JP3106112B2 - 乾燥・脱臭剤の製造法。 - Google Patents

乾燥・脱臭剤の製造法。

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則男 安藤
正男 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木炭の多孔質を利用す
ると同時に改良し、空気中の水蒸気吸着性を向上させ乾
燥剤や気相における脱臭剤等に利用するものである。
【0002】
【従来技術】従来、空気中の水蒸気吸着性を利用した乾
燥剤としては、シリカゲル(SiO2)や活性アルミ
(AI23)があり、又脱臭剤としては活性炭(木炭
や、ヤシガラ炭を水蒸気や炭酸ガスによる賦活処理した
もの)等がある。
【0003】
【従来技術の欠点】乾燥剤としてのシリカゲル(SiO
2)や活性アルミ(AI23)、及び脱臭剤としての活
性炭は、細孔構造による水蒸気吸着性と気相における脱
臭性能を有している訳であるが、気相温度や湿度の変化
に応じた性能を有しているとは言えない。つまり細孔構
造による比表面積の大きさによる吸着性能を持っている
だけと言える。
【0004】また、シリカゲル(SiO2)や活性アル
ミ(AI23)、及び活性炭は価格も高く、使用できる
形態は食品工業や化学工業での乾燥剤や脱臭剤、触媒と
しての利用に限られ、大量に使用する建築等には使用さ
れない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの欠点
を解決すべく研究開発されたもので、木炭もしくは木炭
を賦活処理した活性炭にポリエチレングリコ−ル(PE
G)を含浸処理し、空気中の相対湿度の変化に対応して
吸湿量をコントロ−ルしようとするものである。つま
り、木炭の細孔構造による比表面積の大きさを利用し吸
着性能はそのままに、空気中の相対湿度の変化に対応し
て水蒸気吸着性をコントロ−ルしようとするものであ
る。
【0006】この相対湿度によって吸着性能を制御して
利用する産業分野としては、住宅や生活関連等の建築材
料分野では壁内や床下の湿度コントロ−ル材としての利
用が考えられ、また、美術館や博物館では集蔵物の乾燥
と湿度過多を防止する材料として、冷蔵庫や業務用食料
保存等でと言った様々な分野で利用使用とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明を詳記すると、木
炭もしくは木炭賦活処理した活性炭にポリエチレングリ
コ−ル(PEG)を含浸処理し、これを乾燥処理して空
気中の相対湿度の変化に対応した吸湿量をコントロ−ル
しようとするものであるが、次の2つの特性を利用し
た。
【0008】(1)木炭及び木炭を賦活処理した活性炭 木炭は樹種別の他に黒炭と白炭があるが、その性質は有
孔率が50〜74%、比表面積200〜400m2/g
と極めてポ−ラスであり、また、木炭を水蒸気賦活処理
した活性炭は、有孔率が50〜80%、比表面積100
0〜1400m2/gと比表面積が大きく拡大する。し
かし、木炭の水分飽和吸着量は黒炭で10.5〜10.
