JP2014135865A - 回転電機の製造方法、ステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品カフサのカフサスロットよりも寸法が長い絶縁紙をステータコアのスロット内にスムースに挿入する。
【解決手段】絶縁紙挿入装置は、スロットの軸線方向に沿って移動して絶縁紙をスロットに押し入れるプッシャと、絶縁紙を略コ字状に成形するために所定奥行き長さを有する成形凹部が形成されており、この成形凹部の入口部、中間部、奥部のうちの前記奥部がスロットの軸線上に位置するように配設されたダイスと、成形凹部を進退するポンチと、を備える。まず、ステータコアの上下両面に内周側にリブを有する部品カフサを組み付け、次に、絶縁紙の両端部の所定長さを挿入方向に平行な筋目で折り返して腕部を形成し、ポンチを成形凹部に進入させて絶縁紙を略コ字状に成形し、ポンチの胴部と成形凹部との間で腕部の折り曲げ状態を保持しながら、プッシャにて絶縁紙をスロットに挿入する。
【選択図】図1

Description

本発明は回転電機の製造方法に関し、具体的には、回転電機のステータコアのスロットに絶縁紙を挿入する方法に関する。
回転電機の製造工程において、ステータコアとそのスロットに設けられるコイルとを絶縁するため、スロット内に絶縁紙を挿入するという工程がある(例えば、特許文献1、特許文献2)。
図14は、回転電機のステータコアの斜視図である。ステータコア2は、プレスでドーナツ状に打ち抜ぬいた方向性珪素鋼板等の電磁鋼板6を積層したものであり、全体としては概略円筒形状である。ステータコア2は、内周側に突出した複数のティース4と、被覆導線3が挿入されるスロット5と、を有する。スロット5は、隣り合うティース4の間に形成される。
スロット5には、ステータコア2と被覆導線3を絶縁する為の絶縁紙7が挿入される(図15参照)。絶縁紙7には、その上端部と下端部とが折り曲げられることによって上側カフス7aと下側カフス部7bとが形成されている。ステータコア2のスロット5に絶縁紙7が挿入されると、絶縁紙7に設けられた上側カフス7a及び下側カフス7bがそれぞれステータコア2の上端面2aおよび下端面2bに当接する。これにより、絶縁紙7がスロット5から抜けないように保持される。そして、絶縁紙7が挿入されたスロット5に導線3を差し込み、ティース4に導線3を巻き回すことでコイルが形成される(図16参照)。
(ここでは、絶縁紙7の上下両端にカフス7a、7bが設けられているが、被覆導線3を挿し込む際に絶縁紙7がスロット5から抜け落ちなければ良いので、導線3の差し込み方向を考慮しつつ、上下のどちらか一方にだけカフスが設けられていてもよい。)
ここで、ステータコア2に導線3を巻き回す前に、ステータコア2の上下両端面に部品カフサを設けることが行われている(例えば、特許文献3、4、5)。部品カフサは、絶縁紙のカフス部分を保護したり、ステータコアとコイルとの間の隙間を埋めてコイルの浮きを防いだりするために用いられる。
図17は、部品カフサの構成を示す図である。
部品カフサ200は、ステータコア2と対応するように中央部分に穴205が空いたドーナツ状(円環状)の偏平薄板であり、さらに、ステータコア2のスロット5に対応するように複数のスロット210が穿設されている。(部品カフサ200のスロット210を、ステータコア2のスロット5と区別するために、カフサスロット210と称することとする。)
部品カフサ200は、例えば、樹脂で形成されている。
ここで、部品カフサ200は、強度や成形精度を保つため、内周にも外周にもリブ221、222が存在している。(内周側のリブを内側リブ221とし、外周側のリブを外側リブ222とする。)
特に、内周側にも梁状に内側リブ221が渡されている。
ステータコア2のティース4は、内周側においてはそれぞれ独立しており、従って各スロット5は内周側に向けて障害物無く完全に開口しているのであるが、部品カフサ200のカフサスロット210と中央穴205との間にはリブが障害物として存在することになる。
そして、図18に示すように、ステータコア2の上下両面に部品カフサ200、200が組み付けられる。
特開2005−323433号公報 特開平6−343237号公報 特開2004−260881号公報 特開2006−223058号公報 特開2010−200505号公報
絶縁紙7をスロット5に挿入することと、部品カフサ200をステータコア2に組み付けること、とを両立するには解決すべき問題がある。
