JP2012001851A - 難燃性液体吸収体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
安価な天然セルロース繊維を使用し、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットを前記熱融着性物質の融点以上に加熱して製造される、優れた液体吸収性を有する天然セルロース繊維を主体とする液体吸収体において、難燃性物質としても、安価かつ環境への影響の懸念が無い材料を使用し、十分な難燃性効果を有する難燃性液体吸収体を得る。
【解決手段】
天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットが前記熱融着性物質の融点以上に加熱されてなる液体吸収体において、ウェブ中に水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物を含有することを特徴とする難燃性液体吸収体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性液体吸収体及びその製造方法に関する。
難燃性液体吸収体は、例えば、印字用インクを瞬間的に加熱し沸騰させ印字ユニットの多数の小孔から該インクを噴出させ印字を行う、インク噴射型プリンタに使用される。難燃性液体吸収体はインク噴射型プリンタでインクを噴射するノズルのクリーニングなどのために排出される、廃インクを吸収するために、印字ユニットに対応して配設される。
液体吸収体としては、合成樹脂を発泡させて形成された空隙に液体を吸収するものや、繊維を用いて繊維間に形成される空隙に液体を吸収するものが知られており、液体吸収体の素材として、高価な合成樹脂や合成繊維に代えて、安価な天然セルロース繊維を用いることにより、安価な液体吸収体を提供することが出来る。
難燃性液体吸収体とするためには、合成樹脂発泡体の素材として難燃性合成樹脂を用いたり、難燃性合成繊維を100%使用して、難燃性液体吸収性体を形成する方法が知られている。
天然セルロース繊維を用いた液体吸収体は、例えば、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットが前記熱融着性物質の融点以上に加熱された後、プレスロールで圧縮することによって製造することが出来るが、例えば、特許文献1(特開平8−311755号公報)には、天然セルロース繊維および/または合成繊維と、熱融着性物質および難燃性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットが前記熱融着性物質の融点以上に加熱された後、プレスロールで圧縮することにより、難燃性液体吸収体を製造することが提案されている。
特開平8−311755号公報
上記の難燃性液体吸収体では、硼酸や硼砂、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体などの高吸水性樹脂など、公知の難燃性物質を種々使用することが出来るが、このような難燃性物質は高価な材料で有ったり、得られる難燃性の効果が十分でなかったり、また、近年、環境基準が引き上げられ、環境への影響が懸念される、硼素や、ハロゲン元素など環境への影響が懸念される物質が含まれるものがあるなど、必ずしも満足できるものでは無かった。
上記実情に鑑み、本発明者らは、安価な天然セルロース繊維を使用し、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットを前記熱融着性物質の融点以上に加熱して製造される、優れた液体吸収性を有する天然セルロース繊維を主体とする液体吸収体において、難燃性物質としても、安価かつ環境への影響の懸念が無い材料を使用し、十分な難燃性効果を有する難燃性液体吸収体を得る方法を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットが前記熱融着性物質の融点以上に加熱されてなる液体吸収体において、ウェブ中に水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物を含有することを特徴とする難燃性液体吸収体。
(2)熱融着性物質が、熱融着性繊維および/または熱融着性粒子である前記(1)記載の難燃性液体吸収体。
(3)難燃性液体吸収体の見かけ密度が0.05乃至0.5g/cmである前記(1)または(2)記載の難燃性液体吸収体。
(4)水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の総量の吸収体全体に占める割合が3乃至50質量%である前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の難燃性液体吸収体。
(5)吸収体に含有される水和金属塩化合物粒子の量がアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の量よりも多いことを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の難燃性液体吸収体。
(6)吸収体に含有される水和金属塩化合物粒子の平均粒子径が3乃至500μmであることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の難燃性液体吸収体。
(7)水和金属塩化合物粒子が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムより選ばれる一種以上の水和金属塩化合物よりなる粒子であることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の難燃性液体吸収体。
