JPH10229857A - 固形上掛けソース及びこれを使用した加工食品 - Google Patents
固形上掛けソース及びこれを使用した加工食品Info
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- JPH10229857A JPH10229857A JP9037298A JP3729897A JPH10229857A JP H10229857 A JPH10229857 A JP H10229857A JP 9037298 A JP9037298 A JP 9037298A JP 3729897 A JP3729897 A JP 3729897A JP H10229857 A JPH10229857 A JP H10229857A
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Abstract
ソースを提供する。 【解決手段】常温固体で、調理時の加熱によってペース
ト状になる固形上掛けソースである。このソースは、油
脂20〜40重量%、水40〜70重量%、ゼラチン、
寒天及びグルコマンナンから選ばれた1種又は2種以上
1〜10重量%並びに卵黄2〜10重量%を含む水中油
型エマルジョンを冷却固化したものである。更に澱粉
0.1〜5重量%を配合させてもよい。上記の油脂は炭
素数20〜24の長鎖脂肪酸を含有している油脂が好ま
しい。固形上掛けソースの形状はブロック状、碁石状、
星形状、シート状、短冊状、球状、水滴状、スティック
状など種々にできる。
Description
スに関する。詳しくは、常温固体で、加熱調理時にペー
スト状を呈する上掛けソースに関する。更にこの固形上
掛けソースを使用した加工食品に関する。
ソースは、マヨネーズに刻んだゆで卵、キュウリ、タマ
ネギ、ピーマン、ピクルスなどの具材を配合したドレッ
シングで、魚やエビのフライ等の上掛けソースなどに用
いられている。魚やエビのフライの冷凍食品にもタルタ
ルソースは利用されており、従来は、魚やエビのフライ
などの冷凍食品を調理して食するときに上掛けしていた
が、近年は冷凍食品を製造する段階で魚やエビのフライ
の衣の下側に位置させることが行われている。例えばエ
ビのフライを例にとると、冷凍食品製造工場では先ず、
生エビにタルタルソースを上掛けし、次いでその上に衣
を掛けて冷凍し、冷凍状態で出荷する方法、或いは生エ
ビにタルタルソースを上掛けし、次いで衣を掛け、油揚
してフライにした後に冷凍して出荷する方法が採られて
いる。同様に、タコ焼きやハンバーグなどの冷凍食品に
ついても、製造段階で予め上掛けするソースを含ませて
簡便化を図ることが試みられている。
で製造される。ところが、前述の如く、タルタルソース
はマヨネーズに具材を配合したものであるため、半固体
状でベトベトしており、非常に取り扱いにくい。そのた
め、流れ作業において、生エビにタルタルソースを上掛
けする工程で、生エビの上に一定量ずつ、所定の位置
に、しかもこぼれないようにタルタルソースを上掛けす
るには、それなりの熟練を要し、また労力を有する。こ
の上掛け作業は機械的に行なうこともできるが設備にコ
ストがかかる。そこで、この上掛けに用いるソースを固
形化し、予めほぼ一定の大きさの塊にしておき、これを
手で摘んで生エビの上にのせる方法を採ると効率があが
ることを思い付いた。
ースに配合する具材の量を増加して固形化することを試
みたが、通常のマヨネーズに具材を大量に配合して固形
化したタルタルソースはバサバサになり、もろくなるた
め、取り扱いにくく、塊状にすることができなく、また
食感が極めて悪くなり、実用化は困難であった。またゼ
ラチンとくず粉とを配合した水溶液とマヨネーズとを練
り合わせた固形状マヨネーズが知られており(特開昭5
9−198955号)、このものの使用も試みたが、こ
の固形状マヨネーズは加熱調理の段階で、油分の分離が
生じ、この油分が衣にしみ込んで、マヨネーズの存在が
無くなってしまい(所謂、加熱残りしない)、そのため
風味が良くなく好ましいものではなかった。更に、サラ
ダ油の代わりに固形脂を用いて固形酸性エマルジョン食
