JP2011252122A - インモールド転写用インキ - Google Patents

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Abstract

【課題】基材シートを構成する剥離層、接着層との密着性を有し且つ、成形する際の凹凸形状に対して、転写物表面の亀裂が発生しなく、また重ね刷り適性不良、成形時の亀裂が発生しないポリウレタン樹脂を主成分とする転写材用インキ組成物を提供すること。
【解決手段】 バインダー樹脂
および
シリカを、インキ全量中、0.1〜5.0重量%
含有する転写材用インキ組成物において、
バインダー樹脂が、
1)2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン ジオールおよびプロピレングリコールから選ばれる1種以上のグリコールとニ塩 基酸とからなるポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂 (A)
ならびに/又は
2)ダイマージオール
および/又は
重合脂肪酸ポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂(B)
であることを特徴とする転写材用インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチック製の自動車内外装品・家電製品・携帯電話等の成型品の成型と同時に加飾する、いわゆるインモールド転写の分野における加飾シートと、加飾シートを
製造する際の柄インキ層のインキ組成物に関する。
従来から転写法は、種々基材表面に図柄を形成する方法として汎用されている印刷技術の一種である。一般に転写材は、離型性を有する基材シート上に剥離層、柄インキ層、接着層を設けて構成されている。この転写材を成型物に転写して基材シートを剥離すると、剥離層が成型物の最上層になるように設計されており、絵付けを簡単に行う方法として用いられている。
特開平5−139093号公報 特開2002−273830号公報
基材シートを構成する柄インキ層は、剥離層・接着層との密着性を有し且つ、成型する際の凹凸形状に対して、転写物表面の亀裂が発生しない樹脂組成を用いて柄インキ層を設計する。一般には、ウレタン系樹脂を用いて柄インキ層を設計するが、意匠性・隠蔽性を高めるには、柄インキ層を2〜8層重ね刷りを行うのが一般的である。しかし、ウレタン
樹脂組成によっては、重ね刷り適性不良、成型時の亀裂が発生する問題を抱えていた。
本発明者等は、これらの課題を受けて、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一の発明は、
バインダー樹脂
および
シリカを、インキ全量中、0.1〜5.0重量%
含有する転写材用インキ組成物において、
バインダー樹脂が、
1)2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン ジオールおよびプロピレングリコールから選ばれる1種以上のグリコールとニ塩 基酸とからなるポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂 (A)
ならびに/又は
2)ダイマージオール
および/又は
重合脂肪酸ポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂(B)
であることを特徴とする転写材用インキ組成物に関するものである。
また、第二の発明は、
ポリウレタン樹脂(A)およびポリウレタン樹脂(B)が、
重量平均分子量10,000〜80,000
および
アミン価0.5〜9mgKOH/g
であることを特徴とする第1の発明の転写材用インキ組成物に関するものである。
さらに、第三の発明は、バインダー樹脂として、さらに、水酸基価70〜180mgKOH/gである塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体を含有し、計算式(1)の固形分重量比50:50〜90:10であることを特徴とする第一の発明または第二の発明の転写材用インキ組成物に関するものである。
計算式(1)
Figure 2011252122
また、第四の発明は、基材シート上に、活性エネルギー線硬化層、第一の発明〜第三の発明のいずれか記載の転写材用インキ組成物からなる転写材用インキ組成物層、接着剤層を順次積層されてなることを特徴とする転写材に関するものである。
さらに、第五の発明は、基材シート上に、活性エネルギー線硬化層、プライマー層(1)、第一の発明〜第三の発明いずれか記載の転写材用インキ組成物からなる転写材用インキ組成物層、プライマー層(2)、接着剤層を順次積層されてなることを特徴とする転写材に関するものである。
本発明により、印刷において重ね刷り適性が良好で、また成型時において密着性、追随性が良好なインモールド転写材用インキ組成物を提供することが出来た。
以下、本発明の転写用インキ組成物、転写材について説明する。先ず転写材用インキ組成物に使用するウレタン樹脂について述べる。
本発明に使用するポリウレタン樹脂(A)は、高分子ジオール、ジイソシアネ−ト化合物および鎖延長剤を反応せしめて得られる。該高分子ジオールとしては、グリコールと二塩基酸からなるポリエステルジオールを用い、グリコール成分としては、2−エチル−2−ブチルー1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコールから選ばれる1種以上を用いる。これらの分岐モノマーはポリエステルにアルキル側鎖を持たせるため、その立体障害効果によりポリエステルの結晶性を下げる。そのため皮膜の柔軟性を向上させることができ、転写に伴う加工適性の向上を図ることができる。
