JP5785117B2 - 巻線装置および巻線方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用回転電機などに使用されるコイルの製造にあたり、当該コイルを構成する巻線を成形する巻線装置および巻線方法に関する。
巻線装置および巻線方法に関する従来技術として、特許文献1には、線材を繰り出す線材源と、この線材源から繰り出された線材を回転駆動する巻型により巻き取ることにより、巻線を成形する技術が開示されている。
特開2008−161025号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、線材を回転駆動する巻型で巻き取るだけなので、巻線の角部(矩形断面形状の巻型の角部にて成形される部分)にて巻線の外周方向に膨らみが生じ、線材を巻型の形状に忠実に倣わして成形できないおそれがある。特に、巻線を角丸長方形などのオーバル形状に成形するときには、直線形状部と曲線形状部との境界部分にて巻線の外周方向に膨らみが生じ、線材を巻型の形状に忠実に倣わして成形できないおそれがある。すると、巻線を所望のオーバル形状に成形できなくなってしまう。このように、線材を回転駆動する巻型で巻き取るだけは、巻線を所望の形状に成形することができないと考えられる。
また、特許文献1の技術のように、ボビンなどの線材源から線材を繰り出しながら巻線を成形するときには、線材を直線化する装置や、巻き取り時に線材に張力を付加する装置や、巻き取り後に線材を切断する装置など、多くの装置が必要になってしまう。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、巻線を所望の形状に成形することができる巻線装置および巻線方法を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、周上に一対の直線形状部と前記一対の直線形状部の直線方向の端部にて前記一対の直線形状部の間を連結する一対の連結部とを備える巻線を成形する巻線装置において、前記一対の連結部のうちの一方の第1連結部を成形する第1巻型と、前記一対の連結部のうちの他方の第2連結部を成形する第2巻型と、を有し、前記第1巻型と前記第2巻型により断面矩形の平角導体を周状に巻き取った後、前記第1巻型と前記第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより前記平角導体に張力を加えて、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくして、前記巻線を成形すること、を特徴とする。
この態様によれば、第1巻型と第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより、巻線に対し一対の連結部が互いに離れ合う方向に張力を加えることができる。これにより、第1巻型と第2巻型により平角導体を巻き取って巻線を成形したときに直線形状部と連結部との接続部分において巻線の外周方向に膨らみが発生していても、この膨らみを小さくすることができる。そのため、巻線を第1巻型と第2巻型の形状に忠実に倣わして成形することができる。したがって、巻線を所望の形状に成形することができる。
上記の態様においては、前記平角導体の両端部のうちの一方の第1端部を保持する固定部と、前記平角導体の両端部のうちの他方の第2端部を保持しながら移動可能な可動部と、前記可動部に対し前記第1巻型と前記第2巻型が配置される方向を送り方向とし、前記送り方向の反対方向を戻り方向とし、前記可動部が前記送り方向に移動しつつ前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取るときに、前記可動部に対し前記戻り方向に力を付与する戻り用アクチュエータと、前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取った後、前記巻型間距離を拡げるときに、前記可動部の移動を抑止して前記第2端部に対して前記第1巻型と前記第2巻型から離れる方向の力を付与することにより、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくする抑止部と、を有すること、が好ましい。
この態様によれば、巻線の最初の周回および最終の周回の部分において、前記のような直線形状部と連結部との接続部分における巻線の外周方向の膨らみを確実に小さくすることができる。また、第1巻型と第2巻型により平角導体を巻き取って巻線を成形するときに、平角導体に張力を加えることができるので、巻線をより忠実に第1巻型と第2巻型の形状に倣わして成形することができる。
上記の態様においては、前記抑止部は、前記可動部と当接して前記可動部の移動を制止させるストッパであること、が好ましい。
この態様によれば、巻線の最終の周回の部分に張力を持たせる為のアクチュエータが不要となる。そのため、コストを低減できる。
上記の態様においては、前記巻線は、隣り合う前記平角導体の間に前記平角導体の幅の大きさの隙間を備えること、が好ましい。
この態様によれば、隣り合う平角導体の間に平角導体の幅の大きさの隙間を備える巻線を所望の形状に成形することができる。
上記の態様においては、前記第1巻型と前記第2巻型は、前記平角導体の幅の大きさの間隔を空けて設けられる複数の溝を備え、前記平角導体を前記溝に挿入しながら前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取ること、が好ましい。
この態様によれば、第1巻型と第2巻型に備わる溝に案内されながら平角導体が巻き取られて巻線を成形できる。そのため、隣り合う平角導体の間に平角導体の幅の大きさの均一な隙間を備えるようにして、巻線を成形できる。
上記の態様においては、前記第1巻型と前記第2巻型とに設けられた複数の溝は、前記平角導体の連結部を成形する部分に設けられていて、前記平角導体の直線形状部を成形する部分に設けられておらず、前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取って前記巻線を成形するときよりも前記巻型間距離を狭めることにより、前記溝に挿入された前記平角導体を前記溝から外すこと、が好ましい。
この態様によれば、成形された巻線を第1巻型と第2巻型から確実に取り外すことができる。
上記の態様においては、前記第1巻型と前記第2巻型に連結する巻型用トグル機構と、前記巻型用トグル機構を介して前記第1巻型と前記第2巻型を移動させて前記巻型間距離を変化させる巻型用アクチュエータと、を有すること、が好ましい。
この態様によれば、巻線に対して加える張力を増大させることができる。そのため、前記のような直線形状部と連結部との接続部分における巻線の外周方向の膨らみを確実に小さくすることができる。
上記の態様においては、前記一対の連結部にてレーンチェンジを行うように前記巻線を成形すること、が好ましい。
この態様によれば、コイルエンド部にてレーンチェンジを行うコイルを容易に製造することができる。
上記の態様においては、前記巻線はオーバル形状に成形され、前記直線形状部はステータコアのスロットの内部に配置される部分に相当するスロット内予定部であり、前記連結部は前記スロットの外部に配置される部分に相当するコイルエンド予定部であること、が好ましい。
この態様によれば、巻線を所望のオーバル形状に成形することができる。そして、この巻線をもとに所望の形状に成形されたモータ用のコイルを製造することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、周上に一対の直線形状部と前記一対の直線形状部の直線方向の端部にて前記一対の直線形状部の間を連結する一対の連結部とを備える巻線を成形する巻線方法において、前記一対の連結部のうちの一方の第1連結部を成形する第1巻型と、前記一対の連結部のうちの他方の第2連結部を成形する第2巻型と、を使用し、前記第1巻型と前記第2巻型により断面矩形の平角導体を周状に巻き取った後、前記第1巻型と前記第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより前記平角導体に張力を加えて、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくして、前記巻線を成形すること、を特徴とする。
