JP2011245035A - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筐体1と、外槽2と、回転ドラム3と、モータ4と、給水手段と、高濃度洗剤液生成手段と、モータ4、給水手段および高濃度洗剤液生成手段を制御して、洗濯運転および/または乾燥運転を実行可能な制御装置60と、を備える洗濯乾燥機Sであって、乾燥運転中に、回転ドラム3に収容された衣類に直接、該衣類のしわを伸ばす風量及び風速を有する送風吹付手段を備え、該送風吹付手段は、送風手段24、該送風手段24の吐き出し側に設けられた風の加熱手段25、および、該加熱手段25の下流側に設けられたノズル28dを有し、ノズル28dの上流側へ高濃度洗剤液生成手段で生成した高濃度洗剤液を供給する洗剤液供給手段を有する。
【選択図】図10
Description
高濃度洗剤液が汚れに作用し、衣類から汚れが落ちやすい状態にしてから洗い工程を行うため、高い洗浄力を得る効果がある。また、洗剤を溶かした後に洗いに供することは、洗い初期から所望の洗剤濃度で洗えることから洗浄力を高めるのに効果がある。さらに、水温が低く洗剤が溶けにくくなる冬場においても洗剤の溶け残りを防止できる効果がある。
また、外槽内の水を循環する循環ポンプを有する洗濯機では、洗濯水を溜める外槽底部に高濃度洗剤液生成手段を備え、生成した高濃度洗剤液を循環ポンプでドラム(洗濯兼脱水槽)内に噴射し、ドラムを低速で回転させながら衣類に散布する方法が開示されている(特許文献2)。
また、水を噴射して衣類を濡らした後、前面ドア上部のスプレーノズルから高濃度の洗剤液を噴霧する方法が開示されている(特許文献3)。
しかしながら、洗剤液をミスト化するために、圧縮空気で加圧した高濃度洗剤液をスプレーノズルに供給しているため、空気圧縮機(コンプレッサ)が必要となり一般家庭用の洗濯乾燥機への適用はコストやスペースの点から困難である。また、高濃度洗剤液を高圧ポンプで加圧して噴霧する方法も考えられるが、これもコストの点で問題がある。
図1は、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の外観斜視図である。
ドラム式洗濯乾燥機Sの外郭を構成する筐体1は、ベース1hの上に取り付けられており、左側板1aと、右側板1b(図3参照)と、前面カバー1cと、背面カバー1d(図2参照)と、上面カバー1eと、下部前面カバー1fとを有している。左右の側板1a,1bは、コの字型の上補強材(図示せず)、前補強材(図示せず)、後補強材(図示せず)で結合されており、ベース1hを含めて箱状の筐体1を形成し、ドラム式洗濯乾燥機Sの筐体として十分な強度を有している。
洗濯兼脱水槽である円筒状の回転ドラム3は、回転可能に外槽2に支持されており、その外周壁および底壁に通水および通風のための多数の貫通孔を有し、前側端面に衣類を出し入れするための開口部3aを有している。開口部3aの外側には、回転ドラム3と一体の流体バランサ3cを備えている。外周壁の内側には、軸方向に延びるリフタ3bが複数個設けられている。洗濯、乾燥時に回転ドラム3を回転すると、衣類はリフタ3bと遠心力で外周壁に沿って持ち上がり、重力で落下するような動きを繰り返す。回転ドラム3の回転中心軸は、水平または開口部3a側が高くなるように傾斜している。
外槽2の前面の開口部には、外槽カバー2dを設け、外槽2内への貯水を可能としている。外槽カバー2dの前側中央には、衣類を出し入れするための開口部2cを有している。開口部2cと前補強材に設けた開口部は、ゴム製のベローズ10で接続しており、ドア9を閉じることで外槽2を水封する。
モータ4は、外槽2の後側端面の外側中央に備えられている。モータ4の回転軸は、外槽2を貫通し、回転ドラム3の底壁の中心と結合している。
筐体1内の上部左側には洗剤容器13が設けられており、前部開口から引き出し式の洗剤トレイ7(図1参照)を装着する。洗剤類を入れる場合は、洗剤トレイ7を図1の二点鎖線で示すように引き出す。洗剤容器13は、筐体1の上補強材(図示せず)に固定されている。また、上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口11aおよび風呂の残り湯の吸水ホース接続口12aが設けてある。
