JP4400152B2 - 酸性水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、サンドイッチ、サラダ、おにぎり、パスタ等において、具材間での水分の移行を低減する効果のあるマヨネーズ、ドレッシング類に関する。
マヨネーズ・ドレッシング類は、ベーカリー製品からサラダ惣菜にいたるまで広く使われている。ここでいうマヨネーズ・ドレッシング類とは、油、食酢、卵を主な原材料とする酸性水中油型乳化物である。従来、マヨネーズ・ドレッシング類は、サラダ、サンドイッチ、おにぎり、寿司などに広く用いられている。昨今、消費者ニーズの多様化と健康ブームで野菜を含めた種々の具材とマヨネーズ類と和えたものが多く使われる様になってきている。尚本願では、背景技術以降も含め具材とは、パン中やおにぎり中に挟んでいるもの、パスタのソース、パン、炊飯された米、麺など、全てを含む。上記の様な状況において、従来のマヨネーズ類では、例えば、サンドイッチにおいて、キャベツ、きゅうり、トマト等の野菜類と和えた場合、野菜類の水分がマヨネーズ類に移行してしまい、野菜のシャキシャキ感、フレッシュ感が失われ、一方、パンは水分吸収しベタベタになり、商品性が著しく損なわれるという問題があった。また、寿司、おにぎり等において、マヨネーズ類をそのまま或いは炊飯した米以外の具材と混合してご飯に包む場合、またパスタ等と和えたりする場合、マヨネーズ類の水分が麺やソース中の具材などに奪われ、パサパサになり、乾燥して透明感がでたり、乳化が破壊されて油の分離が発生し、見た目、食感が著しく悪くなってしまうという問題があった。
これまで、具材の離水防止効果を有する酸性水中油型乳化組成物として、特許文献1には、固体脂を用いたサラダ用マヨネーズ類が、特許文献2には固体脂を使ったホイップクリームが提題されている。しかしながら、特許文献1、2とも具材の離水についてはある程度改善されるものの、通常冷蔵状態で流通・保管されるサラダにおいては、固体脂が固まってしまい、口溶けが良いとはいえず、また、離水防止効果としても十分なレベルであるとはいえず、未だ満足のいく酸性水中油型乳化組成物ではなかった。そこで、サラダ、サンドイッチ、おにぎり、寿司等の用途において、具材の種類に関わらず、水分の移行のほとんどなく、口溶け、風味の良いマヨネーズ、ドレッシング類が望まれてきた。
特開平8−112075号公報 特開平10−23876号公報
サンドイッチ、サラダ、おにぎり、パスタ等において、具材間での水分の移行を抑制し、時間が経過しても野菜などの水分の多い具材はみずみずしさを維持し、風味、食感に優れた酸性水中油型乳化組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、酸性水中油型乳化組成物全体中、食用油脂を特定量含有し、卵液を特定量含有し、且つ特定のHLBである乳化剤を特定量含有し、増粘剤及び/又は澱粉を含有することを特徴とする酸性水中油型乳化組成物は、具材を和えた時に、具材間での水分の移行が殆どなく、時間が経過してもみずみずしいサラダ、サンドイッチ、おにぎり等が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1は、酸性水中油型乳化組成物全体中、食用油脂を50重量%以上、且つ85重量%以下含有し、卵液を0.5重量%以上、且つ20重量%以下含有し、HLB1〜7の乳化剤を0.005重量%以上、且つ3重量%以下含有し、更に増粘剤及び/又は澱粉を含有する酸性水中油型乳化組成物であって、食酢、増粘剤及び/又は澱粉、呈味材、卵液からなる水相を調製し、食用油脂を添加し、乳化剤を添加することなく予備乳化を実施後、乳化剤を添加して乳化することにより得られることを特徴とする酸性水中油型乳化組成物に関する。好ましい実施態様は、乳化剤がグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記記載の酸性水中油型乳化組成物に関する。より好ましくは、増粘剤がペクチン、ゼラチン、グアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1種含有することを特徴とする上記記載の酸性水中油型乳化組成物に関する。
本発明の第2は、上記記載の酸性水中油型乳化組成物を用いた食品に関する。