この態様によれば、第1巻型と第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより、巻線に対し一対の連結部が互いに離れ合う方向に張力を加えることができる。これにより、第1巻型と第2巻型により平角導体を巻き取って巻線を成形したときに直線形状部と連結部との接続部分において巻線の外周方向に膨らみが発生していても、この膨らみを小さくすることができる。そのため、巻線を第1巻型と第2巻型の形状に忠実に倣わして成形することができる。したがって、巻線を所望の形状に成形することができる。
本発明に係る巻線装置および巻線方法によれば、巻線を所望の形状に成形することができる。
コイルの外観斜視図である。 コイルの正面図である。 コイルの上面図である。 巻線工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 巻線工程による成形後における巻線の上面図である。 凸成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 凸成形工程による成形後における巻線の上面図である。 クランク成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 クランク成形工程による成形後における巻線の上面図である。 90°曲げ成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 90°曲げ成形工程による成形後における巻線の上面図である。 ステータコアに配置するために追加工した後のコイルの正面図である。 ステータコアに配置するために追加工した後のコイルの上面図である。 コイル籠において隣り合う2本のコイルを抜き出して示した正面図である。 コイル籠において隣り合う2本のコイルを抜き出して示した上面図である。 コイル籠の一部がステータコアに挿入される様子を表した斜視図である。 ステータの斜視図である。 巻線装置の上面図である。 巻線ユニットの上面図である。 リード側巻型の上面図である。 図20に示すリード側巻型の右側面図である。 図20に示すリード側巻型の下側面図である。 反リード側巻型の上面図である。 図23に示す反リード側巻型の左側面図である。 図23に示す反リード側巻型の下側面図である。 図19に示す巻線ユニットの下側面図である。 図19のA−A断面図である。 フィーダにおいて平角導体の端部を保持する部分の構成図である。 巻線方法のフロー図である。 リード側巻型と反リード側巻型の間の距離を調整するトグル機構の動作図である。 リード側巻型と反リード側巻型により平角導体を巻き取るときの上面図である。 図31のB−B断面図である。 リード側巻型と反リード側巻型により平角導体を巻き取るときの巻線装置の上面図である。 リード側巻型と反リード側巻型の間の距離を調整するトグル機構の動作図である。 最終R部を成形する方法を示す図である。 最終R部を成形する方法を示す図である。 巻線装置の上面図である。 フィーダにおいて平角導体の端部を保持する部分の構成図である。 リード側巻型と反リード側巻型の間の距離を調整するトグル機構の動作図である。 リード側巻型と反リード側巻型が閉じ位置に配置されるときの上面図である。 図40におけるC−C断面図である。 図40におけるD−D断面図である。 図40におけるE−E断面図である。 変形例においてクランク成形工程による成形後における巻線の外観斜視図である。 変形例においてクランク成形工程による成形後における巻線の上面図である。 折り曲げ部を有さないコイルの外観斜視図である。 折り曲げ部を有さないコイルの正面図である。 折り曲げ部を有さないコイルの上面図である。
ここでは、まず、最終的に製造されるコイルの構造および当該コイルの製造方法、さらに製造されたコイルを使用するステータについての全体的な概要について説明する。そして、その後、巻線工程で使用する巻線装置について詳細に説明する。
〔コイルの構造〕
まず、最終的に製造されるコイル1の構造について説明する。ここで、図1はコイル1の外観斜視図であり、図2はコイル1の正面図であり、図3はコイル1の上面図である。なお、図1において色付け部分は、後述する開き円弧成形工程にて平角導体10が変形する部分を示したものである。コイル1は、平角導体10からなるものである。ここで、平角導体10は、導電性の高い銅やアルミニウム等の金属を矩形断面のワイヤとして形成したものであり、その周囲はエナメル等の絶縁被覆材で覆われている。そして、この平角導体10に対してエッジワイズ曲げ加工やフラットワイズ曲げ加工を行って、コイル1を製造する。ここで、「エッジワイズ曲げ加工」とは、平角導体10の矩形断面における短辺側の一方の面を内径面とし他方の面を外径面として、当該平角導体10を短辺側方向に曲げて成形することである。また、「フラットワイズ曲げ加工」とは、平角導体10の矩形断面における長辺側の一方の面を内径面とし他方の面を外径面として、当該平角導体10を長辺側方向に曲げて成形することである。
図1〜図3に示すように、コイル1は、平角導体10を周状に巻きながら積層して成形されるものである。このコイル1は、隣り合う平角導体10の間に平角導体10の積層方向の隙間δを備える。この隙間δは、平角導体10が挿入できる大きさとしており、詳しくは、平角導体10の短辺幅分の大きさとしている。そして、コイル1は、端部12、端部14、スロット内配置部16、リード側コイルエンド配置部18、反リード側コイルエンド配置部20、折り曲げ部22などを備えている。
ここで、スロット内配置部16は、コイル1をステータコア62(図16参照)に配置するときにスロット66(図16参照)の内部に配置される部分である。このスロット内配置部16は、図1や図2に示すように、図面の上下方向について直線形状に成形されている。
また、リード側コイルエンド配置部18は、コイル1をステータコア62(図16参照)に配置するときにスロット66(図16参照)の外部に配置される部分である。このリード側コイルエンド配置部18は、図1〜図3に示すように、レーンチェンジ部24と、第1縁部26と、第2縁部28などを備えている。第1縁部26と第2縁部28は、各々、図3に示すように、平角導体10の積層方向(図3の上方向)に湾曲する円弧形状部分である。
そして、図3に示すように、レーンチェンジ部24は、リード側コイルエンド配置部18の略中央部(中央部またはその近傍)にて、平角導体10の積層方向(図3の上下方向)について平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるものである。なお、リード側コイルエンド配置部18における平角導体10の積層方向(図3の上下方向)は、コイル1をステータコア62(図16参照)に配置するときのステータコア62の径方向となる。
また、第1縁部26と第2縁部28は、図1と図2に示すように、各々、R形状部30を備える。このR形状部30は、第1縁部26とスロット内配置部16との接続側端部にてコイル1の周方向について円弧形状に形成され、第2縁部28とスロット内配置部16との接続側端部にてコイル1の周方向について円弧形状に形成される。なお、このリード側コイルエンド配置部18は、ステータコア62の軸方向の端面76(図16参照)に対し、電源供給用のリード線(不図示)が接続される側に配置される。
また、反リード側コイルエンド配置部20は、コイル1をステータコア62(図16参照)に配置するときにスロット66(図16参照)の外部に配置される部分である。この反リード側コイルエンド配置部20は、図1〜図3に示すように、レーンチェンジ部32と、第1縁部34と、第2縁部36などを備える。
そして、図2に示すように、レーンチェンジ部32は、反リード側コイルエンド配置部20の略中央部(中央部またはその近傍)にて、平角導体10の積層方向(図2の上下方向)について平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるものである。なお、反リード側コイルエンド配置部20における平角導体10の積層方向(図2の上下方向)は、コイル1をステータコア62(図16参照)に配置するときのステータコア62の軸方向となる。
