JP2012051334A - タイヤ加硫モールド - Google Patents

タイヤ加硫モールド Download PDF

Info

Publication number
JP2012051334A
JP2012051334A JP2010197591A JP2010197591A JP2012051334A JP 2012051334 A JP2012051334 A JP 2012051334A JP 2010197591 A JP2010197591 A JP 2010197591A JP 2010197591 A JP2010197591 A JP 2010197591A JP 2012051334 A JP2012051334 A JP 2012051334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bead
spring
tire
divided
vulcanization mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010197591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5607466B2 (ja
Inventor
Takashi Isshiki
隆志 一色
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2010197591A priority Critical patent/JP5607466B2/ja
Publication of JP2012051334A publication Critical patent/JP2012051334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5607466B2 publication Critical patent/JP5607466B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

【課題】エアーを確実に排出しつつ、製品の外観をより良好にすると共に、洗浄などのメンテナンスをより容易にすることのできるタイヤ加硫モールドを提供する。
【解決手段】タイヤのビード部8aを形成するビードリング5、6を備える。ビードリング5、6を中心軸方向に2つの分割ビードリング5a、5b、6a、6bに分割する。分割面11、12の内周縁をビード部8aのビードヒール部8bに対応する部位に設定する。分割ビードリング5a、5b、6a、6bを離間させる方向に付勢する複数のスプリング9を設ける。型締め後は、スプリング9の付勢力に抗して隙間が閉じられる。離間量を規制する外れ止めとしての複数のボルト10を設ける。スプリング9とボルト10を別々に配列する。スプリング9を配置するスプリング配置穴13を分割面11、12に形成してエアー溜めと兼用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤのビード部を形成するビードリングを備えたタイヤ加硫モールドに関するものである。
一般に、空気入りタイヤの加硫工程では、上下に分割される2つ割りタイプのモールドやトレッドリングが周方向に分割されるセグメントモールドが一般に使用されている。このようなモールドは、環状のトレッド成形部と一対のサイドプレートと、このサイドプレートに当接するビードリングとにより構成されている。
加硫工程では、成形されたグリーンタイヤが加硫モールド内に挿入され、加硫モールドとブラダーとによって形成されるキャビティ内において、加熱加圧されて加硫タイヤが成形される。この加硫の際、加硫モールドの内面とグリーンタイヤとの間にエアーやゴム組成物から発生したガスが残留すると、タイヤ表面のベアや内部にエアー入りが発生し、タイヤの外観品質や耐久性を低下させることになる。
これに対して、加硫モールドの内面に、溝状のソーカット及びベントホールを設けて、グリーンタイヤとモールド内面との間に滞留するエアーをモールド外に排出するようにすることが多い。
さらに、特許文献1は、タイヤのビード部を形成するビードリングを第1分割ビードリング101と第2分割ビードリング102とに分割し、その間にシム(薄板)103を配置して間隙を形成して、キャビティ内のエアーを排出するようにした加硫モールドを開示している。
特開2008−37053号公報(段落番号0018、0025、0029、0030、図2)
ところが、ベントホールを設けた加硫モールドを採用すると、ベントホールにゴムが入り込むことによってタイヤ表面に多数のスピューが形成される。スピューは、その切断・除去作業に多くの手間を要し、さらに、ビード部近傍に残存したスピューによって、製品の外観品質が損なわれると共に、ビード部とリムとの密着性が悪くなるおそれがある。また、ベントホールには、加硫モールドの繰り返し使用によってゴムカスや離型剤が堆積しやすく、ベントホールに堆積したゴムカスや離型剤を除去するために、加硫モールドの洗浄サイクルを短くする必要がある。
一方、特許文献1のタイヤ加硫モールドは、ベントホールを設けたものと比較して、スピューやソーカット跡を生じることがなく、タイヤの外観を良好にすると共に、ビード部とリムとの密着性の低下を防止することができ、さらに、スピューの切断・除去工程やベントホールに詰まったゴムカスや離型剤の洗浄作業を不要にすることができる。
しかしながら、特許文献1のタイヤ加硫モールドを採用した場合においても、分割ビードリング間の間隙に少量のゴムが入り込むことによって、ケガキ線程度の微小なゴムの突起ラインが残り、また、ゴムが侵入した分割ビードリングの分割面及びシムの清掃を必要とする。