絶縁紙7をスロット5に挿入しておいてから、その後に部品カフサ200をステータコア2に組み付けるという順番にしたとする。すると、図19に示すように、絶縁紙7のカフス部分を部品カフサ200が踏みつけてしまう懸念がある。(図19では、上側の部品カフサ200が絶縁紙のカフス部を踏みつけている様子を例示している。)
絶縁紙7のカフス部分を部品カフサ200が踏みつけてしまうと、絶縁紙7が損傷したり変形したりするため、絶縁性能が確保できなくなる虞れがある。
一方、図20に示すように、部品カフサ200をステータコア2に組み付けてから絶縁紙7をスロット5に挿入するという手順も考えられる。
しかしながら、図21に示すように、部品カフサ200は内周側に内側リブ221を有しているため、内側リブ221と絶縁紙7とが干渉し、単純には絶縁紙7をスロット5内に挿入できない。
当然のことであるが、ステータコア2とコイル導線3とを確実に絶縁しなければならないので、絶縁紙7の寸法を短くすることはできない。
本発明の回転電機のステータの製造方法は、
回転電機のステータコアのスロット内に絶縁紙を挿入するための絶縁紙挿入装置を用い、前記絶縁紙を前記スロット内に挿入する回転電機のステータの製造方法であって、
前記絶縁紙挿入装置は、
前記スロットの軸線方向に沿って移動して前記絶縁紙を前記スロットに押し入れるプッシャと、
前記絶縁紙を略コ字状に成形するために所定奥行き長さを有する成形凹部が形成されており、この成形凹部の入口部、中間部、奥部のうちの前記奥部が前記スロットの軸線上に位置するように配設されたダイスと、
前記成形凹部を進退するポンチと、を備えており、
前記ステータコアの上下両面に、内周側にリブを有する部品カフサを組み付け、
前記絶縁紙の両端部の所定長さを挿入方向に平行な筋目で折り返して腕部を形成し、
前記ポンチを前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形し、
前記ポンチの胴部と前記成形凹部との間で前記腕部の折り曲げ状態を保持しながら、前記プッシャにて前記絶縁紙を前記スロットに押し入れる
ことを特徴とする。
本発明では、
前記絶縁紙挿入装置は、さらに、
前記成形凹部に押し込まれる前の前記絶縁紙を挟めるように前記ダイスとの間に隙間を持って配置されており、かつ、前記隙間を介して前記成形凹部に連なるように設けられたガイドスリットを有するガイドを備え、
前記ダイスと前記ガイドとの隙間に前記絶縁紙を挟み、
前記ダイスと前記ガイドとで前記腕部の折り曲げ状態を保持しながら、前記ポンチを前記ガイドから前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形する
ことが好ましい。
本発明では、
前記ポンチを前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形した後、
前記ポンチの頭部を前記成形凹部の中間部に後退させ、
前記ポンチの頭部を前記成形凹部の中間部に位置した状態を維持したままで、前記プッシャにて前記絶縁紙を前記スロットに押し入れる
ことが好ましい。
本発明では、
前記成形凹部の入口部と中間部との境目には、入口部の幅よりも中間部の幅が拡幅する段差が設けられている
ことが好ましい。
本発明では、
前記絶縁紙がスロット内に挿入された後、前記腕部の折り曲げ部が開く
ことが好ましい。
本発明の回転電機のステータは、
スロットを有するステータコアと、
内周側にリブを有し、前記ステータコアの上下両面に組み付けられた二つの部品カフサと、
前記スロットに挿入された絶縁紙と、を備える
ことを特徴とする。
本発明によれば、部品カフサのカフサスロットよりも寸法が長い絶縁紙をステータコアのスロット内にスムースに挿入することができる。
