JP2007204612A - 不燃材料、不燃剤および不燃性接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】不燃性が高く、環境改善機能を備えた不燃材料、不燃剤および不燃性接着剤を提供する。
【解決手段】不燃剤が、リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物とからなるので、不燃剤と水と植物繊維含有物とを混合すれば、不燃剤によって植物繊維同士の間が架橋化された不燃材料を製造することができる。しかも、不燃材料には、架橋化されている箇所に複数の気孔が形成されるので、製造された不燃材料を室内の壁材等に使用すれば、室内に存在するガス等を吸着することができる。しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
【選択図】図1
【解決手段】不燃剤が、リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物とからなるので、不燃剤と水と植物繊維含有物とを混合すれば、不燃剤によって植物繊維同士の間が架橋化された不燃材料を製造することができる。しかも、不燃材料には、架橋化されている箇所に複数の気孔が形成されるので、製造された不燃材料を室内の壁材等に使用すれば、室内に存在するガス等を吸着することができる。しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、不燃材料、不燃剤および不燃性接着剤に関する。さらに詳しくは、各種紙類、A・T級、B級あるいは畳床用のインシュレーションボード、インテリア用品、寝具建材、ベッド、ケナフ、材木、内装建材、建材としてのシージングボードおよびより強度を要求されるハードボードなどに特に好適な不燃材料、不燃剤および不燃性接着剤に関する。
従来より、種々の材料から不燃材料が形成されており、その一例として、資源ごみにケイ酸カルシウムおよびリン酸アルカリ塩を加えて硬化させて形成された不燃材料が開示されている(特許文献1)。
この不燃材料は、廃棄された資源ごみが原料となるので、資源ごみを有効活用でき、加熱しても燃えず有毒ガスが発生せず安全であり、しかも、安価に製造できるという利点がある。
この不燃材料は、廃棄された資源ごみが原料となるので、資源ごみを有効活用でき、加熱しても燃えず有毒ガスが発生せず安全であり、しかも、安価に製造できるという利点がある。
上記のごとく、従来例1の不燃材料は、経済性に優れ、また、環境にやさしい材料であり、非常に有効なものであるが、室内環境の改善する機能は有していない。不燃材料であって、しかも環境改善効果を有しているものが開発されれば、非常に有益である。
本発明は上記事情に鑑み、不燃性が高く、環境改善機能を備えた不燃材料、不燃剤および不燃性接着剤を提供することを目的とする。
第1発明の不燃剤は、リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物またはシリコン化合物とからなることを特徴とする。
第2発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されていることを特徴とする。
第3発明の不燃剤は、第2発明において、硫酸イオンを生じる物質が、硫酸アンモニアであることを特徴とする。
第4発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物またはシリコン化合物の割合が、重量比で、リン酸アルカリ塩が、40〜60%、金属水酸化物が、20〜40%、ケイ酸化合物またはシリコン化合物が、20〜40%、となるように配合されていることを特徴とする。
第5発明の不燃剤は、第4発明において、リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されている場合において、リン酸アルカリ塩と、硫酸イオンを生じる物質の割合が、重量比で、リン酸アルカリ塩が、40〜60%、硫酸イオンを生じる物質が、40〜60%、となるように配合されていることを特徴とする。
第6発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、ケイ酸化合物が、ケイ酸カルシウムであることを特徴とする。
第7発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、シリコン化合物が、シリカゲルまたはシリカゾルであることを特徴とする。
第8発明の不燃剤は、第1発明において、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の不燃剤と水を混合した後、固形分と液体に分離して得られる液体であることを特徴とする。
第9発明の不燃剤は、第8発明において、前記不燃剤の重量を1とすると、水の重量が5〜8となるように混合することを特徴とする。
第10発明の不燃材料は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、植物繊維含有物とからなることを特徴とする。
第11発明の不燃材料は、第10発明において、不燃剤と植物繊維含有物との混合割合が、重量比で、不燃剤が40〜50%であり、植物繊維含有物が50〜60%となるように配合されていることを特徴とする。
第12発明の不燃材料は、第10発明において、植物繊維含有物に、活性炭が混合されていることを特徴とする。
第13発明の不燃材料は、第10発明において、触媒機能を有することを特徴とする。
第14発明の不燃性接着剤は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、樹脂系接着剤とからなることを特徴とする。
第2発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されていることを特徴とする。
第3発明の不燃剤は、第2発明において、硫酸イオンを生じる物質が、硫酸アンモニアであることを特徴とする。
第4発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物またはシリコン化合物の割合が、重量比で、リン酸アルカリ塩が、40〜60%、金属水酸化物が、20〜40%、ケイ酸化合物またはシリコン化合物が、20〜40%、となるように配合されていることを特徴とする。
第5発明の不燃剤は、第4発明において、リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されている場合において、リン酸アルカリ塩と、硫酸イオンを生じる物質の割合が、重量比で、リン酸アルカリ塩が、40〜60%、硫酸イオンを生じる物質が、40〜60%、となるように配合されていることを特徴とする。
第6発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、ケイ酸化合物が、ケイ酸カルシウムであることを特徴とする。