(8)吸収体に含有されるアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物が粒子であることを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の難燃性液体吸収体。
上記の構成を有することにより、本発明は、安価な天然セルロース繊維を使用し、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットを前記熱融着性物質の融点以上に加熱した後、プレスロールで圧縮して製造される、優れた液体吸収性を有する天然セルロース繊維を主体とする液体吸収体において、難燃性物質としても、安価かつ環境への影響の懸念が無い材料を使用し、十分な難燃性効果を有する難燃性液体吸収体を得る方法を提供する。
本発明は、安価な天然セルロース繊維を使用し、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットを前記熱融着性物質の融点以上に加熱して製造される、エアレイ法によって製造される難燃性液体吸収体である。
〔天然セルロース繊維〕
本発明に使用される天然セルロース繊維としては、例えば、針葉樹および/または広葉樹木材より調製される化学パルプや機械パルプなどの製紙用木材パルプ、古紙パルプ、リンター、その他麻、綿、ケナフなどより調製される非木材植物繊維を用いることが出来る。
上記天然セルロース繊維は、例えば、乾燥されたパルプシートの状態で供給される。このパルプシートは、乾燥状態で機械的に粉砕、解繊され、必要に応じて他の合成繊維と混合して併用することも出来る。混合して使用することの出来る合成繊維としては、必ずしも限定するものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリエステルが好ましく使用される。
また、液体吸収体としての難燃性を向上させるため、上記天然セルロース繊維に併用される合成繊維として、難燃性の合成繊維を使用することも出来る。
〔熱融着物質〕
これらの繊維にはさらに熱融着物質が混合されてマット化され、このマットを熱融着性物質の融点以上に加熱して加熱融着させシートが形成される。
本発明に使用される熱融着物質は、熱融着性粉体や熱融着性繊維を使用することが出来、夫々、単独で使用あるいは、二種以上を併用し、熱融着性粉体と熱融着性繊維を組み合わせて使用することも任意である。また、これらの熱融着物質は、加熱融着によってマットを構成する成分を接着、固定できるものであればよく、必ずしも限定するものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、およびポリエステルよりなる群より選ばれる少なくとも一種を使用することが望ましい。また、熱融着性繊維としては、高融点の繊維と低融点の熱融着性樹脂を複合させた複合繊維であってもよく、例えば、熱融着性繊維として、芯部であるポリプロピレン繊維(融点160℃)を被覆層であるポリエチレン層(融点130℃)で被覆した複合繊維であっても良い。複合繊維を使用する場合には、外側の被覆層が溶融し芯部は溶融しない温度、例えば140℃の熱風を加えて被覆層のみを溶融する。この場合、芯部は溶融しないため安定した繊維として残存しているので強固な液体吸収体を得ることができる。また、複数の上記熱融着繊維を併用することも出来る。また、液体吸収体としての難燃性を向上させるため、上記熱融着性繊維として、難燃性の熱融着性繊維を使用するとより好ましい。
熱融着性粉体を用いる場合には粒度としては50乃至500μm程度の粒子が好ましく使用される。一方、熱融着繊維としては、繊度0.1乃至72dtex、繊維長1乃至10mmのものが好ましく使用することが出来る。
〔水和金属塩化合物粒子〕
本発明の難燃性液体吸収体には、水和金属塩化合物粒子が含有される。水和金属塩化合物は、一般に加熱により吸熱的に転相して結晶水を失う性質を持ち、可燃物が分解する温度付近で、吸熱し、水分を放出することで燃焼を抑制し、難燃性に寄与するものとされており、本発明の液体吸収体の難燃性を付与する目的で含有される。
本発明においては、水和金属塩化合物として、たとえば、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ハンタイト、ハイドロマグネサイト、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸亜鉛、二水和石膏、アルミン酸カルシウム、ドーソナイト、カオリンクレーなどを用いることが出来、天然セルロース繊維など分解する250乃至350℃付近の温度で、吸熱し、水分を放出する水和金属塩化合物粒子が好ましく使用される。
本発明においては、天然セルロース繊維の分解温度での、吸熱、水分を放出があり、かつ安価な材料である水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ハンタイト、ハイドロマグネサイトがとりわけ好適に用いられ、さらに好ましい水和金属塩化合物は水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムである。
本発明の様に天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊し、マット化して製造される難燃性液体吸収体に於いては、水和金属塩化合物粒子として、天然セルロース繊維および熱融着性物質と共に混合して用いられる。このような水和金属塩化合物粒子としては、平均粒子径3乃至500μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは20乃至100μmの範囲である。即ち。3μmよりも粒子径が小さいと、空気中で混合解繊し、マット化する際に、水和金属塩化合物粒子が繊維の隙間から抜け落ち易くなり、マット中への歩留が悪くなったり、繊維間の空隙を埋めてしまい、液体吸収性を阻害する虞があり、一方、500μmを超えると、難燃性の効果が十分に発現されない。