第1実施形態の係る回転電機の製造方法を具体化するための絶縁紙挿入装置を概略的に分かりやすく示した図。 回転電機のステータの製造方法の手順を示すフローチャート。 絶縁紙7の上端にカフス部を形成した状態を示す図。 絶縁紙に筋目をつけた状態を示す図。 絶縁紙を一単位ごとに切断した状態を示す図。 絶縁紙に腕部を形成した状態を示す図。 ガイド、ダイスおよびポンチの上面図。 ポンチを成形凹部の最奥まで押し込んだ状態を示す図。 ポンチの頭部を成形凹部の中間部まで後退させた状態を示す図。 プッシャを成形凹部の奥部に挿入した状態を示す図。 絶縁紙をスロット内に挿入した状態を示す図。 絶縁紙がスロット内に入ってから、腕部が開いた状態を示す図。 スロットに導線を挿入する様子を示す図。 回転電機のステータコアの斜視図。 背景技術の説明において、ステータコアのスロットに絶縁紙を挿入する様子を示す図。 背景技術の説明において、絶縁紙が挿入されたスロットに導線を差し込む様子を示す図。 部品カフサを示す図。 ステータコアの上下両面に部品カフサを組み付ける様子を示す図。 絶縁紙のカフス部分を部品カフサが踏みつけた状態を示す図。 部品カフサが組み付けられたステータコアに絶縁紙7を挿入する様子を示す図。 部品カフサの内側リブと絶縁紙とが干渉する様子を示す図。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明は、回転電機の製造方法に関し、特に、回転電機のステータコアのスロットに絶縁紙を挿入する方法に関するものである。
具体的には、部品カフサが上下両面に組み付けられたステータコアに対し、そのスロット内に絶縁紙を挿入するための方法に関する。
図1は、第1実施形態の係る回転電機の製造方法を具体化するための絶縁紙挿入装置300を概略的に分かりやすく示した図である。
説明においては、図1を基準にして上下左右を表現する。
図1において、部品カフサ200が上下両面に組み付けられたステータコア2が絶縁紙挿入装置300の下方にセットされている。
(逆にいうと、ステータコア2の上方に絶縁紙挿入装置300が配置されている。)
絶縁紙挿入装置300の構成は次のようになっている。
絶縁紙挿入装置300は、ダイス310と、ガイド340と、ポンチ360と、プッシャ370と、を有している。
ガイド340とダイス310とは、絶縁紙7を間に挟める程度の隙間330を介して対向配置されている。ガイド340にはポンチ360を案内するガイドスリット341が形成されている。ダイス310には、ガイドスリット341にて案内されたポンチ360がそのまま進入できる位置において、所定の奥行き長さを持つ成形凹部320が設けられている。
ここで、図7は、ガイド340、ダイス310およびポンチ360の上面図である。
図7においては、ガイド340とダイス310との間に絶縁紙7を挟み、ポンチ360がガイドスリット341を進行する途中の状態を示している。
ダイス310の成形凹部320を、入り口から突き当たりに向けて順に、入口部321、中間部322、奥部323とする。
入口部321から中間部322に移行する箇所に段差325があり、入口部321の幅に対して中間部322の幅の方がわずかに拡幅するようになっている。
奥部323には、成形凹部320の長さ方向に対して直交する方向に短く折れ曲がった分岐凹部324が設けられている。
分岐凹部324は両サイドに二つずつ設けられている。
ポンチ360は、頭部361と胴部362とからなり、頭部361の幅に対して胴部362の幅がやや狭い。
ここで、図9は、ポンチ360の頭部361が成形凹部320の中間部322に位置しているときの状態を示している。ポンチ360の頭部361を成形凹部320の奥部323から中間部322に後退させたときに、頭部361と胴部362との付け根が段差部325から所定の距離をもつ必要がある。その理由は後述する。
プッシャ370は、成形凹部320の奥部323に挿入できる形状を有している。
ここで、成形凹部320の奥部323は長さ方向に対して直交する方向に短く折れ曲がった分岐凹部324を有していたところ、プッシャ370も前記分岐凹部324に対応した突起部371を有し、突起部371の幅は分岐凹部324に遊挿できる程度である。突起部371も、分岐凹部324と同じように、プッシャ370の両サイドに二つずつ設けられている。
続いて、絶縁紙をステータコアのスロットに挿入する手順を順に説明する。
図2は、回転電機のステータの製造方法の手順を示すフローチャートである。
まず、ステータコア2を用意し、ステータコア2の上下両面に部品カフサ200を組み付ける(ST100)。
次に、絶縁紙7を用意する(ST200)。絶縁紙7を用意する工程(ST200)を図3から図6を参照して説明する。
絶縁紙7は、樹脂で形成された紙のように薄いものである。
まず、図3に示すように、絶縁紙7の上端を折ってカフス部7aを形成する。(ここでは、絶縁紙7の上端側にのみカフス部7aを形成しているが、絶縁紙7の上下両端にカフス部を形成してもよい。)
次に、図4に示すように、筋目をつける。図4において、筋目を点線で示し、後の切断線を一点鎖線で示している。
