JP2011500237A - 内臓または体腔壁の欠陥を治療するための再生性の生体機能性コラーゲン生物基質の使用 - Google Patents

内臓または体腔壁の欠陥を治療するための再生性の生体機能性コラーゲン生物基質の使用 Download PDF

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Abstract

内臓膜または体腔壁膜および組織の欠陥を治療するための技術は、例えば、組織欠陥を患っているか、あるいは内臓膜または体腔壁膜の外科的治療を受ける患者において、内臓膜または体腔壁膜を修復および再生するようにコラーゲン生物基質を欠陥に適用することを含む。そのようなアプローチは、液体および空気の漏出等の持続性漏出およびそれらの結果を回避する。コラーゲン生物基質の使用は、随意に、フィブリンシーラント、付着防止剤、または両方と併せて、組織欠陥を患っている負傷患者、あるいは内臓膜または体腔壁膜の切除および他の手術等の手術を受ける被験体において、組織漏出または液体漏出を最小にすることができる。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2007年10月30日に出願された米国仮特許出願第60/983,776号(これは、全ての目的のために、参考として本明細書に援用される)の本出願であり、かつそれへの優先権の利益を主張する。
本発明の実施形態は、フィブリンシーラント、ポリエチレングリコール、または他の材料との結合に関わらず、内臓膜または体腔壁膜の欠陥を治療するため、例えば、術後の組織漏出および空気漏出を防止するための生体機能性(biofunctional)、再生性の再構成されたコラーゲン生物基質の使用を包含する。
長期にわたる術後の組織漏出および空気漏出は、肺切除および他の種類の内臓膜または体腔壁膜手術後の死亡の主な原因であり、疼痛および固定化に関連する、長期の排水時間をもたらす。これらの合併症は、患者が感染、出血、癒着、気胸、および気管支胸膜腔瘻を発症するリスクを高め、「長期入院」につながり、医療費を増大させる。この問題に対応するための外科的手技は、手術用シーラントの併用の有無に関わらず、縫合糸またはステープル装置の使用を含み、肺手術中の組織漏出または空気漏出を解消するには不十分であることが確認されており、成功していない。
多様な相補的自然および合成材料が試行されたが、肺切除中の組織漏出または空気漏出を克服する結果は様々である。これらの材料は、フィブリンシーラントおよび合成糊を含む。一部の例において、シーラントを使用して、縫合糸またはステープル線を補強した。しかしながら、それらはある程度の成功を収めたにすぎず、正確かつ精密な外科的手技に代わることはできない。さらに、内臓膜または体腔膜手術後の内部瘢痕、線維症、および癒着はよく知られており、そのような手術の所望されない副作用である。
結果として、組織再生を進行および制御して、肺組織における術後または外傷後組織漏出、液体漏出(例えば、血液、漿液、胆汁)または空気漏出を治療または予防するためのシステムおよび手技、および手術ならびに外傷後の組織治癒および再生プロセスを促進するためのシステムおよび手技を改善することが強く求められる。また、血液を吸収せず、再構築、再生、および創傷治癒プロセスを支援し、成長および内部成長(in−growth)を進行させる基質も必要とされる。さらに、肺を被覆する胸膜等の、切断された内臓の置換および産生を伴う手技が必要とされる。
本発明の実施形態は、そのようなニーズに対する解決策を提供する。本発明の側面は、切除後に内臓膜または体腔壁膜および組織血管を手術的に治療するため、および肺切除術後の肺組織欠陥または内臓胸膜等の内臓膜の欠陥を治療するために、随意にフィブリンシーラントと組み合わせて生体機能性コラーゲン生物基質を使用することを包含する。そのような手技の有効性は、内臓欠陥の修復および再生のためにコラーゲン生物基質を使用した動物試験の欠陥によって示すことができる。このコラーゲン生物基質は、特別な層構造を有する基質を提供し、ウマ由来の純粋な自然架橋コラーゲンを含む。生物基質は、切断された内臓または内臓膜の代用物として作用することができ、その後の治癒プロセス中は、細胞の内部成長および例えば、内臓新生胸膜の形成のための再生生物基質として作用し得る。生物基質は、液体漏出に対する有効な封止としても作用し得、肺または臓器機能が内臓膜における液体漏出の不在下で著しく改善される時に特に有利である。関連して、実施形態は、肺切除または他の肺手術において術後液体漏出を防止するため、または胸膜等の内臓膜の欠陥を治療するためのコラーゲン生物基質の使用を包含する。
本発明の実施形態は、随意にフィブリンシーラントと結合される、新規の生体機能性コラーゲン生物基質、および内臓膜または体腔壁膜を修復する、例えば、肺手術を受けている患者の体腔壁修復および組織再生を行う一方で、持続的な組織漏出、空気漏出、液体漏出等を予防または阻止するためのその使用を含む。手術用シーラントの単独使用またはステープルあるいは縫合線の支持としての使用は、一般にAAL(肺胞空気漏出)およびPAAL(持続性肺胞空気漏出)の発生を低減する際に有効ではない。対照的に、本発明の実施形態は、同時期の即時かつ広範囲の空気の滞留および随意に鬱血を認識することを目的として、組織欠陥の上、例えば、吹き込み損傷した肺の上でフィブリンシーラントとともに随意に適用されるコラーゲンフォイルの使用を包含する。この目的で使用されるコラーゲン生物基質のフォイル形成は、呼吸中に肺機能を改善することができる。コラーゲン生物基質のコラーゲン原線維は、置換および再生のための支持基質を提供し、線維芽細胞および修復細胞の移動を促進することができる。一部の例において、コラーゲン生物基質は、進行した細胞の成長、および例えば、肺の剥離に続く肺の内臓膜の欠陥を治療する際に、内臓および体腔壁膜の再生用の細胞外基質のデノボ形成のために提供される。
実施形態は、損傷、腫瘍、手術等の結果として、組織が損傷される場合に、実質的に無孔のコラーゲンフォイルを使用して、内臓または体腔壁組織、例えば哺乳動物の体腔壁組織を修復および再生する方法を包含する。無孔コラーゲンフォイルは、弾性、液密性および機密性であり、高い引張力を有する置換膜組成物を提供する、コラーゲン原線維を含む。無孔コラーゲンフォイルは、さらに再吸収可能であって生物基質を提供し、新生胸膜等の新生内臓膜または新生体腔壁膜が即時に形成され、ほんの数週間で自己胸膜等の自己膜と区別できなくなる。コラーゲンフォイルを形成するプロセスは、疾病伝播の可能性を低減し得る。
実施形態は、胸膜等の組織の表面上、または創傷表面と隣接組織との間、例えば、肺表面と胸壁との間の、術後または外傷後細胞癒着を治療または予防するための方法を含む。方法は、多層生物活性および生体機能性コラーゲン生物基質フォイルで組織を被覆するステップと、細胞の成長および組織修復を進行させるステップとを含み得る。方法は、組織を多層コラーゲンフォイル生物基質で被覆することによって哺乳動物の疾患を治療するステップも含み得る。方法は、細胞の内部成長の誘導および組織再生の制御のために生体機能性基質を提供することによって、癒着および創傷組織形成を阻止または予防するために有用である。実施形態は、AAL(肺胞空気漏出)またはPAAL(持続性肺胞空気漏出)を治療または阻止するための方法をさらに包含する。
一側面において、本発明の実施形態は、内臓または体腔壁膜の欠陥によって特徴付けられる、患者の疾患を治療するための方法を包含する。方法は、欠陥に生体機能性無孔多層コラーゲンフォイル生物基質を投与し、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長を進行させるステップを含み得る。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、実質的に液密性および気密性の層を、内臓または体腔壁欠陥と隣接組織との間に形成する。一部の例において、投与ステップは、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓または体腔壁欠陥にフィブリンシーラントで付着させるステップと、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓または体腔壁欠陥に手術用シーラントで付着させるステップと、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓または体腔壁欠陥に手術用縫合糸で付着させるステップと、圧入技術(pressure fitting technique)を利用するステップと、または多層コラーゲンフォイル生物基質と内臓あるいは体腔壁欠陥との間で自然癒着を利用するステップと、を含む。随意に、多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓または体腔壁欠陥に付着される。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合されるか、または被覆される。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の細胞の成長後、隣接組織との癒着を促進しない。多層コラーゲンフォイル生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の外面上で細胞の成長を進行させ得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、抗生物質等の賦形剤、防腐剤、成長因子、または多層コラーゲンフォイル生物基質の可撓性および弾性を補助する添加剤を含んでもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ウシ源、ブタ源、ウマ源、ヒツジ源、霊長類源、齧歯類源、またはヒト源等に由来するコラーゲンを含む。多層コラーゲンフォイル生物基質は、腱組織に由来するコラーゲンを含み得る。
別の側面において、本発明の実施形態は、哺乳動物の内臓膜または体腔壁膜を再生するための方法を包含する。方法は、内臓膜または体腔壁膜の欠陥をコラーゲンフォイルと接触させるステップを含み得る。フォイルは、化学物質または放射線によって架橋されないコラーゲン原線維の複数層の天然に存在しない生物基質を含んでもよい。生物基質は、実質的に無孔であってもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、実質的に液密性および気密性の層を、内臓膜または体腔壁膜と隣接組織との間に形成する。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓または体腔壁欠陥に付着され得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合されるか、または被覆されてもよい。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、隣接組織との癒着を促進しない。
さらに別の側面において、本発明の実施形態は、細胞の内部成長を誘導し、内臓膜または体腔壁膜の組織再生を制御して、哺乳動物の組織表面上の術後または外傷後癒着および線維症形成を予防する方法を包含する。方法は、組織を無孔微小多層コラーゲンフォイル生物基質と接触させるステップを含み得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、内臓膜または体腔壁膜欠陥と隣接組織との間で、実質的に液密性および機密性の層を形成してもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓膜または体腔壁膜欠陥とともに付着し得るか、または欠陥に付着させてもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコール等の材料と結合される。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、隣接組織との癒着を促進しない。
さらに別の側面において、本発明の実施形態は、哺乳動物の内臓または体腔壁欠陥を修復するための薬剤の製造における組成物の使用を包含する。当該組成物は、生物基質のコラーゲン層の間の間隙において細胞の成長を進行させる、微小多層コラーゲンフォイル生物基質を含んでもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、実質的に液密性および気密性の層を、臓器表面と隣接空洞または組織との間に形成し得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓膜または体腔壁膜に付着され得る。随意に、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合してもよい。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、隣接組織との癒着を促進しない。多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で実質的に無孔であり得る。随意に、多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で無孔であり得る。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、自然組織に再吸収および再構築され得る。組成物は、キット形態で提供され得るか、または入手可能であり得る。
