JP2012064152A - 作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性のある制動機構を有する作業車を、構造を複雑化することなく提供する。
【解決手段】支軸71に対してスライド移動可能な左右一対のスライド部材73と、左右のスライド部材73に夫々係止する左右一対の揺動機構16,34と、操向操作具8の操向操作によって左右の揺動機構16,34を各別に揺動させるアクチュエータ15と、制動操作具30と左右の揺動機構16,34とを連係可能なリンク機構31と、を備え、操向操作具8の操向操作によって、左右一対の走行装置に各別にエンジンの駆動力を伝達する伝動状態と左右の走行装置を各別に制動する制動状態と、に切り替え可能であると共に、制動状態において、リンク機構31と左右の揺動機構のうち操向操作された側の揺動機構16,34とが離間し、伝動状態において、制動操作具30が制動操作されると、左右の揺動機構16,34がリンク機構31によって制動状態となる方向に押圧される。
【選択図】図3

Description

本発明は、ミッションケースに架設された支軸に対してスライド移動可能に外装された左右一対のスライド部材と、揺動自在であって、左右のスライド部材に夫々係止する左右一対の揺動機構と、操向操作具の操向操作によって作動して、左右の揺動機構を各別に揺動させるアクチュエータと、制動操作具と左右の揺動機構とを連係可能なリンク機構と、を備え、操向操作具の操向操作によってスライド部材が支軸に沿ってスライド移動して、左右一対の走行装置に各別にエンジンの駆動力を伝達する伝動状態と、左右の走行装置を各別に制動する制動状態と、に切り替え可能である作業車に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載の作業車においては、制動操作具(文献では「ブレーキペダル」)と左右の揺動機構(文献では「操作部」)とを、インナーワイヤとアウターワイヤとで連係していた。詳細には、アウターワイヤを左右の揺動機構のうちの一方に接続すると共に、インナーワイヤを他方の揺動機構に接続してあった。また、特許文献1に記載の作業車は、左右のスライド部材(文献では「サイドギヤ」)と、エンジンの駆動力を伝達する第1伝動ギヤと、制動操作具の制動操作によって制動される左右の第2伝動ギアと、を支軸(文献では「支持軸」)上に備えている。これらの構成において、制動操作具を制動操作すると、インナーワイヤとアウターワイヤとの作用によって左右の揺動機構が揺動し、左右のスライド部材が第1伝動ギヤと離間してエンジンの駆動力の伝達が遮断され、さらにスライド部材が第2伝動ギアと咬合すると制動状態となる。
即ち、引用文献1に記載の作業車では、操向操作具の操向操作によって伝動状態と制動状態とを切替可能な左右一対の揺動機構に制動操作具をレリーズワイヤによって連係し、制動操作具によって揺動機構を直接的に操作可能に構成することにより、操向機構とは別の制動機構を設けなくとも、走行中の作業車を制動する機能、いわゆる走行ブレーキ機能や、駐車ブレーキ機能を備えることを可能としていた。
特開平6−32157号公報
しかしながら、引用文献1に記載の作業車は、レリーズワイヤによって制動操作具と揺動機構とを連係する構成であって、制動操作具による操作によって、揺動機構の側でインナーワイヤがアウターワイヤに対して相対的に出退し、アウターワイヤのうちの揺動機構への接続端部とインナーワイヤのうちの揺動機構への接続端部との相対距離が変化して揺動機構が揺動するものである。即ち、制動操作具による操作がなされていないときは、インナーワイヤのアウターワイヤからの突出長は一定である。
したがって、操向操作具の操向操作によってアクチュエータ(文献では「油圧シリンダ」)が作動して揺動機構が揺動操作されたとき、インナーワイヤのアウターワイヤからの突出長は一定であるので、インナーワイヤのうちアウターワイヤから突出している部分が局所的に撓んで、アウターワイヤのうちの揺動機構への接続端部とインナーワイヤのうちの揺動機構への接続端部との相対距離の変化を吸収することとなる。
このため、操向操作に基づくインナーワイヤの撓みが繰り返されると、インナーワイヤの疲労劣化が早期に進行し、制動操作具の操作によってインナーワイヤに張力が作用したときにインナーワイヤが切断されるといった事態が生じる虞がある。
本発明は上記実情に鑑み、耐久性のあるブレーキ機能を有する作業車を、構造を複雑化することなく提供することを目的としている。
本発明に係る作業車の第一特徴構成は、ミッションケースに架設された支軸に対してスライド移動可能に外装された左右一対のスライド部材と、揺動自在であって、左右の前記スライド部材に夫々係止する左右一対の揺動機構と、操向操作具の操向操作によって作動して、左右の前記揺動機構を各別に揺動させるアクチュエータと、制動操作具と前記左右の揺動機構とを連係可能なリンク機構と、を備え、前記操向操作具の操向操作によって前記スライド部材が前記支軸に沿ってスライド移動して、左右一対の走行装置に各別にエンジンの駆動力を伝達する伝動状態と、左右の前記走行装置を各別に制動する制動状態と、に切り替え可能であると共に、前記操向操作具の操向操作による前記制動状態において、前記リンク機構と、前記左右の揺動機構のうち操向操作された側の揺動機構と、が離間し、前記操向操作具の操向操作による前記伝動状態において、前記制動操作具が制動操作されると、前記リンク機構が左右の前記揺動機構に当接して、前記制動状態となる方向に左右の前記揺動機構が押圧される点にある。
