JP2011248230A - 光源装置および光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源とカップリングレンズの位置を精度よく、かつ、容易に決める。
【解決手段】光源装置100は、光源(半導体レーザ110)と、光源からのレーザ光を光束に変換するカップリングレンズ120と、カップリングレンズ120を保持する保持部材130と、保持部材130が固定されるフレーム140とを備えている。保持部材130は、カップリングレンズ120を保持する筒状の本体部131と、本体部131の外周面のうち2箇所から突出し、フレーム140に対して固定される同一平面上に配置される固定面を構成する一対の第1突出部132とを有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、光源装置および光走査装置に関する。
一般に、レーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体の表面を露光する光走査装置が設けられている。そして、光走査装置の光源装置として、例えば、特許文献1には、光源(半導体レーザ)や、レーザ光を光束に変換するカップリングレンズ(コリメータレンズ)、光源を支持する鏡筒、カップリングレンズを保持する筒状の保持部材(レンズホルダ)などを備えた構成が開示されている。
このような光源装置においては、光源とカップリングレンズの位置を精度よく決める必要がある。例えば、特許文献1の構成では、外周面に紫外線硬化型の接着剤を塗布した鏡筒に保持部材をかぶせ、保持部材を軸方向と周方向に移動させてカップリングレンズの焦点合わせなどを行った後に、接着剤に紫外線を照射して硬化させることで、光源とカップリングレンズの位置を決めている。
特開平10−41588号公報
しかしながら、従来の構成では、鏡筒の外周面に接着剤が塗布されるので、紫外光を鏡筒の全周にわたって照射する必要があり、接着剤の硬化に手間がかかるという問題があった。また、光源とカップリングレンズの位置を精度よく決めるには、接着剤を均一に塗布する必要があるが、鏡筒の周面全周に接着剤を均一に塗布するのは容易ではなかった。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、光源とカップリングレンズの位置を精度よく、かつ、容易に決めることを目的とする。
前記した目的を達成するための本発明は、光源と、前記光源からの光ビームを光束に変換するカップリングレンズと、前記カップリングレンズを保持する保持部材と、前記保持部材が固定されるフレームとを備えた光源装置であって、前記保持部材は、前記カップリングレンズを保持する筒状の本体部と、前記本体部の外周面のうち2箇所から突出し、前記フレームに対して固定される同一平面上に配置される固定面を構成する一対の第1突出部とを有することを特徴とする。
このような光源装置によれば、保持部材が、本体部の外周面のうち本体部を挟む2箇所から突出し、フレームに対して固定される同一平面上に配置される固定面を構成する一対の第1突出部を有するので、保持部材(一対の第1突出部)をフレームに置くようにして取り付ける構成が可能となる。そして、このような構成によれば、保持部材をフレームに置くように配置したときに、保持部材を光軸方向や光軸方向に直交する方向に安定して動かすことができるので、光源とカップリングレンズの位置を精度よく、かつ、容易に決めることができる。
また、本発明は、前記光源装置と、前記光源装置からの光ビームを偏向走査する偏向器と、前記偏向器により偏向走査された光ビームが通過する走査レンズと、前記光源装置を支持する箱状のベースフレームと、前記ベースフレームを覆うように取り付けられる蓋フレームとを備えた光走査装置として構成することができる。
本発明によれば、保持部材が、本体部の外周面のうち2箇所から突出し、フレームに対して固定される同一平面上に配置される固定面を構成する一対の第1突出部とを有するので、光源とカップリングレンズの位置を精度よく、かつ、容易に決める構成が可能となる。
実施形態に係る光走査装置を備えたレーザプリンタの概略構成を示す図である。 光走査装置の平面図である。 ベースフレームの斜視図である。 図2のX−X断面図である。 光源装置の斜視図であり、保持部材をフレームに固定する前の様子を示す図(a)と、保持部材をフレームに固定した状態を示す図(b)である。 カップリングレンズを保持する保持部材の正面図(a)と断面図(b)である。 光源装置の組立工程の説明図(a)〜(c)である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本発明の実施形態に係る光走査装置を備えた画像形成装置の概略構成について説明した後、光走査装置の詳細な構成について説明する。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1(画像形成装置)は、本体筐体2内に、用紙Sを給紙するための給紙部3と、用紙Sに画像を形成する画像形成部4とを主に備えている。
ここで、レーザプリンタ1の概略構成の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前(手前)」、左側を「後(奥)」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によって画像形成部4に供給される。
