JP3360111B2 - ヒステリシスが小さく水蒸気耐久性のある吸放湿材料 - Google Patents

ヒステリシスが小さく水蒸気耐久性のある吸放湿材料

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水性、耐熱性、
耐腐食性に優れ、電子機器などの記録材料や居室内や車
内などの生活環境の湿度を自律的に制御する無機系の吸
放湿材料に関するものであり、更に詳しくは、本発明
は、界面活性剤あるいは長鎖アルキル基を有する有機物
を鋳型として合成される繰り返し利用可能でヒステリシ
スが小さく水蒸気耐久性のある優れた自律的吸放湿機能
を有する多孔質材料の組成物からなる新しい吸放湿材料
に関するものである。本発明の吸放湿材料は、ケイ素化
合物及びチタン化合物の混合組成からなる多孔質材料
が、選択的に、ヒステリシスが収束した自律的吸放湿機
能を有する、という格別の特性を利用したものである。
【0002】
【従来の技術】地震などの災害において、老朽化した木
造家屋の被害が他の建築物より甚大であったことが指摘
されている。これは、壁材の内部結露により腐朽菌が繁
殖し、壁材の劣化による強度低下が原因の一つである。
これは、日本の気候とも密接に関係しており、夏期の高
温高湿度により、湿気が壁、木材などの悪臭や細菌繁殖
の原因となっている。また、冬季では家屋内の湿度は低
いが、住宅の高気密化と暖房器具の普及により、夜間の
気温低下に伴う内部結露を誘発し、壁材の劣化を惹起す
る。この様な傾向は、大気移動度の低い押入や物置など
において特に著しい。この様な湿気による細菌の繁殖や
壁材の劣化による被害を未然に防ぐために、従来では、
乾燥剤として、生石灰、塩化カルシウムならびにシリカ
ゲルなどの使用や、除湿器による室内の除湿、エアコン
等の空調設備の利用が一般に行われている。例えば、シ
リカゲル系吸放湿剤(特開平5−302781号公報)
が開発されている。また、吸放湿建材として、ゼオライ
ト系建材(特開平3−93662号公報)、ゼオライト
/セメント系建材(特開平3−109244号公報)、
珪藻土系建材(特開平4−354514号公報)などの
開発が行われている。
【0003】しかしながら、上述の湿気防止乾燥剤は、
いずれも吸湿力が強く、除湿能力を制御しにくい。ま
た、試剤の吸湿有効期間は短く、一度飽和点に達すると
吸湿機能は大幅に低下する欠点があり、繰り返しの使用
は不可能である。ゼオライトは、吸湿性に優れている
が、放湿性に劣るため吸放湿材料として適しているとは
言えない。除湿器による除湿は、エネルギー的に問題が
あると同時に、必要以上に環境中の湿度を低下させるた
め、健康に悪影響を及ぼす可能性がある。また、ゼオラ
イト/セメント系建材などは細孔径分布に注意を払って
おらず優れた自律的吸放湿機能がない。更に、シリカゲ
ル系吸放湿剤などは、15.5nmの細孔径を使用して
いるが、2〜6nmの細孔を制御していないため、湿度
の自律的吸放湿機能がない。
【0004】また、本発明者らは、界面活性剤あるいは
長鎖アルキル基を有する有機物を鋳型として合成される
多孔質材料の組成物がケイ酸塩及び遷移金属元素よりな
る群から選ばれる1種又は2種以上からなる吸放湿材料
(特開平9−294931号公報)を既に開発してい
る。
【0005】しかし、界面活性剤あるいは長鎖アルキル
基を有する有機物を鋳型として合成される多孔質材料の
組成物がケイ酸塩及び遷移金属元素よりなる群から選ば
れる吸放湿材料は、細孔構造制御による湿度応答性には
優れているが、水蒸気吸脱着の繰り返しの使用に対する
耐久性に難点がある。すなわち、本発明者らは、上記ケ
イ酸塩及び遷移金属元素よりなる群から選ばれる吸放湿
材料を提案し、その具体的な例としてオルトケイ酸ナト
リウムを使用した自律的調湿機能を有する多孔体及び無
定形コロイド状二酸化ケイ素を使用した自律的調湿機能
を有する多孔体を報告したが、これらの水分吸着等温線
について調べたところ、前者は、生活に適した相対湿度
範囲である40〜70%の範囲での水分吸着が急速に立
ち上がり10〜25wt%の値を示し、また、後者は、
相対湿度が40〜60%の範囲で水分吸着が大幅に上昇
し、水分吸着量が60wt%の値を示し、水蒸気吸着過
程と脱着過程間のヒステリシスが大きい、という結果を
得た。これらのことから、上記吸放湿材料は、従来のも
のと比較して、細孔構造制御による湿度応答性に優れて
いると言えるが、水蒸気吸着過程と脱着過程間のヒステ
リシスが大きく、実際の使用を考慮したときに吸放湿特
性を制御しにくいなどの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、繰り返し利
