JP5000123B2 - 活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物、トップコート剤およびトップコートフィルム - Google Patents
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Description
以下に、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および該樹脂組成物を用いたトップコートフィルムの製造方法の一例を示すが、製造方法は、ここに挙げる方法に限定されるものではない。
先ず、ポリエステルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートポリイソシアネートを反応させ、イソシアネート化合物(a)を合成する。この際、ポリエステルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートのNCO/OH当量比は5〜40が好ましく、より好ましくは15〜25である。NCO/OH当量比が5よりも小さくなる場合には、得られるプレポリマーが高分子量となって、アクリレートとの相溶性が低下する場合や、硬化後の耐摩耗性が低下する場合がある。
上記反応の反応温度は、反応効率と劣化・副生成物抑制の観点から、50〜150℃が好ましく、より好ましくは70〜100℃である。全反応時間は1〜2時間が好ましい。
また、上記イソシアネート化合物(a)は、市場で入手することも可能であり、例えば、旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」などが好ましく例示される。
上記で得られたイソシアネート化合物(a)および水酸基含有(メタ)アクリレート(b)を、活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート(c)を合成する。
この際、ウレタン(メタ)アクリレート(c)を合成する際の、イソシアネート化合物(a)と水酸基含有アクリレート(b)のOH/NCO当量比は1〜1.1が好ましく、より好ましくは1〜1.01である。例えば、水酸基含有(メタ)アクリレート(b)が増加すると硬化後の可撓性、柔軟性は得られるものの耐摩耗性が大幅に低下する場合がある。
上記反応の反応温度は、反応効率と劣化・副生成物抑制の観点から、50〜100℃が好ましく、より好ましくは60〜80℃である。全反応時間は反応温度を著しく外れない限りは製造コスト面から出来るだけ短い方が好ましい。なお、反応の終了は、反応溶液をサンプリングして、イソシアネート残基をIRまたは滴定で定量することにより容易に確認しうる。
上記の反応には、反応促進の観点から、ウレタン化触媒を使用することが好ましい。ウレタン化触媒としては、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ジエチルヘキソエートが好ましい。さらに、ウレタン化反応中での重合防止の観点から、重合禁止剤を添加するか、エアーシールを行うことが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、メトキシフェノール、フェノチアジンなどが挙げられる。また、重合禁止剤の添加量は、保存安定性、硬化阻害防止の観点から、反応系全体に対して300〜1000ppmが好ましい。
上記で用いる有機溶媒は、各成分および生成物との親和性の観点から、極性の高い有機溶剤が好ましく、特に、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤や酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤などが好ましい。なお、有機溶剤は、反応系の粘度が高くなり撹拌が困難となる前に加えればよく、反応開始時から系に加えておいても、反応途中で加えてもよい。
上記で得られたウレタン(メタ)アクリレート(c)に対し、光重合開始剤(d)および、必要に応じて、(メタ)アクリルオリゴマー(e)を混合して、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物を作製する。この際、光重合開始剤(d)の添加量はウレタン(メタ)アクリレート(c)100部に対して、1〜5部が好ましく、より好ましくは3〜5部である。光重合開始剤の添加量が1部未満の場合には、重合効率、生産性が悪化することがあり、5部を超える場合には、硬化物の物性に大きく影響することは無いが過剰な光重合開始剤の添加は無意味である。(メタ)アクリルオリゴマー(e)を添加する場合、添加量は、ウレタン(メタ)アクリレート(c)100部に対して、50部以下が好ましく、より好ましくは30部以下である。(メタ)アクリルオリゴマー(e)の添加量が50部を超える場合には、(メタ)アクリルオリゴマーの影響が大きくなるため、ソフトフィーリング性が得られない場合がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物を、プラスチックフィルムに塗布した後、活性エネルギー線を照射して硬化することにより、表面にトップコート層を形成したトップコートフィルムが得られる。なお、以下にはトップコートフィルムを例として説明するが、相手部材がプラスチックフィルム以外の他用途の場合にも、本発明の樹脂組成物を塗布、硬化し、硬化物層を設ける方法は同様である。
以下に、本願で用いられる測定方法および効果の評価方法について例示する。
重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーション・ガスクロマトグラフィー)法により、下記の測定条件で、標準ポリスチレンを基準にして求めた。
移動相流量 : 1ml/分
カラム温度 : 40℃
試料注入量 : 10μl
試料濃度 : 0.2mg/ml
実施例および比較例で得られた活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物を、ポリカーボネート板(日本テストパネル製、厚さ2mm)の表面に、バーコーターを用いて塗布(塗布厚み10μm)した後、高圧水銀灯(アイグラフィックス株式会社社製)を用いて、下記の条件で紫外線照射を行い、樹脂組成物硬化物層を有するポリカーボネート板を得、サンプルとした。
次に、テーバー摩耗試験機(安田精器製作所株式会社製、摩耗輪CS10F、荷重1kg)を用いて摩耗試験を行った。摩耗試験の回転数が0回、50回、100回時点のサンプルの光沢度をJIS K 7105に準拠して、下記条件で測定し、下記の計算式の値を、それぞれ、50回摩耗時および100回摩耗時の耐摩耗性(単位:%)とした。
耐摩耗性(50回)=(50回摩耗時の光沢度)/(0回摩耗時の光沢度)×100