液体吸収体に含有される水和金属化合物粒子の平均粒子径としては重量平均粒子径を用いる。水和金属化合物粒子の重量平均粒子径は、限定するものではないが、例えば、液体吸収体をほぐして、マット中に含有される水和金属化合物粒子を水に分散させ、レーザー回折法など公知の方法を用いて計測される体積基準の粒子径分布を用いたり、液体吸収体の断面から顕微鏡などで観察される水和金属化合物粒子について計測される体積基準の粒子径分布から求めることが出来る。
〔アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物〕
本発明の難燃性液体吸収体には、さらにアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物が含有される。リン系難燃剤として使用されるリン酸化合物は、加熱により強酸として作用し、有機物を強力に炭化させると共に、チャーの生成による難燃効果をもたらすことが知られている。本発明においては、より優れた難燃性の効果が得られる、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物を使用する。特にIntumescent系の化合物が好ましく使用される。
このようなアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物としては、必ずしも限定するものではないが、ポリリン酸アンモニウム(APP)、リン酸グアニジン、ポリリン酸メラミン、リン酸グアニル尿素を挙げることができる。また、これらのリン酸化合物に、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有する化合物を添加した、いわゆるチッソ・リン系難燃剤も好適に使用することが出来る。
水溶性のアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物は、水溶液として、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊する際に噴霧して用いたり、マット形成後に水溶液をマット表面に噴霧して用いることも出来る。
天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊し、マット化して製造される難燃性液体吸収体に於いては、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物粒子として、天然セルロース繊維および熱融着性物質と共に混合して用いることが出来る。このようなアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物粒子としては、平均粒子径3乃至500μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは20乃至100μmの範囲である。即ち。3μmよりも粒子径が小さいと、空気中で混合解繊し、マット化する際に、水和金属塩化合物粒子が繊維の隙間から抜け落ち易くなり、マット中への歩留が悪くなり、また、繊維間の空隙を埋めてしまい、液体吸収性を阻害する虞があり、一方、500μmを超えると、難燃性の効果が十分に発現されない。
液体吸収体に含有されるアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物粒子の平均粒子径としては重量平均粒子径を用いる。限定するものではないが、例えば、液体吸収体の断面から顕微鏡などで観察されるアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物粒子について計測される体積基準の粒子径分布から求めることが出来る。
本発明の難燃性液体吸収体には、水和金属塩化合物粒子とアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物とが併用される。難燃性向上効果の発現機構の異なる、水和金属塩化合物粒子並びにアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の、両者を併用することにより、天然セルロース繊維を用いた多孔質の液体吸収体に対して、極めて優れた難燃性の効果を得ることが出来る。
吸収層全体に含有されて難燃性をもたらす水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の量は、3質量%未満では、十分な難燃性を得ることが出来ず、50質量%を超えると液体吸収性が低下する。即ち、吸収層全体に含有されて難燃性をもたらす水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の含有量としては、特に限定するものではないが、両者を合わせて吸収層全体の3乃至50質量%となるように含有されることにより、優れた難燃性と優れた液体吸収性を得ることができるため好ましい。
また、本発明のような天然セルロース繊維を用いた多孔質の液体吸収体に配合する場合、水和金属塩化合物粒子は、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の配合量よりも多量であることが好ましい。これらのアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物は、1種を単独あるいは2種以上を組み合わせて併用することも出来る。