用可能で水蒸気耐久性のある優れた自律的吸放湿機能を
有する新しい吸放湿材料、特に、水蒸気吸着過程と脱着
過程間のヒステリシスが小さい吸放湿材料を開発するこ
とを目的として鋭意研究を積み重ねた結果、界面活性剤
あるいは長鎖アルキル基を有する有機物を鋳型として合
成される多孔質材料の組成物がケイ素化合物及びチタン
化合物の混合組成からなる多孔質材料が、選択的に、上
記ヒステリシスが小さく、繰り返し利用可能で水蒸気耐
久性のある吸放湿材料として優れた特性を有することを
見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、水蒸気
吸着過程と脱着過程間のヒステリシスが収束した吸放湿
材料として優れた効果を有する吸放湿材料を提供するこ
とを目的としている。本発明は、界面活性剤あるいは長
鎖アルキル基を有する有機物を鋳型として合成される、
繰り返し利用可能で水蒸気耐久性のある自律的吸放湿機
能を有する多孔質材料の組成物からなる新しい吸放湿材
料を提供することを目的とするものである。本発明は、
自律的に生活空間中の水分を吸脱着し、生活環境中の湿
度を省エネルギー的に最適状態に制御する水蒸気耐久性
のある多孔質材料を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、以下の技術的手段から構成される。 (1)水蒸気吸着過程と脱着過程間のヒステリシスが収
束した自律的吸放湿機能を有する多孔質材料の組成物か
らなる吸放湿材料であって、界面活性剤あるいは長鎖ア
ルキル基を有する有機物を鋳型として合成される多孔質
材料の組成物がケイ素化合物及びチタン化合物の混合組
(但し、アルミノケイ酸塩と金属チタン酸化物の混合
組成を除く)からなる多孔質材料であることを特徴とす
る繰り返し利用可能で水蒸気耐久性のある吸放湿材料。 (2)細孔直径の平均値が2〜6nmの範囲にあり、細
孔直径に対応する相対湿度を自律的に維持する機能を有
する前記(1)記載の繰り返し利用可能で水蒸気耐久性
のある吸放湿材料。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳細に
説明する。本発明は、上記のように、ヒステリシスが収
束した自律的吸放湿機能を有する多孔質材料の組成物か
らなる吸放湿材料であって、界面活性剤鎖長が一定の界
面活性剤あるいは長鎖アルキル基を有する有機物を周期
的に配列させたものを鋳型として、その周囲を包囲する
ように合成される多孔質材料の主たる組成物がケイ素化
合物及びチタン化合物の混合組成からなる細孔直径が2
〜6nmに制御された多孔質材料からなる吸放湿材料を
提供する。
【0009】チタン化合物の添加は、そのイオン化ポテ
ンシャルが低く、マトリックス中のケイ素と置換して四
配位構造を取り易く、また、化合物の溶解度が低く安定
な構造を期待できるためである。本発明において、ケイ
素化合物及びチタン化合物の混合組成からなる多孔質材
料を用いることにより、選択的に、ヒステリシスが収束
した自律的吸放湿機能を有する吸放湿材料が得られる。
また、チタニア超親水性材料においても、チタニア単体
よりもシリカとチタニアを組み合わせた方が、親水性が
向上することが知られている。水蒸気の吸放出特性につ
いては、水蒸気吸着等温線において、細孔直径に対応す
る湿度で吸着水量が大幅に増加して水蒸気を吸着すると
共に、脱着側においても細孔直径に対応した湿度で急速
に水蒸気を放出するサイクルを、総吸着水量が大幅に低
下することなく発現することにより、繰り返し利用可能
で水蒸気耐久性のある自律的吸放湿機能が達成される。
このように、所定の湿度条件において急速に立ち上がる
水蒸気吸着等温線を得るためには、ケルビン式より得ら
れる関係に基づき細孔直径が均一に揃っている必要があ
る。このような均一な細孔を有し、シリカに少量のチタ
ンを含有する材料を調製し、均一な表面親和性を賦与す
るために水蒸気処理を行えば、ヒステリシスが小さく、
繰り返し利用可能で水蒸気耐久性のある自律的吸放湿材
料となるわけである。
【0010】均一な3nm前後の細孔を得るために、本
発明では、鋳型剤を用いている。鋳型として使用される
界面活性剤は、一般式として、RN+ (R′3 3 ・X
- (R:アルキル基、R′:メチルあるいはエチル基、
X:塩素、臭素などのハロゲン)やR(OCH2 CH
2 )mOH(R:アルキル基)で示される。上記界面活
性剤として、具体的には、デシルトリメチルアンモニウ
ム臭化物、ドデシルトリメチルアンモニウム臭化物、テ
トラデシルトリメチルアンモニウム臭化物、ヘキサデシ
ルトリメチルアンモニウム臭化物及びオクタデシルトリ
メチルアンモニウム塩化物、ポリ(オキシエチレン)デ
シルエーテル、ポリ(オキシエチレン)ヘキサデシルエ