品を製造する方法が知られており(特開昭61−100
171号公報)、このものの採用も試みたが、この食品
はその実施例にも示されているごとく、カッターで粉砕
した固形脂を卵や食酢と混ぜて撹拌したものであるため
舌ざわりがよくなく、また加熱調理の段階で溶けて周り
の衣にしみ込み加熱残りせず好ましいものではない。
であって、常温固体で、加温すると融けてペースト状に
なり、生エビなどの具を包込むように加熱残りし、油が
分離して衣にしみこむことがない固形上掛けソースを提
供し、もって、加熱調理して食する食材の調味料として
特に冷凍食品製造時に効率よく利用でき、しかも風味を
損なわない上掛けソース、また加熱しない状態でも新し
い食感の調味料として食することのできる上掛けソー
ス、及びその製造方法、並びにそれを使用した加工食品
を提供することを目的とする。
温固体で、調理時の加熱によってペースト状になる固形
上掛けソースである。また、油脂20〜40重量%、水
40〜70重量%、ゼラチン、寒天及びグルコマンナン
から選ばれた1種又は2種以上1〜10重量%並びに卵
黄2〜10重量%を含む水中油型エマルジョンである固
形上掛けソースに係わる。この固形上掛けソースは更に
澱粉0.1〜5重量%を含んでいてもよい。ここで用い
る油脂は、炭素数20〜24の長鎖脂肪酸を含有してい
るのが好ましい。また、この固形上掛けソースの形状
は、ブロック状、碁石状、星形状、シート状、短冊状、
球状、水滴状、スティック状、スライス状などある。上
記の固形上掛けソースは、ゼラチン、寒天及びグルコマ
ンナンから選ばれた1種又は2種以上及び卵黄を加熱溶
解した水相中に、加温した油脂を油相として乳化させて
水中油型エマルジョンを製造し、次いで該エマルジョン
を冷却し固化して製造する。この際、油相として、加温
した油脂に澱粉を分散させたものを用いてもよい。
常温固体、すなわち約30℃以下の加熱しない状態で固
体を呈するもので、その形状は特に限定されないが、ブ
ロック状、碁石状、星形状、シート状、短冊状、球状、
水滴状、スティック状、スライス状などが好ましい。シ
ート状のものは四角形でも円形でもよい。この形状は適
用対象となる加工食品によって適宜に変えることができ
る。また、この上掛けソースは調理時の加熱、調理の対
象によって異なるが、約35℃以上の加熱によってペー
スト状になるものであり、例えばフライ時の加熱によっ
てペースト状に変化するものである。特にトロッとした
ペースト状になるものが好ましい。また、口に入れて咀
嚼する間にペースト状になるものが好ましい。ここで言
う調理時の加熱とは、固形上掛けソースそのものを直火
で焼く方法以外の加熱であればどのような方法による加
熱でもよい。例えば、食材の上にのせて、或いは食材の
間に挾んで焼いたり、食材と固形上掛けソースを組合せ
衣をまぶしたものをフライしたり、食材と固形上掛けソ
ースを組合せて電子レンジ加熱したり、加熱加温した食
材の上に固形上掛けソースをのせたり、挾んだりする方
法などが挙げられる。
タネ油、コーン油、綿実油、落花生油、パーム油、ヤシ
油、サル脂、シア脂、パーム核油、魚油、ラード、牛
脂、乳脂、からし油等の動植物性油脂及びそれらの硬化
油又は分別油、エステル交換油など適宜に使用すること
ができ、また、固体脂と液体油などと混合した配合油も
使用できる。水中油型エマルジョンとした後の冷却固化
時の冷却速度を速くしたり、固化したソースの固さを大
きくするには硬化油又は固形脂を使用するのが好まし
い。また、加温調理時に特に好ましいトロッとしたペー
スト状になる固形上掛けソースを得るには、炭素数20
〜24の長鎖脂肪酸を含有する油脂、例えばナタネ油、
魚油、落花生油、からし油、サル脂、或はこれらの硬化
油、分別油、エステル交換油などを使用するか、又は炭
素数20〜24の部分が多い分別油を配合するのがよ
い。この炭素数20〜24の長鎖脂肪酸の配合割合は好
ましくは0.1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜
10重量%である。これらの油脂の配合量は20〜40
重量%、好ましくは30〜35重量%である。20重量
%以下では、常温固化しにくく、また40重量%以上で