耐摩耗性(100回)=(100回摩耗時の光沢度)/(0回摩耗時の光沢度)×100
上記の耐摩耗性の値から、50回摩耗時の耐摩耗性が60%以上かつ100回摩耗時の耐摩耗性が40%以上のものを耐摩耗性良好、50回摩耗時の耐摩耗性が60%未満または100回摩耗時の耐摩耗性が40%未満のものを耐摩耗性不良と判断した。
<紫外線照射条件>
照射強度 : 120W/cm
照射距離 : 10cm
コンベア速度 : 5m/分
照射回数 : 2回
<光沢度(グロス)測定> : 測定方法はJIS Z 8741に準ずる。
測定装置:日本電色工業株式会社製「SZ−Σ90」
測定角度:60°
(2)と同様にしてサンプルを作製した。
エタノール(濃度99%)、アセトン、メチルエチルケトンを、それぞれティッシュペーパーに含ませ、サンプル表面を10回軽くこすった。表面を目視にて観察し、変化が見られなかった場合は耐溶剤性良好(○)、表面に変化が見られた場合は耐溶剤性不良(×)と判断した。
(2)と同様にしてサンプルを作製した。
サンプル表面に爪で凹みをつけた場合に、10分経過後に凹みが消失する場合はソフトフィーリング性良好(○)とし、タックなどの「べとつき感」を示すものや、凹みが付かない、凹みが消失しない場合はソフトフィーリング性不良(×)と判断した。
(2)と同様にしてサンプルを作製した(長手方向に50mm、幅方向に50mmの正方形のサンプル片)。サンプルの長手方向の両端を持ち、180°屈曲するように1回屈曲させた後に、サンプル表面を目視にて観察し、表面にひび割れが見られなかったものは耐屈曲性良好(○)とし、表面にひび割れが見られたものは耐屈曲性不良(×)と判断した。
E型粘度計を用いて、60℃において測定した。
温度計、攪拌装置を備えたセパラブルフラスコにイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」(ポリカプロラクトン由来のポリカプロラクトントリオールとヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアネート化合物、重量平均分子量:2500、分子量分布(Mw/Mn):1.36)を400部充填し内温を70℃にした後、ヒドロキシエチルアクリレート103部、ジブチル錫ジラウート200ppm(得られるウレタンアクリレートに対する添加量)、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppm(得られるウレタンアクリレートに対する添加量)を加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−1)を得た。(c−1)の重量平均分子量は4000であった。
なお、NCO濃度は以下のように測定した。
(ブランク値の測定)フェノールフタレイン(メタノール希釈液)を加えて青色に着色させたジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)、15mLに規定度が0.1NであるHCl水溶液を変色がみられるまで滴下した。このHCl水溶液の滴定量(mL)をブランク値とした。
(実測NCO濃度の測定)計量された反応溶液(サンプル量(g))を15mLのTHFに溶解させ、ジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)を15mL加えた。溶液化したことを確認した後、フェノールフタレイン(メタノール希釈液)を加えて青色に着色させ、規定度が0.1NであるHCl水溶液を変色がみられるまで滴下し、滴定量をA値(mL)とした。得られた値を下記の式に当てはめNCO濃度を算出した。
NCO濃度=(ブランク値−A値)×1.005×0.42÷サンプル量(g)
次に得られた組成物を、表面がコロナ放電処理されたポリカーボネート板(日本テストパネル製、板の厚み2mm)に、バーコーターを用いて塗布、紫外線照射により硬化させ、厚み10μmのトップコート層(樹脂硬化層)を有するトップコートフィルムを得た(前記の耐摩耗性評価のサンプルの作製と同様)。
表1に示すとおり、得られた樹脂組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様に、ウレタンアクリレート(c−1)を用いた。(c−1)の添加量を90部に変更し、アクリルモノマーとしてジメチロールジシクロペンタンジアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「IRR214k」、分子量:300、アクリル基数:2)10部を添加した以外は実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様に、ウレタンアクリレート(c−1)を用いた。(c−1)の添加量を70部に変更し、アクリルモノマーとしてジメチロールジシクロペンタンジアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「IRR214k」)30部を添加した以外は実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様に、ウレタンアクリレート(c−1)を用いた。(c−1)の添加量を90部に変更し、アクリルモノマーとして脂肪族ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「EB1290k」、分子量:1000、アクリル基数:6)10部を添加した以外は実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を195部充填し内温を70℃にした後、ペンタエリスリトールトリアクリレート305部、ジブチル錫ジラウート80ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル200ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−2)を得た。(c−2)の重量平均分子量は4200であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびハードコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例5と同様に、ウレタンアクリレート(c−2)を用いた。(c−2)の添加量を90部に変更し、アクリルモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「DPHA」、分子量:580、アクリル基数:6)10部を添加した以外は実施例5と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を377部充填し内温を70℃にした後、4−ヒドロキシブチルアクリレート122部、ジブチル錫ジラウート200ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−3)を得た。(c−3)の重量平均分子量は4100であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−3)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
