JP2011511277A - エポチロンの分離及び精製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はエポチロンの分離及び精製方法に関する。具体的には、本発明はエポチロンB及びAの分離及び精製方法に関する。
エポチロンは微小管を安定化する新しい細胞毒性活性成分として、粘液細菌から生産された新規の天然細胞毒性成分である(Gerth, K. et. al., J. Antibiot. 49: 560-563 (1966)参照)。エポチロンは、人間の様々な固形癌に対して顕著な抗腫瘍作用を有するパクリタキセルと生物学的に類似している。すなわち、エポチロンは微小管を極めて安定的な状態にして有糸分裂を阻害する結果、パクリタキセルと同様の方法で癌細胞の分裂を抑制する。
エポチロンB及びエポチロンAの分離及び精製の従来技術に存在する欠点に対して、本発明の目的は、順相シリカゲルクロマトグラフィーを用いることによってエポチロンB及びエポチロンAの分離及び精製のための新規方法を提供することにある。
エポチロンB及びAを含むサンプルをC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して混合物を作り、当該混合物をシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記混合物をシリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて上記シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
画分を採取する工程と、
生成物を得る工程とを含む。
エポチロンB及びAを含むサンプルをC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して混合物を作り、当該混合物を第1順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記混合物を上記第1順相シリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて当該シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を採取する工程と、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合する工程と、
上記混合画分を濃縮した後に結晶化を行うことによってエポチロンB及びAを含む粗結晶を得る工程と、
エポチロンB及びAを含む上記粗結晶をC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して第2混合物を作った後、当該第2混合物を第2順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記第2混合物を第2順相シリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて上記シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
エポチロンBを含む画分及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ採取する工程とを含む。
C1 −C7 炭化水素は、石油エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、及びn−ヘプタンから選択された1つ以上であってもよく、より好ましくは石油エーテルであり、
C1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物は、ジクロロメタン、トリクロロメタン、及びブロモエタンから選択される1つ以上であってもよく、より好ましくはジクロロメタンであり、
C1 −C7 ケトンは、アセトン、ブタノン、及びこれらの組み合わせから選択されてもよく、より好ましくはアセトンであり、
C1 −C7 エステルは、酢酸エチル、酢酸イソブチル、及びこれらの組み合わせから選択されてもよく、より好ましくは酢酸エチルである。
粘液細菌の上記発酵培養液中に、第1非極性マクロ多孔質ポリマー吸着剤カラムの樹脂を添加し、振動ふるい分けによって濾過し、同時に水で洗浄して不純物を除去した後、当該樹脂をカラム内に導入し、アルコール溶液を用いて勾配溶離し、エポチロンB及びAを含む画分を混合する工程と、
エポチロンB及びAを含む上記混合画分を適切な濃度に希釈した後、当該希釈液を第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着剤カラムに導入し、アルコール溶液を用いて勾配溶離し、エポチロンB及びAを含む画分を採取し、エポチロンB及びAを含む当該画分を混合した後、エポチロンB及びAを含む上記サンプルを得る工程とによって行われる。
上記第1非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材からの画分は、HPLCの分析により、エポチロンB及びAの総量に基づいて50以上の発酵ユニットを有する;
上記第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材からの画分は、HPLCの分析により、エポチロンB及びAの総量に基づいて50以上の発酵ユニットを有する;
上記第1順相シリカゲルカラムからの画分は、HPLCの分析により、エポチロンB及びAの総量に基づいて80%以上のクロマトグラフィー純度を有する;