別の側面において、本発明の実施形態は、内臓組織または体腔壁組織における術後の漏出を阻止する際に使用するためのコラーゲン生物基質を包含する。コラーゲン生物基質は、内臓組織または体腔壁組織を切除した後、術後的に適用して、組織漏出または空気漏出を防止または阻止することができる。コラーゲン生物基質は、線維芽細胞および他の組織再生細胞を補充することができる。一部の例において、コラーゲン生物基質は、コラーゲン層間の間隙を有するコラーゲン生物基質を含み、層間の細胞の成長を可能にする。コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて適用してもよい。コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて、肺手術後最長28日間、空気漏出を防止または阻止し得る。フィブリンシーラントは、フィブリンシーラントの上、またはフィブリンシーラントと組み合わせて適用されるコラーゲン生物基質とともに、欠陥の上に適用してもよい。一部の例において、コラーゲン生物基質で被覆された肺組織の領域は、フィブリンシーラントで被覆された肺組織の領域よりも迅速に再生する。
一側面において、本発明の実施形態は、内臓胸膜の欠陥によって特徴付けられる、患者の疾患を治療するための方法を包含する。方法は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長を進行させる、生体機能性無孔多層コラーゲンフォイル生物基質を欠陥に投与するステップを含んでもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、肺の外面と胸膜空洞との間に、実質的に液密性および気密性の層を形成し得る。当該投与ステップは、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓胸膜にフィブリンシーラントで付着させるステップと、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓胸膜に手術用シーラントで付着させるステップと、多層コラーゲンフォイル生物基質を内臓胸膜に手術用縫合糸で付着させるステップと、圧入技術を利用するステップ、または多層コラーゲンフォイル生物基質と内臓胸膜との間の自然癒着を利用するステップと、を含み得る。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓胸膜に付着される。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、体腔壁胸膜との癒着を促進しない。多層コラーゲンフォイル生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の外面上での細胞の成長を進行させ得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、防腐剤成長因子等の賦形剤、または多層コラーゲンフォイル生物基質の可撓性および弾性を補助する添加剤を含み得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、ウシ源、ブタ源、ウマ源、ヒツジ源、霊長類源、齧歯類源、またはヒト源等の供給源に由来するコラーゲンを含んでもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、腱組織に由来するコラーゲンを含む。
別の側面において、本発明の実施形態は、哺乳動物の内臓胸膜を再生するための方法を包含する。方法は、化学物質または放射線によって架橋されないコラーゲン原線維の複数層から成る天然に存在しない生物基質を有する、コラーゲンフォイルを内臓胸膜と接触させるステップを含み得る。生物基質は、実質的に無孔であってもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、肺の外面と胸膜空洞との間に、実質的に液密性および気密性の層を形成し得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓胸膜に付着されてもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコール等の抗癒着材料と結合されてもよい。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、体腔壁胸膜との癒着を促進しない。
さらに別の側面において、本発明の実施形態は、細胞の内部成長を誘導させ、組織再生を制御して、哺乳動物の肺組織の表面上での術後または外傷後癒着および線維症の形成を予防または阻止するため方法を包含する。方法は、肺組織を無孔微小多層コラーゲンフォイル生物基質と接触させるステップを含み得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、肺の外面と胸膜空洞との間に、実質的に液密性および気密性の層を形成し得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓胸膜に付着させてもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合されるか、または被覆される。一部の例において、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、体腔壁胸膜との癒着を促進しない。
さらに別の側面において、本発明の実施形態は、哺乳動物の内臓胸膜欠陥を修復するための薬剤の生成における組成物の使用を包含する。当該組成物は、微小多層コラーゲンフォイル生物基質を含んでもよい。多層コラーゲンフォイル生物基質は、生物基質のコラーゲン層の間の間隙において、細胞の内部成長を進行させることができる。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、肺の外面と胸膜空洞との間に、実質的に液密性および気密性の層を形成する。多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓胸膜に付着させてもよい。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される。随意に、生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、体腔壁胸膜との癒着を促進しない場合がある。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で実質的に無孔である。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で無孔である。多層コラーゲンフォイル生物基質は、自然組織に再吸収および再構築され得る。一部の例において、組成物はキット形態で入手可能である。
一部の側面において、本発明の実施形態は、肺における術後の空気漏出を阻止する際に使用するためのコラーゲン生物基質を包含する。コラーゲン生物基質は、肺切除または他の肺手術後に、術後的に適用して空気漏出を防止することができる。一部の例において、コラーゲン生物基質は、線維芽細胞および他の組織再生細胞を補充する。一部の例において、コラーゲン生物基質は、コラーゲン層間の間隙を有するコラーゲン生物基質を含み、層の間の細胞の成長を可能にする。随意に、コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて適用することができる。一部の例において、コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて、空気漏出を術後最長28日間予防する。一部の例において、フィブリンシーラントは、フィブリンシーラントの上またはフィブリンシーラントと組み合わせて適用されるコラーゲン生物基質とともに、欠陥の上に適用される。一部の例において、コラーゲン生物基質で被覆される肺組織の領域は、フィブリンシーラントで被覆される肺組織の領域よりも迅速に再生される。
本発明の性質および利点をより完全に理解するために、添付の図面と併せて、次の詳細な説明を参照する必要がある。
患者の胸部構造の選択側面を示す。 患者の胸部構造の選択側面および内臓膜ならびに組織の欠陥を示す。 患者の胸部構造の選択側面および内臓膜ならびに組織の欠陥を示す。 本発明の実施形態に従う、胸膜内臓膜および肺組織欠陥の治療手技の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、胸膜内臓膜および肺組織欠陥の治療手技の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、胸膜内臓膜および肺組織欠陥の治療手技の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、胸膜内臓膜および肺組織欠陥の治療手技の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、胸膜欠陥の治療手技の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、内臓膜欠陥を治療するためのコラーゲン生物基質の側面を示す。 本発明の実施形態に従う、生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の主に無孔または無孔液密性および気密性表面を示すSEM(走査電子顕微鏡)写真である。 ESEM(環境走査電子顕微鏡)条件下で撮影した写真であって、わずかに高湿度の雰囲気における自然に近い状態を意味し、本発明の実施形態に従う生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の側面から見た上表面を示す。 ESEM(環境走査電子顕微鏡)条件下で撮影した写真であって、わずかに高湿度の雰囲気における自然に近い状態を意味し、本発明の実施形態に従う生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の側面から見た上表面を示す。 本発明の実施形態に従う生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の下表面を示す、ESEM条件下で撮影した写真である。 本発明の実施形態に従う生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の下表面を示す、ESEM条件下で撮影した写真である。 本発明の実施形態に従う水和生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の表面を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に従う、生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の断面を示す、ESEM条件(加湿雰囲気)下で撮影した写真である。 本発明の実施形態に従う、生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の断面を示す、ESEM条件(加湿雰囲気)下で撮影した写真である。 本発明の実施形態に従う、生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の断面を示す、ESEM条件(加湿雰囲気)下で撮影した写真である。 本発明の実施形態に従う、乾燥生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の断面を示すSEM写真である。 本発明の実施形態に従う、乾燥生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の断面を示すSEM写真である。 胸膜内臓膜の切除後の組織欠陥または漏出および空気漏出を伴う肺組織を示す。 本発明の実施形態に従う、創傷表面上のコラーゲンフォイルの適用を示す。 本発明の実施形態に従う、肺の適用後組織漏出または空気漏出の水中評価(液体と気体を利用したテスト)を示す。 本発明の実施形態に従う、組織の細胞性を保護しながら、肺組織を被覆し、液密性および気密性の閉合を提供するコラーゲンフォイルを示す。 本発明の実施形態に従う、フィブリンシーラントで固定されたコラーゲンフォイル生物基質で封止される肺組織欠陥の組織学的スライドを示す。 本発明の実施形態に従う、細胞の高親和性を示すフィブリンシーラントで封止される肺組織の組織学的スライドを示す。 本発明の実施形態に従う、コラーゲン生物基質(スライドの下方部分)の封止組織の組織学的スライドを示す。 本発明の実施形態に従う、コラーゲン生物基質の間隙内での線維芽細胞の補充および内部成長を示す。 肺組織の表面上での胸膜内臓膜の正常な組織学的側面を表す。 本発明の実施形態に従う、移植4週間後の再構築されたコラーゲン生物基質および再生された内臓膜を示す。