画像形成部4は、光走査装置5と、プロセスカートリッジ6と、定着装置7とから主に構成されている。
光走査装置5は、本体筐体2内の上部に配置され、画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)を出射し、感光体ドラム61の表面を露光して静電潜像を形成するように構成されている。光走査装置5の詳細な構成については後述する。
プロセスカートリッジ6は、光走査装置5の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー(符号省略)を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63と、現像ローラ64と、層厚規制ブレード65と、供給ローラ66と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部67とを主に備えている。
プロセスカートリッジ6では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、光走査装置5からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部67内のトナーは、供給ローラ66を介して現像ローラ64に供給され、現像ローラ64と層厚規制ブレード65との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ64上に担持される。
現像ローラ64上に担持されたトナーは、現像ローラ64から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63との間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置7は、プロセスカートリッジ6の後方に設けられ、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向配置されて加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを主に備えている。この定着装置7では、用紙S上に転写されたトナー像を、用紙Sが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着させる。トナー像が熱定着された用紙Sは、搬送ローラ73によって搬送経路23を搬送され、搬送経路23から排出ローラ24によって排紙トレイ22上に排出される。
<光走査装置の詳細構成>
図2に示すように、光走査装置5は、スキャナ筐体50内に、光源装置100と、シリンドリカルレンズ52と、偏向器の一例としてのポリゴンミラー53と、走査レンズ54と、反射鏡55とを主に備えている。
光源装置100は、レーザ光(光ビーム)を出射する光源の一例としての半導体レーザ110や、半導体レーザ110からのレーザ光を集光させて平行な光束に変換するカップリングレンズ120(図3参照)などを備えて構成されている。光源装置100の詳細な構成については後述する。
シリンドリカルレンズ52は、光源装置100から出射されてポリゴンミラー53に向かうレーザ光が通過するレンズである。このシリンドリカルレンズ52は、光源装置100から出射されたレーザ光を屈折させて副走査方向(主走査方向に直交する方向)に収束し、ポリゴンミラー53(反射面)上に集光する。
ポリゴンミラー53は、六角柱の6つの側面が反射面となっており、高速回転しながら光源装置100からのレーザ光を反射して主走査方向(図2の上下方向)に偏向および等角速度で走査する。
走査レンズ54は、ポリゴンミラー53により偏向走査されたレーザ光が通過するレンズである。この走査レンズ54は、ポリゴンミラー53により等角速度で走査されたレーザ光を等速度で走査するように変換するとともに、ポリゴンミラー53で反射されたレーザ光を屈折させて副走査方向に収束し、感光体ドラム61の表面に集光することで、ポリゴンミラー53の面倒れを補正する。
反射鏡55は、走査レンズ54を通過したレーザ光を感光体ドラム61に向けて反射する(図1も参照)。
光走査装置5では、光源装置100から出射された画像データに基づくレーザ光が、シリンドリカルレンズ52、ポリゴンミラー53、走査レンズ54および反射鏡55の順に反射または通過して、感光体ドラム61(図1参照)の表面で高速走査される。これにより、感光体ドラム61の表面が露光され、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
スキャナ筐体50は、光源装置100やポリゴンミラー53、走査レンズ54などを収容する筐体である。このスキャナ筐体50は、図1における上方が開放された箱状のベースフレーム50Aと、ベースフレーム50Aを覆うように取り付けられる蓋フレーム50Bとを主に備えている。
ベースフレーム50Aは、光源装置100やポリゴンミラー53などを支持する部材である。図2,3に示すように、ベースフレーム50Aは、底壁部50Cの縁部から立設し、主走査方向においてポリゴンミラー53(図3では図示省略)を挟んで光源装置100と対向(対面)する対向壁50Eを有している。