本発明は、エアーを確実に排出しつつ、製品の外観をより良好にすると共に、洗浄などのメンテナンスをより容易にすることのできるタイヤ加硫モールドの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るタイヤ加硫モールドは、タイヤのビード部を形成するビードリングを備えたものであり、そのビードリングを、中心軸方向に複数の分割ビードリングに分割すると共に、その分割面の内周縁をビード部のビードヒール部に対応する部位に設定したものである。さらに、ビードリングに、分割ビードリング同士を離間させる方向に付勢する複数のスプリングと、分割ビードリング同士の離間量を規制する複数の外れ止めとをそれぞれ周方向に配列して設け、そのスプリングを、少なくとも一方の分割ビードリングの分割面に形成した複数のスプリング配置穴に配置している。
上記構成によると、分割ビードリング同士を離間させる方向に付勢するスプリングを設けるので、型締め完了の直前まで、分割ビードリング間に隙間をあけてキャビティ内のエアーを排出することができる。しかも、型締めが完了後には、スプリングの付勢力に抗して分割ビードリング間の隙間が閉じられているので、加硫時にグリーンタイヤのゴムが分割ビードリング間に侵入するのを抑えることができる
特に、グリーンタイヤが傾いた状態で加硫モールドに挿入されるなどして、エアーが不均一に残存する場合であっても、分割ビードリング間に隙間をあけた状態のまま、型締めを進めてグリーンタイヤの傾きを矯正することができる。これにより、エアーを周方向全体に分散させつつ排出することができ、1箇所にエアーが残存することによる製品不良をより確実に防止することができる。
また、分割ビードリング同士の離間量を規制する複数の外れ止めを設けると共に、この外れ止めを、スプリングとはそれぞれ別々に配列するので、スプリングの周囲にゴムが侵入した場合であっても、外れ止めに干渉されることなく、スプリングの取替を容易にすることができる。しかも、スプリングをスプリング配置穴に配置するので、このスプリング配置穴に挿抜するだけでスプリングを着脱することができ、スプリングの取替をより容易にすることができる。
さらに、スプリング配置穴を分割ビードリングの分割面に形成するので、スプリング配置穴を、分割ビードリング間の隙間から排出するエアーを一旦溜めるためのエアー溜めとして兼用することができる。これにより、分割ビードリング間の隙間が狭くてモールド外部にまでエアーを十分に排出しにくい場合であっても、少なくともモールド内部からは、エアーを十分に排出することができる。
また、スプリング配置穴からモールド外部にエアーを排出可能なエアー排出路を形成した構成も採用可能である。この構成によれば、スプリング配置穴に溜まったエアーをエアー排出路からもモールド外部に排出することができるので、キャビティ内のエアーをより確実に排出することができる。
また、スプリングを周方向かつ複数列に配列して設けた構成も採用可能である。この構成によれば、スプリングを周方向かつ複数列に配列するので、分割ビードリングを安定して付勢して、分割ビードリング間の隙間を極力均一にすることができる。ここで、スプリングの1列あたりの個数及び列数は、要求されるエアー抜き性の程度や、型締めの動作などの条件に応じて適宜設定すればよい。なお、分割面の限られたスペースにスプリング配置穴を形成するので、スプリング配置穴をエアー溜めとして機能する程度の大きさに設定するには、スプリングの列数を3列程度までに設定するのがよい。
スプリングを周方向かつ複数列に配列する場合、外周側に配列するスプリングの弾性率を、内周側に配列するスプリングの弾性率よりも大きく設定した構成を採用可能である。この構成によれば、外周側のスプリングの弾性率を大きくする分、分割ビードリングをより安定して付勢することができ、分割ビードリングが傾くのを抑えて、エアーを排出するための隙間を均一にすると共に、型締めする際に、分割ビードリング間にグリーンタイヤを噛み込むのを防止することができる。
外周側のスプリングの弾性率を内周側のスプリングの弾性率よりも大きく設定するための構成としては、外周側に配列したスプリングを、内周側に配列したスプリングよりも大径に設定した構成を例示できる。なお、外周側のスプリングを大径に設定する代わりに、スプリングを構成する線材に太径のものを用いるなど、種々の手法を採用することができる。
また、外周側に配列するスプリングを配置するスプリング配置穴を、内周側に配列するスプリングを配置するスプリング配置穴よりも深く形成した構成も採用可能である。この構成によれば、内周側のスプリング配置穴よりも外周側のスプリング配置穴のエアー溜めとしての容量を高めることができる。これにより、分割ビードリング間の隙間に侵入したエアーの圧力が低下しやすい外周側に、容量の大きいエアー溜めを設けて、モールド内部からエアーをより確実に排出することができる。
以上のとおり、本発明によると、型締め直前まで、スプリングの付勢力によって分割ビードリング間に隙間をあけると共に、型締め後には、分割ビードリング間の隙間が閉じられているようにしている。これにより、加硫モールド内のエアーを確実に排出して加硫不具合が生じるのを防止しつつ、分割ビードリング間の隙間にゴムが侵入するのを阻止して、製品の外観を良好にすると共に、加硫モールドの洗浄などのメンテナンスを容易にすることができる。
本発明に係るタイヤ加硫モールドの要部断面図 ビードリングのスプリングの配置図 上側ビードリングの拡大断面図 下側ビードリングの拡大断面図 別の形態のビードリングのスプリングの配置図 従来のタイヤ加硫モールドの拡大断面図