その他、併用可能なグリコールとしては、特に分岐グリコールが好ましい。分岐グリコール(ジオール)としては、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。
ポリエステルジオールに用いる二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸あるいはこれらの無水物が挙げられる。この中で、アジピン酸を用いることが好ましい。
ポリエステルジオールの合成は公知の方法により得られる。例えば、常圧下でグリコール成分とニ塩基酸とを所望の割合で仕込み、縮重合させる方法、真空下で重縮合させる方法、不活性溶剤の存在下で重縮合を行い、縮合水と溶剤とを共沸させて除外する方法などがある。重縮合反応は触媒の存在下、又は不存在下、200〜300℃の温度で2〜20時間行う。一例を挙げると所定量のグリコール、二塩基酸及び触媒を仕込み窒素気流下、高温で反応させながら縮合により生じる水を除去しながらエステル化を行う。所定の酸価になったことを確認して反応を終了させる。
触媒としては塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等がある。
本発明に使用するポリウレタン樹脂(B)は、ダイマージオールおよび/又は重合脂肪酸ポリエステルジオール、ジイソシアネ−ト化合物および鎖伸長剤を反応せしめて得られる。ダイマージオールは、不飽和脂肪酸の二量化反応部物であるダイマー酸のカルボキシル基を還元して得られる。重合脂肪酸ポリエステルジオールは、ダイマージオールとジカルボン酸あるいはこれらの無水物との反応物、ダイマー酸とジオール化合物との反応により得られる。
ジカルボン酸、無水物としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、アゼライン酸、セバシン酸等、あるいはこれらの無水物が挙げられる。
ジオールとしてはエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3―ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(A)に用いるポリエステルジオールの数平均分子量は、1500から4500の範囲であることが好ましい。数平均分子量が1500より小さいと、一般にハードセグメントと呼ばれるウレタン結合部、ウレア結合部の密度が大きくなるため、インキ皮膜が硬くなることで転写に伴う加工適性が低下し、折り曲げに対する追随性が低下する。一方、数平均分子量が4500より大きいと、ハードセグメントの密度が小さくなりたいブロッキング性が低下してしまう。
その他高分子ポリオールとして、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、アクリルポリオールなどを併用することができる。
ポリエーテルポリオールとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体のポリエーテルポリオール類が挙げられる。アクリルポリオールとしては水酸基を含有するモノマーと該水酸基を有するモノマーと共重合可能な他のモノマーとを公知の方法で共重合させることで得られる。水酸基を有するモノマーとしては2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、ポリウレタン樹脂(A)の製造においては、前記ポリエステルジオールの他、低分子ポリオールとしてネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール2−メチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,9−ノナンンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトール、各種アミノアルコールなどの飽和または不飽和の低分子ポリオール類等を併用することも出来る。
ポリウレタン樹脂(A)の合成は、基本的には前記ポリエステルジオール、ジイソシアネート、鎖延長剤を用いて行い、必要に応じて低分子ポリオール、反応停止剤等を使用する。ポリイソシアネートとしては、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメリールジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ビス−クロロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート−ベンジルクロライドやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。ポリウレタン樹脂(B)の合成にも、前記ジイソシアネートを使用することができる。