はソースとして油っこくなり好ましくない。
〜70重量%配合されている。ここでいう水には、水中
油型エマルジョンの水相の調合時に配合する水の他に、
乳化する前に使用した材料に由来する水分、例えば酢、
卵黄、トマトケチャップ、ソース中に含有する水分も含
まれる。この水の配合割合が40重量%より少ないと固
形上掛けソースの固さを保持することができないので好
ましくない。また水の配合割合が70重量%より多いと
固形上掛けソースの味が薄くなってしまうので好ましく
ない。
ゲンを水と長時間煮沸して製造した常用のものが使用で
きる。また寒天としては原料海藻を熱水で抽出し、抽出
液を濃縮し、その後冷却して凝固させ、更に凍結、融解
させ乾燥させた常用のものが使用できる。またグルコマ
ンナンとしては、通称こんにゃくいもの塊茎を乾燥後粉
砕した常用のものが使用できる。ゼラチン、寒天、グル
コマンナンは、それぞれ単独又は併用して使用する。こ
のゼラチン、寒天、グルコマンナンは、ソースを常温で
固形状にするためである。そして、これらゼラチン、寒
天、グルコマンナンを加熱溶解した水溶液を水相とし、
これに加温した油脂を乳化させた乳化物は、常温に冷却
すると固化する性質を有し、且つこの固化した乳化物は
加熱によりトロッとしたペースト状になり、加熱残りす
る特性を有する。この性質は、ゼラチン、寒天、グルコ
マンナンを溶解した水溶液を水相とし、加温下で油脂を
水中油型に乳化することにより生じる。しかし、調製し
た水中油型エマルジョンにゼラチン、寒天又はグルコマ
ンナン及び澱粉の水溶液を混合し練り合わせた場合に
は、常温で固化するものは得られるが、この固化したも
のを加熱したときに油分離が生じてしまいペースト状に
ならなく、加熱残りしないので、本発明の所期目的とす
る固形上掛けソースは得られない。本発明において、ゼ
ラチン、寒天、グルコマンナンの配合量は単独の場合で
も或は併用の場合でも1〜10重量%、好ましくは3〜
6重量%である。1重量%より少ないと固化が難しく、
10重量%より多いと固化強度が大きく、固くなりすぎ
るので好ましくない。
特に制限がなく、タピオカ澱粉、コーン澱粉、ポテト澱
粉などであり、この他に酸、アルカリ又は酵素で処理し
たり、リン酸架橋処理した化工澱粉なども使用できる。
澱粉を配合すると、上掛けソースの流動性の調整が容易
になり、ブロック状、星形状などに成形する成形工程が
円滑に行える。また上記の成形時に、或いは上掛けソー
ス成形物を加工食品に適用し、具有させる際に、上掛け
ソース成形物を積んだり、重ねて保管するときがあり、
このときに該成形物同士が相互に付着し易いが、澱粉を
配合すると、この成形物同士が付着しにくくなる。ま
た、澱粉の配合量は0.1〜5重量%、より好ましくは
2〜4重量%である。0.1重量%より少ないと上記の
付着防止効果が十分でなく、5重量%より多いと加熱調
理時にペーストになりにくくなる。
乳化剤の作用をなす。卵黄としては、生卵黄の他に、生
卵黄に加塩或いは加糖したもの、豚の膵臓から抽出した
トリプシン、植物を起源とするパパイン、ブロメライ
ン、ペプシンなどを用いて部分加水分解した卵黄、加塩
卵黄、加糖卵黄等も用いることができる。この時の配合
割合は生卵黄分として2〜10重量%であり、特に部分
加水分解卵黄の場合は3〜6重量%使用するのが好まし
い。卵黄が2重量%より少ないと乳化が不安定であり、
10重量%より多いと卵風味が強すぎるので好ましくな
い。
以下のものを配合することができる。すなわち、酢酸、
乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸、
リン酸等の有機、無機酸、或いは果汁、果肉、発酵乳等
の酸味料、更には砂糖、ブドウ糖、液糖、還元糖類のほ
かアスパルテームなどのアミノ酸系甘味料などである。
その他にソースやケチャップ、香辛料、調味料も適宜使
用できる。これらの配合量は適宜である。また、本発明
では乳化安定剤として、キサンタンガム、グアーガム、
ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸塩等
の多糖類を添加配合してもよい。この添加量は0.01