本発明の難燃性液体吸収体には、必要に応じて、良好な難燃性付与剤として働く含水性の高い高吸水性樹脂等、水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物以外の異なる種類の難燃剤も併用することが出来る。例えば、このような高吸水性樹脂として販売されているものにはポリアクリル酸ナトリウム架橋体などが知られており、粉体状のものとしては、アクアリック(日本触媒化学)、ダイヤウェット(三菱化学)、アロンザップ(東亜合成)、アクアリザーブGP(日本合成)、スミカゲル(住友化学)、サンウエット(三洋化成)、アラソーブ(荒川化学)、Drytech(ダウケミカル)、Favor(ストックハウゼン)等が、また、繊維状のものとしては、ベルオアシス(鐘紡)、Fibersorb(Camelot)等がある。また、その他界面活性剤、消泡剤、バインダー、保湿剤、防腐剤、pH調整剤、帯電防止剤など各種助剤を適宜用いることも出来る。
〔解繊〕
本発明において、機械的に解繊された天然セルロース繊維は、空気中で併用される熱融着性複合繊維などの合成繊維や、熱融着性粒子といった熱融着性物質と混合される。特に限定するものではないが、本発明の難燃性液体吸収体は、例えば、天然セルロース繊維30乃至90重量部、熱融着性物質70乃至10重量部を混合して製造される。また、本発明の難燃性液体吸収体に含有される、水和金属塩化合物粒子やアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の粒子もここで混合することが出来る。また、水溶性のアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物は、水溶液として、天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊する際に噴霧して用いることが出来る。
〔マット化〕
熱融着性複合繊維などの合成繊維や、熱融着性粒子、また、水和金属塩化合物粒子やアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の粒子と混合解繊された天然セルロース繊維は、繊維マット形成装置にもたらされ、繊維マットが形成される。繊維マットを形成する方法としては、いわゆるエアレイ法と呼ばれる不織布の製造方法に用いられる、公知の方法を適宜用いることが出来る。本発明の難燃性液体吸収体は、単層の繊維マットとして形成することが出来るほか、薄葉の不織布等の上に熱融着性物質を介して繊維マットを形成することも出来、さらに、マットを形成した上に熱融着性物質を介して薄葉の不織布等で覆うなど、多層構造の液体吸収体とすることも出来る。また、繊維マットを熱融着性物質の融点以上に加熱してマット内の繊維を接着する際に、薄葉の不織布等を剥離して単層の繊維マットとすることも出来る。
また、粉末状のアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の粒子や水和金属塩化合物粒子は、繊維マットが形成された上に粉末を付与することも出来、水溶性のアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物は、水溶液として、マット形成後に水溶液をマット表面に噴霧して用いることも出来る。
〔サーマルボンド接着〕
形成された繊維マットは、熱融着性複合繊維や熱融着性粒子などの熱融着性物質が含まれており、これらの熱融着性材料の融点以上に加熱することにより、マット内の繊維は互いに接着し、サーマルボンド方式の不織布として液体吸収体が形成される。
ここで、繊維マットを加熱する方法としては、熱カレンダー法のような加熱加圧法、熱風接着法、超音波接着法などの公知の方法を用いることが出来るが、嵩高の液体吸収体が得やすく、生産の制御も容易であることから、熱風接着法が好ましく用いられる。
〔プレスロール処理〕
サーマルボンド接着が行われた繊維マットは、さらにプレスロールで処理を行って所望の見かけ密度、厚みに調節し、また、繊維マット内の繊維の融着をより強固に出来る効果が有るため、プレスロール処理を行うことが好ましい。
難燃性液体吸収体の見かけ密度は0.05g/ml未満であると空隙が大きくなりすぎ、粒子状で含有される難燃性物質が繊維マットに固定しにくく、脱落が多くなるため商品として不適格になり、一方、見かけ密度が0.5g/mlを越えると空隙が少なくなりすぎるため、液体吸収量が不十分となることがある。そのため、特に限定するものではないが、難燃性液体吸収体の好ましい見かけ密度は0.05乃至0.5g/mlの範囲である。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中に、部数および%により示した量は特に断らない場合は夫々質量部および質量%である。
〔実施例1〕スルファルミン酸グアニジン系難燃剤を30%含む坪量60g/m2の乾式パルプ不織布を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(チッソ株式会社製、商品名ESC、繊度1.7dtex)80g/m2、ポリエチレン粉体(住友精化株式会社製、商品名フローバック)20g/m2、および平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(日本軽金属株式会社製、商品名B53)72g/m2を空気中で混合、解繊(繊維を分離状態で解きほぐすこと)して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、リン酸グアニジンの15%水溶液を53g/m2となる様に噴霧した後(リン酸グアニジンの固形量として8g/m2)、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量620g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