第7発明の不燃剤は、第1発明において、リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、シリコン化合物が、シリカゲルまたはシリカゾルであることを特徴とする。
第8発明の不燃剤は、第1発明において、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の不燃剤と水を混合した後、固形分と液体に分離して得られる液体であることを特徴とする。
第9発明の不燃剤は、第8発明において、前記不燃剤の重量を1とすると、水の重量が5〜8となるように混合することを特徴とする。
第10発明の不燃材料は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、植物繊維含有物とからなることを特徴とする。
第11発明の不燃材料は、第10発明において、不燃剤と植物繊維含有物との混合割合が、重量比で、不燃剤が40〜50%であり、植物繊維含有物が50〜60%となるように配合されていることを特徴とする。
第12発明の不燃材料は、第10発明において、植物繊維含有物に、活性炭が混合されていることを特徴とする。
第13発明の不燃材料は、第10発明において、触媒機能を有することを特徴とする。
第14発明の不燃性接着剤は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、樹脂系接着剤とからなることを特徴とする。
第1発明によれば、不燃剤と水と植物繊維含有物とを混合すれば、不燃剤によって植物繊維同士の間が架橋化された不燃材料を製造することができる。しかも、製造された不燃材料には、架橋化されている箇所に複数の気孔が形成されるので、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
第2〜6発明によれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
第7発明によれば、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第8発明によれば、不燃剤が液体であるので、不燃剤を所望の材料に含浸させるだけでその材料を不燃材料とすることができる。しかも、不燃剤を含浸させる材料として内部に空気通路を有する材料を使用すれば、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。また、不燃剤中に存在していた金属イオンが不燃材料中に存在するから、この金属イオンを触媒としても機能させることができる。よって、吸着した物質を不燃材料中で分解することができるから、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができ、室内を浄化することができる。不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第9発明によれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
第10発明によれば、不燃剤と水と植物繊維含有物とを混合すれば、不燃剤によって植物繊維同士の間が架橋化された不燃材料を製造することができる。しかも、不燃材料には、架橋化されている箇所に複数の気孔が形成されるので、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。また、不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第11発明によれば、形成された不燃材料を所定の強度以上に保つことができ、しかも、不燃材料の強度を低下させることがない程度に気孔を形成することができる。
第12発明によれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着する性能を向上させることができる。
第13発明によれば、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
第14発明によれば、接着剤に不燃剤が含まれているから、硬化した接着剤中または接着剤が浸透した材料中に空気通路が形成されていれば、空気中に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、不燃剤には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。また、不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、接着剤に水がしみ込んでもその水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、接着剤の硬化が進行するから、接着力の低下を防ぐことができる。そして、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による接着剤の硬化を生じさせることができるから、接着力を長期間保つことができる。
第2〜6発明によれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
第7発明によれば、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第8発明によれば、不燃剤が液体であるので、不燃剤を所望の材料に含浸させるだけでその材料を不燃材料とすることができる。しかも、不燃剤を含浸させる材料として内部に空気通路を有する材料を使用すれば、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。また、不燃剤中に存在していた金属イオンが不燃材料中に存在するから、この金属イオンを触媒としても機能させることができる。よって、吸着した物質を不燃材料中で分解することができるから、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができ、室内を浄化することができる。不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第9発明によれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
第10発明によれば、不燃剤と水と植物繊維含有物とを混合すれば、不燃剤によって植物繊維同士の間が架橋化された不燃材料を製造することができる。しかも、不燃材料には、架橋化されている箇所に複数の気孔が形成されるので、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。また、不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
第11発明によれば、形成された不燃材料を所定の強度以上に保つことができ、しかも、不燃材料の強度を低下させることがない程度に気孔を形成することができる。
第12発明によれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着する性能を向上させることができる。