上記第2順相シリカゲルカラムからの画分は、HPLCの分析により、エポチロンBについて97.5%以上のクロマトグラフィー純度を有し、また、エポチロンAについて92.5%以上のクロマトグラフィー純度を有する。
逆相セミ分取カラム(Agilent ZORBAX Eclipse XDB-C18)、250*9.4mm、フィルター粒径5μm、流速1.5mL/分、249nmで測定、移動相としてメタノール:水=80:20を使用する方法;または、
分析カラム(SHIMADZU XOD-C18)、150*6.0mm、フィルター粒径5μm、流速1.0mL/分、249nmで測定、移動相としてアセトニトリル:メタノール:水=40:20:50を使用する方法。
(1)XAD−1600型樹脂が加えられた上記粘液細菌培養液を振動ふるいによって濾過し、同時に不純物を除くために水で洗浄した後、上記樹脂をカラムに導入し、容積で30%〜100%のエタノール溶液を用いて勾配溶離し、区分に分けて画分を採取し、HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ集め、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合する工程と、
(2)エポチロンB及びAを含む混合画分を希釈して適切な濃度のアルコール溶液を作る、または、上記混合画分を真空蒸発によって適切な容積まで濃縮した後に希釈して適切な濃度のアルコール溶液を作った後、上記アルコール溶液をH41型樹脂カラムに導入し、容積で30%〜80%のアルコール溶液を用いて勾配溶離し、区分に分けて画分を採取し、HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を集め、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合し、当該混合画分を真空蒸発によって乾燥するまで濃縮してエポチロンB及びAを含むサンプルを得る工程と、
(3)エポチロンB及びAを含む上記サンプルをトリクロロメタンまたはジクロロメタンに溶解し、上記混合物を第1順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合せずに、上記混合物を上記第1順相シリカゲルカラムに導入し、石油エーテル/アセトンの混合物または石油エーテル/酢酸エチルの混合物によって勾配溶離し、区分に分けて画分を採取し、HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を集め、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合し、当該混合画分を真空蒸発によって乾燥するまで濃縮し、酢酸エチル/n−ヘプタンの混合溶媒によって結晶化を行ってエポチロンB及びAを含む粗結晶を得る工程と、
(4)エポチロンB及びAを含む上記粗結晶をトリクロロメタンまたはジクロロメタンに溶解し、上記第2混合物を第2順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合せずに、上記第2混合物を上記第2順相シリカゲルカラムに導入し、石油エーテル/アセトンの混合物、または石油エーテル/アセトン/トリクロロメタンの混合物によって勾配溶離し、区分に分けて画分を採取し、HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む画分及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ集める工程と、
(5)酢酸エチル/n−ヘプタンによってエポチロンBを含む画分の結晶化を行い、エポチロンBを含む上記結晶をt−ブタノールに溶解し、当該溶液を凍結乾燥して、非晶質粉末の状態の高純度エポチロンB生成物を得る工程、及びエポチロンAをt−ブタノールに溶解した後、凍結乾燥して、非晶質粉末の状態の高純度エポチロンA生成物を得る工程。
図1は、エポチロンB及びエポチロンAの分離及び精製を示すフローチャートである。
(実施例1)
XAD−1600型の樹脂が加えられたエポチロンの発酵培養液3tを振動ふるい分けによって濾過し、水により洗浄した。30%エタノール溶液を用いて上記樹脂をカラムに導入し、その後カラムを95%エタノール溶液によって溶出した。区分に分けて画分を採取し、HPLCによる分析の後、エポチロンB及びAを含む画分を集めて混合した。HPLC(外部標準法)による分析の後、混合画分を、54.38gのエポチロンB及び110.50gのエポチロンAを含む10Lに濃縮した。
実施例1により得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gを、ジクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液を第2順相シリカゲルカラム(4cm*80cm、シリカゲル300g)に導入した。ジクロロメタンによってシリカゲルカラムを平衡化し、その後、比率が90:10、85:15、83:17、及び80:20の石油エーテル/アセトンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて混合し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.7%のエポチロンB 2.40g(収率89%)、及び95.8%のエポチロンA 1.90g(収率92%)が得られた。