また、折り曲げ部22は、コイル1を用いて環状のコイル籠64(図16参照)を形成したときの当該コイル籠64の内側に向かって、反リード側コイルエンド配置部20がスロット内配置部16から突出させるために成形された部分である。そして、この折り曲げ部22を有することにより、リード側コイルエンド配置部18における平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド配置部20における平角導体10の積層方向とが直交する。
このように、コイル1は、隣り合う平角導体10の間に隙間δを備える。そして、このコイル1は、リード側コイルエンド配置部18に平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるレーンチェンジ部24を備え、反リード側コイルエンド配置部20に平角導体10の短辺幅分の大きさの段差からなるレーンチェンジ部32を備えている。これにより、詳しくは後述するように、ステータ60のコイルエンドの小型化を可能とする。
〔コイルの製造方法〕
次に、以上のような構造のコイル1の製造方法の全体的な概要について説明する。コイル1の製造方法では、巻線工程、凸成形工程、クランク成形工程、90°曲げ成形工程、開き円弧成形工程の順に行う。
(巻線工程)
まず、巻線工程について説明する。巻線工程では、図4と図5に示すような形状の巻線38を成形する。このように成形された巻線38は、図4と図5に示すように、端部12と端部14を除いて、角丸長方形状(オーバル形状)に成形されている。そして、巻線38は、角丸長方形状に成形された部分において、直線形状のスロット内予定部40と、円弧形状のリード側コイルエンド予定部42と、円弧形状の反リード側コイルエンド予定部44とを備える。また、巻線38は、隣り合う平角導体10の間に隙間δを備える。この隙間δは、平角導体10が挿入できる大きさとし、詳しくは、平角導体10の短辺幅分の大きさとする。このように、巻線工程において、最終形状のコイル1に備わる隙間δが成形される。
また、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44の各々の部位でδの高さ分のレーンチェンジが行われており、一対のスロット内予定部40は互いに平行かつ高さが互い違いに成形される一方、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44は図5に示すように傾いている。
そして、スロット内予定部40は、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44の配置方向(図4の上下方向)について、直線形状に形成されており、かつ、前記のスロット内配置部16として必要な長さが確保されている。ここで、スロット内配置部16として必要な長さとは、ステータコア62の軸方向(図16の上下方向)についてのスロット66(図16参照)の長さである。よって、スロット内予定部40は既に成形は完了しており、巻線工程の後の成形工程ではリード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44の成形をしさえすれば良い。よって、巻線工程の後のリード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44の成形時において、成形が完了したスロット内予定部40を基準として成形することができるので、精度良く成形することができる。
スロット内予定部40は、前記のコイル1のスロット内配置部16(図1参照)に相当する部分である。そして、スロット内予定部40は、巻線38の周上にて、互いに対向するように1対備わる。図4や図5で示す例では、一例として、スロット内予定部40は合計5対備わる。
また、リード側コイルエンド予定部42は、前記のコイル1のリード側コイルエンド配置部18(図1参照)に相当する部分である。そして、リード側コイルエンド予定部42は、巻線38における周上にて、反リード側コイルエンド予定部44とともに互いに対向するように対をなす一対のコイルエンド予定部を構成する。図4や図5で示す例では、一例として、リード側コイルエンド予定部42は合計4つ備わる。そして、リード側コイルエンド予定部42の頂点部46は、平角導体10の積層方向(図4の奥行き方向)について、巻線38の外周方向(図4の上下方向)の位置が徐々に高くなっている。これにより、後述する90°曲げ成形工程による成形後において、頂点部46は、平角導体10の積層方向について、巻線38の外周方向の位置が同じ位置に揃う。
ここで、リード側コイルエンド予定部42は、スロット内予定部40との接続側端部にてR形状予定部50を備える。このR形状予定部50は、コイル1のR形状部30(図1、図2参照)に相当する部分であり、巻線38の周方向について円弧形状に形成される部分である。そして、R形状予定部50は、その曲率がコイル1のR形状部30の曲率と等しくなるように成形されている。そして、本実施例では、この後の各工程を通じてR形状予定部50の曲率に変更を加えることなく、コイル1を製造する。
また、反リード側コイルエンド予定部44は、前記のコイル1の反リード側コイルエンド配置部20(図1参照)に相当する部分である。そして、反リード側コイルエンド予定部44は、巻線38における周上にて、リード側コイルエンド予定部42とともに互いに対向するように対をなす一対のコイルエンド予定部を構成する。図4や図5で示す例では、一例として、反リード側コイルエンド予定部44は合計5つ備わる。そして、反リード側コイルエンド予定部44の頂点部48は、平角導体10の積層方向(図4の奥行き方向)について、巻線38の外周方向(図4の上下方向)の位置が同じ位置に揃っている。このように、巻線工程から後述する各工程を通して、反リード側コイルエンド予定部44の頂点部48の位置を同じ位置に揃えるように管理することにより、最終形状のコイル1における反リード側コイルエンド配置部20の寸法精度が向上する。これにより、後述するコイル籠64の組み立て性が向上する。なお、巻線工程で使用する巻線装置の詳細については、後述する。
(凸成形工程)
次に、凸成形工程について説明する。凸成形工程では、巻線38を図6と図7に示すような形状に成形する。このように成形された巻線38は、図6と図7に示すように、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44が各々、巻線38の外周方向(図6の上下方向)に突出する凸形状に成形される。なお、図7に示すように、隣り合う平角導体10の間に備わる隙間δを維持している。
リード側コイルエンド予定部42は、その略中央部(中央部またはその近傍)に凸部52を備え、この凸部52を挟んで両側に第1縁部26と第2縁部28を備えるように成形される。なお、リード側コイルエンド予定部42の頂点部46は、平角導体10の積層方向(図4の奥行き方向)について、巻線38の外周方向(図4の上下方向)の位置が徐々に高くなっている。
また、反リード側コイルエンド予定部44は、その略中央部(中央部またはその近傍)に凸部54を備え、この凸部54を挟んで両側に第1縁部34と第2縁部36を備えるように成形される。なお、反リード側コイルエンド予定部44の頂点部48は、平角導体10の積層方向(図6の奥行き方向)について、巻線38の外周方向(図6の上下方向)の位置が同じ位置に揃っている。
(クランク成形工程)
次に、クランク成形工程について説明する。クランク成形工程では、巻線38を図8と図9に示すような形状に成形する。このように成形された巻線38は、図8と図9に示すように、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44にて、各々、平角導体10の積層方向(図9の上下方向)に平角導体10の短辺幅の大きさの段差からなるレーンチェンジ部24,32が成形される。そして、リード側コイルエンド予定部42にて、第1縁部26と第2縁部28との間にレーンチェンジ部24が成形される。また、反リード側コイルエンド予定部44にて、第1縁部34と第2縁部36との間にレーンチェンジ部32が成形される。なお、図9に示すように、隣り合う平角導体10の間において隙間δを維持している。また、図9に示すように、レーンチェンジ部24とレーンチェンジ部32とは互いに反対方向に成形されている。このように、クランク成形工程において、最終形状のコイル1に備わるレーンチェンジ部24とレーンチェンジ部32とが成形される。
(90°曲げ成形工程)