体の様々な臓器に関連する漿膜は、通常、内臓層および体腔壁層を含む。漿膜腔は、心臓を包囲する心膜腔、肺を包囲する胸膜腔、および多数の腹部臓器を包囲する腹膜腔を含む。本発明の実施形態は、肺等の臓器において認められ得るような、組織および内臓膜または体腔壁膜の治療のためのコラーゲン生物基質の使用を包含する。肺は、薄く繊細な漿膜組織である胸膜内臓膜によって包囲される。胸膜内臓膜および肺組織への損傷は、例えば、異なる程度の切除とあわせて(肺切除術)、患者の生命にかかわる合併症を提示し得る。術後の組織漏出および空気漏出は、肺癌または線維症および気腫等の肺組織における他の病理に対する肺切除後に頻出する合併症である。空気漏出は、蓄膿症等の重篤な合併症をもたらし得るか、または胸膜腔チューブの必要性および入院を長期化させ得る。(例えば、肺切除の縫合またはステープル表面からの)空気の漏出は、肺手術後の罹患率および死亡率に悪影響を及ぼすことが知られている。
典型的な内臓膜は、内臓腹膜、内臓胸膜、および内臓心膜または心外膜を含む。上で示唆されるように、内臓膜は、心臓、肺、脾臓、胆嚢等の臓器を包囲し得る。典型的な体腔壁膜は、体腔壁腹膜、体腔壁胸膜、および体腔壁心膜を含む。そのような内臓膜または体腔壁膜の欠陥は、所望されない液体漏出をもたらし得る。肺、肝臓、腎臓、脾臓、および胸膜腔および腹腔の内臓膜または体腔壁膜は、傷害、切除、鬱血、フィブリン形成、損傷組織のフィブリンおよびコラーゲンを含む損傷等に対する同一または類似の創傷治癒反応を、創傷治癒および修復細胞、線維芽細胞の侵襲および修復細胞、細胞外基質/コラーゲン構造の再構築、および血管形成のガイドラインとして有する。線維芽細胞の反応および本明細書で開示される生体機能性コラーゲン生物基質に対する修復細胞は、例えば、生物基質の特性を所定の方法で使用することによって、例えば、線維芽細胞および修復細胞の進行した内部成長および制御によって、多数の内臓膜または体腔壁膜欠陥に関する同一または類似の原理に基づき得る。本発明の実施形態は、内臓膜あるいは体腔壁膜または組織の欠陥を治療するための手技を包含し、体腔壁および内臓膜欠陥または肺の漏出を治療するための手技を含む。通常、組織または臓器の一部としての内臓膜は、上皮/中皮細胞層および他の層を有し、体内で認められる他の種類の組織とは有意に異なる。本発明の実施形態に従って、多層生物活性コラーゲン生物基質を、細胞の成長の制御および内臓膜再生および回復、例えば、胸膜内臓膜再生における細胞外基質のデノボ形成に使用することができる。
患者へのコラーゲン生物基質の適用
ここで図面を参照して、図1は、患者の胸部構造の関連側面を示す。患者100の肺110は、内臓胸膜120に隣接し、被覆される。この内臓胸膜は、肺に直接付着し、胸壁150に隣接し、胸膜腔の内側を覆う外部体腔壁胸膜140によって包囲される。ここで示されるように、胸壁150は、肋骨152および肋間筋154を含む。
内臓膜120および体腔壁膜140は、ともに中皮を形成する。胸膜腔130は、胸膜内または体腔壁内空間として参照される場合が多く、内臓胸膜120と体腔壁胸膜140との間に配置される体腔または空間である。体腔壁層140は、胸膜液を胸膜腔130の中へ分泌し、胸膜液は内臓層120に再吸収される。
内臓胸膜120および体腔壁胸膜140は、肺の伸張した弾性状態のために、継続的に互いから離れる傾向があり、胸膜腔130内の胸膜内圧力の維持は、肺呼吸のために重要である。例えば、吸息中は胸膜腔130内に陰圧が存在し、呼息中は胸膜腔130内に陽圧が存在する。胸膜が障害を来すと、空気は胸膜腔130内に吸い込まれる可能性があり、2つの胸膜層を分離して、肺の崩壊をもたらし得る。したがって、内臓胸膜120および体腔壁胸膜140は、呼吸において重要な役割を果たし、膜および肺組織の空気漏出または欠陥は、患者に対して著しい危険性をもたらし得る。
関連して、胸膜腔130内の胸膜液の維持も患者の呼吸機能に重要である。液体は、平坦な胸膜表面を滑らかにし、例えば、通常の呼吸中に肺が拡大収縮する時に、肺と胸壁の内面との間の摩擦を低減することによって、肺が胸壁に対して容易に移動することを助ける。内臓胸膜120または体腔壁胸膜140は損傷して液体インターフェースが分断されると、気胸が起こり得る。
所定の肺手術手技または損傷が、患者の肺の組織、空気、または液体漏出をもたらし得る。例えば、内臓胸膜120は相補され得る。上述されるように、胸膜の完全性は、呼吸の機序において重要な役割を果たす。本明細書で説明されるコラーゲン生物基質の実施形態は、その多層平面構造への細胞の成長を促進または制御し、そのような肺の漏出または欠陥を予防または治療し、肺の平面液密性および機密性表面を維持または回復するために十分に適している。コラーゲン生物基質の弾性のために、患者が呼吸する時に、肺組織の移動に容易に対応することができる。
図2は、患者の胸腔の別の図を提供する。ここで示されるように、肺組織210は、内臓胸膜220によって包囲され、順に、体腔壁胸膜240によって包囲される。内臓胸膜は、いくつかの組織学層を含有する。第1の層は、中皮細胞の単一層を含み、第2の層は、疎性結合組織の中皮下層を含み、第3の層は、外部弾性薄膜の弾性層であり、第4の層は、リンパ管、大毛細血管、およびコラーゲンを含む間隙または疎性結合組織であり、第5の層は、内部弾性薄膜の弾性線維および肺と接触する線維組織を含む。内臓胸膜は、肺実質または組織および小葉間の裂溝を被覆する。胸壁250は、肋骨252および筋肉254を含む。図2は、肺切除領域または欠陥201も表し、それによって、肺胞または肺組織210が露出し、したがって肺の空気漏出202をもたらす。そのような欠陥は、例えば、執刀医のメスによって肺手術中に形成され得るか、または損傷の結果として形成され得る。内臓胸膜220が除去または相補されると、肺組織210と胸膜腔230との間の液体連結が確立される。内臓胸膜の除去は、肺胞が破裂するか、または胸膜腔に露出されると漏出をもたらし得る。一部の例において、損傷した細気管支も同様に胸膜腔に露出され得る。本発明の実施形態は、そのような液体連結を封止または軽減するための手技を包含する。例えば、液体漏出202は、コラーゲン生物基質を使用して閉合または被覆することができる。
図2Aは、患者の胸腔のさらに別の図を提供する。ここで示されるように、肺組織210aは、内臓胸膜220aによって包囲され、順に体腔壁胸膜240aによって包囲される。内臓胸膜は、いくつかの組織学的層を含む。第1の層は、中皮細胞の単一層を含み、第2の層は、疎性結合組織の中皮下層を含み、第3の層は、外部弾性薄膜の弾性層であり、第4の層は、リンパ管、大毛細血管、およびコラーゲンを含む間隙または疎性結合組織であり、第5の層は、内部弾性薄膜の弾性線維および肺と接触する線維組織を含む。内臓胸膜は、肺実質または組織および小葉間の裂溝を被覆する。胸壁250aは、肋骨250aおよび筋肉252aを含む。図2Aは、肺切除領域または欠陥201aも表し、それによって肺胞または肺組織210aが露出され、したがって肺の空気漏出202aをもたらす。そのような欠陥は、例えば、執刀医のメスによって肺手術中に形成され得るか、または損傷の結果として形成され得る。内臓胸膜220aが除去または相補されると、肺組織210aと胸膜腔230aとの間の液体連結が確立される。内臓胸膜の除去は、肺胞が破裂するか、または胸膜腔に露出されると漏出をもたらし得る。一部の例において、損傷した細気管支も同様に胸膜腔に露出され得る。本発明の実施形態は、そのような液体連結を封止または軽減するための手技を包含する。例えば、液体漏出202aは、コラーゲン生物基質で閉合または被覆することができる。
図3は、内臓膜320の欠陥305を示す。肺組織310は、胸膜腔330および体腔壁胸膜340に露出される。ここで示されるように、胸壁350は肋骨352および筋肉354を含む。液体漏出302は、肺組織310と胸膜腔330との間に存在し得る。例えば、露出または損傷した肺胞または細気管支と胸膜腔との間に液体連結が存在し得る。本発明の実施形態は、そのような液体連結を封止または軽減するための手技を包含する。例えば、液体漏出または空気漏出302は、コラーゲン生物基質で閉合または被覆することができる。
図4に示されるように、コラーゲンフォイル生物基質460は、患者の内臓胸膜420、表面肺組織410、または両方に付着され得る。コラーゲン生物基質は、それが付着される患者の内臓膜の開口をわずかに覆う。生物基質460は、肺表面410と、胸壁450に隣接する胸膜腔430または体腔壁膜440との間のバリアを提供する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質と内臓膜または肺表面組織との間の自然誘引を使用して、任意のシーラント、糊、縫合、または圧入技術を使用せずに、コラーゲンフォイル生物基質を内臓膜または肺表面組織に付着させる。一部の例において、生物基質は、水和されると、コラーゲンフォイルが患者の内臓膜の手術開口よりもわずかに大きく切断され得るように、事前に水和される。それによって、コラーゲンフォイルは、それが付着される患者の内臓膜の開口をわずかに覆う。一実施形態において、水和コラーゲンフォイルは、内蔵膜と約0.5cm〜約1cm重複するような大きさである。重複する量は、外科医の選好および技量によって異なり得る。
図5に示されるように、コラーゲンフォイルまたは生物基質560は、フィブリンシーラント570を使用して、患者の内臓膜520、表面肺組織510、または両方に付着され得る。手術使用が承認されたフィブリンシーラントの実施例は、TISSUCOL(登録商標)およびTISSEEL(登録商標)フィブリンシーラント(Baxter AG、オーストリア・ウィーン)を含む。代替として、手術使用が承認された手術用シーラントを利用してもよい。フィブリンシーラントまたは手術用シーラントは、液密性および機密性を形成するように、内臓膜を覆うコラーゲンフォイルの一部分の周囲に連続線で適用してもよい。コラーゲンフォイル生物基質は、それが付着される患者の内臓膜の開口をわずかに覆ってもよい。生物基質560は、随意にフィブリンシーラント570とともに、肺表面510と、胸壁550に隣接する胸膜腔530または体腔壁膜540との間にバリアを提供する。ここで表されるように、生物基質は、肺組織の表面またはその付近に位置付けられ、シーラントは、肺組織内のより深部に配置される。シーラントは、例えば、肺胞または気管支と胸膜腔との間のバリアに寄与することによって、欠陥の閉合を助け得る。
一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、他の産生物と併せて利用してもよい。例えば、コラーゲンフォイル生物基質を組織に適用し、本明細書で説明される手段のいずれかによって固定した後、抗癒合産生物をコラーゲンフォイル生物基質の上下表面または隣接組織に適用してもよい。図6は、内臓膜620の欠陥605をコラーゲンフォイルまたは生物基質660で治療するための修復手技を示す。随意に、コラーゲン生物基質660は、ポリエチレングリコール(PEG)等の抗癒着材料680で処理するか、またはそれと組み合わせることができる。例えば、PEGは、生物基質の表面上に適用、組込、結合、または被覆することができ、生物基質660と周囲組織との間の分離層として作動し得る。生物基質は、患者に適用されると、PEGを有する表面は、胸壁650に面するように配置することができる。肺表面に由来する線維芽細胞は、生物基質に移動することができ、PEGは、肺表面と体腔壁胸膜640または胸壁との間の癒着形成を予防または阻止し得る。したがって、PEGベースの産生物をコラーゲンフォイル生物基質の上下表面または両方、あるいは隣接組織に適用してもよい。一部の例において、PEGプレコートコラーゲン生物基質を使用してもよい。コラーゲンフォイル生物基質は、「滑りやすい」表面を形成することではなく、組織再生を進行させることによって癒着を予防するため、その動作は、細胞が癒着しない「滑りやすい」表面を一時的に形成する産生物を利用することによって、相補され得る。別の実施形態において、一面または両面が既にPEGベースの産生物で被覆されている、即時使用可能なコラーゲンフォイル生物基質を使用してもよい。随意に、生物基質660は、フィブリンシーラント670を使用して、患者の内臓胸膜620、表面肺組織610、または両方に付着され得る。生物基質660は、随意にフィブリンシーラント670と併せて、肺表面610と胸膜腔630、または胸壁650に隣接する体腔壁胸膜640との間にバリアを提供する。PEG層は、体腔壁膜に面する分離層を提供し得、また胸膜の移動を可能にする滑りやすい表面も提供し得る。またPEG層は、迅速に溶解および再吸収され得る。コラーゲン生物基質は、細胞の成長を進行させ、層状内臓膜の再生を強化する、多層生物活性再生材料を提供することができる。随意にフィブリノゲンおよびトロンビンを含むシーラントは、固定を可能にし、小間隙を充填して、数日または数週間で創傷の治癒および細胞の付着ならびに内部成長を支持することができる。ここで示されるように、シーラントは、損傷組織に面する。