対向壁50Eには、ベースフレーム50Aの内部と外部を連通させ、光走査装置5の組立時(後述する、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置合わせ時)に、光源装置100からのレーザ光Lを通過させる孔状の開口50Fが形成されている。
図4に示すように、蓋フレーム50Bは、対向壁50Eを挟むように互いに対向した状態でベースフレーム50Aの底壁部50Cの方向に向けて延出する一対の遮蔽壁50M,50Nを有している。蓋フレーム50Bがベースフレーム50Aに取り付けられたとき、遮蔽壁50Mが外側から開口50Fを覆う(塞ぐ)とともに、遮蔽壁50Nが内側から開口50Fを覆う。
このような一対の遮蔽壁50M,50Nにより開口50Fを対向壁50Eの両側(内側および外側)から覆うことで、スキャナ筐体50の内部と外部との間の空気の流通を少なくできるので、スキャナ筐体50内への塵埃の侵入を抑制することができる。これにより、光走査装置5の防塵性を向上させることができる。
<光源装置の詳細構成>
次に、光源装置100の詳細な構成について説明する。なお、以下の説明において、「光軸方向」は、半導体レーザ110から出射されるレーザ光の光軸(進行方向)に沿った方向(図6(b)に示す一点鎖線が延びる方向)をいうものとする。
図5に示すように、光源装置100は、半導体レーザ110(光源)と、カップリングレンズ120と、カップリングレンズ120を保持する保持部材130と、半導体レーザ110および保持部材130が固定されるフレーム140とを主に備えている。
カップリングレンズ120は、樹脂やガラスなどから形成された凸レンズであり、前記したように、半導体レーザ110から出射されるレーザ光を平行な光束に変換する。このカップリングレンズ120は、図6(b)に示すように、一方のレンズ面の一例としての入射面121が平面形状をなし、出射面122(他方のレンズ面)が凸曲面形状をなしている。
図5に示すように、保持部材130は、紫外光を透過可能な樹脂などから形成されており、筒状の本体部131と、本体部131の外周面(符号省略)から突出する、一対(2つ)の第1突出部132と、1つの第2突出部133とを主に有している。
本体部131は、カップリングレンズ120を保持する略円筒形状の部分である。この本体部131は、図6(a)に示すように、その内周面(符号省略)のうち一対の第1突出部132と対応する位置に溝状の一対の凹部134を有している。カップリングレンズ120は、各凹部134に塗布された接着剤160により本体部131の内周面に接着されることで、保持部材130に保持されている。
図6(b)に示すように、本体部131の光軸方向(図6(b)の左右方向)における両端面(入射側端面135および出射側端面136)は、ともに光軸方向に直交する面となっている。したがって、入射側端面135と出射側端面136は、互いに平行な面となっている。本実施形態において、カップリングレンズ120は、平面形状の入射面121が、入射側端面135および出射側端面136と平行となるように調整された上で本体部131に固定(保持)されている。
一対の第1突出部132は、図5,6(a)に示すように、本体部131の外周面のうち2箇所、具体的には、略円筒形の本体部131の中心を挟んだ2箇所の位置から外側(光軸方向に直交する方向)に向けて突出し、光軸方向に沿って長く延びているリブ状の部分である。言い換えると、本実施形態において、一対の第1突出部132は、本体部131の中心を挟んで光軸方向に直交する方向に並ぶように形成されている。
各第1突出部132は、図6(a)の上下方向における下側の面に、接着剤150によりフレーム140に対して固定される略平面状の固定面137を有している。各固定面137は、互いに同一平面上に配置されている。本実施形態においては、各第1突出部132が光軸方向に沿って延びているため、固定面137も光軸方向に長い略矩形状の平面となっている。
第2突出部133は、本体部131の外周面のうち、入射側端面135側の端部から、光軸方向および一対の第1突出部132が並ぶ方向の両方に対して直交する方向(固定面137側とは反対側)に向けて突出する半フランジ状の部分である。この第2突出部133は、突出端面138(端面)が一対の第1突出部132の各固定面137に対して平行な面となっている。また、突出端面138は、本体部131の互いに平行な入射側端面135および出射側端面136に対して直交する面となっている。
図5に示すように、フレーム140は、樹脂などから形成されており、光源保持壁141と、光源保持壁141の下端からレーザ光の進行方向に向けて延びる底壁142と、底壁142の前側中央付近に設けられた一対の保持部材固定部143とを主に有している。
光源保持壁141には、中央付近に貫通孔(符号省略)が形成されており、この貫通孔に半導体レーザ110が圧入されるなどして固定されている。
底壁142には、図示しないネジ孔が形成されており、ベースフレーム50Aの底壁部50Cに対してネジ止めなどによって固定可能に構成されている。
保持部材固定部143は、光軸方向に直交する方向に間隔をあけて形成されており、その上面が保持部材130を固定するためのフレーム側固定面144となっている。より詳細に、各保持部材固定部143間の間隔は、保持部材130の本体部131の外径よりも大きくなっている。