次に、90°曲げ成形工程について説明する。90°曲げ成形工程では、巻線38を図10と図11に示すような形状に成形する。このように成形された巻線38は、図10と図11に示すように、リード側コイルエンド予定部42での平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド予定部44での平角導体10の積層方向とが直交するように成形される。そして、リード側コイルエンド予定部42の頂点部46は、平角導体10の積層方向(図10の奥行方向、図11の上下方向)について、巻線38の外周方向(図10の上下方向)の位置が同じ位置に揃っている。
このように、90°曲げ成形工程を行うことにより、最終形状のコイル1において、スロット内配置部16やリード側コイルエンド配置部18での平角導体10の積層方向と反リード側コイルエンド配置部20での平角導体10の積層方向とが直交するように成形される。
(開き円弧成形工程)
次に、開き円弧成形工程について説明する。開き円弧成形工程は、開き成形工程と円弧成形工程とを同時に行う工程である。開き円弧成形工程では、巻線38の周上における一対のスロット内予定部40の間隔が平角導体10の積層方向について徐々に広くなるように成形する開き成形を行う。すなわち、前記の図3に示すように、コイル1の周上における一対のスロット内配置部16の間隔L1〜L5が平角導体10の積層方向(図3の上方向)に沿って、間隔L1,L2,L3,L4,L5の順に徐々に広くなるように成形される。これにより、スロット内配置部16をステータ60(図16参照)の径方向に放射状に形成されるスロット66(図16参照)内に確実に配置できる。
また、同時に、リード側コイルエンド予定部42の第1縁部26と第2縁部28を、平角導体10の積層方向に湾曲する円弧形状に成形する円弧成形を行う。これにより、前記の図3に示すように、リード側コイルエンド配置部18の第1縁部26と第2縁部28が、平角導体10の積層方向(図3の上方向)に湾曲する円弧形状に成形される。そして、第1縁部26と第2縁部28を円弧形状に成形することにより、リード側コイルエンド配置部18をステータ60(図16参照)の周方向に沿って配置することができる。
以上のようにして、前記の図1〜図3に示すコイル1を製造することができる。
〔ステータの製造方法〕
次に、以上のように製造されたコイル1を使用したステータ60の製造方法について説明する。ここで、図12はステータコア62に配置するために追加工した後のコイル1の正面図であり、図13はステータコア62に配置するために追加工した後のコイル1の上面図である。また、図14はコイル籠64において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した正面図であり、図15はコイル籠64において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した上面図である。そして、図16はコイル籠64の一部がステータコア62に挿入される様子を表した斜視図であり、図17はステータ60の斜視図である。
まず、コイル1をステータコア62に配置するために、コイル1に対し追加工を行い、コイル1を図12と図13に示すような形状に成形する。具体的には、コイル1の一方の端部12に渡し部68とリード部70を備え、コイル1の他方の端部14に渡し部72と接合部74を備えるように成形する。次に、このように成形したコイル1を複数重ねてコイル籠64を形成する。次に、図16に示すように、ステータコア62の軸方向からコイル籠64をスロット66に配置するようにしてステータコア62に配置する。以上により、図17に示すようなステータ60を製造する。
ここで、コイル籠64において隣り合う2本のコイル1A,1Bを抜き出して示した図を図14と図15に示す。図14と図15に示すように、2本のコイル1A,1Bは、お互いの隙間δに入るように噛み合って組み合わされている。そして、リード側のレーンチェンジ部24A,24Bが隣り合うように配置され、また、反リード側のレーンチェンジ部32A,32Bが隣り合うように配置されている。このように、レーンチェンジ部24A,24Bとレーンチェンジ部32A,32Bは、各々、一本の平角導体10をかわすようにして配置されている。
このように、コイル1を使用してステータ60を製造するときには、隣り合う2本のコイル1A,1Bについて、一方のコイル1Aにおける隣り合う平角導体10の間の隙間δに他方のコイル1Bの平角導体10を挿入することができる。これにより、コイル1Aの平角導体10とコイル1Bの平角導体10とを交互に配置することができる。さらに、一方のコイル1Aのリード側コイルエンド配置部18と反リード側コイルエンド配置部20に備わるレーンチェンジ部24,32により、他方のコイル1Bの1本の平角導体10の幅をかわすことができる。そのため、前記の従来技術のように複数の導体の幅をレーンチェンジ部でかわす必要がなく、複数の導体の幅分のレーンチェンジ部をステータコア62の軸方向に逃がす必要はない。したがって、ステータ60のコイルエンドの軸方向の高さを短縮できる。以上のようにして、ステータ60におけるコイルエンドの小型化を図ることができる。また、同形状のコイル1を複数使用してステータ60を製造することができるので、ステータ60の組み立て性がよい。
〔巻線装置〕
次に、前記の巻線工程において使用する巻線装置80について、詳しく説明する。まず、巻線装置80の構成について説明する。ここで、図18は巻線装置80の上面図であり、平角導体10をリード側巻型90と反リード側巻型92により巻き取る前の状態を示す。なお、図18、および後述する図33、図35〜図37では、リード側巻型90と反リード側巻型92の形状を簡略化して示しており、後述するトグル機構94は省略して示している。
巻線装置80は、図18に示すように、巻線ユニット82、キャリヤ84、フィーダ86、エアシリンダ88などの構成部を有する。なお、巻線装置80は、これらの構成部の駆動を制御する制御部(不図示)も有している。
巻線ユニット82は、図18や図19、また、後述する図26に示すように、リード側巻型90、反リード側巻型92、トグル機構94、クランプ部96、ガイドリング98、シリンダ100、シリンダ102などを備える。
リード側巻型90は、第1巻型の一例であり、巻線38のリード側コイルエンド予定部42(第1連結部の一例)を成形する型である。このリード側巻型90は、図20〜図22に示すように、互いに平角導体10の幅の大きさの間隔を空けて設けられた複数の溝104を備える。溝104は、図20に示すように、リード側コイルエンド予定部42を成形する部分が円弧形状に形成されていて、その他の直線部には設けられていない。これにより、後述する成形後の平角導体10をリード側巻型90から取り外すときにリード側巻型90の溝104が邪魔にならず容易に取り外すことができる。ここでは一例として、溝104は、合計4つ設けられている。そして、4つの溝104は、図22に示すように、階段状に並んで配置されている。また、溝104は、図21に示すように、図面左右方向に対して斜めに形成されている。これにより、リード側コイルエンド予定部42においてレーンチェンジを行うように、巻線38を成形することができる。ここで、レーンチェンジとは、環状に巻き取られたときに、第n周目から第n+1周目(nは1以上の正の整数)に移すことをいう。
反リード側巻型92は、第2巻型の一例であり、巻線38の反リード側コイルエンド予定部44(第2連結部の一例)を成形する型である。この反リード側巻型92は、図23〜図25に示すように、溝106を備える。溝106は、図23に示すように、反リード側コイルエンド予定部44を成形する部分が円弧形状に形成されていて、その他の直線部には設けられていない。これにより、後述する成形後の平角導体10を反リード側巻型92から取り外すときに反リード側巻型92の溝106が邪魔にならず容易に取り外すことができる。ここでは一例として、溝106は、合計5つ設けられている。そして、5つの溝106は、図25に示すように、縦方向に並んで配置されている。また、溝106は、図24に示すように、図面左右方向に対して斜めに形成されている。これにより、反リード側コイルエンド予定部44においてレーンチェンジを行うように、巻線38を成形することができる。