本構成によると、操向操作具の操向操作による伝動状態においては、制動操作具が制動操作されると、リンク機構の当接によって左右の揺動機構が押圧され、左右の走行装置に対して制動状態が現出される一方で、操向操作具の操向操作による制動状態においては、リンク機構と、左右の揺動機構のうち操向操作された側の揺動機構と、が離間して、リンク機構による連係が切断される。即ち、操向操作具及び制動操作具の何れの操作によっても揺動機構が揺動する構成として、揺動機構及びスライド部材を共用しつつも、操向操作具による揺動機構の揺動動作による影響をリンク機構に与えることがない。したがって、リンク機構が操向操作に基づいて疲労劣化することがなく、耐久性に優れたブレーキ機能を有する作業車とすることができる。
本発明に係る作業車の第二特徴構成は、前記揺動機構は、前記スライド部材に係止する第一揺動部材と、前記第一揺動部材と同一の揺動軸芯上に配設され、前記第一揺動部材と一体的に揺動する第二揺動部材と、を備え、前記リンク機構は、前記第二揺動部材を押圧して揺動させる押圧部を備えた点にある。
本構成であれば、スライド部材に係止してスライド移動させる第一揺動部材と、第一揺動部材とは別の第二揺動部材と、を揺動機構に備え、第二揺動部材を押圧する押圧部をリンク機構に備えるといった簡易な構成で、操向操作具及び制動操作具の何れの操作によっても第一揺動部材を揺動させつつ、操向操作具による第一揺動部材の揺動動作による影響をリンク機構に与えないことを実現できる。また、第二揺動部材を第一揺動部材と同じ揺動軸芯上で揺動する部材で構成しているため、押圧部によって第二揺動部材に作用するトルクを効率よく第一揺動部材に作用させられ、制動操作具による制動精度が高い。
本発明に係る作業車の第三特徴構成は、左右の前記第二揺動部材は、前記揺動軸芯上に配設されて、揺動中心となる揺動中心部と、前記揺動中心部から延設されて、前記押圧部に押圧される被押圧部と、を夫々備え、前記揺動軸芯の方向から観て、左右の前記被押圧部は互いに重なるよう配設され、かつ、前記押圧部は左右の前記被押圧部が重なっている箇所に配設された点にある。
本構成によると、左右の被押圧部が重ねられて配設されているため、一つの押圧部で二つの被押圧部を同時に押圧可能である。したがって、部品点数を抑えられると共に、左右の第二揺動部材には同じ大きさの力が同じタイミングで付与され、この結果、特に走行中におけるブレーキのバランスが良く、ブレーキ操作によって機体が左右にぶれにくい。
本発明に係る作業車の第四特徴構成は、前記押圧部は、左右の前記被押圧部の夫々に対して回転可能かつ各別に当接可能な二つのローラー部を備えた点にある。
上述の構成により、左右の第二揺動部材は制動操作によって異なる方向に揺動するところ、本構成であれば、左右の第二揺動部材の各々に対して別のローラー部を当接させられる。このため、二つのローラー部は、左右の第二揺動部材の夫々の揺動動作に追従して各別に回転する。したがって、左右の第二揺動部材が異なる方向に揺動する構成であっても、押圧部と被押圧部との間における摩擦が軽減され、部材の磨耗を防止できる。
本発明に係る作業車の第五特徴構成は、二つの前記ローラー部を同一の軸芯上に備えた点にある。
本構成によると、二つのローラー部が同一の軸芯上に備えられているため、二つのローラー部が異なる軸芯上に配設されている場合と比較して、設置スペースを小さくできる。よって、揺動機構の周辺をコンパクトな構成とすることができる。
は、本発明に係るコンバインの全体左側面図である。 は、駆動力の伝動系のギアトレインを示す正面図である。 は、操向操作の伝動系と、駐車ブレーキ操作の伝動系との関係を示す模式正面図である。 は、ブレーキペダルを踏み込んでいないときのブレーキペダル周辺の縦断側面図である。 は、ブレーキペダルを踏み込んだときのブレーキペダル周辺の縦断側面図である。 は、ブレーキペダル周辺の縦断正面図である。 は、シリンダブロック周辺の縦断側面図である。 は、シリンダブロック周辺の縦断正面図であって、(a)はブレーキペダルを踏み込んでいないときの図であり、(b)はブレーキペダルを踏み込んだときの図であり、(c)は操向レバーを左旋回操作したときの図である。 は、ブレーキペダルとリンク機構と揺動機構との分解斜視図である。 は、第一の別実施形態に係るブレーキペダルの全体の縦断側面図である。 は、第一の別実施形態に係るロックペダル周辺の縦断側面図であって、(a)は位置固定するときの状態を示す図であり、(b)は位置固定を解除するときの状態を示す図である。 は、第一の別実施形態に係るブレーキペダル及びロックペダルの分解斜視図である。
以下、本発明を自脱型のコンバインの旋回伝動装置に適用した例を図面に基づいて説明する。
1.コンバインの全体構成
本発明に係るコンバインは、稲、麦などを収穫する自脱型のコンバインであって、図1に示すごとく、機体の骨格である機体フレーム1と、機体を支持する左右一対のクローラ式の走行装置2(特に区別する場合には、左側の走行装置を2L,右側の走行装置を2Rと表記する)と、機体フレーム1の前部に連結された刈取部3と、機体フレーム1の後側に設けた脱穀装置4及びグレンタンク5と、を備えている。脱穀装置4は、フィードチェーン9を機体の左横側に備えている。また、機体フレーム1の前側には、機体右側に運転座席を有する運転部6を備えてある。