〔実施例2〕
スルファルミン酸グアニジン系難燃剤を30%含む坪量60g/m2の乾式パルプ不織布を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)64g/m2および平均粒子径12μmのポリ化リン酸メラミン粉体(株式会社三和ケミカル製、商品名MPP−B)8g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、リン酸グアニジンの15%水溶液を53g/m2となる様に噴霧した後(リン酸グアニジンの固形量として8g/m2)、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量620g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
〔実施例3〕
坪量60g/m2の乾式パルプ不織布を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)64g/m2および平均粒子径12μmのポリ化リン酸メラミン粉体(商品名MPP−B)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量620g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例4)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(旭化成株式会社製、商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)64g/m2および平均粒子径12μmのポリ化リン酸メラミン粉体(商品名MPP−B)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例5)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)64g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(丸菱油化工業株式会社製、商品名ノンネンOK−26、粉体)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例6)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径8μmのハンタイト粒子(MINELCO社製、商品名ウルトラカーブ1250、)64g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例7)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径3.2μmの水酸化マグネシウム粒子(宇部マテリアルズ株式会社製、商品名UD−650)64g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例8)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径1.4μmの水酸化アルミニウム粒子(住友化学工業株式会社製、商品名C−301)64g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例9)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径0.8μmの水酸化マグネシウム粒子(堺化学工業株式会社製、商品名MGZ−1)64g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)16g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(実施例10)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)40g/m2およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)40g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(比較例1)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、および平均粒子径65μmの硼砂粒子(ボラックスジャパン株式会社製、商品名ボラックス(十水塩硼砂))80g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(比較例2)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、およびトリス(トリブロモネペンチル)ホスフェート粒子80g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(比較例3)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、および平均粒子径55μmの水酸化アルミニウム粒子(商品名B53)180g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量630g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
(比較例4)