図6は、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の備える洗剤容器13および洗剤トレイ7の上面図である。
洗剤容器13は、底面がすり鉢状の部屋A(13b)と部屋B(13c)を備えている。部屋A(13b)は、最底部に出水口13aを有しており、図3に示すように、出水口13aは、ゴム製のベローズ17で外槽2と通水可能に接続されている。また、部屋B(13c)は、最底部にパイプ13dが取り付けられており、図4に示すように、洗剤ホースA(31)を介して洗剤ポンプ32の吸込口と通水可能に接続されている。
粉末洗剤投入室14は、奥側が開口する奥側開口部14aを有している。液体洗剤投入室15は、投入した液体洗剤を一時溜めるよう、上側が開口した箱状になっており、底面にサイフォン15aを有している。柔軟仕上げ剤投入室16も液体洗剤投入室15と同様の形状であり、底面にサイフォン16aを有している。サイフォン16aの下部には、洗剤トレイ7の奥側に通じる流路16bが形成されている。
給水電磁弁11は多連弁で、主給水電磁弁11bと、液体洗剤給水電磁弁11cと、柔軟仕上げ剤給水電磁弁11dと、冷却水給水電磁弁11eとを備えている。主給水電磁弁11bは、洗剤容器13の粉末洗剤投入室14(図6参照)へ給水する。液体洗剤給水電磁弁11cは、洗剤容器13の液体洗剤投入室15(図6参照)へ給水する。柔軟仕上げ剤給水電磁弁11dは、洗剤容器13の柔軟仕上げ剤投入室16(図6参照)へ給水する。冷却水給水電磁弁11eは、乾燥ダクト21に設けられた水冷除湿機構(図示せず)へ給水する。
液体洗剤を液体洗剤投入室15に投入し、液体洗剤給水電磁弁11cから給水すると、液体洗剤は、水で希釈されながら液位が上昇し、サイフォン15aが通じると、サイフォン15aの下部にある洗剤容器13の部屋B(13c)に流下し、パイプ13dおよび洗剤ホースA(31)を介して、洗剤ポンプ32の吸込口に供給される。なお、洗剤ポンプ32の吐出口は、洗剤ホースB(33)を介して、後述する吹き出し口28に設けられた洗剤供給口34(図7、図8参照)に通水可能に接続される。
柔軟仕上げ剤を柔軟仕上げ剤投入室16に投入し、柔軟仕上げ剤給水電磁弁11dから給水すると、柔軟仕上げ剤は、水で希釈されながら液位が上昇し、サイフォン16aが通じると、サイフォン16aの下部にある流路16bから洗剤容器13の部屋A(13b)に流下し、出水口13aおよびベローズ17を介して、外槽2に供給される。
図3に示すように、乾燥ダクト21は、筐体1の背面内側に縦方向に設置され、乾燥ダクト21下部は外槽2の背面下方に設けた吸気口2aにゴム製の蛇腹管B(21a)(図2参照)で接続される。
乾燥ダクト21と蛇腹管B(21a)の接続部より上側にオーバフローホース29の一端が接続され、他端は排水弁18より下流側の排水ホース19に接続されている。
乾燥ダクト21内には、水冷除湿機構(図示せず)を内蔵しており、冷却水給水電磁弁11eから水冷除湿機構へ冷却水を供給する。冷却水は乾燥ダクト21の壁面を伝わって流下し吸気口2aから外槽2に入り排水口2bから排水ホース19を通り機外へ排出される。
乾燥ダクト21の上部は、筐体1内の上部右側に前後方向に設置したフィルタダクト22に接続している。フィルタダクト22の前面には開口部を有しており、この開口部に引き出し式の乾燥フィルタ8を挿入してある。乾燥フィルタ8はメッシュフィルタ8aを有し、乾燥ダクト21からフィルタダクト22へ入った空気は、乾燥フィルタ8のメッシュフィルタ8aに流入し、糸くずが除去される。なお、乾燥フィルタ8の掃除は、乾燥フィルタ8を引き出してメッシュフィルタ8aを取り出して行う。
また、フィルタダクト22の乾燥フィルタ8挿入部の下面には開口部が設けてあり、この開口部により、フィルタダクト22と吸気ダクト23(図3参照)とが接続している。
さらに、吸気ダクト23の他端は、送風ユニット24の吸気口と接続している。
送風ユニット24の吐出口は、送風ダクト26に接続する。送風ダクト26は、ゴム製の蛇腹管A(27a)、蛇腹管継ぎ手27bを介して外槽カバー2dに設けた吹き出し口28に接続している。送風ユニット24が筐体1内の上部右側に設けてあるので、吹き出し口28は外槽カバー2dの右斜め上の位置に設け、吹き出し口28までの距離を極力短くするようにしてある。
