
106、203 電流制御器
107 温度検知器
131 書き込み回路
132 読み出し回路
133 判定器
134、143、145 レジスタ
142、144 比較器

Claims (6)

  1. 磁気トンネル接合素子を有する、複数のメモリセルと
    前記メモリセル単位で書き込み可能となる電流値を検出する検出回路と、
    前記検出回路で検出した書き込み可能となる電流値の最大値及び最小値の少なくとも一方を記憶する電流値記憶器と、
    前記最大値に基づいて前記メモリセルの書き込み電流値を制御する動作、及び前記最小値に基づいて前記メモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行う電流制御回路と、を備える磁気抵抗メモリ装置。
  2. 前記電流制御回路は、前記メモリセルの書き込み電流値を前記最大値以上に制御する請求項1に記載の磁気抵抗メモリ装置。
  3. 前記電流制御回路は、前記メモリセルの読み出し電流値を前記最小値以下に制御する請求項1または2に記載の磁気抵抗メモリ装置。
  4. 前記磁気抵抗メモリ装置の温度を測定する温度センサと、を備え、
    前記電流値記憶器は、前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方と、前記温度センサが測定した温度との対応関係を記憶し、
    前記電流制御回路は、書き込み時の温度に対応する前記最大値に基づいて前記メモリセルの書き込み電流値を制御する動作、書き込み時の温度に対応する前記最小値に基づいて前記メモリセルの読み出し電流値を制御する動作、の少なくとも一方の制御動作を行う、請求項1から3のいずれかに記載の磁気抵抗メモリ装置。
  5. 前記電流値記憶器は、前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方を検出したメモリセルのアドレスを記憶し、前記アドレスのメモリセルの書き込み電流値に基づいて前記最大値及び前記最小値の少なくとも一方の記憶を更新する請求項1から4のいずれかに記載の磁気抵抗メモリ装置。
  6. 前記メモリセルは、磁化方向が可変である自由層と、
    磁化方向を所定の方向に維持する固定層と、
    前記自由層と前記固定層との間に設けられた絶縁層と、を備え、
    前記自由層は、垂直保持層と高分極率磁性層とを含む、請求項1から5のいずれかに記載の磁気抵抗メモリ装置。
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