(c−1)の代わりに(c−3)を用いた以外は、実施例2と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
(c−1)の代わりに(c−3)を用いた以外は、実施例3と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を387部充填し内温を70℃にした後、2−ヒドロキシプロピルアクリレート112部、ジブチル錫ジラウート200ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−4)を得た。(c−4)の重量平均分子量は3900であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−4)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
(c−1)の代わりに(c−4)を用いた以外は、実施例2と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を387部充填し内温を70℃にした後、ヒドロキシプロピルアクリレート112部、ジブチル錫ジラウート200ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−5)を得た。(c−5)の重量平均分子量は3900であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−5)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例12と同様に、ウレタンアクリレート(c−5)を用いた。(c−5)の添加量を90部に変更し、アクリルモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「DPHA」)10部を添加した以外は実施例12と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例12と同様に、ウレタンアクリレート(c−5)を用いた。(c−5)の添加量を70部に変更し、アクリルモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「DPHA」)30部を添加した以外は実施例12と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を346部充填し内温を70℃にした後、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート153部、ジブチル錫ジラウート200ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−6)を得た。(c−6)の重量平均分子量は4300であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−6)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
(c−1)の代わりに(c−6)を用いた以外は、実施例2と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
(c−1)の代わりに(c−6)を用いた以外は、実施例3と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を329部充填し内温を70℃にした後、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業製、プラクセルFA1DDM)171部、ジブチル錫ジラウート200ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−7)を得た。(c−7)の重量平均分子量は4000であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−7)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を300部充填し内温を70℃にした後、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業製、プラクセルFA2D)200部、ジブチル錫ジラウート50ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−8)を得た。(c−8)の重量平均分子量は4200であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−8)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を300部充填し内温を70℃にした後、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業製、プラクセルFA2D)180部、ヒドロキシエチルアクリレート20部、ジブチル錫ジラウート100ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−9)を得た。(c−9)の重量平均分子量は4100であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−9)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
実施例1と同様にして、イソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネート X03−237」)を225部充填し内温を70℃にした後、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業製、プラクセルFA5)275部、ジブチル錫ジラウート100ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−10)を得た。(c−10)の重量平均分子量は4500であった。
ウレタンアクリレートとして、(c−1)の代わりに(c−10)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物およびトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、得られた組成物の硬化物は、優れた耐摩耗性、耐屈曲性(可撓性)およびソフトフィーリング性を有しており、トップコートフィルム用途等として優れた特性であった。