一部の例において、抗癒着産生物は、コラーゲンフォイル生物基質の上下表面の両方に適用することができる。図6Aは、内臓胸膜620aの欠陥605aをそのようなコラーゲンフォイルまたは生物基質660aで治療するための修復手技を示す。胸壁650aは、肋骨652aおよび筋肉654aを含む。ここで表されるように、コラーゲン生物基質660aは、生物基質の一方で、ポリエチレングリコール(PEG)等の抗癒着材料680aで治療されるか、または結合され、また生物基質の他方でも、ポリエチレングリコール(PEG)等の抗癒着材料680bで治療されるか、または結合される。抗癒着材料680a、680bは、生物基質660aと周囲組織との間に分離層を提供し得る。生物基質が患者に適用されると、PEGを含む一表面は、体腔壁膜640aまたは胸壁650aに面して配置することができ、PEGを含む他表面は、肺組織610aに面して配置され得る。一部の実施形態において、滑りやすい外部PEG被覆680aは、呼吸中の内臓胸膜および体腔壁の自由な移動を促進することができ、損傷の一次閉合およびビスコース分離層の提供も助けることができる。コラーゲン生物基質660aは、細胞の成長の進行および健康な正常組織の再生および再構築、例えば、総称して回復を提供することができる。内部PEG被覆680a’は、空気漏出を有する肺組織に面して配置することができる。内部PEG被覆680a’は、肺組織610aにおける小間隙を充填することができ、即時、例えば、数時間内に加水分解されて再吸収され得、例えば、数日および数週間内に、障害なく生理的損傷の治癒を可能にする。そのような両面PEG被覆された生物基質は、生物基質の右側を上または上下逆に適用してもよいため、簡素な取り扱いを提供し得る。図6Bは、手術用メッシュ661bを有する、典型的な多層コラーゲン生物基質660bを示し、生物基質の強化された安定性および縫合性を提供し得る。手術用メッシュ661bは、多様な手術用繊維またはフエルトのいずれかを含み得、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン等の材料を含んでもよい。
使用する前に、乾燥コラーゲンフォイルを、例えば、生理食塩水中で水和してもよい。一実施形態において、生理食塩水は、0.9%塩化ナトリウム溶液を含む。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、賦形剤または薬物含有溶液中で水和される。コラーゲンフォイルの水和に必要な時間の長さは、フォイルの厚みに関連し得る。コラーゲンフォイルは、その全体領域の厚みが一定になるまで水和することができる。コラーゲンフォイル生物基質は、水または生理食塩水溶液中の崩壊に耐え得る。一実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約1秒から約1時間水和され得る。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約1秒から約30分間水和される。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約1秒から約20分間水和される。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約1秒から約10分間水和される。さらに別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約1分から約6分間水和される。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水に浸し、即時に取り出される。そのような半水和は、組織に対する強化した癒着をもたらし得る。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、生理食塩水中で約5分水和される。別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、移植前に水和されず、組織に適用されると即時に癒着および原位置での水和をもたらし得る。
本発明の実施形態は、第WO2004/108179号または第WO2007/137839号に説明されるような、多層コラーゲンフォイル生物基質の使用、製造、または適用を包含し、その内容は参照することによって本明細書に組み込まれる。上述のように、生物基質は、フィブリンシーラントと併用されてもよい。一部の例において、フィブリンシーラントは、生物基質の適用前に、治療部位または位置に適用され得る。一部の例において、フィブリンシーラントおよび生物基質は、ともに適用することができる。フィブリンシーラントは、通常、フィブリノゲンおよびトロンビンという2つの活性構成要素を含む。トロンビンは、架橋して、フィブリン生物基質を形成することができ、肺組織等の損傷した組織、およびコラーゲン生物基質の自然コラーゲン原線維に結合できる、フィブリンモノマーへのフィブリノゲンの変換を助ける。フィブリン糊は、患者自身の血清に由来する自己フィブリンシーラントを含んでもよい。一部の例において、コラーゲン生物基質は、フィブリノゲンと組み合わせて適用された後にトロンビンが適用される。一部の例において、フィブリノゲンが適用された後に、コラーゲン生物基質がトロンビンとともに適用される。一部の例において、コラーゲン生物基質は、フィブリノゲンおよびトロンビンと組み合わせて適用される。フィブリンシーラントは、生物基質の表面、例えば、生物基質を患者に適用する際に、肺表面に向かって後方に面する生物基質の側面上に適用することができる。フィブリンシーラントは、患者の肺組織への生物基質の固定または癒着を助けることができる。一部の例において、フィブリンシーラントは、肺組織の粗表面と生物基質との間の間隙を少なくとも部分的に充填することができる。したがって、シーラントは、生物基質と肺表面との間の密接な接触を促進し、細胞付着および細胞の成長を支持することができる。フィブリンシーラントは、薄層におけるコラーゲン生物基質に適用してもよい。フィブリンシーラントは、例えば、液体および気体に対するバリア特性も提供し得る。
随意に、コラーゲン生物基質、またはPEG層あるいはフィブリンシーラント等の生物基質に関連する構成要素は、着色剤で処理するか、または着色剤を含んでもよく、個人が生物基質の一方を他方と区別できるようにする。例えば、固定のためにフィブリンシーラントを含む生物基質の一方は、メチレンブルー等の着色剤または染料を含んでもよい。そのような可視マーカーは、生物基質を患者に適用する方法を結成する際に、外科医を助け得る。上述の実施例において、外科医は、青色側が肺表面に面するように、生物基質を適用することができる。
手術手技の一部として、外科医または他の医療専門家は、リンスを生物基質に適用することができる。例えば、外科医は、生物基質を患者組織に適用する前に、生物基質を生理食塩水で水和してもよい。患者に適用する際に、肺と胸壁との間の自然液体も、生物基質への水和を提供し得る。一部の例において、外科医は、必要に応じて、生物基質を患者に適用することができ、また生物基質を剥離して再配置してもよい。そのような手技は、適切に水和された生物基質を用いて促進され得る。水和は、生物基質が既に原位置にある場合に、溶液を用いて行うこともできる。
別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、フィブリンシーラントまたは手術用シーラントの継続線の有無に関わらず、自己内臓胸膜または肺表面に付着される場合に、液密性および気密性封止を生じる。別の実施形態において、内臓胸膜または肺表面を覆うコラーゲンフォイルは、フィブリンシーラントまたは手術用シーラントで点在させて、それを内臓胸膜または肺表面に付着させることができる。液密性封止固定は、出血を伴う隣接組織の接触に関連する合併症、例えば制御不能な出血およびフィブリン滲出による癒着形成の誘発を予防する時に有利となり得る。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントまたは手術用シーラントの連続線で組織に付着されると、液密性および気密性の封止をもたらす。さらなる実施例において、組織を覆うコラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントまたは手術用シーラントで点在させて、組織に付着させることができる。さらに別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、望ましい接触部位に位置付けられると、手術用縫合によって組織に付着される。コラーゲンフォイル生物基質が縫合される場合、張力のない縫合手技を使用して、フォイルの引裂を予防することができる。例えば、フィブリンシーラントで縫合線を封止することが望ましい場合がある。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、知られている圧入技術に従って位置付けおよび移植される。一部の手技において、コラーゲンフォイル生物基質は、望ましい移植部位に位置付けられ、周囲組織によって所定の位置に保持される。したがって、移植片は手術用縫合、フィブリンシーラント、または手術用封止糊を使用せずに、所定の位置に残存する。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、任意のシーラント、糊、縫合、または圧入技術を使用せずに、位置付けおよび移植される。この手技において、コラーゲンフォイル生物基質は、望ましい移植部位に位置付けられ、コラーゲンフォイル生物基質と哺乳類組織との間に生じる自然誘引または癒着によって所定の位置に保持される。別の実施例において、生物基質の半水和は、損傷した湿組織に対する癒着を増強することができる。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、組織に適用され、本明細書で説明される方法のいずれかによって固定され得、次いで、別のコラーゲンフォイル生物基質を隣接組織に適用し、本明細書で説明される方法のいずれかによって適用されてもよく、それによって、コラーゲンフォイル生物基質の隣接シートが生じる。
別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、望ましい移植部位に位置付けられると、それを手術的に縫合することによって、損傷した組織、例えば、内臓胸膜に付着される。この実施形態を利用して、コラーゲンフォイルを患者の自己内臓胸膜に付着させる。コラーゲンフォイルが縫合される場合、張力のない縫合手技を使用して、フォイルの引裂を予防してもよい。縫合線は、例えば、フィブリンシーラントで封止してもよい。
別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、圧入技術に従って位置付けおよび移植される。この手技において、コラーゲンフォイルは、望ましい移植部位に位置付けられ、それぞれの構造に存在する自然内部圧によって所定の位置に保持される。したがって、移植片は、手術用縫合、フィブリンシーラント、または組織糊を使用せずに、所定の位置に維持することができる。
別の実施形態において、コラーゲンフォイルは、任意のシーラント、糊、縫合糸、または圧入技術を使用せずに、位置付けおよび移植される。この手技において、コラーゲンフォイルは、望ましい移植部位に位置付けられ、コラーゲンフォイルと損傷組織、例えば実質との間に生じる自然誘引または癒着によって所定の位置に保持される。
コラーゲンフォイルは、先天性状態、出生異常、疾患、傷害、腫瘍切除、または患者の内臓膜を分断または貫通する他の手術手技によるヒト内臓組織、例えば、内臓胸膜組織を修復するための、または内臓膜、例えば、内臓胸膜の修復から利益を受け得る任意の他の状態において一時的な置換内臓膜移植片として利用することができる。コラーゲンフォイルは、多様な哺乳動物のいずれかの内臓膜組織を修復するために利用されてもよく、ヒツジ、サル、ウマ、ラット、マウス、ヒト、研究実動物、または他の哺乳動物を含むが、それらに限定されない。本発明の実施形態は、コラーゲンフォイルと、置換内臓膜としてのその調製および使用に関する説明書を含むキットをさらに対象とする。
組織を多層生体機能性コラーゲンフォイル生物基質で被覆する方法は、内臓膜の任意の損傷または欠陥の治療中に実施されてもよい。一部の例において、基質を患者に適用するステップは、肺手術の間または一部として行うことができる。一部の例において、多層コラーゲンフォイル生物基質は、修復細胞および再生細胞等の細胞を引き付け、それらの内部成長を複数の生物活性層に沿って、およびフォイル生物基質を通して、およびその上で進行させることができる。多層コラーゲンフォイル生物基質は、細胞の内部成長によって自然組織に再吸収および再構築され得る。層構造のコラーゲンフォイル生物基質は、インビボの細胞の内部成長のための生物活性および生体機能性足場として作用し得、再生および回復中に、層構造の自己コラーゲンを有する哺乳類組織によって置き換えられる。コラーゲンフォイル生物基質は、それが移植される哺乳動物によって再吸収され得る。この特性は、例えば図11A〜Cおよび12A〜Bに示されるように、自然架橋コラーゲン線維の生物機能およびコラーゲンフォイル生物基質の多層構造によって増強され得る。