送風ユニット24から吐き出された風は、送風ダクト26、蛇腹管A(27a)、蛇腹管継ぎ手27bを通り、吹き出し口28から回転ドラム3内に吹き込み(矢印41)、衣類に当る。
この風は回転ドラム3の貫通孔から外槽2に流れ、吸気口2a(図2参照)から乾燥ダクト21に吸い込まれ、乾燥ダクト21を下から上へ流れる(矢印42)。
そして、フィルタダクト22に入り(矢印43)、フィルタダクト22に挿入された乾燥フィルタ8のメッシュフィルタ8a(図4参照)を通り糸屑が取り除かれる。
その後、吸気ダクト23を経て、送風ユニット24に吸い込まれる(矢印44)ように循環する。
なお、衣類は、回転ドラム3が低速で正逆方向に交互に回転することにより、吹き出し口28の近くまで持ち上げられ、高速の風が衣類に直接、満遍なく当たる。
なお、一般的な洗濯乾燥機あるいは乾燥機の送風ユニットの場合、回転速度5000r/min〔回転/分〕で吐出口圧力が数百PaG、風速が10から20m/s程度であり、液体のミスト化や衣類のしわを伸ばす効果はほとんどない。
本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)では、高速の風で高濃度洗剤液のミストを生成し、これを洗濯運転の最初に高速の風と共に衣類に吹き付け、高濃度洗剤液を満遍なく衣類に行き渡らせ、衣類の汚れを浮き上がらせた後に、本洗いを行うことにより、本洗いでの洗浄力を高くするものである。
このためには、高速の風を発生する送風ユニット24と、この風を直接衣類に当てる吹き出し口28と、高濃度洗剤液の供給手段が必要となる。
図7は、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の吹き出し口28を設けた外槽カバー2dの拡大正面図である。図8は、図7における吹き出し口28のA−A矢視断面図である。
回転ドラム3と外槽カバー2dとのすき間に衣類が入り込まないよう、外槽カバー2dの開口部2cの内径と回転ドラム3の開口部3aの内径は、ほぼ同一に設定されている。このため、吹き出し口28の出口部28aを開口部2cの内周面より内側に飛び出すように形成し、ノズル28dが回転ドラム3内に向かって開口するようにしてある。このようにすることで、ノズル28dから吹き出された風は直接回転ドラム3内の衣類に当たる。
なお、出口部28aの飛び出し量が多すぎると、洗濯や乾燥時に衣類の動きを阻害するため、図7に示すようにノズル28dを扁平のスリット形状として飛び出し量を小さくし、かつ開口部2cと出口部28aの表面形状がスムーズ変化するようにしてある。また、流路28bと流路28cは無駄な突起や、急激な流れ方向の変化が無いようにし、かつノズル28dに向かい流路面積が徐々に小さくなるようにしてある。こうすることで、高速の風が流路28b,28cを流れるときに発生する圧力損失や流体音を小さくすることが出来る。
高濃度洗剤液の供給手段は、高濃度洗剤液を溜める洗剤容器13(図6参照)の部屋B(13c)(図6参照)と、洗剤ポンプ32(図4参照)と、これらを接続するパイプ13d,洗剤ホースA(31),洗剤ホースB(33)とを有している。
液体洗剤投入室15(図6参照)に投入された液体洗剤の原液を液体洗剤給水電磁弁11cからの給水で希釈して高濃度洗剤液を生成する。生成された高濃度洗剤液は、洗剤容器13の部屋B(13c)に蓄えられる。部屋B(13c)に蓄えられた高濃度洗剤液を洗剤ポンプ32で洗剤供給口34へ送る。
送風ユニット24(図5参照)を運転し高速の風を吹き出し口28のノズル28dから吹き出す。液体洗剤給水電磁弁11c(図3参照)を開き、液体洗剤投入室15(図6参照)へ給水を行う。また、液体洗剤給水電磁弁11cを開くのとほぼ同じタイミングで、洗剤ポンプ32(図4参照)を運転する。
液体洗剤投入室15内の液体洗剤は、水で希釈されながら液位が上昇し、サイフォン15aが通じると、サイフォン15aの下部にある洗剤容器13の部屋B(13c)に流下する。なお、流下する液体洗剤の濃度は、給水初期には非常に高濃度であるが、徐々に希釈され、最終的には濃度0となる。