ポリウレタン樹脂(A)、ポリウレタン樹脂(B)の鎖延長反応に使用される鎖延長剤としては、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール2−メチル−1,3−プロパンジオールの他、前記飽和または不飽和の低分子ポリオール類(1)、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ジ−n−-ブチルアミンなどの他、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなど分子内に水酸基を有するアミン類も用いることが出来る。これらの鎖伸長剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
ポリウレタン樹脂(A)、ポリウレタン樹脂(B)の合成には溶剤を用いることが反応制御の面で好ましい。使用できる溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロルベンゼン、パークレンなどのハロゲン系炭化水素などが挙げられる。これらは単独で、または2種以上混合し混合溶媒として用いることもできる。
さらに、このウレタン化反応には触媒を用いることもできる。使用できる触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチルアニリンなどの3級アミン系の触媒;スズ、亜鉛などの金属系の触媒などが挙げられる。これらの触媒は通常ポリエステルジオールに対して0.001〜1モル%の範囲で使用される。
ポリウレタン樹脂(A)は、ポリエステルジオール、ジイソシアネート、鎖延長剤と反応させて製造される。合成方法としては、ポリエステルジオールとジイソシアネートを必要に応じイソシアネート基に不活性な溶媒を用い、また、更に必要であればウレタン化触媒を用いて10〜150℃の温度で反応させ、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを製造し、次いで、このプレポリマーに鎖延長剤、末端停止剤を反応させてポリウレタン樹脂を得るプレポリマー法、あるいは、ポリエステルジオールとジイソシアネートと鎖延長剤を一段で反応させてポリウレタン樹脂を得るワンショット法など公知の方法により製造することが出来る。ポリウレタン樹脂(B)も同様な方法により得られる。
ポリウレタン樹脂(A)のプレポリマーを製造するに当たり、ポリエステルジオールを含む高分子ポリオール類の水酸基とジイソシアネートのイソシアネート基との量は、NCO/OH比を1.1〜3.0の範囲となるようにすることが好ましい。この比が1.1より小さいときは十分な加工適性が得られない傾向があり、また、3.0より大きい場合には耐摩耗性が低下する傾向が認められる。ポリウレタン樹脂(B)も同様である。
本発明に用いるポリウレタン樹脂(A)、ポリウレタン樹脂(B)は、重量平均分子量が10,000〜80,000であることが好ましい。10,000より小さいと、耐摩耗性の確保が難しく、80,000より大きいと、インキの溶媒への溶解性が劣ることから印刷効果の確保が難しい。好ましくは30,000〜70,000である。
また、ポリウレタン樹脂(A)、ポリウレタン樹脂(B)のアミン価は0.5〜9mgKOH/gであることが好ましい。アミン価が0.5mgKOH/gより低いと、ポリオレフィン系フィルムへの接着性の確保が難しく、9mgKOH/gより大きいとインキ安定性、転写時の追随性が低下する傾向である。好ましくは2〜7mgKOH/gである。
本発明の転写材用インキ組成物には、ポリウレタン樹脂の他、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いることが好ましい。水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーの共重合体を部分鹸化したり、塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーと共重合可能でヒドロキシル基を有するモノマー、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を共重合することで得られる。また、該共重合体はアクリルアミド、アクリルニトリル、グリシジルメタアクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを含んでも良い。
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の水酸基価は、70〜180mgKOH/gであることが好ましい。70mgKOH/gより小さいと顔料の発色性が劣り、180mgKOH/gより多いと塗膜の耐水性が劣る。
また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の使用量は、ポリウレタン樹脂(A)とポリウレタン樹脂(B)からなるポリウレタン樹脂の合計に対して、ポリウレタン樹脂/塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体=50:50〜90:10(固形分重量比)の範囲で使用することが好ましい(この式は計算式(1)と本発明においては、実質的に同じである。)。ポリウレタン樹脂の使用量が50より少ないと成形時の耐熱圧性が不良となり、90より多いと有機顔料の発色性が劣る。
計算式(1)
Figure 2011252122