エンジンE(図2参照)は運転部6の下方に備えられている。また、機体フレーム1の前端部には走行伝動装置7が備えられている。エンジンEから出力された駆動力は、走行伝動装置7によって変速されて走行装置2に伝達される。これにより走行装置2が駆動し、コンバインは走行する。
〔エンジン駆動力の伝動系〕
エンジンEの駆動力が走行装置2、刈取部3、脱穀装置4に伝達される伝動系を図2に基づいて説明する。
図2に示すごとく、エンジンEの出力軸と脱穀装置4の入力軸とは伝動ベルトで連係されており、エンジンEの駆動力は、脱穀フィードチェーン9(図1参照)や不図示の扱胴や選別装置等に伝達される。
続いて、エンジンEの駆動力が走行装置2、刈取部3に伝達される構造について説明する。走行伝動装置7は、走行主変速部としての静油圧式無段変速装置(以下、「HST」と称する)50と走行ミッション部60とを備えている。エンジンEの出力軸とHST50の入力軸53とは伝動ベルトで連係されている。これにより、エンジンEの駆動力はHST50に伝達される。HST50は、変速ケースTCに収容されている。また、HST50は、容量が可変であってアキシャルプランジャ形の油圧ポンプ51と、油圧ポンプ51からの圧油によって駆動されるアキシャルプランジャ形の油圧モータ52と、を備えている。入力軸53は、油圧ポンプ51に連結されており、変速ケースTCに回転自在に支持されている。HST50に伝達されたエンジンEの駆動力は、HST50によって前進駆動力または後進駆動力に変換され、油圧モータ52に連結された出力軸54から出力される。なお、HST50は、前進側においても後進側においても、駆動力を無段階に変速することが可能である。
走行ミッション部60は、変速ケースTCの走行機体下方側に隣接配設したミッションケースMCに収容してある。走行ミッション部60は、走行副変速部61、旋回伝動装置62、駆動伝達軸63等を備えている。HST50の出力軸54は、変速ケースTCとミッションケースMCとに亘って回転自在に支持されている。ミッションケースMC内において、出力軸54と、刈取部3の側への入力軸及び走行副変速部61の入力軸とが各別にギア連係されている。これにより、HST50から出力された駆動力は、刈取部3と走行副変速部61とに各別に伝達される。
走行副変速部61は、HST50から伝達された駆動力を、三種類の減速比で減速可能であり、減速した駆動力を旋回伝動装置62のうち後述するセンタギア72に伝達する。
駆動伝達軸63は、旋回伝動装置62の走行機体下方側において、ミッションケースMCに回転自在に支持されている。駆動伝達軸63には、左右一対の駆動伝達ギア64(特に区別する場合には、機体左側の駆動伝達ギアを64L,機体右側の駆動伝達ギアを64Rと称する)が回転自在に支持されている。センタギア72に伝達された駆動力は、旋回伝動装置62を介して左右の駆動伝達ギア64L,64Rに各別に伝達される。
左右の走行装置2は、走行装置2を回転駆動させるクローラ駆動輪体21と、クローラ駆動輪体21に連結されると共に、回転自在にミッションケースMCに支持された走行駆動軸22と、走行駆動軸22に固定された走行ギア23(特に区別する場合には、左側の走行ギアを23L,右側の走行ギアを23Rと称する)と、を夫々備えている。左側の駆動伝達ギア64Lと左側の走行ギア23Lとは常時咬合しており、左側の駆動伝達ギア64Lから左側の走行ギア23Lに駆動力が伝達されると、左側の走行装置2Lが駆動する。同様に、右側の駆動伝達ギア64Rと右側の走行ギア23Rとは常時咬合しており、右側の駆動伝達ギア64Rから右側の走行ギア23Rに駆動力が伝達されると右側の走行装置2Rが駆動する。
〔旋回伝動装置〕
旋回伝動装置62は、図3に示すごとく、運転部6(図1参照)に設けられた「操向操作具」としての操向レバー8が操作されることにより動作する。旋回伝動装置62の作動によって、走行装置2へのエンジンEの駆動力の伝達系の切断と、その伝達系を切断した上での走行装置2へのブレーキとを、左右の走行装置2L,2Rに対して各別に行うことができる。即ち、旋回伝動装置62は、左右の走行装置2L,2Rに対して駆動速度差を与えるものである。
旋回伝動装置62は、図2に示すごとく、ミッションケースMCに回転自在に支持された支軸71と、支軸71に回転自在に支持されたセンタギア72と、センタギア72の左右両側において、夫々支軸71に相対回転可能に外装された左右一対の「スライド部材」としてのクラッチギア73と、支軸71上でのクラッチギア73の移動によって左右の走行装置2L,2Rに各別にブレーキをかける左右一対のサイドブレーキ74と、を備えている。
支軸71の両端は、ミッションケースMCに装着されたブレーキカバーBCにベアリングを介して支持されている。左右のブレーキカバーBCは、ミッションケースMCに複数のボルトで着脱自在に装着されている。
上述したように、センタギア72は、走行副変速部61からのエンジンEの駆動力によって回転する。センタギア72の両側面には、図3に示すごとく、ブロック状の凹凸である爪部72aが周方向に沿って形成されている。
左右のクラッチギア73は、センタギア72を中心として左右対称な構成であるため、ここでは、左側用のクラッチギア73についてのみ説明する。図3に示すごとく、クラッチギア73は支軸71にスライド移動自在に外装されている。クラッチギア73のセンタギア72の側の端部には、爪部72aと対応した形状の爪部73aが周方向に沿って形成されている。クラッチギア73は、操向レバー8の操作によって支軸71に沿って相対移動可能であって、その相対移動によって爪部72aと爪部73aとが咬み合ったり、その咬み合いが外れたりする。クラッチギア73の外周面には、ギアが形成されており、図2に示すごとく、このギアは左側の駆動伝達ギア64Lと常時咬合している。