そして、液体洗剤(高濃度洗剤液)は、送風ユニット24からの空気とともに流路28bを流れ、ノズル28dから回転ドラム3内に流れ出る。
ノズル28dから吹き出す高速の風及び液体洗剤(高濃度洗剤液)と、回転ドラム3内の空気とは、大きな速度差があるので、この速度差により液体洗剤(高濃度洗剤液)は強力に攪拌されミスト化する。そして、ノズル28dから吹き出す高速の風とともに回転ドラム3内に拡散する。
なお、洗剤供給口34に供給する液体洗剤(高濃度洗剤液)の流量は、効率よくミスト化し、衣類に均一に行き渡らせるために、風量、風速に応じて設定する必要がある。流量が少ないと、均一性はよくなるが衣類を湿らせるのに時間がかかり、流量が多いと均一性が悪くなり湿りむらが生じるが短時間で湿らせることができる。たとえば、風量が毎分1.5m3で、風速が90m/sの場合は、流量は0.05〜0.2L/min程度が好ましい。
図9を用いて、制御装置60について説明する。
図9は、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の電気的構成を示すブロック図である。
制御装置60は、マイクロコンピュータで構成される。
制御装置60は、各スイッチ62,63,63aに接続される操作ボタン入力回路67、水位センサ69、温度センサ70と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程、乾燥工程での各種情報信号を受ける。
また、制御装置60は、駆動回路68に接続され、給水電磁弁11、排水弁18、モータ4、ファンモータ24a、ヒータ25、洗剤ポンプ32等に接続され、これらの開閉や回転、通電を制御する。
また、使用者にドラム式洗濯乾燥機Sの動作状態を知らせるための表示器64や発光ダイオード65、ブザー66に接続される。
次に、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の動作について、図1から図9を適宜参照しつつ、図10を用いて説明する。
図10は、本実施形態に係る洗濯乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機S)の制御を示すフローチャートである。
制御装置60は、操作・表示パネル6の表示器64を点灯させ、使用者により操作されたスイッチ63に従って洗濯/乾燥コースを設定する。なお、設定がない場合には、標準の洗濯/乾燥コースまたは前回に実行された洗濯/乾燥コースを自動的に設定する。例えば、スイッチ63aが使用者により操作された場合には、「洗濯乾燥コース」を設定する(ステップS102)。
制御装置60は、操作・表示パネル6のスタートスイッチ62が押されたか、否かを判定する(ステップS103)。
制御装置60は、スタートスイッチ62が押されるまでステップS103を繰り返し(ステップS103でNo)、スタートスイッチ62が押されたら(ステップS103でYes)、ステップS104に進む。
制御装置60は、布量センシングで算出した衣類の重量に基づいて、表示器64に洗濯/乾燥が終了するまでの時間や洗剤量を表示する。
これにより、使用者は洗剤トレイ7を引き出し、適量の液体洗剤を液体洗剤投入室15に入れる。また、使用者は、必要に応じて柔軟仕上げ剤を柔軟仕上げ剤投入室16に入れる。
制御装置60は、液体洗剤給水電磁弁11cを開き、液体洗剤投入室15に給水し、液体洗剤を希釈して、高濃度洗剤液を生成する。なお、生成された高濃度洗剤液は、洗剤容器13の部屋B(13c)(図6参照)に溜められる。
制御装置60は、モータ4を駆動して、回転ドラム3を低速(例えば、30〜50回転/分)で正逆方向に交互に回転させ、送風ユニット24のファンモータ24aを高速回転で運転し、高速の風を回転ドラム3内に吹き込む。
また、制御装置60は、洗剤ポンプ32を運転し、部屋B(13c)内の高濃度洗剤液を吹き出し口28の洗剤供給口34へ送り、高速の風でミスト化し、高速の風と共に衣類に吹き付け、高濃度洗剤液を衣類に満遍なく浸透させる。
制御装置60は、主給水電磁弁11bを開き外槽2内に給水する。また、制御装置60は、液体洗剤給水電磁弁11cを開き、洗剤ポンプ32を運転し、部屋B(13c)、洗剤ホースA(31)、洗剤ポンプ32、洗剤ホースB(33)、洗剤供給口34内に水道水を通し、内部をクリーニングする(ステップS107)。これは、液体洗剤の残留による詰まりを防ぐためである。
