JP2011243661A - コイル部品、リアクトル、コイル部品の成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイル部品20は、2つのコイル要素21,22が1本の平角線30のエッジワイズ巻きによって角筒形状に形成され、並列状に並ぶとともに同一巻き方向である。相互に連続する両コイル要素21,22の相互間に架かる平角線30の連絡部40は、コイル要素21,22よりも一部が角筒形状の隣り合う2面から外径側に突出するように平角線30をエッジワイズ巻きにより飛び出させ、2箇所でのフラットワイズ曲げにより両コイル要素21,22を軸線が平行となる状態で並設している。
【選択図】図1
Description
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、並列状に並ぶ複数のコイル要素を1本の平角線によって形成するときに容易に加工することができるとともに、コイル要素を互いに接近して配置することができるコイル部品、リアクトル、コイル部品の成形方法を提供することにある。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のコイル部品における内部にコアを配置したことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、同一巻き方向の複数のコイル要素を、1本の平角線のエッジワイズ巻きによって、その軸方向が一致する1軸上に角筒形状に形成し、かつ、相互に連続する両コイル要素の相互間に架かる平角線の連絡部を、前記平角線のエッジワイズ巻きによって前記コイル要素における前記角筒形状の隣り合う2面から外径側に突出するように形成するエッジワイズ巻き工程と、前記エッジワイズ巻き工程の後に、前記平角線の前記連絡部において、前記両コイル要素を軸線が平行となる状態で並設されるように2箇所でフラットワイズ曲げを行うフラットワイズ曲げ工程と、を有することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のコイル部品の成形方法において、前記フラットワイズ曲げ工程における前記2箇所でのフラットワイズ曲げを、2つの工程で行うことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のコイル部品の成形方法において、前記フラットワイズ曲げ工程における前記2箇所でのフラットワイズ曲げを、同時に行うことを要旨とする。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施形態におけるリアクトル10の斜視図を示す。図1のリアクトル10の平面図(図1のA矢視図)、正面図(図1のB矢視図)を、図2,3に示す。
UU型コア60はU型コア61とU型コア62により構成されている。U型コア61は断面が四角形状をなし、図2の平面視においてU字状をなしている。同様に、U型コア62も断面が四角形状をなし、図2の平面視においてU字状をなしている。U型コア61における両端面とU型コア62における両端面とが当接(面接触)している。
コイル部品20の連絡部40は、図3に示すように、コイル要素21よりも一部が角筒形状の隣り合う2面21a,21bから外径側に突出するように平角線30をエッジワイズ巻きにより飛び出して構成されている。また、連絡部40は、コイル要素22よりも一部が角筒形状の隣り合う2面22a,22bから外径側に突出するように平角線30をエッジワイズ巻きにより飛び出して構成されている。図3において連絡部40はコイル要素21の上面21aから幅W1だけ突出している。また、連絡部40は第2のコイル要素22の下面22aから幅W1だけ突出している。
まず、コイル部品20の成形方法について述べる。
図5に示すように、同一巻き方向の複数のコイル要素21,22を、1本の平角線30のエッジワイズ巻きによって、その軸方向が一致する1軸上に角筒形状に形成する。同時に、相互に連続する両コイル要素21,22の相互間に架かる平角線30の連絡部40を、平角線30のエッジワイズ巻きによって両コイル要素21,22よりも一部が角筒形状の隣り合う2面21a,21b,22a,22bから外径側に突出するように形成する。これが、エッジワイズ巻き工程となる。
引き続き、図1,2,3に示すように、コイル要素21,22にU型コア61,62の先端部を挿入してU型コア61,62における両端面同士を当接(面接触)させる。
