JP2012044903A - 生卵黄様冷凍ボール - Google Patents

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Abstract

【課題】チルド温度帯では、平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジ等により温めると、流動性を有するソースとなる生卵黄様冷凍ボールであって、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールを提供するものである。
【解決手段】卵黄を生換算で1〜35%、食用油脂を10%以下配合する生卵黄様冷凍ボールであって、加熱凝固卵白の裁断物、及び3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを配合し、解凍後の状態が品温0〜10℃でゲル状であり、品温80℃で粘度が1〜10Pa・sの液状である生卵黄様冷凍ボール。
【選択図】なし

Description

本発明は、チルド温度帯では、平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジ等により温めると流動性を有するソースとなる生卵黄様冷凍ボールであって、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールに関する。
中食化が進む近年、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等では様々な種類の弁当、惣菜が販売されている。特に、店頭では品温0〜10℃のチルド温度帯にて陳列され喫食時に電子レンジ等により品温60〜90℃に温めると喫食に好ましい性状になる製品が多数提案されている。
例えば、大型具材よりなる層の上下に液状素材凍結物の層を有することにより、電子レンジにより2分以内で解凍でき、且つ味、食感、風味を損なわないグラタン、ドリア、シチュー、スパゲティー等の液状素材含有冷凍食品(特許文献1)や、油脂20〜40重量%、水40〜70重量%、ゼラチン、寒天及びグルコマンナンから選ばれた1種又は2種以上1〜10重量%並びに卵黄2〜10重量%を含む水中油型エマルジョンの製造方法であって、常温時固体で、調理時の加熱によってペースト状になる固形上掛けソースの製造方法が提案されている(特許文献2)。
ところで、最近では牛丼、カルボナーラ、ハンバーグ等の上に生卵黄をトッピングして喫食するメニューが人気である。
そこで、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで販売される弁当や惣菜において簡便に用いることができるように、冷凍流通可能なトッピング用の卵黄であって、チルド温度帯で店頭に陳列される際は、平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジ等により温めると流動性を有するようになる生卵黄様冷凍ボールが要望されている。上記特許文献2の固形上掛けソースは、チルド温度帯でゲル状、電子レンジにより加熱されると流動性を有するソースであるが、油脂を20%以上含む水中油型エマルジョンであるためチルド温度帯において白濁したゲル状物となってしまい生卵黄様とはかけ離れたものであり、上記特徴を持つ生卵黄様冷凍ボールは未だ開発されていない。
特許2893821号公報 特許3728683号公報
この要望に対し、本発明者らは、生卵を割卵し得られた卵黄膜に包まれたままの生卵黄をそのまま用いることを試みた。しかしながら、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、冷凍変性してしまうためか離水が生じてしまった。
次に生卵黄の量を減らし、ゼラチンを用いることを試みたところ、チルド温度帯では平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジにより温めると流動性を有するソースが得られた。しかしながら、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまうという課題は未だ解決できなかった。
そこで、本発明の目的は、チルド温度帯では平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジ等により温めると流動性を有するソースとなる生卵黄様冷凍ボールであって、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールを提供するものである。
本発明者が、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、卵黄及び食用油脂を特定量配合する生卵黄様冷凍ボールであって、加熱凝固卵白の裁断物、及び特定の大きさのゼラチンを配合し、解凍後の状態が、品温0〜10℃でゲル状であり、品温80℃で粘度が1〜10Pa・sの液状であるならば、意外にも冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)卵黄を生換算で1〜35%、食用油脂を10%以下配合する生卵黄様冷凍ボールであって、加熱凝固卵白の裁断物、及び3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを配合し、解凍後の状態が、品温0〜10℃でゲル状であり、品温80℃で粘度が1〜10Pa・sの液状である生卵黄様冷凍ボール、