実施例1により得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gをトリクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液を第2順相シリカゲルカラム(4cm*80cm、シリカゲル300g)に導入した。トリクロロメタンによってシリカゲルカラムを平衡化し、その後、比率が90:10:10、85:15:10、83:17:10、及び80:20:10の石油エーテル/アセトン/トリクロロメタンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて混合し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.9%のエポチロンB 2.48g(収率92%)、及び96.7%のエポチロンA 1.88g(収率90%)が得られた。
実施例1により得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gをジクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液を第2順相シリカゲルカラム(6cm*100cm、シリカゲル800g)に導入した。ジクロロメタンによってシリカゲルカラムを平衡化し、その後、比率が90:10:40、85:15:30、83:17:20、及び80:20:10の石油エーテル/アセトン/ジクロロメタンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて貯留し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.5%のエポチロンB 2.53g(収率94%)、及び97.8%のエポチロンA 1.94g(収率92%)が得られた。
実施例2〜4で得られたエポチロンBの再結晶化によって高純度のエポチロンBが得られた。また、得られたエポチロンAをシリカゲルにより再び精製することによって高純度のエポチロンAが得られた。
エポチロンB及びエポチロンAの非晶質粉末の作成
非晶質粉末を得るために、実施例5で得られた高純度のエポチロンB及びエポチロンAをそれぞれt−ブタノールに溶解して凍結乾燥した。
実施例1で得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gをジクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液を第2順相シリカゲルカラム(4cm*80cm、シリカゲル300g)に導入した。比率1:1の石油エーテル/アセトンによってシリカゲルカラムを平衡化し、その後、比率が90:10、85:15、83:17、及び80:20の石油エーテル/アセトンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて混合し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.3%のエポチロンB 0.94g(収率35%)、及び95.2%のエポチロンA 0.72g(収率35%)が得られた。
実施例1で得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gをジクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液を第2順相シリカゲルカラム(4cm*80cm、シリカゲル300g)に導入した。比率1:1の石油エーテル/ジクロロメタンによってシリカゲルカラムを平衡化し、その後、比率が90:10:10、85:15:10、83:17:10、及び80:20:10の石油エーテル/アセトン/トリクロロメタンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて混合し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.4%のエポチロンB 0.97g(収率36%)、及び95.7%のエポチロンA 0.83g(収率40%)が得られた。
実施例1で得られたエポチロンB及びAを含む粗結晶5gをジクロロメタン5mlに溶解した後、この溶液をシリカゲルと混合し、この混合物を真空化で乾燥させた。乾燥した混合物を第2順相シリカゲルカラム(4cm*80cm、シリカゲル300g)に導入した。上記シリカゲルカラムを乾式工程によって充填し、真空引きによって凝集させ、その後、比率90:10:10、85:15:10、83:17:10、及び80:20:10の石油エーテル/アセトン/ジクロロメタンを順に用いて勾配溶離した。区分に分けて画分を採取した。HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む所望の画分、及びエポチロンAを含む所望の画分をそれぞれ集めて混合し、その後、それぞれ乾燥するまで濃縮した。最終的に、98.7%のエポチロンB 0.81g(収率30%)、及び95.4%のエポチロンA 0.79g(収率34%)が得られた。
Claims (19)
- エポチロンを分離及び精製する方法であって、
エポチロンB及びAの分離及び精製を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって行う方法であり、上記方法は、
エポチロンB及びAを含むサンプルをC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して混合物を作り、当該混合物をシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記混合物をシリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて上記シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