以下、本発明に係るタイヤ加硫モールドを実施するための形態について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、タイヤ加硫モールド1は、トレッド部を形成するトレッドリング2と、サイドウォール部を形成する上側サイドプレート3及び下側サイドプレート4と、サイドプレート3、4の内周部に配置されてタイヤのビード部8aを形成する上側ビードリング5及び下側ビードリング6とを備え、その内面と内側に装備したブラダー7との間のキャビティにグリーンタイヤ8をセットして、タイヤを加硫成形するようになっている。
トレッドリング2は、例えば、金属材料製の3〜10個程度のトレッドセグメントを周方向に連結してリング状に構成してなり、加硫タイヤの離型時に、各セグメントに分割して径方向外方に移動させることにより、トレッドのブロック欠けなどを生じることなく容易に離型するようになっている。また、上側サイドプレート3、下側サイドプレート4、上側ビードリング5及び下側ビードリング6は、例えば金属材料からなるリング状とされ、トレッドリング2と一体に組み立てられて加硫モールド1を構成する。
図1〜図4に示すように、上側ビードリング5及び下側ビードリング6は、それぞれ中心軸方向に内外の分割ビードリング5a、5b及び6a、6bに分割して形成され、その分割ビードリング5a、5b同士、及び分割ビードリング6a、6b同士を離間させる方向に付勢する複数のスプリング9と、その離間量を規制する外れ止めとしての複数のボルト10と、スプリング9を配置するよう分割ビードリング5a、5bの分割面11a、11b、及び分割ビードリング6a、6bの分割面12a、12bに形成された複数のスプリング配置穴13とが設けられ、スプリング9及びスプリング配置穴13とボルト10とがそれぞれ別々に周方向に配列されている。
分割ビードリング5a、5b及び6a、6bは、内側の分割ビードリング5a、6aの外径が外側の分割ビードリング5b、6bの外径よりも小さく設定され、内側の分割ビードリング5a、6aの外周面でグリーンタイヤ8のビード底部を形成すると共に、外側の分割ビードリング5b、6bの外周部でグリーンタイヤ8のビード側部を形成するようになっている。これにより、上側ビードリング5及び下側ビードリング6の分割面11、12の内周縁は、タイヤのビード部8aのビードヒール部8bに対応する部位に位置する。
スプリング9は、上側ビードリング5及び下側ビードリング6の全周を例えば5等分するピッチで周方向かつ2列に配列され、分割ビードリング5a、5b、及び分割ビードリング6a、6bをそれぞれ離間させる方向に均一に付勢する。このスプリング9は、タイヤ加硫モールド1の型締め完了の直前まで、分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間に隙間を形成すると共に、型締め完了に伴って、その隙間が閉じられる程度の付勢力に設定される。
これにより、タイヤ加硫モールド1の型締め完了の直前まで、分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間の隙間を介して、加硫モールド1の内側から外部にエアーやガスを確実に排出しつつ、型締め完了後には、その隙間が閉じられて、分割ビードリング5a、5b間、及び6a、6b間へのゴムの侵入が阻止される。また、分割面11、12の内周縁がタイヤのビード部8aのビードヒール部8bに対応する部位に位置するので、グリーンタイヤ8のビード部8aのうち、タイヤ加硫時に最もエアーが溜まりやすいビードヒール部8bの周囲からエアーが効果的に排出される。
なお、スプリング9は、上側ビードリング5及び下側ビードリング6の周方向に不等間隔に配置したものであってもよく、タイヤのサイドウォール、2プライ、トレッド、1プライ、ライナーなどのジョイント部分のエアーが溜まりやすい部位にスプリング9を配置することもできる。
ボルト10は、上側ビードリング5及び下側ビードリング6の全周を例えば5等分するピッチで周方向に配列され、その先端を内側の分割ビードリング5a、6a側から外側の分割ビードリング5b、6b側に螺合されて、分割ビードリング5a、5b及び分割ビードリング6a、6bを緩く締結する。
ボルト10を緩く締めることにより、分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間の隙間を閉じた状態で、ボルト10の頭部10aと内側の分割ビードリング5a、6aとの間に例えば3mm程度の余裕14が設けられる。この余裕14により、分割ビードリング5a、5b同士、及び分割ビードリング6a、6b同士が例えば3mm程度まで離間する。
スプリング配置穴13は、内外の分割ビードリング5a、5b及び6a、6bに形成され、その全長がスプリング9の自由状態の長さよりも短く設定される。このスプリング配置穴13は、タイヤ加硫モールド1の内部から外側に排出するエアーやガスを一旦溜めるためのエアー溜めとしても機能し、上側サイドプレート3、下側サイドプレート4、上側ビードリング5及び下側ビードリング6に形成されたエアー排出路15を介して、スプリング配置穴13に溜まったエアーやガスをモールド外部に排出するようになっている。
次に、上記のタイヤ加硫モールドを用いてタイヤを加硫成形する様子を説明する。まず、例えば鉄パイプを輪状に形成した構造のグリーン置き台に、グリーンタイヤ8を水平に載置しておき、このグリーンタイヤ8をローダーと称されるグリーン吊り上げ装置で持ち上げて、タイヤ加硫モールド1にセットすると共に、グリーンタイヤ8の内側にブラダー7を配置する。