(2)前記加熱凝固卵白の裁断物を2〜20%、前記ゼラチンを0.5〜5%配合する(1)の生卵黄様冷凍ボール、
である。
本発明によれば、チルド温度帯では、平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食時に温めると流動性を有するソースとなる生卵黄様冷凍ボールであって、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールを提供することができる。これにより、中食市場の更なる活性化が期待できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
本発明の生卵黄様冷凍ボールは、卵黄を生換算で1〜35%、食用油脂を10%以下配合する生卵黄様冷凍ボールであって、加熱凝固卵白の裁断物、及び3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを配合し、解凍後の状態が、品温0〜10℃でゲル状であり、品温80℃で粘度が1〜10Pa・sの液状であることを特徴とする。これにより、チルド温度帯(0〜10℃)では、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状と酷似した生卵黄様の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジにより温めると(60〜90℃)流動性を有するソースとなる生卵黄様冷凍ボールであって、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に生じる離水が抑制された生卵黄様冷凍ボールを提供することができる。
本発明の生卵黄様冷凍ボールは、チルド温度帯では平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、喫食する際に電子レンジにより温めると流動性を有するソースと特性をもつものである。チルド温度帯で底面が平らな扁平球形状の生卵黄様ボールを得るためには、半球状の型や略楕円球状等の型を用いて成型すればよい。ここでいうチルド温度帯は0〜10℃を指し、喫食する際に電子レンジにより温めて流動性を有するソースとなった時の生卵黄様冷凍ボールの品温は加熱条件によるが60〜90℃程度である。そのため、後述する品温80℃における粘度は、電子レンジで加熱した際の生卵黄様冷凍ボールの流動性を表すものである。
本発明の生卵黄様冷凍ボールの品温80℃での粘度は、生卵黄様冷凍ボールをトッピングする弁当や惣菜等の食材と絡み易いことから、1〜10Pa・sである。
なお、粘度はBH型粘時計を用い、品温:80℃、ローター:No.4、回転数:10rpmの条件で測定し、2回転後の示度により算出する。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる卵黄は、食用として一般的に用いている卵黄であれば特に限定するものではない。例えば、生卵を割卵して生卵黄と生卵白を分離して溶きほぐして調製した生液卵黄をはじめ、当該生液卵黄に殺菌処理、冷凍処理、スプレードライ又はフリーズドライ等の乾燥処理、ホスフォリパーゼ又はプロテアーゼ等による酵素処理、酵母又はグルコースオキシダーゼ等による脱糖処理、超臨界二酸化炭素処理等の脱コレステロール処理、食塩又は糖類等の混合処理等の1種又は2種以上の処理を施した液卵黄等が挙げられる。また、本発明の卵黄としては、生卵を割卵して溶きほぐして調製した生液全卵、あるいは生液卵黄と生液卵白とを任意の割合で混合したもの、あるいはこれらに上記処理を施したもの等を用いてもよい。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる卵黄の配合量は、生換算で1〜35%であり、1〜10%が好ましい。卵黄の配合量が前記範囲より少ないと、卵黄の風味がなく好ましくない。一方、卵黄の配合量が前記範囲より多いと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまい、更に電子レンジにより温めると加熱ムラによってダマが生じてしまうため好ましくない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる食用油脂は、食用に供される油脂であればいずれのもので良い。例えば、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、魚油、卵黄油等の動植物油又はこれらの精製油、あるいはMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的、酵素的処理等を施して得られる油脂等が挙げられる。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる食用油脂の配合量は、10%以下であり、5%以下が好ましい。食用油脂の配合量が前記範囲より多いと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、生卵黄様冷凍ボールが濁ってしまい、生卵の割卵時の卵黄らしい外観が損なわれるため好ましくない。また、食用油脂の配合量の下限は、特に限定されないが、卵黄のコクが得られる観点から1%以上が好ましい。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる加熱凝固卵白の裁断物とは、殻付生卵をそのまま加熱して製造した茹卵の卵白や、卵白を加熱凝固させたものをロボクープ、コミトロール等の裁断機を用いて裁断したものをいう。原料の卵白としては、生卵を割卵して生卵黄と生卵白を分離して溶きほぐして調製した生液卵白をはじめ、該生液卵白から例えば、糖分、リゾチーム等の卵白成分を除いたもの、並びにこれらの卵白に殺菌、凍結、乾燥、濃縮等各種処理を施したもの等が挙げられる。また、卵白には、上述した各種卵白のうち液状のものはそのまま、あるいは水希釈して、乾燥品の場合は水戻しして用いるが、卵白の卵白総含有量が水を除いた乾物換算で8%以上が必要である。前記値より卵白総配合量が少ないと卵白を加熱したとしても全体が完全に凝固しない場合があり好ましくない。また、卵白には、本発明の効果を損なわない範囲で、従来、加熱凝固卵白の裁断物に配合されているような例えば、澱粉、ガム質等の増粘材、調味料、香辛料、食用油脂等その他の原料を配合しても良い。