その他、用途や基材に応じて、様々なバインダー樹脂を選択することができる。用いられる樹脂の例としては、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ロジン系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、テルペン樹脂、フェノール変性テルペン樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂、およびこれらの変性樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明の転写材用インキ組成物は、基本構成として顔料、ポリウレタン樹脂(A)および/又はポリウレタン樹脂(B)、シリカ、溶剤からなる。
顔料としては一般的に用いられているものを利用でき、なかでも耐光性、耐候性の高いものが望ましい。耐光性、耐候性の高い顔料としては、例えばキナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無機顔料が挙げられる。
染料としては、アゾ系、キノリン系、スチルベン系、チアゾール系、インジゴイド系、アントラキノン系、オキサジン系等が挙げられる。
本発明に使用されるシリカは、天然に採取されるものや合成シリカ等がある。合成シリカでは、製造方法から、湿式法シリカ(沈降法、ゲル法)、乾式法シリカ(燃焼法、アーク法)があり、更にその粒子表面をシランカップリング剤やマイクロクリスタリン、アルミナ等の有機物、無機物で表面処理したもの等がある。本発明におけるシリカは、表面処理を施していないもの、表面処理を施したもの、特に製造方法の違いに制限はされない。
更に、シリカの粒径は1〜20μmが好ましく、更に好ましくは1〜10μmである。また、形状は球状、不定形何れも使用可能であるが、球状がより好ましい。
本発明においては、シリカはインキ組成物中に0.1〜5.0重量%使用する。0.1重量%より少ないと、重ね刷り適正が劣り、5.0重量%より多いと重ね刷り時低版深部が劣る。
シリカ以外のフィラーとして、アルミナ、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、沈降性硫酸バリウム、沈降性炭酸バリウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム等の無機フィラー類を併用することができる。上記フィラーは1種又は2種以上を混合して使用しても構わない。
本発明における転写材用インキ組成物には、更に必要に応じて、消泡剤,レベリング剤等の添加剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、防菌防かび剤、顔料もしくは染料等を硬化皮膜の最終物性に影響しない範囲で使用できる。
本発明の転写材用インキ組成物に使用される溶剤としては、トルエン、キシレンといった芳香族有機溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンといったケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤など公知の溶剤を使用できる。
本発明の転写材用インキ組成物は用途、目的に応じて種々の顔料、添加剤を含有し、各種基材表面に様々な色彩を有する図柄を形成することができる。転写材の構成においては柄インキ層としての役割を有する。
つぎに本発明の転写用インキ組成物の印刷方法について説明する。
塗工方式としては、グラビアコート方式、グラビアオフセット方式、リバースコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、カーテンコート方式、スロットオリフィス方式、スプレーコート方式等が挙げられる。この場合、数回に分けて塗布しても良いし、1回で塗布しても良く、また異なる方式を複数組み合わせても良い。
次に本発明の転写材について説明する。転写剤の代表的な構成は以下のものが挙げられる。構成1:基材シート/活性エネルギー線硬化層/転写材用インキ組成物層/接着剤層、構成2:基材シート/活性エネルギー線硬化層/プライマー層(1)/転写材用インキ組成物層/プライマー層(2)/接着剤層。
基材シートとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、トリアセチルアセテートフイルム等が挙げられる。好ましくはポリエチレンテレフタレートである。
活性エネルギー線硬化層は、活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線で硬化させることにより得られる。当該組成物は、活性エネルギー線硬化性モノマー、活性エネルギー線硬化性オリゴマー、樹脂、光重合開始剤等からなる。
活性エネルギー線硬化性モノマーは表面保護層の物性の向上、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度調整の目的で添加されるものであり、(メタ)アクリレート基を有する単官能,二官能,多官能モノマー等が挙げられる。
単官能モノマーとしては、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、インデシルアクリレート、イソクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、エトキシ化ノニフェノールアクリレート、プロポキシ化ノニルフェノールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレンアクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェニルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、エチレンオキサイド2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート等やこれらのメタクリレートモノマーが挙げられる。