タイヤ加硫モールド1を型締めする際、グリーンタイヤ8が例えば経年変化によるグリーン置き台の傾きの影響を受けて傾いてセットされた場合、まず、グリーンタイヤ8の上下の一部ずつがそれぞれ上側ビードリング5及び下側ビードリング6に接触する。このとき、スプリング9によって分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間に隙間が設けられている。
型締めを進めるのに伴って、グリーンタイヤ8の傾きが修正されて徐々に水平になり、しかも、型締めが完了するまでは、分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間の隙間があいたままであり、グリーンタイヤ8の傾きによって抱き込んだエアーが排出される。
型締めの完了時には、グリーンタイヤ8が水平な状態となってエアーが十分に排出され、かつ分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間の隙間が閉じられている。その後、ブラダー7を介して加熱・加圧して、加硫タイヤを加硫成形する。その際、分割ビードリング5a、5b間、及び分割ビードリング6a、6b間にゴムが侵入することがなく、タイヤの外観を良好にすると共に、ゴムカスの洗浄作業の頻度を少なくすることができる。
上記構成によれば、複数個のスプリング9で分割ビードリング5a、5b及び6a、6bを離間させる方向に均一に付勢するので、タイヤ加硫モールド1を型締めする際に、その内部全周から均一にエアーを排出してエアーの残留による製品不良を防止することができる。しかも、型締め完了後には、スプリング9の付勢力に抗して分割ビードリング5a、5b及び6a、6b間の隙間が閉じられているので、その隙間へのゴムの侵入を阻止して、製品の外観を良好にすると共に、タイヤ加硫モールド1のメンテナンス性を高めることができる。
さらに、エアー排出路15によってスプリング配置穴13をタイヤ加硫モールド1の外部に連通させるので、モールド内部のエアーを一旦スプリング配置穴13に溜めると共に、そのエアーをモールド外部に排出することができ、モールド内部のエアーをより確実に排出することができる。また、スプリング9及びスプリング配置穴13とボルト10とを別々に配列するので、ボルト10に干渉されることなくスプリング9を取り替えることができ、タイヤ加硫モールド1のメンテナンス性をより高めることができる。
ここで、「ゴムのはみ出し」、「製品外観の不具合」及び「加硫モールドのメンテナンス性」の3項目について、本発明に係る加硫モールドを、シムを配置してビードリングに隙間を形成したタイヤ加硫モールド(特許文献1)と比較する。なお、評価サイズは、195/65R15である。
ゴムのはみ出しについて、シム付きのタイヤ加硫モールドは、シムを配置してビードリングに形成した小さい隙間にわずかにゴムが侵入する。これに対して、本発明の加硫モールドは、ビードリングの隙間からエアーを排出しつつゴムの侵入を阻止するので、わずかなゴムのはみ出しをも防止することができる。
製品外観の不具合について、シム付きのタイヤ加硫モールドは、通常は良好な製品外観を得ることができるものの、万一、ビードリングの隙間にわずかに侵入したゴムが詰まると、エアーが排出されず、製品外観の不具合を生じるおそれがある。これに対して、本発明の加硫モールドは、ビードリングの隙間へのゴムの侵入を阻止するので、エアーを確実に排出して良好な製品外観を得ることができる。
加硫モールドのメンテナンス性について、シム付きのタイヤ加硫モールドは、タイヤの生産可能本数が6000本であり、メンテナンスに要する時間が1面当たり1時間30分であった。これに対して、本発明の加硫モールドは、タイヤの生産可能本数が11000本(シム付きのタイヤ加硫モールドの183%)であり、メンテナンスに要する時間が1面当たり20分(シム付きのタイヤ加硫モールドの450%)であった。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、同じスプリング9を2列に配列する代わりに、外周側に配列するスプリング16を、内周側に配列するスプリング17よりも大径に設定して、外周側のスプリング16の弾性率を、内周側のスプリング17の弾性率よりも大きく設定することもできる。これにより、内側の分割ビードリング5a、6aが傾斜するのを防止することができるので、一旦セットしてビードリング5、6に接触したグリーンタイヤ8が型締めする際に上方に動く構成を採用する場合であっても、ゴムの噛み込みを防止することができる。
また、外周側のスプリング16を配置するスプリング配置穴18を、内周側のスプリング17を配置するスプリング配置穴19よりも深く形成して、排出されるエアーの圧力が小さくなりやすい外周側に設けるスプリング配置穴18のエアー溜めとしての機能を高めることもできる。
1 タイヤ加硫モールド
2 トレッドリング
3 上側サイドプレート
4 下側サイドプレート
5 上側ビードリング
5a 内側の分割ビードリング
5b 外側の分割ビードリング
6 下側ビードリング
6a 内側の分割ビードリング
6b 外側の分割ビードリング
7 ブラダー
8 グリーンタイヤ
8a ビード部
8b ビードヒール部
9 スプリング
10 ボルト
10a 頭部
11 分割面
11a 分割面
11b 分割面
12 分割面
12a 分割面
12b 分割面
13 スプリング配置穴
14 余裕
15 エアー排出路
16 スプリング
17 スプリング
18 スプリング配置穴
19 スプリング配置穴