7%、白炭で12.0〜14.1%前後であり、賦活処
理した活性炭においてもこの水分飽和吸着数値はあまり
変化しない。このことは、木炭及び活性炭は空気中の飽
和水蒸気に対して木炭が積極的に手を結ぶ形になってい
るとは言い難く、むしろポ−ラス形状によるガスや臭い
の吸着性能の方に特性があると言える。
【0009】(2)ポリエチレングリコ−ル(PEG) PEGは水またはポリエチレングリコ−ルに対するエチ
レンオキシドの付加反応によって得られる鎖状重合体
で、分子式は、次の一般式で表される。 HO・CH2−(CH2・O・CH2)n−CH2・OH PEGの特性は分子量によって違ってくるが、相対湿度
によって吸湿量を変化させる特徴を持っている。低分子
のPEGの方が高分子のPEGに比べて相対湿度におい
て吸収量が多くなる。PEGによって湿度をコントロ−
ルするには、低湿度のときは吸湿しないである一定以上
の湿度を超えたら吸湿作用を生むようにするには、PE
Gの分子量によって調整する(表1、グラフ1)。
【表1】
【グラフ1】
【0010】
【作用と効果】PEG600、PEG1000、PEG
1500を水溶液に希釈して含浸処理をし、乾燥した木
炭の水分吸着量は59.7〜71.2%(気温20℃湿
度98%/120h)と極めて高い数値を示すことが研
究から明らかになった。このことは、木炭の内部に浸透
したPEGが加湿された空気とふれあい、空気中の水分
と反応して吸湿している事を示している。
【0011】特にPEG1000は、相対湿度70%を
超えると急激に吸湿量を増やすことが確認され(グラフ
1)、特定の環境下で優れた吸湿性を示し、乾燥状態に
なると徐々に水分を放出する湿度コントロ−ル性能を持
っており、実験からは、PEGを含浸処理した木炭は吸
湿しやすく、脱湿しにくい現象が見られ、このことは逆
に空気中に水蒸気と一体で浮遊する悪臭を吸着する効果
も確認された。
【0012】また、木炭の焼成時の炭化温度によって6
00℃以下ではアルカリ性を吸着し、700℃以上で
は、逆に酸を吸着することも確認された。
【0013】PEGを含浸処理し、乾燥処理した木炭を
実際に利用するときは、そのまま或は、粉体、粒体、成
形体に分けられ、粉体は、粒子の大きさを分球機で揃え
て利用し、粒子の揃った炭粉は反応性が良く安定してい
るため各種建材はじめ工業用複合素材として利用しやす
い。
【0014】粒体は、乾燥や調湿又は消臭目的の接触剤
としての利用になるが、建築や農産物の保存等の分野で
利用が考えられる。
【0015】成形体は、木炭のポ−ラス性を破壊しない
で成形することになるが紙や石膏、又プラスチックバイ
ンダ−で成形する。
【0016】紙への複合は、パルプと木炭粉をイオン交
換を利用して抄造する方法が有効である。また、石膏や
鉱物粘度と攪拌混合して成形したり、再焼成してセラミ
ック化する方法は建築や水質浄化等への利用に効果的で
ある。
【0017】特に最近の建築に於いては、内装材を中心
に新建材化されさまざまな接着剤や化学仕上げ材を使用
しており、これらが徐々に気化して健康に害を及ぼした
り、美術館等では新しい建物でコンクリ−トの骨材から
のアンモニアガスが発生し美術品や集蔵品に影響を与え
たりする現象が多く見受けられ、このような有害ガス
は、これまで除去する方法がなく空気中に自然放散する
のを待つしかなかったが、本発明の乾燥・脱臭剤を使用
することによりこれらの有害ガスを積極的に吸着するこ
とができる。
【0018】木炭若しくは活性炭をPEG処理すること
によって、未処理木炭に比較して5〜8倍の空気中の湿
気を吸着できることが可能となり、シリカゲルや活性ア
ルミなどの乾燥剤又はヤシガラ活性炭などの脱臭剤に代
わる乾燥・脱臭を目的とした高性能な吸着剤への応用で
きることになる。
【0019】建築関係では、粉体形状にして床下調湿
材、壁内調湿材、室内脱臭材及び消臭壁紙に利用でき
る。又、板状・成型体にして美術館・博物館用調湿及び
ガス吸着建材、冷蔵庫・野菜保存庫の内装材、調湿脱臭
ボ−ド、脱臭フィルタ−にも利用できる。
【0020】食品関係では、食品用乾燥脱臭剤、冷蔵庫
用消臭器及び野菜保存材として利用できる。
【0021】その他としては、工業用乾燥脱臭剤、車用
消臭器、トイレ用消臭器、土壌改良剤(乾燥害を起こさ
ない)、空気清浄機フィルタ−、空気清浄マスクなどに
利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/01 B01J 20/00 - 20/34 B01D 53/00 - 53/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木炭もしくは木炭を賦活処理した活性炭
    にポリエチレングリコールを含浸処理し、これを乾燥処
    理し、空気中の相対湿度の変化に対応して水蒸気吸着性
    をコントロールできるようにした乾燥.・脱臭剤の製造
    法。
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