多官能モノマーとしては、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性グリセリルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタアクリレートエステル、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等やこれらのメタクリレートモノマーが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性オリゴマーは、表面保護層に耐性、柔軟性を付与するものであり、分子量が1000以上のものが好適に用いられる。 例えば、(メタ)アクリレート基を有するウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリルアクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。これらのうち、表面硬度と成形性の両立の点で、好ましくは、ウレタンアクリレートである。
活性エネルギー線硬化層には、表面の粘着性を抑え、柔軟性を付与するために、熱可塑性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体等の樹脂を併用する。好ましくは、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体である。
活性エネルギー線硬化型組成物の硬化方法は、電子線硬化、紫外線硬化等が挙げられる。いずれの方法を用いても良いが、紫外線硬化を行う場合には、硬化に光開始剤が必要である。一般に使用される光開始剤としてジアセトキシアセトフェノンや2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系、イソブチルベンゾインエーテルやイソプロピルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル系、ベンジルジメチルケタールやヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のベンジルケタール系、ベンゾフェノンや2−クロロチオキサントン等のケトン系等が挙げられる。電子線硬化型の場合、必ずしも光開始剤は必要ない。
電子線により硬化する場合には、従来既知の硬化装置を使用することができ、照射線量は10kGy〜200kGyが好ましく、さらに30kGy〜100kGyがより好ましい。10kGy未満だと完全硬化ができず、200kGyを越えると電子線照射管の寿命は著しく短くなり、経済的に好ましくない。
転写材用インキ組成物層は、活性エネルギー線硬化層の上に直接設けても良いが、プライマー層(1)を通して積層することが好ましい。プライマー層(1)の存在により、応力緩和層として転写材用インキ組成物層の転写に伴う密着性、追随性が向上する。
転写材用インキ組成物層の上には、更にプライマー層(2)を設けることが好ましい。プライマー層(2)の存在により、同様に転写材用インキ組成物層の転写に伴う密着性、追随性が向上する。
プライマー層(1)、プライマー層(2)は樹脂及び添加剤、体質顔料、溶媒等の公知公用のものを用いることが出来る。プライマー層として、例えば、水酸基含有するアクリル樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体等を用いる。好ましくは、水酸基含有するアクリル樹脂である。プライマー層(1)とプライマー層(2)は、転写材の用途によっては同一の組成であることも可能である。
本発明の転写材は、接着剤層を構成要素の一つとする。接着剤層として、例えば、主剤としては水酸基を有する塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールがあり、硬化剤としてはポリイソシアネートがある。好ましくは、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体である。
転写材用インキ組成物層、プライマー層(1)、プライマー層(2)に硬化剤を加えて、2液硬化型としても良い。この硬化剤としては、インキ組成物、プライマー中の樹脂が水酸基を有するならば、イソシアネート基を有するものが好ましく、カルボキシル基を有する樹脂で有れば、エポキシ基、カルボジイミド基を有する硬化剤が使用できる。
転写材の製造は、例えば基材上に、活性エネルギー線硬化インキをグラビア方式により塗布し、電子線照射により活性エネルギー線硬化層を形成する。次にプライマーをグラビア方式により該活性エネルギー線硬化層の上に塗布し、温度60〜80℃にて乾燥し、プライマー層(1)を得る。更に転写材用インキ組成物層、プライマー層(2)、接着剤層を同様にグラビア方式により塗布し転写材を作成する。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない、尚、本発明における「部」および「%」は、特に注釈のない場合は、「重量部」、「重量%」を表す。
ポリウレタン樹脂の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置を用いて分子量分布を測定し、ポリスチレン換算分子量として求めた。