よって、爪部72aと爪部73aとが咬合しているときは、クラッチギア73はセンタギア72と一体回転し、エンジンEの駆動力が駆動伝達ギア64に伝達される。一方、爪部72aと爪部73aとの咬み合いが外れたときは、エンジンEの駆動力は左側の駆動伝達ギア64Lに伝達されない。
図3に示すごとく、クラッチギア73と支軸71との間にスペースを設け、スプリング75を配設してある。スプリング75は、センタギア72と咬合するようクラッチギア73をセンタギア72の側に付勢する。
図3に示すように、操向レバー8の操作をクラッチギア73に伝達する系として、オイルタンク11のオイルを吐出する油圧ポンプ12と、操向レバー8によって切換え操作され、油圧ポンプ12からの圧油の給排を制御する三位置切換式の制御弁13と、制御弁13からの圧油が流入可能なシリンダブロック14と、シリンダブロック14に出退自在に内装された一対のプランジャ15(特に区別する場合には、左側用のプランジャを15L,右側用のプランジャを15Rと称する)と、を備えている。なお、シリンダブロック14とプランジャ15との間にはスプリング17が配設され、プランジャ15はシリンダブロック14に引退する側に付勢されている。
また、プランジャ15R,15Lの押圧によって揺動軸芯Pの回りに各別に揺動可能な操向アーム部34cと、クラッチギア73の外周面に形成された係止溝73bに係止され、揺動軸芯Pの回りに操向アーム部34cと一体的に揺動して左右のクラッチギア73を各別に操作する操作アーム16(特に区別する場合には、左側用の操作アームを16L,右側用の操作アームを16Rと称する)と、を備えている。
シリンダブロック14は、図4に示すごとくミッションケースMCの前面に形成された取付部に後方傾斜姿勢でボルト固定されている。操向アーム部34cは、シリンダブロック14の下方箇所において、ミッションケースMCの前面に前向き突出姿勢かつ揺動軸芯P回りに回動自在に支持された支軸に固定され、なお、操作アーム16は、ミッションケースMCの内部において、操向アーム部34cが固定された支軸に固定されている。
操向レバー8は、左右に揺動操作可能に構成してある。操向レバー8が中立状態Nのとき、プランジャ15に圧油は作用せず、プランジャ15はシリンダブロック14に最も引退している。このとき、操作アーム16は揺動せず、左右のクラッチギア73は夫々センタギア72と咬合したままである。よって、左右の走行装置2L,2Rには、同じ速度の駆動力が伝達され、コンバインは直進する。
図3において、操向レバー8を運転席側から観て左側へ揺動操作して、中立状態Nから状態L1とすると、左側用のプランジャ15Lが突出して左側用の操向アーム部34cを押圧し、正面視で揺動軸芯Pの回りに反時計回りに揺動させる。よって、左側用の操作アーム16Lが揺動して、クラッチギア73を左側に移動させ、クラッチギア73とセンタギア72との咬み合いが外れる。この結果、左側の走行装置2Lへの駆動力伝達が切断され、コンバインは、左側へ比較的緩やかな回転軌跡を描いて旋回する。
引き続いて操向レバー8を左側にさらに揺動操作して状態L2とすると、図3に示す可変絞り弁18が絞られて、プランジャ15Lがさらに突出する。これにより、左側用の操作アーム16Lが正面視で反時計回りにさらに揺動し、クラッチギア73をさらに移動させる。そして、後述する左側用のサイドブレーキ74がブレーキ入り状態となる。この結果、左側の走行装置2Lにブレーキがかかって、コンバインは、左側の走行装置2Lを中心とした回転軌跡を描いて左側へ旋回する。
操向レバー8を運転席側から観て右側へ揺動操作した場合も同様であって、状態R1とすると、コンバインは右側へ比較的緩やかな回転軌跡を描いて旋回し、状態R2とすると、コンバインは右側の走行装置2Rを中心とした回転軌跡を描いて右側へ旋回する。
即ち、プランジャ15が、本発明に係る「アクチュエータ」に相当する。また、操作アーム16が、本発明に係る「揺動機構」のうちの「第一揺動部材」に相当する。
さらに、操向レバー8を中立状態Nとして、左右両方のクラッチギア73がセンタギア72と咬合した状態が、本発明に係る「伝動状態」に相当し、操向レバー8を状態L2または状態R2として、左右何れかのサイドブレーキ74がブレーキ入り状態となった状態(信地旋回)が、本発明に係る「制動状態」に相当する。
〔サイドブレーキ〕
サイドブレーキ74は、操向レバー8の操作に基づいて左右の走行装置2R,2Lに対して各別にブレーキをかける。左側用のサイドブレーキ74がブレーキ入り状態となることによって、左側への信地旋回が可能であり、右側用のサイドブレーキ74がブレーキ入り状態となることによって、右側への信地旋回が可能である。左右のサイドブレーキ74は左右対称な構成である。なお、サイドブレーキ74を含む旋回伝動装置62は、ミッションケースMC等で囲い込んでオイルバスとしてある。
サイドブレーキ74は、図3に示すごとく、クラッチギア73に対してスライド移動自在に係合されて、クラッチギア73と一体回転可能な第一摩擦板74a、及びブレーキケースBCから突設された突設部74cにスライド移動自在に係合されて、回転不能な第二摩擦板74bを複数枚交互に配設してある。また、クラッチギア73の外周部のうち長手方向における中間部分を径外方向に突起させて、フランジ状の押圧部73cを形成してある。よって、クラッチギア73とセンタギア72との咬み合いが外れた後に、クラッチギア73がセンタギア72から離間する方向に移動すると、フランジ部73dとブレーキケースBCとが第一摩擦板74a及び第二摩擦板74bを挟圧し、ブレーキ制動される。