〜1重量%である。この乳化安定剤は油相、水相のどち
らに添加してもよい。
ン、寒天、グルコマンナンの1種又は2種以上、及び卵
黄を加熱溶解した水相中に、加温した油脂を油相として
乳化させて水中油型エマルジョンを製造し、次いで該エ
マルジョンを冷却することによって製造できる。すなわ
ち、ゼラチン、寒天、グルコマンナンの1種又は2種及
び卵黄を水に分散し、加熱溶解して水相を調製する。油
相には油脂を用いるが、加温状態で乳化させる。乳化操
作は、水相及び油相とも30〜50℃、好ましくは35
〜45℃前後に調温して行う。常温固体の油脂を用いる
場合は、油脂を加熱溶融状態にして乳化させる。この水
中油型エマルジョンの調製にはホモジナイザー又はコロ
イドミルを用い、均質化するのが好ましい。水中油型エ
マルジョンを形成させたのち、室温以下まで冷却する。
この冷却する温度は10℃以下とするのが好ましい。ま
た、本発明の固形の上掛けソースにおいて、澱粉を配合
した固形の上掛けソースを製造するには、上記の油相に
用いる油脂に澱粉を分散させてエマルジョンを形成させ
るのが好ましい。
リー状である。このものを軽く温めるなど調温して絞り
袋に入れ、常温の合成樹脂板の上に碁石状など所望する
形状、大きさに絞り出して成形する。この成形は、絞り
袋以外に、ビスケット製造用の押出機(デポジッター、
新日本機械(株)製、飯田機械(株)製など)が使用で
きる。これを用いる場合は一度室温以下まで冷却し、固
いゼリー状としたものを、調温して軟らかくし、下方を
向いたノズルから所定量ずつ平板に絞り出したり、押し
出したりする。また、水相と油相を乳化し水中油型エマ
ルジョンとしたものを絞り出したり、押し出したりしや
すい固さに調温して押出機にかけてもよい。このような
押出機を用いると所望の一定の容量の固化した上掛けソ
ースを容易に大量に能率良く製造することができる。こ
の冷却状態で保管、輸送を行うことが好ましい。上記の
固形上掛けソースの製造過程において水相と油相を乳化
し、水中油型エマルジョンとしたあと固形化する前に風
味、食感を向上させるため具材を添加するのがより好ま
しい。この添加する具材としては、刻んだゆで卵、キュ
ウリ、いためたタマネギ、ピーマン、ピクルス、ワケ
ギ、ネギなどである。
の加工食品に具有させてその調味に用いられる。例えば
白身魚の冷凍食品を連続的に製造する場合に、ベルト上
に白身魚フィレットをのせて移動させ、まずその上に成
形した固形上掛けソースをのせる。この際固形上掛けソ
ースは固体であるので手でつまんで所定の位置に容易に
のせることができ、また大きさを一定に成形しておくと
付与量に注意を払う必要がないので、熟練者でなくても
極めて簡単に作業ができる。次いでベルト上の白身魚フ
ィレットにペースト状にした衣(バッター液)及びパン
粉を掛け、その後油槽に入れてフライし、冷凍して出荷
する。この固形上掛けソースは、常温では固体である
が、フライにするなどの加温調理時に融けてトロッとし
たペースト状になり、具材に絡んで存在し(所謂、加熱
残りし)、フライものの衣(バッター液)やタコ焼きの
皮にしみこむことがないから、食感や風味をそこねるこ
とがない。
ジで温めて食するときにも、固形上掛けソースはこの加
温によって軟らかくなっているので、違和感を感じずに
食することができる。また、たとえこの白身魚フライが
常温になっても、ソースが口の中の温度で融けるように
上掛けソースを調整しておくと違和感なくその味を楽し
むことができる。
の場合の他に、白身魚に固形上掛けソースを掛け、次い
でその上に衣(バッター液)を掛けてパン粉を付けて冷
凍し、冷凍状態で出荷する冷凍食品の場合にも適用でき
る。この場合は、消費者がフライにするが、このとき白
身魚と衣の間に挟まれた固形上掛けソースが融けて白身
魚にからんだ状態になる。また白身魚をフライしたもの
に本発明の固形上掛けソースをのせそのまま食してもよ
いし、これを冷凍し、食べるときに温めるような食品と
することもできる。
例えばエビ、カニ、貝柱等の魚介類、豚肉、鳥肉、牛肉
等の肉類、コロッケの具材等の冷凍食品にも同様に利用
できる。本発明の固形上掛けソースは、更にタコ焼にも