絶縁紙7の一単位には、4本の筋目をつける。中央部に二本の平行した筋目があり、左右の両端にもそれぞれ一本の筋目をつける。その後、図5に示すように絶縁紙7を切断して、絶縁紙7の一単位を切り出す。そして、左右の筋目で折り返す(図6)。説明の都合上、左右の筋目で折り返した部分を腕部7cと称する。
これで、絶縁紙7を用意する工程(ST200)は終了し、次に絶縁紙7を成形する工程(ST300)に移行する。
図7、8を参照して、絶縁紙7を成形する工程(ST300)を説明する。
図7に示すように、絶縁紙7を絶縁紙挿入装置300にセットする。すなわち、ガイド340とダイス310の間に絶縁紙7をセットする。このとき、先程の折り返しで成形された腕部7cは、ガイド340側に来るようにする。また、中央部の二本の筋目がガイドスリット341と成形凹部320との間に来るようにする。
さて、この状態でポンチ360をガイドスリット341から成形凹部320に向けて前進させる。すると、絶縁紙7が成形凹部320に押し込まれる。ポンチ360の頭部361が成形凹部320の最奥まで前進した状態が図8である。中央部の二本の筋目が90度に折られ、絶縁紙7は略コ字状になる。
図7から図8に至る過程において、腕部7c、7cが開かず、折り返された状態を維持する。
絶縁紙7がダイス310とガイド340との隙間330にセットにされたときは、隙間330に挟まれているのであるから腕部7c、7cが折られた状態を維持できる。
ポンチ360が成形凹部320に進入し始めても、やはり、腕部7c、7cは隙間330に挟まれているのであるから折られた状態を維持する。そして、腕部7c、7cが隙間330から成形凹部320の中に進入し始めると、今度はポンチ360の胴部362が腕部7cを押さえるようになる。したがって、やはり、腕部7c、7cは、折られた状態を維持する。
これで絶縁紙7の成形(ST300)は終了し、次に、絶縁紙7をスロット5に挿入する工程(ST400)に移行する。
絶縁紙7をスロット5に挿入する工程(ST400)を図9、図10を参照して説明する。
図8のようにポンチ360を成形凹部320の最奥まで押し込んだ後、図9に示すように、ポンチ360の頭部361を成形凹部320の中間部322まで後退させる。(つまり、ポンチ360を成形凹部320から完全に抜いてしまわない、ということである。)
ポンチ360を後退させるときに摩擦で絶縁紙7も一緒に後退する可能性はあるが、その場合でも絶縁紙7は段差325で止まる。
ここで、図9の状態において、腕部7c、7cがポンチ360の胴部362で押さえられているので、腕部7c、7cが折られた状態が維持されている。
頭部361を中間部322まで後退させた状態のときに、頭部361と胴部362との付け根が段差325から所定の距離をもつ必要があるのは、胴部362で腕部7c、7cを押さえておくためである。
ポンチ360の頭部361を成形凹部320の中間部322まで後退させた状態で、続いて、図10に示すように、プッシャ370を成形凹部320の奥部323に挿入する。すると、絶縁紙7はプッシャ370に押され、スロット5に挿入される(図11)。このとき、成形凹部320の奥部323に分岐凹部324があり、そして、プッシャ370の突起部371が分岐凹部324に嵌るように挿入されることで絶縁紙7がプッシャ370(の突起部371)にて押されるようになっている。図11のように、絶縁紙は、腕部が折られた状態を維持しながらスロット内に収まる。絶縁紙7がスロット5内に入ってしまうと、ポンチ360の胴部362による押さえが無くなるので腕部が開く(図12)。
このようにして、カフサスロット210よりも寸法が長い絶縁紙7をスロット5内にスムースに挿入することができた(ST400、終了)。
一のスロット5に絶縁紙7を挿入した後、次のスロット5が絶縁紙挿入装置300の成形凹部320の直下に来るようにステータコア2を回転させる。(もちろん、絶縁紙挿入装置300の方を動かしてもよい。)
そうして、絶縁紙7をスロット5内に順々に挿入していく。
次に、図13は、スロット5に導線3を挿入する様子を示す図である。導線3を上方から下方に向けてスロット5内に挿入するところ、絶縁紙7のカフス部7aがスロット5の縁に引っ掛かっているので、絶縁紙7が導線3に引きずられて抜け落ちたりしない。
導線3をティース4に巻き付けてコイルを形成した後(ST500)、コイルをワニス等でステータコア2に固定する(ST600)。