トグル機構94は、巻型用トグル機構の一例であり、リード側巻型90と反リード側巻型92に連結する。このトグル機構94は、図19や図26や図27に示すように、シャフト108、リード側リンク110、反リード側リンク112、カムフォロア114などを備える。このトグル機構94は、合計2つ設けられ、各々リード側巻型90と反リード側巻型92を挟んで両側に設けられている。そして、2つのトグル機構94は、連結部116により連結されている。
リード側リンク110は、一方の端部110aがシャフト108の上端部に連結し、他方の端部110bが連結部116(図19参照)を介してリード側巻型90に連結している。また、反リード側リンク112は、一方の端部112aがシャフト108の上端部に連結し、他方の端部112bが連結部116(図19参照)を介して反リード側巻型92に連結している。さらに詳しくは、リード側リンク110は、一方の端部110aを中心にシャフト108に対して相対的に回転可能な状態で、一方の端部110aがシャフト108の上端部に連結している。また、反リード側リンク112は、一方の端部112aを中心にシャフト108に対して相対的に回転可能な状態で、一方の端部112aがシャフト108の上端部に連結している。このようにして、リード側リンク110と反リード側リンク112がなす角度θ1(図30など参照)が、変更可能となっている。
そして、シリンダ100やシリンダ102(巻型用アクチュエータの一例)によりガイドリング98を介してシャフト108を軸方向(図26の上下方向)に移動させると、リード側リンク110と反リード側リンク112がなす角度θ1が変更される。すると、リード側巻型90と反リード側巻型92が移動するので、巻型間距離αを変化させることができる。
ガイドリング98は、円盤状に成形されており、周状に溝118が設けられている。巻型用アクチュエータの一例であるシリンダ100とシリンダ102は、トグル機構94を介してリード側巻型90と反リード側巻型92を移動させることにより、巻型間距離αを変化させる。そして、シリンダ100のロッド120とシリンダ102のロッド122は、接続している。
このトグル機構94は、カムフォロア114がガイドリング98の溝118を転がることにより、ガイドリング98に対して当該ガイドリング98の中心軸を中心にして相対的に旋回させることができる。これにより、トグル機構94に連結されるリード側巻型90と反リード側巻型92を旋回させることができる。
トグル機構94は、動力機構であるシリンダ100とシリンダ102が、旋回部分ではなく固定部分に配置されているので、シリンダ100やシリンダ102への配線を容易に行うことができる。また、モータやシリンダなどの動力機構を旋回部と噛み合わせたり離したりするような仕様とすると巻線38を成形するサイクルタイムにロスが多くなってしまうが、トグル機構94を使用すると巻線38を成形するサイクルタイムにロスが少なく、設備費も低減できる。
クランプ部96(固定部の一例)は、図18に示すように、平角導体10の両端部のうちの一方の第1端部124(巻線ユニット82側の端部)を保持する。
キャリヤ84は、巻線38を保持する手段である。このキャリヤ84は、巻線工程、凸成形工程、クランク成形工程、90°曲げ成形工程、開き円弧成形工程の各工程で使用する装置間にて巻線38を搬送する役割も担っている。
フィーダ86は、平角導体10の両端部のうちの他方の第2端部126を保持しながら移動可能な可動部である。このフィーダ86は、図28に示すように、トグル機構128、シリンダ130、スプリング132、上部材134、第1中間部材136、第2中間部材138、下部材140などを備える。
トグル機構128は、保持用トグル機構の一例であり、上部材134と第1中間部材136を連結する。このトグル機構128は、図28に示すように、可動部材142、第1リンク144、第2リンク146などを備える。そして、可動部材142は、シリンダ130のロッド148の先端に接続している。また、第1リンク144は、一方の端部144aが可動部材142に連結し、他方の端部144bが上部材134の凸部134aに連結している。また、第2リンク146は、一方の端部146aが可動部材142に連結し、他方の端部146bが第1中間部材136の凸部136aに連結している。
さらに詳しくは、第1リンク144は、一方の端部144aを中心に可動部材142に対して相対的に回転可能な状態で、一方の端部144aが可動部材142に連結している。また、第1リンク144は、他方の端部144bを中心に上部材134に対して相対的に回転可能な状態で、他方の端部144bが上部材134の凸部134aに連結している。また、第2リンク146は、一方の端部146aを中心に可動部材142に対して相対的に回転可能な状態で、一方の端部146aが可動部材142に連結している。また、第2リンク146は、他方の端部146bを中心に第1中間部材136に対して相対的に回転可能な状態で、他方の端部146bが第1中間部材136の凸部136aに連結している。このようにして、第1リンク144と第2リンク146がなす角度θ2が、変更可能となっている。
そして、保持用アクチュエータの一例であるシリンダ130によりロッド148の先端に接続する可動部材142を図28の左右方向に移動させると、第1リンク144と第2リンク146がなす角度θ2が変更される。すると、第1中間部材136を図28の上下方向に移動させることができる。これにより、図28に示すようにスプリング132の付勢力に対向して平角導体10の第2端部126を第2中間部材138と下部材140で保持したり、後述する図38に示すように平角導体10の第2端部126を解放することができる。
このように、シリンダ130は、トグル機構128を駆動させて、当該トグル機構128を介して第2中間部材138と下部材140を接近または退避させて、平角導体10の第2端部126を保持または解放する。
スプリング132は、ここでは一例として、合計4つ設けられている。具体的には、第1中間部材136と第2中間部材138の間に2つのスプリング132が配置され、第2中間部材138と下部材140の間に2つのスプリング132が配置されている。
第2中間部材138と下部材140は、平角導体10の第2端部126を挟んで両側に配置され、平角導体10の第2端部126を挟んで保持することができる一対の保持部材である。
また、ここで、前記の図18において、フィーダ86に対してリード側巻型90と反リード側巻型92が配置される方向を送り方向とし、この送り方向の反対方向を戻り方向と定義する。そこで、戻り用アクチュエータの一例であるエアシリンダ88は、フィーダ86に対し戻り方向の力を付与する。このエアシリンダ88は、図18に示すように、レギュレータ150、ストッパ152などを備える。ストッパ152は、エアシリンダ88における巻線ユニット82側の端部に配置されている。このストッパ152は、フィーダ86が当接してフィーダ86の移動を制止する抑止部の一例である。
次に、このような構成の巻線装置80の作用について説明する。ここで、図29は、巻線装置80を使用した巻線方法についてのフロー図である。
まず、キャリヤ84を巻線ユニット82に取り付ける(ステップS1)。次に、平角導体10を巻線ユニット82に取り付ける(ステップS2)。具体的には、予め所定の長さに切断され直線化された平角導体10の一方の第1端部124を、手動で巻線ユニット82のクランプ部96にて保持させる。
次に、平角導体10をフィーダ86に取り付ける(ステップS3)。具体的には、平角導体10の他方の第2端部126を、自動でフィーダ86に保持させる。このとき、前記の図28に示すように、シリンダ130により、トグル機構128の可動部材142を上部材134の凸部134aや第1中間部材136の凸部136aよりも図面左側に移動させておく。そして、このとき、スプリング132の付勢力に対抗して第2中間部材138と下部材140の間に平角導体10の第2端部126を保持する力が加わっている。このように、トグル機構128により、前記の図28に示すように第1リンク144と第2リンク146を図面の左側に反るようにさせてロックさせることにより、第2中間部材138と下部材140の間における平角導体10の第2端部126の保持状態を確実にする。なお、シリンダ130のロッド148により可動部材142は行き過ぎない。これにより、フィーダ86は、巻線装置80が動力遮断状態となっても平角導体10を保持することができる。