アミン価は、樹脂1g中に含有するアミノ基を中和するのに必要とする塩酸の当量と同量の水酸化カリウムのmg数である。測定は、試料を0.5〜2g精秤する。(試料量:Sg)精秤した試料に中性エタノール(BDG中性)30mLを加え溶解させる。得られた溶液を0.2mol/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f)で滴定を行なう。溶液の色が緑から黄に変化した点を終点とし、この時の滴定量(AmL)を用い次の(式1)によりアミン価を求めた。(式1) アミン価=(A×f×0.2×56.108)/S
塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体の水酸基価は、樹脂中の水酸基を過剰の無水酸でエステル化またはアセチル化し、残存する酸をアルカリで逆滴定して算出した樹脂1g中の水酸基量を、水酸化カリウムのmg数に換算した値で、JIS K0070に従って得られる。
(合成例1)
次に攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、数平均分子量1000のポリエステルジオ−ル(2−エチルー2−ブチルー1,3、−プロパンジオール /アジピン酸)68部、数平均分子量2000のポリエステルジオール(3−メチルー1,5−ペンタンジオール/アジピン酸)137部、イソホロンジイソシアネート67部、酢酸エチル100部を仕込み、窒素気流下に120℃で6時間反応させ、末端イソシアネートプレポリマーの溶液を得た。次いでイソホロンジアミン27部、ジn−ブチルアミン0.05部、酢酸エチル100部およびイソプロピルアルコール50部の混合へ、得られた末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液を室温で徐々に添加し、その後、酢酸エチル300部、イソプロピルアルコール150部を加え、次に50℃で1時間反応させ、固形分30%、重量平均分子量75,000、アミン価0.7mgKOH/樹脂1gのポリウレタン樹脂溶液(ウレタン樹脂(A1))を得た。
(合成例2〜10)
表1に示した配合で合成例1と同様な方法でポリウレタン樹脂(ウレタン樹脂(A2)〜(A6)、ウレタン樹脂(B1)、(B2)、ウレタン樹脂(C1)、(C2))を得た。尚、使用したポリエステルの合成に用いた岐グリコール、ダイマージオール、重合脂肪酸ポリエステルジオール、ポリエーテルジオールを下記に示す。
1)2−エチルー2−ブチルー1,3、−プロパンジオール(BEPD)
2)3―メチルー1,5−ペンタンジオール(MPD)
3)プロピレングリコール(PG)
4)1,2―プロパンジオール(PD)
5)アジピン酸(AA)
6)ダイマージオール 「ソバモール650NS」(ヘンケル白水社製)水酸基価190 mgKOH/g
7)重合脂肪酸ポリエステルジオール 「バーサダイム216」(ヘンケル白水社製) と1,4−ブタンジオールからなる
8)ポリエーテルジオール ポリテトラメチレングリコール「PTG2000」保土谷化 学工業社製
[実施例1]
酸化チタン(チタニックスJR−805テイカ社製)40部、ポリウレタン樹脂溶液(ウレタン樹脂(A1))15部、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体樹脂溶液(ソルバインTAO、83mgKOH/g、日信化学社製、塩酢ビN)10部、メチルエチルケトン/Nプロパノール混合溶剤(重量比70/30)9部を撹拌、混合しサンドミルで練肉した後、ポリウレタン樹脂溶液(樹脂(A1))10部、シリカ(ミズカシルP−73、粒径4μm、水澤化学工業製、シリカ2)1部、メチルエチルケトン/Nプロパノール混合溶剤(重量比70/30)15.0部を攪拌、混合し白色印刷インキ(印刷インキ1)を得た。白色印刷インキ(印刷インキ1)100部に、酢酸n−プロピル/イソプロピルアルコール混合溶剤(重量比75/25)50部を希釈溶剤として添加混合し、白色希釈印刷インキ(希釈印刷インキ)を得た。
次に転写材の作成を行った。基材である膜厚25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムに活性エネルギー線硬化性組成物(ウレタンアクリレート、EB220 ダイセルUCB社製)/トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA−N、ダイセルUCB社製)/2−ヒドロキシ−2メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア1173、チバ・スペシャリティーケミカル社製)/塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体溶液(VAGH、ダウケミカル社製、25%メチルエチルケトン溶液)=50/19/1/30)をグラビア方式で塗布し、紫外線照射により活性エネルギー線硬化層を得た。
次に水酸基を含有するアクリル樹脂(水酸基価52mgKOH/g、ダイヤナールLR1927、三菱レイヨン製)にイソシアネート基を含有する硬化剤(スミジュールL75 住友バイエルウレタン製)を添加したプライマーをグラビア方式により塗工し、温度60〜80℃で乾燥し、プライマー層(1)を得た。次に前記の白色希釈インキをグラビア方式で印刷した。