なお、洗剤供給口34から流れた水は、吹き出し口28の壁面に沿って流れ、外槽2内部に入る。
制御装置60は、モータ4を駆動して、回転ドラム3を低速(例えば、30〜50回転/分)で正逆方向に交互に回転させながら、衣類をリフタ3bにより持ち上げ、重力により洗い水に落下させるたたき洗いを行う。
制御装置60は、排水弁18を開き、外槽2内の洗い水を排水後、モータ4を駆動させ、回転ドラム3を高速で回転させることにより、衣類を遠心脱水する。
規定の水位まで給水すると、制御装置60は、主給水電磁弁11bを閉じ、モータ4を駆動して回転ドラム3を低速で正逆方向に交互に回転させながら、衣類をすすぐ「濯ぎ」運転を実行する(ステップS111)。濯ぎ運転終了後、制御装置60は、排水弁18を開き、外槽2内のすすぎ水を排水した後、モータ4を駆動して回転ドラム3を高速で回転させることにより、衣類を遠心脱水する(ステップS112)。
なお、濯ぎ(ステップS110からステップS112)は、図10に示すフローチャートでは、1回のみ行っているが、「給水―濯ぎ―排水・脱水」の組み合わせを複数回行ってもよい。また、濯ぎを複数回行う場合、最後の濯ぎ運転の給水時に、制御装置60は柔軟仕上げ剤給水電磁弁11dを開放し、外槽2内に柔軟仕上げ剤を投入する。
ステップS102で選択されたコースが「洗濯乾燥コース」ではない場合には、(ステップS113でNo)、フローを終了する。
ステップS102で選択されたコースが「洗濯乾燥コース」である場合には(ステップS113でYes)、ステップS114に進み、乾燥運転を実行する(ステップS114)。
また、高速(90m/s)の風が衣類に吹き付けられるため、衣類のしわを伸ばしながら乾燥が進行し、シワの少ない乾燥仕上がりを実現することができる。
なお、乾燥の完了の検知は、温度センサ70で行い、制御装置60は衣類の乾燥を検知したら乾燥運転を終了する。
また、洗濯乾燥機が備える送風手段を使用して高濃度洗剤液をミスト化しているので、追加の機器が不要であり、特許文献3に記載された洗濯機のようにコストアップすることなく、安価な方法で、高い洗浄力を得られる洗濯乾燥機を提供することができる。
なお、本実施形態に係る洗濯乾燥機は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態の構成においては、ステップS105において高濃度洗剤液をミスト化する際、略室温の風で高濃度洗剤液をミスト化したが、送風ユニット24の運転時にヒータ25に通電してもよい。
ヒータ25に通電して温風を使用すると、ミスト化した高濃度洗剤液が温風で暖められ、温度が高い高濃度洗剤液のミストが衣類に散布される。洗剤は、温度が高い方が活性化して汚れを浮き上がらせる効果がさらに高くなり、洗浄力が向上する。また、衣類も温風で温められるため、衣類に散布された洗剤の温度も高くなり、洗浄力が向上する。
また、高濃度洗剤液をミスト化して散布する(ステップS106)前に、まず、制御装置60は、モータ4を駆動して、回転ドラム3を低速(例えば、30〜50回転/分)で正逆方向に交互に回転させ、送風ユニット24のファンモータ24aを高速回転で運転し、ヒータ25に通電して、高速の温風を回転ドラム3内に吹き込んで衣類を加温し、その後、洗剤ポンプ32を駆動して高濃度洗剤液を洗剤供給口34に供給し、高濃度洗剤液をミスト化して散布してもよい。
このように、あらかじめ衣類を温めた後に、ミスト化した高濃度洗剤液が衣類に散布されるので、洗剤の温度を更に高くすることができ、洗剤が活性化し、洗浄力を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る洗濯乾燥機では高濃度洗剤生成手段として、洗剤トレイ7に給水して高濃度洗剤液を生成し(図10のステップS105参照)、生成された高濃度洗剤液を洗剤供給口34からノズル28dに供給するものとして説明したが、これに限られるものではない。
例えば、特許文献2に記載された外槽底部で高濃度洗剤液を生成する高濃度洗剤生成手段を備え、生成した高濃度洗剤液を循環ポンプでくみ上げ、洗剤供給口34からノズル28dに供給して高濃度洗剤液をミスト化してもよい。