一部の実施形態に従って、「多層コラーゲンフォイル生物基質で組織を被覆する」という表現は、一般に、組織を多層コラーゲンフォイル生物基質と物理的に接触させることを意味する。一部の実施形態において、組織を多層コラーゲンフォイル生物基質と接触させることによって、フォイルの移植をもたらす。多層コラーゲンフォイル生物基質の位置付けの実施例は、図3〜6および14に示される。一部の実施形態に従って、コラーゲン生物基質は、欠陥の上に適用される(オーバーレイ)。一部の実施形態に従って、コラーゲン生物基質は、欠陥の下に適用される(アンダーレイ)。
コラーゲン生物基質産生物は、多くの有用な特性を提供する。それらが係合する走化性相互作用は、内皮細胞および線維芽細胞の速やかな浸潤を促進し、順に、新たなコラーゲン自己線維を層内で産生および配置し、周囲構造における同時の限定的なリンパ球炎症反応は、コラーゲン生物基質の吸収を促進する。コラーゲンは、治療的に使用される止血特性も有する。血小板は、それら自体をコラーゲン構造上に配置し、崩壊することによって、凝固因子を放出し、結晶因子とともにフィブリン形成を促進する。
コラーゲン生物基質
一部の実施形態に従って、「多層コラーゲンフォイル生物基質」または「コラーゲン生物基質」あるいは「コラーゲンフォイル」という表現は、非コラーゲン構成要素を除去し、顕微鏡レベルの多層薄層構造でコラーゲン原線維のシートを形成するように処理される、自然コラーゲン原線維の生物基質(例えば、生体適合性および生体機能性材料の基質)を意味する。多層コラーゲンフォイルは、非コラーゲン構成要素を除去し、顕微鏡レベルの多層薄層構造でコラーゲン原線維のシートを形成して、同一の物理特性を有するように処理される、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、またはヒト源の任意の供給源に由来し得る。コラーゲンフォイル生物基質は、一部の実施形態に従って、電子顕微鏡を走査することによって決定可能であるように、実質的に無孔である。
一部の実施形態に従って、生体機能性多層フォイル生物基質の文脈において、本明細書で使用される「生体機能性」という用語は、生物基質が、動物の自然コラーゲン原線維に類似する方法で、動物の細胞により認識および利用される自然コラーゲン原線維で構成されることを意味する。例えば、非限定的に、そのような機能は、生体機能性コラーゲン原線維および多層構造に沿った修復および再生細胞の移動、および生体機能性コラーゲン原線維を含むか、または置換する細胞による新しい細胞外基質の沈着を含み得る。
一部の実施形態に従って、本明細書で使用される「天然に存在しない生物基質」という表現は、(i)天然材料に含まれるコラーゲン原線維が、天然材料のコラーゲン構造内のそれらの天然に存在する配置から移動または再配置される方法で、処理または加工される天然に存在する材料(すなわち、天然材料)、または(ii)コラーゲン原線維の配置を操作するように処理または加工される自然に存在しない材料(すなわち、組み換え材料等の非自然、人口材料)で形成される自然コラーゲン原線維を有する製造基質またはフレームワークを意味する。例えば、天然に存在しない生物基質は、機械的または化学的に加工された(例えば、研磨、裁断等)コラーゲンを含む出発物質から形成されてもよい。天然に存在するコラーゲンフレームワークの構造を保存する方法で、出発物質を処理または加工することにより形成されるコラーゲン生物基質は、天然に存在しない生物基質(例えば、細胞構成要素を除去するが、天然に存在するコラーゲン構造を保存するように処理される内皮組織)ではない。
一部の実施形態において、コラーゲンフォイル生物基質は、コラーゲン原線維を有する結合組織タンパク質を含む。例えば、コラーゲンフォイル生物基質は、I型コラーゲン原線維を有する結合組織タンパク質を有し得る。コラーゲン原線維を有することに加えて、コラーゲンフォイル生物基質は、賦形剤、防腐剤、成長因子、または最終産生物の可撓性および弾性を補助する添加剤を含んでもよい。コラーゲン原線維の各層は、実質的に無孔であり得る。一部の実施形態に従って、「実質的に無孔」という表現は、コラーゲン原線維が沈殿した結果として、コラーゲンフォイル生物基質に存在し、コラーゲンシートを形成する任意の孔が、原則的に互いから離れていることを意味し、当該孔は、コラーゲンフォイルの厚みを横断する方法で相互接続されない。コラーゲンフォイル生物基質に孔を形成する機械的穿孔は、孔ではない。一部の例において、材料は、実質的に無孔に見えず、1500倍の拡大で走査電子顕微鏡を使用して見ることができる。走査電子顕微鏡写真は、図7、8A〜B、9A〜B、および10に示されるように、コラーゲンフォイル生物基質の無孔性質を示す。
一部の実施形態に従って、コラーゲンフォイルは、それが移植される哺乳動物によって再吸収される。任意の特定の理論に制約されないが、この特性は、コラーゲンフォイルの構造によって強化され得ると考えられる。ブタコラーゲンフォイルの産生に利用される当該プロセスは、コラーゲン原線維の積層を形成する。各層の間には、患者の細胞および血管系が移動し、新生胸膜組織等の内臓膜または体腔壁膜組織を形成できる間隙がある。コラーゲン原線維の各層は、実質的に無孔であり得る。存在し得るいくつかの孔は、通常、互いに離れており、コラーゲン原線維の多層を通して相互接続しない。本発明の多層構造は、コラーゲンフォイルの液密特性および機密特性を強化する。
コラーゲンフォイル生物基質の実施形態は、多数の多方向に絡み合うコラーゲン原繊維を有する天然に存在しない多層コラーゲン膜を包含し得る。したがって、コラーゲン原線維は、平面に多方向様式で配置することができ、これらの平面は、多層構造を形成するシートを形成する。乾燥コラーゲンフォイル生物基質の図は、図7の顕微鏡写真(SEM)で見ることができ、コラーゲン原線維が組み込まれるコラーゲンフォイル生物基質の表面を示す。コラーゲン原線維は、わずかに湿気のある環境が自然に近い状態をもたらす、ESEM(環境走査電子顕微鏡)条件下で、コラーゲンフォイル生物基質の上面写真の表面で見ることができる。図8A〜Bに示されるように、表面は平滑に見え、実質的に無孔である。コラーゲンフォイル生物基質の底面の写真(ESEM)は、図9A〜Bに示されるように、コラーゲンフォイル生物基質の実質的な無孔性を示す。コラーゲン原線維は、明らかである。
複数層における2次元方向の自然コラーゲン原線維の固有配向は、例えば、高い水圧下にあっても、主に液密性および機密性に関与し、高い弾性ともに強い力を提供する。コラーゲンフォイル生物基質の多数の平行配向された薄いコラーゲン原線維層のために、この材料は、被覆後の血管を閉合する際に、体自体の内臓膜または体腔壁膜を一時的に置換するために好適であり、新しい組織およびコラーゲン構造を形成するための細胞の内部成長の生体機能性生物基質足場を提供する。複数層構造は、コラーゲンフォイル生物基質の液密特性および気密特性を強化できる。
コラーゲンフォイルを使用して、哺乳動物の内臓膜組織を修復する前に、乾燥コラーゲンフォイル材料は、水和されてもよい。図10は、コラーゲン原線維が明確に示される、水和コラーゲンフォイルの表面を示すSEM写真である。表面の実質的な無孔性は写真から明らかである。
一部の実施形態に従って、コラーゲンフォイル生物基質は、実質的に無孔であり、コラーゲン原線維の層の間に間隙が存在する。コラーゲンフォイル生物基質は、ページの積層に類似し得、各ページは実質的に平滑で無孔であり、各ページの間にスペースを有する。乾燥形態である場合、間隙はより顕著であり得る。コラーゲンフォイル生物基質が、わずかに湿った環境において自然に近い状態で観察される場合、間隙は減少する。コラーゲンフォイル生物基質の間隙の減少および層状特性は、図11A〜Cの湿った環境におけるコラーゲンフォイル生物基質の断面写真において示される。湿ったESEM状態は、自然な状態に近づき得る。材料は、非常に固くパックされるシートの積層のような構造を明らかにする。コラーゲン層の間の間隙が明らかである。相対的に、図12A〜Bは、乾燥コラーゲンフォイルを示すESEM写真である。コラーゲンの複数層と、コラーゲン層の間の間隙が明らかである。液密特性および気密特性を促進することに加えて、多数の平行配向されたコラーゲンフォイル生物基質の薄いコラーゲン原線維層は、体自体の組織のデノボ構成のための細胞の内部成長の生物学的に同等の生体機能性足場として同時に機能する。
一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質の量変化は、水和される場合、少しであるか、またはごくわずかである。コラーゲンフォイル生物基質は、水和されている際に、その大きさおよび形状を実質的に保持し、水和後も優れた形状安定性を有し、組織との接触後の膨張または収縮に問題を生じない。水和および移植されると、コラーゲンフォイル生物基質の実施形態は、手術縫合を引裂するか、またはフィブリンまたは患者の組織に対してコラーゲンフォイル生物基質を保持する他の生体適合性糊封止を壊す程度の領域または厚みで著しく拡大または収縮しない場合がある。
一部の例において、乾燥コラーゲンフォイル生物基質の領域の収縮または膨張は、完全に水和される場合、約−5%〜約20%の間で異なり得る。一部の例において、乾燥コラーゲンフォイル生物基質の領域は、完全に水和される場合、約−5%〜約10%の間で異なり得る。随意に、乾燥コラーゲンフォイル生物基質の領域は、完全に水和される場合、約−5%〜約5%の間で異なり得る。例えば、乾燥コラーゲンフォイル生物基質の領域は、完全に水和される場合、約4%だけ増加し得る。
一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、完全に水和される場合、その乾燥厚の最大約6倍増大する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、完全に水和される場合、その乾燥圧の最大約3倍増大する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、完全に水和されると、その乾燥厚の約2倍まで増大する。
コラーゲンフォイル生物基質の厚みは、特定の適用に応じて異なり得る。特定の大きさのコラーゲンフォイル生物基質を産生するために利用される出発物質の量を変えることによって、コラーゲンフォイル生物基質の厚みを制御することができる。一部の例において、乾燥形態である場合、コラーゲンフォイル生物基質は、約0.01mm〜約3.0mmの間の厚みを有する。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約0.02mm〜約2.0mmの間の厚みを有する。さらなる実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、0.03mm〜約1.5mmの間の厚みを有する。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、0.05mm〜約1mmの間の厚みを有する。さらに別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約1.0mm以下の厚みを有する。
コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、その望ましい厚みに依存し得る。一実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、約1mg/cm〜約50mg/cmの間である。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、約1.5mg/cm〜約30mg/cmの間である。さらに別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、約2mg/cm〜約20mg/cmの間である。さらなる実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、約2.5mg/cm〜約15mg/cmの間である。例えば、コラーゲンフォイル生物基質の乾燥重量は、約3mg/cm〜約10mg/cmの間であり得る。
一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質の重量は、水和時に、その乾燥重量の最大約15倍増大する。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の重量は、水和時に、その乾燥重量の最大約10倍増大する。別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の重量は、水和時に、その乾燥重量の約7倍増大する。さらに別の実施例において、コラーゲンフォイル生物基質の重量は、水和時に、その乾燥状態から最大約5倍増大する。