第13発明によれば、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
第14発明によれば、接着剤に不燃剤が含まれているから、硬化した接着剤中または接着剤が浸透した材料中に空気通路が形成されていれば、空気中に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、不燃剤には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。また、不燃剤が金属水酸化物として水酸化カルシウムを含んでいる場合には、接着剤に水がしみ込んでもその水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムが形成され、接着剤の硬化が進行するから、接着力の低下を防ぐことができる。そして、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による接着剤の硬化を生じさせることができるから、接着力を長期間保つことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の不燃剤は、各種紙類、A・T級、B級あるいは畳床用のインシュレーションボード、インテリア用品、寝具建材、ベッド、ケナフ、材木、内装建材、建材としてのシージングボードおよび、より強度を要求されるハードボードなどその他の不燃材料の製造に使用される不燃剤であって、不燃性が高い不燃材料を製造でき、しかも、本発明の不燃剤を原料として形成された不燃材料が、環境改善機能を具備することに特徴を有する。
本発明の不燃剤は、各種紙類、A・T級、B級あるいは畳床用のインシュレーションボード、インテリア用品、寝具建材、ベッド、ケナフ、材木、内装建材、建材としてのシージングボードおよび、より強度を要求されるハードボードなどその他の不燃材料の製造に使用される不燃剤であって、不燃性が高い不燃材料を製造でき、しかも、本発明の不燃剤を原料として形成された不燃材料が、環境改善機能を具備することに特徴を有する。
本発明の不燃剤は、その原料として、リン酸アルカリ塩、金属水酸化物、ケイ酸化合物を含有するものであり、その態様は、液体、固体、ペースト状等、どのような態様であってもよく、とくに限定はない。
本発明の不燃剤におけるリン酸アルカリ塩、金属水酸化物、ケイ酸化合物の混合割合は、重量割合で、リン酸アルカリ塩が40〜60%、金属水酸化物が20〜40%、ケイ酸化合物が20〜40%、となるように調製されており、とくに、リン酸アルカリ塩が50%、金属水酸化物が23%、ケイ酸化合物が27%となるように調製されていれば、好適である。
上記のごとき混合割合とすれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、しかも、不燃材料の強度を低下させることがない程度にその内部に気孔を形成することができる。
本発明の不燃剤におけるリン酸アルカリ塩、金属水酸化物、ケイ酸化合物の混合割合は、重量割合で、リン酸アルカリ塩が40〜60%、金属水酸化物が20〜40%、ケイ酸化合物が20〜40%、となるように調製されており、とくに、リン酸アルカリ塩が50%、金属水酸化物が23%、ケイ酸化合物が27%となるように調製されていれば、好適である。
上記のごとき混合割合とすれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、しかも、不燃材料の強度を低下させることがない程度にその内部に気孔を形成することができる。
なお、リン酸アルカリ塩の割合が60%より多くなれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料が脆くなるし、40%未満となれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の不燃性が低下するといった問題が生じる。よって、不燃剤中のリン酸アルカリ塩の割合は、40〜60%、とくに45〜60%が好適である。
また、金属水酸化物の割合が40%より多くなれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料が重くなるし、20%未満となればガス等を吸着する性能が低下するといった問題が生じる。よって、不燃剤中の金属水酸化物の割合は、20〜40%、とくに20〜35%が好適である。
さらに、ケイ酸化合物の割合が40%より多くなれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料が脆くなるし、20%未満となれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の不燃性が低下するといった問題が生じる。よって、不燃剤中の金属水酸化物の割合は、20〜40%、とくに25〜40%が好適である。
また、金属水酸化物の割合が40%より多くなれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料が重くなるし、20%未満となればガス等を吸着する性能が低下するといった問題が生じる。よって、不燃剤中の金属水酸化物の割合は、20〜40%、とくに20〜35%が好適である。
さらに、ケイ酸化合物の割合が40%より多くなれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料が脆くなるし、20%未満となれば本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の不燃性が低下するといった問題が生じる。よって、不燃剤中の金属水酸化物の割合は、20〜40%、とくに25〜40%が好適である。
本発明の不燃剤の原料となるリン酸アルカリ塩、金属水酸化物、ケイ酸化合物は、以下のごとき物質が例示される。
例えば、リン酸アルカリ塩であれば、リン酸水素カルシウム、リン酸カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸エステル、リン酸二水素アンモニウム、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
また、金属水酸化物であれば、水酸化インジウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニル、水酸化カルシウム、水酸化セリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
さらに、ケイ酸化合物であれば、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ゲル、ケイ酸ソーダ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコン、ケイ酸カリ等が挙げられる。