利用でき、タコと一緒に中に入れる。このようにする
と、ソースをあらためて付ける必要がない。またタコ焼
きの冷凍食品の場合には、電子レンジで加温するだけで
ソースのからまったタコ焼きを食することができ、また
ソースがたれて衣類を汚すことがなく、、従来と変わっ
た味を楽しむことができる。また、本発明の固形上掛け
ソースは、グラタンやピザの上にのせて利用することも
できる。
る。なお、%は重量%である。 実施例1 大豆サラダ油35%(炭素数20〜24の長鎖脂肪酸含
量=35×0.015=0.525%)にキサンタンガ
ム0.1%を添加分散して40℃の油相を調製する。一
方、水36.9%に食塩2%、液糖10%、15%アル
コール酢5%、ゼラチン5%、酵素処理加塩卵黄6%を
添加溶解して40℃の水相を調製する。このときの水相
における水の割合は、配合した水(36.9%)、アル
コール酢中の水分(5×0.85=4.25%)、及び
酵素処理加塩卵黄中の水分(6×0.46=2.76
%)の合計43.91%である。上記調製した水相に上
記調製した油相を添加撹拌し、コロイドミルにより均質
化して水中油型エマルジョンとした。この水中油型エマ
ルジョンをトレーの上に薄く流し、10℃まで冷却し固
化した。次いで、冷却された水中油型エマルジョンを好
みの大きさにカットして、四角形のスライス状の固形上
掛けソースを得た。この固形上掛けソースをエビにのせ
更にパン粉をまぶしフライにしたところ、ソースがトロ
ッとした食感の良いエビフライが得られた。
量=35×0.015=0.525%)にキサンタンガ
ム0.1%を添加分散して40℃の油相を調製した。一
方、水26.9%に食塩2%、液糖10%、15%アル
コール酢5%、酵素処理加塩卵黄6%を添加溶解して4
0℃の水相を調製した。上記調製した水相に上記調製し
た油相を添加攪拌し、コロイドミルにより均質化して水
中油型エマルジョンとした。これに水10%にゼラチン
5%を溶かした水溶液を添加して練りあわせ、10℃に
て一晩冷却し固化させ、固形上掛けソースを製造した。
このときの水の割合は、配合した水(26.9%+10
%=36.9%)、アルコール酢中の水分(5×0.8
5=4.25%)、及び酵素処理加塩卵黄中の水分(6
×0.46=2.76%)の合計43.91%である。
この上掛けソースをエビにのせ更にパン粉をまぶし、フ
ライしたところ、上掛けソースの油分が分離したため、
この油分が衣にしみこんでソースの存在がなくなってし
まった。
0で混合した配合油30%〔炭素数20〜24の長鎖脂
肪酸含量=(24×0.015)+(6×0.031)
=0.546%〕を40℃に調温し油相とした。次いで
水43.5%に食塩1%、ウスターソース15%、生卵
黄5%、ゼラチン5.5%を加温溶解した水相を40℃
に調温した。このときの水相における水の割合は、配合
した水(43.5%)、ウスターソース中の水分(15
×0.6=9%)、及び生卵黄中の水分(5×0.51
=2.55%)の合計55.05%である。上記水相に
上記油相を添加撹拌し、ホモジナイザー100kg/c
m2で均質化し、水中油型エマルジョンをした。次いで
このエマルジョン100部に対しスイートピクルス2.
5部、オニオンミンス1.5部、乾燥パセリ0.2部を
添加混合し、一夜冷蔵庫で冷却した後、25℃に加温し
てデボジッター(飯田機械(株)製)で短冊状に成形
し、固形上掛けソースとした。これをハンバーグにのせ
冷凍した。1週間後電子レンジで温めるとソースがトロ
ッとしたハンバーグが得られた。
5で混合した配合油25%〔炭素数20〜24の長鎖脂
肪酸含量=(18.75×0.036)+(6.25×
0.01)=0.738%〕にワキシーコーン澱粉2%
を添加分散した45℃の油相を調製した。一方、寒天4
%、グルコマンナン0.4%を水37.6%に添加し、
加熱溶解させたのちトマトケチャップ20%、生卵黄6
%、食酢(酢酸度15%)5%を撹拌させながら加え、
45℃に調温した。このときの水相における水の割合
は、配合した水(37.6%)、トマトケチャップ中の
水分(20×0.8=16%)、生卵黄中の水分(6×
0.51=3.06%)、及び食酢中の水分(5×0.