サンドイッチ、サラダ、寿司、おにぎり、パスタ等において、具材の種類によらず、具材間での水分の移行を抑制することで、時間が経過しても野菜などの水分の多い具材はみずみずしさを維持できる、口溶け、食感に優れた風味の良い酸性水中油型乳化組成物を提供することができた。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明における食用油脂は、植物性油脂、動物性油脂、食用精製加工油脂等を用いることができる。具体的にはあまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の動物油脂、またこれらの油脂を原料にエステル交換したものや、硬化油、分別油、混合油が挙げられ、これら油脂の群から選択される少なくとも1種を用いることが出来る。食用油脂の添加量としては、酸性水中油型乳化組成物全体中、50重量%以上、且つ85重量%以下が好ましい。食用油脂の添加量が、酸性水中油型乳化組成物全体中、50重量%以上、且つ75重量%以下であればより好ましい。また、食用油脂の添加量が、酸性水中油型乳化組成物全体中、65重量%以上、且つ75重量%以下であれば更に好ましい。食用油脂の添加量が50重量%よりも少ないと、得られた酸性水中油型乳化組成物は口溶けが悪くなり、風味的にもマヨネーズらしさが欠如してしまい、又、具材間での水分の移行の抑制効果が弱くなる場合がある。又、食用油脂の添加量が重量85%よりも多いと、乳化が不安定となる場合がある。
本発明における卵液は、卵黄及び/又は全卵に任意で卵白加えたものを指し、性状は液状、粉末でも良く、また食塩、ショ糖などの糖類などを含有しても良い。卵液の添加量としては、酸性水中油型乳化組成物全体中、0.5重量%以上、且つ20重量%以下が好ましい。卵液の添加量が、酸性水中油型乳化組成物全体中、0.5重量%以上、且つ15重量%以下であればより好ましい。卵液の添加量が0.5重量%よりも少ないと、乳化が不安定となり、製造時または保存時に乳化が破壊されてしまう場合があり、20重量%より多いと、具材間での水分の移行を抑制する作用が低下してしまい、効果が得られにくい場合がある。
本発明における乳化剤は、食用であれば種類については特に限定はないが、HLBが1〜7のものを使うことが好ましい。特に、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが好ましく、少なくとも何れか1種を使用することが好ましい。HLBが7よりも大きいと、本発明の酸性水中油型乳化組成物による具材間での水分の移行の抑制効果が弱くなってしまう場合がある。また、HLBが1よりも小さいと、グリセリン脂肪酸エステルが水中油型乳化組成物の乳化を阻害し、乳化が破壊されてしまう場合がある。乳化剤の添加量としては、酸性水中油型乳化組成物全体中、好ましくは、0.005重量%以上、且つ3重量%以下で、さらに好ましくは、0.01重量%以上1重量%以下である。乳化剤の添加量が0.005重量%未満であると、具材間での水分の移行の抑制効果が現れにくい場合がある。また、乳化剤の添加量が3重量%よりも多いと、HLBが1〜7の乳化剤が水中油型乳化組成物の乳化を阻害し、乳化が破壊されてしまう場合がある。
本発明における増粘剤としては、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、タマリンドシードガム、グアーガム、ジェランガム、カードラン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン等のガム質、或いはゼラチンからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。中でも特に、ペクチン、ゼラチン、グアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1種を酸性水中油型乳化組成物中に含有することが好ましい。
また、本発明における澱粉としては、原料の種類は特に限定しないが、例えば、馬鈴薯、コーン、ワキシーコーン、タピオカ由来の澱粉を糊化したもの及びそれらに対して酸などによる分解処理、エーテル化、エステル化などの化学的処理、湿熱処理、アルファ化処理、分別処理などの物理的処理、酵素による加水分解を行う酵素的処理を施したものを用いることができる。
従来、増粘剤や澱粉は、酸性水中油型乳化組成物において保型性を良くする為に添加されることはあったが、ここではそれらの保水性が重要であり、本発明の酸性水中油型乳化組成物においては、増粘剤のみ含有しても良いし、或いは澱粉のみ含有しても良いし、それらを併用しても構わないが、上記保水性の観点からは、増粘剤の方が澱粉よりも好ましい。