ーテルなどが挙げられる。また、鋳型として、長鎖アル
キル基を持つアルコール誘導体やケトン誘導体、エステ
ルなども可能である。その中でも主としてアルキル基の
炭素数が8から20程度の有機物が有効である。
【0011】本発明において、上記長鎖を有する界面活
性剤が形成する分子集合体を包囲する化合物として有機
及び無機のケイ素化合物、及び塩化チタン、酸化チタン
などの塩類、酸化物、チタンイソプロポキシド、チタン
テトラブトキシドなどのチタン有機化合物が挙げられ
る。後記する実施例に示したように、上記ケイ素化合物
及びチタン化合物の混合組成とすることにより、ヒステ
リシスが収束するという、従来の吸放湿材からは予測で
きない選択的な効果が得られる。
【0012】本発明の繰り返し利用可能で水蒸気耐久性
のある自律的吸放湿機能を有する多孔質材料は、有機物
の周囲をケイ素化合物及びチタン化合物で包囲し重合さ
せた後に、焼成又は抽出して有機物を除去することによ
り得られる。例えば、酸性あるいはアルカリ性条件下で
調製された10〜30wt%のケイ素化合物ならびにチ
タン化合物の溶液に、上記界面活性剤群から選ばれた1
種以上を0.25〜3倍量添加し、室温あるいは100
〜200℃で1〜7日間撹拌し反応させることにより行
われる。溶液を酸性あるいはアルカリ性にするための試
薬は、塩酸、硝酸、硫酸あるいは水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムのいずれでもかまわない。得られた生成物
は、そのままあるいは数回蒸留水で洗浄、乾燥を行う。
乾燥条件は特に制限されないが、常圧下温度60〜10
0℃程度で行うことができる。乾燥終了後、有機物鋳型
を除去するため空気中500〜1000℃、保持時間4
〜10時間の加熱処理を行うかあるいはメタノール、ア
セトンなどの有機溶剤による溶媒抽出を行い、その後、
水蒸気雰囲気に曝すことにより、本発明の繰り返し利用
可能で水蒸気耐久性のある自律的吸放湿材料が得られ
る。
【0013】前記自律的吸放湿材料の水又は有機溶媒系
の懸濁液は、紙、樹脂ならびに繊維などに添加混練りし
ての利用が可能である。また、懸濁液の溶媒を除去、乾
燥し、ペレット状などの固体状態で使用することも出来
る。
【0014】窒素吸着法による平均細孔直径は2〜6n
mの範囲であり、X線回折パターンからは六方晶系の構
造を示すピークが確認される。湿度調節機能は、主とし
て水蒸気吸着法により行える。本発明の自律的吸放湿材
料は、細孔が均一にそろっている、水蒸気吸着過程と脱
着過程間のヒステリシスが収束している、という特性を
有する。それ故、生活に適する50〜70%の湿度範囲
での水蒸気吸脱着特性に優れている、実際に使用したと
きに吸放湿特性を制御し易い、また、多孔質ケイ素化合
物やチタン化合物の本来の特性である耐熱性にも優れ、
700℃程度までの温度でも構造の変化は確認されない
ので耐火性能にも優れている、という従来の材料にない
性質を有する。
【0015】以上の様に、有機物を鋳型としてその周囲
ケイ素化合物及びチタン化合物で包囲した後に重合
し、有機物を焼成により除去した多孔質材料は、特に、
水蒸気吸着過程と脱着過程間のヒステリシスが小さく、
繰り返し利用可能で水蒸気耐久性があり、自律的な吸放
湿機能を有することが明らかである。従来までの吸放湿
材料は、自己湿度調節機能や水分吸着容量が低いため壁
材の内部結露発生を防止出来ず、腐朽菌の繁殖を抑制す
ることが不可能であったが、本発明の吸放湿材は、ヒス
テリシスが小さく、繰り返しの使用に耐えうる自律的な
水分吸脱着機能を有するので、生活環境中の湿度を省エ
ネルギー的に最適状態に制御することが可能となる。次
に、実施例ならびに比較例を示す。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示して本発明についてより具
体的に説明するが、当該実施例は本発明の好適な例を示
すものであり、本発明は下記実施例によって何ら限定さ
れるものはない。 実施例 (1)吸放湿材料の調製 シリカエアロゲル粉末を水酸化ナトリウム水溶液中に分
散させた。この時の試料混合割合は、モル比でSiO
2 :Na2 O:H2 O=1:0.17:30である。充
分に撹拌した後、アセト酢酸エチル/チタンテトライソ
プロポキシドエタノール溶液をチタン含有率が3mas
s%となるように添加し、30分の撹拌を行った。水と
の反応性を低下させるために添加されたアセト酢酸エチ
ルとチタンテトライソプロポキシドのモル比は2:1で
ある。一方、有機物鋳型としてヘキサデシルトリメチル
アンモニウムブロミドの25mass% 懸濁液を調製
した。この時のシリカと有機物鋳型のモル比は1:0.
5である。これら有機物鋳型懸濁液をシリカエアロゲル
懸濁液にそれぞれ添加後、室温で30分間撹拌した。撹
拌後の混合物を密閉型加圧反応容器中に封入し100℃
で7日間、回転数30r.p.m.の条件で水熱反応を
行った。反応後の試料は、脱イオン水による洗浄ならび
に40℃電気乾燥機中での乾燥を経た後、鋳型除去のた
め空気中600℃で保持6時間の熱処理を行った。ま
た、水蒸気処理は、25℃の飽和水蒸気中に試料を保持
して行った。
【0017】(2)吸放湿材料の特性の測定 得られた試料の細孔径分布測定は、窒素吸着法を用いて
測定した。水蒸気吸脱着特性は、測定系内の温度を25
℃に保持し、水蒸気圧を変化させて平衡状態に達したと
きの導入水蒸気の体積変化から試料の吸着水量を求める
方法(定容法)による吸着平衡自動測定装置を用いて測
定した。水蒸気吸着量は、絶乾状態の試料重量に対する
吸着水量の割合を示す。
【0018】(3)結果 上記実施例で得られた繰り返し利用可能で水蒸気耐久性
のある自律的吸放湿材料の細孔径分布曲線を図1に示
す。分布曲線は2.25nmに狭い細孔径分布を示し、
均一な細孔構造を有していることが明らかとなった。図
2に、この自律的吸放湿材料の水蒸気処理前及び処理後
の水蒸気吸着等温線を示した。この結果、水蒸気処理後
は、細孔直径に対応した相対湿度である40%付近で、
水分吸着が急速に立ち上がる挙動を示した。そして、水
蒸気処理を行った後は、ヒステリシスが消失するのと同
時に、50wt%程度の最大吸着水量を示し、吸着性能
は殆ど低下しないことが明らかとなった。このようなヒ
ステリシスの収束と急峻な水蒸気の吸着−脱着挙動は、
従来の多孔質材料では得ることのできない特性であり、
吸放湿材料として湿度制御システムを構築する際に、そ
の材料設計と制御が容易になるという利点を有してい
る。
【0019】比較例 図3にマトリックスとしてシリカエアロゲル粉末のみを
使用して得られた自律的吸放湿材料の水蒸気吸着等温線
を示した。水蒸気吸着量は、上記実施例と比較して大き
いが、水蒸気処理後のヒステリシスが収束しないこと、
吸着等温線の立ち上がりが新規材料と比較して緩やかで
あること、が明らかとなった。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、ヒ
ステリシスの収束と急峻な水蒸気の吸着−脱着挙動を示
し、繰り返し利用可能で水蒸気耐久性があり、自律的な
吸放湿機能を有する吸放湿材料を提供することができ
る。本発明による自律的吸放湿材料は、以上のようなヒ
ステリシスが小さく、水蒸気耐久性を有するため、それ
自体での利用は勿論、悪臭除去・分解剤や浄水用フィル
ター、各種吸着剤など広範な産業分野での利用が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で調製されたヒステリシスが小さく、水
蒸気耐久性のある自律的吸放湿材料の細孔径分布曲線を
示す説明図である。
【図2】実施例で調製された自律的吸放湿材料の水蒸気
吸脱着等温線を示す説明図である。
【図3】シリカエアロゲル粉末のみを使用して得られた
自律的吸放湿材料の水蒸気吸着等温線を示す説明図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 渡村 信治 愛知県名古屋市千種区南ヶ丘1−7−12 (56)参考文献 特開 平9−294931(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気吸着過程と脱着過程間のヒステリ
    シスが収束した自律的吸放湿機能を有する多孔質材料の
    組成物からなる吸放湿材料であって、界面活性剤あるい
    は長鎖アルキル基を有する有機物を鋳型として合成され
    る多孔質材料の組成物がケイ素化合物及びチタン化合物
    の混合組成(但し、アルミノケイ酸塩と金属チタン酸化
    物の混合組成を除く)からなる多孔質材料であることを
    特徴とする繰り返し利用可能で水蒸気耐久性のある吸放
    湿材料。
  2. 【請求項2】 細孔直径の平均値が2〜6nmの範囲に
    あり、細孔直径に対応する相対湿度を自律的に維持する
    機能を有する請求項1記載の繰り返し利用可能で水蒸気
    耐久性のある吸放湿材料。
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