プライマー層(2)はプライマー層(1)に使用したプライマーと同じものを同様な方法で塗工、乾燥し形成した。更に、その上に接着剤(塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体(VMCH、ダウケミカル社製、25%メチルエチルケトン溶液)をグラビア方式にて印刷し転写材(転写材1)を得た。
[実施例2〜14、比較例1〜4]
表2の配合にて、実施例1と同様の方法で、転写材用インキ組成物層をなす白色印刷インキを得た。(印刷インキ2〜18)。次に実施例1と同様な方法で転写材を得た。(転写材2〜18)。
以下に実施例2〜14、比較例1〜4に用いた白色印刷インキ、プライマー、接着剤を示す。
1)白色印刷インキ
樹脂L:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(水酸基価 175mgKOH/g、 固形分25%、日信化学社製 製品名ソルバインA5)
樹脂M:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(水酸基価 83mgKOH/g、 固形分25%、日信化学社製 製品名ソルバインTAO)
樹脂N:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(水酸基価 59mgKOH/g、 固形分25%、ダウケミカル社製 製品名VAGF)
シリカ1:粒径10μm、球状、吸油量250ml/100g 富士シリシア化学製サイロスフェアC−1510
シリカ2:粒径4μm、不定形、吸油量180ml/100g (水澤化学工業製ミズカシルP−73)
2)転写材
尚、プライマー(1)とプライマー(2)の組成は、実施例1に用いたものと同じものを用いた。接着剤も同様である。
実施例1〜14、比較例1〜4で得られた白色印刷インキ、その印刷インキを用いた転写材(転写材1〜18)について重ね刷り適性、成形時密着性、成形時追随性の評価を行った。評価方法と評価基準を以下に示す。
<評価項目>
1.重ね刷り適性
試作した白色印刷インキをグラビア方式にてベタ版/階調版(5〜35μ)を重ね刷りした際の平滑性を目視にて評価。
判定基準:○階調版(5〜35μ)のいずれも印刷面が平滑である。
△階調版の20〜35μは平滑であるが、5〜15μの平滑性が劣る。
×階調版(5〜35μ)のいずれも印刷面が平滑でない。
2.成形時密着性
作成した転写材を用いて、成形同時転写法にてアクリル二トリルブタジエンスチレン成形品の表面及び側面を同時に転写し、成形基材に対する転写材の密着性をセロファンテープにて密着性の評価を行なった。
判定基準:○剥離面積が10%未満。
△剥離面積が10〜50%程度
×剥離面積が50%以上
3.成形時追随性
作成した転写材を用いて、成形同時転写法にてアクリル二トリルブタジエンスチレン成形品の表面及び側面を同時に転写し、側面(R加工部)の亀裂の発生を評価した。
判定基準:○側面(R加工部)の亀裂の発生なし。
△側面(R加工部)の僅かに亀裂の発生あり。
×側面(R加工部)の亀裂が顕著に発生。
評価結果を表2に示す。
以上のように実施例1〜14と比較例1〜4の結果より、本発明のインキ組成物は、重ね刷り適性、成形時密着性、成形時追随性の点で優れ、転写材において優れた密着性、追随性を有することが分かった。
Figure 2011252122
Figure 2011252122

Claims (5)

  1. バインダー樹脂
    および
    シリカを、インキ全量中、0.1〜5.0重量%
    含有する転写材用インキ組成物において、
    バインダー樹脂が、
    1)2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン ジオールおよびプロピレングリコールから選ばれる1種以上のグリコールとニ塩 基酸とからなるポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂 (A)
    ならびに/又は
    2)ダイマージオール
    および/又は
    重合脂肪酸ポリエステルジオールから合成されてなるポリウレタン樹脂(B)
    であることを特徴とする転写材用インキ組成物。
  2. ポリウレタン樹脂(A)およびポリウレタン樹脂(B)が、
    重量平均分子量10,000〜80,000
    および
    アミン価0.5〜9mgKOH/g
    であることを特徴とする請求項1記載の転写材用インキ組成物。
  3. バインダー樹脂として、さらに、水酸基価70〜180mgKOH/gである塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体を含有し、計算式(1)の固形分重量比50:50〜90:10であることを特徴とする請求項1または2記載の転写材用インキ組成物。
    計算式(1)
    Figure 2011252122
  4. 基材シート上に、活性エネルギー線硬化層、請求項1〜3いずれか記載の転写材用インキ組成物からなる転写材用インキ組成物層、接着剤層を順次積層されてなることを特徴とする転写材。
  5. 基材シート上に、活性エネルギー線硬化層、プライマー層(1)、請求項1〜3いずれか記載の転写材用インキ組成物からなる転写材用インキ組成物層、プライマー層(2)、接着剤層を順次積層されてなることを特徴とする転写材。
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