増粘剤のみ添加する場合の添加量については、酸性水中油型乳化組成物全体中、好ましくは0.05重量%〜5重量%で、より好ましくは0.1重量%〜3重量%で、更に好ましくは0.2重量%〜2重量%である。増粘剤の添加量が0.05重量%未満の場合、乳化安定化効果が得られにくい場合がある。また、増粘剤の添加量が5重量%を超えると、口溶け、食感が悪くなる場合がある。又、澱粉のみ添加する場合の添加量については、酸性水中油型乳化組成物全体中、好ましくは0.05重量%〜5重量%で、より好ましくは0.1重量%〜3重量%で、更に好ましくは0.2重量%〜2重量%である。増粘剤の添加量が0.05重量%未満の場合、乳化安定化効果が得られにくい場合がある。また、増粘剤の添加量が5重量%を超えると、口溶け、食感が悪くなる場合がある。増粘剤、澱粉を両方併用する場合は、それらの合計量が酸性水中油型乳化組成物全体中、好ましくは0.05重量%〜5重量%で、より好ましくは0.1重量%〜3重量%で、更に好ましくは0.2重量%〜2重量%である。合計量が0.05重量%未満の場合、乳化安定化効果が得られにくい場合がある。また、合計量が5重量%を超えると、口溶け、食感が悪くなる場合がある。
また、本発明の酸性水中油型乳化組成物には、食酢が含有されるが、その添加量は、所望のpHや味を考慮して、適宜決めればよい。他の添加物として、食塩、糖類などの呈味剤を含有していても良い。
本発明の酸性水中油型乳化組成物のpHは7.0以下のものを指すが、特に衛生的な保存性を高めるためにはpHが5.0以下のものが好ましく、pH4.5以下が更に好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物の製造方法は、以下の方法が挙げられる。所定量の食酢、食塩、糖類、増粘剤及び/又は澱粉、その他呈味材とで水相を調製後、卵液を添加し、その後に食用油脂を添加しながらホモミキサー等で2000rpm〜5000rpmで、5分間〜20分間予備乳化を実施する。その後で乳化剤を添加し、100rpm〜500rpmで、1分間〜5分間、タービンミキサーなどの攪拌機で攪拌してから、コロイドミルで仕上げ乳化を実施する。本発明の酸性水中油型乳化組成物については、乳化剤を予備乳化の後に添加することを特徴とする。通常の乳化剤の添加方法のように、乳化剤を水相、或いは油相に予め溶解しておく、或いは、予備乳化の前に添加すると乳化剤のHLBが低いため、乳化が極めて困難となり、製造時に油分離してしまい所望の酸性水中油型乳化組成物を得ることが困難となる場合がある。乳化剤の添加方法はそのまま、もしくは加温するなどし、溶解状態で添加することが重要である。混合条件については、プロペラ攪拌、ホバートミキサー等で低速で全体に均一分散する様に攪拌することが好ましい。コロイドミル、ホモミキサー等で高速せん断をかけるのは乳化状態を維持する上で好ましくない。
以上のようにして得られた水中油型乳化組成物は、様々な食品と混合、あるいは塗布して使用することができる。使用できる食品としては、例えば、サラダ、サンドイッチ、おにぎり、寿司、焼き込み調理パン、パニーニ、ワッフル、サンドイッチ、サラダ、サラダ、惣菜、ハンバーグ、ミートボール、はんぺん、ちくわ、フライ食品、から揚げ、お好み焼き、たこ焼き、ピザ、焼き肉等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
上記記載の食品のうち、本発明の酸性水中油型乳化組成物をサンドイッチではパン以外の具材と混合してパンに挟む、あるいはパンの表面に直接塗布して用いる等の用途で、また、寿司、おにぎりの中に炊飯した米以外の具材と共に包み込む、あるいは、炊飯した米の表面に直接塗布するなどして用いると好適である。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<外観評価法>
実施例10〜18、比較例10〜18において作製したキャベツサラダについて、また、実施例19〜27、比較例19〜27において作製したサンドイッチについて、更に、実施例28〜36、比較例28〜36において作製したおにぎりについて、それぞれの外観を目視で、パネラー50名により5点満点で評価し、その平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:調製直後と比べ、キャベツからの離水が有り、水分の浮きが見られベタベタ感が顕著である、2点:調製直後と比べ、キャベツからの離水が有り、水分の浮きが見られベタベタ感が目立つ、3点:調製直後と比べ、キャベツからの離水が有り、水分の浮きが見られベタベタ感がある、4点:調製直後と比べ、わずかにキャベツからの離水が有り、水分の浮きがやや見られベタベタ感がある、5点:調製直後と比べ、状態の変化が殆どない。
<風味評価法>