2.駐車ブレーキ
〔駐車ブレーキの概要〕
コンバインは、図3に示すごとく、「制動操作具」としての足踏み式のブレーキペダル30と、ブレーキペダル30と左右の操作アーム16とを連係可能なリンク機構31と、を備え、駐車ブレーキをかけることが可能である。駐車ブレーキとは、傾斜地における一旦停止時や、駐車時に、左右の走行装置2の両方にブレーキをかけることをいう。
図3に示すごとく、左側用の操向アーム部34cの揺動軸芯Pと同一軸芯上に左側用の制動アーム部34bが配設されるよう、左側用の制動アーム部34bと左側用の操向アーム部34cとを、左側用のブレーキアーム34Lとして一体的に形成してある。また、右側用の操向アーム部34cの揺動軸芯Pと同一軸芯上に右側用の制動アーム部34bが配設されるよう、右側用の制動アーム部34bと右側用の操向アーム部34cとを、右側用のブレーキアーム34Rとして一体的に形成してある。ブレーキペダル30と左右の制動アーム部34b(ブレーキアーム34)とは、リンク機構31によって連係されている。
上述の操向レバー8の操作による伝動状態において、ブレーキペダル30が踏み込まれる(制動操作)と、左右のブレーキアーム34が、リンク機構31によって同時に下方に押圧されて揺動する。これにより、操向アーム部34cが制動アーム部34bと一体的に揺動し、さらに、操作アーム16も操向アーム部34cと一体的に揺動する。操作アーム16の揺動により、左右のクラッチギア73がスライド移動し、左右のサイドブレーキ74が同時にブレーキ入り状態となる。これにより、駐車ブレーキがかかる。
一方で、上述の操向レバー8の操作によって制動状態となって、制動アーム部34bが操向アーム部34cと一体的に揺動しても、制動アーム部34bの揺動方向はリンク機構31と離間する方向であるため、リンク機構31は操向操作によって動作することがない。
〔ブレーキペダル〕
ブレーキペダル30は、図4,図6,図9に示すごとく、足で踏み込み操作されるペダル部30aと、上下方向に延び、ペダル部30aを下方から支持する支持部30bと、を備えている。支持部30bは丸パイプによって形成され、丸パイプは支持部30bの下端で後方向に屈曲されると共に、さらに、後方側で正面視右方向に屈曲され、揺動軸部30cを構成している。丸パイプのうちの支持部30bの下端付近と揺動軸部30cの開放端とを、平板形状のフロントプレート30d及びサイドプレート30eによって上面視四角形状に連結し、ブレーキペダル30の剛性を確保してある。
図9に示すごとく、フロントプレート30dの前面側に、軸受プレート30fをボルトで固定してある。軸受プレート30fは、左右両側を屈曲されており、左右の屈曲部分に、後述する回動ピン31aを回動自在に挿入可能な孔を開口してある。
図4,図6に示すごとく、運転部6の床フレームFを一部切り欠いて、その切り欠いた部分に支持部30bを位置させつつ、床フレームFから下方に延出したブラケットBに揺動軸部30cを回動自在に支持してある。さらに、ブレーキペダル30を、踏み込む前の状態(上方)に付勢するよう、床フレームFとサイドプレート30eとの間に戻しスプリング32を配設してある。
〔リンク機構〕
リンク機構31は、ブレーキペダル30とブレーキアーム34とを連係しており、主には、図4,図6,図9に示すごとく、回動ピン31aと、ロッド31dと、ロッドプレート31eと、ローラー部31kと、を備えている。図4に示すごとく、リンク機構31、戻しスプリング33、ブレーキアーム34、シリンダブロック14等は、ブレーキペダル30の踏み込み方向に沿って、後方に傾斜した状態で配備されている。
回動ピン31aは、図9に示すごとく、軸受プレート30fの左右の孔に挿入され、図6に示すごとく、軸受プレート30fの一方の屈曲部分を挟む状態で二つのストッパリング31cが外嵌されている。これにより、回動ピン31aは、軸受プレート30fに対して、左右方向での移動を拘束されつつ、左右方向の軸芯回りに回動自在である。図6に示すごとく、回動ピン31aのうちストッパリング31cを外嵌したのとは反対側の端部に、ロッド31dの断面形状よりもやや大きい径のロッド挿入孔31bを穿孔してある。回動ピン31aは、ロッド挿入孔31bが軸受プレート30fの他方の屈曲部分の外側に位置するよう、左右方向の位置決めがされている。
ロッド31dは丸鋼で構成してあり、上端から中間付近までネジ溝が切ってある。図9に示すごとく、ロッドプレート31eは、縦断側面視で上下逆のL字形状を有するプレートであり、上端部分にロッド31dの下端部分を接合してある。
また、図7,図9に示すごとく、シリンダブロック14の底面に、平板状のガイドプレート31fを固定してある。ガイドプレート31fには、ロッドプレート31eの断面形状よりもやや大きい形状のガイド孔31gを形成してある。図9に示すごとく、ロッド31dの上端部分をロッド挿入孔31bに挿入しつつ、ロッドプレート31eの立直部分をガイド孔31gに挿入してある。したがって、ロッド31d及びロッドプレート31eは、ロッド31d挿入口及びガイド孔31gに案内されて、一体となって上下方向にスライド移動可能である。