とくに、リン酸アルカリ塩を二水素アンモニウムとし、金属水酸化物を水酸化カルシウム、ケイ酸化合物をケイ酸カルシウムとすれば、本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができるので、好適である。
例えば、リン酸アルカリ塩であれば、リン酸水素カルシウム、リン酸カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸エステル、リン酸二水素アンモニウム、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
また、金属水酸化物であれば、水酸化インジウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニル、水酸化カルシウム、水酸化セリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
さらに、ケイ酸化合物であれば、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ゲル、ケイ酸ソーダ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコン、ケイ酸カリ等が挙げられる。
とくに、リン酸アルカリ塩を二水素アンモニウムとし、金属水酸化物を水酸化カルシウム、ケイ酸化合物をケイ酸カルシウムとすれば、本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができるので、好適である。
なお、ケイ酸化合物に変えてシリコン化合物を原料として使用してもよく、この場合でも、不燃剤中の割合が、ケイ酸化合物と同等の混合割合となるようにすれば、不燃材料にケイ酸化合物の場合とほぼ同等の性質を付与することができる。
使用するシリコン化合物としては、シリカゲル、シリカゾル、超微粒子状無水シリカ等が挙げられるが、とくに、リン酸アルカリ塩を二水素アンモニウムとし、金属水酸化物を水酸化カルシウム、シリコン化合物をシリカゲルまたはシリカゾルとすれば、本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができるので、好適である。
使用するシリコン化合物としては、シリカゲル、シリカゾル、超微粒子状無水シリカ等が挙げられるが、とくに、リン酸アルカリ塩を二水素アンモニウムとし、金属水酸化物を水酸化カルシウム、シリコン化合物をシリカゲルまたはシリカゾルとすれば、本発明の不燃剤を使用して形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができるので、好適である。
さらになお、リン酸アルカリ塩が、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じるような物質、例えば、硫酸アンモニア等を含有しているリン酸アルカリ塩混合物である場合には、不燃剤を確実に硬化させることができるので、好適である。
とくに、リン酸アルカリ塩混合物に含まれるリン酸アルカリ塩と硫酸イオンを生じるような物質の重量割合が、リン酸アルカリ塩が40〜60%、硫酸イオンを生じるような物質が40〜60%であれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。とくに、消化剤として市販されているリン酸アルカリ塩の場合には、全重量を100とすると、重量割合で、リン酸二水素アンモニウム約50%硫酸アンモニア約50%含まれているので、好適である。
とくに、リン酸アルカリ塩混合物に含まれるリン酸アルカリ塩と硫酸イオンを生じるような物質の重量割合が、リン酸アルカリ塩が40〜60%、硫酸イオンを生じるような物質が40〜60%であれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。とくに、消化剤として市販されているリン酸アルカリ塩の場合には、全重量を100とすると、重量割合で、リン酸二水素アンモニウム約50%硫酸アンモニア約50%含まれているので、好適である。
本発明の不燃剤によって不燃材料を製造する場合、植物繊維を含有する物質、例えば、紙や藁、木、木皮、ケナフ、布等と、水、そして、本発明の不燃剤を混合する。このとき、水を除いた状態において、重量比が、植物繊維含有物質が50〜60%、不燃剤が40〜50%となるように混合する。
そして、植物繊維含有物質と、水、不燃剤を混合した状態でかき混ぜると、混合した物質と空気の接触面積が大きくなり、また、空気が混合物質中に混入する。すると、不燃剤が植物繊維含有物質に含まれる植物繊維同士の間を架橋化した状態で硬化するから、植物繊維同士が強固に結合された不燃材料を製造することができる。例えば、金属水酸化物が水酸化カルシウムを含んでいる場合には、水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し、この炭酸カルシウムが植物繊維含有物質に含まれる植物繊維同士の間を架橋化するのである。
なお、不燃剤が液体の場合には、布状や板状、円形状等に形成した植物繊維含有物質を不燃剤に浸して、植物繊維含有物質中に不燃剤を含浸させてもよい。
そして、植物繊維含有物質と、水、不燃剤を混合した状態でかき混ぜると、混合した物質と空気の接触面積が大きくなり、また、空気が混合物質中に混入する。すると、不燃剤が植物繊維含有物質に含まれる植物繊維同士の間を架橋化した状態で硬化するから、植物繊維同士が強固に結合された不燃材料を製造することができる。例えば、金属水酸化物が水酸化カルシウムを含んでいる場合には、水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し、この炭酸カルシウムが植物繊維含有物質に含まれる植物繊維同士の間を架橋化するのである。
なお、不燃剤が液体の場合には、布状や板状、円形状等に形成した植物繊維含有物質を不燃剤に浸して、植物繊維含有物質中に不燃剤を含浸させてもよい。
また、植物繊維同士の間が不燃剤によって架橋化されたときに、植物繊維同士の間は不燃剤によって完全に埋められるのではなく、架橋部分や植物繊維同士の間に複数の気孔が形成される。すると、この不燃材料を室内の壁材や天井、床等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を、不燃材料の気孔内に吸着除去することができるから、不燃材料を壁材等に使用した室内を浄化消臭することができる。
しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質を酸化または還元して分解することができる。すると、一旦吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内をより確実かつ恒常的に浄化することができる。つまり、不燃材料は、触媒機能を有する材料として使用することができるのである。