実施例10〜18、比較例10〜18において作製したサラダについて、また、実施例19〜27、比較例19〜27において作製したサンドイッチについて、更に、実施例28〜36、比較例28〜36において作製したおにぎりについて、その風味評価を、パネラー50名により5点満点で評価し、50名の平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:酸味が著しく弱く、卵の風味が弱く、マヨネーズらしさに著しく欠ける、2点:酸味が弱く、卵の風味が弱く、マヨネーズらしさに欠ける、3点:酸味がやや弱く、卵の風味が弱く、マヨネーズらしさに欠ける、4点:酸味は程良く強いが、卵の風味がやや弱く、マヨネーズらしさにやや欠ける、5点:酸味は程良く強く、卵の風味も十分強く、マヨネーズらしい風味である。
<保型性評価法>
実施例10〜18、比較例10〜18において作製したサラダについて、その保型性評価を目視で行い、パネラー50名により5点満点で評価し、50名の平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:ダレが顕著である、2点:ややダレが目立つ、3点:見た目のダレは目立たないものの柔らかい、4点:ややしっかりしている、5点:しっかりしている。
<口溶け評価法>
実施例10〜18、比較例10〜18において作製したサラダについて、その口溶けをパネラー50名により5点満点で評価し、50名の平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:食べた後で口の中に残る粘りが顕著である、2点:食べた後で口の中に残る粘りが目立つ、3点:食べた後で口の中に残る粘りがある、4点:食べた後で口の中に残る粘りがややある、5点:食べた後で口の中に残る粘りがほとんどなく良好である。
<具材とパンとの接合面状態評価法>
実施例19〜27、比較例19〜27において作製したサンドイッチについて、具材とパンとの接合面状態を目視観察し、パネラー50名により5点満点で評価し、50名の平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:具材とマヨネーズとの界面がベタベタでマヨネーズの粘度が著しく低下しており、パンに水分がしみこみが顕著でパンがベタベタである、2点:具材とマヨネーズとの界面がベタベタでマヨネーズの粘度が著しく低下しており、パンに水分がしみこみがある、3点:具材とマヨネーズとの界面がベタベタで、マヨネーズの粘度が低下しており、パンに水分がややしみこんでいる、4点:具材とマヨネーズとの界面がややベタベタで、マヨネーズの粘度が柔らかくなっているものの、パンにはほとんど水分がしみこんでいない、5点:具材とマヨネーズとの界面の状態は調製時とほぼ同じで、マヨネーズの粘度はほとんど変化なく、マヨネーズのパンへの水分のしみこみがほとんどない。
<おにぎり中の状態評価法>
実施例28〜36、比較例28〜36において作製したおにぎりについて、5℃の恒温槽に保管し、24時間後のマヨネーズの状態を観察した目視結果を、パネラー50名により5点満点で評価し、50名の平均値を算出した。その評価基準については以下の通りである。1点:色は透明感が顕著で、パサパサした状態である、2点:色は透明感が目立ち、パサパサ感が目立つ、3点:色は透明感がややあり、パサパサ感がややある、4点:わずかに透明感があり、パサパサ感がわずかにある、5点:透明感、パサパサ感がなく、調製直後の状態である。
(実施例1〜9、比較例1〜9)
表1、2に記載の配合組成に従い、マヨネーズ(酸性水中油型乳化組成物)を作製した。作製方法は、食酢、食塩、糖類、増粘剤その他呈味材とで水相を調製後、卵液を添加した後、油を添加しながらホバートミキサー(HOBART社製、型番:MODEL N−50 MIXER)でホイッパーを用いて、中速で5分間予備乳化を実施し、その後で所定の乳化剤を添加し、引き続き、ホバートミキサーを用いてホイッパーで低速で1分間攪拌し、コロイドミル(エスエムテー社製、型番:ミルミックスMC−3)でクリアランス0.3mmで仕上げ乳化を実施することでそれぞれマヨネーズを得た。比較例1は、最も一般的なマヨネーズの配合である。
Figure 0004400152
Figure 0004400152
(実施例10〜18、比較例10〜18)
実施例1〜9、比較例1〜9で得られたマヨネーズを用いてキャベツサラダを一般的な方法で作製した。配合処方は、マヨネーズ50重量部、キャベツ50重量部、食塩0.5重量部、グルタミン酸ナトリウム0.15重量部である。作製したサラダを5℃の恒温槽で保管し、24時間後のサラダの外観、風味、保型性、口溶けを評価した。評価結果は、表3に示す。
Figure 0004400152