一部の実施形態に従って、コラーゲンフォイル生物基質は、例えば、その手術適用中に、コラーゲンフォイル生物基質の操作を改善および支援する高い張力を有利に有し、例えば、その移植後に、高い機械的安定性を提供する。追加として、コラーゲンフォイル生物基質の厚みを増大させることによって、張力を著しく増大させることができる。
コラーゲンフォイル生物基質材料が印加された圧力下で引裂する傾向は、その「最大引張荷重」または「最大引張力」(以下「最大引張力」と称する)として測定され得る。コラーゲンフォイル生物基質の最大引張力は、特定の幅を有し、コラーゲンフォイル生物基質の欠陥(例えば、引張または崩壊)をもたらす圧力印加量を決定する、一片のコラーゲンフォイル生物基質に圧力を印加することによって決定され得る。最大引張力は、以下の方程式を使用して定量化され得る:「最大引張力」=印加された力/コラーゲン生物基質片の幅=ニュートン/cm−片。
一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約1〜約30ニュートン/cm−片の間の最大引張力を有する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約1.5〜約15ニュートン/cm−片の間の最大引張力を有する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約2〜約10ニュートン/cm−片の間の最大引張力を有する。一部の例において、コラーゲンフォイル生物基質は、約3〜約6ニュートン/cm−片の間の最大引張力を有する。一部の例において、例えば、図6Bに示される種類の統合手術メッシュを有するコラーゲンフォイル生物基質は、30ニュートン/cm−片を超える最大引張力を有し得る。
コラーゲンフォイル生物基質の実施形態は、水和される場合に、高い引張力を有し得るが、弾性および可撓性を維持する。この特徴によって、コラーゲンフォイル生物基質は、接触部位に存在する構造状態(例えば、湾曲)に最適に適合する。
その水和状態にある場合、コラーゲンフォイル生物基質は、容易に移動することができる。例えば、生物基質は、手術部位内を移動し、内臓膜または体腔壁膜欠陥の形状および位置、例えば、それが移植される位置に最適にモデル化および適合することができる。移植されると、コラーゲンフォイル生物基質の移植片は、依然として平滑であり、必要または希望に応じて、再配置してもよい。時間の経過とともに、細胞および血管系は、多層コラーゲンフォイル生物基質の複数層を通る方向に移動し、多層コラーゲンフォイル生物基質を新しい組織および自己コラーゲン構造と徐々に置換する。コラーゲンフォイル生物基質の層内を細胞が移動し、血管が形成されると、組織は、指示された方法で、コラーゲンフォイル生物基質の形態を取る。新たに形成された結合組織を有するコラーゲンフォイル生物基質の細胞組織後に、隣接組織、例えば、体腔壁胸膜または胸壁に対する癒着の形成を最小にすることができる。
コラーゲンフォイル生物基質の製造に使用するためのコラーゲンは、任意の好適な供給源から取得され得る。例えば、非限定的に、コラーゲンは、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、またはヒト源であり得る。コラーゲンは、コラーゲンは、腱、真皮、または他のコラーゲンを多く含む組織等の天然に存在する組織から採取され得るか、または組み換え遺伝的手段によって産生されてもよい。以下で説明されるように、本発明の典型的な一実施形態は、アキレス腱に由来するウマコラーゲンを利用する。
一部の実施形態に従って、コラーゲン生物基質は、精製および粉砕したウマのアキレス腱から沈殿した自然ウマコラーゲン原線維(主にI型コラーゲン)を含む。可撓性形態の安定した弾性生物基質は、無孔の液密性および気密性の多層構造を有し得る。乾燥状態の生物基質の厚みは、約0.1mmであり得、湿った状態の膜厚は、約0.3mmであり得る。
本発明の実施形態に従う多層コラーゲンフォイル生物基質は、コラーゲン原線維を含む、実質的に無孔のフォイルから成る複数層を有する、コラーゲン自然架橋した微小多層生物基質を含み得る。そのような天然に存在しない生物基質の実施例は、国際特許出願第WO04/108179号および第WO07/137839号において説明されており、その開示は、それら全体を参照することによって本明細書に組み込まれる。本発明の実施形態に従って使用され得るコラーゲンフォイルは、通常、生体機能性、生物活性、機械的安定、弾性、無孔、気密性および液密性、特に血液および細胞密性であり、血液、フィブリノゲン、壊死物質、および損傷組織の制御不能な分散を防ぐ一時的なバリアを提供し得る。したがって、内臓組織と隣接組織構造との間に画定された生物活性分離層は、処理した組織を最初に遮断する。多層コラーゲンフォイル生物基質は、止血剤として作用し得、例えば、肺表面等の内臓膜の上または付近に位置する組織領域において、制御不能なフィブリン帯の形成および分散、ならびに線維症および癒着形成の主な原因の1つである血腫を阻止する。
機械的に安定した弾性、無孔、および主に液密性および気密性のコラーゲン生物基質は、内臓膜欠陥に適用することができる。コラーゲン生物基質は、人工の上皮/中皮として作用し得、内臓または体腔壁表面を被覆し保護する。これによって、臓器表面に液体漏出および空気漏出の封止の第1の閉合が生じる。コラーゲン生物基質の適応は、液体または空気のバリアとして作用する、即時機械的シーラントを有利に提供し得る。生物基質の層状構造のために、線維芽細胞またはリンパ球またはマクロファージ等の創傷治癒細胞は、配向され得るか、生物基質を通って移動可能となり、内因性コラーゲンの産生をもたらす。したがって、患者自身の内臓膜または体腔壁膜は、例えば、創傷治癒細胞が正常な内臓膜と徐々に置換されるにつれて、再生または強化され得る。このように、生物基質は、体自体の内臓膜へと再構築され得る。これは、癒着または結合をほとんど、またはまったく伴わずに、特に内臓組織と隣接領域との間、例えば、肺表面と胸壁との間で達成することができる。
一部の実施形態に従って、コラーゲン生物基質を用いる内臓膜再生は、所定の標準手術手技に代わる、または補足することができる。例えば、胸膜再生は、肺封止、凝集手技、縫合手技、および他の「生物材料」の移植の代わりに行うことができる。生体機能性凝集生物基質は、内蔵膜の再生プロセスの細胞の成長の制御および細胞外基質のデノボ形成の促進に使用することができる。コラーゲン生物基質は、最初に癒着力により創傷表面に癒着し得る。生物基質の自然コラーゲン原線維は、漏出の閉合を追加的に支持する凝集およびフィブリンの局所形成、およびコラーゲン膜の癒着を活性化することができる。生物活性コラーゲンは、修復細胞、特に線維芽細胞を誘引し得る。これは、フィブリン(例えば、生理学的フィブリンシーラント)の局所的存在によって、追加で支持され得る。
構造化された多層生物基質の平行層は、線維芽細胞および修復細胞の内部成長を層に沿って配向することができる。コラーゲン基質の平行層に沿った内部成長は、通常、層を通る場合よりも早い。内因性コラーゲンを有する細胞外基質のデノボ形成は、細胞(線維芽細胞)の列を通しても誘導される。このプロセスは、例えば、外傷性崩壊、手術切開、切除、または剥皮後に、生物基質を生体組織に再構築し、内臓欠陥を閉合する。剥皮プロセスにおいて、肺の表面層膜は除去される。
このように、本発明の実施形態は、コラーゲンフォイルのコラーゲン構造に起因する多層細胞外基質を形成するための手技を包含する。コラーゲン生物基質の制御は、内臓膜および体腔壁膜の再生のための進行した細胞の成長を提供する。そのような制御された組織の再生は、長期にわたる術後の肺空気漏出等の胸膜組織の漏出を閉合または低減するために十分に適している。実際に、動物研究は、肺手術における長期にわたる術後の空気漏出の予防、および進行した細胞の成長による内臓膜の再生の制御におけるコラーゲン生物基質の有効性を示した。
一部の実施形態に従って、本発明のコラーゲン生物基質は、封止を目的とする不透水材料であり、コラーゲンと血液細胞との接触は、血小板の凝集を決定する。このコラーゲン生物基質との相互作用は、凝集因子の放出およびフィブリンの形成を誘引する。コラーゲン生物基質は、必要に応じて切断し、内臓欠陥に適合させることができる。本発明のコラーゲン生物基質の実施形態は、移植片の組込みの巨視的側面において有効であり、隣接組織構造に対する有害な反応(炎症、癒着、線維症、壊死)なしに、術後の被験体における、組込プロセスおよび結合組織編成の組織学的評価において、早期および後期空気漏出を防止することが証明された。多層コラーゲンフォイル生物基質の実施形態は、修復細胞および再生細胞等の細胞を誘引することができる。生物基質材料は、生物基質の表面上での細胞の成長を誘導させ、修復細胞および再生細胞の内部成長をもたらし得る。生物基質材料は、内部成長後に自然組織に再構築することができ、再吸収され得る。
標準コラーゲンベースの組成物は、通常、宿主細胞によって異物として認識され、封入される場合が多い。したがって、再細胞化およびそれぞれの構造組織への再構築は、生じないか、または不可能であり、細胞の内部成長の誘導も再生プロセスの制御もなく、コラーゲンは、単に「生体適合性」移植片として許容される。対照的に、本発明の実施形態に従う多層コラーゲンフォイル生物基質は、多層コラーゲンフォイル生物基質内およびコラーゲンフォイル生物基質の表面上の細胞の成長を進行させる一時的な生物活性層として機能する、膜(例えば、内臓胸膜)として作用する。細胞の成長に対する単なるバリアとして作用するのではなく、大部分の抗癒着組成物と同様に、多層コラーゲンフォイル生物基質は、著しく生物活性であり得、組織の再構築を支援し得る。例えば、移植後数週間以内に、多層コラーゲンフォイル生物基質は、内臓膜組織の回復した組織構造に十分に統合され得る。さらに、術中および術後に、無孔の液密性(例えば、血液、液体、空気、気体、胆汁等)多層構造コラーゲン膜は、(多孔組成物とは対照的に)術後の初期期間において癒着を形成する状態の支持に関与し得る、血液(例えば、フィブリノゲン/フィブリン)および壊死材料が胸膜損傷領域から制御不能に分散することを予防することができる。コラーゲン生物基質は、肺表面と体腔壁胸膜または胸壁の瘢痕形成および線維症の一次領域等、内臓表面と隣接組織との間の直接接触を予防することもできる。これは、制御不能な癒着および瘢痕形成および胸膜線維症の予防および最小化を伴い、組織構造の制御された再構築にも寄与する。そのような技術は、任意の哺乳動物に使用することができ、ヒト、イヌ、ネコ、マウス、ラット等を含むが、それらに限定されない。
液密性および気密性を促進することに加えて、コラーゲンフォイルの多数の平行配向された薄いコラーゲン原線維層は、体自体の内臓膜のデノボ構成のための細胞の成長の生物基質足場として機能する。コラーゲンフォイルの無孔層状構造が、細胞、血管系の内部成長、およびコラーゲンフォイル全体およびその複数層間に存在する間隙における新たなコラーゲン構造の形成を促進し、移植の数週間以内に、自然胸膜の通常層構造を有する新生胸膜を形成することは、驚くべき発見であった。本明細書の他の箇所で説明されるように、細胞、血管系、および新しいコラーゲン構造の内部成長は、非常に広範であるため、術後数週間以内に、新生胸膜は、患者の体内に既存する内蔵胸膜組織との区別が困難になる。したがって、移植片の内部成長は、徐々に完全に編成され得る。
一部の本発明の実施形態にしたがって、コラーゲンフォイルを使用する有意な利益は、それが移植される患者への疾患感染の危険性が実質的に低いことである。コラーゲン原線維を酸(例えば、塩酸、酢酸等)および水酸化ナトリウム等の塩基で処理し、コラーゲンフォイルを産生する製造プロセスは、存在し得る細菌、ウイルス、およびプリオンの感染レベルを不活性化または低減するように有利に作用する。塩酸、水酸化ナトリウム、酸化エチレン(ETO)等を用いる生物材料の治療は、プリオンおよびウイルスを不活性化するための薬物および生物材料規制の範囲内で承認される方法として政府機関に認識されている。そのような治療は、一部の規制下で、バッチベースでコラーゲンフォイルを試験するための規制要件を低減する。そのため、製造プロセス中のコラーゲン原線維の治療は、産生物の安全性を高め、患者への疾患感染の危険性を低減する。
本明細書で説明される製造プロセスを対象とするコラーゲン材料が、患者に任意の病原体を伝播することは知られていない。そのため、製造プロセスに加えて、ウマコラーゲンの利用は、ヒト死体の代用と既に関連付けられている海綿状脳炎の感染の危険性をさらに回避する。ウマ源に由来するコラーゲン、例えば、ウマのアキレス腱に由来するコラーゲンの使用は、ウシ海綿状脳炎(BSE)またはスクレイピーとしても知られる、伝達性海綿状脳炎(TSE)の感染の危険性を回避する。この疾患の感染は、反すう動物から採取した生物材料(例えば、ウシ、ヤギ、ヒツジ等から得た生物材料)の使用と関連した。
コラーゲンフォイルの量の変化は、水和される場合、少しであるか、またはほんのわずかである。多孔置換物とは対照に、コラーゲンフォイルは、水和時に、実質的にその大きさ及び形状を維持し、優れた形状安定性を有し、水和後であっても生物安定性を維持して、移植後の体内での膨張または収縮の問題を生じない。水和および移植されると、コラーゲンフォイルは、手術縫合を引裂するか、または患者の組織に対してコラーゲンフォイルを保持するフィブリン糊封止を壊す程度の領域または厚みで著しく拡大または収縮しない。