しかも、不燃材料には金属水酸化物が含まれるので、金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質を酸化または還元して分解することができる。すると、一旦吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内をより確実かつ恒常的に浄化することができる。つまり、不燃材料は、触媒機能を有する材料として使用することができるのである。
さらに、不燃剤に水酸化カルシウムが含有されていれば、雨水などが不燃材料にしみ込んでも、水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。
そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
なお、水を除いた状態において、植物繊維含有物質と不燃剤を混合するときに、植物繊維含有物質が60%より多くなり、かつ、不燃剤が40%未満となれば、不燃性が低下するし、植物繊維含有物質が50%未満となり、かつ、不燃剤が50%より多くなれば、固くなり過ぎてひび割れが発生するといった問題が生じるので、上記割合が好適であり、とくに、植物繊維含有物質が60%、不燃剤40%が最適である。
さらに、植物繊維含有物に、活性炭を混合してもよい。この場合には、活性炭の吸着性能も付与することができるので、室内に存在するガス等を浄化消臭する性能をさらに向上させることができる。
さらに、上述したような不燃剤を、常温の水や、例えば60〜80℃程度の温水と、不燃剤の重量を1とすると、水の重量が5〜8、さらに好ましくは6〜7となるように調整して混合し、遠心分離機によって固形分と液体に分離したり、静置して固形分と液体に分離したりして得られる液体を液体不燃剤としてもよい。この不燃剤に、例えば、各種紙類やケナフなどの材料を浸したり、不燃剤を吹き付けたりして含浸させれば、材料を不燃材料とすることができる。
とくに、不燃剤を含浸させる材料として内部に空気通路を有する材料を使用すれば、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。また、不燃剤中に存在していた金属イオンが不燃材料中に存在するから、この金属イオンを触媒としても機能させることができる。よって、吸着した物質を不燃材料中で分解することができるから、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができ、室内を浄化することができる。
また、不燃剤に水酸化カルシウムが含有されていれば、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
なお、不燃剤と混合する水の温度、および重量は、上記のごとき条件に限られないが、上記のごとき条件とすれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
とくに、不燃剤を含浸させる材料として内部に空気通路を有する材料を使用すれば、製造された不燃材料を室内の壁材や天井、床材等に使用すれば、室内に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。また、不燃剤中に存在していた金属イオンが不燃材料中に存在するから、この金属イオンを触媒としても機能させることができる。よって、吸着した物質を不燃材料中で分解することができるから、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができ、室内を浄化することができる。
また、不燃剤に水酸化カルシウムが含有されていれば、製造された不燃材料に水がしみ込んでも、その水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し不燃剤の硬化が進行するから、不燃材料の強度の低下を防ぐことができる。そして、一旦形成された不燃材料において、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による不燃剤の硬化を生じさせることができるから、不燃材料の強度を長期間保つことができる。
なお、不燃剤と混合する水の温度、および重量は、上記のごとき条件に限られないが、上記のごとき条件とすれば、不燃剤を確実に硬化させることができ、形成された不燃材料の強度と不燃性、および、気孔の割合を最適にすることができる。
さらに、上述したような不燃剤を、樹脂系接着剤と混合すれば、不燃性接着剤とすることができる。
この不燃性接着剤を、合板や建材等の接着に使用すれば、硬化した接着剤中または接着剤が浸透した材料中に空気通路が形成されている場合、空気中に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、接着剤に混合されている不燃剤が、接着剤に含まれているホルムアルデヒドやアンモニア等を吸着しておくことができるから、接着剤から空気中にホルムアルデヒド等が拡散することも防ぐことができる。
また、不燃剤には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
さらに、不燃剤に水酸化カルシウムが含有されていれば、接着剤に水がしみ込んでもその水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し接着剤の硬化が進行するから、接着力の低下を防ぐことができる。そして、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による接着剤の硬化を生じさせることができるから、接着力を長期間保つことができる。
この不燃性接着剤を、合板や建材等の接着に使用すれば、硬化した接着剤中または接着剤が浸透した材料中に空気通路が形成されている場合、空気中に存在する二酸化炭素や一酸化炭素、塩化水素、ホルムアルデヒド等のガスや、湿気等を吸着することができる。しかも、接着剤に混合されている不燃剤が、接着剤に含まれているホルムアルデヒドやアンモニア等を吸着しておくことができるから、接着剤から空気中にホルムアルデヒド等が拡散することも防ぐことができる。
また、不燃剤には金属水酸化物が含まれるので、この金属水酸化物が触媒としても機能し、吸着した物質が分解される。よって、吸着した物質が再び室内に戻されることも防ぐことができるから、室内を浄化することができる。
さらに、不燃剤に水酸化カルシウムが含有されていれば、接着剤に水がしみ込んでもその水の影響により水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを形成し接着剤の硬化が進行するから、接着力の低下を防ぐことができる。そして、水に起因する空気中の二酸化炭素との反応による接着剤の硬化を生じさせることができるから、接着力を長期間保つことができる。
なお、樹脂系接着剤は、例えば、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、ノソシアート樹脂系などが使用できる。