また、加熱凝固卵白の裁断物を製する際に卵白を加熱する温度は、卵白が凝固する温度であれば特に限定されないが、好ましくは65〜100℃で行われ、より好ましくは70〜98℃で行われる。また加熱処理の方法としては、例えば、原料の卵白をケーシングに充填密封し当該ケーシング物を湯煎若しくは蒸煮等により加熱する方法、原料の卵白をトレー等の容器に移し蒸煮、通電加熱、マイクロ波等により加熱する方法等を選択して行なえば良い。なお、これらの加熱方法で製した加熱凝固卵白は、本発明の生卵黄様冷凍ボールを製する際にその他の原料と均一に混合させるために、ロボクープ、コミットロール等の裁断機を用いて裁断物にして用いる。
上記加熱処理方法の他に加熱凝固卵白の裁断物を製する方法としては、ホモミキサー等の攪拌機能付きの加熱釜を用いて、生卵黄様冷凍ボールを製する際に必要な原料と、加熱凝固卵白の原料の卵白とを加熱攪拌し、生卵黄様冷凍ボールを製する過程中に加熱と攪拌によって、加熱凝固卵白の裁断物を得る方法が挙げられる。
本発明で用いる加熱凝固卵白の裁断物の配合量は、2〜20%が好ましく、4〜20%がより好ましい。加熱凝固卵白の裁断物の配合量が前記範囲より少ないと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまう場合があるため好ましくない。また、加熱凝固卵白の裁断物の配合量が前記範囲より多いと、配合量に応じて本発明の効果が増し難い場合があり経済的でない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いるゼラチンは、アルカリ処理や酸処理等の処理方法や、豚、魚等の原料の由来によって各種のものがあるが、いずれの処理方法、原料の由来であっても構わない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いるゼラチンの大きさは3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上のものであり、好ましくは大きさが3.5メッシュパスかつ9メッシュオンが70%以上である。ゼラチンの大きさは、乾燥したものをハンマーミル破砕機等を用いて適宜調整すれば良い。ゼラチンの大きさが前記範囲より小さいと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまうため好ましくない。一方、ゼラチンの大きさの上限は、市販されているものであれば特に限定されない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いるゼラチンの配合量は、0.5〜5%が好ましく、2〜4%がより好ましい。ゼラチンの配合量が前記範囲より少ないと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまう場合があり好ましくない。一方、ゼラチンの配合量が前記範囲より多いと、配合量に応じて本発明の効果が増し難い場合があり経済的でない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールは、前記記載の原料以外に、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し配合することができる。具体的には、例えば、還元水飴、ソルビトール、マルチトール等の糖アルコール類、とうもろこし澱粉、湿熱処理澱粉、加工澱粉等の澱粉類、デキストリン、ブドウ糖果糖液糖、ショ糖、オリゴ糖、スクラロース等の糖質類、グルタミン酸ナトリウム、アミノ酸等の旨味調味料、煮干、椎茸、魚、野菜等を使用した出汁又はエキス類、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸等の有機酸及びその塩、リン酸等の無機酸及びその塩、色素、香料、pH調整剤が挙げられる。相乗的に本発明の効果を有する観点から、還元水飴を用いることが特に好ましい。
本発明の生卵黄様冷凍ボールに用いる還元水飴の配合量は、1〜20%が好ましく、3〜10%がより好ましい。還元水飴の配合量が前記範囲より少ないと、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際に離水が生じてしまう場合があり好ましくない。一方、還元水飴の配合量が前記範囲より多いと、配合量に応じて本発明の効果が増し難い場合があり経済的でない。
本発明の生卵黄様冷凍ボールの製造方法は、常法に則り製造すればよい。例えば、以下のように製造することができる。液卵黄、食用油脂、液卵白、特定の大きさのゼラチンを二重釜に投入し、75℃で30分間加熱攪拌を行ない、半球状の耐熱性容器に充填密封後、−18℃の冷凍庫で凍結させて本発明の生卵黄様冷凍ボールを製造することができる。なお、二重釜に投入した液卵白は加熱攪拌工程中に、加熱凝固卵白の裁断物となっていた。