コラーゲンフォイルの厚みは、特定の大きさのコラーゲンフォイルを産生するために利用される出発物質の量を変えることによって制御できる。コラーゲンフォイルは、酸化エチレン(ETO)または同様の滅菌ガスあるいは放射線照射によってガス滅菌することができる。
コラーゲン生物基質の製造
一部の実施形態に従って、コラーゲンフォイルは、細胞構成要素を除去し、コラーゲン原線維のシートを形成するように処理されるコラーゲン原線維の生物基質である。製造プロセス中に、例えば、第WO04/108179号または第WO07/137839号で説明されるように、コラーゲン原線維は、溶液外の原線維沈殿物として自然に架橋され、コラーゲンフォイルを形成する。コラーゲン原線維を化学物質または放射線と架橋することとは異なり(例えば、イオン化または紫外線照射)、コラーゲン原線維の自然架橋を可能にすることによって、それらの生物機能性を保証し、再生を加速させ、コラーゲンフォイル生物基質が組織と接触した後の再吸収時間を短縮することができる。コラーゲン原線維と化学物質または放射線との架橋は、結果として再吸収時間、または非吸収であっても封入および瘢痕形成を増大させ得る。一部の実施形態において利用されるコラーゲンフォイル生物基質の原線維の自然架橋は、自然な生理学的手段で生じる。第1に、この自然架橋は、非共役相互作用(例えば、van der Waalsまたは双極子同士の相互作用)を経由するか、またはコラーゲン分子のアミノ酸側鎖間に容易に解離できるSchiffベースの結合を形成することによる。コラーゲンの分子間架橋は、物理的および化学的安定性に関与する。コラーゲン架橋の形成において鍵となるステップは、利心またはヒドロキシリシン残基の酵素変換に依存し、アルデヒド、アリシン、よびヒドロキシアリシンを生じる。これらのアルデヒド基は、反応性アミノ基と同時に反応して、不安定なアルジミン結合(例えば、−CH=N−)を有する不安定なあるドール縮合産生物を含む、Schiffベースの構成要素の形成をもたらす。そのため、産生物の原線維は、例えば、弱酸で処理することによって解離され得る。例えば、化学的架橋剤の使用から生じる弱酸架橋は、安定した共役的架橋部分の存在から検出することができる。一般に、これは、Schiffベースの試薬(例えば、グルタルアルデヒド)を使用することによって達成され、Schiffベースの反応産生物を形成した後、Amadori再配置または還元状態のいずれかによって結合を安定化させる。さらに、コラーゲンは、様々な二機能カルボジイミド試薬によって架橋することができる。放射線の使用により生じる架橋は、放射線照射中に生成される遊離基部分の反応によってもたらされる、コラーゲン原線維間の安定した共有結合の存在によって検出することができる。一方、生物基質産生物中の原線維は、任意の安定した共有結合と実質的に非架橋であり、化学的または放射線的方法で処理されていない。したがって、生物基質産生物中の原線維間の任意の関連は、実質的に非共有であるか、または容易に可逆であり、安定して架橋されない。シアンアミド、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アクリルアミド、カルボジイミドジオン、ジイミデート、ビスアクリルアミド等の化学物質は、過去に、化学的架橋コラーゲン原線維に利用されていた。しかしながら、そのような化学物質の使用は、コラーゲンフォイル生物基質内に残存する化学物質と内臓組織との不慮の接触に関連する毒性リスクを生じ得る。それによって、沈殿プロセスは、架橋化学物質の毒性リスク、およびコラーゲン原線維と化学物質または放射線との架橋に関連する再吸収時間の延長を回避する。
一部の例において、結果として生じる乾燥、沈殿したコラーゲン組成物は、2次元多方向の自然に絡み合ったコラーゲン原線維から成る多数の層を含む、高分子重量多層コラーゲン膜を有する、コラーゲンフォイル生物基質を形成する。コラーゲンフォイル生物基質は、主として間隙I型コラーゲンを含み得る。コラーゲンフォイル生物基質は、実質的に孔を有しなくてもよく、主に液密性および機密性であり得る。産生物に関して免疫拡散試験を行い、異種タンパク質の不在を保証してもよい。コラーゲンフォイル生物基質は、酸化エチレン(ETO)または同様の滅菌ガスまたは放射線照射によってガス滅菌され得る。
コラーゲンフォイル生物基質を使用する有意な利益は、当該フォイルと接触している患者に疾患を伝播するリスクが実質的に低いことである。コラーゲン原線維が酸(例えば、塩酸、酢酸等)および水酸化ナトリウム等の塩基で処理し、コラーゲンフォイルを産生する製造プロセスは、存在し得る細菌、ウイルス、およびプリオンの感染レベルを不活性化または低減するように有利に作用する。塩酸、水酸化ナトリウム、酸化エチレン(ETO)等を用いる生物材料の処理は、プリオンおよびウイルスを不活性化するための薬物および生物材料規制内で承認された方法として認識されている。そのような処置は、一部の規制下で、コラーゲンフォイルをバッチベースで試験するための規制要件を低減し得る。そのため、製造プロセス中のコラーゲン原線維の処置は、産生物の安全性を強化し、患者への疾患伝播のリスクを低減する。
追加として、実施形態は、内臓膜または周囲組織の欠陥によって特徴付けられる、損傷、手術、または病原体ベースの疾患等の哺乳動物の疾患を治療するための薬剤、すなわち医学的に適用可能な材料の製造における多層コラーゲンフォイル生物基質の使用を包含する。
一部の実施形態に従って、コラーゲンフォイルは、制御された乾燥プロセスを通して、高い分子量コラーゲン原線維の懸濁液から産生することができる。コラーゲン原線維懸濁液の段階的沈殿は、水の蒸発および同時pH上昇の結果生じる。制御された乾燥プロセスは、外科医によって移植され得る多層構成のコラーゲンフォイルを生じる。多層コラーゲンフォイル構成は、胸膜代用物において有利であり、生体胸膜組織の再生用の生物基質として、多数の特性を提供する。
一実施形態において、コラーゲンフォイルを産生するプロセスは、主に細胞構成要素を含む、コラーゲン原線維のコラーゲンフォイルを産生する、すべての細胞構成要素を除去する。
確立された処置をコラーゲン化学反応に使用し、コラーゲン含有組織をコラーゲンフォイルの調製のための出発物質として使用することができる。一実施形態において、アキレス腱等の腱が出発物質として使用される。さらなる実施形態において、ウマアキレス腱が出発物質として使用される。一部の実施形態に従って、コラーゲンは、様々な動物のいずれかから取得することができ、ヒツジ、サル、ウシ、ウマ、ラット、マウス、ヒト、または実験動物を含むげそれらに限定されない。したがって、コラーゲンは、例えば、ウシ源、ブタ源、ウマ源、ヒツジ源、霊長類源、齧歯類源、またはヒト源に由来し得る。
一実施形態において、例えば、ウマアキレス腱等の出発物質を最初に粉末にし、少なくとも1時間、1N水酸化ナトリウムで処理して、塩酸で中和する。コラーゲン出発材料は、pH2の酸性状態で処理する。利用される酸は、塩酸、酢酸等であってもよい。続いて、出発物質に存在する非コラーゲンタンパク質および分子間架橋結合をペプシンで酵素的に分解し、コラーゲンの懸濁液を形成する。次いで、懸濁液を中和する。一実施形態において、懸濁液は、約pH6.5〜約pH8.0の間で中和される。別の実施形態において、懸濁液は、約pH6.9〜約pH7.5の間で中和される。別の実施形態において、約pH7に中和される。コラーゲン懸濁液を遠心分離し、上清を除去して、沈殿物を約pH2〜4.5の酢酸中で再懸濁した。非コラーゲンタンパク質は、それによってコラーゲンの懸濁液から良好に除去される。必要に応じて上述のステップを反復し、沈殿物に存在する残渣非コラーゲンタンパク質を除去してもよい。
ウマコラーゲンフォイルの産生プロセスに関する驚くべき結果は、酢酸中のコラーゲン懸濁液の制御されたpH上昇は、長い時間、例えば、24時間かけて蒸発させることによる、特定の水の除去によって達成されることである。特定のpH上昇は、ウマコラーゲンフォイルの多層構成を形成する、2次元配向層において、多方向に絡み合ったコラーゲン原線維の沈殿物を生じる。一実施形態において、当該プロセスは、温度が約20℃から約55℃の乾燥オーブン中で、蒸気および酢酸の同時蒸気中和を除去するための機器を用いて行われる。別の実施形態において、当該プロセスは、温度が約30℃〜約45℃の乾燥オーブン中で行われる。
産生プロセスから生じるウマコラーゲンフォイルは、水のさらなる喪失が検出されないか、またはほんのわずかである場合に、乾燥形態であると考えることができる。ウマコラーゲンフォイルの「乾燥形態」の水含有量は、通常、重量で約2%〜約18%の間である。ウマコラーゲンフォイルの「乾燥形態」に存在する比較的高い残渣水は、ウマコラーゲンフォイルを構成するコラーゲン分子の変性を予防または抑制する。
溶解性の低い構成要素はプロセスの開始時に低pH上昇で抽出されるため、上述のプロセスは、懸濁液からのコラーゲン原線維の沈殿に関与する。この手技は、水の蒸発および同時pH上昇中に、コラーゲン原線維の沈殿をもたらす。
コラーゲンフォイル生物基質を産生するために利用されるプロセスは、コラーゲン原線維の積層を形成することができる。コラーゲン原線維の各層間は、患者の細胞および血管系が移動し、新しいコラーゲン構造および未変性配座組織を形成できる間隙である。一部の実施形態の有利な特性は、生体機能性未変性コラーゲン線維およびコラーゲンフォイル生物基質の無孔層状構造が、細胞、血管系の内部成長、およびコラーゲンフォイル生物基質全体およびその複数層間に存在する間隙における新しいコラーゲン構造の形成を促進することである。創傷または血管におけるランダムな無誘導、非制御細胞の内部成長に対する比較として、方法の実施形態に従う進行した内部成長および再生は、癒着の形成および線維症を阻止または予防することができる。したがって、癒着および線維症に関連する疼痛および合併症を回避することができる。
一部の実施形態に従って、ウマコラーゲンフォイルを産生するための精製プロセスは、少なくとも1時間、腱出発物質を水酸化ナトリウム溶液で処理することから始まり、次に塩酸中で中和する。次いで、ペプシンを使用して、腱を分解する。そのため産生されるコロイドコラーゲンは、原線維として沈殿される。次いで、乾燥およびガス滅菌により、1平方cmあたり5.6mgの未変性コラーゲン原線維を有するウマコラーゲンフォイルを産生する。他には何も添加せず、架橋のための人工的な方法(すなわち、化学物質または放射線を伴う)も行わない。免疫拡散試験は、異種タンパク質が存在しないことを保証する。ウマコラーゲンフォイルは、未変性のウマコラーゲン原線維(主に間隙I型コラーゲン)で形成することができる。1平方cmの材料は、細胞構成要素のない5.6mgのコラーゲン原線維を含み得る。Tissucol(登録商標)Duo S(Baxter)等のフィブリン糊を使用して、内臓膜または外部創傷表面に移植片を付着させることができる。この生物学的二成分糊キットは、ヒト血漿タンパク質、フィブリノゲン、凝固因子XIII、血漿フィブロネクチン、およびアプロチニンを含有する事前充填されたシリンジ、およびトロンビンおよび塩酸カルシウムを含有する事前充填された別のシリンジを含む。
実験動物
以下の実施例は、内臓胸膜血管の修復に使用される内臓胸膜代用物として、および内臓胸膜再生用の生物基質としての適切性について、コラーゲンフォイルを評価するためのブタの実験結果を提示する。実験には、体重約35kgのランドレースブタ5匹を使用した。動物実験は、イタリアカトリック大学の倫理委員会の権限によって正式に承認された後で行った。この種およびこの体重の選択は、ブタ肺実質がヒトの肺実質と類似するためである。動物の寸法によって、通常ヒトに使用される手術器具の使用が可能になり、ヒト被験体に理想的な動物モデルとして作用する。手術前5日間、「ホーリーハート大学(ローマ)の実験動物施設」で調製した。介入の日に、以下の手順で動物に全身麻酔をかけた。
麻酔
アトロピン0.02mg/kg+ケタミン15mg/kg+ジアゼパン0.1mg/kgの筋肉内注射による事前麻酔、マスクを用いてOおよびイソフルラン2%蒸気の麻酔導入、気管内挿管およびOおよびイソフルオラン1.5%蒸気の維持、臭化パンクロニウム(0.1mg/kg e.v.)による筋弛緩。
手術手順
麻酔導入後、動物を側位で維持し、第4肋間腔上で水平開胸を行った。図13に示されるように、内臓胸膜を損傷し、出血および空気漏出を得た。次いで、コラーゲン生物基質の断片をサイズ(測定3.5x2.5cm)に切断し、滅菌0.9%生理食塩水中に5分間浸漬して、図14に示されるように、損傷した内臓胸膜に適用した。欠陥を閉合するため、胸膜全体縁の下の全周で移植片を折り込み、フィブリンシーラントで封止して所定の位置に保持し、水密性または液密性閉合を確認した。コラーゲン生物基質は、粉砕されたウマアキレス腱から精製した未変性ウマコラーゲン原線維(5.6mg/cm)を含み、フィブリンシーラントはTissucol(登録商標)Duo S(Baxter)を含む。