Claims (6)

  1. タイヤのビード部を形成するビードリングを備えたタイヤ加硫モールドであって、
    前記ビードリングは、中心軸方向に複数の分割ビードリングに分割されると共に、その分割面の内周縁が前記ビード部のビードヒール部に対応する部位に設定され、
    前記ビードリングに、分割ビードリング同士を離間させる方向に付勢する複数のスプリングと、分割ビードリング同士の離間量を規制する複数の外れ止めとがそれぞれ周方向に配列して設けられ、前記スプリングは、少なくとも一方の分割ビードリングの分割面に形成された複数のスプリング配置穴に配置されたことを特徴とするタイヤ加硫モールド。
  2. 前記スプリング配置穴からモールド外部にエアーを排出可能なエアー排出路が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫モールド。
  3. 前記スプリングは、周方向かつ複数列に配列して設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ加硫モールド。
  4. 外周側に配列されたスプリングの弾性率が、内周側に配列されたスプリングの弾性率よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項3に記載のタイヤ加硫モールド。
  5. 外周側に配列されたスプリングが、内周側に配列されたスプリングよりも大径に設定されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のタイヤ加硫モールド。
  6. 外周側に配列されるスプリングを配置するスプリング配置穴が、内周側に配列されるスプリングを配置するスプリング配置穴よりも深く形成されたことを特徴とする請求項3、4又は5に記載のタイヤ加硫モールド。
JP2010197591A 2010-09-03 2010-09-03 タイヤ加硫モールド Expired - Fee Related JP5607466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010197591A JP5607466B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 タイヤ加硫モールド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010197591A JP5607466B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 タイヤ加硫モールド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012051334A true JP2012051334A (ja) 2012-03-15
JP5607466B2 JP5607466B2 (ja) 2014-10-15