坪量15g/m2のスパンボンド不織布(商品名:エルタス)を表裏面シートとし、吸収層として針葉樹化学パルプ320g/m2、平均繊維長5mmの熱融着性複合繊維(商品名ESC)80g/m2、ポリエチレン粉体(商品名フローバック)20g/m2、およびリン・チッソ系難燃剤(商品名ノンネンOK−26)80g/m2を空気中で混合、解繊して、マットフォーマーに送り、サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に繰出された裏面シート上に積層して繊維マットを形成後、表面シートを重ねて積層マットとした。この積層マットを加熱炉に導き、積層マットが145℃になるまで滞留させた後、加熱炉から取り出し、さらに160℃に加熱したプレスロールを通して出来上がり厚さを5mmとし、坪量530g/m2の積層マットである液体吸収体を作成した。
以上、得られた14点の液体吸収体について、下記の方法によって、UL94HBFに準じた難燃性評価および液体吸収性評価を行った。また、環境への影響が懸念される、硼素およびハロゲン元素について含有の有無を評価した。以上の評価結果を表1に示す。
〔難燃性評価方法〕
1.使用設備:UL94HBF試験方法に準ずる
2.試料調製
2−1 液体吸収体の厚さ5mmの積層マットを、長さ152mm、幅50.8mmに切り出し、1組5枚の試料片を作成する。各試料片の一端から25.4mm、57mm、127mmの3箇所に横線を引く。
2−2 各組5枚の試料片は23±2℃、相対湿度50±5%RHの環境下で48時間以上調湿する。
2−3 各組5枚の試料片は70±1℃の環境下で168時間以上調湿した後、無水塩化カルシウム入りデシケータ中で少なくとも4時間冷却する。
3.試験操作:UL94HBF試験方法に準ずる
4.HBF評価
4−1 試料片の25.4mmの線から、127mmの線まで燃焼が拡がるまでの燃焼時間(t1(秒))、127mmの線に達するまでに燃焼がとまった場合は、試験炎を遠ざけてから燃焼がとまるまでの時間とする。
4−2 試験片が燃えた長さ(L1(mm))。
4−3 25.4mmの線と127mmの線との間における燃焼速度(101.6/t1(mm/秒)若しくは燃焼がとまるまでの燃焼速度(L1/t1(mm/秒))。
〔液体吸収性評価方法〕
1.使用設備
1−1 1mgの単位まで測定できる化学秤
1−2 200mm以上の水位を保て、試料片が接触しない程度の大きさの浸漬槽
1−3 試料片を浸漬槽の底に沈ませるのに十分な質量のおもり
1−4 JIS−P3801に規定する角型ろ紙(200×200mm)
2.試料調製
2−1 液体吸収体の厚さ5mmの積層マットから、大きさ75mm×75mmの試料片を3枚採取する。
2−2 試料片はJIS−L0105の4.3によって標準状態に調整する。
3.試験操作
3−1 JIS−L0105の4.1および4.2による標準状態の環境で試験を行う。
3−2 試料片の質量を1mgまで測定する(m1(mg))。
3−3 試料片の一端におもりを取り付け、試料片の上端が水面下50mmになるように水を入れた浸漬槽中に入れ、5分間浸漬する。
3−4 浸漬後、試料片を浸漬槽から引き揚げ、乾燥した角型ろ紙で試料片表面の水分を取り去る。
3−5 直ちに試料片の質量を1mgまで測定する(m2(mg))。
4.吸水速度評価
4−1 吸水率c=(m2−m1)/m1×100(%)を求め、3枚の平均値を求める。
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例は、安価な天然セルロース繊維を主体とする液体吸収体において、難燃性物質として安価かつ環境への影響の懸念が無い材料を使用し、十分な難燃性効果を有すると共に優れた液体吸収性を有する難燃性液体吸収体である。
Figure 2012001851

Claims (8)

  1. 天然セルロース繊維および熱融着性物質を空気中で混合解繊してマット化し、該マットが前記熱融着性物質の融点以上に加熱されてなる液体吸収体において、ウェブ中に水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物を含有することを特徴とする難燃性液体吸収体。
  2. 熱融着性物質が、熱融着性繊維および/または熱融着性粒子である請求項1記載の難燃性液体吸収体。
  3. 難燃性液体吸収体の見かけ密度が0.05乃至0.5g/cmである請求項1または請求項2記載の難燃性液体吸収体。
  4. 水和金属塩化合物粒子およびアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の総量の吸収体全体に占める割合が3乃至50質量%である請求項1乃至3のいずれかの項に記載の難燃性液体吸収体。
  5. 吸収体に含有される水和金属塩化合物粒子の量がアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物の量よりも多いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の難燃性液体吸収体。
  6. 吸収体に含有される水和金属塩化合物粒子の平均粒子径が3乃至500μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかの項に記載の難燃性液体吸収体。
  7. 水和金属塩化合物粒子が、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムより選ばれる一種以上の水和金属塩化合物よりなる粒子であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかの項に記載の難燃性液体吸収体。
  8. 吸収体に含有されるアミノ基および/またはアンモニウム基を含有するリン酸化合物が粒子であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかの項に記載の難燃性液体吸収体。
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