また、このようなトグル機構128を使用することにより、シリンダ130としてロック機能付きの大型のシリンダを使用する必要はなく小型のシリンダを使用できるので、フィーダ86の重量を低減できる。そのため、フィーダ86の始動時および停止時の慣性力が低減するので、後述する平角導体10の巻き取り時の張力の変動を低減できる。
次に、巻型を巻線位置に移動させる(ステップS4)。具体的には、リード側巻型90と反リード側巻型92を、後述するように平角導体10を巻き取って巻線38を成形するときの位置に、自動で移動させる。このとき、シリンダ100により、トグル機構94の角度θ1を、図30に示す状態にする。なお、図30ではトグル機構94を簡略化して示しており、連結部116(図19参照)を省略して示している。
次に、巻型により平角導体10を巻き取る(ステップS5)。具体的には、図31や図32に示すように、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を自動で巻き取って、巻線38を成形する。このとき、リード側巻型90と反リード側巻型92を旋回および上昇させて、リード側巻型90の溝104と反リード側巻型92の溝106に平角導体10を挿入しながら、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取る。また、フィーダ86が送り方向(フィーダ86に対してリード側巻型90と反リード側巻型92が配置される方向)に移動しつつ、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形する。
このとき、図33に示すように、レギュレータ150で圧力を制御しながらエアシリンダ88によりフィーダ86に対し戻り方向(送り方向と反対方向)の力を付与する。これにより、平角導体10に張力を付加している。また、リード側巻型90は溝104を備え、反リード側巻型92は溝106を備えるので、隣り合う平角導体10の隙間δが均一になる。また、トグル機構128により平角導体10の端部を保持する力が増大するので、平角導体10の端部をフィーダ86で確実に保持することができる。また、前記のように、平角導体10の巻き取り時の張力の変動を抑制して、巻線38を良好なオーバル形状に成形できる。
次に、巻型を開き位置に移動させる(ステップS6)。具体的には、リード側巻型90と反リード側巻型92との間の距離である巻型間距離αをステップS5のときよりも拡げた位置に、リード側巻型90と反リード側巻型92を自動で移動させる。このとき、シリンダ102により、トグル機構94の角度θ1を図34に示すように、図30に示す状態からさらに大きくする。なお、図34ではトグル機構94を簡略化して示しており、連結部116(図19参照)や平角導体10(巻線38)を省略して示している。これにより、リード側巻型90と反リード側巻型92との間の距離である巻型間距離αを、ステップS5のときよりも拡げる。そして、これにより、巻線38に対し、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44が互いに離れ合う方向に張力を加えることができる。そのため、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取り終えたときに、スロット内予定部40とリード側巻型90の接続部分やスロット内予定部40と反リード側巻型92の接続部分において巻線38の外周方向に膨らみが発生していても、この膨らみを小さくすることができる。特に、トグル機構94を使用するので、巻線38に対し加える張力を増大させることができる。
ここで、最終R部154(図35参照)はスプリングバックにより良好な円弧形状に成形できないおそれがある。そこで、反リード側巻型92とフィーダ86で平角導体10を引っ張り合うことにより、最終R部154の形状を整える。具体的には、リード側巻型90と反リード側巻型92を開き位置に移動させる前においては、図35に示すように、フィーダ86とストッパ152との間に隙間βを設けておく。そして、ステップS5のときよりも巻型間距離αを拡げてリード側巻型90と反リード側巻型92を開き位置に移動させるときに、図36に示すように、フィーダ86をストッパ152に当接させてフィーダ86の移動を制止させる。これにより、反リード側巻型92とフィーダ86とで平角導体10を引っ張り合うことになるので、巻線38の最終R部154を良好な円弧形状に成形することができる。
このように、従来のように導体をスプリングバック分だけ余分に曲げるといった作業が不要となり、作業工数を削減できる。なお、図35に示すようにフィーダ86とストッパ152との間に隙間βを設けておくことにより、巻き取り後のフィーダ86の位置のばらつきを吸収することができる。
なお、(リード側巻型90と反リード側巻型92が巻線位置にあるときのフィーダ86の位置のばらつきの大きさ)<(隙間βの大きさ)<(リード側巻型90と反リード側巻型92を巻線位置から開き位置まで移動させる量の大きさ)の関係が成立するようにしておく。
次に、図37に示すように、カバー156を取り付ける(ステップS7)。具体的には、巻線装置80の動力を遮断した状態で、カバー156を手動で取り付ける。このとき、前記のようにトグル機構128をロックさせることにより、フィーダ86にて平角導体10の第2端部126を確実に保持させておくことができる。なお、カバー156を取り付けた後に、巻線装置80の動力を復帰させる。
次に、平角導体10をフィーダ86から取り外す(ステップS8)。具体的には、平角導体10の他方の第2端部126を、自動でフィーダ86から解放させる。このとき、図38に示すように、トグル機構128により、平角導体10の第2端部126を解放する。
次に、巻型を閉じ位置に移動させる(ステップS9)。具体的には、図39に示すように、巻型間距離αをステップS4のときよりも狭めた位置に、リード側巻型90と反リード側巻型92を自動で移動させる。このとき、シリンダ100とシリンダ102により、図39〜図43のように、リード側巻型90と反リード側巻型92を移動させる。なお、図39ではトグル機構94を簡略化して示しており、連結部116(図19参照)や平角導体10(巻線38)を省略して示している。このように、前記の巻型間距離αをステップS5のときよりも狭めることにより、リード側巻型90の溝104と反リード側巻型92の溝106に挿入された平角導体10をこれらの溝104と溝106から外す。そのため、巻線38を巻線装置80から取り出すことができる。なお、巻線38は、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44にてレーンチェンジを行うように成形されている。
次に、エアシリンダ88により自動で、フィーダ86を原位置に戻す(ステップS10)。次に、平角導体10を巻線ユニット82から取り外す(ステップS11)。具体的には、平角導体10の第1端部124を、巻線ユニット82のクランプ部96から手動で解放させる。次に、巻線38をキャリヤ84に取り付けたままの状態で、キャリヤ84を巻線ユニット82から取り外す(ステップS12)。以上のようにして、前記の図4と図5に示すような巻線38を成形する。
〔本実施例の効果〕
以上のような本実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。本実施例の巻線装置80は、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取り終えた後に、リード側巻型90と反リード側巻型92との間の巻型間距離αを拡げる。このようにして、巻線38に対しリード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44が互いに離れ合う方向に張力を加えることができる。これにより、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取り終えたときに、スロット内予定部40とリード側コイルエンド予定部42との接続部分やスロット内予定部40と反リード側コイルエンド予定部44との接続部分において巻線38の外周方向に膨らみが発生していても、この膨らみを小さくできる。そのため、巻線38を所望の形状に成形できる。