これにより、保持部材130が保持部材固定部143(フレーム側固定面144)に固定されたとき、本体部131の外周面と保持部材固定部143とは互いに干渉しないようになっている。言い換えると、保持部材130は、第1突出部132のみがフレーム側固定面144に固定(支持)されることとなる。
各フレーム側固定面144は、光軸方向に長い略矩形状の面であり、保持部材130を固定するときには、紫外光の照射によって硬化する公知の接着剤150(光硬化性樹脂)が塗布される。
なお、フレーム側固定面144には、複数の凹部(符号省略)が形成されているので、接着剤150を塗布したときに接着剤150が流れ出ることを抑制することができる。また、接着剤150の硬化後には凹部が引っ掛かりとなることで、保持部材130が接着剤150ごとフレーム側固定面144から脱落することを抑制できる。
<光源装置の製造方法>
次に、光源装置100の製造方法(組立工程)について説明する。本実施形態に係る光源装置100の組み立ては、光走査装置5の製造工程において、光源装置100をベースフレーム50Aに取り付ける段階で実行される。
まず、図5(a)に示すように、フレーム140の光源保持壁141に半導体レーザ110を圧入するなどして固定する。また、図6(a),(b)に示すように、入射面121が保持部材130の入射側端面135および出射側端面136に対して平行となるように、カップリングレンズ120を接着剤160により保持部材130に固定する。
次に、半導体レーザ110が固定されたフレーム140を、ネジなどによりベースフレーム50Aの底壁部50Cに取り付ける。その後、図7(a)に示すように、フレーム140のフレーム側固定面144に接着剤150を均一に塗布する。
そして、カップリングレンズ120が固定された保持部材130をアーム180により光軸方向両側から把持し、固定面137をフレーム140のフレーム側固定面144に近づけていく。このとき、半導体レーザ110を発光させてレーザ光Lを出射させ、レーザ光Lがカップリングレンズ120を通過するようになる位置まで、固定面137(保持部材130)をフレーム側固定面144に近づける。
ここで、アーム180は、保持部材130(半導体レーザ110とカップリングレンズ120)の位置合わせを行うため(光源装置100を組み立てるため)の組立装置のアームであり、保持部材130に対し、入射側端面135側から当接する入射側アーム181と、出射側端面136側から当接する出射側アーム182とから構成されている。
入射側アーム181には、平面状の当接面183が形成されており、アーム180が保持部材130を把持するときには、まず、当接面183を保持部材130の突出端面138に突き当てた後に保持部材130を把持する。
また、入射側アーム181および出射側アーム182には、それぞれ開口181A,182Aが形成されており、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置合わせ中に、半導体レーザ110からのレーザ光Lが開口181A、保持部材130(カップリングレンズ120)および開口182Aを通過できるように構成されている。
図3に示すように、半導体レーザ110から出射されてカップリングレンズ120を通過したレーザ光Lは、ベースフレーム50Aの対向壁50Eに形成された開口50Fを通過して、ベースフレーム50Aの外部に設置された図示しない測定装置に入射される。
そして、図7(b)に示すように、アーム180により保持部材130を主走査方向(図7の紙面手前・奥側の方向)や副走査方向(図7の上下方向)に動かしながら、半導体レーザ110(レーザ光L)の光軸とカップリングレンズ120の光軸を合わせる。また、アーム180により保持部材130を光軸方向に動かしてレーザ光の結像状態を確認しながら、カップリングレンズ120の光軸方向の位置を合わせる。
このような位置合わせにより、保持部材130(半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置)の位置が決まったら、図7(c)に示すように、紫外光ランプ190から紫外光を照射して、接着剤150を硬化させる。これにより、保持部材130がフレーム140に固定され、光源装置100の組み立て、および、ベースフレーム50Aへの取り付けが完了する。
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
保持部材130が、本体部131の外周面のうち本体部131を挟む2箇所から突出し、フレーム140に対して固定される同一平面上に配置される固定面137を構成する一対の第1突出部132を有するので、保持部材130(一対の第1突出部132)をフレーム140のフレーム側固定面144に置くようにして取り付ける構成が可能となる。このような構成においては、保持部材130をフレーム140に置くように配置したときに、保持部材130を主走査方向や副走査方向、光軸方向に安定して動かすことができるので、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置を精度よく、かつ、容易に決めることができる。
また、接着剤150により保持部材130をフレーム140に固定するときに、第1突出部132(固定面137)とフレーム側固定面144が当接する側面視直線状の範囲に紫外光を照射すればよいので、従来技術のように鏡筒の全周にわたって紫外光を照射する構成と比較して、保持部材130をフレーム140に容易に固定することができる。