これにより、粉末洗剤でも高濃度洗剤液を生成し、ミスト化して散布することができ、洗浄力が向上する。
なお、この変形例に係る洗濯乾燥機の場合、送風ファンを止めたまま、すすぎ運転時にもすすぎ水を循環ポンプで吸い込み、洗剤供給口34からノズル28dに供給することにより、吹出口に付着した洗剤を洗い流すことができる。
1 筐体
2 外槽
2a 吸気口
2c 開口部
2d 外槽カバー
3 回転ドラム
3a 開口部
4 モータ
5 サスペンション
6 操作・表示パネル
7 洗剤トレイ(高濃度洗剤液生成手段)
8 乾燥フィルタ
9 ドア
10 ベローズ
11 給水電磁弁(給水手段)
11a 給水ホース接続口
11b 主給水電磁弁(給水手段)
11c 液体洗剤給水電磁弁(給水手段)(高濃度洗剤液生成手段)
11d 柔軟仕上げ剤給水電磁弁
11e 冷却水給水電磁弁
12 風呂水給水ポンプ
13 洗剤容器
13a 出水口
13b 部屋A
13c 部屋B(高濃度洗剤液生成手段)
13d パイプ
14 粉末洗剤投入室
14a 奥側開口部
15 液体洗剤投入室(高濃度洗剤液生成手段)
15a サイフォン(高濃度洗剤液生成手段)
16 柔軟仕上げ剤投入室
16a サイフォン
16b 流路
17 ベローズ
18 排水弁
19 排水ホース
21a 蛇腹管B(送風吹付手段)
21 乾燥ダクト(送風吹付手段)
22 フィルタダクト(送風吹付手段)
23 吸気ダクト(送風吹付手段)
24 送風ユニット(送風吹付手段)
24a ファンモータ
24b ファンケース
25 ヒータ(送風吹付手段)
26 送風ダクト(送風吹付手段)
27a 蛇腹管A(送風吹付手段)
27b 蛇腹管継ぎ手(送風吹付手段)
28 吹き出し口(送風吹付手段)
28a 出口部
28b,28c 流路(送風吹付手段)
28d ノズル
31 洗剤ホースA(洗剤液供給手段)
32 洗剤ポンプ(洗剤液供給手段)
33 洗剤ホースB(洗剤液供給手段)
34 洗剤供給口(洗剤液供給手段)
60 制御装置
Claims (4)
- 筐体と、
前記筐体内に防振支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、
前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容される回転ドラムと、
前記回転ドラムを回転駆動させるモータと、
前記回転ドラム内に給水する給水手段と、
投入された洗剤に給水し高濃度の洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成手段と、
前記モータ、前記給水手段および前記高濃度洗剤液生成手段を制御して、洗濯運転および/または乾燥運転を実行可能な制御装置と、を備える洗濯乾燥機であって、
前記乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に直接、該衣類のしわを伸ばす風量及び風速を有する送風吹付手段を備え、
該送風吹付手段は、
送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けられた風の加熱手段、および、該加熱手段の下流側に設けられたノズルを有し、
前記ノズルの上流側へ前記高濃度洗剤液生成手段で生成した高濃度洗剤液を供給する洗剤液供給手段を有する
ことを特徴とする洗濯乾燥機。 - 筐体と、
前記筐体内に防振支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、
前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容される回転ドラムと、
前記回転ドラムを回転駆動させるモータと、
前記外槽内に給水する給水手段と、
投入された洗剤に給水し高濃度の洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成手段と、
送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けられたノズルを有し、乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に直接、該衣類のしわを伸ばす風量及び風速を有する送風吹付手段と、