比較例10〜12については、キャベツからの離水が顕著で、サラダが水っぽくなり、外観、保型性が著しく悪いという結果となった。HLBが7より大きい乳化剤を配合した比較例13〜15については、増粘剤を併用しているものの外観、保型性が悪いという結果であった。比較例16については、比較例10〜15と比較すると外観、保型性については、良いものの、十分なレベルではなかった。比較例17については、ダレがほとんどなく、外観、保型性が優れていたが、乳化剤由来の渋みと口溶けの悪さがでており、風味と口溶けの点で劣っていた。比較例18については、外観、保型性については、悪くないものの、風味、口溶けが劣っていた。一方、実施例10〜18については、キャベツからの離水によるサラダの粘度低下がみられず、外観、保型性とも優れており、また、風味、口溶けについても通常のマヨネーズ並みの評価結果であった。中でもデカグリセリン脂肪酸エステルとペクチン、ゼラチン、グアーガムを併用した実施例4、8を使ったサラダが最も評価が良かった。
(実施例19〜27、比較例19〜27)
実施例1〜9、比較例1〜9で得られたマヨネーズを用いてトマトを使ったサンドイッチを作製した。厚さ10mmでみみを切り落とした食パンの片面に約6gのマヨネーズを均一に塗布し、それにトマトの輪切り(厚さ約10mm)をのせ、予めマヨネーズを同様に塗布したもう一枚の食パンではさみこんだ。作製したサンドイッチを5℃の恒温槽に保管し、24時間後の外観、風味、トマトとパンとの接合面の状態を、評価した。評価結果は、表4に示す。
Figure 0004400152
比較例19〜27についてはトマトからの離水が顕著であり、トマトとパンの接合面が水っぽい状態であり、またパンが水分でベタベタであった。比較例26については、離水がほとんど見られず、トマトとパンの接合面の状態は良好であったが、風味において劣っていた。比較例27については、トマトとパンの接合面の状態は比較例19〜25と比べると比較的良いものの、口溶け、風味が劣るという結果であった。一方、実施例19〜27については、トマトからの離水がほとんどなく、また、風味においても良好な結果となった。特に、実施例4、8を用いた実施例22と26においては、外観、トマトとパンとの接合面の状態とも最も良いという結果であり、パンについても水分がほとんどしみこんでおらず、状態の良いサンドイッチを得ることができるという結果であった。
(実施例28〜36、比較例28〜36)
実施例1〜9、比較例1〜9で得られたマヨネーズを用いて巻き寿司を作製した。50gの炊飯されたご飯を10cm×15cmの大きさに広げ、中央部に幅5mmの幅でマヨネーズを絞り、大きさ10cm×15cmの焼きのりでご飯を巻き、5℃の恒温槽に保管し、24時間後の外観、風味、おにぎり中のマヨネーズの状態を評価した。評価結果は、表5に示す。
Figure 0004400152
比較例28〜36については、マヨネーズの色が透明になっており、また、ご飯に水分を吸われて、ボソボソの状態で外観上著しく悪い結果となった。比較例34については、比較例28〜33と比べるとやや良いものの、マヨネーズの色が透明で状態がボソボソになっており、外観上良くなった。比較例35については、マヨネーズの色は比較的良好であり、状態もボソボソ感がほとんどなかったが、風味が著しく劣っていた。比較例36については、マヨネーズの色は比較的良好であったが、ボソボソ感があり、また、マヨネーズらしい風味に欠け、口溶けが悪かった。マヨネーズの色は実施例28〜36については、いずれもマヨネーズの色が作りたてに近い黄色をしており、また、状態についても作りたてのみずみずしさを有しており、風味についても良いという結果となった。特に、実施例4、8で得られたマヨネーズを使った実施例31、35が最も評価が高いという結果となった。

Claims (4)

  1. 酸性水中油型乳化組成物全体中、食用油脂を50重量%以上、且つ85重量%以下含有し、卵液を0.5重量%以上、且つ20重量%以下含有し、HLB1〜7の乳化剤を0.005重量%以上、且つ3重量%以下含有し、更に増粘剤及び/又は澱粉を含有する酸性水中油型乳化組成物であって、食酢、増粘剤及び/又は澱粉、呈味材、卵液からなる水相を調製し、食用油脂を添加し、乳化剤を添加することなく予備乳化を実施後、乳化剤を添加して乳化することにより得られることを特徴とする酸性水中油型乳化組成物。
  2. 乳化剤がグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の酸性水中油型乳化組成物。
  3. 増粘剤がペクチン、ゼラチン、グアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の酸性水中油型乳化組成物。
  4. 請求項1〜3何れかに記載の酸性水中油型乳化組成物を用いた食品。
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