特に、本実施形態では、保持部材130が紫外光を透過可能に形成されているので、第1突出部132を介して接着剤150に紫外光を容易に照射することができる。
また、フレーム側固定面144(接着剤150の塗布面)を平面状に形成可能となるので、従来技術のように鏡筒の周面全周に接着剤を塗布する構成と比較して、容易に接着剤150を均一に塗布することができる。その結果、接着剤150が硬化するときの収縮や膨張による影響を最小限に抑えることができるので、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置を精度よく決めることができる。
本実施形態では、一対の第1突出部132が光軸方向に沿って延びているので、位置合わせのときの保持部材130が第1突出部132を中心として揺れ動きにくくなり、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置をより容易に、かつ、より精度よく決めることができる。また、一対の第1突出部132が光軸方向に沿って延びていることで、接着面を光軸方向に長く確保できる(接着面積を大きくできる)ので、保持部材130をフレーム140に対して強固に固定することができる。
保持部材130は、突出端面138が一対の第1突出部132の各固定面137に対して平行な第2突出部133を有するので、アーム180によって保持部材130を把持するときに、アーム180(入射側アーム181)の当接面183を突出端面138に突き当てた状態で、保持部材130を把持することが可能となる。これにより、位置決め時に、保持部材130が光軸を中心として回りにくくなるので、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置をより容易に、かつ、より精度よく決めることができる。
カップリングレンズ120の平面状の入射面121が、入射側端面135および出射側端面136と平行となるように保持されているので、アーム180によって保持部材130を把持するときに、入射面121が入射側端面135および出射側端面136に対して傾くことを抑制することができる。これにより、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置をより精度よく決めることができる。
ベースフレーム50Aの対向壁50Eに開口50Fが形成されているので、光源装置100をベースフレーム50Aに取り付ける過程で、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置を決めることが可能となる。これにより、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置を、光走査装置5の仕様(大きさなど)に応じて、最適な状態に調整可能となるので、光走査装置5の走査精度を向上させることができる。また、仕様の異なる光走査装置5の間で、部品(光源装置100)の共通化を図ることができ、コストダウンを図ることもできる。
さらに、位置合わせのときに使用する測定装置をベースフレーム50A内に配置する必要がないので、ベースフレーム50A(光走査装置5)の小型化を図ることができる。また、半導体レーザ110とカップリングレンズ120の位置決めに、精度の高い大型の測定装置を使用することが可能となるので、結果として、光走査装置5の走査精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、一対の第1突出部132が、光軸方向に沿って延びている(本体部の光軸方向における一端から他端まで延びている)構成を例示したが、これに限定されるものではない。すなわち、一対の第1突出部は、光軸方向における長さが前記実施形態の第1突出部132よりも短くてもよい。例えば、一対の第1突出部が、本体部の光軸方向における中央付近から一端(または他端)まで延びている構成としてもよいし、本体部の光軸方向における両端部に達していない構成としてもよい。
前記実施形態では、一対の第1突出部132が、本体部131の外周面のうち、本体部131の中心を挟んだ2箇所から、光軸方向に直交する方向に向けて突出している構成を例示したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明において、一対の第1突出部は、各突出部の固定面が同一平面上に配置される構成であれば、突出部が突出する位置や突出する方向は特に限定されるものではない。例えば、略円筒状の本体部の外周面のうち、一方の第1突出部が他方の第1突出部に対して略150度ずれた位置から突出するような構成としてもよい。
前記実施形態では、一対の第1突出部132の各固定面137に対して平行な突出端面138(端面)が第2突出部133に形成された構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第2突出部133を設けずに、第1突出部132の固定面137とは反対側の面を各固定面137に対して平行な端面としてもよいし、本体部131の外周面に各固定面137に対して平行な端面を形成してもよい。また、このような端面を保持部材に形成しない構成としてもよい。