画分を採取する工程と、
生成物を得る工程とを含むことを特徴とする方法。 - エポチロンB及びAを含むサンプルをC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して混合物を作り、当該混合物を第1順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記混合物を上記第1順相シリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて当該シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を採取する工程と、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合する工程と、
上記混合した画分を濃縮した後に結晶化を行うことによってエポチロンB及びAを含む粗結晶を得る工程と、
エポチロンB及びAを含む上記粗結晶をC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物に溶解して第2混合物を作った後、当該第2混合物を第2順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合しない工程と、
上記第2混合物を第2順相シリカゲルカラムに導入する工程と、
順相シリカゲルカラム溶離液を用いて当該シリカゲルカラムを勾配溶離する工程と、
エポチロンBを含む画分及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ採取する工程と、
エポチロンBを含む画分及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ濃縮し、エポチロンBを含む画分を結晶化する工程とを含む、請求項1に記載の方法。 - 上記第1順相シリカゲルカラムに用いられる上記シリカゲル:上記サンプルの質量比は、5〜10:1であり、
上記第2順相シリカゲルカラムに用いられる上記シリカゲル:上記粗結晶の質量比は、50〜200:1である、請求項2に記載の方法。 - 上記順相シリカゲルカラムを使用前にC1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物によって平衡化する、請求項3に記載の方法。
- 上記C1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物は、ジクロロメタン、トリクロロメタン、及びこれらの組み合わせから選択される1つである、請求項4に記載の方法。
- 上記順相シリカゲルカラム溶離液は、C1 −C7 炭化水素、C1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物、C1 −C7 ケトン、C1 −C7 エステル、またはそれらの任意の組み合わせであり、
C1 −C7 炭化水素は、石油エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、及びn−ヘプタンから選択された1つ以上であり、
C1 −C7 ハロゲン化アルキル化合物は、ジクロロメタン、トリクロロメタン、及びブロモエタンから選択される1つ以上であり、
C1 −C7 ケトンは、アセトン、ブタノン、及びこれらの組み合わせから選択され、
C1 −C7 エステルは、酢酸エチル、酢酸イソブチル、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項5に記載の方法。 - 上記順相シリカゲルカラム溶離液は、石油エーテル、酢酸エチル、アセトン、トリクロロメタン、及びジクロロメタンから選択される1つ、または2つ以上の組み合わせである、請求項6に記載の方法。
- 上記第1順相シリカゲルカラムの上記溶離液は、石油エーテルとアセトンとの組み合わせ、または石油エーテルと酢酸エチルとの組み合わせであり、
石油エーテル:アセトンの容積比は、3〜9:1であり、
石油エーテル:酢酸エチルの容積比は、1〜9:1である、請求項7に記載の方法。 - 上記第2順相シリカゲルカラムの上記溶離液は、アセトンと石油エーテルとの組み合わせ、または、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタンのいずれか一方と石油エーテルとアセトンとの組み合わせであり、
アセトンと石油エーテルとの上記組み合わせにおいて、アセトン:石油エーテルの容積比は1:3〜9であり、
ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのいずれか一方と石油エーテルとアセトンとの上記組み合わせにおいて、アセトン:石油エーテルの容積比は1:3〜9であり、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンの容積は総容積の5%〜50%である、請求項8に記載の方法。 - 上記シリカゲルカラムから溶出されたエポチロンB及びAを含む上記画分をHPLCにより測定する、請求項9に記載の方法。
- 結晶化のために用いる溶媒は、n−ヘプタン、酢酸エチル、またはそれらの組み合わせである、請求項10に記載の方法。
- 結晶化のために用いる上記溶媒は、容積比が1:1のn−ヘプタンと酢酸エチルとの組み合わせである、請求項11に記載の方法。