脂肪族ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製「Ebecryl1290K」、分子量:1000)100部に対して、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「DAROCUR1173」)5部とを混合し、活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物を得た。
また、実施例1と同様にしてトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、該組成物およびトップコートフィルムは、耐摩耗性、耐屈曲性、ソフトフィーリング性ともに劣るものであった。
イソシアネート化合物(三井武田ケミカル(株)製「タケネート D−170N」)を288部充填し内温を70℃にした後、ヒドロキシエチルアクリレート212部、ジブチル錫ジラウート100ppm、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加えた。3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.1%以下になったことを確認して反応を終了させ、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−11)を得た。
また、実施例1と同様にしてトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、該樹脂組成物およびトップコートフィルムはソフトフィーリング性に劣るものであった。
撹拌機、温度計、還流冷却器を装備したフラスコに、ポリエステルポリオール(日立化成ポリマー(株)製「テスラック2455」)2000部を仕込んだ。内温を60℃まで昇温し、均一に溶解した後、トリレンジイソシアネート348部を加えた。さらに100℃まで昇温、6時間保温した。その後、70℃に降温、2−ヒドロキシエチルアクリレート208.8部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート26部、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加え、7時間保温し、イソシアネート基が消失したことを確認し反応を終了し、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−12)を得た。
また、実施例1と同様にしてトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、該樹脂組成物およびトップコートフィルムは耐摩耗性に劣るものであった。
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学(株)製「PTMG2000」)2000部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を60℃まで昇温、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート444部を加え、その後100℃まで昇温、6時間保温した。その後、90℃に降温、2−ヒドロキシエチルアクリレート139.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート104部、ハイドロキノンモノメチルエーテル800ppmを加え、7時間保温して、イソシアネート基が消失したことを確認し反応を終了し、活性エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート(c−13)を得た。
また、実施例1と同様にしてトップコートフィルムを得た。
表1に示すとおり、該樹脂組成物およびトップコートフィルムは耐摩耗性に劣るものであった。
Claims (9)
- 数平均分子量が500〜1500であるポリカプロラクトントリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとが反応してなるイソシアネート化合物(a)および水酸基を有する(メタ)アクリレート(b)が反応してなる重量平均分子量が2500〜4500の活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート(c)および光重合開始剤(d)を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- さらに、(メタ)アクリルモノマーおよび/または(メタ)アクリルオリゴマー(e)を含む請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- イソシアネート化合物(a)の重量平均分子量が1000〜3000である請求項1または請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- イソシアネート化合物(a)の分子量分布が1.2〜1.5である請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- イソシアネート化合物(a)が、1分子中に2以上のイソシアネート基を有し、純度が99%以上、且つ、未反応のヘキサメチレンジイソシアネートの残量が1%未満である請求項1〜4のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- 水酸基を有する(メタ)アクリレート(b)が、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートから選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- (メタ)アクリルモノマーおよび/または(メタ)アクリルオリゴマー(e)が、分子中に1〜6の(メタ)アクリロイル基を有し、重量平均分子量が100〜1000である請求項2〜6のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物。
- 請求項1〜7のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物からなるトップコート剤。
- 請求項8に記載のトップコート剤をプラスチックフィルムに塗布、硬化してなるトップコートフィルム。
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