ロッド31dをロッド挿入孔31bに挿入する際、ロッド31dの外周に予めスプリング31jを外装してある。図9に示すごとく、スプリング31jの下端の位置決め部材として、二つの調整ナット31hをロッド31dにある程度締め込んである。ロッド31dの上端部分にスプリング31jを外挿した状態で、ロッド31dの上端部分をロッド挿入孔31bに挿入し、最後に二つの調整ナット31hを締め込んで、ロッド31dの抜け止めを行っている。上下二つずつの調整ナット31hの位置調整によって、スプリング31jの初期圧縮量を調整できる。
また、スプリング31jの収縮の際のガイドとなるように、かつ、スプリング31jの収縮量を制限するために、スプリング31jとロッド31dとの間に円筒形状のカラー31iが介装してある。
即ち、ペダル部30aが踏み込まれた際、スプリング31jはほとんど収縮せず、回動ピン31aはスプリング31jを介してロッド31d及びロッドプレート31eを下方に押圧する。回動ピン31aが軸受プレート30fに対して回動可能であるため、揺動軸部30cを中心とする円弧状のブレーキペダル30の揺動運動は、回動ピン31aにおける接線方向とは異なる方向向きの運動として、ロッド31d及びロッドプレート31eに伝達される。これにより、ロッド31d及びロッドプレート31eは、曲げ応力を受けることなく、図4から図5に示すごとく、円滑に下方に移動する。ただし、下方へ移動するに従って、ロッド31d及びロッドプレート31eはガイド孔31gを支点として後方へ傾くところ、その傾きに対してロッド31d及びロッドプレート31eの総延長が大きく、かつ、その総延長に対してロッドプレート31eのガイド孔31gから下方への突出長が小さいため、ロッドプレート31eの下端部分の前後方向へのブレは小さい。
なお、ロッド31d及びロッドプレート31eの下方への移動は、サイドブレーキ74において第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとが隙間無く整列することにより制限される。その後は、ブレーキペダル30の踏み込んでもロッド31d及びロッドプレート31eは下方へ移動しない一方で、回動ピン31aがカラー30iに当接するまではスプリング30jが収縮し、ブレーキペダル30の踏み込みは可能である。
図7,図8,図9に示すごとく、ロッドプレート31eの下端部分に、二つのローラー部31kを前後方向の同一軸芯上で回転可能なように配設してある。二つのローラー部31kはベアリング構造を採用してあり、前後方向向きの軸部材に夫々のインナーレースを圧入し、夫々アウターレースは軸部材に対して回転自在である。夫々のローラー部31kが制動アーム部34bに対応する位置に配設されており、ブレーキペダル30が制動操作されてロッドプレート31eが下方へ移動すると、二つのローラー部31kは左右の制動アーム部34bに各別に当接して押圧する。
図4に示すごとく、ロッド31d及びロッドプレート31eを初期状態に付勢するよう、ロッドプレート31eの上端面と床フレームFとの間に戻しスプリング33を配設してあるため、ペダル部30aから足を離すと、上述した戻しスプリング32と戻しスプリング33との付勢力により、ブレーキペダル30及びリンク機構31は図4の状態に戻り、駐車ブレーキが解除される。
なお、図4,図5に示すごとく、床フレームFにはロックレバー35が前後方向に揺動自在に枢支されている。ロックレバー35の後面には、連続する複数の係止溝35aが形成してある。ブレーキペダル30を踏み込んだ状態で、ロックレバー35を後方へ揺動操作し、図5に示すごとく、ペダル部30aの前端部に係止溝35aを係止させれば、ブレーキペダル30をその位置にロックして、駐車ブレーキを維持することができる。ロックレバー35を前方へ揺動操作すれば、ロックが解除され、戻しスプリング32と戻しスプリング33との付勢力により、ブレーキペダル30及びリンク機構31は図4の状態に戻り、駐車ブレーキが解除される。
〔ブレーキアーム〕
左右のブレーキアーム34R,34Lは左右対称の構成であるため、基本的には左側用のブレーキアーム34Lについての説明で、右側用のブレーキアーム34Rの説明を代用する。図8,9に示すごとく、左側用のブレーキアーム34Lは、揺動軸芯P上に配設されて、揺動中心となる「揺動中心部」としてのボス部34aを備えている。制動アーム部34bは、ボス部34aから径方向に延設されている。図7に示すごとく、二つのローラー部31kのうち前側のローラー部31kが右側用の制動アーム部34bを押圧可能であり、後側のローラー部31kが左側用の制動アーム部34bを押圧可能である。
操向アーム部34cは、ボス部34aのうち制動アーム部34bよりも後方側の位置から、制動アーム部34bと略同じ方向に延設された上で、円周方向に屈曲されている。図8において点線で示すように、制動アーム部34bと操向アーム部34cとの間には、前後方向において両部に亘るリブを一体的に形成してあり、制動アーム部34bまたは操向アーム部34cからの回動力は、軸芯方向に分散されてボス部34aに伝達される。
図3,図7に示すごとく、左側用のブレーキアーム34Lは、左側用の操作アーム16と同一の揺動軸芯P上に配設され、左側用の操作アーム16と一体的に揺動するよう、ミッションケースMCの外側において、左側用の操作アーム16Lの揺動軸に固定されている。即ち、正面視で、左側用のブレーキアーム34Lが反時計回りに揺動すると、操作アーム16も反時計回りに揺動し、クラッチギア73が左側にスライド移動して、左側用のサイドブレーキ74がブレーキ入り状態となる。