ここで、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取るときに平角導体10に大きな張力を付与することにより、スロット内予定部40とリード側コイルエンド予定部42との接続部分やスロット内予定部40と反リード側コイルエンド予定部44との接続部分において巻線38の外周方向に膨らみが発生しないようにすることも考えられる。しかし、平角導体10が延びたり、平角導体10の被膜部分が薄くなってしまうなど、巻線38(コイル1や後述するコイル2)の品質に影響がでるおそれがある。これに対し、本実施例の巻線装置80は、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取るときに平角導体10に大きな張力を付与する必要はないので、巻線38(コイル1や後述するコイル2)の品質を保証できる。
また、平角導体10を直線化する装置や、巻き取り時に平角導体10に張力を付加するための専用の装置や、巻き取り後に平角導体10を切断する装置などが不要になる。そのため、巻線装置80を小型化できる。
また、巻線装置80は、クランプ部96を有する。そして、このクランプ部96は、平角導体10の両端部のうちの一方の第1端部124を保持する。また、巻線装置80は、平角導体10の両端部のうちの他方の第2端部126を保持しながら移動可能なフィーダ86を有する。さらに、巻線装置80は、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形した後、巻型間距離αを拡げるときに、フィーダ86と当接してフィーダ86の移動を制止することにより、第2端部126に対してリード側巻型90と反リード側巻型92から離れる方向の力を付与するストッパ152を有する。これにより、巻線38の最初の周回および最終の周回の部分において発生しうる巻線38の外周方向の膨らみを、確実に小さくすることができる。また、巻線の最終の周回の部分に張力を持たせる為のアクチュエータが不要となるので、コストを低減できる。
なお、ストッパ152をフィーダ86側に移動させて当該フィーダ86に押し当ててフィーダ86の移動を抑止することにより、第2端部126に対してリード側巻型90と反リード側巻型92から離れる方向の力を付与してもよい。あるいは、エアシリンダ88を抑止部として使用する一例として、エアシリンダ88によりフィーダ86に負荷を与えることにより、第2端部126に対してリード側巻型90と反リード側巻型92から離れる方向の力を付与してもよい。
また、フィーダ86に対しリード側巻型90と反リード側巻型92が配置される方向を送り方向とし、当該送り方向の反対方向を戻り方向とするときに、巻線装置80は、フィーダ86に対し戻り方向に力を付与するエアシリンダ88を有する。そして、エアシリンダ88は、フィーダ86が送り方向に移動しつつリード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形するときに、フィーダ86に対し戻り方向に力を付与する。これにより、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形するときに、平角導体10に張力を加えることができる。そのため、巻線38をより忠実にリード側巻型90と反リード側巻型92の形状に倣わして成形することができる。
また、リード側巻型90は平角導体10の幅の大きさの間隔を空けて設けられる複数の溝104を備え、反リード側巻型92は平角導体10の幅の大きさの間隔を空けて設けられる複数の溝106を備えている。そして、平角導体10を溝104と溝106に挿入しながら、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取る。このようにして、リード側巻型90に備わる溝104と反リード側巻型92に備わる溝106に案内されながら、平角導体10が巻き取られて巻線38を成形できる。そのため、隣り合う平角導体10の間に平角導体10の幅の大きさの均一な隙間δを備えるようにして、巻線38を成形できる。
また、リード側巻型90に備わる溝104と反リード側巻型92に備わる溝106は、巻線38のリード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44を成形する部分に設けられていて、巻線38のスロット内予定部40を成形する部分に設けられていない。そして、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形するときよりも巻型間距離αを狭めることにより、溝104と溝106に挿入された平角導体10を溝104と溝106から外す。そのため、成形された巻線38をリード側巻型90と反リード側巻型92から確実に取り外すことができる。
また、リード側巻型90と反リード側巻型92に連結するトグル機構94と、トグル機構94を介してリード側巻型90と反リード側巻型92を移動させて巻型間距離αを変化させるシリンダ100とシリンダ102と、を有する。これにより、巻線38に対して加える張力を増大させることができる。そのため、スロット内予定部40とリード側コイルエンド予定部42との接続部分やスロット内予定部40と反リード側コイルエンド予定部44との接続部分において発生しうる巻線38の外周方向の膨らみを、確実に小さくすることができる。
また、トグル機構94を使用することにより、巻線38を成形するサイクルタイムにロスが少なく、設備費も低減できる。
また、フィーダ86は、平角導体10の第2端部126を挟んで両側に配置される第2中間部材138と下部材140を有する。そして、フィーダ86は、この中間部材138および下部材140に対して平角導体10の第2端部126を保持する力を付与することができるトグル機構128と、トグル機構128を駆動するシリンダ130を有する。これにより、平角導体10の第2端部126をフィーダ86に確実に固定することができるので、リード側巻型90と反リード側巻型92により平角導体10を巻き取って巻線38を成形するときに、確実に平角導体10に張力を加えることができる。
また、巻線装置80が動力遮断状態であっても、トグル機構128のロック機構により、フィーダ86の第2中間部材138と下部材140による平角導体10の第2端部126の保持状態や解放状態を維持することができる。
また、シリンダ130としてロック機能付きの大型のシリンダを使用する必要はなく小型のシリンダを使用できるので、フィーダ86の重量を低減できる。そのため、フィーダ86の始動時および停止時の慣性力が低減するので、後述する平角導体10の巻き取り時の張力の変動を低減できる。したがって、巻線38を所望のオーバル形状に成形できる。
また、巻線装置80は、リード側コイルエンド予定部42と反リード側コイルエンド予定部44にてレーンチェンジを行うように巻線38を成形する。これにより、リード側コイルエンド配置部18と反リード側コイルエンド配置部20にてレーンチェンジを行うコイル1やコイル2を容易に製造することができる。
また、平角導体10を直線化する作業や平角導体10を切断する作業を、リード側巻型90と反リード側巻型92への平角導体10の巻き取りと同時に平行して行うことにより、巻線38の成形時間の短縮を図ることができる。
また、平角導体10を巻き取った後にフィーダ86において平角導体10の第2端部126を解放したときに、カバー156を巻線38に取り付けるにより、巻線38のねじれを防止できる。これにより、成形した巻線38を、リード側巻型90と反リード側巻型92から確実に抜き取ることができる。また、巻線38はねじれていない状態でキャリヤ84に配置されるので、後工程における成形型に巻線38を確実に配置できる。
〔変形例〕
なお、上記の各工程は順序を変更してもよい。例えば、変形例として、前記の実施例の各工程の順序に対し凸成形工程とクランク成形工程の順序を入れ替えて、巻線工程、クランク成形工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、開き円弧成形工程の順序としてもよい。このような変形例において、クランク成形工程による成形後における巻線38について、その外観斜視図を図44に示し、その上面図を図45に示す。
このような変形例において、クランク成形工程による成形後における巻線38は、図44と図45に示すように、端部12と端部14を除いて、角丸長方形状(オーバル形状)に成形されている。そして、リード側コイルエンド予定部42は、その略中央部(中央部またはその近傍)にレーンチェンジ部24を備えている。また、反リード側コイルエンド予定部44は、その略中央部(中央部またはその近傍)にレーンチェンジ部32を備えている。