- 結晶化は、エポチロンB及びAを含む粗生成物、またはエポチロンBを含む粗生成物を、適当量の酢酸エチルに溶解したものにn−ヘプタンを加えて得られた溶液を室温に静置した後、4℃まで冷却して結晶を得ることによって行われる、請求項12に記載の方法。
- エポチロンB及びAを含む上記サンプルは、非極性マクロ多孔質ポリマー吸着剤を介して、粘液細菌の発酵培養液から分離された生成物である、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
- エポチロンB及びAを含む上記サンプルを、
粘液細菌の上記発酵培養液中に、第1非極性マクロ多孔質ポリマー吸着剤カラムの樹脂を添加し、振動ふるい分けによって濾過し、同時に水で洗浄して不純物を除去した後、当該樹脂をカラム内に導入し、アルコール溶液を用いて勾配溶離し、エポチロンB及びAを含む画分を混合する工程と、
エポチロンB及びAを含む当該混合した画分を適切な濃度に希釈した後、当該希釈液を第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着剤カラムに導入し、アルコール溶液を用いて勾配溶離し、エポチロンB及びAを含む画分を採取し、エポチロンB及びAを含む当該画分を混合した後、エポチロンB及びAを含む上記サンプルを得る工程と、
を含むプロセスによって準備する、請求項14に記載の方法。 - 上記第1非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材は、XAD−1600型樹脂であり、
上記第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材は、H41型樹脂である、請求項15に記載の方法。 - 上記第1非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材カラムに使用される溶離液は、容積で30%〜100%のエタノール溶液であり、
上記第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材カラムに使用される溶離液は、容積で30%〜80%のエタノール溶液である、請求項16に記載の方法。 - 上記第1及び上記第2非極性マクロ多孔質ポリマー吸着材カラムから溶出されたエポチロンB及びAを含む上記画分をHPLCによって測定する、請求項17に記載の方法。
- 上記順相シリカゲルカラムのクロマトグラフィーによってエポチロンB及びエポチロンAの精製及び分離を行う、請求項18に記載の方法であって、当該方法は、
(1)XAD−1600型樹脂が加えられた上記粘液細菌培養液を振動ふるいによって濾過し、同時に不純物を除くために水で洗浄した後、
上記樹脂をカラムに導入し、
容積で30%〜100%のエタノール溶液を用いて勾配溶離し、
区分に分けて画分を採取し、
HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ集め、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合する工程と、
(2)エポチロンB及びAを含む混合画分を希釈して適切な濃度のアルコール溶液を作る、または、上記混合画分を真空蒸発によって適切な容積まで濃縮した後に希釈して適切な濃度のアルコール溶液を作った後、
上記アルコール溶液をH41型樹脂カラムに導入し、
容積で30%〜80%のアルコール溶液を用いて勾配溶離し、
区分に分けて画分を採取し、
HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を集め、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合し、
当該混合画分を真空蒸発によって乾燥するまで濃縮してエポチロンB及びAを含むサンプルを得る工程と、
(3)エポチロンB及びAを含む上記サンプルをトリクロロメタンまたはジクロロメタンに溶解し、上記混合物を第1順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合せずに、
上記混合物を上記第1順相シリカゲルカラムに導入し、
石油エーテル/アセトンの混合物または石油エーテル/酢酸エチルの混合物によって勾配溶離し、
区分に分けて画分を採取し、
HPLCによる分析の後、エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を集め、
エポチロンB及びエポチロンAを含む画分を混合し、
当該混合画分を真空蒸発によって乾燥するまで濃縮し、
酢酸エチル/n−ヘプタンの混合溶媒によって結晶化を行ってエポチロンB及びAを含む粗結晶を得る工程と、
(4)エポチロンB及びAを含む上記粗結晶をトリクロロメタンまたはジクロロメタンに溶解し、上記第2混合物を第2順相シリカゲルカラムのシリカゲルと混合する、または混合せずに、
上記第2混合物を上記第2順相シリカゲルカラムに導入し、
石油エーテル/アセトンの混合物、または石油エーテル/アセトン/トリクロロメタンの混合物によって勾配溶離し、
区分に分けて画分を採取し、
HPLCによる分析の後、エポチロンBを含む画分及びエポチロンAを含む画分をそれぞれ集める工程と、
(5)酢酸エチル/n−ヘプタンによってエポチロンBを含む画分の結晶化を行い、
エポチロンBを含む上記結晶をt−ブタノールに溶解し、当該溶液を凍結乾燥して、非晶質粉末の状態の高純度エポチロンB生成物を得る工程、及び、
エポチロンAをt−ブタノールに溶解した後、凍結乾燥して、非晶質粉末の状態の高純度エポチロンA生成物を得る工程とを含む方法。
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