前記実施形態では、紫外光を透過可能な樹脂などから形成されている保持部材130を例示したが、これに限定されず、例えば、保持部材が可視光を透過可能な樹脂やガラスなどから形成されていてもよい。この場合には、可視光を照射することで硬化する接着剤を用いて、保持部材をフレームに固定することができる。また、保持部材は、紫外光や可視光を透過しない材料から形成されていてもよい。
前記実施形態では、保持部材130が接着剤150によってフレーム140に固定される構成を例示したが、これに限定されず、例えば、ネジ止めなどによって固定される構成としてもよい。
前記実施形態では、蓋フレーム50Bが対向壁50Eを挟むように延出して開口50Fを覆う一対の遮蔽壁50M,50Nを有する構成を例示したが、これに限定されず、例えば、遮蔽壁50M,50Nを有しない構成としてもよい。この場合、開口50Fはシールなどで塞ぐことができる。なお、蓋フレームに一対の遮蔽壁を形成することで、光走査装置の組立工程を簡略化することができるとともに、コストダウンを図ることができる。
前記実施形態では、ベースフレーム50Aの対向壁50E(偏向器を挟んで光源装置と対向する壁)に孔状の開口50Fが形成されている構成を例示したが、これに限定されず、例えば、壁に切欠状の開口が形成される構成としてもよい。また、開口を有しない構成としてもよい。
前記実施形態では、光源として半導体レーザ110を例示したが、これに限定されず、例えば、YAGレーザなどの固体レーザを採用してもよい。
前記実施形態では、光源装置100をベースフレーム50Aに取り付ける過程において光源装置100を組み立てる(製造する)形態を例示したが、これに限定されるものではない。すなわち、光源装置100を予め組み立てておき、その後に光走査装置などに取り付けてもよい。
前記実施形態では、偏向器として、反射面が回転することでレーザ光(光ビーム)を偏向走査するポリゴンミラー53を例示したが、これに限定されず、例えば、反射面が揺動することで光ビームを偏向走査する振動ミラーなどを採用してもよい。
前記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
前記実施形態では、本発明の光走査装置を画像形成装置(レーザプリンタ1)に適用した例を示したが、これに限定されず、例えば、測定装置や検査装置などに適用してもよい。また、前記実施形態では、本発明の光源装置を光走査装置5に適用した例を示したが、これに限定されず、例えば、測定装置や検査装置などに適用してもよい。
5 光走査装置
50 スキャナ筐体
50A ベースフレーム
50B 蓋フレーム
50E 対向壁
50F 開口
50M 遮蔽壁
50N 遮蔽壁
53 ポリゴンミラー
54 走査レンズ
100 光源装置
110 半導体レーザ
120 カップリングレンズ
121 入射面
130 保持部材
131 本体部
132 第1突出部
133 第2突出部
135 入射側端面
136 出射側端面
137 固定面
138 突出端面
140 フレーム
L レーザ光

Claims (8)

  1. 光源と、前記光源からの光ビームを光束に変換するカップリングレンズと、前記カップリングレンズを保持する保持部材と、前記保持部材が固定されるフレームとを備えた光源装置であって、
    前記保持部材は、前記カップリングレンズを保持する筒状の本体部と、前記本体部の外周面のうち2箇所から突出し、前記フレームに対して固定される同一平面上に配置される固定面を構成する一対の第1突出部とを有することを特徴とする光源装置。
  2. 前記一対の第1突出部は、光軸方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記保持部材は、前記本体部の外周面から光軸方向に直交する方向に向けて突出し、端面が前記一対の第1突出部の各固定面に対して平行である第2突出部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記本体部の光軸方向における両端面は、光軸方向に直交する面であり、
    前記カップリングレンズは、一方のレンズ面が平面形状をなし、当該レンズ面が前記両端面と平行となるように前記本体部に保持されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記保持部材は、紫外光または可視光を透過可能に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載に光源装置と、
    前記光源装置からの光ビームを偏向走査する偏向器と、
    前記偏向器により偏向走査された光ビームが通過する走査レンズと、
    前記光源装置を支持する箱状のベースフレームと、
    前記ベースフレームを覆うように取り付けられる蓋フレームとを備えたことを特徴とする光走査装置。
  7. 前記ベースフレームは、前記偏向器を挟んで前記光源装置と対向する壁を有し、
    当該壁は、組立時に前記光源装置からの光ビームを通過させる開口を有することを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記蓋フレームは、前記壁を挟むように延出して前記開口を覆う一対の遮蔽壁を有することを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
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