また、その他の変形例として、巻線工程、90°曲げ成形工程、クランク成形工程、凸成形工程、円弧開き成形工程の順に行う例や、巻線工程、90°曲げ成形工程、凸成形工程、クランク成形工程、円弧開き成形工程の順に行う例も考えられる。また、その他の変形例として、巻線工程、90°曲げ成形工程、円弧開き成形工程、クランク成形工程、凸成形工程の順に行う例や、巻線工程、90°曲げ成形工程、円弧開き成形工程、凸成形工程、クランク成形工程の順に行う例も考えられる。
また、その他の変形例として、開き成形工程と円弧成形工程とを別に行うことも考えられる。例えば、巻線工程、凸成形工程、クランク成形工程、円弧成形工程、90°曲げ成形工程、開き成形工程の順に行うことが考えられる。また、その他の変形例として、クランク成形工程と凸成形工程とを同時に行うことも考えられる。また、その他の変形例として、クランク成形工程、巻線工程、凸成形工程、90°曲げ成形工程、円弧開き成形工程の順に行う例も考えられる。
さらに、その他の変形例として、90°曲げ成形工程を行わない例も考えられる。このように90°曲げ成形工程を行わない例により製造されたコイル2は、図46〜図48に示すように、前記のコイル1に対して、折り曲げ部22を有さず、反リード側コイルエンド配置部20の第1縁部34と第2縁部36も各々円弧形状に成形されている点が異なる。なお、図46はコイル2の外観斜視図であり、図47はコイル2の正面図であり、図48はコイル2の上面図である。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1 コイル
2 コイル
10 平角導体
16 スロット内配置部
18 リード側コイルエンド配置部
20 反リード側コイルエンド配置部
22 折り曲げ部
24 レーンチェンジ部
26 第1縁部
28 第2縁部
30 R形状部
32 レーンチェンジ部
34 第1縁部
36 第2縁部
38 巻線
40 スロット内予定部
42 リード側コイルエンド予定部
44 反リード側コイルエンド予定部
46 (リード側コイルエンド予定部の)頂点部
48 (反リード側コイルエンド予定部の)頂点部
50 R形状予定部
52 (リード側コイルエンド予定部の)凸部
54 (反リード側コイルエンド予定部の)凸部
60 ステータ
62 ステータコア
64 コイル籠
66 スロット
68 渡し部
70 リード部
72 渡し部
74 接合部
76 端面
80 巻線装置
82 巻線ユニット
84 キャリヤ
86 フィーダ
88 エアシリンダ
90 リード側巻型
92 反リード側巻型
94 トグル機構
96 クランプ部
100 シリンダ
102 シリンダ
104 溝
106 溝
108 シャフト
110 リード側リンク
112 反リード側リンク
124 第1端部
126 第2端部
128 トグル機構
130 シリンダ
134 上部材
136 第1中間部材
138 第2中間部材
140 下部材
142 可動部材
144 第1リンク
146 第2リンク
152 ストッパ
156 カバー
δ 隙間
α 巻型間距離

Claims (10)

  1. 周上に一対の直線形状部と前記一対の直線形状部の直線方向の端部にて前記一対の直線形状部の間を連結する一対の連結部とを備える巻線を成形する巻線装置において、
    前記一対の連結部のうちの一方の第1連結部を成形する第1巻型と、
    前記一対の連結部のうちの他方の第2連結部を成形する第2巻型と、を有し、
    前記第1巻型と前記第2巻型により断面矩形の平角導体を周状に巻き取った後、前記第1巻型と前記第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより前記平角導体に張力を加えて、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくして、前記巻線を成形すること、
    を特徴とする巻線装置。
  2. 請求項1の巻線装置において、
    前記平角導体の両端部のうちの一方の第1端部を保持する固定部と、
    前記平角導体の両端部のうちの他方の第2端部を保持しながら移動可能な可動部と、
    前記可動部に対し前記第1巻型と前記第2巻型が配置される方向を送り方向とし、前記送り方向の反対方向を戻り方向とし、前記可動部が前記送り方向に移動しつつ前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取るときに、前記可動部に対し前記戻り方向に力を付与する戻り用アクチュエータと、
    前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取った後、前記巻型間距離を拡げるときに、前記可動部の移動を抑止して前記第2端部に対して前記第1巻型と前記第2巻型から離れる方向の力を付与することにより、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくする抑止部と、
    を有することを特徴とする巻線装置。
  3. 請求項2の巻線装置において、
    前記抑止部は、前記可動部と当接して前記可動部の移動を制止するストッパであること、
    を特徴とする巻線装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1つの巻線装置において、
    前記巻線は、隣り合う前記平角導体の間に前記平角導体の幅の大きさの隙間を備えること、
    を特徴とする巻線装置。
  5. 請求項の巻線装置において、
    前記第1巻型と前記第2巻型は、前記平角導体の幅の大きさの間隔を空けて設けられる複数の溝を備え、
    前記平角導体を前記溝に挿入しながら前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取ること、
    を特徴とする巻線装置。
  6. 請求項の巻線装置において、
    前記第1巻型と前記第2巻型とに設けられた複数の溝は、前記平角導体の連結部を成形する部分に設けられていて、前記平角導体の直線形状部を成形する部分に設けられておらず、
    前記第1巻型と前記第2巻型により前記平角導体を巻き取って前記巻線を成形するときよりも前記巻型間距離を狭めることにより、前記溝に挿入された前記平角導体を前記溝から外すこと、
    を特徴とする巻線装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1つの巻線装置において、
    前記第1巻型と前記第2巻型に連結する巻型用トグル機構と、
    前記巻型用トグル機構を介して前記第1巻型と前記第2巻型を移動させて前記巻型間距離を変化させる巻型用アクチュエータと、
    を有することを特徴とする巻線装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1つの巻線装置において、
    前記一対の連結部にてレーンチェンジを行うように前記巻線を成形すること、
    を特徴とする巻線装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか1つの巻線装置において、
    前記巻線はオーバル形状に成形され、
    前記直線形状部はステータコアのスロットの内部に配置される部分に相当するスロット内予定部であり、
    前記連結部は前記スロットの外部に配置される部分に相当するコイルエンド予定部であること、
    を特徴とする巻線装置。
  10. 周上に一対の直線形状部と前記一対の直線形状部の直線方向の端部にて前記一対の直線形状部の間を連結する一対の連結部とを備える巻線を成形する巻線方法において、
    前記一対の連結部のうちの一方の第1連結部を成形する第1巻型と、
    前記一対の連結部のうちの他方の第2連結部を成形する第2巻型と、を使用し、
    前記第1巻型と前記第2巻型により断面矩形の平角導体を周状に巻き取った後、前記第1巻型と前記第2巻型の間の巻型間距離を拡げることにより前記平角導体に張力を加えて、周状に巻き取られた前記平角導体の外周方向の膨らみを小さくして、前記巻線を成形すること、
    を特徴とする巻線方法。
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