85=4.25%)の合計60.91%である。この水
相に上記調製した油相を添加、撹拌したのちコロイドミ
ルで均質化し、水中油型エマルジョンとした。バジル、
レモンバーム等の香草類が必要であればここで混合し、
室温程度に冷却されたものをデポジッターにてペレット
状に成形することで固形上掛けソースとした。これを鳥
肉にのせ、パン粉をまぶし冷凍した。1週間後、これを
フライにしたところソースのトロッとしたチキンカツが
得られた。
長鎖脂肪酸含量=38×0.036=1.368%)と
し、水の配合量を33.9%とした他は実施例1と同様
の方法にて固形上掛けソースを製造した。なおこのとき
の水の割合は、配合した水(33.9%)、アルコール
酢中の水分(5×0.85=4.25%)、及び酵素処
理加塩卵黄中の水分(6×0.46=2.76%)の合
計40.91%である。このようにして得られた固形上
掛けソースをエビに載せ、更にパン粉をまぶしフライし
たところ、ソースがトロッとした食感の良いエビフライ
が得られた。
含量=38×0.18=6.84%)、水の配合量を3
3.9%とした他は実施例1と同様の方法にて固形上掛
けソースを製造した。なおこのときの水の割合は、配合
した水(33.9%)、アルコール酢中の水分(5×
0.85=4.25%)、及び酵素処理加塩卵黄中の水
分(6×0.46=2.76%)の合計40.91%で
ある。このようにして得られた固形上掛けソースをエビ
に載せ、更にパン粉をまぶしフライしたところ、ソース
がトロッとした食感の良いエビフライが得られた。
あるので扱い易い。特にフライものの冷凍食品やタコ焼
きの冷凍食品の具の上掛けソースに好適である。すなわ
ち、従来のこの種の上掛けソースはペースト状であり、
この上掛けソースを流れ作業で移行する具の上に乗せる
作業は従来から絞り袋を用いるなどの方法で行ってきた
が、具の上に正確に、所定の量を上掛けするには熟練を
要した。本発明の常温固形の上掛けソースを使用する
と、この上掛けソースの成形物を手で摘んで具の上に単
に乗せるだけでよいので、初心者でも極めて能率よく作
業できる。そして、本発明の上掛けソースは、調理時の
加熱によってトロッとしたペースト状になり、具に絡み
ついて加熱残りし、ペーストが分離しその油分が衣にし
みこむことがないので、食したときソースの風味、食感
を損なうことがない。
Claims (9)
- 【請求項1】常温固体で、調理時の加熱によってペース
ト状になる固形上掛けソース。 - 【請求項2】油脂20〜40重量%、水40〜70重量
%、ゼラチン、寒天及びグルコマンナンから選ばれた1
種又は2種以上1〜10重量%並びに卵黄2〜10重量
%を含む水中油型エマルジョンである固形上掛けソー
ス。 - 【請求項3】澱粉0.1〜5重量%を含む請求項2記載
の固形上掛けソース。 - 【請求項4】油脂が炭素数20〜24の長鎖脂肪酸を含
有していることを特徴とする請求項2記載の固形上掛け
ソース。 - 【請求項5】形状がブロック状、碁石状、星形状、シー
ト状、短冊状、球状、水滴状、スライス状又はスティッ
ク状である請求項1〜4のいずれかに記載の固形上掛け
ソース。 - 【請求項6】ゼラチン、寒天及びグルコマンナンから選
ばれた1種又は2種以上及び卵黄を加熱溶解した水相中
に、加温した油脂を油相として乳化させて水中油型エマ
ルジョンを製造し、次いで該エマルジョンを冷却し固化
することを特徴とする固形上掛けソースの製造方法。 - 【請求項7】油相が油脂に澱粉を分散させ加温した油相
であることを特徴とする請求項6記載の固形上掛けソー
スの製造方法。 - 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載の固形上掛
けソースを具有する加工食品。 - 【請求項9】請求項1〜5のいずれかに記載の固形上掛
けソースを内部に有する冷凍食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03729897A JP3728683B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 固形上掛けソースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03729897A JP3728683B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 固形上掛けソースの製造方法 |
Publications (2)
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JPH10229857A true JPH10229857A (ja) | 1998-09-02 |
JP3728683B2 JP3728683B2 (ja) | 2005-12-21 |
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ID=12493807
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03729897A Expired - Lifetime JP3728683B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 固形上掛けソースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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