さらになお、この不燃性接着剤は、樹脂系接着剤を不燃剤と混合する前に、使用する樹脂系接着剤の一部と増量剤とを混合して練り、この練った物に残りの樹脂系接着剤と液体状の不燃剤を混合して調製してもよい。なお、増量剤としては、小麦粉、木粉、でんぷん及び前記液体不燃剤を形成するときに分離された固形分等を使用することができる。
さらになお、この不燃性接着剤は、樹脂系接着剤を不燃剤と混合する前に、使用する樹脂系接着剤の一部と増量剤とを混合して練り、この練った物に残りの樹脂系接着剤と液体状の不燃剤を混合して調製してもよい。なお、増量剤としては、小麦粉、木粉、でんぷん及び前記液体不燃剤を形成するときに分離された固形分等を使用することができる。
本発明の不燃剤を含浸させて形成された不燃紙を形成し、この不燃紙による(1)調湿効果、(2)揮発性物質の放散抑制効果、(3)臭気ガスの吸着効果を調べた。
(不燃紙)
本発明の不燃紙は以下のようにして形成した。
不燃剤:リン酸二水素アンモニウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウムの粉末を、重量比で50:27:23となるように混合したのち、水に溶解させ、その上澄み液を不燃剤として使用した。
なお、リン酸二水素アンモニウムは硫酸イオンを含んでおり、リン酸二水素アンモニウムと硫酸イオンの重量比が23:27となるように混合されたものを使用している。
植物繊維含有物:紙(クラフト紙)
製造方法:不燃剤を紙に含浸させて不燃紙を形成した。不燃紙は、クラフト紙と、このクラフト紙に含浸された不燃剤の重量比が、60:40となるように調整している。
(不燃紙)
本発明の不燃紙は以下のようにして形成した。
不燃剤:リン酸二水素アンモニウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウムの粉末を、重量比で50:27:23となるように混合したのち、水に溶解させ、その上澄み液を不燃剤として使用した。
なお、リン酸二水素アンモニウムは硫酸イオンを含んでおり、リン酸二水素アンモニウムと硫酸イオンの重量比が23:27となるように混合されたものを使用している。
植物繊維含有物:紙(クラフト紙)
製造方法:不燃剤を紙に含浸させて不燃紙を形成した。不燃紙は、クラフト紙と、このクラフト紙に含浸された不燃剤の重量比が、60:40となるように調整している。
(1)調湿効果
100mm×70mmの大きさに形成された上記不燃紙を、(i)24時間デシケータ内で乾燥したのち質量を測定し、(ii)湿度約90%(温度約23℃)の雰囲気中に調整された別のデシケータ内に2日間放置したのち質量を測定し、その後、(iii)湿度約50%(温度約23℃)の雰囲気中に調整された恒温恒湿室内に2日間放置したのち質量を測定した。また、(iii)の工程終了後、再度(ii)〜(iii)の操作を行った。
なお、恒温恒湿室内の雰囲気調整は、恒温恒湿器(EYELA製 ENVIROS KCL−1000)によって調整した。
100mm×70mmの大きさに形成された上記不燃紙を、(i)24時間デシケータ内で乾燥したのち質量を測定し、(ii)湿度約90%(温度約23℃)の雰囲気中に調整された別のデシケータ内に2日間放置したのち質量を測定し、その後、(iii)湿度約50%(温度約23℃)の雰囲気中に調整された恒温恒湿室内に2日間放置したのち質量を測定した。また、(iii)の工程終了後、再度(ii)〜(iii)の操作を行った。
なお、恒温恒湿室内の雰囲気調整は、恒温恒湿器(EYELA製 ENVIROS KCL−1000)によって調整した。
図1に示すように、湿度90%の雰囲気中では放置された場合には不燃紙の重さが重くなり、湿度50%の雰囲気中では放置された場合には不燃紙の重さが軽くなっており、湿度が高いときには、不燃紙が湿気を吸収し、逆に湿度が低くなると水分を放出していること、つまり、調湿効果を有していることが確認できる。
(2)揮発性物質の放散抑制効果
ベニヤ合板から放散されるアルデヒド類および揮発性有機化合物(VOC)の放散速度を、(i)本発明の不燃紙を両面に貼り付けた場合、(ii)何も貼りつけない場合(生合板)において、比較した。
本測定は、JIS A 1901「建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定法−小型チャンバー法−」に準拠して行っている。
ベニヤ合板から放散されるアルデヒド類および揮発性有機化合物(VOC)の放散速度を、(i)本発明の不燃紙を両面に貼り付けた場合、(ii)何も貼りつけない場合(生合板)において、比較した。
本測定は、JIS A 1901「建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定法−小型チャンバー法−」に準拠して行っている。
具体的には、147mm×147mmの大きさに形成された試験片(2枚)を、容積20Lのステンレス製チャンバー内に収容した状態で、下記2条件のもと高純度空気をチャンバー内に通気させ、7日後の試料から発生したアルデヒド類およびVOCを捕集し、その濃度を比較した。
アルデヒド類の捕集はDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)カートリッジにより捕集し、このカートリッジをアセトニトリルで溶出を行い、HPLCで測定した。
また、VOCの捕集は吸着剤により濃縮捕集し、GC/MSで測定した(イオン化方式:電子衝撃法(EI法)70eV)。
測定条件1:温度28℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
測定条件2:温度40℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
アルデヒド類の捕集はDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)カートリッジにより捕集し、このカートリッジをアセトニトリルで溶出を行い、HPLCで測定した。
また、VOCの捕集は吸着剤により濃縮捕集し、GC/MSで測定した(イオン化方式:電子衝撃法(EI法)70eV)。
測定条件1:温度28℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
測定条件2:温度40℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
なお、各成分放散速度の定量には、それぞれの標本を用いており、アルデヒド類の定量下限値は3.0μg/m2・hであり、VOCの定量下限値は1.0μg/m2・hである。また、図2中、定量下限未満であってもピークが検出された成分に関しては、「<定量下限値」で表しており、不検出の成分はNDで表している。
図2に示すように、本発明の不燃紙を貼った場合には、ホルムアルデヒドの検出量が大幅に低下していることが確認できる。
また、VOCの一種であるトルエン、キシレンに関しては、生合板の場合には、トルエンは定量下限値以上の量が検出されており、キシレンに関しては定量下限値以下ではあるが、検出されている。これに対し、本発明の不燃紙を貼った場合、40℃の場合におけるトルエン以外は検出すらされていないことが確認できる。