また、その他の製造方法としては、予め加熱凝固させ裁断した加熱凝固卵白の裁断物、卵黄、食用油脂、特定の大きさのゼラチンを二重釜に投入し、75℃で30分間加熱攪拌を行ない、半球状の耐熱性容器に充填密封後、−18℃の冷凍庫で凍結させて本発明の生卵黄様冷凍ボールを製造する方法も挙げられる。
以下に本発明の生卵黄様冷凍ボールを実施例及び試験例に基づき詳述する。なお、本発明はこれに限定するものではない。
〔実施例1〕
下記配合表に従って、二重釜に加工澱粉、還元水飴、生卵を割卵して調製した生液卵黄及び生液卵白、ゼラチン(3.5メッシュパスかつ10メッシュオンが70%)、卵黄油、食塩、清水を投入し、75℃で30分間加熱撹拌を行った。次に、半球状の耐熱性プラスチック容器に充填密封後、−18℃の冷凍庫で凍結させ本発明の生卵黄様冷凍ボールを得た。なお、生液卵白は加熱凝固しており、攪拌によって裁断されていた。加熱凝固卵白の裁断物を5%配合していた。
[配合表1]
加工澱粉 15%
還元水飴 6%
生液卵黄 6%
生液卵白 5%
ゼラチン
(3.5メッシュパスかつ10メッシュオンが70%) 4%
卵黄油 2%
食塩 0.6%
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
〔試験例1〕
ゼラチンの大きさの違いによる、本発明の効果への影響を調べた。具体的には、ゼラチンの大きさを表1に示す大きさのゼラチンに置き換えた以外は、実施例1と同様の方法で、生卵黄様冷凍ボールを製した。次いで、得られたそれぞれの生卵黄様冷凍ボールを半球状のプラスチック容器からトレイに移しラップフィルムで密閉し、−18℃の冷凍庫で1週間保存した後、3℃の冷蔵庫で解凍し、離水の状態を観察し下記評価基準で評価した。
なお、それぞれの生卵黄様冷凍ボールは、チルド温度帯では、平板上に割卵した生卵黄に酷似した扁平球形状の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなった。また、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、1〜10Pa・sであった。結果を表1に示す。
解凍後、品温3℃における卵黄ボールの離水状態の評価
<評価基準>
○:離水が抑制されている。
△:離水が若干抑制されている。
×:離水が全く抑制されていない。
Figure 2012044903
表1より、3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを用いた生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が若干抑制されており好ましかった(No.1、2)。特に、3.5メッシュパスかつ10メッシュオンが70%以上の大きさであるゼラチンを用いた生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が抑制されておりより好ましかった(No.1)。一方、20メッシュパスかつ42メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを用いた場合、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が全く抑制されておらず好ましくなかった(No.3)。
〔実施例2〕
生卵を割卵して調製した生液卵白80%及び清水20%を折径60mmのナイロン製ケーシングに充填し、ボイル槽にて80℃で40分間加熱凝固させ、冷却した後、ロボクープで裁断し加熱凝固卵白の裁断物を得た。次に、実施例1の生液卵白を得られた加熱凝固卵白の裁断物に置き換えた以外は、実施例1に準じて本発明の生卵黄様冷凍ボールを得た。
〔比較例1〕
配合原料は実施例1に従う。製造方法は、以下に詳述する。配合表1の全ての原料を撹拌タンクに投入し撹拌した後、半球状の耐熱性のプラスチック容器に充填密封後、−18℃の冷凍庫で凍結させ生卵黄様冷凍ボールを得た。
〔試験例2〕
実施例1、実施例2、及び比較例1で得られた生卵黄様冷凍ボールを用いて、加熱凝固卵白の裁断物を用いることによる本発明の効果への影響を調べた。具体的には、それぞれの生卵黄様冷凍ボールについて、試験例1と同様の方法及び評価基準で離水状態を評価した。
なお、それぞれの生卵黄様冷凍ボールは、チルド温度帯では、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板上に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状と特辞した生卵黄様の外観を有し、且つゲル状であり、喫食する際に電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなった。また、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、1〜10Pa・sであった。結果を表2に示す。
Figure 2012044903
表2より、加熱凝固卵白の裁断物を用いた生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が抑制されており好ましかった(実施例1,2)。一方、加熱凝固していない生液卵白を用いた生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が全く抑制されておらず好ましくなかった(比較例1)。
〔実施例3〕