一軸巻きコイル部品においてフラットワイズ曲げ時に平角線を掴む必要がある。曲げ線の両側が掴み部X,Yとなり、曲げ線の位置がコイル要素の間隔を決定する要素となる。図8のように連絡部40の構成としてコイル要素25の一側面25aから平角線31を飛び出させない場合(W1=0の場合)にはコイル要素25の他側面25bから距離L16だけ離れた位置に曲げ線45がある。この図8に比べて図7に示すように、連絡部40の構成としてコイル要素25の一側面25aから平角線31を幅W1だけ飛び出させて広げることで、掴み部X,Yを確保できる。これにより、コイル要素25の他側面25bから距離L15(<L16)だけ離れた位置に曲げ線45を設けることができる。その結果、コイル要素21,22の間隔L10を縮小することができ、リアクトルの体格を縮小することができる。
(1)コイル部品20の構造として、並列状に並ぶ同一巻き方向の複数のコイル要素21,22を1本の平角線30のエッジワイズ巻きによって角筒形状に形成した。また、相互に連続する両コイル要素21,22の相互間に架かる平角線30の連絡部40を、コイル要素21,22よりも一部が角筒形状の隣り合う2面21a,21b,22a,22bから外径側に突出するように平角線30をエッジワイズ巻きにより飛び出させる。また、2箇所(曲げ線41,42)でのフラットワイズ曲げにより両コイル要素21,22を軸線L1,L2が平行となる状態で並設するようにした。
(3)コイル部品20の成形方法として、エッジワイズ巻き工程とフラットワイズ曲げ工程とを有する。エッジワイズ巻き工程においては、同一巻き方向の複数のコイル要素21,22を、1本の平角線30のエッジワイズ巻きによって、その軸方向が一致する1軸上に角筒形状に形成する。また、相互に連続する両コイル要素21,22の相互間に架かる平角線30の連絡部40を、平角線30のエッジワイズ巻きによってコイル要素21,22における角筒形状の隣り合う2面21a,21b,22a,22bから外径側に突出するように形成する。フラットワイズ曲げ工程においては、エッジワイズ巻き工程の後に、平角線30の連絡部40において、両コイル要素21,22を軸線L1,L2が平行となる状態で並設されるように2箇所でフラットワイズ曲げを行う。これにより、(1)のコイル部品が得られる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図11に示すように、本実施形態では第1の実施形態に比べて、連絡部40の構成として平角線30を更に幅W2だけ外径側に突出させている。平角線30の連絡部40は、内面40a,40bがコイル要素21,22の外面(符号21a,22aで示す面)よりも外径側に突出するように平角線をエッジワイズ巻きにより飛び出させている。
・上記実施形態ではフラットワイズ曲げ工程における2箇所(曲げ線41,42)でのフラットワイズ曲げを、2つの工程で行ったが、これに代わり、フラットワイズ曲げ工程における2箇所でのフラットワイズ曲げを、同時に行ってもよい。
Claims (6)
- 並列状に並ぶ同一巻き方向の複数のコイル要素を1本の平角線のエッジワイズ巻きによって角筒形状に形成するとともに、
相互に連続する両コイル要素の相互間に架かる平角線の連絡部を、前記コイル要素よりも一部が前記角筒形状の隣り合う2面から外径側に突出するように前記平角線をエッジワイズ巻きにより飛び出させ、かつ、2箇所でのフラットワイズ曲げにより前記両コイル要素を軸線が平行となる状態で並設するようにした
ことを特徴とするコイル部品。 - 前記平角線の連絡部は、内面が前記コイル要素の外面よりも外径側に突出するように前記平角線をエッジワイズ巻きにより飛び出させたことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
- 請求項1または2に記載のコイル部品における内部にコアを配置したことを特徴とするリアクトル。
- 同一巻き方向の複数のコイル要素を、1本の平角線のエッジワイズ巻きによって、その軸方向が一致する1軸上に角筒形状に形成し、かつ、相互に連続する両コイル要素の相互間に架かる平角線の連絡部を、前記平角線のエッジワイズ巻きによって前記コイル要素における前記角筒形状の隣り合う2面から外径側に突出するように形成するエッジワイズ巻き工程と、
前記エッジワイズ巻き工程の後に、前記平角線の前記連絡部において、前記両コイル要素を軸線が平行となる状態で並設されるように2箇所でフラットワイズ曲げを行うフラットワイズ曲げ工程と、
を有することを特徴とするコイル部品の成形方法。 - 前記フラットワイズ曲げ工程における前記2箇所でのフラットワイズ曲げを、2つの工程で行うことを特徴とする請求項4に記載のコイル部品の成形方法。
- 前記フラットワイズ曲げ工程における前記2箇所でのフラットワイズ曲げを、同時に行うことを特徴とする請求項4に記載のコイル部品の成形方法。
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