Family

ID=45905236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010197591A Expired - Fee Related JP5607466B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 タイヤ加硫モールド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5607466B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021062590A (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 Toyo Tire株式会社 タイヤ製造装置及びビードリング

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000052347A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ成形用金型及びタイヤ製法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000052347A (ja) * 1998-08-07 2000-02-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ成形用金型及びタイヤ製法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021062590A (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 Toyo Tire株式会社 タイヤ製造装置及びビードリング

Also Published As

Publication number Publication date
JP5607466B2 (ja) 2014-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6282873B2 (ja) タイヤ加硫用金型及びタイヤ
JP4862684B2 (ja) タイヤ加硫用成形金型
US7594804B2 (en) Tire curing forming mold
JP6673665B2 (ja) タイヤ加硫金型、タイヤ加硫装置及びタイヤの製造方法
JP5345458B2 (ja) タイヤ加硫用モールド
KR100683953B1 (ko) 타이어 가류용 몰드의 에어벤트밸브
JP2014151518A (ja) タイヤ用モールド
KR101657368B1 (ko) 공기배출구가 개선된 타이어 가류 몰드
JP5607466B2 (ja) タイヤ加硫モールド
JP6523763B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP5206062B2 (ja) タイヤ加硫成形用金型の排気装置
JP2009184194A (ja) タイヤ加硫成形用金型の排気装置、タイヤ成形用金型、及びこのタイヤ加硫成形用金型を用いて製造したタイヤ
CN107206639B (zh) 轮胎成型用模具以及充气轮胎
JP2006264480A (ja) 空気入りタイヤおよびタイヤ成形金型
JP2005178333A (ja) タイヤ用のモールド及びタイヤ製造方法
JP2010253694A (ja) タイヤ加硫装置及び空気入りタイヤ
JP6742594B2 (ja) タイヤ加硫用金型
JP2020075428A (ja) タイヤ加硫装置
JP7410702B2 (ja) タイヤ加硫用金型
KR101658312B1 (ko) 타이어 가황금형의 벤트 플러그
JP2012250407A (ja) タイヤ製造装置およびタイヤ製造方法ならびにそれに用いるタイヤ加硫成形用ブラダー
JP4017954B2 (ja) タイヤ加硫装置
KR20230053092A (ko) 타이어 제조용 가류금형
KR20150105772A (ko) 타이어 가류 몰드용 벤트 플러그
JP2006335031A (ja) 更生タイヤ用金型、更生タイヤの製造方法及び更生タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140828

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5607466

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees