JP2011516061A - 核酸を安定的に保管する新規皮膚遺伝子カードとこれを用いた遺伝子分析方法、並びにこの応用方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、遺伝子分析のための新規皮膚遺伝子カードとこれからDNAとRNAとを分離して各種の遺伝子分析を行う方法、並びにこれらを応用する方法に関する。本発明の皮膚遺伝子カード(Skin gene card)は、本発明者等の特許製品であるDNAおよびRNAカードを応用したものであって、人体の様々な皮膚や毛髪、粘膜から試料を簡便かつ安全で、速かに得ることができ、採取された試料内でDNAとRNAが室温で安定的に長期保存および郵送可能にする。本皮膚遺伝子カードからDNAとRNAの獲得が容易であり、こうして得たDNAとRNAでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と逆転写−PCR、リアルタイムPCR、PCR−制限断片長多型(RFLP)分析、シーケンシング、混成化、DNAチップ分析などの様々な遺伝子検査を全部行うことができる。これらの遺伝子検査を通じて、一塩基多型(SNP)分析、遺伝子突然変異、プロモーターのメチル化検索、遺伝子発現検索などができる。これは疾病予測と栄養遺伝体学検査、薬物遺伝体学検査、個人識別などの法医学的検査、遺伝疾患の診断、各種の皮膚疾患の診断などに応用することができるとともに、皮膚や毛髪の状態を客観的に評価することによってオーダーメイド式化粧品やオーダーメイド式発毛促進剤を決定することに役立つこともある。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本発明は、遺伝子分析のための新しい皮膚遺伝子カード当該カードを使用してDNAとRNAを獲得して各種の遺伝子分析を行う方法、及び、これを実用的な応用する方法に関する。さらに具体的には、本発明の発明者等は、人体の様々な皮膚や毛髪、粘膜から試料を簡便かつ安全で、速かに得ることができ、採取された試料内でDNAとRNAを室温で安定的に長期保存し、および郵送を可能にする皮膚遺伝子カード(皮膚遺伝子カード)を開発し、当該皮膚遺伝子カードにより得られたDNAとRNAを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と逆転写(RT)−PCR、リアルタイムPCR、シーケンシング、ハイブリダイゼーション、DNAチップ解析、一塩基多型(SNP)解析、遺伝子突然変異解析、プロモーターメチル化解析、遺伝子発現解析などの様々な遺伝子検査を全部行うことができる。さらに、これらの皮膚遺伝子検査の結果は、疾病予測とニュートリゲノミクス解析、ファーマコゲノミクス試験、個人識別などの法医学的検査、遺伝疾患の診断、皮膚疾患の診断などに利用することができる。更に、皮膚や毛髪の状態を客観的に評価することにより、オーダーメイド化粧品と皮膚管理システムを構築して、これを美容、化粧品学、皮膚科学及び臨床診療に実質的に利用することができる。
人体を含む多細胞生物は、数多くの細胞からなっており、細胞の核には遺伝情報を保管するDNAが存在する。遺伝情報の単位を遺伝子と称し、これはDNAで構成されている。細胞のあらゆる生命現象と機能とはタンパク質によって行われ、遺伝子はタンパク質を作るための命令体系を指示・伝達する広大な情報単位である。1つの遺伝子は1つまたは多数の特定のタンパク質を作るために必要な特殊な暗号コードを有している。
DNAの形は、二重螺旋構造を成しており、それぞれの螺旋ストランドは塩基(base)と呼ばれる数多くの化学構造単位で構成されている。DNAの塩基には、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)の4種類があるが、この塩基の配列、または塩基配列がその遺伝情報を決定する。DNAの遺伝情報が細胞質内でタンパク質の生産として現れるためには、中間媒介物質が必要であり、これをRNAという。DNAの遺伝情報は最初にmRNAにコピーされる。この過程を転写という。mRNAの遺伝情報は、細胞質のリボソームでtRNAとrRNAとの助けによってタンパク質に解読される(翻訳)。3つの塩基が1つのアミノ酸を指定し、このような3つの塩基の単位をコドンという。リボソームで生産されたタンパク質は、翻訳後修飾を経て、活性タンパク質となる。細胞が分裂する際、DNAは複製し、子孫細胞に等しく伝達される。一人の人間において、あらゆる細胞のDNAは全部同一である。生体内のあらゆる細胞の形態、構造、機能、健康状態および発病有無は、細胞で発現されるタンパク質の種類と量によって決定され、これはまたいずれの遺伝子のRNAがどのくらい転写されるかによって決定される。すなわち、個々の細胞ごとに発現される遺伝子の種類と量が互いに異なるため差が生じるのであり、実際に細胞ごとに発現される遺伝子の百分率は3〜5%に過ぎない(非特許文献1).
ある生物体が有しているあらゆる遺伝子の総体をゲノムという。これに対して、ある個体で転写する遺伝子(すなわち、mRNA)の総体をトランスクリプトームといい、発現されるタンパク質の総体をプロテオームという。ヒトゲノムは30億個の塩基からなり、約3万個の遺伝子が存在するものと報告されている。最近、ヒトゲノム全体の塩基配列を読み取るヒトゲノムプロジェクトが完成され、遺伝子を利用した難治性疾患の診断と治療が画期的に発展しており、いわゆるオーダーメイド医療、予測医療の時代になっている。
生命現象は、(1)ゲノムDNAの遺伝情報、(2)遺伝子の転写、(3)発現されるタンパク質の3つによって決定される。最近、これらの情報を総体的に自動分析しようとする研究が活発に進んでいる。このために、特にマイクロアレイまたはバイオチップは非常に有用である。皮膚科学においても、遺伝子研究が最近活発に試みられている。例えば、cDNAマイクロアレイなどの方法を皮膚の生理と病理、機能などの研究に利用しようとする試みが行われている。さらに、PCRなどの方法を利用して皮膚感染の診断及び病原菌の検出がおこなわれている。遺伝子検査によって皮膚の状態を正確に評価することにより、皮膚疾患をさらに詳細に理解し、診断できると期待されているが、実際の応用、または明確な成果はほとんどない。皮膚遺伝子検査をオーダーメイド式の皮膚治療や美容および化粧にも応用できると思われるが、これに関する報告もほとんどない。(非特許文献2)皮膚遺伝子検査を実用化するためには、解決すべき数多くの問題が残っている。特に、皮膚の検体をどのように非侵襲的で適切に採取し、どのようにその遺伝子を分析し、その結果を皮膚疾患の診断と美容状態の評価、また、オーダーメイド式の皮膚管理にどのように実際に応用するのかについて具体的な研究が必須である。本発明は、これら課題を解決しようとするものである。
DNAやRNA試料を用いた遺伝子研究において、最も大きい問題点の1つは、これらの核酸を室温に置くと、急速に分解されるということである。特に、RNAの場合、分離過程中破壊された細胞から分泌され、環境で多量存在するリボヌクレアーゼ(RNase A)により、大部分が数時間以内に急速に分解されるという問題点がある。これで、本発明者等は、キトサンを用いて、カードや液体状でRNAとDNAを室温で安定して長期間保管することが可能で、遺伝子発現分析にも容易に用いることができる方法を開発して、特許を取得するか、または出願している状態である。また、これを応用したRNAとDNAカード、PCRおよびRT−PCRキットおよびマイクロアレイ用のチップは、多数のDNAとRNAサンプルを保管、運搬し、さらに分析することに用いられている。本発明では、このようなRNAカードを皮膚遺伝子検査キットの開発に応用した。
皮膚は、成人において、平均面積が1.6m2、重量は体重の平均16%を占める最も大きい器官として、構造と機能、解剖および生理学的に非常に複雑である。最近、分子遺伝学とタンパク質体学の発達により、皮膚の構造と機能、生理、老化、疾病発生のメカニズムに対して、数多くの新しい事実が明らかになっている。
皮膚は、外部からの刺激や危険から身体を保護し、体温調節などの周りの変化に順応する役割をする。その他にも、皮膚は、感覚、分泌、排泄、ビタミンDなどのホルモンとサイトカインを生産する内分泌機能および免疫機能、再生などの機能を備えており、美容においては決定的な役割をする。
皮膚は、外部層から大きく表皮、真皮、皮下組織の独特の3ケ層に分けられ、付属器官として、毛髪、皮脂腺、汗腺(エクリン腺)、毛細血管などで構成されている。
表皮は、皮膚の3ケ層の中で最も薄い層で、皮膚の保湿および保護を担当する重要な機能を備えており、さらに、組織の水分消失と損傷を防御し、細菌の侵入も防止する。表皮は、主に角化細胞(ケラチノサイト)からなっており、その他に、メラニン形成細胞、ランゲルハンス細胞、メルケル細胞が存在する。角化細胞は、基底層から上に上がりつつ分化して、最も外部の角質層を形成し、皮膚表面では、老化した角質細胞が継続して離れて落ちる。角質層は、皮膚を防御する最初の障壁となる。メラニン細胞は、長い樹状突起を有して角化細胞の間に伸びており、角化細胞に伝達されたメラニンは、紫外線を吸収乃至散乱させ、紫外線によって皮膚が損傷することを防止する。
表皮は、皮膚の3ケ層の中で最も薄い層で、皮膚の保湿および保護を担当する重要な機能を備えており、さらに、組織の水分消失と損傷を防御し、細菌の侵入も防止する。表皮は、主に角化細胞(ケラチノサイト)からなっており、その他に、メラニン形成細胞、ランゲルハンス細胞、メルケル細胞が存在する。角化細胞は、基底層から上に上がりつつ分化して、最も外部の角質層を形成し、皮膚表面では、老化した角質細胞が継続して離れて落ちる。角質層は、皮膚を防御する最初の障壁となる。メラニン細胞は、長い樹状突起を有して角化細胞の間に伸びており、角化細胞に伝達されたメラニンは、紫外線を吸収乃至散乱させ、紫外線によって皮膚が損傷することを防止する。
皮膚は、機能面から見て、外界の有害な物質や刺激から保護する障壁とみなすことができ、このような皮膚障壁のメカニズムと生理および病理を正確に理解することが何よりも重要である。皮膚障壁の中で最も重要なものは、表皮の角質層である。角質層は、構造から見て、角質細胞(corneocyte)と脂質構造からなる。角質層の成分は、タンパク40%、水分40%、脂質10〜20%で現れる。皮膚障壁をレンガ壁に例えると、角質細胞はレンガで、脂質構造はしっくいの役割をする。
皮膚の湿度維持は健康な皮膚を維持する基本条件であり、角質層によって1次的に行われる。角質層は、(1)角質細胞が生産する天然保湿因子(NMF)、(2)角質細胞の間に存在する脂質層、(3)橋小体(デスモソーム)、また(4)皮脂腺から分泌される皮脂などにより、水分を維持する。表皮脂質の主成分は、セラミドとコレステロール、遊離脂肪酸からなる。
真皮は、その厚さが表皮の15〜40倍で、皮膚の大部分を成しており、乳頭真皮と網状真皮の2層からなる。真皮は、細胞と結締組織、細胞間基質からなる。細胞では、繊維母細胞と組織球、肥満細胞、ランゲルハンス細胞、リンパ球、形質細胞を含む細胞が存在する。また、血管とリンパ管、神経、立毛筋とエクリン腺、アポクリン汗腺、汗管、毛嚢脂単位、爪甲などの皮膚附属器が存在する。真皮は、表皮に栄養分を供給し、表皮を保持し、皮膚の損傷から身体を保護し、表皮と相互作用して皮膚を再生させ、水分を貯蔵し、体温を調節し、感覚に対する受容体の役割をする。
真皮の結締組織は、膠原繊維と弾力繊維、細網繊維など繊維の豊かなことが特徴であり、その主成分は、コラーゲンとエラスチンであり、特に、コラーゲンが最も多い。皮膚には1型と3型、4、7、8型の5種類の型のコラーゲンが存在し、1型が80〜85%で最も多い。コラーゲンとエラスチンとは、表皮の下にある繊維性結締組織を形成して表皮を保持し、弾力性と柔軟性を提供する。コラーゲンを分解する酵素が存在しており、その中で最も重要なものがマトリックスメタロプロティンナーゼ1(MMP1、コラゲナーゼ1)である。組織内にはMMP1を抑制する物質も存在しており、これを組織メタロプロティンナーゼ阻害物質(TIMP)という。皮膚内のコラーゲンの量は、コラーゲン合成酵素とMMPおよびTIMPによって一定に維持される。しかし、皮膚内のコラーゲンの合成の低下やMMP1の過度な作用、TIMPの減少などにより、バランスが崩れ、皮膚のコラーゲンが減少すると、皮膚の弾力がなくなってシワが発生する。これは自然の老化現象であり、また、紫外線や炎症、スーパーオキシド基などの悪い因子もMMP1を促進し、その結果、皮膚老化をもたらし、シワを悪化させる。
真皮の基質は、ムコ多糖であるグリコサミノグリカンからなっており、その主成分は、ヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸であり、一部にへパラン硫酸も含まれている。これらは非常に強力な水分保存機能を有する。皮膚には様々な類型のヒアルロン酸合成酵素(HAS)が存在しており、その中、表皮角質細胞には第3型のHASが、そして真皮繊維母細胞には2型のHASが存在する。最近、皮膚に水チャンネルタンパク質であるアクアポリン(AQP)の3番目の型(AQP3)が発現されることが発見され、これらが皮膚水分調節に重要な役割をしている可能性も提起されている。
皮下組織は、皮下脂肪層ともいい、脂肪組織からなっており、表皮および真皮への栄養供給、体形決定、体温維持などの役割をしており、身体の熱絶縁体として働く。真皮の下にあって、血管、リンパ管、神経、脂肪細胞で構成され、圧迫によく耐えられるようにクッションの役割をする。
人体皮膚の類型は、皮脂と水分の含有量により、(1)正常型、(2)脂性、(3)乾性、(4)混合型の4種類に分類されることが普通である。ここに、5番目の敏感性皮膚が追加される傾向があり、老化の程度をさらに評価する。しかし、年齢と性別、ホルモンの状態、栄養状態、生活習慣、環境などの様々な要素によって影響を受けるので、皮膚の類型は常に変わる可能性がある。このような皮膚類型の分類は、適切な皮膚管理と化粧品の選択において非常に重要である。
皮膚において、最も重要なものの1つが皮膚美容と化粧品である。化粧品の定義は、国によって多少差があるが、韓国内や日本の場合、人体を清潔または美化し、皮膚または毛髪を元気に維持するために、塗擦、散布、その他の類似な方法で用いられる物品として、人体に対する作用が軽微なものを示す。これに対し、アメリカの場合、人体の構造、機能の変化はなく、清潔または美化し、魅力を促進し、容貌を変形させるために、人体に適用する物品を示しており、ヨーロッパの場合、歯や口腔粘膜もその領域に含んでいる。これに対し、薬理的影響が現れるもの、または人体の構造、機能に変化を与えるものは、薬物として分類される。但し、最近では、この両者の間のどこかに属する化粧品として、人体皮膚の構造や機能に影響を与えるものが数多く出ているところ、これらを美容薬品という(非特許文献3;非特許文献4)。
化粧品は基本的に安定したもので、安全なもので、有用なもので、使用性が優れているものでなければならないという4つの条件を有する。ここにおいて、有用性は、物理化学と生理、心理学の側面での効果を示し、例えば、保湿、シワ防止、老化抑制、美白、柔軟、色彩、清潔効果を示す。各個人の皮膚の型と状態はそれぞれ異なるため、個人別に適した化粧品を選択することが重要である。また、使用前後を比べて、その効果を正確的かつ客観的に評価することができる基準を立てることが重要である(非特許文献3)。
人体皮膚の状態を評価し、化粧品や美容薬品を投与した後のその効果を判定することに役立つ検査としては、大きく、(1)形態学的検査法と(2)皮膚の色を分析する方法、(3)皮膚の硬さと弾力性を検査する方法、(4)皮膚温度および血流検査法、(5)表皮を通じた水分消失(TEWL)の程度を検査する方法、(6)皮膚保湿の程度を検査する方法、(7)脂質成分組成の評価方法、(8)紫外線遮断効果の測定法、(9)毛髪の水分、損傷の評価方法、(10)超音波などの7つの種類がある(非特許文献3;非特許文献4)。
しかし、これらの大部分の検査は、皮膚の構造や形態、機能、生理および病理のいずれか1つの部分のみを集中的に調べるため、主観的で客観的でなく、再現性が不足して、実際の応用には限界がある。したがって、人体皮膚の状態を正確的かつ客観的に評価し、分類を容易にし、個人別に適した化粧品や美容薬物をオーダーメイド式で選択できるようにし、投与後にその効果を判定することに役立つ新しい検査が必要である。本発明の一目的もそこにある。
今日の化粧品は、人体を美しくまたは清潔にし、皮膚や毛髪を元気に維持するための既存の化粧品の概念から脱し、さらに積極的に皮膚を変化、改善させることができる機能性化粧品に変わっており、化粧品と薬物の機能を混用する美容薬物が主流になっていく傾向がある。化粧品産業は、化学と生物学、薬学、皮膚科学の基礎技術と応用技術とが複合される総合産業である。さらに、最近は、分子遺伝学が導入され、皮膚の生理活性と分子病理をさらに正確に理解し、各個人の皮膚に合うオーダーメイド式の皮膚管理と化粧品、美容薬物を開発しようとする試みが行われている。
皮膚には様々な疾患が発生しており、様々な症状と兆候が現れる。皮膚に現れる疾患としては、遺伝性疾患、神経皮膚疾患、光損傷、物理的因子による皮膚疾患、職業性皮膚疾患、じんましんと紅斑および薬疹、湿疹、乾癬、免疫異常疾患、感染、性感染症、色素異常症、血管疾患、結合組織疾患、皮下脂肪疾患、皮脂腺および汗腺の疾患、毛髪疾患、爪甲の疾患、良性および悪性腫瘍と前癌病変、粘膜疾患などがあり、内分泌疾患や代謝異常などの全身疾患によって皮膚疾患が現れるケースも少なくない。感染においても、原因菌がバクテリア、結核菌、真菌、ウイルス、寄生虫などで多様であり、性感染も重要な皮膚疾患である。
皮膚に現れる症状としては、掻痒感と灼熱感、ヒリヒリする感覚、疼痛、知覚減退、無感覚症などがある。皮膚の兆候には、大きく、初期病変である原発疹と原発疹が進行してから現れる続発疹がある。原発疹には、斑点、パッチ、丘疹、プラーク、結節、腫瘍、膨疹、小水疱などがあり、続発陣としては、鱗屑、痂皮、擦傷、靡欄、潰瘍、瘢痕、亀裂、苔蘚化がある。
皮膚は直接に見ることができるため、診断が容易であると思われる。しかし、皮膚に発生する多様な疾患は、互いに類似な症状と兆候が現れることがあり、同一患者の同一疾患であっても、時期によって変化して、異なる様相を示すこともある。したがって、主観的な症状の問診や兆候の理学的検査のみでは、診断が難しい場合が多く、専門医であっても鑑別診断が難しい場合が多い。皮膚疾患の診断のための検査としては、皮膚細菌感染の検査であるグラム染色法と培養検査、真菌感染に対する検査であるKOH染色と培養、単純ヘルペスおよび帯状疱疹の検査であるツァンク試験、疥癬の検査である疥癬掻爬、梅毒に対する暗視野検査、貼布試験、皮膚を注射や単刺、掻爬などで刺激して反応を見る検査、皮膚描記症、ガラス圧診検査、ウッドランプ検査などがある。以上の検査でも診断ができない場合には、皮膚生検、すなわち組織検査を行った後、染色して光学顕微鏡で見たり、免疫組織化学染色で見る方法、免疫蛍光検査、電子顕微鏡で観察する方法が用いられる(非特許文献3;非特許文献6)。
しかし、以上のあらゆる検査は、皮膚病変の形態を微視的に見る検査に過ぎず、その生理的変化や機能的変化、生化学的変化、分子的変化、遺伝子的変化は見ることができないという短所があり、よって、その正確度と有用性には限界がある。したがって、皮膚疾患がある場合に、この根本的な原因と変化を把握して、それぞれに最適なオーダーメイド式の治療法が決定できる新しい検査法が切実に求められている状況である。
皮膚の状態と類型は、その皮膚で発現される遺伝子と、これによって作られるタンパク、炭水化物、脂質などの構成要素の変化、構成細胞の状態により決定され、ここには、生まれながら持っている遺伝的素養と後天的要因、例えば、環境的要因と食事、生活習慣などがともに働いて現れる。したがって、生まれながら持っている皮膚の遺伝的素因を検査し、さらに皮膚で発現される遺伝子を調べると、その皮膚の状態を最も正確的かつ根本的に検査することができるはずである。本発明の主題もそこにある。
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現在、韓国内外の皮膚科および美容整形クリニックと美容専門商店、化粧品会社などで、皮膚の状態を評価して皮膚疾患を診断するために問診や身体検査、また様々な物理化学的検査と装備、形態学的検査装備が用いられている。しかし、これらのあらゆる検査法は、各個人の皮膚に対して根本的かつ客観的に評価するためには限界があり、科学的に標準化した検査法はないのが現状である。それでもその中で最も客観的といえるのが、生検後の組織検査で皮膚の微細構造の変化を見る方法であるが、これは侵害的であり、形態に焦点をおいて検査するので、機能や構成成分、生理、生化学的変化は分からないという限界がある。したがって、人体皮膚の状態を正確的かつ客観的に評価し、皮膚類型の分類を容易にし、個人別に適した化粧品や美容薬物をオーダーメイド式で選択できるようにし、投与後にその効果を判定することを容易にし、さらに、各種の皮膚疾患を正確かつ簡便で、速かに把握できる新しい検査が必要である。これを解決しようとすることに本発明の目的がある。
このために、最も有力な方法は遺伝子検査法である。皮膚の状態および類型と健康および疾患発病は、その皮膚で発現される遺伝子と、これによって作られるタンパク、炭水化物、脂質などの構成要素の変化、構成細胞の状態により決定され、ここには、生まれながら持っている遺伝的素養と後天的要因、例えば、感染や紫外線のような環境的要因と食事、生活習慣などがともに働いて現れる。したがって、生まれながら持っている皮膚の遺伝的素因を検査し、さらに皮膚で発現される遺伝子を調べると、その皮膚の状態を最も正確的かつ根本的に検査することができると判断される。しかし、皮膚遺伝子を現実に適用するためには、多くの問題点が解決されていない状態である。第一に、検査に適した状態で安全に皮膚試料を得る方法、運送方法などが樹立されていない。第二に、得られた皮膚試料から特定遺伝子を得ることができ、この多型性と突然変異、発現有無とその程度を分析するなどの様々な遺伝子検査ができる方法が樹立されていない。第三に、樹立された方法を用いて、実際の臨床診療や美容分野に利用できる方法とその基準が樹立されていない。一方、安全かつ容易に得ることができると、皮膚は遺伝子検査に最適な試料になることができ、これを用いた遺伝子検査は各種の遺伝子検査や診断に幅広く利用することができるはずである。
前記した問題点の中、第一に、人間の皮膚は、多層が積み重なっており、真皮および表皮のそれぞれが、さらに、同じ表皮内でも角化細胞とメラニン形成細胞、ランゲルハンス細胞などの様々な異なる細胞が層をなして互いに異なる遺伝子を発現する。したがって、安定的に一定の厚さで皮膚を採取することができるようにする規格化と標準化が皮膚遺伝子の測定に対して先決されなければならない条件といえる。また、ある皮膚採取法が臨床分野だけでなく、美容分野などでも、幅広く用いられるためには、安全で非侵襲性でなければならず、また容易なものでなければならないことが重要である。なるべく一般人が自家採取できる、いわゆる、「Do it your self (DIY)」方法であると良い。皮膚遺伝子の測定に対して、このような短所を乗り越えるためには、安全かつ確実に一定部位以上の皮膚を採取することができる方法が必要である。さらに、このようなDIY採取キットとして得た皮膚試料から適正量と良質のDNAとRNAが得られることが確認されなければならない。
第二に、皮膚遺伝子カードで得られた試料内に入っているDNAとRNAで、今日用いられている複雑多様な遺伝子検査を全部行うことができるようにしなければならない。例えば、特定遺伝子のDNAの全体乃至一部を増幅することができるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法と発現された特定遺伝子のRNAの全体乃至一部を増幅することができる逆転写(RT)−PCR法、遺伝子の発現の程度を量的に計算することができるリアルタイムRT−PCR、PCRおよびRT−PCRで得た遺伝子をプラスミドベクターと大腸菌を用いてクローニングする方法、PCR後に制限断片長多型解析(RFLP)で分析する方法、自動塩基配列分析法やオリゴヌクレオチドマイクロアレイで特定遺伝子の塩基配列を分析して、一塩基多型と突然変異を分析する方法、cDNAマイクロアレイで多数の遺伝子の発現の差を同時に分析する方法、メチル化特異的 PCR(MSP)とバイサルファイトゲノムシーケンシングでプロモーターのメチル化の可否を分析する方法などがすべて構築されなければならない。
第三に、構築した遺伝子検査法が実際の臨床診療や美容分野、またあらゆる遺伝子検査および事業に用いられることができるようにしなければならない。例えば、身体保護や保湿、再生などの皮膚の各種の機能を正確に評価して、前記した皮膚の類型の分類をさらに正確的かつ客観的にし、その結果をオーダーメイド式の皮膚管理やオーダーメイド式化粧品および美容薬物の選択に利用できるようにしなければならない。特に、乾性皮膚、老化皮膚、光老化、敏感性皮膚の判別と処置に役立たなければならない。さらに、炎症や湿疹、免疫性疾患、感染、乾癬などの各種の解決が難しい皮膚疾患を正確に診断し、適正な治療法を選択することができるようにしなければならない。また、先天性の遺伝疾患の診断と個人識別および親子鑑別、臓器移植前の免疫遺伝子型検査などのあらゆる遺伝子検査事業に用いられることができるようにしなければならない。
本発明では、前記の課題を解決しようとするものである。
本発明の皮膚遺伝子カードキットは、人体の様々な部位の皮膚組織と毛髪、粘膜などの多様な試料を非侵害的かつ簡便に採取し、その試料内のDNAとRNAを室温でも長期間安全に維持される状態で保管して移送および配達ができるようにする。このように得られた試料からDNAとRNAを容易かつ安定的に獲得することが可能であり、PCRと逆転写PCR、リアルタイムPCR、PCR−RFLP、ノーザンハイブリダイゼーション、クローニング、塩基配列分析、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ分析、メチル化特異的PCR(MSP)およびバイサルファイトゲノムシーケンシングなどの遺伝子検査が全部可能になり、これは、SNP分析、突然変異分析、遺伝子発現分析などに適用することができる。本発明で樹立された皮膚遺伝子カードキットと遺伝子検査方法を用いて、皮膚の機能と生理、病理に重要な役割をする核心的な遺伝子30余種の発現を検査することにより、皮膚の状態をさらに正確に評価し、類型をさらに正確的かつ客観的に分類することができ、さらに、その結果によって各個人の皮膚に合うオーダーメイド式の皮膚管理とオーダーメイド式化粧品および美容薬物を選択することができる。特に、美容と化粧品分野で問題になる乾性皮膚、老化皮膚、敏感性皮膚などを判別して管理および処置することに役立つ。本発明で樹立された皮膚遺伝子カードキットと遺伝子検査方法を用いて、腫瘍と炎症、湿疹、免疫性疾患、感染などの各種の皮膚疾患をさらに正確に診断することができ、それぞれの皮膚疾患の根本的な原因によるオーダーメイド式の治療法を選択することに役立つこともある。さらに、本発明の皮膚遺伝子カードと遺伝子検査方法を用いると、容易かつ安全に先天性遺伝疾患の診断や個人識別および実子鑑別、臓器移植前の免疫遺伝子型の検査などの様々な遺伝子検査事業に用いることができる。
本発明は、人体の皮膚を、その内部の遺伝子が適切によく保存されるように、最適の条件で採取して運搬して検査時まで保管できるキット(以上、皮膚遺伝子カード(皮膚遺伝子カード)という)と、これを用いて遺伝子検査を行う方法と、これを医学と美容化粧品学、遺伝学などのあらゆる分野に応用する方法に関する。
本発明者は、皮膚試料を適切に採取した後、これで皮膚の機能と生理、病理に係る重要遺伝子の発現や変異を調べると、各個人の皮膚状態を正確に把握することができるという点に着眼して、先ず、このような遺伝子測定を可能にするための最適の状態を提供することができる皮膚採取方法を確立しようとした。皮膚遺伝子カードの発明の構成と順序は次のようである。
1)発明者等が既に発明して特許を取得したRNAカードとDNAカードを応用して、皮膚遺伝子カードを考案した後、その製造方法を確立し、
2)製造されたカードによる最適の皮膚採取方法を決定し、
3)皮膚検体保管および配送条件を確立し、
4)採取された皮膚検体から、適したDNAおよびRNA分離方法およびcDNA合成条件を確立し、
5)採取された皮膚から、皮膚に重要な遺伝子のPCRとRT−PCR法、リアルタイムPCR、PCR−RFLP、自動塩基配列分析、DNAマイクロアレイ、MSPなどの遺伝子検査方法を樹立し、
6)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、皮膚の機能と生理、病理に重要な役割をする核心遺伝子を検査して、皮膚の類型を正確的かつ客観的に分類することができるようにし、その結果によってオーダーメイド式の皮膚管理やオーダーメイド式化粧品および美容薬物を選択することに役立つようにシステムを樹立した。特に、乾性皮膚、老化皮膚、光老化、敏感性皮膚の判別と処置に役立つようにすることに主眼を置いた。
7)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、腫瘍と炎症、湿疹、免疫性疾患、感染、乾癬などの各種の解決の難しい皮膚疾患を診断して、最適の治療法を選択することができるようにシステムを構築した。
8)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、先天性遺伝疾患の診断と個人識別および親子鑑別、臓器移植前の免疫遺伝子型の検査などのあらゆる遺伝子検査事業に用いられるようにシステムを構築した。
1)発明者等が既に発明して特許を取得したRNAカードとDNAカードを応用して、皮膚遺伝子カードを考案した後、その製造方法を確立し、
2)製造されたカードによる最適の皮膚採取方法を決定し、
3)皮膚検体保管および配送条件を確立し、
4)採取された皮膚検体から、適したDNAおよびRNA分離方法およびcDNA合成条件を確立し、
5)採取された皮膚から、皮膚に重要な遺伝子のPCRとRT−PCR法、リアルタイムPCR、PCR−RFLP、自動塩基配列分析、DNAマイクロアレイ、MSPなどの遺伝子検査方法を樹立し、
6)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、皮膚の機能と生理、病理に重要な役割をする核心遺伝子を検査して、皮膚の類型を正確的かつ客観的に分類することができるようにし、その結果によってオーダーメイド式の皮膚管理やオーダーメイド式化粧品および美容薬物を選択することに役立つようにシステムを樹立した。特に、乾性皮膚、老化皮膚、光老化、敏感性皮膚の判別と処置に役立つようにすることに主眼を置いた。
7)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、腫瘍と炎症、湿疹、免疫性疾患、感染、乾癬などの各種の解決の難しい皮膚疾患を診断して、最適の治療法を選択することができるようにシステムを構築した。
8)皮膚遺伝子カードと5)の方法を用いて、先天性遺伝疾患の診断と個人識別および親子鑑別、臓器移植前の免疫遺伝子型の検査などのあらゆる遺伝子検査事業に用いられるようにシステムを構築した。
以上に述べた発明の順序は図1に要約した。
本発明の核心となる皮膚遺伝子カードの代表的な形態と模式図を図2に示す。本発明の皮膚遺伝子カードは、テープ部分と基板であるカード部分との二部分からなっており、テープは人体組職に付着してから剥がして組織を採取することに用いられ、カード部分はこのように組織を採取したテープを付着して保護し、保管して移送することに用いられる役割をし、テープはどの種類の接着テープでも良いが、人体に無害で医療用として使用が許された絆創膏を用い、その中でも柔らかい低接着型の紙絆創膏を用い、特に、3M社が製造販売する低接着力型の製造番号1500、1522、9874を用い、基板(カード)部分はDNAおよびRNAと安定した結合物を形成し、DNAとRNAがそれぞれジオキシリボヌクレアーゼとリボヌクレアーゼによって分解されることを防止し、室温で安定した状態で保存することができるようにジエチルピロカーボネート(DEPC)で処理して溶解緩衝液および適切な性状と濃度の水溶性キトサン溶液を含有させた紙カードやフィルム、ガラススライド、プラスチック、繊維、合成樹脂などを用いる。
本発明で採取する人体試料は人体の皮膚が好ましく、その部位はどの部位の皮膚でも構わない。また、毛髪採取と検査にも用いることが可能であり、口元や肛門周囲などの皮膚粘膜境界部や口腔内などの粘膜から採取しても構わない。
本発明の遺伝子検査で用いられる人体の皮膚試料は、本発明の皮膚遺伝子カードで得ることが最も好ましいが、皮膚細胞を少量採取するためのゲルタイプおよびまたはテープタイプのいかなる採取装置またはカードでも本発明の遺伝子検査に用いることができる。
試料中の標的物質の成分は、遺伝子探索の指標になるどの形態のものでも可能であるが、DNAを用いることができ、皮膚試料からのDNAの分離は、本発明の溶出緩衝液を用いることが最も好ましいが、同じ目的で用いられるどの種類の適正な方法も用いることができる。
試料中の標的物質の成分としてはRNAがさらに好ましく、皮膚試料からのRNAおよびmRNAの分離は、本発明の溶出緩衝液を用いることが最も好ましいが、同じ目的で用いられるどの種類の溶出方法も用いることができる。
以下、下記実施例と図面を使って、本発明をさらに具体的に説明する。しかし、下記実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、これを変形乃至応用する方法も本発明の範囲に該当する。
<ステップ1の実施例>
皮膚から試料を採取するカードである皮膚遺伝子カードの製作とその性能の立証
本ステップ1では、皮膚遺伝子カードを製造してその製造方法を確立し、製造されたカードによる最適の皮膚採取方法と検体保管および配送条件を確立し、採取された皮膚検体からの適したDNAおよびRNA分離方法およびcDNA合成条件を確立し、このように分離されたDNAとRNAの質と量を確認した。
具体的な方法は次のようである。
皮膚から試料を採取するカードである皮膚遺伝子カードの製作とその性能の立証
本ステップ1では、皮膚遺伝子カードを製造してその製造方法を確立し、製造されたカードによる最適の皮膚採取方法と検体保管および配送条件を確立し、採取された皮膚検体からの適したDNAおよびRNA分離方法およびcDNA合成条件を確立し、このように分離されたDNAとRNAの質と量を確認した。
具体的な方法は次のようである。
実施例1
皮膚遺伝子カードの製造
本発明の皮膚遺伝子カードは、テープ部分と基板(カード)部分の2部分からなっており、テープは人体組職に付着してから剥がして組織を採取することに用いられ、カード部分はこのように組織を採取したテープを付着して保護し、保管して移送することに用いられる役割をする。テープはどの種類の接着テープでも良いが、人体に無害で医療用として使用が許された絆創膏を用い、その中でも柔らかい低接着型の紙絆創膏を用い、特に、3M社が製造販売する低接着力型の製造番号1500、1522、又は9874を用いる。基板(カード)部分はDNAおよびRNAと安定した結合物を形成し、DNAとRNAがそれぞれジオキシリボヌクレアーゼとリボヌクレアーゼによって分解されることを防止し、室温で安定した状態で保存することができるようにした。このために、DEPCで処理して作った溶解緩衝液(lysis buffer solution)および適切な性状と濃度の水溶性キトサン溶液を含有させた紙カードやフィルム、ガラススライド、プラスチック、繊維、合成樹脂などを用いる。カード材質を高温高圧滅菌機を用いて、120℃、2気圧で30分でDEPCで処理したH2O、キトサン、また溶解緩衝液に浸漬滅菌した後、乾燥して、使用した。これはDNAおよびRNAの分離時に問題になり得るDNA分解酵素(DNase)およびRNA分解酵素(RNase)からの汚染を防止するためである。さらに、キトサン、溶解緩衝液、RNAおよびDNA カードの成分は核酸の長期間保護に役立つ。(図2)
下記表は、皮膚遺伝子カードの構成成分とその材質に関する。
皮膚遺伝子カードの製造
本発明の皮膚遺伝子カードは、テープ部分と基板(カード)部分の2部分からなっており、テープは人体組職に付着してから剥がして組織を採取することに用いられ、カード部分はこのように組織を採取したテープを付着して保護し、保管して移送することに用いられる役割をする。テープはどの種類の接着テープでも良いが、人体に無害で医療用として使用が許された絆創膏を用い、その中でも柔らかい低接着型の紙絆創膏を用い、特に、3M社が製造販売する低接着力型の製造番号1500、1522、又は9874を用いる。基板(カード)部分はDNAおよびRNAと安定した結合物を形成し、DNAとRNAがそれぞれジオキシリボヌクレアーゼとリボヌクレアーゼによって分解されることを防止し、室温で安定した状態で保存することができるようにした。このために、DEPCで処理して作った溶解緩衝液(lysis buffer solution)および適切な性状と濃度の水溶性キトサン溶液を含有させた紙カードやフィルム、ガラススライド、プラスチック、繊維、合成樹脂などを用いる。カード材質を高温高圧滅菌機を用いて、120℃、2気圧で30分でDEPCで処理したH2O、キトサン、また溶解緩衝液に浸漬滅菌した後、乾燥して、使用した。これはDNAおよびRNAの分離時に問題になり得るDNA分解酵素(DNase)およびRNA分解酵素(RNase)からの汚染を防止するためである。さらに、キトサン、溶解緩衝液、RNAおよびDNA カードの成分は核酸の長期間保護に役立つ。(図2)
下記表は、皮膚遺伝子カードの構成成分とその材質に関する。
実施例2
皮膚遺伝子カードを用いて皮膚試料を採取する方法
採取部位と周囲皮膚にピーリングゲルを塗った後、手でこすって、角質を除去した後、アルコールガーゼできれいに拭き取る。本発明の皮膚遺伝子カードのテープ部分の蓋を取り外した後、採取する皮膚部位に付ける。適正時間が経過した後、カードを引き剥がす。ここにおいて、ピーリングゲルはバイオリ(株)社のアクネプリを用いたが、皮膚洗浄のために同業界で用いられるどの種類のゲルを用いても構わない。皮膚にカードを付着する時間は1分から12時間まで構わないが、通常30分にする。本発明のカードは皮膚のどの部位に付けても構わない。しかし、皮膚に疾患のない人に美容学的目的で用いる場合は、額や鼻、顎、目じり、頬から採取するのが普通である。もちろん、皮膚疾患が疑われる患者で正確な診断を要する場合は、病変部位から直接採取すると良く、この場合、正常部位からも採取して、比較できるようにすることが重要である。
皮膚遺伝子カードを用いて皮膚試料を採取する方法
採取部位と周囲皮膚にピーリングゲルを塗った後、手でこすって、角質を除去した後、アルコールガーゼできれいに拭き取る。本発明の皮膚遺伝子カードのテープ部分の蓋を取り外した後、採取する皮膚部位に付ける。適正時間が経過した後、カードを引き剥がす。ここにおいて、ピーリングゲルはバイオリ(株)社のアクネプリを用いたが、皮膚洗浄のために同業界で用いられるどの種類のゲルを用いても構わない。皮膚にカードを付着する時間は1分から12時間まで構わないが、通常30分にする。本発明のカードは皮膚のどの部位に付けても構わない。しかし、皮膚に疾患のない人に美容学的目的で用いる場合は、額や鼻、顎、目じり、頬から採取するのが普通である。もちろん、皮膚疾患が疑われる患者で正確な診断を要する場合は、病変部位から直接採取すると良く、この場合、正常部位からも採取して、比較できるようにすることが重要である。
実施例3
皮膚遺伝子カードからDNAを分離及びその確認
皮膚遺伝子カードからのDNAの分離方法は、極少量の皮膚細胞からDNAを分離する条件とカード内の物質の溶出またはその他の環境がPCRなどの酵素反応を阻害しない条件とを考慮して選ばれた。DNA分離は商業化された様々なDNA分離キットを用いても構わないが、通常の抽出緩衝液を用いて、公知の方法に従って次のように行うことが適合である。DNA分離後、分離されたDNA試料をアガロースゲルでの電気泳動と紫外線分光光度計で確認した。その方法と結果は次のようである。
皮膚遺伝子カードからDNAを分離及びその確認
皮膚遺伝子カードからのDNAの分離方法は、極少量の皮膚細胞からDNAを分離する条件とカード内の物質の溶出またはその他の環境がPCRなどの酵素反応を阻害しない条件とを考慮して選ばれた。DNA分離は商業化された様々なDNA分離キットを用いても構わないが、通常の抽出緩衝液を用いて、公知の方法に従って次のように行うことが適合である。DNA分離後、分離されたDNA試料をアガロースゲルでの電気泳動と紫外線分光光度計で確認した。その方法と結果は次のようである。
皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、3日、一週間保管しておいた。これらのカードからそれぞれ全体ゲノムDNAを分離し、その方法は次のように公知の方法(Sambrook JおよびRussell DW. Molecular cloning:a laboratory manual. Cold Spring Harbor Press. 2001:7.1.〜7.88)に従って行った。水は3次蒸留水を使用する。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移して微細遠心分離機に入れ、500μl 1x PBSを入れて12,000rpmで2分間遠心分離して細胞を沈める。
2)ボルテックス(Vortex)を用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
3)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
4)200μl Buffer TLを添加する。
5)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
6)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
7)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
8)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
10)8,000rpmで1分間遠心分離する。
11)カラムを通過した濾過液を捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
12)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
13)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
14)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
15)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
16)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
17)8,000rpmで1分間遠心分離する。
18)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間保存時には−20℃で保管して使用可能である。
19)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
20)さらに、新しい1.5mlマイクロ遠心分離チューブに蒸溜水200μlを入れて、室温で1分間放置した後、さらに8000rpmで1分間遠心分離をして、DNAを溶出させる。このように分離されたDNAは分光光度計を用いて濃度を測定し、分離されたDNAの純度を分かるためにA260/A280比を比較する。この場合、DNAの純度は分光光度計測定でA260/280が1.6から1.8の間で現れる。以上の方法により、皮膚1x2cm直径の皮膚遺伝子カードから1〜5μg、平均3μgの純粋なDNAを得ることができた[図3]。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移して微細遠心分離機に入れ、500μl 1x PBSを入れて12,000rpmで2分間遠心分離して細胞を沈める。
2)ボルテックス(Vortex)を用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
3)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
4)200μl Buffer TLを添加する。
5)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
6)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
7)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
8)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
10)8,000rpmで1分間遠心分離する。
11)カラムを通過した濾過液を捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
12)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
13)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
14)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
15)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
16)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
17)8,000rpmで1分間遠心分離する。
18)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間保存時には−20℃で保管して使用可能である。
19)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
20)さらに、新しい1.5mlマイクロ遠心分離チューブに蒸溜水200μlを入れて、室温で1分間放置した後、さらに8000rpmで1分間遠心分離をして、DNAを溶出させる。このように分離されたDNAは分光光度計を用いて濃度を測定し、分離されたDNAの純度を分かるためにA260/A280比を比較する。この場合、DNAの純度は分光光度計測定でA260/280が1.6から1.8の間で現れる。以上の方法により、皮膚1x2cm直径の皮膚遺伝子カードから1〜5μg、平均3μgの純粋なDNAを得ることができた[図3]。
実施例4
皮膚遺伝子カードに長期保管時、DNAが維持されるかの確認
前記実施例から進んで、皮膚遺伝子カードに、採取した皮膚細胞のDNAを室温で長期間保管した場合、保管されたDNAが分解されることなく維持され、遺伝子増幅と分析が可能であるかをPCR分析を通じ、次のように確認した。
皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間保管しておいた。これらのカードからそれぞれ全体ゲノムDNAを分離し、以下の方法に従ってPCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した。
皮膚遺伝子カードに長期保管時、DNAが維持されるかの確認
前記実施例から進んで、皮膚遺伝子カードに、採取した皮膚細胞のDNAを室温で長期間保管した場合、保管されたDNAが分解されることなく維持され、遺伝子増幅と分析が可能であるかをPCR分析を通じ、次のように確認した。
皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間保管しておいた。これらのカードからそれぞれ全体ゲノムDNAを分離し、以下の方法に従ってPCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した。
実施例5
PCR実験の結果、1日、1ヶ月、1年間室温で保管したDNAサンプルの全てからベータ−アクチン遺伝子が明確に検出された。
このような結果から、本発明の方法に従って、皮膚遺伝子カードを用いてゲノムDNAを保管する方法が、最小1年以上DNAを安定的に維持することができ、保管されたDNAをPCR分析に用いることにも問題がなく、既存の超低温冷凍庫保管法と比べて、類似してDNAを安定的に保管することができるということが確認できた。本実施例における保管温度は室温から−70℃までで多様であり、湿っぽくない暗所に保管することが好ましい。
PCR実験の結果、1日、1ヶ月、1年間室温で保管したDNAサンプルの全てからベータ−アクチン遺伝子が明確に検出された。
このような結果から、本発明の方法に従って、皮膚遺伝子カードを用いてゲノムDNAを保管する方法が、最小1年以上DNAを安定的に維持することができ、保管されたDNAをPCR分析に用いることにも問題がなく、既存の超低温冷凍庫保管法と比べて、類似してDNAを安定的に保管することができるということが確認できた。本実施例における保管温度は室温から−70℃までで多様であり、湿っぽくない暗所に保管することが好ましい。
PCR法
皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間遺伝子カードで長期保管した後、抽出した核酸を鋳型としてGapdh遺伝子を下記の一般的なPCR反応条件で45サイクル反応を行う。
1)PCRミックス(10p順方向および逆方向プライマー各1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50U/ul Taqポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型7ulとH2O 6ulを混ぜて、反応液を用意する。
2)95℃/10分、94℃/1分、55℃/1分、72℃/1分の反応条件で45サイクル反応を行う。
3)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
4)増幅されたPCR産物は0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。その結果の一例を図4に示す。
皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間遺伝子カードで長期保管した後、抽出した核酸を鋳型としてGapdh遺伝子を下記の一般的なPCR反応条件で45サイクル反応を行う。
1)PCRミックス(10p順方向および逆方向プライマー各1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50U/ul Taqポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型7ulとH2O 6ulを混ぜて、反応液を用意する。
2)95℃/10分、94℃/1分、55℃/1分、72℃/1分の反応条件で45サイクル反応を行う。
3)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
4)増幅されたPCR産物は0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。その結果の一例を図4に示す。
実施例5
皮膚遺伝子カードからのRNAの分離及びその確認
前記の方法のように、皮膚遺伝子カードを用いて皮膚試料を得た後、これから採取後にRNAを分離し、その分離方法は通常の方法を用いて、次のように行った。その代わりに商業化されたキットであるEasySpin Kit(Intron社Cat #17221)を用いても構わない。以後、分離されたRNA試料を紫外線分光光度計で確認すると、全体50ulの容積とする場合、ul当り5〜10ngのRNAを得ることができ、この際のOD260/280は1.5から1.8の間で現れた。すなわち、以上の方法により、皮膚1x2cm直径の皮膚遺伝子カードで250〜500ng、平均400ngの純粋なRNAを得ることができた[図5]。
皮膚遺伝子カードからのRNAの分離及びその確認
前記の方法のように、皮膚遺伝子カードを用いて皮膚試料を得た後、これから採取後にRNAを分離し、その分離方法は通常の方法を用いて、次のように行った。その代わりに商業化されたキットであるEasySpin Kit(Intron社Cat #17221)を用いても構わない。以後、分離されたRNA試料を紫外線分光光度計で確認すると、全体50ulの容積とする場合、ul当り5〜10ngのRNAを得ることができ、この際のOD260/280は1.5から1.8の間で現れた。すなわち、以上の方法により、皮膚1x2cm直径の皮膚遺伝子カードで250〜500ng、平均400ngの純粋なRNAを得ることができた[図5]。
RNA分離方法
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移し入れ、200μl 溶解緩衝液を入れた後、2分間ボルテックスして、サンプルと溶液をよく混ぜる。
2)ここに脂質除去のために、クロロホルム 200μl添加後、30秒間さらにボルテックスして、サンプルと溶液をよく混ぜる。
3)4℃、12,000rpmで5分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す(この場合、下層液が付いてこないように注意しなければならない)。
4)〜9)は、既存の商業化されたEasySpin Kit(Intron社)の利用方法であり、3)から10)に直ちに飛ばす方法も利用可能である。
4)新しく分離した上澄液に400μl 結合緩衝液を添加する。
5)カラムに前記の既処理された溶液を入れて常温で1分間放置した後、13000rpm、30秒間遠心分離する。
6)前記カラムに洗浄バッファー Aを700μl入れて13000rpm、30秒間遠心分離する。
7)前記カラムに洗浄バッファー Bを700μl入れて13000rpm、30秒間遠心分離する。
8)空いたカラムを4℃、13000rpmで3分間さらに遠心分離して、水気を完全に除去する。
9)50μlの溶出バッファーを入れて常温で1分間放置した後、4℃、13000rpm、3分間遠心分離してRNAを獲得することができる。
10)3)の上層液と同量のイソプロパノールを入れて−70℃で1〜2時間保管する。
11)前記の保管サンプルを4℃、13000rpmで30分間遠心分離して、RNAを沈殿させて上澄液は捨てる。
12)沈殿したRNAを真空乾燥機を用いて乾燥させた後、純粋蒸溜水50ulに溶かす。
13)抽出された全RNAをホルムアルデヒド含有の1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移し入れ、200μl 溶解緩衝液を入れた後、2分間ボルテックスして、サンプルと溶液をよく混ぜる。
2)ここに脂質除去のために、クロロホルム 200μl添加後、30秒間さらにボルテックスして、サンプルと溶液をよく混ぜる。
3)4℃、12,000rpmで5分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す(この場合、下層液が付いてこないように注意しなければならない)。
4)〜9)は、既存の商業化されたEasySpin Kit(Intron社)の利用方法であり、3)から10)に直ちに飛ばす方法も利用可能である。
4)新しく分離した上澄液に400μl 結合緩衝液を添加する。
5)カラムに前記の既処理された溶液を入れて常温で1分間放置した後、13000rpm、30秒間遠心分離する。
6)前記カラムに洗浄バッファー Aを700μl入れて13000rpm、30秒間遠心分離する。
7)前記カラムに洗浄バッファー Bを700μl入れて13000rpm、30秒間遠心分離する。
8)空いたカラムを4℃、13000rpmで3分間さらに遠心分離して、水気を完全に除去する。
9)50μlの溶出バッファーを入れて常温で1分間放置した後、4℃、13000rpm、3分間遠心分離してRNAを獲得することができる。
10)3)の上層液と同量のイソプロパノールを入れて−70℃で1〜2時間保管する。
11)前記の保管サンプルを4℃、13000rpmで30分間遠心分離して、RNAを沈殿させて上澄液は捨てる。
12)沈殿したRNAを真空乾燥機を用いて乾燥させた後、純粋蒸溜水50ulに溶かす。
13)抽出された全RNAをホルムアルデヒド含有の1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
実施例6
皮膚遺伝子カードに長期保管時、RNAが維持されるかの確認
核酸試料を室温で長期保管する際に問題になるのは、非常に安定的で、地球上のどこでも存在し、強力に作用する、リボヌクレアーゼによってRNAが分解される可能性があることである。それで、前記の実施例5から進んで、皮膚遺伝子カードに採取した皮膚細胞のRNAを室温で長期間保管した場合、保管されたRNAが分解されることなく維持され、遺伝子増幅と分析が可能であるかをRT(逆転写)PCR分析を通じて、次のように確認した。
前記と同様、皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔からそれぞれ3つずつの皮膚を採取した後、それぞれ1日と1週間、1ヶ月間保管しておいた。これらのカードからそれぞれRNAを分離し、下記の方法に従って、RT−PCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した。
RT−PCR実験の結果、1日、1週間、1ヶ月間皮膚遺伝子カード内で室温保管した皮膚試料の全てからベータ−アクチン遺伝子が明確に検出された[図6]。
このような結果から、本発明の方法に従って、皮膚遺伝子カードを用いて保管する方法が、最小1ヶ月以上RNAを安定的に維持することができ、保管されたRNAをRT−PCR分析に用いることにも問題がなく、既存の超低温冷凍庫保管法と比べて、類似してRNAを安定的に保管することができることを確認した。本実施例における保管温度は室温から−70℃までで多様であり、湿っぽくない暗所に保管することが好ましい。
皮膚遺伝子カードに長期保管時、RNAが維持されるかの確認
核酸試料を室温で長期保管する際に問題になるのは、非常に安定的で、地球上のどこでも存在し、強力に作用する、リボヌクレアーゼによってRNAが分解される可能性があることである。それで、前記の実施例5から進んで、皮膚遺伝子カードに採取した皮膚細胞のRNAを室温で長期間保管した場合、保管されたRNAが分解されることなく維持され、遺伝子増幅と分析が可能であるかをRT(逆転写)PCR分析を通じて、次のように確認した。
前記と同様、皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔からそれぞれ3つずつの皮膚を採取した後、それぞれ1日と1週間、1ヶ月間保管しておいた。これらのカードからそれぞれRNAを分離し、下記の方法に従って、RT−PCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した。
RT−PCR実験の結果、1日、1週間、1ヶ月間皮膚遺伝子カード内で室温保管した皮膚試料の全てからベータ−アクチン遺伝子が明確に検出された[図6]。
このような結果から、本発明の方法に従って、皮膚遺伝子カードを用いて保管する方法が、最小1ヶ月以上RNAを安定的に維持することができ、保管されたRNAをRT−PCR分析に用いることにも問題がなく、既存の超低温冷凍庫保管法と比べて、類似してRNAを安定的に保管することができることを確認した。本実施例における保管温度は室温から−70℃までで多様であり、湿っぽくない暗所に保管することが好ましい。
RT−PCR法
皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間皮膚遺伝子カードで長期保管した後、抽出したRNAを鋳型として、下記の一般的なRT−PCR反応条件で反応を行う。
1)RTミックス(40ng/ul オリゴ−dT 1ul、5X反応緩衝液4ul、10mM dNTP 2ul、10U/ul 逆転写酵素 1ul、RNaseインヒビター 1ul)に前記のRNA鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
2)恒温槽50℃で1時間静置反応する。
3)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
4)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50U/ul Taq ポリメラーゼ 1ul)に前記鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)プレ変性(95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応(72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
6)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)増幅されたPCR産物は1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
皮膚を採取した後、採取してからそれぞれ1日、1ヶ月、1年間皮膚遺伝子カードで長期保管した後、抽出したRNAを鋳型として、下記の一般的なRT−PCR反応条件で反応を行う。
1)RTミックス(40ng/ul オリゴ−dT 1ul、5X反応緩衝液4ul、10mM dNTP 2ul、10U/ul 逆転写酵素 1ul、RNaseインヒビター 1ul)に前記のRNA鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
2)恒温槽50℃で1時間静置反応する。
3)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
4)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50U/ul Taq ポリメラーゼ 1ul)に前記鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)プレ変性(95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応(72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
6)反応が終わったチューブは8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)増幅されたPCR産物は1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
実施例7
皮膚遺伝子カードを用いた毛髪試料の採取、及びそれからのDNAの分離
人体の頭皮からピンセットを用いて、5本の毛髪を毛根が付いている状態で採取した後、皮膚遺伝子カードに付けて、1日、1ヶ月、1年間保管しておいてから、実施例3の方法に従ってDNAを分離した。以後、分離されたDNA試料を紫外線分光光度計で確認した[図7]。ここにおいて、DNAの純度は、分光光度計測定でA260/280が1.5から1.8の間で現れた。以上の方法により、5本の毛髪で3〜5μg、平均4μgの純粋なDNAを得ることができた。
皮膚遺伝子カードを用いた毛髪試料の採取、及びそれからのDNAの分離
人体の頭皮からピンセットを用いて、5本の毛髪を毛根が付いている状態で採取した後、皮膚遺伝子カードに付けて、1日、1ヶ月、1年間保管しておいてから、実施例3の方法に従ってDNAを分離した。以後、分離されたDNA試料を紫外線分光光度計で確認した[図7]。ここにおいて、DNAの純度は、分光光度計測定でA260/280が1.5から1.8の間で現れた。以上の方法により、5本の毛髪で3〜5μg、平均4μgの純粋なDNAを得ることができた。
実施例8
皮膚遺伝子カードを用いた毛髪試料の採取、及びそれからのRNAの分離
実施例7の方法に従って、人体の頭皮から毛髪を毛根が付いている状態で採取した後、皮膚遺伝子カードに付けて保管しておいてから、実施例5の方法に従って、RNAを分離した。以後、分離されたRNA試料を2%アガロースゲルで100Vで電気泳動して確認した[図8]。
また、紫外線分光光度計で分析した結果、RNAの純度は分光光度計測定でA260/280が1.5から1.8の間で現れた。以上の方法により、5本の毛髪から1〜2μg、平均1.5μgの純粋なRNAを得ることができた。
皮膚遺伝子カードを用いた毛髪試料の採取、及びそれからのRNAの分離
実施例7の方法に従って、人体の頭皮から毛髪を毛根が付いている状態で採取した後、皮膚遺伝子カードに付けて保管しておいてから、実施例5の方法に従って、RNAを分離した。以後、分離されたRNA試料を2%アガロースゲルで100Vで電気泳動して確認した[図8]。
また、紫外線分光光度計で分析した結果、RNAの純度は分光光度計測定でA260/280が1.5から1.8の間で現れた。以上の方法により、5本の毛髪から1〜2μg、平均1.5μgの純粋なRNAを得ることができた。
<ステップ2の実施例>
皮膚遺伝子カードを用いて得た皮膚検体を対象とした各種の遺伝子検査
本ステップでは、皮膚遺伝子カードに採取された試料内に入っているDNAとRNAで主要遺伝子検査を行う方法を確立した。先ず、皮膚遺伝子カードからDNAやRNAを分離せず、直ちにPCRおよびRT−PCRを行う方法を確立し、また、リアルタイムPCRとPCR−RFLP、自動塩基配列分析、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ、cDNAマイクロアレイ、MSP、バルサルファイトゲノムシーケンシングなどの方法を確立した。
皮膚遺伝子カードを用いて得た皮膚検体を対象とした各種の遺伝子検査
本ステップでは、皮膚遺伝子カードに採取された試料内に入っているDNAとRNAで主要遺伝子検査を行う方法を確立した。先ず、皮膚遺伝子カードからDNAやRNAを分離せず、直ちにPCRおよびRT−PCRを行う方法を確立し、また、リアルタイムPCRとPCR−RFLP、自動塩基配列分析、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ、cDNAマイクロアレイ、MSP、バルサルファイトゲノムシーケンシングなどの方法を確立した。
実施例9
皮膚遺伝子カードからDNAを分離せずに直ちにPCR
前記の実施例4とは異なり、皮膚遺伝子カードからのDNAの直接分離方法は、極少量の皮膚細胞からDNAを分離する条件のみでなく、色んな細胞破砕後物質、特にRNAなどがPCRの酵素反応を阻害しない条件を考慮しなければならない。本実施例では、ゲノムDNAと目標遺伝子RNAとのPCR産物のサイズが異なるようにプライマーを調整して、所望のゲノムDNAにおいてのみで遺伝子の増幅が起こるようにした。
皮膚遺伝子カードからDNAを分離せずに直ちにPCR
前記の実施例4とは異なり、皮膚遺伝子カードからのDNAの直接分離方法は、極少量の皮膚細胞からDNAを分離する条件のみでなく、色んな細胞破砕後物質、特にRNAなどがPCRの酵素反応を阻害しない条件を考慮しなければならない。本実施例では、ゲノムDNAと目標遺伝子RNAとのPCR産物のサイズが異なるようにプライマーを調整して、所望のゲノムDNAにおいてのみで遺伝子の増幅が起こるようにした。
前記と同様、皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、これらのカードから下記の方法に従ってそれぞれゲノムDNAを分離した後、PCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した[図9]。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移し入れ、200μl Tris−EDTA(pH7.0)緩衝液を入れた後、5分間ボルテックスして、細胞をテープから分離させる。
2)該サンプルを−70℃で5分間保管した後、60℃ ヒーティングブロックで1分間溶かしながら、細胞壁を破壊する。
3)4℃、12,000rpmで1分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す。
4)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50 U/ul Taq ポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型7ulとH2O 6ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)プレ変性(95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応 72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
6)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)増幅されたPCR産物は、0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移し入れ、200μl Tris−EDTA(pH7.0)緩衝液を入れた後、5分間ボルテックスして、細胞をテープから分離させる。
2)該サンプルを−70℃で5分間保管した後、60℃ ヒーティングブロックで1分間溶かしながら、細胞壁を破壊する。
3)4℃、12,000rpmで1分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す。
4)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50 U/ul Taq ポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型7ulとH2O 6ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)プレ変性(95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応 72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
6)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)増幅されたPCR産物は、0.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
実施例10
皮膚遺伝子カードからRNAを分離せずに直ちに行うRT−PCR
皮膚遺伝子カードからのRNAの直接分離方法は、極少量の皮膚細胞からRNAを分離する条件と、細胞破砕後物質、特にゲノムDNAなどがPCRの酵素反応を阻害しない条件を考慮しなければならない。本実施例では、ゲノムDNAと目標遺伝子RNAとのPCR産物のサイズが異なるようにプライマーを調整して、所望の遺伝子RNAにおいてのみ遺伝子の増幅おこるようにした。
前記と同様、皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、これらのカードから下記の方法に従ってそれぞれRNAを分離した後、RT−PCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した[図10]。
皮膚遺伝子カードからRNAを分離せずに直ちに行うRT−PCR
皮膚遺伝子カードからのRNAの直接分離方法は、極少量の皮膚細胞からRNAを分離する条件と、細胞破砕後物質、特にゲノムDNAなどがPCRの酵素反応を阻害しない条件を考慮しなければならない。本実施例では、ゲノムDNAと目標遺伝子RNAとのPCR産物のサイズが異なるようにプライマーを調整して、所望の遺伝子RNAにおいてのみ遺伝子の増幅おこるようにした。
前記と同様、皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人の顔から皮膚を採取した後、これらのカードから下記の方法に従ってそれぞれRNAを分離した後、RT−PCR反応を行い、標的遺伝子が適切に増幅されるかを確認した[図10]。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを移し入れ、200μl Tris−EDTA(pH7.0)緩衝液を入れた後、5分間ボルテックスして、細胞をテープから分離させる。
2)該サンプルを−70℃で5分間保管した後、60℃ ヒーティングブロックで1分間溶かしながら、細胞壁を破壊する。
3)4℃、12,000rpmで1分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す。
4)RT ミックス(40ng/ul Oligo−dT 1ul、5X反応緩衝液4ul、10mM dNTP 2ul、10U/ul 逆転写酵素 1 ul、RNase インヒビター 1ul)に前記のRNA鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)恒温槽50℃で1時間静置反応する。
6)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50 U/ul Taqポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
8)プレ(変性95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応(72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
9)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)抽出されたPCR産物は、1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
2)該サンプルを−70℃で5分間保管した後、60℃ ヒーティングブロックで1分間溶かしながら、細胞壁を破壊する。
3)4℃、12,000rpmで1分間遠心分離して、上層液を新しいチューブに移す。
4)RT ミックス(40ng/ul Oligo−dT 1ul、5X反応緩衝液4ul、10mM dNTP 2ul、10U/ul 逆転写酵素 1 ul、RNase インヒビター 1ul)に前記のRNA鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
5)恒温槽50℃で1時間静置反応する。
6)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
7)PCR ミックス(10pM順方向および逆方向プライマーそれぞれ1ul、10X反応緩衝液2ul、5mM dNTP 2ul、50 U/ul Taqポリメラーゼ 1ul)に前記の鋳型13ulを混ぜて、反応液を用意する。
8)プレ(変性95℃、10分)、以後変性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、1分)、反応(72℃、1分)の反応条件で45サイクル反応を行う。
9)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)抽出されたPCR産物は、1.8%アガロースゲルに入れ、100Vで電気泳動を実施して、紫外線下で確認した。
実施例11
皮膚遺伝子カードを用いたリアルタイムPCR
皮膚遺伝子カードからRNAを分離した後、下記の方法でリアルタイムPCRを行うことができる。
皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人20人の顔からそれぞれ3つずつの皮膚を採取した後、これらのカードから、実施例5のような通常の方法を用いて、それぞれRNAを分離した後、ワンステップリアル RT−PCRを通じて、目的の遺伝子が正しく増幅されるかを確認した[図11]。
1)ライトサイクラーの反応条件を下記のようにする。
逆転写:50℃、20分.
プレ変性:94℃、5分.
増幅:94℃、15秒/55℃、20秒/72℃、20秒.
融解曲線分析:95℃、5秒/64℃、15秒/95℃、0秒.
冷却:40℃、30秒
2)下記のようにリアルタイムPCR用の反応液を混ぜる。(反応個数:ベータ−アクチン3つ)
ベータアクチン(全 20ul)
対照群 DNA鋳型1μl、3μl、5μl
DEPC H2O 7.8μl、5.8μl、3.8μl
プライマー1ul
反応液10.2ul(反応液:cyber green mix 185ulにRT ミックス 3.7μlを混ぜる。)
サンプル(全 20μl):
Cyber Green mix 10μl、
RT ミックス 0.2μl、
プライマー1μl、
鋳型1、3、5μl、
DEPC H2O 7.8、5.8、3.8μl
3)前記の反応核をキャピラリーに入れた後、キャピラリーの蓋を閉じる。
4)卓上遠心分離機により、即座に遠沈する。
5)ライトサイクラーにキャピラリーを据置した後、開始する。
皮膚遺伝子カードを用いたリアルタイムPCR
皮膚遺伝子カードからRNAを分離した後、下記の方法でリアルタイムPCRを行うことができる。
皮膚遺伝子カードを用いて、正常成人20人の顔からそれぞれ3つずつの皮膚を採取した後、これらのカードから、実施例5のような通常の方法を用いて、それぞれRNAを分離した後、ワンステップリアル RT−PCRを通じて、目的の遺伝子が正しく増幅されるかを確認した[図11]。
1)ライトサイクラーの反応条件を下記のようにする。
逆転写:50℃、20分.
プレ変性:94℃、5分.
増幅:94℃、15秒/55℃、20秒/72℃、20秒.
融解曲線分析:95℃、5秒/64℃、15秒/95℃、0秒.
冷却:40℃、30秒
2)下記のようにリアルタイムPCR用の反応液を混ぜる。(反応個数:ベータ−アクチン3つ)
ベータアクチン(全 20ul)
対照群 DNA鋳型1μl、3μl、5μl
DEPC H2O 7.8μl、5.8μl、3.8μl
プライマー1ul
反応液10.2ul(反応液:cyber green mix 185ulにRT ミックス 3.7μlを混ぜる。)
サンプル(全 20μl):
Cyber Green mix 10μl、
RT ミックス 0.2μl、
プライマー1μl、
鋳型1、3、5μl、
DEPC H2O 7.8、5.8、3.8μl
3)前記の反応核をキャピラリーに入れた後、キャピラリーの蓋を閉じる。
4)卓上遠心分離機により、即座に遠沈する。
5)ライトサイクラーにキャピラリーを据置した後、開始する。
実施例12
皮膚遺伝子カードから得た遺伝子のクローニング
実施例9と10に従って、皮膚遺伝子カードでPCRおよびRT−PCRを行って得た遺伝子産物を安定に維持して用いるために、次のような方法でクローニングを行った。
MMP1を例にすると、この遺伝子をクローニングするために、先ず、本発明の方法に従って皮膚遺伝子カードから得た試料でPCRを行った。このために、プライマーを製作し(5’−CCGGTTTTTCAAAGGGAATAA−3’と5’−CACAGTTCTAGGGAAGCCAAAG−3’)、これを用いてPCRを行い、条件は95℃で5分反応後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒を30サイクル反応させた。生成されたPCR産物[図12]を精製した後、pGEM−T Easy vector[図13]にライゲーションして、クローニングした。
皮膚遺伝子カードから得た遺伝子のクローニング
実施例9と10に従って、皮膚遺伝子カードでPCRおよびRT−PCRを行って得た遺伝子産物を安定に維持して用いるために、次のような方法でクローニングを行った。
MMP1を例にすると、この遺伝子をクローニングするために、先ず、本発明の方法に従って皮膚遺伝子カードから得た試料でPCRを行った。このために、プライマーを製作し(5’−CCGGTTTTTCAAAGGGAATAA−3’と5’−CACAGTTCTAGGGAAGCCAAAG−3’)、これを用いてPCRを行い、条件は95℃で5分反応後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒を30サイクル反応させた。生成されたPCR産物[図12]を精製した後、pGEM−T Easy vector[図13]にライゲーションして、クローニングした。
pGEM−T Easy vectorに入り込まれたMMP1遺伝子産物を確認するために、シーケンシングPCRを行い、ABI377機種を利用して塩基配列を分析した[図14]。その方法は次のようである。
1)MMP1遺伝子産物を配列分析反応の鋳型として用いるために、適した濃度に合わせることが重要なので、本発明では、MMP1遺伝子10ngを用いた。
2)PCRチューブにMMP1遺伝子の順方向または逆方向プライマーのいずれか1つを3.2pmol、反応混合物(Terminator ready reaction mix;Perkin Elmer、USA)8μlを入れて、最終的に20μlになるように滅菌蒸溜水を入れてよく混合する。
3)前記混合物を96℃で10秒、50℃で5秒および60℃で6分間25回、ジーンアンプ2700熱循環器を用いてシーケンシング PCR反応を行った。
4)得られた反応産物をエタノールで沈殿させて遠心分離して、遊離プライマー(freeプライマー)と反応混合物(terminator ready reaction mix)内の蛍光標識ジオキシヌクレオチド(fluorescence labeled ddNTPs)を除去して乾燥させた。
5)このように得られたDNAは、ホルムアミド、25mM EDTA (pH8.0)、ブルーデキストラン混合物とローディング緩衝液10μlを混合して、沸いている湯で5分間変性させた後、サンプルを氷に置いて予め5.5%ロングレンジャーゲルを流し込んだプレートの各ウェルに変性DNAのサンプルを入れて2乃至4時間で電気泳動を行って、ABI377自動配列分析器(Perkin Elmer、USA)のソフトウェアを用いて、塩基配列を分析した。
1)MMP1遺伝子産物を配列分析反応の鋳型として用いるために、適した濃度に合わせることが重要なので、本発明では、MMP1遺伝子10ngを用いた。
2)PCRチューブにMMP1遺伝子の順方向または逆方向プライマーのいずれか1つを3.2pmol、反応混合物(Terminator ready reaction mix;Perkin Elmer、USA)8μlを入れて、最終的に20μlになるように滅菌蒸溜水を入れてよく混合する。
3)前記混合物を96℃で10秒、50℃で5秒および60℃で6分間25回、ジーンアンプ2700熱循環器を用いてシーケンシング PCR反応を行った。
4)得られた反応産物をエタノールで沈殿させて遠心分離して、遊離プライマー(freeプライマー)と反応混合物(terminator ready reaction mix)内の蛍光標識ジオキシヌクレオチド(fluorescence labeled ddNTPs)を除去して乾燥させた。
5)このように得られたDNAは、ホルムアミド、25mM EDTA (pH8.0)、ブルーデキストラン混合物とローディング緩衝液10μlを混合して、沸いている湯で5分間変性させた後、サンプルを氷に置いて予め5.5%ロングレンジャーゲルを流し込んだプレートの各ウェルに変性DNAのサンプルを入れて2乃至4時間で電気泳動を行って、ABI377自動配列分析器(Perkin Elmer、USA)のソフトウェアを用いて、塩基配列を分析した。
配列分析の結果、MMP1遺伝子が正確に増幅されたことが確認できた。この結果から、本発明の方法によって増幅された遺伝子産物は、pGEM−T Easy vectorに入り込まれて安定した状態で維持されることが確認できた。この結果は、本発明が、遺伝子突然変異検査及び癌の検出に応用することができることを示すものである。
実施例13
実施例13 皮膚遺伝子カードを使用したPCR−RFLP
本発明の皮膚遺伝子カードを用いて採取および保管した皮膚ゲノムのDNA検体についてPCRした後にRFLP分析を行うことで、遺伝子型の検査をすることが可能であるか否かを確認した。心血管疾患の発病に係る遺伝子をPCRした後、次のように特定制限酵素で処理して、電気泳動でその結果を分析した結果、多数の遺伝子型を共に検索することに遜色のないことが確認できた[図15、図16]。
実施例13 皮膚遺伝子カードを使用したPCR−RFLP
本発明の皮膚遺伝子カードを用いて採取および保管した皮膚ゲノムのDNA検体についてPCRした後にRFLP分析を行うことで、遺伝子型の検査をすることが可能であるか否かを確認した。心血管疾患の発病に係る遺伝子をPCRした後、次のように特定制限酵素で処理して、電気泳動でその結果を分析した結果、多数の遺伝子型を共に検索することに遜色のないことが確認できた[図15、図16]。
その方法を詳しく記述すると、次の通りである。本発明の皮膚遺伝子カードを用いて、次のような成人病に係る6つの遺伝子を下記の表のような反応液を用いてPCRチューブにそれぞれ用意した。
前記で作られた反応液が入っているPCRチューブをPE2700熱循環器(Perkin Elmer、USA)に入れて、下記のように遺伝子ごとに増幅を行った。
1.eNOS1/2、MTHFR1/2、AGT1/2、AT1R、ACE1遺伝子の場合:
95℃/5分、35サイクル(95℃/30秒、58℃/30秒、72℃/40秒)、72℃/10分
2.ACE2とAPOE1/2遺伝子の場合:
95℃/5分、35サイクル(95℃/30秒、65℃/30秒、72℃/40秒)、72℃/10分
1.eNOS1/2、MTHFR1/2、AGT1/2、AT1R、ACE1遺伝子の場合:
95℃/5分、35サイクル(95℃/30秒、58℃/30秒、72℃/40秒)、72℃/10分
2.ACE2とAPOE1/2遺伝子の場合:
95℃/5分、35サイクル(95℃/30秒、65℃/30秒、72℃/40秒)、72℃/10分
前記で得られたそれぞれの遺伝子のPCR産物は、エチジウムブロマイド(EtBr)が入っている1.2%アガロースゲル上で電気泳動を行って確認した。そのそれぞれの遺伝子産物のサイズは次の表2の通りである。
このように得られたPCR産物でRFLPを行うために、先ずACE遺伝子のみを除いた残りの5つの遺伝子(eNOS、MTHFR、AGT、AT1R、APOE)のPCR産物をDNA CleanおよびConcentrator kit(Zymo Research Corporation、CA USA)を用いて、次のように精製した。
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着した後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることもある。
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着した後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることもある。
前記のような方法で精製されて得られたPCR産物に対して、下記に明示された各遺伝子ごとに合う制限酵素を各制限酵素の反応条件に合わせて用意した後、37℃水槽で4〜6時間反応し、以後、2.5%アガロースゲル電気泳動で各遺伝子の危険度を検索した。
実施例14
皮膚遺伝子カードから得た試料で自動塩基配列分析を行う方法
本発明の皮膚遺伝子カードを用いて、皮膚の扁平上皮癌の皮膚検体を採取および保管しておいて、そのゲノムDNA試料を対象として、自動塩基配列分析法を用いて、遺伝子型の検査が可能であるかを分析した。癌発病に重要な役割をするp53腫瘍抑制遺伝子をPCRした後、次のような方法で自動塩基配列分析を行って分析した結果、p53の突然変異を検索することに問題がないことが確認できた[図17、図18、表4]。
皮膚遺伝子カードから得た試料で自動塩基配列分析を行う方法
本発明の皮膚遺伝子カードを用いて、皮膚の扁平上皮癌の皮膚検体を採取および保管しておいて、そのゲノムDNA試料を対象として、自動塩基配列分析法を用いて、遺伝子型の検査が可能であるかを分析した。癌発病に重要な役割をするp53腫瘍抑制遺伝子をPCRした後、次のような方法で自動塩基配列分析を行って分析した結果、p53の突然変異を検索することに問題がないことが確認できた[図17、図18、表4]。
本実施例の方法をさらに詳しく記述すると、次の通りである。
本発明の皮膚遺伝子カードを用いてp53腫瘍抑制遺伝子の突然変異を確認するために、下記の表に示すように反応液をPCRチューブに用意した。
本発明の皮膚遺伝子カードを用いてp53腫瘍抑制遺伝子の突然変異を確認するために、下記の表に示すように反応液をPCRチューブに用意した。
前記で作られた反応液が入っているPCRチューブをPE2700熱循環器(Perkin Elmer、USA)に入れて、下記のように増幅を行った。PCR条件は、94℃/5分、32サイクル(95℃/30秒、60℃/30秒、72℃/30秒)、72℃/5分である。
前記で得られた遺伝子のPCR産物をエチジウムブロマイド(EtBr)が入っている1.2%アガロースゲル上で電気泳動を行って確認した。このように得られたPCR産物をDNA CleanおよびConcentrator kit(Zymo Research Corporation、CA USA)を用いて、次のように精製した。
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着した後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることができる。
前記のような方法で精製されて得られたp53遺伝子のPCR産物をABI 3130(Applied Biosystems)自動塩基分析器のマニュアルに従って処理し、塩基配列を分析した。
実施例15
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着した後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることができる。
前記のような方法で精製されて得られたp53遺伝子のPCR産物をABI 3130(Applied Biosystems)自動塩基分析器のマニュアルに従って処理し、塩基配列を分析した。
実施例15
皮膚遺伝子カードを用いて得た試料についてのオリゴヌクレオチドマイクロアレイによる遺伝子型の解析
前記の実施例13のように、本発明の皮膚遺伝子カードを用いて、皮膚の扁平上皮癌の皮膚検体を採取および保管しておいて、そのRNA試料を対象として、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ法を用いて、遺伝子型の検査が可能であるかを分析した。癌発病に重要な役割をするp53腫瘍抑制遺伝子をPCRした後、次のような方法で自動塩基配列分析を行って分析した結果、p53の突然変異を検索することに問題がないことが確認できた[図18]。
前記の実施例13のように、本発明の皮膚遺伝子カードを用いて、皮膚の扁平上皮癌の皮膚検体を採取および保管しておいて、そのRNA試料を対象として、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ法を用いて、遺伝子型の検査が可能であるかを分析した。癌発病に重要な役割をするp53腫瘍抑制遺伝子をPCRした後、次のような方法で自動塩基配列分析を行って分析した結果、p53の突然変異を検索することに問題がないことが確認できた[図18]。
本実施例をさらに詳しく記述すると、次のようである。本発明には、グッドジーン(株)社のCanScan DNA chipを用いた。
先ず、皮膚遺伝子カードから得られたRNAを用いて、公知の方法でcDNAを合成し、p53遺伝子をCanScan DNA chipに入っているPCR premixを用いてp53を増幅し、CanScan DNA chip上にPCR産物を載せて、ミニシーケンシング法で反応を行って、その結果を蛍光スキャナーを用いて分析した[図19]。
先ず、皮膚遺伝子カードから得られたRNAを用いて、公知の方法でcDNAを合成し、p53遺伝子をCanScan DNA chipに入っているPCR premixを用いてp53を増幅し、CanScan DNA chip上にPCR産物を載せて、ミニシーケンシング法で反応を行って、その結果を蛍光スキャナーを用いて分析した[図19]。
1.p53遺伝子の増幅:
PCRのためのpremixを下記の表のように用意した。
前記の表のように製造したpremixをPCR machine(PE2700)を用いて、下記の表のような条件で行った。
PCRのためのpremixを下記の表のように用意した。
前記の表のように製造したpremixをPCR machine(PE2700)を用いて、下記の表のような条件で行った。
2.ミニシーケンシングのためのPCR産物の断片化
前記で得られたPCR産物を下記の表のように新しいPCRチューブに入れて用意した。
このように用意した混合物を37℃で1時間反応を行った後、95℃で10分間沸かした後、氷に入れて、反応が始める前まで保管した。
前記で得られたPCR産物を下記の表のように新しいPCRチューブに入れて用意した。
このように用意した混合物を37℃で1時間反応を行った後、95℃で10分間沸かした後、氷に入れて、反応が始める前まで保管した。
3.ミニシーケンシング(minisequencing)反応
分節して用意して氷の上に用意しておいた分節されたPCR産物 10μlを新しいPCRチューブに入れ、蒸溜水を50μl入れた後、さらに、95℃で10分間変性させた後、氷の上に置いて、さらに、別のPCRチューブに下記の表のように反応液を用意して、これに変性させて用意して氷の上に用意しておいた断片化されたPCR産物を入れ、よく混ぜる。
このように用意した混合物をチップの縁にある穴にゆっくりと注入した。次に、チップをハイブリダイゼーション チャンバー上に置いて58℃で20分間反応を行った後、洗浄バッファー IとIIを用いて公知の方法で洗浄をした後、蛍光スキャナーを用いてそのシグナルを分析した。
分節して用意して氷の上に用意しておいた分節されたPCR産物 10μlを新しいPCRチューブに入れ、蒸溜水を50μl入れた後、さらに、95℃で10分間変性させた後、氷の上に置いて、さらに、別のPCRチューブに下記の表のように反応液を用意して、これに変性させて用意して氷の上に用意しておいた断片化されたPCR産物を入れ、よく混ぜる。
このように用意した混合物をチップの縁にある穴にゆっくりと注入した。次に、チップをハイブリダイゼーション チャンバー上に置いて58℃で20分間反応を行った後、洗浄バッファー IとIIを用いて公知の方法で洗浄をした後、蛍光スキャナーを用いてそのシグナルを分析した。
実施例16
皮膚遺伝子カードから得た試料でノーザンブロット分析を行う方法
実施例8に従って、皮膚遺伝子カードから得たRNAを用いて、特定遺伝子の発現有無およびその程度を分析するために、ノーザンブロッティングを行った。
1) マイクロフュージチューブにRNAサンプルと5x ホルムアルデヒド ゲルランニングバッファー (0.1 M MOPS、pH7.0:40 mM 酢酸ナトリウム:5 mM EDTA)2ul、ホルムアルデヒド 3.5ul、ホルムアミド 10ulを入れ、H2Oを添加して、最終的に20ulに合わせた。
2)65℃で15min反応させた後、5分間氷上に置いた。5秒間遠心分離して、2ulのホルムアルデヒド ゲル−ローディングダイと混ぜた。
3)アガロースゲルを1x ホルムアルデヒド ゲル ランニングバッファーが入っているゲル ランニングタンクに入れ、5Vで5分間プレ ランニングした。
4)アガロースゲルは、0.6g アガロースをDEPC−DW 31.1mlに入れて、完全に溶かして、60℃程度まで冷やした後、10ml 5x ホルムアルデヒド ゲルランニングバッファーと8.9ml ホルムアルデヒド溶液を添加して製作した。
5)サンプルをアガロースゲルにローディングした後、3V/cmでランニングした。
6)サンプルが約8cm移動した時に、gelを取り出して、0.5ug/mlのエチジウムブロマイドを含んだ0.1 M 酢酸アンモニウム溶液に浸しておいた。
7)30分後、UV下で写真を撮って、ゲルが6X SSC 緩衝液に予め浸しておいたNC フィルターと3 MM ペーパーの間にくるように置いた(3 MM papter−gel−NC filter−3 MM papter−paper towel)。
8)18時間でトランスファーした後、6X SSC 緩衝液にNC filterを浸しておいた後、30分間常温で乾かした。
9)NC フィルターを3 MMペーパーの間に入れた後、80℃の真空乾燥機で2時間ベーキングした。NC フィルターを2時間42℃でプレハイブリダイゼーションさせた(プレハイブリダイゼーション緩衝液:50% ホルムアミド、5X SSPE、5X デンハート液、0.1% SNS、100ug/ml 変性サケ精子 DNA)。
10)放射線同位元素をMMP1遺伝子に対するプローブに標識した後、これをハイブリダイゼーション溶液に添加して、16時間42℃で反応させた。
11) NCフィルターを2X SSC、0.1% SDS緩衝液で5分ずつ2回洗浄した後、NC フィルターを常温で乾かした。
12)乾かしたNCフィルターは、X−線フィルムに露出させた後、遺伝子の発現有無を検出した[図20]。
皮膚遺伝子カードから得た試料でノーザンブロット分析を行う方法
実施例8に従って、皮膚遺伝子カードから得たRNAを用いて、特定遺伝子の発現有無およびその程度を分析するために、ノーザンブロッティングを行った。
1) マイクロフュージチューブにRNAサンプルと5x ホルムアルデヒド ゲルランニングバッファー (0.1 M MOPS、pH7.0:40 mM 酢酸ナトリウム:5 mM EDTA)2ul、ホルムアルデヒド 3.5ul、ホルムアミド 10ulを入れ、H2Oを添加して、最終的に20ulに合わせた。
2)65℃で15min反応させた後、5分間氷上に置いた。5秒間遠心分離して、2ulのホルムアルデヒド ゲル−ローディングダイと混ぜた。
3)アガロースゲルを1x ホルムアルデヒド ゲル ランニングバッファーが入っているゲル ランニングタンクに入れ、5Vで5分間プレ ランニングした。
4)アガロースゲルは、0.6g アガロースをDEPC−DW 31.1mlに入れて、完全に溶かして、60℃程度まで冷やした後、10ml 5x ホルムアルデヒド ゲルランニングバッファーと8.9ml ホルムアルデヒド溶液を添加して製作した。
5)サンプルをアガロースゲルにローディングした後、3V/cmでランニングした。
6)サンプルが約8cm移動した時に、gelを取り出して、0.5ug/mlのエチジウムブロマイドを含んだ0.1 M 酢酸アンモニウム溶液に浸しておいた。
7)30分後、UV下で写真を撮って、ゲルが6X SSC 緩衝液に予め浸しておいたNC フィルターと3 MM ペーパーの間にくるように置いた(3 MM papter−gel−NC filter−3 MM papter−paper towel)。
8)18時間でトランスファーした後、6X SSC 緩衝液にNC filterを浸しておいた後、30分間常温で乾かした。
9)NC フィルターを3 MMペーパーの間に入れた後、80℃の真空乾燥機で2時間ベーキングした。NC フィルターを2時間42℃でプレハイブリダイゼーションさせた(プレハイブリダイゼーション緩衝液:50% ホルムアミド、5X SSPE、5X デンハート液、0.1% SNS、100ug/ml 変性サケ精子 DNA)。
10)放射線同位元素をMMP1遺伝子に対するプローブに標識した後、これをハイブリダイゼーション溶液に添加して、16時間42℃で反応させた。
11) NCフィルターを2X SSC、0.1% SDS緩衝液で5分ずつ2回洗浄した後、NC フィルターを常温で乾かした。
12)乾かしたNCフィルターは、X−線フィルムに露出させた後、遺伝子の発現有無を検出した[図20]。
実施例17
MSPによる、皮膚遺伝子カードから得たDNA試料についてのプロモーターのメチル化の分析
高等真核生物で遺伝物質であるDNAは、CpG ジヌクレオチドのシトシン残基の5’部分のみでメチル化が起こる[図21]。このような変化は、多くの遺伝子のプロモーター部分に位置するCpGアイランドと知られているCpG−リッチの部分で主に起こるため、遺伝子発現に重要な調節効果を発揮する。CpGアイランドのメチル化の深化は、特定遺伝子の発現を非活性化させ、このような非活性化は、人の癌で主に癌抑制遺伝子でたくさん起こると知られている。癌抑制遺伝子の非活性化は、究極的に癌誘発の重要な原因となる。
MSPによる、皮膚遺伝子カードから得たDNA試料についてのプロモーターのメチル化の分析
高等真核生物で遺伝物質であるDNAは、CpG ジヌクレオチドのシトシン残基の5’部分のみでメチル化が起こる[図21]。このような変化は、多くの遺伝子のプロモーター部分に位置するCpGアイランドと知られているCpG−リッチの部分で主に起こるため、遺伝子発現に重要な調節効果を発揮する。CpGアイランドのメチル化の深化は、特定遺伝子の発現を非活性化させ、このような非活性化は、人の癌で主に癌抑制遺伝子でたくさん起こると知られている。癌抑制遺伝子の非活性化は、究極的に癌誘発の重要な原因となる。
本研究では、遺伝子のプロモーターのメチル化を分析することにより、皮膚遺伝子採取キットから得たDNA試料を用いて、遺伝子検査方法の1つであるメチル化特異的PCR法を確立するために、次のような実験を行った。
1)先ず、皮膚遺伝子カードから採取したDNAを重亜硫酸ナトリウムが主成分であるCpGenome(tm) DNA modification kit(Cat. No. S7820、Intergen Co.、NY)で処理してメチル化していないシトシンをウラシルに変化させた。
2)MSPは、ゲノム内のシトシンがメチル化の可否によって、重亜硫酸ナトリウム処理時、ウラシルに変化したりまたは変わらない特性を利用して、メチル化または非メチル化塩基配列による2種類の原形(鋳型)塩基配列を仮定し、これに基づいて2種類のプライマーセットを選択してPCR増幅様相によってメチル化を評価する方法で、本研究に用いられたプライマーセットの種類は、メチル化していない配列を増幅させることができるプライマーを用いた。
3)変性させたDNAを鋳型としてPCRした後、遺伝子の増幅を確認した[図22]。
このような結果は、皮膚遺伝子カードを用いて確保したDNA試料を対象として、MSPを通じて、特定遺伝子のメチル化の可否を調べることができることを示唆する。
1)先ず、皮膚遺伝子カードから採取したDNAを重亜硫酸ナトリウムが主成分であるCpGenome(tm) DNA modification kit(Cat. No. S7820、Intergen Co.、NY)で処理してメチル化していないシトシンをウラシルに変化させた。
2)MSPは、ゲノム内のシトシンがメチル化の可否によって、重亜硫酸ナトリウム処理時、ウラシルに変化したりまたは変わらない特性を利用して、メチル化または非メチル化塩基配列による2種類の原形(鋳型)塩基配列を仮定し、これに基づいて2種類のプライマーセットを選択してPCR増幅様相によってメチル化を評価する方法で、本研究に用いられたプライマーセットの種類は、メチル化していない配列を増幅させることができるプライマーを用いた。
3)変性させたDNAを鋳型としてPCRした後、遺伝子の増幅を確認した[図22]。
このような結果は、皮膚遺伝子カードを用いて確保したDNA試料を対象として、MSPを通じて、特定遺伝子のメチル化の可否を調べることができることを示唆する。
実施例18
実施例18 バイサルファイトゲノムシーケンシングによる、皮膚遺伝子カードから得たDNA試料についてのプロモーターのメチル化を分析する方法
皮膚遺伝子カードから採取したDNA試料を用いて、特定遺伝子のプロモーターのメチル化の分析方法の1つであるバイサルファイトゲノムシーケンシング法を実施した。DNAを重亜硫酸ナトリウムで処理して、化学的変形が起こるようにすると、DNA塩基配列中の1つであるシトシンがウラシルに変わるようになる。この産物をPCRすると、メチル化していないシトシンの位置がチミンに変わるので、メチル化した位置を探すことができる。詳しい実験方法は以下のようである。先ず、ザイモー社のDNAメチル化キットを用いて、以下のような過程を経て、化学的な変形を行った。
1.90ul DNA溶液に10ul M−Dilution Bufferを入れて、37°Cで15分間培養する。
2.CT Conversion Reagent solution(750ul D.W.と210ul M−Dilution Bufferを入れてvortexingして、完全に溶かす)200ulを入れて、遮光状態で50°Cで16時間穏やかに振とうしてインキュべートする。(残りのCT Conversion Reagent solutionは−20°Cで保管し、1週間以内には使用が可能である。)
3.氷上で10分間インキュべートして、800ul M−Binding Bufferを添加する。
4.Zymo−Spin I カラムに混合液 600ulをローディングして、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
5.コレクションチューブ上の不要物を捨て、残りのサンプルをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
6.コレクションチューブ上の不要物を捨て、M−Wash buffer 200ulをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
7.200ul M−脱スルホン化緩衝液()をローディングして、常温で15分間インキュべートする。
8.25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
9.M−洗浄緩衝液200ulをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
10.新しいコレクションチューブにカラムを移し、M−洗浄緩衝液200ulをローディングした後、25°Cで13000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
11.予め70°C に温めた M−溶出緩衝液90ulをカラムにローディングした後、カラムを1.5ml チューブに移し、1分間放置して、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で2分間遠心分離して修飾したDNAを溶出する。
修飾DNAを下記のような反応液を用意して熱循環器で増幅させた。
実施例18 バイサルファイトゲノムシーケンシングによる、皮膚遺伝子カードから得たDNA試料についてのプロモーターのメチル化を分析する方法
皮膚遺伝子カードから採取したDNA試料を用いて、特定遺伝子のプロモーターのメチル化の分析方法の1つであるバイサルファイトゲノムシーケンシング法を実施した。DNAを重亜硫酸ナトリウムで処理して、化学的変形が起こるようにすると、DNA塩基配列中の1つであるシトシンがウラシルに変わるようになる。この産物をPCRすると、メチル化していないシトシンの位置がチミンに変わるので、メチル化した位置を探すことができる。詳しい実験方法は以下のようである。先ず、ザイモー社のDNAメチル化キットを用いて、以下のような過程を経て、化学的な変形を行った。
1.90ul DNA溶液に10ul M−Dilution Bufferを入れて、37°Cで15分間培養する。
2.CT Conversion Reagent solution(750ul D.W.と210ul M−Dilution Bufferを入れてvortexingして、完全に溶かす)200ulを入れて、遮光状態で50°Cで16時間穏やかに振とうしてインキュべートする。(残りのCT Conversion Reagent solutionは−20°Cで保管し、1週間以内には使用が可能である。)
3.氷上で10分間インキュべートして、800ul M−Binding Bufferを添加する。
4.Zymo−Spin I カラムに混合液 600ulをローディングして、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
5.コレクションチューブ上の不要物を捨て、残りのサンプルをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
6.コレクションチューブ上の不要物を捨て、M−Wash buffer 200ulをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
7.200ul M−脱スルホン化緩衝液()をローディングして、常温で15分間インキュべートする。
8.25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
9.M−洗浄緩衝液200ulをローディングした後、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
10.新しいコレクションチューブにカラムを移し、M−洗浄緩衝液200ulをローディングした後、25°Cで13000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で1分間遠心分離する。
11.予め70°C に温めた M−溶出緩衝液90ulをカラムにローディングした後、カラムを1.5ml チューブに移し、1分間放置して、25°Cで11000rpm(エッペンドルフ遠心分離機)で2分間遠心分離して修飾したDNAを溶出する。
修飾DNAを下記のような反応液を用意して熱循環器で増幅させた。
増幅された産物を下記のように2%のアガロースゲルに電気泳動して、産物を確認した。
該当増幅産物位置のアガロースゲルを刃物で切り取ってDNAを精製した後、DNA CleanおよびConcentrator kit(Zymo Research Corporation、CA USA)を用いて、次のように精製した。
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着させた後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることもある。
精製されたDNAを塩基配列分析器を用いて塩基配列を分析して、特定位置のシトシンがチミンに変わったかの可否を調べることにより、メチル化を判断することができた。
該当増幅産物位置のアガロースゲルを刃物で切り取ってDNAを精製した後、DNA CleanおよびConcentrator kit(Zymo Research Corporation、CA USA)を用いて、次のように精製した。
1.PCR産物(約25μl)に2倍容積のDNA結合溶液50μlを入れる。
2.予め装着したザイモー(zymo)スピンカラムに前記1を全部入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する。
3.収集チューブに集められた溶液をピペットで捨てる。
4.洗浄用緩衝液200μlを前記カラムに入れて、13,000rpmで30秒間遠心分離する(2回繰り返し)。
5.空チューブで13,000rpmで40秒間遠心分離して、残っている洗浄緩衝液を完全に除去する。
6.収集チューブを取り外し、きれいな1.5ml微細遠心分離チューブを新しいカラムに装着させた後、滅菌された3次蒸溜水20μlを入れて、13,000rpmで40秒間遠心分離して、溶出させた。あるいは、65℃程度に加熱した滅菌3次蒸溜水を用いることもある。
精製されたDNAを塩基配列分析器を用いて塩基配列を分析して、特定位置のシトシンがチミンに変わったかの可否を調べることにより、メチル化を判断することができた。
実施例19
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた個人識別
人間の染色体のDNAには、縦列反復配列(タンデムリピート配列)が存在する。このような反復配列で反復単位の塩基配列が大体14〜70bpであるものをVNTR(バリアブル ナンバー オブ タンデムリピート)、2〜7bpであるものをSTR(短鎖縦列反復配列)という。すなわち、VNTRまたはSTRは、一定の中心塩基配列が縦列反復されることによって現れる反復塩基配列で、人ごとに繰り返される回数が変わることによって現れる長さの多型性であり、これを検査すると、各個人を識別することができ、また生物学的の親父、親母の関係を確認することができる。この実験で検査されたVNTR遺伝子座位はD1S80とD17S30、STR遺伝子座位はD3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D13S317、D18S51、D21S11、FGA、およびvWAで、全11個の遺伝子座位を比較した。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた個人識別
人間の染色体のDNAには、縦列反復配列(タンデムリピート配列)が存在する。このような反復配列で反復単位の塩基配列が大体14〜70bpであるものをVNTR(バリアブル ナンバー オブ タンデムリピート)、2〜7bpであるものをSTR(短鎖縦列反復配列)という。すなわち、VNTRまたはSTRは、一定の中心塩基配列が縦列反復されることによって現れる反復塩基配列で、人ごとに繰り返される回数が変わることによって現れる長さの多型性であり、これを検査すると、各個人を識別することができ、また生物学的の親父、親母の関係を確認することができる。この実験で検査されたVNTR遺伝子座位はD1S80とD17S30、STR遺伝子座位はD3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D13S317、D18S51、D21S11、FGA、およびvWAで、全11個の遺伝子座位を比較した。
19−1 VNTRs−PCRおよびSTRs遺伝子座の マルチプレックスPCR
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出し、特定VNTRs−PCRおよびAmpFlSTR Profiler Plus PCR増幅Kit(Applied Biosystems社)を用いたマルチプレックス−PCRを行って、特定遺伝子を増幅した。PCRの結果は下記のようであり、これは、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得分析することができることを意味する[図26、図27]。
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出し、特定VNTRs−PCRおよびAmpFlSTR Profiler Plus PCR増幅Kit(Applied Biosystems社)を用いたマルチプレックス−PCRを行って、特定遺伝子を増幅した。PCRの結果は下記のようであり、これは、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得分析することができることを意味する[図26、図27]。
19−2 ヒトの個人識別検査
前記で実施した方法を用いて、ゲノムDNAを獲得し、AmpFlSTR Profiler Plus PCR増幅Kit(Applied Biosystems社)を通じて人ごとに繰り返された回数が変わることによって現れる長さの多型性であるSTRを獲得して、ABI 3130xl Genetic analyzer(Applied Biosystems社)を通じて決定し、GeneMapper ID Program(Human Identification Detecton、Applied Biosystems社)を図28のように分析した。
前記で実施した方法を用いて、ゲノムDNAを獲得し、AmpFlSTR Profiler Plus PCR増幅Kit(Applied Biosystems社)を通じて人ごとに繰り返された回数が変わることによって現れる長さの多型性であるSTRを獲得して、ABI 3130xl Genetic analyzer(Applied Biosystems社)を通じて決定し、GeneMapper ID Program(Human Identification Detecton、Applied Biosystems社)を図28のように分析した。
実施例20
塩基配列分析機による、皮膚遺伝子カードから得た試料についての薬物遺伝体学的検査
各個人のSNPを把握することにより、その個人の特定薬物に対する反応および副作用の発病の可否を把握することができる。これをいわゆる薬物遺伝体検査(ファーマコゲノミックス)といい、これは薬物開発とオーダーメイド式薬物の選択、さらに薬物の異常反応による副作用の最小化に役立つ。ここにおいて、本皮膚遺伝子カードから得た試料を対象として、塩基配列分析装備を用いて、薬物代謝に係る代表的な遺伝子のSNPを分析することが可能であることが確認できた。その方法は次の通りである。このような結果は、本発明の本皮膚遺伝子カードから得た試料で、重要薬物の代謝に係る遺伝子のSNPを把握することが可能であり、したがって、今後個人の特定薬物に対する反応および副作用の発病の可否を予測し、オーダーメイド式薬物を選択して、薬物の副作用を最小化することに役立つことができることを示す。
塩基配列分析機による、皮膚遺伝子カードから得た試料についての薬物遺伝体学的検査
各個人のSNPを把握することにより、その個人の特定薬物に対する反応および副作用の発病の可否を把握することができる。これをいわゆる薬物遺伝体検査(ファーマコゲノミックス)といい、これは薬物開発とオーダーメイド式薬物の選択、さらに薬物の異常反応による副作用の最小化に役立つ。ここにおいて、本皮膚遺伝子カードから得た試料を対象として、塩基配列分析装備を用いて、薬物代謝に係る代表的な遺伝子のSNPを分析することが可能であることが確認できた。その方法は次の通りである。このような結果は、本発明の本皮膚遺伝子カードから得た試料で、重要薬物の代謝に係る遺伝子のSNPを把握することが可能であり、したがって、今後個人の特定薬物に対する反応および副作用の発病の可否を予測し、オーダーメイド式薬物を選択して、薬物の副作用を最小化することに役立つことができることを示す。
20−1 CYP2D6 遺伝子型解析
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出して、代表的な薬物代謝関連の遺伝子CYP2D6の遺伝子型分析を行い、遺伝子型結果に基づいて、遺伝子型と対立遺伝子頻度を得た。本結果は、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得分析することができることを意味する。
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出して、代表的な薬物代謝関連の遺伝子CYP2D6の遺伝子型分析を行い、遺伝子型結果に基づいて、遺伝子型と対立遺伝子頻度を得た。本結果は、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得分析することができることを意味する。
実施例21
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた栄養遺伝体学的検査 21−1 基本原理
本検査は、酸化的ストレス、肝臓解毒、心血管、ホルモン代謝、免疫力/骨格の維持関連遺伝子の突然変異などの多様性を、遺伝工学的手法(マルチプレックス−PCR/SNaPshot Multiplex method)に基づいたSNP分析]を通じて、把握することが基本原理である。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた栄養遺伝体学的検査 21−1 基本原理
本検査は、酸化的ストレス、肝臓解毒、心血管、ホルモン代謝、免疫力/骨格の維持関連遺伝子の突然変異などの多様性を、遺伝工学的手法(マルチプレックス−PCR/SNaPshot Multiplex method)に基づいたSNP分析]を通じて、把握することが基本原理である。
21−2 シングル又はマルチプレックスPCR
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出し、特定シングルおよびマルチプレックス−PCRプライマーを用いてPCRを行い、特定遺伝子を増幅した[図31]。PCRの結果は、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得し分析することができることを示している。
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを抽出し、特定シングルおよびマルチプレックス−PCRプライマーを用いてPCRを行い、特定遺伝子を増幅した[図31]。PCRの結果は、採取された皮膚検体から適したDNAを獲得し分析することができることを示している。
21−3 シーケンシングおよびSNaPshot マルチプレックス反応分析
前記の実施した方法を用いて、ゲノムDNAを獲得し、遺伝子塩基配列分析およびSNaPshot Multiplex Kit(Applied Biosystems社)を用いて、一塩基変異多型を測定して遺伝子型解析(ABI 3130xl Genetic analyzer、GeneMapper Program)を実施した[図32、図33]。
前記の実施した方法を用いて、ゲノムDNAを獲得し、遺伝子塩基配列分析およびSNaPshot Multiplex Kit(Applied Biosystems社)を用いて、一塩基変異多型を測定して遺伝子型解析(ABI 3130xl Genetic analyzer、GeneMapper Program)を実施した[図32、図33]。
21−4 Anti−aging andWell being Chipを用いた分析
皮膚遺伝子から前記の例3の方法で得られたゲノミックDNAを用いて、次のような方法で栄養遺伝体に係る18個の遺伝子(肥満、坑酸化ストレス、毒素除去、心血管疾患、ホルモン代謝、アレルギーおよび骨代謝に係る遺伝子)を公知の方法を用いてマルチプレックス法で増幅した後、AW(Anti−aging andWell being)chip(Goodgene社)を用いて分析した結果、栄養遺伝体検査をすることに問題がないことが確認できた[図34]。その詳しい方法は次のようである。
1.ミニシーケンシングのためのPCR産物の断片化
18個の遺伝子の20個のPCR産物を下記の表のように新しいPCRチューブに入れて用意した。
このように用意した混合物を37℃で1時間反応を行った後、95℃で10分間沸かした後、氷に入れて、反応が始まる前まで保管した。
皮膚遺伝子から前記の例3の方法で得られたゲノミックDNAを用いて、次のような方法で栄養遺伝体に係る18個の遺伝子(肥満、坑酸化ストレス、毒素除去、心血管疾患、ホルモン代謝、アレルギーおよび骨代謝に係る遺伝子)を公知の方法を用いてマルチプレックス法で増幅した後、AW(Anti−aging andWell being)chip(Goodgene社)を用いて分析した結果、栄養遺伝体検査をすることに問題がないことが確認できた[図34]。その詳しい方法は次のようである。
1.ミニシーケンシングのためのPCR産物の断片化
18個の遺伝子の20個のPCR産物を下記の表のように新しいPCRチューブに入れて用意した。
このように用意した混合物を37℃で1時間反応を行った後、95℃で10分間沸かした後、氷に入れて、反応が始まる前まで保管した。
2.ミニシーケンシング反応
分節されたPCR産物10μlを新しいPCRチューブに入れ、蒸溜水を50μl入れた後、さらに、95℃で10分間変性させた後、氷上に置いて、さらに別のPCRチューブに下記の表のように反応液を用意して、ここに変性させて用意して氷上に用意しておいた分節されたPCR産物を入れ、よく混ぜる。
このように用意した混合物をチップの縁にある穴にゆっくりと注入した。次に、チップをハイブリダイゼーション チャンバーの上に置いて58℃で20分間反応を行った後、洗浄用緩衝液 IとIIを用いて、公知の方法で洗浄した後、蛍光スキャナーを用いてそのシグナルを分析した。
分節されたPCR産物10μlを新しいPCRチューブに入れ、蒸溜水を50μl入れた後、さらに、95℃で10分間変性させた後、氷上に置いて、さらに別のPCRチューブに下記の表のように反応液を用意して、ここに変性させて用意して氷上に用意しておいた分節されたPCR産物を入れ、よく混ぜる。
このように用意した混合物をチップの縁にある穴にゆっくりと注入した。次に、チップをハイブリダイゼーション チャンバーの上に置いて58℃で20分間反応を行った後、洗浄用緩衝液 IとIIを用いて、公知の方法で洗浄した後、蛍光スキャナーを用いてそのシグナルを分析した。
実施例22
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた遺伝病の診断
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを獲得して、APC遺伝子に特異的なプライマーを用いて40循環のPCRを行い、該当遺伝子を増幅した。増幅産物を図35のようにアガロースゲル上で電気泳動を行った後、増幅された産物のサイズに合う位置の産物を刃物で採取してDNAのみをさらに精製した。精製された産物を3130 sequence analyze systemを用いて、塩基配列を分析し、塩基配列上の点突然変異が存在するかを確認した[図36]。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた遺伝病の診断
前記皮膚採取キットを用いて皮膚を採取した後、ゲノムDNAを獲得して、APC遺伝子に特異的なプライマーを用いて40循環のPCRを行い、該当遺伝子を増幅した。増幅産物を図35のようにアガロースゲル上で電気泳動を行った後、増幅された産物のサイズに合う位置の産物を刃物で採取してDNAのみをさらに精製した。精製された産物を3130 sequence analyze systemを用いて、塩基配列を分析し、塩基配列上の点突然変異が存在するかを確認した[図36]。
実施例23
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた皮膚癌関連遺伝子の検査による
黒色腫患者の癌腫塊から本発明の皮膚遺伝子カードで一部の組織を採取した後、これからRNAをRNA extraction kit(iNtRON)を用いて抽出した後、cDNAを合成した後、PCRを通じてMAGE遺伝子とハウスキーピング遺伝子であるβ−アクチンの発現の可否を確認した。各遺伝子ごとに特異的なプライマーを利用し、これを40サイクルで増幅させてメラノーマ抗原(MAGE)の発現を確認した[図37]。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた皮膚癌関連遺伝子の検査による
黒色腫患者の癌腫塊から本発明の皮膚遺伝子カードで一部の組織を採取した後、これからRNAをRNA extraction kit(iNtRON)を用いて抽出した後、cDNAを合成した後、PCRを通じてMAGE遺伝子とハウスキーピング遺伝子であるβ−アクチンの発現の可否を確認した。各遺伝子ごとに特異的なプライマーを利用し、これを40サイクルで増幅させてメラノーマ抗原(MAGE)の発現を確認した[図37]。
実施例24
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた皮膚感染関連遺伝子の検査による
黄色ブドウ球菌(スタフィロコッカス アウレウス)、特に、メチシリン耐性スタフィロコッカス(MSR)/膿疱性毛嚢炎、毛瘡、アトピー、テトラサイクリン耐性:PCR/シーケンシング/チップ
前記の皮膚遺伝子カードを用いて得られた検体を、次のような方法でDNAを得て、黄色ブドウ球菌PCR kit(Goodgene社)を用いて、感染疾患の有無を分析した結果、感染疾患の検査をすることに問題がないことが確認できた。詳細な方法は次のようである。
1.皮膚遺伝子カードからDNAを分離する方法
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた皮膚感染関連遺伝子の検査による
黄色ブドウ球菌(スタフィロコッカス アウレウス)、特に、メチシリン耐性スタフィロコッカス(MSR)/膿疱性毛嚢炎、毛瘡、アトピー、テトラサイクリン耐性:PCR/シーケンシング/チップ
前記の皮膚遺伝子カードを用いて得られた検体を、次のような方法でDNAを得て、黄色ブドウ球菌PCR kit(Goodgene社)を用いて、感染疾患の有無を分析した結果、感染疾患の検査をすることに問題がないことが確認できた。詳細な方法は次のようである。
1.皮膚遺伝子カードからDNAを分離する方法
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
2.黄色ブドウ球菌の感染有無確認PCR法
1) PCRチューブに2x マスターミックス 12.5μlを入れ、プライマーミックス 2.5μlを入れた後、鋳型DNAを10μlを入れて、最終的に25μlにした後、よく混ぜた。
2)前記のように作った混合物をPCR装置に入れ、次の表のような条件でPCRを進行した。
3)反応が終わったPCR産物5μlを2%アガロースゲルに入れて、電気泳動を行った後、228bpサイズの産物を確認し、これを確認するためにシーケンシングを行った(図38)。
1) PCRチューブに2x マスターミックス 12.5μlを入れ、プライマーミックス 2.5μlを入れた後、鋳型DNAを10μlを入れて、最終的に25μlにした後、よく混ぜた。
2)前記のように作った混合物をPCR装置に入れ、次の表のような条件でPCRを進行した。
3)反応が終わったPCR産物5μlを2%アガロースゲルに入れて、電気泳動を行った後、228bpサイズの産物を確認し、これを確認するためにシーケンシングを行った(図38)。
実施例25
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた性感染関連遺伝子の検査による診断
前記の皮膚遺伝子カードを用いて得られた検体(皮膚、口腔粘膜、膣、紅門周囲)を、次のような方法でDNAを得て、12 STD Multiplex PCR kit(Goodgene社)を用いて、性感染症の有無を分析した結果、STD検査をすることに問題がないことが確認できた。詳しい方法は次のようである。
1.皮膚遺伝子カードからDNAを分離
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%寒天ゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた性感染関連遺伝子の検査による診断
前記の皮膚遺伝子カードを用いて得られた検体(皮膚、口腔粘膜、膣、紅門周囲)を、次のような方法でDNAを得て、12 STD Multiplex PCR kit(Goodgene社)を用いて、性感染症の有無を分析した結果、STD検査をすることに問題がないことが確認できた。詳しい方法は次のようである。
1.皮膚遺伝子カードからDNAを分離
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、前記の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%寒天ゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
2.STD Multiplex PCR kitを用いたPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法
Set A(UU、MH、CTR、TV、MGおよびNG Mix)
Set B(HD、GV、TP、HSV、CAおよびHPV Mix)
1)12.5μlの2x Master mixをPCRチューブに入れ、
2)4.5μlのSTDプライマーA(or B)セットを入れた後、3μlのゲノムDNAを添加した後、蒸溜水で最終的に25μlになるようにしてからよく混ぜた後、PCR装置で次のような条件でPCRを行った。
3)94°C、15分間で変性させ、94°C、30秒、58°C、1.5分、72°C、1.5分間40サイクルを進行して、最後に72°C、10分間で反応を行った。
4)PCRを行った後、7〜8μlのPCR産物を2%アガロースゲルに入れ、電気泳動をした後、UV下で確認して、次の表に示したPCR産物サイズを比べて分析した[図39]。
Set A(UU、MH、CTR、TV、MGおよびNG Mix)
Set B(HD、GV、TP、HSV、CAおよびHPV Mix)
1)12.5μlの2x Master mixをPCRチューブに入れ、
2)4.5μlのSTDプライマーA(or B)セットを入れた後、3μlのゲノムDNAを添加した後、蒸溜水で最終的に25μlになるようにしてからよく混ぜた後、PCR装置で次のような条件でPCRを行った。
3)94°C、15分間で変性させ、94°C、30秒、58°C、1.5分、72°C、1.5分間40サイクルを進行して、最後に72°C、10分間で反応を行った。
4)PCRを行った後、7〜8μlのPCR産物を2%アガロースゲルに入れ、電気泳動をした後、UV下で確認して、次の表に示したPCR産物サイズを比べて分析した[図39]。
実施例26
実施例26 皮膚遺伝子カードから得た試料を用いたウイルス感染関連遺伝子の検査による診断
前記の皮膚遺伝子採取キットを用いて得られた皮膚、口腔粘膜、膣、紅門周囲の組織から次のような方法でDNAを得て、グッドジーン(株)の性感染症(STD)に対するマルチプレックス型のPCRキットと塩基配列分析装備を用いて、性感染症の有無を分析した結果、STD検査をすることに問題がないことが確認でき[図39]、その中でヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染有無は、グッドジーン社のGG HPV Genotyping Chipを用いた[図40]。その詳しい方法は次のようである。
実施例26 皮膚遺伝子カードから得た試料を用いたウイルス感染関連遺伝子の検査による診断
前記の皮膚遺伝子採取キットを用いて得られた皮膚、口腔粘膜、膣、紅門周囲の組織から次のような方法でDNAを得て、グッドジーン(株)の性感染症(STD)に対するマルチプレックス型のPCRキットと塩基配列分析装備を用いて、性感染症の有無を分析した結果、STD検査をすることに問題がないことが確認でき[図39]、その中でヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染有無は、グッドジーン社のGG HPV Genotyping Chipを用いた[図40]。その詳しい方法は次のようである。
1.皮膚遺伝子採取キットからDNAを分離
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、上の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
1)1.5mlチューブに採取したサンプルを1.5ml移し、微細遠心分離機に入れ、12,000rpmで2分間遠心分離して、細胞を沈める。
2)上層液を除去して500μl 1x PBSで添加する。
3)ボルテックスを用いて、細胞を溶液とよく混ぜる。
4)12,000rpmで2分間遠心分離して、上層液を除去する。
5)200μl Buffer TLを添加する。
6)20μl Protease Kを添加した後、ボルテックスを用いて、よく混合する。
7)恒温槽56℃で30分間静置反応する。
8)反応が終わったチューブは、8,000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
9)400μl Buffer TBを添加して、よく混合する。8000rpm以上で10秒くらい遠沈して、蓋に付いている溶液を落とす。
10)スピンカラムをコレクションチューブに装着した後、上の反応液をスピンカラムに入れる。
11)8,000rpmで1分間遠心分離する。
12)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
13)700μl Buffer BWを添加して、8,000rpmで1分間遠心分離する。
14)カラムを通過した濾過液は捨て、さらにコレクションチューブを装着する。
15)500μl Buffer NWを添加して、12,000rpmで3分間遠心分離する。
16)カラムを通過した濾過液は捨て、新しい1.5mlチューブを装着する。
17)200μl Buffer AEや精製水をカラムの中央に添加して、2分間室温で放置する。
18)8,000rpmで1分間遠心分離する。
19)抽出されたゲノムDNAは直ちにPCRに使用可能であり、長期間の保存時には−20℃で保管することができる。
20)抽出されたゲノムDNAは0.8%アガロースゲルに電気泳動して、UV下で確認可能である。
2.HPVチップのためのPCR法
1)各プライマーに所定量の精製水を添加して、完全に溶かす。完全に溶かした後には−20℃で保管することができる。精製水の添加量は次の表6の通りである。
1)各プライマーに所定量の精製水を添加して、完全に溶かす。完全に溶かした後には−20℃で保管することができる。精製水の添加量は次の表6の通りである。
各反応チューブ当たりの組成は次のようである。
1)1つのサンプル当たり2つずつ(遺伝子LおよびH用)のプレミックスを氷の上に用意する。
2)LとH遺伝子にそれぞれに対する2つのマスターミックス用のチューブを用意する。
3)マスターミックス用の1.5mlチューブに必要量の精製水をそれぞれ入れる。
4)各マスターミックスチューブに所要数に該当するプライマーセット(L1とL2セット、H1とH2セット)を添加して、よく混ぜる。
5)前記の過程で用意したLとH マスター混合物をそれぞれのプレミックスチューブにそれぞれ10μlずつ分注する。
6)鋳型(ゲノムDNA)をプライマーが添加されたプレミックスチューブにそれぞれ5μlを添加した後、よく混ぜる。
7)遠心分離機で簡略に遠沈した後、PCR装置に入れて、下記の表8のように反応させる。
2)LとH遺伝子にそれぞれに対する2つのマスターミックス用のチューブを用意する。
3)マスターミックス用の1.5mlチューブに必要量の精製水をそれぞれ入れる。
4)各マスターミックスチューブに所要数に該当するプライマーセット(L1とL2セット、H1とH2セット)を添加して、よく混ぜる。
5)前記の過程で用意したLとH マスター混合物をそれぞれのプレミックスチューブにそれぞれ10μlずつ分注する。
6)鋳型(ゲノムDNA)をプライマーが添加されたプレミックスチューブにそれぞれ5μlを添加した後、よく混ぜる。
7)遠心分離機で簡略に遠沈した後、PCR装置に入れて、下記の表8のように反応させる。
(選択事項)HPV増幅DNAの確認
−増幅されたDNAは次のように2%アガロースゲルを用いて電気泳動で確認可能である。
−増幅されたDNAは次のように2%アガロースゲルを用いて電気泳動で確認可能である。
3.HPV DNA チップ反応
1)反応するサンプル数だけ新しい1.5mlや200μlチューブを用意する。
2)前記チューブに50μlずつ精製水を分注する。
3)HPV PCR産物の中で、L1は10μlを添加し、H産物は5μlを添加して、よく混ぜる。
4)前記チューブを95℃で用意したヒート ブロックで3分間放置する。
5)前記チューブを直ちに氷で5分間放置する。
6)反応チューブを遠心分離機を用いて、30秒間遠沈して、溶液を落とす。
7)前記チューブにHYB I緩衝液を65μlを添加して、ピぺットでよく混ぜる。
8)用意した反応液をチップの表面に付着されたカバースリップ上にある注入口(穴)にゆっくりと注入する。
−この際、チップと反応チャンバーの間に気泡があるか、またちゃんと付着されているかを確認する。もし気泡があったらグローブをつけた手で気泡を押し出すようになでる。
9)48℃の反応槽で30分間チップを交雑反応させる。
1)反応するサンプル数だけ新しい1.5mlや200μlチューブを用意する。
2)前記チューブに50μlずつ精製水を分注する。
3)HPV PCR産物の中で、L1は10μlを添加し、H産物は5μlを添加して、よく混ぜる。
4)前記チューブを95℃で用意したヒート ブロックで3分間放置する。
5)前記チューブを直ちに氷で5分間放置する。
6)反応チューブを遠心分離機を用いて、30秒間遠沈して、溶液を落とす。
7)前記チューブにHYB I緩衝液を65μlを添加して、ピぺットでよく混ぜる。
8)用意した反応液をチップの表面に付着されたカバースリップ上にある注入口(穴)にゆっくりと注入する。
−この際、チップと反応チャンバーの間に気泡があるか、またちゃんと付着されているかを確認する。もし気泡があったらグローブをつけた手で気泡を押し出すようになでる。
9)48℃の反応槽で30分間チップを交雑反応させる。
〔ハイブリダイゼーション後の洗浄〕
1)交雑反応が終わると、チップからカバースリップをピンセットで除去する。
2)用意した洗浄溶液の洗浄用緩衝液1をJarに注ぎ、反応したチップを攪拌振とう機を用いて、室温で2分間洗浄する。
−洗浄溶液が入っているスクイズ瓶で2分間チップの反応表面に噴射して洗浄することができる。
−もし反応チップが1つであると、50ml コニカルチューブに40mlの洗浄用緩衝液を入れて、反応したチップを入れた後、上下に2分間振って、洗浄することができる。
3)使用した洗浄用緩衝液を捨て、新しく洗浄用緩衝液2を入れて、さらに2分間洗浄する。
4)洗浄後にもチップに残っているバッファーを除去するために、スピンドライヤーやエアコンプレッサーを用いることができる(簡単にキムワイプ紙で軽く覆ってチップに付いているバッファーを除去することができる。但し、絶対に手で反応部位を触ってはいけない)。
1)交雑反応が終わると、チップからカバースリップをピンセットで除去する。
2)用意した洗浄溶液の洗浄用緩衝液1をJarに注ぎ、反応したチップを攪拌振とう機を用いて、室温で2分間洗浄する。
−洗浄溶液が入っているスクイズ瓶で2分間チップの反応表面に噴射して洗浄することができる。
−もし反応チップが1つであると、50ml コニカルチューブに40mlの洗浄用緩衝液を入れて、反応したチップを入れた後、上下に2分間振って、洗浄することができる。
3)使用した洗浄用緩衝液を捨て、新しく洗浄用緩衝液2を入れて、さらに2分間洗浄する。
4)洗浄後にもチップに残っているバッファーを除去するために、スピンドライヤーやエアコンプレッサーを用いることができる(簡単にキムワイプ紙で軽く覆ってチップに付いているバッファーを除去することができる。但し、絶対に手で反応部位を触ってはいけない)。
4.結果判読
1)前記の結果から全てのH スポットのSBRが2.5以上であり、L1 スポットは全部SBR 2.5以上である場合のみ、陽性として判断する。
2)HBB SBR 2.5以上であり、2つのL1 スポットの中で単一スポットのみがSBR 2.5以上である場合、再試験する。
3)全てのHBB スポットがSBR2.5を越えない場合、検体のサンプリングからやり直す。
4)SBRの結果判読の際、単一スポットのみのSBR値が陽性または陰性として出た場合、再試験する。
1)前記の結果から全てのH スポットのSBRが2.5以上であり、L1 スポットは全部SBR 2.5以上である場合のみ、陽性として判断する。
2)HBB SBR 2.5以上であり、2つのL1 スポットの中で単一スポットのみがSBR 2.5以上である場合、再試験する。
3)全てのHBB スポットがSBR2.5を越えない場合、検体のサンプリングからやり直す。
4)SBRの結果判読の際、単一スポットのみのSBR値が陽性または陰性として出た場合、再試験する。
実施例27
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた結核感染関連遺伝子の検査による診断
結核の有病率は、最近また増えていく傾向であり、特に、抗菌剤耐性菌株の猖獗が報告されており、多くの懸念を生み出している。そこで、本皮膚遺伝子カードと遺伝子検査で、診断することが曖昧な皮膚結核の診断に役立つかを、次のように調べた。生検によって皮膚結核と確診された患者の皮膚病変検体を本発明の皮膚遺伝子カードで採取した後、これを遠心分離チューブに入れて、4% NaOHで処理して、全容積が50mLになるように滅菌蒸溜水を添加混合した後、3,000rpmで20分間遠心分離した。上層液を捨て、沈殿物をTris EDTA(10mM Tris−HCl[pH 8.0]、1mM EDTA)緩衝液で溶かし、7,000rpmで5分間遠心分離する過程を2回さらに繰り返した後、上層液を完全に除去した後、沈殿物を50〜200μlの5%Chelex 100とTris EDTA緩衝液に溶解させた。これを10分間沸かした後、12,000rpmで5分間遠心分離した。上層液1〜2μlを取って、ポリメラーゼ連鎖反応に用いた。反応混合10mM Tris−HCl(pH 8.0)、50mM KCl、1.5mM MgCl2、400μM、dNTPs、20pMプライマーセット、2.5U Taq DNAポリメラーゼを入れて、最終的に18μlになったmixtureに2μlの上層液を入れて、20μlになるようにしてよく混ぜた後、次の表のような条件でポリメラーゼ連鎖反応を行った。
皮膚遺伝子カードから得た試料を用いた結核感染関連遺伝子の検査による診断
結核の有病率は、最近また増えていく傾向であり、特に、抗菌剤耐性菌株の猖獗が報告されており、多くの懸念を生み出している。そこで、本皮膚遺伝子カードと遺伝子検査で、診断することが曖昧な皮膚結核の診断に役立つかを、次のように調べた。生検によって皮膚結核と確診された患者の皮膚病変検体を本発明の皮膚遺伝子カードで採取した後、これを遠心分離チューブに入れて、4% NaOHで処理して、全容積が50mLになるように滅菌蒸溜水を添加混合した後、3,000rpmで20分間遠心分離した。上層液を捨て、沈殿物をTris EDTA(10mM Tris−HCl[pH 8.0]、1mM EDTA)緩衝液で溶かし、7,000rpmで5分間遠心分離する過程を2回さらに繰り返した後、上層液を完全に除去した後、沈殿物を50〜200μlの5%Chelex 100とTris EDTA緩衝液に溶解させた。これを10分間沸かした後、12,000rpmで5分間遠心分離した。上層液1〜2μlを取って、ポリメラーゼ連鎖反応に用いた。反応混合10mM Tris−HCl(pH 8.0)、50mM KCl、1.5mM MgCl2、400μM、dNTPs、20pMプライマーセット、2.5U Taq DNAポリメラーゼを入れて、最終的に18μlになったmixtureに2μlの上層液を入れて、20μlになるようにしてよく混ぜた後、次の表のような条件でポリメラーゼ連鎖反応を行った。
二回目のポリメラーゼ連鎖反応後、用意された2%アガロースゲルに90Vで40分間移動させた後、ゲル板をトランスイルミネーター上に載せて、DNA分画を確認して、285bpサイズの分画が見られると陽性と判定した。DNAサイズマーカーは100bp DNAラダーを用い、臨床検体から分離されたマイコバクテリア ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)菌株からDNAを抽出して陽性対照とした。ポリメラーゼ連鎖反応の交差汚染を減らすために、検体からDNAを抽出する過程と増幅する過程とをそれぞれ分離して行った[図41]。
実施例28
実施例28 皮膚遺伝子カードから得た試料を使用した皮膚の状態と健康に係る遺伝子の発現の検査のよる診断
皮膚で正常乃至病理的に発現すると文献で報告されている様々な遺伝子の中で、皮膚の状態の把握と分類、さらにオーダーメイド式の皮膚管理の決定に役立つと推測される遺伝子を選定した。1次検査を通じて、皮膚の基質タンパクの合成および分解、脂質代謝、メラニン合成、保湿、皮膚細胞の増殖と再生、損傷の復旧、分化、死亡などに重要な役割をし、さらに皮膚老化や光老化、再生、美白、弾力、保湿、油分、免疫と炎症などに係る8個の群の全31個の遺伝子を選定し、これらとハウスキーピング遺伝子であるベータ−アクチンに対して、それぞれRT−PCRおよびリアルタイムPCRの条件を樹立した。各遺伝子別のリアルタイムPCRに適したプライマーの遺伝子塩基配列と反応条件は下記の表11のようである。
実施例28 皮膚遺伝子カードから得た試料を使用した皮膚の状態と健康に係る遺伝子の発現の検査のよる診断
皮膚で正常乃至病理的に発現すると文献で報告されている様々な遺伝子の中で、皮膚の状態の把握と分類、さらにオーダーメイド式の皮膚管理の決定に役立つと推測される遺伝子を選定した。1次検査を通じて、皮膚の基質タンパクの合成および分解、脂質代謝、メラニン合成、保湿、皮膚細胞の増殖と再生、損傷の復旧、分化、死亡などに重要な役割をし、さらに皮膚老化や光老化、再生、美白、弾力、保湿、油分、免疫と炎症などに係る8個の群の全31個の遺伝子を選定し、これらとハウスキーピング遺伝子であるベータ−アクチンに対して、それぞれRT−PCRおよびリアルタイムPCRの条件を樹立した。各遺伝子別のリアルタイムPCRに適したプライマーの遺伝子塩基配列と反応条件は下記の表11のようである。
具体的な実例として、MMP1とHAS3、AQP3、チロシナーゼ、TRP3を、リアルタイムPCR実験とその結果を下記した(実例で用いた5種類の遺伝子に対するリアルタイムPCR条件は全部同一である)[図42〜図46]。
28−1 皮膚遺伝子カードから採取したRNAのワンステップRT−PCRおよびRT−PCR
−ロシェ社のLight Cycler ver3.5を用い、Quiagen社のRT−PCR kit(Cyber Green Cat#:204243)を用い、鋳型は前記上澄液8ulを用いた。
−プライマーとしては、下記の表1で選ばれた標的遺伝子のプライマーを用いた。
−リアルタイムPCRのために、前記Cyber Green kit(Cat#:204243)を用いた。
−ロシェ社のLight Cycler ver3.5を用い、Quiagen社のRT−PCR kit(Cyber Green Cat#:204243)を用い、鋳型は前記上澄液8ulを用いた。
−プライマーとしては、下記の表1で選ばれた標的遺伝子のプライマーを用いた。
−リアルタイムPCRのために、前記Cyber Green kit(Cat#:204243)を用いた。
1)RT−PCR
a.採取したRNAの1ugをマイクロチューブに入れる。
b.オリゴdT(100pmol)1ulを項目aに添加する。
c.95℃で5分間置く。
d.氷上に5分間置く。
e.10mM dNTPとExpand RTase(Roche)20ユニット、5x RT緩衝液 3ul、RNaseインヒビター 5 ユニットを入れ、H2Oで最終的に30ulに合わせる。
f.43℃で1時間置いた後、95℃で5分間置く。
g.4℃で保管する(cDNA合成完了)。
a.採取したRNAの1ugをマイクロチューブに入れる。
b.オリゴdT(100pmol)1ulを項目aに添加する。
c.95℃で5分間置く。
d.氷上に5分間置く。
e.10mM dNTPとExpand RTase(Roche)20ユニット、5x RT緩衝液 3ul、RNaseインヒビター 5 ユニットを入れ、H2Oで最終的に30ulに合わせる。
f.43℃で1時間置いた後、95℃で5分間置く。
g.4℃で保管する(cDNA合成完了)。
2)リアルタイムPCR
a.Light Cyclerの反応条件を下記のようにする。
逆転写:50℃、20min.
Pre変性:94℃、5min.
増幅:94℃、15秒/55℃、20秒/72℃、20秒
融解曲線解析:95℃、5秒/64℃、15秒/95℃、0秒
冷却:40℃、30秒
b.下記のようにリアルタイムPCR用の反応液を混ぜる。
Cyber Greenミックス 10μl
RTミックス 0.2μl
プライマー 1μl
鋳型 4、6、8μl
DEPC水 4.8μl(各サンプル当たり最終的に20ulに合わせる).
c.対照群用のGAPDHは次のように混ぜる。
4μl、6μl、8μl 鋳型
4.8μl、2.8μl、0.8μl DEPC H2O
プライマー1ul
cyber green 混合反応液 10.2ul(各サンプル当たり最終的に20ulに合わせる).
cyber green混合反応液:cyber green ミックス 185ulにRT ミックス 3.7μlを混ぜる
d.キャピラリーにサンプルを入れて、キャピラリーの蓋を閉じる。
e.卓上スピンで即座に遠沈する。
f.Light Cyclerにキャピラリーを据置した後、開始する。
a.Light Cyclerの反応条件を下記のようにする。
逆転写:50℃、20min.
Pre変性:94℃、5min.
増幅:94℃、15秒/55℃、20秒/72℃、20秒
融解曲線解析:95℃、5秒/64℃、15秒/95℃、0秒
冷却:40℃、30秒
b.下記のようにリアルタイムPCR用の反応液を混ぜる。
Cyber Greenミックス 10μl
RTミックス 0.2μl
プライマー 1μl
鋳型 4、6、8μl
DEPC水 4.8μl(各サンプル当たり最終的に20ulに合わせる).
c.対照群用のGAPDHは次のように混ぜる。
4μl、6μl、8μl 鋳型
4.8μl、2.8μl、0.8μl DEPC H2O
プライマー1ul
cyber green 混合反応液 10.2ul(各サンプル当たり最終的に20ulに合わせる).
cyber green混合反応液:cyber green ミックス 185ulにRT ミックス 3.7μlを混ぜる
d.キャピラリーにサンプルを入れて、キャピラリーの蓋を閉じる。
e.卓上スピンで即座に遠沈する。
f.Light Cyclerにキャピラリーを据置した後、開始する。
実施例29
実施例29 皮膚遺伝子採取キットから得た試料を用いた皮膚の状態と健康に係る遺伝子の発現の検査に基づく、オーダーメイド式の皮膚管理の指針の確立
本実施例は、前記の実施例28で樹立された遺伝子検査法を皮膚管理と美容学、化粧品学に応用しようとすることに目的がある。何よりも、皮膚の類型をさらに正確的かつ客観的に分類し、さらに、その結果に従ってオーダーメイド式の皮膚管理やオーダーメイド式化粧品および美容薬物を選択することに役立つようにシステムを確立しようとした。特に、美容と化粧品学で最も問題になるのは乾性皮膚と敏感性皮膚、自然あるいは光老化皮膚であるところ、遺伝子検査を通じて、これらを正確に鑑別し、原因を正確に分析することにより、正確な診断とオーダーメイド式の処置が可能になるようにすることに主眼を置いた。このために、年齢18歳から50歳の韓国の成人女性150人を対象として、本研究を行った。対象者等は全員美容クリニックや皮膚科クリニックに来院したことのある人であり、問診と理学的検査、様々な機械的検査を通じて、医療スタッフによって、その皮膚類型が判定された人として、全員本遺伝子検査に志願した。この中、140例ではAphrodite皮膚検査装備(PSI株式会社、ソウル、韓国)を用いた皮膚状態の判定も行った。本検査装備では、皮膚の油性程度と水分含有程度、角質の厚さを測定し、毛穴のサイズとシワの深さを測定した後、油性程度と乾性程度、老化程度を予測する。本研究の対象となった150人の中78人(52.0%)が正常皮膚群、24人が乾性皮膚群(16.0%)、16人が脂性皮膚群(10.7%)、32人が複合皮膚群(21.7%)としてそれぞれ判定された。この中12人は深刻な敏感性皮膚を持っていることが明らかになり、19人は明確に皮膚老化の所見を示していると診断された。22人はしみが多かった。
実施例29 皮膚遺伝子採取キットから得た試料を用いた皮膚の状態と健康に係る遺伝子の発現の検査に基づく、オーダーメイド式の皮膚管理の指針の確立
本実施例は、前記の実施例28で樹立された遺伝子検査法を皮膚管理と美容学、化粧品学に応用しようとすることに目的がある。何よりも、皮膚の類型をさらに正確的かつ客観的に分類し、さらに、その結果に従ってオーダーメイド式の皮膚管理やオーダーメイド式化粧品および美容薬物を選択することに役立つようにシステムを確立しようとした。特に、美容と化粧品学で最も問題になるのは乾性皮膚と敏感性皮膚、自然あるいは光老化皮膚であるところ、遺伝子検査を通じて、これらを正確に鑑別し、原因を正確に分析することにより、正確な診断とオーダーメイド式の処置が可能になるようにすることに主眼を置いた。このために、年齢18歳から50歳の韓国の成人女性150人を対象として、本研究を行った。対象者等は全員美容クリニックや皮膚科クリニックに来院したことのある人であり、問診と理学的検査、様々な機械的検査を通じて、医療スタッフによって、その皮膚類型が判定された人として、全員本遺伝子検査に志願した。この中、140例ではAphrodite皮膚検査装備(PSI株式会社、ソウル、韓国)を用いた皮膚状態の判定も行った。本検査装備では、皮膚の油性程度と水分含有程度、角質の厚さを測定し、毛穴のサイズとシワの深さを測定した後、油性程度と乾性程度、老化程度を予測する。本研究の対象となった150人の中78人(52.0%)が正常皮膚群、24人が乾性皮膚群(16.0%)、16人が脂性皮膚群(10.7%)、32人が複合皮膚群(21.7%)としてそれぞれ判定された。この中12人は深刻な敏感性皮膚を持っていることが明らかになり、19人は明確に皮膚老化の所見を示していると診断された。22人はしみが多かった。
ここにおいて、正常皮膚群は、皮膚疾患がなく、本人が特に不便を感じない状態で、角質化や角質細胞の脱落、水分の維持、皮脂と汗分泌のバランスがよく維持されている状態である。これらの場合、皮膚のきめが細かく、ツヤがあり、皮膚表面がなめらかで、弾力性が良く、毛穴が微細で、皮膚色がきれいである。これらの場合、規則的な基礎的管理で油、水分のバランスを維持するだけで充分である。
乾性皮膚型は、角質層の水分含有量が減少された型であって、コルネオメーターで測定すると、角質の水分保有能力が非正常的に低く現れる。また、エバポリメーターで測定すると、経表皮水分喪失が非正常的に増加して現れる。皮膚表面が粗く、鱗屑が生じ、微細な刺激にもすぐ損傷を受ける。皮膚のきめは細かいが、弾力が消失されており、皮膚が薄くなり、老化を早めることになり、よく敏感な反応を見せる。洗顔後に皮膚が引っ張られる感じがし、掻痒感があり、化粧が乗らず、冬になると症状がさらに深刻になる。乾性皮膚は敏感性皮膚や老化皮膚に悪化しやすい。
脂性皮膚は、油っぽく、かつ粗く、毛穴が大きくなっている。特に、いわゆるTゾーンである額と鼻、顎に明確に現れる。脂性皮膚は、ニキビと毛細血管拡張がよく伴い、思春期以後の若い時によく生じる。
複合皮膚は、2種類以上の皮膚類型が混合して存在するものである。特に、額、鼻、顎など、いわゆるTゾーンは脂性で、頬と目の周りのいわゆるUゾーンは正常または乾性で現れる場合が多い。こういう場合、額にはニキビと面皰がよく生じ、目じりにはシワがよく生じ、同じ種類の化粧品を様々な部位に用いる場合、よく乗らず、副作用がある場合も多い。主に、中年以後によく生じる。
敏感性皮膚は、季節や温度の変化、ストレス、紫外線などの環境的変化や化粧品、石鹸などの接触物質に対して敏感な反応を示す場合である。掻痒症をよく訴え、皮膚に発赤と炎症反応がよく生じ、皮膚の色素沈着と微細毛細血管拡張がよく伴われる(非特許文献3)。
皮膚の老化には、自然がもとらす内因性乃至年代順の老化、遺伝的老化、光老化、生活習慣がもたらす老化、内分泌による老化、慢性消耗性疾患による老化、重力による老化などの色んな類型がある(非特許文献7)、その中で、最も普遍的で重要な2種類の類型は、内因性老化と光老化であり、これらは発病機転と、病態、予後が相違する。内因性老化の場合、皮膚のきめはなめらかで、シワは浅くて薄く、表皮は薄くなり、弾力繊維は正常または減少し、微細血管構造が若干減少し、皮膚に腫瘍が生じてもほとんど常に陽性腫瘍のみが生じる。これに対し、光老化は、皮膚の全層組織が日光、特に、紫外線によって損傷を受け、これが非正常的に矯正されて発生する。光老化の場合、皮膚が粗くて厚くなり、粗くて深いシワが生じ、弾力繊維が非正常的に厚くなり、乳頭真皮にグレンズ領域が現れる、いわゆる日光弾性繊維症が現れ、微細血管は著しく減少するが、よく毛細血管が拡張されて赤みを帯び、皮膚に前癌病変が珍しくなく現れ、悪性腫瘍が発生する可能性がある(非特許文献6)。
本研究の対象人等の顔の額と頬および目じりのシワの部位からそれぞれ本発明の皮膚遺伝子カードを用いて皮膚を採取し、これらの検体内のRNAを試料として、それぞれ前記の実施例28における方法に従い、30個の皮膚関連重要遺伝子とハウスキーピング遺伝子であるベータアクチンに対して、それぞれリアルタイムRT−PCRを行った。以後、それぞれ標的遺伝子の発現程度が特定皮膚類型別に差があるかを統計分析し、特定皮膚類型で正常皮膚類型群に比べ、特定遺伝子の発現が有意に上昇または減少されているかを調べた。ここで、標的遺伝子の発現程度はその遺伝子とベータアクチン遺伝子の発現比で示した。もし、この数値が正常皮膚群のそれに比べて有意に高く現れるか、または有意に低く現れる場合は、意味があるものとして判読し、この場合、特定遺伝子の過剰発現あるいは過小発現が特定皮膚類型と関係があり、よって、特定皮膚類型の判別の基準となり得ると判定した。各皮膚類型を診断することができる標的遺伝子の組合を探そうとした。例えば、敏感性皮膚の場合、正常皮膚群に比べ、インターロイキン−1アルファと腫瘍壊死因子アルファ、細胞間接着分子−1(I−CAM1)などの免疫および炎症系統遺伝子の発現が著しく増加して現れる。この場合、過剰発現サイトカインと炎症を遮断することに主眼をおいて皮膚管理法を提供し、刺激性のある化粧品や美容薬物の投与は控えるべきであり、化粧品を投与する際には事前に貼布検査で過敏反応が現れないかを確認した後に投与する。さらに他の例で、深刻な皮膚老化がある場合、MMP−1の発現が増加し、組織メタロプロティンナーゼ阻害物質(TIMP)、プロコラーゲン−1とプロコラーゲン−3、スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)、上皮成長因子(EGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)の遺伝子の発現は減少する。この場合、MMP1を抑制し、コラーゲンと成長因子、抗酸化剤を補完することに主眼をおいて皮膚管理をする。
その他、前記した皮膚類型分類には含まれていないケースも現れる。例えば、メラニン関連遺伝子の発現に変化がある場合、しみなどの色素沈着が存在したり、好発する危険が大きくて、こういう場合、これらの遺伝子の発現を抑制することに主眼をおいて化粧品と美容薬物を選択する。
さらに、各標的遺伝子の発現程度と対象人の年齢との相関関係を調べて、年齢と密接な関係のある遺伝子を探そうとした。その結果、MMP−1の発現程度が年齢と正比例して現れることを確認し、MMP−1遺伝子の発現程度の検査が皮膚の年齢を予測する有力な手段になることが分かった。
以下、本実施例をさらに詳しく記述する。
但し、本遺伝子検査は、そのもので絶対的なものではないので、他の検査の結果と総合して評価することが重要である。また、症例別かつ部位別に多様な変形や混合型が現れることについてよく対処しなければならない。さらに、皮膚の類型は継続して変化する可能性があるので、皮膚管理の前後で比較検査が必要であり、さらに追跡検査を行い、皮膚を管理し続けていくことが重要である。さらに、元気で美しい皮膚を維持するためには、皮膚管理だけでなく、全身の健康の維持、適切な食事と栄養、良い生活習慣と精神健康が重要であることを心がけて、全体的に元気になれるようにトータルヘルスケアを行うことが重要である。
但し、本遺伝子検査は、そのもので絶対的なものではないので、他の検査の結果と総合して評価することが重要である。また、症例別かつ部位別に多様な変形や混合型が現れることについてよく対処しなければならない。さらに、皮膚の類型は継続して変化する可能性があるので、皮膚管理の前後で比較検査が必要であり、さらに追跡検査を行い、皮膚を管理し続けていくことが重要である。さらに、元気で美しい皮膚を維持するためには、皮膚管理だけでなく、全身の健康の維持、適切な食事と栄養、良い生活習慣と精神健康が重要であることを心がけて、全体的に元気になれるようにトータルヘルスケアを行うことが重要である。
29−1 遺伝子検査及びオーダーメイド式の皮膚管理の脂性皮膚群への応用
脂性皮膚群の場合、角質層の脂質と皮脂内の脂質との合成に核心的な役割をする酵素であるHMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoAカルボキシラーゼ、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)の遺伝子とアンドロゲン受容体遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。この結果は、これらの5種類の遺伝子の発現の増加が脂性皮膚発生の原因と密接に関連性していることを示している。従って、このような遺伝子検査の所見が認められた場合、皮膚は脂性皮膚として判定することができる。したがって、このような遺伝子の所見を示す場合、脂性皮膚に合わせて、過剰皮脂の除去に主眼をおいて次のように管理する。但し、この場合、注意しなければならないことは、脂性を抑制しすぎて表皮脂質を破壊すると、表皮障壁が破壊されて、乾性皮膚化する可能性があるので、バランスをとることが重要であり、弱いものから始めて段階的に強い美容薬物を用いることが好ましい。
脂性皮膚群の場合、角質層の脂質と皮脂内の脂質との合成に核心的な役割をする酵素であるHMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoAカルボキシラーゼ、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)の遺伝子とアンドロゲン受容体遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。この結果は、これらの5種類の遺伝子の発現の増加が脂性皮膚発生の原因と密接に関連性していることを示している。従って、このような遺伝子検査の所見が認められた場合、皮膚は脂性皮膚として判定することができる。したがって、このような遺伝子の所見を示す場合、脂性皮膚に合わせて、過剰皮脂の除去に主眼をおいて次のように管理する。但し、この場合、注意しなければならないことは、脂性を抑制しすぎて表皮脂質を破壊すると、表皮障壁が破壊されて、乾性皮膚化する可能性があるので、バランスをとることが重要であり、弱いものから始めて段階的に強い美容薬物を用いることが好ましい。
(ステップ1)洗浄:
石鹸とクレンジングローションおよびジェルを用いて洗顔をする。洗顔時の石鹸はサリチル酸の成分のあるバブル石鹸が適合する。
(ステップ2)トナーの使用:
洗顔後、マンサク収斂剤とアルコール成分の豊かな化粧水を用いて、油性の強い額と両まぶたの間、鼻などのいわゆるTゾーンに塗布して、皮脂を除去する。
(ステップ3)加湿剤の使用:
ビタミンB3(nicianamide)成分や自然のビタミンAであるレチノール系の成分が含まれている保湿剤を投与し、洗浄と共に皮膚の乾性化を防止する。
(ステップ4)皮脂の除去
残っている皮脂と結合して除去する重合体成分が入っているクリームを用いて、1週間で1〜3回パックやマッサージをして、油と老廃物を除去する。
(ステップ5)皮脂調節用の化粧品
残っている皮脂を除去するために、粉型の化粧品を用いる。
(ステップ6)ビタミン製剤
以上の方法でも解決できなくて過剰な皮脂の分泌が続いたり、にきびがひどく現れると、合成ビタミンA製剤(retinoids)を投与する。
石鹸とクレンジングローションおよびジェルを用いて洗顔をする。洗顔時の石鹸はサリチル酸の成分のあるバブル石鹸が適合する。
(ステップ2)トナーの使用:
洗顔後、マンサク収斂剤とアルコール成分の豊かな化粧水を用いて、油性の強い額と両まぶたの間、鼻などのいわゆるTゾーンに塗布して、皮脂を除去する。
(ステップ3)加湿剤の使用:
ビタミンB3(nicianamide)成分や自然のビタミンAであるレチノール系の成分が含まれている保湿剤を投与し、洗浄と共に皮膚の乾性化を防止する。
(ステップ4)皮脂の除去
残っている皮脂と結合して除去する重合体成分が入っているクリームを用いて、1週間で1〜3回パックやマッサージをして、油と老廃物を除去する。
(ステップ5)皮脂調節用の化粧品
残っている皮脂を除去するために、粉型の化粧品を用いる。
(ステップ6)ビタミン製剤
以上の方法でも解決できなくて過剰な皮脂の分泌が続いたり、にきびがひどく現れると、合成ビタミンA製剤(retinoids)を投与する。
29−2 遺伝子検査及びオーダーメイド式の皮膚管理の乾性皮膚群のへの応用
乾性皮膚群の場合、表皮内の強力な水分含有物質であるヒアルロン酸を合成する酵素であるヒアルロン酸合成酵素−3(HAS−3)と水チャンネルタンパク質であるアクアポリン−3(AQP3)の遺伝子、表皮の天然保湿因子(NMF)の前駆物質であるプロフィラグリンの遺伝子と脂質合成酵素であるHMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)の遺伝子、またプロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少して現れた。また、MMP−1遺伝子の発現は増加して現れた。このような結果は、乾性皮膚の発生原因が、前記した遺伝子の変化と深い関連があることを示し、皮膚で自然の保湿因子を生成することに問題があって水分を作ることができない場合、脂質代謝異常やコラーゲンタンパク合成に障害があって表皮障壁が損傷され、これによって水分が消失されることにより、乾性皮膚が発生すると思われる。これはまた乾性皮膚が皮膚の障壁損傷および老化と深い関連があり、皮膚障壁に損傷があって発病する各種の皮膚疾患、例えば、湿疹や乾癬、魚鱗癬、アトピー性皮膚炎、また、老人性皮膚、糖尿患者の皮膚などで乾性皮膚がよく発生することも前記したメカニズムが原因であると考えることができる。また、前記した遺伝子変化の所見を示す場合、乾性皮膚として判定することができることを示す。したがって、この場合、乾性皮膚として判定して、その根本的な原因を解決することに、すなわち、角質層に不足している水分を供給して維持し、皮膚保護障壁を補完させて水分が消失されないようにすることに主眼をおいて、これと共に掻痒感と灼熱感などの症状を解決する。その具体的な方法をまとめると、次のようである。
乾性皮膚群の場合、表皮内の強力な水分含有物質であるヒアルロン酸を合成する酵素であるヒアルロン酸合成酵素−3(HAS−3)と水チャンネルタンパク質であるアクアポリン−3(AQP3)の遺伝子、表皮の天然保湿因子(NMF)の前駆物質であるプロフィラグリンの遺伝子と脂質合成酵素であるHMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)の遺伝子、またプロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少して現れた。また、MMP−1遺伝子の発現は増加して現れた。このような結果は、乾性皮膚の発生原因が、前記した遺伝子の変化と深い関連があることを示し、皮膚で自然の保湿因子を生成することに問題があって水分を作ることができない場合、脂質代謝異常やコラーゲンタンパク合成に障害があって表皮障壁が損傷され、これによって水分が消失されることにより、乾性皮膚が発生すると思われる。これはまた乾性皮膚が皮膚の障壁損傷および老化と深い関連があり、皮膚障壁に損傷があって発病する各種の皮膚疾患、例えば、湿疹や乾癬、魚鱗癬、アトピー性皮膚炎、また、老人性皮膚、糖尿患者の皮膚などで乾性皮膚がよく発生することも前記したメカニズムが原因であると考えることができる。また、前記した遺伝子変化の所見を示す場合、乾性皮膚として判定することができることを示す。したがって、この場合、乾性皮膚として判定して、その根本的な原因を解決することに、すなわち、角質層に不足している水分を供給して維持し、皮膚保護障壁を補完させて水分が消失されないようにすることに主眼をおいて、これと共に掻痒感と灼熱感などの症状を解決する。その具体的な方法をまとめると、次のようである。
1)弱い界面活性剤が含まれている石鹸とボディークレンザーを用いて洗顔をし、過度な洗浄は避けるようにする。なるべく石鹸の使用は控えるか、または軽く使うことにする。摩擦の激しい衣服はなるべく避けるようにする。
2)入浴とシャワーの回数をなるべく減らし、室内温度はなるべく低く維持し、室内の湿度も適当に維持する。
3)洗顔後にはアルコール含有量が低く、柔軟効果の良い化粧水を使用する。
4)栄養化粧水は油分の多いものを使用する。
5)洗顔後には保湿効果の良い、ビタミンAとC、Eが含まれているクリームとエッセンス、オイルを塗って、水分を供給する。
6)小じわにはアイクリームやエッセンスを周期的に使用する。
7)週1〜2回でパックやマッサージを定期的に行う。
8)ビタミンA含有飲食物の摂取を勧める。
9)皮膚に水分を供給して維持することができる保湿剤乃至皮膚湿潤剤を投与する。アミノ酸と尿素、ピロリドンカルボン酸(PCA)、乳酸ナトリウムのような天然保湿物質、保湿効果と皮膚障壁の再建に役立つビタミンであるパンテノール、そしてグリセロールやグリセリンのようなポリオール系の製品、あるいは高分子保湿剤であるヒアルロン酸やコドロイチン硫酸塩、コラーゲンなどを投与する。
10)皮膚表面に不透過性の膜を形成して、水分損失を防止する皮膚密閉剤を投与する。ワセリン系物質とラノリン、ホホバ油、ココアバター、オリーブ油、ジメチコーン、シクロメチコンなどと脂肪の複合体が適合する。
11)皮膚表面をなめらかで軟らかくする水中油型または油中水型の皮膚軟化剤を投与する。この成分としては、セチルステアレイトとジカプリルマレート、安息香酸アルキルC12−15などを混合する。
12)表皮角質に存在する脂質を代替することができる脂質を投与して、皮膚障壁を回復させる。この場合の脂質は、自然の皮膚角質の成分と同一に、すなわち、セラマイドとコレステロール、遊離脂肪酸を同じモル比で、あるいはセラマイドとコレステロールを強化した形態で混合した天然の脂質複合体を投与することが重要である。
13)皮膚薬剤の使用はなるべく避けた方が良いが、掻痒症が激しかったり、皮膚に2次的な変化が伴われると、その時に限って副腎皮質ホルモン剤や抗ヒスタミン剤を使用する。
2)入浴とシャワーの回数をなるべく減らし、室内温度はなるべく低く維持し、室内の湿度も適当に維持する。
3)洗顔後にはアルコール含有量が低く、柔軟効果の良い化粧水を使用する。
4)栄養化粧水は油分の多いものを使用する。
5)洗顔後には保湿効果の良い、ビタミンAとC、Eが含まれているクリームとエッセンス、オイルを塗って、水分を供給する。
6)小じわにはアイクリームやエッセンスを周期的に使用する。
7)週1〜2回でパックやマッサージを定期的に行う。
8)ビタミンA含有飲食物の摂取を勧める。
9)皮膚に水分を供給して維持することができる保湿剤乃至皮膚湿潤剤を投与する。アミノ酸と尿素、ピロリドンカルボン酸(PCA)、乳酸ナトリウムのような天然保湿物質、保湿効果と皮膚障壁の再建に役立つビタミンであるパンテノール、そしてグリセロールやグリセリンのようなポリオール系の製品、あるいは高分子保湿剤であるヒアルロン酸やコドロイチン硫酸塩、コラーゲンなどを投与する。
10)皮膚表面に不透過性の膜を形成して、水分損失を防止する皮膚密閉剤を投与する。ワセリン系物質とラノリン、ホホバ油、ココアバター、オリーブ油、ジメチコーン、シクロメチコンなどと脂肪の複合体が適合する。
11)皮膚表面をなめらかで軟らかくする水中油型または油中水型の皮膚軟化剤を投与する。この成分としては、セチルステアレイトとジカプリルマレート、安息香酸アルキルC12−15などを混合する。
12)表皮角質に存在する脂質を代替することができる脂質を投与して、皮膚障壁を回復させる。この場合の脂質は、自然の皮膚角質の成分と同一に、すなわち、セラマイドとコレステロール、遊離脂肪酸を同じモル比で、あるいはセラマイドとコレステロールを強化した形態で混合した天然の脂質複合体を投与することが重要である。
13)皮膚薬剤の使用はなるべく避けた方が良いが、掻痒症が激しかったり、皮膚に2次的な変化が伴われると、その時に限って副腎皮質ホルモン剤や抗ヒスタミン剤を使用する。
29−3. 遺伝子検査及びオーダーメイド式の皮膚管理の複合性皮膚群への応用