よって、本発明の不燃紙を貼った場合には、合板等からアルデヒド類やVOCの放散を抑えることができることが確認できる。
また、VOCの一種であるトルエン、キシレンに関しては、生合板の場合には、トルエンは定量下限値以上の量が検出されており、キシレンに関しては定量下限値以下ではあるが、検出されている。これに対し、本発明の不燃紙を貼った場合、40℃の場合におけるトルエン以外は検出すらされていないことが確認できる。
よって、本発明の不燃紙を貼った場合には、合板等からアルデヒド類やVOCの放散を抑えることができることが確認できる。
(3)臭気ガスの吸着効果
100mm×200mmの大きさに形成された上記不燃紙を無臭性の袋(3L)に入れて、臭気ガスを封入し、袋内の臭気ガス濃度の経時変化を調べた。比較として、無臭性の袋(3L)に臭気ガスだけを封入した場合における袋内の臭気ガス濃度の経時変化も調べた。
臭気ガスとしては、硫化水素、アンモニア、トリメチルアミンを使用し、濃度測定には、ガス検知管((株)ガステック社製、N0.4LK(硫化水素測定)、N0.3L(アンモニア測定)、N0.180、180L(アミン類測定)、)、を使用した。
なお、ガスを封入した時点を、試験開始としている。
100mm×200mmの大きさに形成された上記不燃紙を無臭性の袋(3L)に入れて、臭気ガスを封入し、袋内の臭気ガス濃度の経時変化を調べた。比較として、無臭性の袋(3L)に臭気ガスだけを封入した場合における袋内の臭気ガス濃度の経時変化も調べた。
臭気ガスとしては、硫化水素、アンモニア、トリメチルアミンを使用し、濃度測定には、ガス検知管((株)ガステック社製、N0.4LK(硫化水素測定)、N0.3L(アンモニア測定)、N0.180、180L(アミン類測定)、)、を使用した。
なお、ガスを封入した時点を、試験開始としている。
図3に示すように、硫化水素の場合、ガスのみを入れた場合には濃度がほとんど変化しないのに対し、本発明の不燃紙を入れている場合には、時間の経過とともにその濃度が減少していることが確認できる。
また、図4に示すように、アンモニアの場合、ガスのみを入れた場合には濃度が緩やかに減少しているに過ぎないのに対し、本発明の不燃紙を入れている場合には、ガスを封入した直後に急激に濃度が減少していることが確認できる。
図5に示すように、トリメチルアミンの場合、ガスのみを入れた場合には濃度がほとんど変化しないのに対し、本発明の不燃紙を入れている場合には、ガスを封入した直後に急激に濃度が減少していることが確認できる。
以上のごとく、本発明の不燃紙は臭気ガスを吸着して空気中から除去する効果を有していることが確認できる。しかも、いずれのガスの場合にも、一度減少した濃度が増加に転じておらず、臭気ガスを吸着して保持しておくことができるものであることも確認できる。
また、図4に示すように、アンモニアの場合、ガスのみを入れた場合には濃度が緩やかに減少しているに過ぎないのに対し、本発明の不燃紙を入れている場合には、ガスを封入した直後に急激に濃度が減少していることが確認できる。
図5に示すように、トリメチルアミンの場合、ガスのみを入れた場合には濃度がほとんど変化しないのに対し、本発明の不燃紙を入れている場合には、ガスを封入した直後に急激に濃度が減少していることが確認できる。
以上のごとく、本発明の不燃紙は臭気ガスを吸着して空気中から除去する効果を有していることが確認できる。しかも、いずれのガスの場合にも、一度減少した濃度が増加に転じておらず、臭気ガスを吸着して保持しておくことができるものであることも確認できる。
本発明の不燃剤を含浸させたボード(不燃ボード)における(1)不燃効果、(2)揮発性物質の放散抑制効果、(3)加熱時におけるガス発生抑制効果を調べた。
(不燃ボード)
本発明の不燃ボードは以下のようにして形成した。
不燃剤:リン酸二水素アンモニウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウムの粉末を、重量比で50:27:23となるように混合したのち、水に溶解させ、その上澄み液を不燃剤として使用した。
なお、リン酸二水素アンモニウムは硫酸イオンを含んでおり、リン酸二水素アンモニウムと硫酸イオンの重量比が23:27となるように混合されたものを使用している。
ボード:植物繊維(木材、古紙、藁等)と活性炭とを、重量比で70:30の割合となるように混合したボード
製造方法:不燃剤を植物繊維に含浸させた後、活性炭を混合して成形し、不燃ボードを形成した。なお、不燃剤は、植物繊維と、植物繊維に含浸された不燃剤の重量比が、60:40となるように調整している。
(不燃ボード)
本発明の不燃ボードは以下のようにして形成した。
不燃剤:リン酸二水素アンモニウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウムの粉末を、重量比で50:27:23となるように混合したのち、水に溶解させ、その上澄み液を不燃剤として使用した。
なお、リン酸二水素アンモニウムは硫酸イオンを含んでおり、リン酸二水素アンモニウムと硫酸イオンの重量比が23:27となるように混合されたものを使用している。
ボード:植物繊維(木材、古紙、藁等)と活性炭とを、重量比で70:30の割合となるように混合したボード
製造方法:不燃剤を植物繊維に含浸させた後、活性炭を混合して成形し、不燃ボードを形成した。なお、不燃剤は、植物繊維と、植物繊維に含浸された不燃剤の重量比が、60:40となるように調整している。
(1)不燃効果
縦横80mm×90mm、厚さ10mmのボードの表面を、市販のブタンガストーチで灼熱し、その表面と裏面の温度を測定し、また、灼熱によるボードの変化を確認した。
温度は、K型熱電対を使用して測定した。
なお、K型熱電対はその使用限界温度が約1200℃であるため、約1000〜1200℃の炎で加熱した。
縦横80mm×90mm、厚さ10mmのボードの表面を、市販のブタンガストーチで灼熱し、その表面と裏面の温度を測定し、また、灼熱によるボードの変化を確認した。
温度は、K型熱電対を使用して測定した。
なお、K型熱電対はその使用限界温度が約1200℃であるため、約1000〜1200℃の炎で加熱した。
図6に示すように、灼熱を開始してから5分ぐらいまでは、表面の温度が1200℃であるにもかかわらず、裏面の温度は100℃程度に抑えられていることが確認できる。このとき、表面は煙を発しながら次第に劣化して行くものの、裏面は試験開始前と同等の状態に保たれている。
また、灼熱を続けると、裏面も黒く変色し、ひび割れなどが発生してくる。そして、灼熱開始から20分後には、裏面の温度が表面の温度と同じになるが、このときには、ボードが灰になって崩れていた。
しかし、灼熱開始中、ボードが炎を上げて燃えることはなく、不燃剤を含浸させることにより不燃性が付与されたことが確認できる。
また、灼熱を続けると、裏面も黒く変色し、ひび割れなどが発生してくる。そして、灼熱開始から20分後には、裏面の温度が表面の温度と同じになるが、このときには、ボードが灰になって崩れていた。