前記ノズルの上流側へ前記高濃度洗剤液生成手段で生成した高濃度洗剤液を供給する洗剤液供給手段と、
前記モータ、前記給水手段、前記送風手段、前記高濃度洗剤液生成手段、および、前記洗剤液供給手段を制御して、洗濯運転および/または乾燥運転を実行可能な制御装置と、を備える洗濯乾燥機であって、
前記制御装置は、前記洗濯運転において、
洗い給水の前に、前記モータを正逆回転させ、前記送風手段、前記高濃度洗剤液生成手段、前記洗剤液供給手段を運転し、衣類にミスト状の洗剤液を散布・浸透させ、
その後、前記給水手段を制御して前記外槽内に給水し、洗い工程を実行する
ことを特徴とする洗濯乾燥機。 - 筐体と、
前記筐体内に防振支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、
前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容される回転ドラムと、
前記回転ドラムを回転駆動させるモータと、
前記外槽内に給水する給水手段と、
投入された洗剤に給水し高濃度の洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成手段と、
送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けられた風の加熱手段、および、該加熱手段の下流側に設けられたノズルを有し、乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に直接、該衣類のしわを伸ばす風量及び風速を有する送風吹付手段と、
前記ノズルの上流側へ前記高濃度洗剤液生成手段で生成した高濃度洗剤液を供給する洗剤液供給手段と、
前記モータ、前記給水手段、前記送風手段、前記加熱手段、前記高濃度洗剤液生成手段、および、前記洗剤液供給手段を制御して、洗濯運転および/または乾燥運転を実行可能な制御装置と、を備える洗濯乾燥機であって、
前記制御装置は、前記洗濯運転において、
洗い給水の前に、前記モータを正逆回転させ、前記送風手段、前記加熱手段、前記高濃度洗剤液生成手段、前記洗剤液供給手段を運転し、衣類に高温のミスト状の洗剤液を散布・浸透させ、
その後、前記給水手段を制御して前記外槽内に給水し、洗い工程を実行する
ことを特徴とする洗濯乾燥機。 - 筐体と、
前記筐体内に防振支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、
前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容される回転ドラムと、
前記回転ドラムを回転駆動させるモータと、
前記外槽内に給水する給水手段と、
投入された洗剤に給水し高濃度の洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成手段と、
送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けられた風の加熱手段、および、該加熱手段の下流側に設けられたノズルを有し、乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に直接、該衣類のしわを伸ばす風量及び風速を有する送風吹付手段と、
前記ノズルの上流側へ前記高濃度洗剤液生成手段で生成した高濃度洗剤液を供給する洗剤液供給手段と、
前記モータ、前記給水手段、前記送風手段、前記加熱手段、前記高濃度洗剤液生成手段、および、前記洗剤液供給手段を制御して、洗濯運転および/または乾燥運転を実行可能な制御装置と、を備える洗濯乾燥機であって、
前記制御装置は、前記洗濯運転において、
洗い給水の前に、前記モータを正逆回転させ、前記送風手段、前記加熱手段を運転し、衣類を加温し、
その後、前記高濃度洗剤液生成手段、前記洗剤液供給手段を運転し、衣類に高温のミスト状の洗剤液を散布・浸透させ、
その後、前記給水手段を制御して前記外槽内に給水し、洗い工程を実行する
ことを特徴とする洗濯乾燥機。
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