左側用のブレーキアーム34Lは、ブレーキペダル30が踏み込まれていない状態(図4の状態)において、揺動軸芯Pの方向から観て、その制動アーム部34bが右側用の制動アーム部34bと互いに重なる(交差する)ように、前後方向において右側用のブレーキアーム34Rに対して後方側にずらして配設してある。ただし、左右の操向アーム部34cは、図7に示すごとく、左右のプランジャ15と夫々位置が合うように前後方向において同位置にしなければならず、その分だけ右側用のボス部34aの前後方向の長さは左側用のボス部34aの長さよりも長く設定してある。
なお、ローラー部31kは、左右の制動アーム部34bが重なる箇所に対して、上方から接触可能な位置に配設してある。よって、ローラー部31kは、同時に、かつ、同じ力で、左右の制動アーム部34bを下方へ押圧可能である。また、二つのローラー部31kが各別に異なる方向に回転可能であるため、揺動方向が異なる左右の制動アーム部34bを同時に押圧しても、一方のローラー部31kの回転が他方のローラー部31kの回転に影響を及ぼさず、左右の制動アーム部34bを円滑に押圧できる。
伝動状態においては、図8(a)に示すごとく、左右のブレーキアーム34R,34Lは互いに重なった状態であり、ローラー部31kは制動アーム部34bに接触しておらず、かつ、操向アーム部34cはプランジャ15に押圧されていない。図5に示すごとく、ブレーキペダル30を踏み込むと、図8(b)に示すごとく、二つのローラー部31kが、左右の制動アーム部34bに当接して押圧し、右側用のブレーキアーム34Rを時計回りに揺動させると共に、左側用のブレーキアーム34Lを反時計回りに揺動させる。この結果、左右のサイドブレーキ74が同時にブレーキ入り状態となる。即ち、操向レバー8の操作による伝動状態において、ブレーキペダル30が制動操作されると、リンク機構31が左右のブレーキアーム34R,34Lに当接して、制動状態となる方向に左右のブレーキアーム34R,34Lが押圧される。
なお、ブレーキアーム34の揺動により、プランジャ15と操向アーム部34cとは離間するので、ブレーキペダル30の操作の影響は、プランジャ15には及ばない。
操向レバー8が、例えば、状態L2に操作されると、図8(c)に示すごとく、左側用のプランジャ15が左側用の操向アーム部34cを押圧し、左側用のブレーキアーム34Lは反時計回りに揺動する。この結果、左側用のサイドブレーキ74がブレーキ入り状態(制動状態)となる一方で、後側のローラー部31kと左側用の操向アーム部34cとが離間する。即ち、操向レバー8の操作による制動状態において、リンク機構31と左右の操作アーム16とが離間して、リンク機構31による連係が切断される。
つまり、操向レバー8及びブレーキペダル30の何れの操作によっても操作アーム16が揺動する構成として、操作アーム16、クラッチギア73及びサイドブレーキ74を共用しつつも、操向レバー8による操作アーム16の揺動動作による影響をリンク機構31に与えることがない。したがって、リンク機構31が操向操作に基づいて疲労劣化することがなく、耐久性に優れた駐車ブレーキ機能を有するコンバインとすることができる。
したがって、ブレーキアーム34が、本発明に係る「揺動機構」のうちの「第二揺動部材」に相当する。また、ローラー部31kが、本発明に係る「押圧部」に相当する共に、制動アーム部34bが、本発明に係る「被押圧部」に相当する。
3.別実施形態
〔第一の別実施形態〕
上述の実施形態においては、ペダル部30aの位置をロック可能であると共に、ロックを解除する機構として、ロックレバー35を備えた例を示したが、これに限られるものではない。例えば、ロックレバー35の代わりに、図10に示すごとく、ロックペダル40を備えても良い。ロックペダル40以外の構成は、上述の実施形態の構成と同じであり、それらについては説明をしない。また、上述の実施形態と同じ構成については、同じ称呼及び同じ符号を使用して説明をする。
ロックペダル40は、図10,図12に示すごとく、プレート部材を曲げ加工して形成してある。支持部30bを配置する床フレームFの切り欠き部分から、ロックペダル40の前端部を床フレームFの下側へ潜り込ませ、スプリング43を外挿したボルト41を下方から挿入し、床フレームFの上側においてナット42で固定してある。また、ロックペダル40の後端部分は下方に屈曲させてあり、床フレームFに形成した踏み込み孔44に差し込んである。
よって、図11(a)に示すごとく、ロックペダル40を上方から踏み込むと、スプリング43の付勢力に抗しつつ、ロックペダル40の最前端と床フレームFとの当接部を支点として上下方向に揺動する。
図12に示すごとく、ロックペダル40には係止孔45が形成してある。図10に示すごとく、係止孔45には支持部30bが位置する。係止孔45の前後方向の幅は、支持部30bの直径よりも僅かに大きい程度である。支持部30bは、側面視で、揺動軸部30cを中心とした円弧状に湾曲させてある。図11(b)に示すごとく、ロックペダル40を最も踏み込んだとき、係止孔45の開口方向は、上述の円弧の接線方向と略一致する。即ち、ロックペダル40を最も踏み込んだときのみ、支持部30bは円滑に係止孔45を通過して、踏み込まれる前の状態(図11(a)の状態)に戻ることが可能である。しかし、ロックペダル40を最も踏み込んだとき以外は、上述の円弧の接線方向から観た係止孔45の前後方向の有効幅は、支持部30bの直径よりも小さい。即ち、図11(a)に示すごとく、ロックペダル40を最も踏み込んだとき以外は、係止孔45の前下側角部45aと後上側角部45bとが支持部30bの前後に夫々当接し、支持部30bの戻り側への揺動を規制(ロック)する。