複合皮膚は、ほぼ常に額、鼻、顎などのいわゆるTゾーンは脂性で、頬と目周りのいわゆるUゾーンは正常または乾性で現れた。この場合、Tゾーンの遺伝子検査では前記の実施例30−1のように、HMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPTの遺伝子とアンドロゲン受容体遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。また、UゾーンではHAS−3とAQP3、プロフィラグリン、HMG CoAレダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPT、プロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少して現れた。これらの場合、部位別に、また部位別の遺伝子検査の所見により、脂性である部位は29−1、また乾性である部位は29−2における用法通り、相違に皮膚管理をすると良い。
複合皮膚は、ほぼ常に額、鼻、顎などのいわゆるTゾーンは脂性で、頬と目周りのいわゆるUゾーンは正常または乾性で現れた。この場合、Tゾーンの遺伝子検査では前記の実施例30−1のように、HMG CoAレダクターゼと脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPTの遺伝子とアンドロゲン受容体遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。また、UゾーンではHAS−3とAQP3、プロフィラグリン、HMG CoAレダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPT、プロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少して現れた。これらの場合、部位別に、また部位別の遺伝子検査の所見により、脂性である部位は29−1、また乾性である部位は29−2における用法通り、相違に皮膚管理をすると良い。
29−4 遺伝子検査及びオーダーメイド式の皮膚管理の敏感性皮膚群への応用
敏感性皮膚の場合、正常皮膚群に比べ、インターロイキン−1 アルファ(IL1α)と腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)、I−CAMなどの免疫および炎症系の遺伝子の発現が著しく増加して現れた。また、乾性皮膚群のそれと同じ遺伝子検査の所見、すなわち、MMP1遺伝子の発現増加とプロフィラグリン、HMG CoAレダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPT、プロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少した所見が現れた。このような結果は、敏感性皮膚の発生原因が、1次的に、外部の刺激、あるいは内因的刺激により、表皮の角質細胞でサイトカインの発現が増加され、これによって免疫細胞および血管内皮の移動と活性化を促進して、炎症を引き起こすためであると考えることができる。これは、また敏感性皮膚の場合、皮膚の障壁損傷と乾性皮膚を伴いやすいことを示す。また、前記したIL−1α、TNFα遺伝子の過発現の所見を示す場合、敏感性皮膚として判定することができることを示す。したがって、この場合、敏感性皮膚として判定し、その根本的な原因を解決することに、すなわち刺激を減らし、免疫発動と炎症を抑制することに主眼をおいて、次のように管理する。
敏感性皮膚の場合、正常皮膚群に比べ、インターロイキン−1 アルファ(IL1α)と腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)、I−CAMなどの免疫および炎症系の遺伝子の発現が著しく増加して現れた。また、乾性皮膚群のそれと同じ遺伝子検査の所見、すなわち、MMP1遺伝子の発現増加とプロフィラグリン、HMG CoAレダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoA カルボキシラーゼ、SPT、プロコラーゲン−1遺伝子の発現が正常皮膚群に比べて有意に減少した所見が現れた。このような結果は、敏感性皮膚の発生原因が、1次的に、外部の刺激、あるいは内因的刺激により、表皮の角質細胞でサイトカインの発現が増加され、これによって免疫細胞および血管内皮の移動と活性化を促進して、炎症を引き起こすためであると考えることができる。これは、また敏感性皮膚の場合、皮膚の障壁損傷と乾性皮膚を伴いやすいことを示す。また、前記したIL−1α、TNFα遺伝子の過発現の所見を示す場合、敏感性皮膚として判定することができることを示す。したがって、この場合、敏感性皮膚として判定し、その根本的な原因を解決することに、すなわち刺激を減らし、免疫発動と炎症を抑制することに主眼をおいて、次のように管理する。
1)生活習慣と環境を変えるようにする。皮膚に刺激を与える物質や環境は回避する。高温での入浴やサウナなどの急激な温度変化は避け、過度な摩擦や長時間の入浴も避けるようにする。日光露出もなるべく避けるようにする。悪化させる食べ物は避け、熱い食べ物の摂取はなるべく減らすようにする。ペットや毛ふとん、ダニなどの周囲環境は改善させる。精神的ストレスは緩和させる。
2)クレンジング、化粧水の使用時に低刺激製品を用いるようにする。洗顔時に弱アルカリ性の石鹸を用いて激しい刺激を減らすようにする。
3)モイスチャーローションやクリームで適当な油分と水分を供給する。
4)刺激性のある化粧品や美容薬物の投与は控えるべきであり、化粧品を投与する時には事前に貼布検査で過敏反応が現れないかを確認した後、投与することが原則である。
5)最も推奨すべきの化粧品の成分として、皮膚に刺激を与えず、炎症を減らすアラントインとビサボロール、また皮膚保湿と皮膚障壁の再建の効果に優れているパンテノールが良い。炎症が激しい場合、あるいはIL−1αとTNFαの遺伝子の発現程度がベータアクチン対比1.0以上で非常に高い場合には、緑茶成分の化粧品を用いることも良い。
6)日光に過剰に露出される場合には、強力な日光遮断クリームやローションを塗るようにする。
2)クレンジング、化粧水の使用時に低刺激製品を用いるようにする。洗顔時に弱アルカリ性の石鹸を用いて激しい刺激を減らすようにする。
3)モイスチャーローションやクリームで適当な油分と水分を供給する。
4)刺激性のある化粧品や美容薬物の投与は控えるべきであり、化粧品を投与する時には事前に貼布検査で過敏反応が現れないかを確認した後、投与することが原則である。
5)最も推奨すべきの化粧品の成分として、皮膚に刺激を与えず、炎症を減らすアラントインとビサボロール、また皮膚保湿と皮膚障壁の再建の効果に優れているパンテノールが良い。炎症が激しい場合、あるいはIL−1αとTNFαの遺伝子の発現程度がベータアクチン対比1.0以上で非常に高い場合には、緑茶成分の化粧品を用いることも良い。
6)日光に過剰に露出される場合には、強力な日光遮断クリームやローションを塗るようにする。
29−5 遺伝子検査及びオーダーメイド式の皮膚管理の老化皮膚群への応用
老化皮膚、特に光老化皮膚の場合、多数の遺伝子の発現の変化が現れた。第一に、真皮の主成分タンパクであるコラーゲンを分解する酵素であるMMP−1の発現が著しく減少され、プロコラーゲン−1とプロコラーゲン−3、TIMPの発現が増加され、真皮繊維の欠損が現れた。第二に、皮膚障壁の脂質を生産する酵素であるHMG CoA レダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoAカルボキシラーゼ、SPT、また天然保湿因子の前駆物質であるプロフィラグリンの遺伝子発現が全部減少されて現れ、皮膚障壁の欠損が起こることを示した。第三に、皮膚に生じた過酸化物であるスーパーオキサイド基を除去し、これによる損傷を防ぐ重要酵素であるスーパーオキサイドジスムターゼの発現が減少して現れ、皮膚内の重要な抗酸化機転が不全になることを示した。第四に、皮膚組織の再生に必要な成長因子である上皮細胞成長因子(EGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(basic FGF)、また血管形成因子である血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現が著しく減少され、これらの成長因子の不足と組織再生不全が老化の重要原因になり得ることを示した。さらに、光老化皮膚群の場合には、前記した変化の他に、エラフィン遺伝子の発現が増加し、エラスチン分解酵素が減少して現れた。このような結果は、皮膚老化の発生原因が前記した多数遺伝子の発現変化に伴う総体的な結果であり、皮膚組織の構造と機能の総体的な不全によって来ることを示す。また、年齢に関係なく、前記した遺伝子の変化を見せる場合、深刻な皮膚老化があると判定することができる。したがって、この場合、遺伝子検査に現れた根本的な原因を解決することに主眼をおいて、次のように管理する。
老化皮膚、特に光老化皮膚の場合、多数の遺伝子の発現の変化が現れた。第一に、真皮の主成分タンパクであるコラーゲンを分解する酵素であるMMP−1の発現が著しく減少され、プロコラーゲン−1とプロコラーゲン−3、TIMPの発現が増加され、真皮繊維の欠損が現れた。第二に、皮膚障壁の脂質を生産する酵素であるHMG CoA レダクターゼ、脂肪酸合成酵素、アセチル CoAカルボキシラーゼ、SPT、また天然保湿因子の前駆物質であるプロフィラグリンの遺伝子発現が全部減少されて現れ、皮膚障壁の欠損が起こることを示した。第三に、皮膚に生じた過酸化物であるスーパーオキサイド基を除去し、これによる損傷を防ぐ重要酵素であるスーパーオキサイドジスムターゼの発現が減少して現れ、皮膚内の重要な抗酸化機転が不全になることを示した。第四に、皮膚組織の再生に必要な成長因子である上皮細胞成長因子(EGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(basic FGF)、また血管形成因子である血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現が著しく減少され、これらの成長因子の不足と組織再生不全が老化の重要原因になり得ることを示した。さらに、光老化皮膚群の場合には、前記した変化の他に、エラフィン遺伝子の発現が増加し、エラスチン分解酵素が減少して現れた。このような結果は、皮膚老化の発生原因が前記した多数遺伝子の発現変化に伴う総体的な結果であり、皮膚組織の構造と機能の総体的な不全によって来ることを示す。また、年齢に関係なく、前記した遺伝子の変化を見せる場合、深刻な皮膚老化があると判定することができる。したがって、この場合、遺伝子検査に現れた根本的な原因を解決することに主眼をおいて、次のように管理する。
1)抗酸化剤物質を含有する化粧品を投与する。あるいはこれを経口で投与することも役立つ。坑酸化機能物質としては、植物性系とビタミン系がある。前者としては、緑茶抽出ポリフェノール、クェルセチン、ゲニステイン、ピクノジェノール、エラグ酸などがあり、後者としては、ビタミンEとビタミンC、ビタミンA製剤、アルファリポ酸、ユビキノン、イデベノンなどがある。
2)成長因子(EGF、KGF、bFGF)を含有する化粧品を投与することができる。
3)MMP1を抑制する成分またはコラーゲンを含有する化粧品を投与することができる。例えば、ペンタペプチドであるPal−KTTKSや1型コラーゲン断片(collagen−1 fragment)、緑茶抽出ポリペノール、クェルセチン、ノビリン、ネオバスタットなどがある。
4)表皮角質に存在する脂質を代替することができる脂質、特に、セラマイドとコレステロール、遊離脂肪酸を同じモル比あるいはセラマイドとコレステロールを強化した形態で混合した天然の脂質複合体(natural lipid mixture)を投与することが役立つ。
2)成長因子(EGF、KGF、bFGF)を含有する化粧品を投与することができる。
3)MMP1を抑制する成分またはコラーゲンを含有する化粧品を投与することができる。例えば、ペンタペプチドであるPal−KTTKSや1型コラーゲン断片(collagen−1 fragment)、緑茶抽出ポリペノール、クェルセチン、ノビリン、ネオバスタットなどがある。
4)表皮角質に存在する脂質を代替することができる脂質、特に、セラマイドとコレステロール、遊離脂肪酸を同じモル比あるいはセラマイドとコレステロールを強化した形態で混合した天然の脂質複合体(natural lipid mixture)を投与することが役立つ。
29−6. メラニン系遺伝子の発現異常とオーダーメイド式の皮膚管理への応用
本実施例の研究の対象の全200例中、00例はしみが明確に現れ、これらの群の場合、本皮膚遺伝子の検査時にチロシナーゼとTRP1、エンドセリン−1(ET1)の遺伝子発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。この中でチロシナーゼとTRP1はメラニンの生成に係る核心遺伝子であり、ET−1はメラニン細胞の増殖を調節するものと推測されるサイトカインである。このような結果は、これらの3つの遺伝子の過発現が皮膚色素の過沈着の原因と密接な関連があり、これらの遺伝子の過発現がある場合、皮膚色素の過沈着の高危険群として判定することができることを示す。
本実施例の研究の対象の全200例中、00例はしみが明確に現れ、これらの群の場合、本皮膚遺伝子の検査時にチロシナーゼとTRP1、エンドセリン−1(ET1)の遺伝子発現が正常皮膚群に比べて有意に増加して現れた。この中でチロシナーゼとTRP1はメラニンの生成に係る核心遺伝子であり、ET−1はメラニン細胞の増殖を調節するものと推測されるサイトカインである。このような結果は、これらの3つの遺伝子の過発現が皮膚色素の過沈着の原因と密接な関連があり、これらの遺伝子の過発現がある場合、皮膚色素の過沈着の高危険群として判定することができることを示す。
これらの高危険群の場合、根本的な原因であるチロシナーゼの活性や作用を抑制する美容薬物であるハイドロキノン(とアゼライン酸、コウジ酸、クラブリジン、アロエシン、ビタミンAやビタミンB3製剤などを投与する。最も考慮すべき用法は、4%ハイドロキノンをビタミンA製剤と共に先に投与し、以後、続いてアゼライン酸とコウジ酸、クラブリジンを含有する加湿剤を塗ることである。
29−7. 皮膚年齢の決定と皮膚管理への応用
本実施例の研究の対象の全150例中、58人は年齢の増加に伴って光老化現象が明確に現れ、これらの群の場合、本皮膚遺伝子検査の結果、正比例して発現量が増加するMMP1が図47のようである。通常、MMP1はコラーゲン分解酵素で、光老化が進行することに伴って発現量が増加すると知られている。特に、老化現象が現れ始める40歳を前後した時期に発現量の増減の幅が大きくなることが分かった。
本実施例の研究の対象の全150例中、58人は年齢の増加に伴って光老化現象が明確に現れ、これらの群の場合、本皮膚遺伝子検査の結果、正比例して発現量が増加するMMP1が図47のようである。通常、MMP1はコラーゲン分解酵素で、光老化が進行することに伴って発現量が増加すると知られている。特に、老化現象が現れ始める40歳を前後した時期に発現量の増減の幅が大きくなることが分かった。
通常、皮膚老化は25歳を前後して進行され始めると知られている。しかし、本格的に老化現象が現れ始めるのは40歳を前後した時期である。皮膚老化は様々な現象で現れるが、代表的な現象は皮脂分泌量が減少して皮膚乾燥になり、細胞再生が遅くなり、老化角質がたくさん積もって皮膚が粗くなる。また、表皮を支えるコラーゲンの合成量が減少され、エラスチン(弾力繊維)が変性されてシワが生じる。また、皮膚色が悪くなり、しみ、ダークスポットなどの過色素沈着症状が現れ、表皮が薄くなって皮膚保護機能が弱化される。その他の現象としては、皮膚の厚さの減少と係る皮膚障壁作用の低下による皮膚トラブルの増加を挙げることができる。このような生理的な作用は全部老化に係る遺伝子の発現量を測定することによって診断が可能である。
前記の説明のように、 様々な皮膚老化の中で、最もよくある重要な2つの類型は、内因性老化と光老化であり、本実施例の研究の対象の全150例中、58例は前記のような老化が進行される皮膚状態と評価され、これらは正常群に比べてテロメアの長さが短くなり、MMP1の発現量の増加がベータアクチン(内在性コントロール)対比10倍から1000倍以上有意に増加して現れた。このような結果は、テロメアの長さとMMP1遺伝子の過発現が皮膚老化の原因と密接な関連があることを意味する。特に、MMP1遺伝子の過発現がある場合、特に、ベータアクチン対比の発現比が0.001以上と現れる場合、皮膚老化の進行の危険群として判定することができることを示す。
本実施例では、MMP1遺伝子の発現様相を年齢別にデータベース化し(図47)、データベース上でその値の位置を位置づけることにより、被検査者の皮膚年齢を予測する。例えば、ある人のMMP1の相対発現比率が1e−3であると、この人の皮膚年齢は30代前半であると推定することができる。
Claims (27)
- 人体組職に付着および脱着することによって、組織を採取する用途で用いられるテープ部分;および
採取した組織保護し、保管し、及び移送するためのカード部分、を含む皮膚遺伝子カード。 - テープが人体に無害であり、かつ、医療用としての使用が認められた、低接着型の紙絆創膏である、請求項1に記載の皮膚遺伝子カード。
- カード部分が、紙カード、ガラススライド、OHPフィルム、プラスチック、ポリエステル、繊維、金属からなる群から選択される材料で構成される、請求項1に記載の皮膚遺伝子カード。
- カード部分が、高温高圧滅菌機で滅菌した後、DEPC処理した細胞溶解緩衝液と尿酸および/又はキトサンで浸漬した後、乾燥して製造される紙カードで構成される、請求項3に記載の皮膚遺伝子カード。
- 紙カードを水溶性キトサン水溶液の濃度が0.02%(w/v)乃至0.25%(w/v)の範囲の水溶性キトサン水溶液で浸漬した、請求項4に記載の皮膚遺伝子カード。
- 人体組職が、毛髪、口元、肛門周囲の皮膚粘膜境界部および口腔内粘膜で構成された群から選択される、請求項1に記載の皮膚遺伝子カード。
- 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードのテープ部分を、採取する人体皮膚部位に接着させる工程;及び
接着されたテープ部分を皮膚から脱着する工程を含む、皮膚遺伝子カードで人体組職を採取する方法。 - テープ部分を採取する人体皮膚部位に接着させる前に、、採取する皮膚部位と周囲皮膚にピーリングゲルを用いて角質を除去する工程をさらに含む、請求項7に記載の皮膚遺伝子カードで人体組職を採取する方法。
- テープ部分を人体皮膚部位に接着させた後、当該テープ部分を脱着する期間が1分乃至12時間である、請求項7に記載の皮膚遺伝子カードで人体組職を採取する方法。
- 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードを用いて人体組職を採取する工程;および
DNA抽出用の抽出手段を用いてDNAを分離する工程を含む、人体組職からDNAを分離する方法。 - 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードを用いて人体組職を採取する工程;および
RNA抽出用の抽出手段を用いてRNAを分離する工程を含む、人体組職からRNAを分離する方法。 - 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードから分離したDNAを別途の精製過程なしで用いてPCRする方法。
- 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードから分離したRNAを別途の精製過程なしで用いてRT−PCRする方法。
- 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードを用いて人体組職を採取した後、採取された組織からゲノムDNAを分離する工程;
分離したゲノムDNAを用いて、縦列型反復配列(STR)多型性を示す遺伝子を選定して、マルチプレックスPCRを行う工程;および
(3)PCRを通じて増幅された遺伝子情報を確認する工程を含む、皮膚遺伝子カードを用いた個人識別方法。 - 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードを用いて人体組職を採取した後、採取された組織からゲノムDNAを分離する工程;
分離したゲノムDNAを用いて、薬物代謝に係る遺伝子を選定して、マルチプレックスPCRを行う工程;および
PCRを通じて増幅された遺伝子情報を確認するステップを含む、皮膚遺伝子カードを用いた薬物遺伝体検査方法。 - 請求項1に記載の皮膚遺伝子カード;および
肥満、坑酸化ストレス、毒素除去、心血管疾患、ホルモン代謝、アレルギーおよび骨代謝に係る遺伝子からなる群から選択される遺伝子のマルチプレックスPCR用の順方向および逆方向プライマーを含む栄養遺伝体検査用キット。 - 請求項1に記載の皮膚遺伝子カード;および
疾病遺伝子を標的にする順方向および逆方向プライマーを含む疾病診断キット。 - 疾病が皮膚癌であり、遺伝子がメラノーマ抗体である、請求項17に記載の疾病診断キット。
- 疾病が、皮膚感染疾患であり、遺伝子は原因菌特異的な遺伝子である、請求項17に記載の疾病診断キット。
- 原因菌が、黄色ブドウ球菌である、請求項19に記載の疾病診断キット。
- 疾病が、性感染症であり、遺伝子は原因菌特異的な遺伝子である、請求項17に記載の疾病診断キット。
- 原因菌が、ナイセリア ゴノレエ(N.gonorrhea)とグラミジア トラコマチス(C.trachomatis)、マイコポラズマ ゼニタリウム(M、genitalum)、マイコプラズマ ホミニス(M.hominis)、ウレアプラズマ ウレアリチカム(U、urealyticum)、トリコデルマ ヴァキナリス(T.vaginalis)からなる群から選択される、請求項21に記載の疾病診断キット。
- 原因菌が、ヘモフィリス デュクレイ(H.ducreyi)、ガードネラ バギナリス(G.vaginalis)、トレポネーマ バリズム(T.pallidum)、単純ヘルペスウイルス、カンジダ・アルビカンス、ヒトハピローマウイルス(HPV)からなる群から選択される、請求項21に記載の疾病診断キット。
- 疾病遺伝子が、結核菌特異的な遺伝子である、請求項17に記載の疾病診断キット。
- 請求項1に記載の皮膚遺伝子カードを用いて人体組職を採取した後、採取された組織からゲノムRNAを分離する工程;
分離したゲノムRNAを用いて、皮膚の状態と健康に係る遺伝子を選定して、逆転写PCRを行う工程;および
PCRを通じて増幅された遺伝子発現量を確認する工程を含む、皮膚遺伝子カードを用いた皮膚遺伝子発現の検査方法。 - 遺伝子が、MMP1、プロコラーゲンA1、TIMP、エラスチン、エラスターゼ、エラフィン、スーパーオキシドジスムターゼ−1(MnSOD、SOD−1)、グルタチオンSトランスフェラーゼ、p53、テロメラーゼ、HAS3、AQP3、プロフィラグリン、チロシナーゼ、TRP−1、エンドセリン−1、TNF−α、I−CAM、MHC2、HMG−CoA、脂肪酸合成酵素、アセチルCoAカルボキシラーゼ、トランスフォーミング成長因子−β1、EGF、KGF、VEGF、5−αレダクターゼ、アンドロゲン受容器から選択される遺伝子とハウスキーピング遺伝子である、請求項25に記載の皮膚遺伝子発現の検査方法。
- 遺伝子発現量を確認する方法が、リアルタイムPCRである、請求項25に記載の皮膚遺伝子発現の検査方法。
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