生卵を割卵して調製した生液卵黄の配合量を6%から10%に変更し、サラダ油を5%配合する以外は、実施例1に準じて本発明の生卵黄様冷凍ボールを得た。
得られた本発明の生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後のチルド温度帯で解凍した際、若干濁っているが、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状と酷似した生卵黄様の外観であり、且つゲル状であり、離水が抑制されていた。また、電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなり、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、4Pa・sであった。
〔比較例2〕
生卵を割卵して調製した生液卵黄の配合量を6%から50%に変更した以外は、実施例1に準じて生卵黄様冷凍ボールを得た。
得られた本発明の生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板上に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状の生卵黄様の外観を有し、且つゲル状であるが、離水が全く抑制されていなかった。また、電子レンジにより温めると、所々にダマが生じていた。なお、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、4Pa・sであった。
〔試験例3〕
加熱凝固卵白の裁断物、及びゼラチンの配合量の違いによる、本発明の効果への影響を調べた。具体的には、実施例1において用いた加熱凝固卵白の裁断物、及びゼラチンの配合量を表3に示す割合に置き換えた以外は、実施例1と同様の方法で、生卵黄様冷凍ボールを得た。次いで、試験例1と同様の方法及び評価基準で、離水状態の評価を行った。
なお、それぞれの生卵黄様冷凍ボールは、チルド温度帯では、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板上に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状の生卵黄様の外観を有し、ゲル状であり、喫食する際に電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなった。また、80℃で溶解した時の粘度を測定したところ、1〜10Pa・sであった。
Figure 2012044903
表3より、加熱凝固卵白の裁断物を2〜20%配合する生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が若干抑制されており好ましかった(No.1〜3)。特に、加熱凝固卵白の裁断物を4〜20%配合する生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が抑制されておりより好ましかった(No.1,2)。
また、ゼラチンを0.5〜5%配合する生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が若干抑制されており好ましかった(No.4〜6)。特に、ゼラチンの配合量が2〜4%である生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後チルド温度帯で解凍した際、離水が抑制されておりより好ましかった(No.4,5)。
〔実施例4〕
還元水飴6%をキサンタンガム0.8%に変更した以外は、実施例1に準じて本発明の生卵黄様冷凍ボールを得た。
得られた本発明の生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後のチルド温度帯で解凍した際、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板上に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状の生卵黄様の外観を有し、且つゲル状であり、離水が若干抑制されていた。また、電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなり、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、6Pa・sであった。
〔実施例5〕
還元水飴6%を10%に変更した以外は、実施例1に準じて本発明の生卵黄様冷凍ボールを得た。
得られた本発明の生卵黄様冷凍ボールは、冷凍保存後のチルド温度帯で解凍した際に、卵黄膜に包まれたままの生卵黄を平板上に静置した際に呈する底面が平らな扁平球形状の生卵黄様の外観を有し、且つゲル状であり、離水が抑制されていた。また、電子レンジにより温めると流動性を有するソースとなり、品温80℃における生卵黄様冷凍ボールの粘度を測定したところ、6Pa・sであった。

Claims (2)

  1. 卵黄を生換算で1〜35%、食用油脂を10%以下配合する生卵黄様冷凍ボールであって、加熱凝固卵白の裁断物、及び3.5メッシュパスかつ20メッシュオンが70%以上の大きさのゼラチンを配合し、解凍後の状態が、品温0〜10℃でゲル状であり、かつ品温80℃で粘度が1〜10Pa・sの液状であることを特徴とする生卵黄様冷凍ボール。
  2. 前記加熱凝固卵白の裁断物を2〜20%、前記ゼラチンを0.5〜5%配合する請求項1記載の生卵黄様冷凍ボール。
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