これでステータが完成した。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
2・・・ステータコア、3・・・導線、4・・・ティース、5・・・スロット、6・・・電磁鋼板、7・・・絶縁紙、7a・・・上側カフス、7b・・・下側カフス部、7c・・・腕部、200・・・部品カフサ、205・・・中央穴、210・・・カフサスロット、221・・・内側リブ、222・・・外側リブ、300・・・絶縁紙挿入装置、310・・・ダイス、320・・・成形凹部、321・・・入口部、322・・・中間部、323・・・奥部、324・・・分岐凹部、325・・・段差、330・・・隙間、340・・・ガイド、341・・・ガイドスリット、360・・・ポンチ、361・・・ポンチの頭部、362・・・ポンチの胴部、370・・・プッシャ、371・・・突起部。

Claims (6)

  1. 回転電機のステータコアのスロット内に絶縁紙を挿入するための絶縁紙挿入装置を用い、前記絶縁紙を前記スロット内に挿入する回転電機のステータの製造方法であって、
    前記絶縁紙挿入装置は、
    前記スロットの軸線方向に沿って移動して前記絶縁紙を前記スロットに押し入れるプッシャと、
    前記絶縁紙を略コ字状に成形するために所定奥行き長さを有する成形凹部が形成されており、この成形凹部の入口部、中間部、奥部のうちの前記奥部が前記スロットの軸線上に位置するように配設されたダイスと、
    前記成形凹部を進退するポンチと、を備えており、
    前記ステータコアの上下両面に、内周側にリブを有する部品カフサを組み付け、
    前記絶縁紙の両端部の所定長さを挿入方向に平行な筋目で折り返して腕部を形成し、
    前記ポンチを前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形し、
    前記ポンチの胴部と前記成形凹部との間で前記腕部の折り曲げ状態を保持しながら、前記プッシャにて前記絶縁紙を前記スロットに押し入れる
    ことを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機のステータの製造方法において、
    前記絶縁紙挿入装置は、さらに、
    前記成形凹部に押し込まれる前の前記絶縁紙を挟めるように前記ダイスとの間に隙間を持って配置されており、かつ、前記隙間を介して前記成形凹部に連なるように設けられたガイドスリットを有するガイドを備え、
    前記ダイスと前記ガイドとの隙間に前記絶縁紙を挟み、
    前記ダイスと前記ガイドとで前記腕部の折り曲げ状態を保持しながら、前記ポンチを前記ガイドから前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形する
    ことを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機のステータの製造方法において、
    前記ポンチを前記成形凹部に進入させて前記絶縁紙を略コ字状に成形した後、
    前記ポンチの頭部を前記成形凹部の中間部に後退させ、
    前記ポンチの頭部を前記成形凹部の中間部に位置した状態を維持したままで、前記プッシャにて前記絶縁紙を前記スロットに押し入れる
    ことを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機のステータの製造方法において、
    前記成形凹部の入口部と中間部との境目には、入口部の幅よりも中間部の幅が拡幅する段差が設けられている
    ことを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の回転電機のステータの製造方法において、
    前記絶縁紙がスロット内に挿入された後、前記腕部の折り曲げ部が開く
    ことを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
  6. 回転電機のステータであって、
    スロットを有するステータコアと、
    内周側にリブを有し、前記ステータコアの上下両面に組み付けられた二つの部品カフサと、
    前記スロットに挿入された絶縁紙と、を備える
    ことを特徴とする回転電機のステータ。
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