任意の適用後空気漏出を検出するため、図15に示されるように、水圧試験によってコラーゲン生物基質の気体静力を評価した。肺を生理食塩水で被覆し、麻酔医によって肺吸入した。空気漏出の不在下、動物を蘇生する前に廃液を除去した。空気漏出の場合、廃液を空気漏出の測定システムと接続した。図16に示されるように、コラーゲンフォイルは肺組織を被覆し、組織の細胞性を保護しながら、水密性または気密性閉合を提供する。
吸収性糸を用いて層で開胸を縫合し、シルクで皮膚を縫合した。動物を蘇生し、可能な空気漏出の実体が評価される間、7、15、21、および28日間、実験動物施設において観察した。
術後の鎮痛剤(ケトプロフェン、フィンドール10%、0.3ml/10kg/die、筋肉内)および抗生物質(エンロフロキサチン2.5mg/kg/die i.m.)治療は7日間延長した。排水は生理学的機能を干渉しないため、従来の混合食餌を動物に与えた。毎日、動物の健康状態を監視した。8、16、22、および29日目に、気管挿管によって動物に再度全身麻酔をかけ、肋間腔に沿った皮膚切開により、第5の肋間腔に対して再度開胸を行った。切開後、肋間筋肉開創器(Finocchietto)および自動静止腹部開創器を所定の部位に配置した。胸膜腔を開いた後、コラーゲン生物基質で既に処理した肺葉または肺全体を除去した。開胸は、Vicryl2で縫合し、皮膚はシルク1で縫合した。手順の最後に、依然として全身麻酔下にある動物をTanax E.V.(3ml/10kg)で安楽死させた。
結果
麻酔、手術、および術後のフォーローアップ期間は、2匹の動物を除いてすべて順調であった。どの動物も炎症の兆候または創傷治癒の不全を示さなかった。持続的な空気漏出は、データに示されるように、術後短期または長期のいずれにおいても認められなかった。生物基質は、胸膜様内臓膜に再構築され、平滑で平面であり、臨床的に関連する癒着または線維症の兆候はない。
組織学的スライド:2週目
図17は、本発明の実施形態に従う、フィブリンシーラントとともにコラーゲンフォイル生物基質で封止された肺組織の組織学的スライドを示す。図18は、本発明の実施形態に従う、細胞の高い親和性を示す、フィブリンシーラントで封止された肺組織の組織学的スライドを示す。図19は、肺組織を封止するコラーゲン生物基質(スライドの下部分)の組織学的スライドを示し、コラーゲン生物基質内で、細胞は定着して組織内部成長を促進している。図20は、図19の拡大図であり、コラーゲン生物基質の間隙内で補充され、内部成長する線維芽細胞を示す。
組織学的スライド:4週目
図21は、移植4週間後の再構築されたコラーゲン生物基質を示す。コラーゲン生物基質の元のラメラ構造は、ラメラ自己組織に再構築される。内因性コラーゲン合成は新生胸膜を生成し、正常な内臓胸膜と同一の平行ラメラ構造を呈する。コラーゲン生物基質の平行構造の結果として、内因性合成コラーゲン層も平行ラメラ構造を示す。再構築された生物基質/新生胸膜と肺組織との間の境界における炎症反応がないことは明らかである。部分Aは肺胞構造を示し、部分Bは、修復細胞(主に、線維芽細胞)および血管を含むラメラコラーゲン構造を有する再構築された生物基質/新生胸膜を示す。
図22は、肺の表面上の内臓胸膜に関する正常な組織学的側面を示す。部分Aは肺胞構造を示し、部分Bは線維芽細胞および血管を含むラメラコラーゲン構造を有する内臓胸膜を示す。
これらの実験によって示されるように、生体機能性コラーゲンフォイル生物基質は、細胞の内部成長を誘導させ、組織再生を制御するために、内蔵胸膜内および外部肺表面の上で手術的に産生される血管の端全体に配置することができ、それによって、体腔壁胸膜および胸壁に対する再生創傷組織の癒着を予防する。生体機能性コラーゲンフォイル生物基質の端は、欠陥付近の内臓胸膜の部分に固定され得る。生物基質表面の構造は無孔であり得、外側肺表面と胸膜腔との間に、機械的に安定した一時的液密性および気密性バリアを形成する。胸膜線維芽細胞は、生物基質を侵襲し、平行多層構造に沿って配向される長手方向の内部成長で拡大し、多層構造によって配向されるように、コラーゲンフォイル生物基質に生長し得る。多層コラーゲンフォイル生物基質は、完全に統合され得る。胸膜組織の修復細胞は、コラーゲン生物基質の多層構造に浸潤し得る。
本開示において論じられるすべての特許、特許公開、特許出願、学術論文、書籍、技術参照等は、すべての目的でそれら全体を参照することによって本明細書に組み込まれる。
典型的な実施形態について、実施例によって理解を明確にするために、ある程度詳細に説明したが、当業者であれば、多様な修正、適合、および変更を行ってもよいことを認識するであろう。したがって、本発明の範囲は、請求項によってのみ限定される。

Claims (36)

  1. 内臓膜または体腔壁膜の欠陥によって特徴付けられる患者の疾患を治療するための方法であって、該方法は、多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長を誘導する、生体機能性無孔多層コラーゲンフォイル生物基質を該欠陥に投与するステップを含む、方法。
  2. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、前記内臓または体腔壁の欠陥と隣接組織との間で、実質的に液密性かつ気密性の層を形成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記投与するステップは、
    フィブリンシーラントで前記多層コラーゲンフォイル生物基質を前記内臓または体腔壁の欠陥に付着させることと、外科用シーラントで前記多層コラーゲンフォイル生物基質を前記内臓または体腔壁の欠陥に付着させることと、手術用縫合糸で前記多層コラーゲンフォイル生物基質を前記内臓または体腔壁の欠陥に付着させることと、圧入技術を利用することと、前記多層コラーゲンフォイル生物基質と前記内臓または体腔壁の欠陥との間で自然接着を利用することと、
    からなる群より選択される、1つ以上の方法を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、前記患者の前記内臓または体腔壁の欠陥に付着される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記生物基質は、前記多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内での細胞の成長後に、隣接組織との接着を促進しない、請求項1に記載の方法。
  7. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、前記多層コラーゲンフォイル生物基質の外面上で細胞の成長を誘導する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、抗生物質、防腐剤、成長因子、および前記多層コラーゲンフォイル生物基質の可撓性および弾性を補助する添加剤からなる群より選択される、賦形剤を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、ウシ源、ブタ源、ウマ源、ヒツジ源、霊長類源、齧歯類源、およびヒト源からなる群より選択される、供給源に由来するコラーゲンを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、腱組織に由来するコラーゲンを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 哺乳類の内臓膜または体腔壁膜を再生するための方法であって、該方法は、該内臓膜または体腔壁膜における欠陥を、化学物質または放射線によって架橋されないコラーゲン原線維の複数層の天然に存在しない生物基質を含むコラーゲンフォイルと接触させるステップを含み、該生物基質は、実質的に無孔である、方法。
  12. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、前記内臓膜または体腔壁膜と隣接組織との間で、実質的に液密性かつ気密性の層を形成する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、前記患者の前記内臓膜または体腔壁膜の欠陥に付着される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される、請求項11に記載の方法。
  15. 前記生物基質は、前記多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内の細胞の成長後に、隣接組織との接着を促進しない、請求項11に記載の方法。
  16. 哺乳類の組織表面上の術後または外傷後の癒着および線維症形成を予防するための、内臓膜または体腔壁膜の誘導された細胞の内部成長および制御された組織再生のための方法であって、該方法は、該組織を微視的に無孔の多層コラーゲンフォイル生物基質と接触させるステップを含む、方法。
  17. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、内臓膜または体腔壁膜の欠陥と隣接組織との間で、実質的に液密性かつ気密性の層を形成する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、前記患者の前記内臓膜または体腔壁膜の欠陥に付着される、請求項16に記載の方法。
  19. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される、請求項16に記載の方法。
  20. 前記生物基質は、前記多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内の細胞の成長後に、隣接組織との接着を促進しない、請求項16に記載の方法。
  21. 哺乳類の内臓または体腔壁の欠陥の修復用の医薬品の製造における、組成物の使用であって、該組成物は、微視的多層コラーゲンフォイル生物基質を含み、該多層コラーゲンフォイル生物基質は、該生物基質のコラーゲン層の間の間隙において細胞の成長を誘導する、組成物の使用。
  22. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、臓器表面と隣接する空洞または組織との間で、実質的に液密性かつ気密性の層を形成する、請求項21に記載の使用。
  23. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、フィブリンシーラントを使用して、患者の内臓膜または体腔壁膜に付着される、請求項21に記載の方法使用。
  24. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、ポリエチレングリコールを含む材料と結合される、請求項21に記載の使用。
  25. 前記生物基質は、前記多層コラーゲンフォイル生物基質の間隙内の細胞の成長後に、隣接組織との接着を促進しない、請求項21に記載の使用。
  26. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で実質的に無孔である、請求項21に記載の使用。
  27. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、平滑で無孔である、請求項21に記載の使用。
  28. 前記多層コラーゲンフォイル生物基質は、自然組織に再吸収および再構築される、請求項21に記載の使用。
  29. 前記組成物は、キット形態で入手可能である、請求項21に記載の使用。
  30. 内臓組織または体腔壁組織における術後漏出を阻止する際に使用するためのコラーゲン生物基質であって、該コラーゲン生物基質は、組織漏出または空気漏出を防止するように、該内臓組織または体腔壁組織の切除後、術後に適用される、コラーゲン生物基質。
  31. 前記コラーゲン生物基質は、線維芽細胞および他の組織再生細胞を補充する、請求項30に記載のコラーゲン生物基質。
  32. 前記コラーゲン生物基質は、層間の細胞の成長を可能にするように、コラーゲン層の間に間隙を伴うコラーゲン生物基質を含む、請求項30に記載のコラーゲン生物基質。
  33. 前記コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて適用される、請求項30に記載のコラーゲン生物基質。
  34. 前記コラーゲン生物基質は、フィブリンシーラントと組み合わせて、肺手術後最大28日間、空気漏出を防止する、請求項33に記載のコラーゲン生物基質。
  35. 前記フィブリンシーラントは、フィブリンシーラントの上に、またはフィブリンシーラントと組み合わせて適用される、コラーゲン生物基質とともに、前記欠陥上に適用される、請求項33に記載のコラーゲン生物基質。
  36. 前記コラーゲン生物基質で被覆される前記組織の領域は、フィブリンシーラントで被覆される前記組織の領域よりも迅速な様式で再生する、請求項33に記載のコラーゲン生物基質。
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