しかし、灼熱開始中、ボードが炎を上げて燃えることはなく、不燃剤を含浸させることにより不燃性が付与されたことが確認できる。
(2)揮発性物質の放散抑制効果
不燃ボードから放散されるアルデヒド類および揮発性有機化合物(VOC)の放散速度を測定した。
本測定は、JIS A 1901「建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定法−小型チャンバー法−」に準拠して行っている。
不燃ボードから放散されるアルデヒド類および揮発性有機化合物(VOC)の放散速度を測定した。
本測定は、JIS A 1901「建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定法−小型チャンバー法−」に準拠して行っている。
具体的には、147mm×147mmの大きさに形成された試験片(2枚)を、容積20Lのステンレス製チャンバー内に収容した状態で、下記測定条件のもと高純度空気をチャンバー内に通気させ、7日後の試料から発生したアルデヒド類およびVOCを捕集し、その濃度を比較した。
アルデヒド類の捕集はDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)カートリッジにより捕集し、このカートリッジをアセトニトリルで溶出を行い、HPLCで測定した。
また、VOCの捕集は吸着剤により濃縮捕集し、GC/MSで測定した(イオン化方式:電子衝撃法(EI法)70eV)。
測定条件:温度28℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
アルデヒド類の捕集はDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)カートリッジにより捕集し、このカートリッジをアセトニトリルで溶出を行い、HPLCで測定した。
また、VOCの捕集は吸着剤により濃縮捕集し、GC/MSで測定した(イオン化方式:電子衝撃法(EI法)70eV)。
測定条件:温度28℃、相対湿度50%RH、換気回数0.5回/h
なお、各成分放散速度の定量には、それぞれの標本を用いており、アルデヒド類の定量下限値は3.0μg/m2・hであり、VOCの定量下限値は1.0μg/m2・hである。また、図6中、定量下限未満であってもピークが検出された成分に関しては、「<定量下限値」で表しており、不検出の成分はNDで表している。
図6に示すように、本発明の不燃ボードでは、ホルムアルデヒド、VOCが全く検出すらされておらず、不燃剤を含浸させれば、合板等からアルデヒド類やVOCの放散を抑えることができることが確認できる。
(3)加熱時におけるガス発生抑制効果
本発明の不燃ボード1gを950℃に保たれた管状炉内で加熱し、加熱したときに発生するガスを吸収液により捕集し、捕集されたシアン化水素の濃度を測定した。
管状炉には、空気を0.5L/minで供給しており、この管状炉内に不燃ボード1gを10分間保持してガスを発生させた。
なお、濃度測定には吸光光度法に利用した吸光光度計(日立サイエンスシステム製 U−2000A)を使用した。
捕集されたシアン化水素は0.1mg以下であり、殆どシアン化水素が発生していないことが確認できる。
本発明の不燃ボード1gを950℃に保たれた管状炉内で加熱し、加熱したときに発生するガスを吸収液により捕集し、捕集されたシアン化水素の濃度を測定した。
管状炉には、空気を0.5L/minで供給しており、この管状炉内に不燃ボード1gを10分間保持してガスを発生させた。
なお、濃度測定には吸光光度法に利用した吸光光度計(日立サイエンスシステム製 U−2000A)を使用した。
捕集されたシアン化水素は0.1mg以下であり、殆どシアン化水素が発生していないことが確認できる。
本発明の不燃剤は、各種紙類、インシュレーションボード、インテリア用品(カーテン等)、寝具建材、ベッド、ケナフ、材木、内装建材、建材としてのシージングボードおよびより強度を要求されるハードボードおよび合板、その他の不燃材料等の製造に使用する原材料として適している。
Claims (14)
- リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物またはシリコン化合物とからなる
ことを特徴とする不燃剤。 - リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されている
ことを特徴とする請求項1記載の不燃剤。 - 硫酸イオンを生じる物質が、硫酸アンモニアである
ことを特徴とする請求項2記載の不燃剤。 - リン酸アルカリ塩と、金属水酸化物と、ケイ酸化合物またはシリコン化合物の割合が、重量比で、
リン酸アルカリ塩が、40〜60%、
金属水酸化物が、20〜40%、
ケイ酸化合物またはシリコン化合物が、20〜40%、
となるように配合されている
ことを特徴とする請求項1記載の不燃剤。 - リン酸アルカリ塩には、水に溶かしたときに、硫酸イオンを生じる物質が混合されている場合において、
リン酸アルカリ塩と、硫酸イオンを生じる物質の割合が、重量比で、
リン酸アルカリ塩が、40〜60%、
硫酸イオンを生じる物質が、40〜60%、
となるように配合されている
ことを特徴とする請求項4記載の不燃剤。 - リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、
金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、
ケイ酸化合物が、ケイ酸カルシウムである
ことを特徴とする請求項1記載の不燃剤。 - リン酸アルカリ塩が、リン酸二水素アンモニウムであり、
金属水酸化物が、水酸化カルシウムであり、
シリコン化合物が、シリカゲルまたはシリカゾルである
ことを特徴とする請求項1記載の不燃剤。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の不燃剤と水を混合した後、固形分と液体に分離して得られる液体である
ことを特徴とする不燃剤。 - 前記不燃剤の重量を1とすると、水の重量が5〜8となるように混合する
ことを特徴とする請求項8記載の不燃剤。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、植物繊維含有物とからなる
ことを特徴とする不燃材料。 - 不燃剤と植物繊維含有物との混合割合が、
重量比で、不燃剤が40〜50%であり、植物繊維含有物が50〜60%となるように配合されている
ことを特徴とする請求項10記載の不燃材料。 - 植物繊維含有物に、活性炭が混合されている
ことを特徴とする請求項10記載の不燃材料。 - 触媒機能を有する
ことを特徴とする請求項10記載の不燃材料。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の不燃剤と、
樹脂系接着剤とからなる
ことを特徴とする不燃性接着剤。
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