ただし、図11(a)に示すごとく、ペダル部30aを踏み込むときの踏み込み力はスプリング43の付勢力よりもかなり大きく、ロックペダル40は支持部30bに共連れされて下方に揺動し、図11(b)に示す状態に近付く。この結果、支持部30bが係止孔45を下方へ通過可能である。一方、踏み込みをやめると、係止孔45によって支持部30bの戻り側への揺動は規制される。
図11(b)に示すごとく、ロックペダル40を踏み込むと、ブレーキペダル30は戻しバネ(図4参照)の付勢力により、踏み込み前の状態に戻る。
なお、本実施形態において、支持部30b及びロックペダル40は焼入れした部材によって形成してある。したがって、支持部30bと係止孔45とが磨耗するのが軽減される。
〔その他の別実施形態〕
(1)上述の実施形態においては、制動操作具を足踏み式に構成したが、これに限らず、手動の引っ張り式、手動の揺動式に構成しても良い。
(2)上述の実施形態においては、サイドブレーキ74を備えたコンバインを例に挙げたが、これに限られない。例えば、サイドブレーキ74の代わりにサイドクラッチを備えると共に、エンジン駆動力を取り出して、センタギア72を介して走行装置2に伝達される駆動力よりも大きいまたは小さい駆動力に変換するギア変速装置を備え、サイドクラッチがクラッチ入り状態となったときに、旋回方向の側の走行装置2にギア変速装置からの駆動力が伝達されるよう構成したコンバインであっても良い。ただし、この場合は、左右のサイドクラッチに制動力を付与するブレーキが別途必要である。
(3)上述の実施形態においては、操向アーム部34cと制動アーム部34bとをブレーキアーム34として一体的に形成したが、これに限らず、操向アーム部34cと制動アーム部34bとを別部材としても良い。
(4)上述の実施形態においては、押圧部としてベアリング構造のローラー部31kを使用したが、これに限らず、低摩擦素材で形成または低摩擦素材を塗布した回転不能な部材としても良い。この場合は、一つの部材で左右の制動アーム部34bを同時に押圧可能である。
(5)上述の実施形態においては、二つのローラー部31kを同軸芯上に配設したが、これに限られるものではない。図示はしないが、異なる軸芯回りに回転可能なよう、ロッドプレート31eの下端部分において二つのローラー部31kを正面視で左右に振り分けて配設しても良い。
本発明は、コンバインに限らず、サイドクラッチやサイドブレーキにより旋回を行う作業車であれば、田植機や芝刈機等の農業作業機や、バックホウ等の建設作業機にも適用可能である。
2 走行装置
8 操向レバー(操向操作具)
15 プランジャ(アクチュエータ)
16 操作アーム(揺動機構・第一揺動部材)
30 ブレーキペダル(制動操作具)
31 リンク機構
31k ローラー部(押圧部)
34 ブレーキアーム(揺動機構・第二揺動部材)
34a ボス部(揺動中心部)
34b 制動アーム部(被押圧部)
71 支軸
73 クラッチギア(スライド部材)
E エンジン
MC ミッションケース
P 揺動軸芯

Claims (5)

  1. ミッションケースに架設された支軸に対してスライド移動可能に外装された左右一対のスライド部材と、
    揺動自在であって、左右の前記スライド部材に夫々係止する左右一対の揺動機構と、
    操向操作具の操向操作によって作動して、左右の前記揺動機構を各別に揺動させるアクチュエータと、
    制動操作具と前記左右の揺動機構とを連係可能なリンク機構と、を備え、
    前記操向操作具の操向操作によって前記スライド部材が前記支軸に沿ってスライド移動して、左右一対の走行装置に各別にエンジンの駆動力を伝達する伝動状態と、左右の前記走行装置を各別に制動する制動状態と、に切り替え可能であると共に、
    前記操向操作具の操向操作による前記制動状態において、前記リンク機構と、前記左右の揺動機構のうち操向操作された側の揺動機構と、が離間し、前記操向操作具の操向操作による前記伝動状態において、前記制動操作具が制動操作されると、前記リンク機構が左右の前記揺動機構に当接して、前記制動状態となる方向に左右の前記揺動機構が押圧される作業車。
  2. 前記揺動機構は、前記スライド部材に係止する第一揺動部材と、前記第一揺動部材と同一の揺動軸芯上に配設され、前記第一揺動部材と一体的に揺動する第二揺動部材と、を備え、
    前記リンク機構は、前記第二揺動部材を押圧して揺動させる押圧部を備えた請求項1に記載の作業車。
  3. 左右の前記第二揺動部材は、前記揺動軸芯上に配設されて、揺動中心となる揺動中心部と、前記揺動中心部から延設されて、前記押圧部に押圧される被押圧部と、を夫々備え、
    前記揺動軸芯の方向から観て、左右の前記被押圧部は互いに重なるよう配設され、かつ、前記押圧部は左右の前記被押圧部が重なっている箇所に配設された請求項2に記載の作業車。
  4. 前記押圧部は、左右の前記被押圧部の夫々に対して回転可能かつ各別に当接可能な二つのローラー部を備えた請求項3に記載の作業車。
  5. 二つの前記ローラー部を同一の軸芯上に備えた請求項4に記載の作業車。
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