JP2011230538A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ショルダー部の径成長を抑制しうる構成でありながら、ベルト層の耐久性と操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】カーカス層のトレッド部外周にベルト層5が配設された空気入りタイヤにおいて、ベルト層5の幅方向中央BCにおけるコードCのタイヤ周方向PDに対する角度θcと、そのベルト層5の幅方向両端BEにおけるコードCのタイヤ周方向PDに対する角度θsとが、0°<θs<θc<90°の関係を満たし、且つ、平面展開したベルト層5のコードCが、ベルト層5の幅方向WDの全域に亘って、複数の弧が連続してなる曲線状に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、カーカス層のトレッド部外周にベルト層が配設された空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤの内部構造として、タイヤの骨格となるカーカス層のトレッド部外周に補強用のベルト層を配設したものが知られている。通常、ベルト層は、タイヤ周方向に対して所定の角度で傾斜して延びるコードを含んでおり、そのコードの傾斜角度は、ベルト層の幅方向の全域に亘って一定である。
一方、下記特許文献1では、ショルダー部の径成長の抑制を目的として、ベルト層のコードを図8に示すように配置することが提案されている。このコード配置では、ベルト層15におけるコード16のタイヤ周方向PDに対する角度を中央部10Aよりも両端部10Cで小さくし、即ち角度X>角度Yとし、それらの間に滑らかに角度が変化する中間部10Bを介在させている。径成長とは、内圧の充填や長期の走行によって径寸法が大きくなる現象であり、これが進行すると耐久性や偏摩耗性が低下する傾向にある。
また、本発明者が研究により得た知見では、上記のようにベルト層の両端部よりも中央部にてコードの傾斜角度を大きくすることで、そのベルト層の面内曲げ剛性(幅方向への曲げ剛性)を確保しやすくなり、その結果、コーナリング時にはベルト層の面内曲げ変形を抑えてコーナリングパワーを大きくし、操縦安定性を向上できることが判明した。
それだけでなく、図8に示したコード配置の場合、中央部10Aや両端部10Cではコード16が直線状に延びて角度が一定であるのに対し、それらの間に介在する中間部10Bではコード16が湾曲して角度が急激に変化するため、ベルト層15が局所的に変形して中間部10Bに歪みが集中しやすく、耐久性の向上が十分でないことが分かった。また、このベルト層15では、突発的な操舵により急激な変形を受けたときに接地形状が崩れやすくなるため、これを改善することで操縦安定性を向上できる見込みがあることが分かった。
特開2003−154809号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ショルダー部の径成長を抑制しうる構成でありながら、ベルト層の耐久性と操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明の空気入りタイヤは、カーカス層のトレッド部外周にベルト層が配設された空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層の幅方向中央におけるコードのタイヤ周方向に対する角度θcと、そのベルト層の幅方向両端におけるコードのタイヤ周方向に対する角度θsとが、0°<θs<θc<90°の関係を満たし、且つ、平面展開した前記ベルト層のコードが、前記ベルト層の幅方向の全域に亘って、複数の弧が連続してなる曲線状に配置されているものである。
この空気入りタイヤでは、ベルト層のコード配置が0°<θs<θc<90°の関係を満たすため、ベルト層の両端部での拘束力が相対的に高くなり、ショルダー部の径成長を抑制することができる。しかも、ベルト層のコードが上記の如き曲線状に配置されているため、ベルト層の幅方向に沿ってコードの角度が常に変化したものとなり、ベルト層に歪みが集中しやすい箇所が生じず、局所歪みを抑えて耐久性を向上できる。更には、突発的な操舵に対してもベルト層の変形が分散して歪みが緩和され、接地形状の変化を小さくして操縦安定性を高めることができる。
上記において、角度θcは、ベルト層の幅方向中央におけるコードの接線とタイヤ周方向とがなす角度のうち、鋭角となる方の角度として求められる。また、角度θsは、ベルト層の幅方向両端におけるコードの接線とタイヤ周方向とがなす角度のうち、鋭角となる方の角度として求められる。
本発明の空気入りタイヤでは、前記ベルト層のコードが幅方向にオフセットして配置され、前記コードのタイヤ周方向に対する角度が最大となる位置が前記ベルト層の幅方向中央からずれているものでもよい。かかる構成によれば、ベルト層の両端部でコードの周方向成分を相違させてベルト張力に非対称性を付与できることから、トレッド面のパターン剛性やキャンバ角などの車両特性に応じた接地形状の補正が可能となり、操縦安定性の向上に資する。
本発明の空気入りタイヤでは、前記ベルト層の外周に、タイヤ周方向に延びたコードを含むベルト補強層が配設され、前記ベルト補強層が、幅方向中央よりも幅方向両端にて強度を低下させるとともに、前記ベルト層の両端部を被覆しないように前記ベルト層よりも幅狭に形成されているものでもよい。
本発明では、既述のようにベルト層の両端部での拘束力を高めうることから、ベルト補強層を上記の如く幅狭に形成して、ショルダー部での配設を省略できる。これにより、幅方向中央部での径成長を効果的に抑制しつつ、ベルト層を全体的に覆う場合よりもタイヤを軽量化して転がり抵抗を低減できる。また、ベルト補強層が幅方向中央よりも幅方向両端にて強度を低下させているため、急激な剛性変化を避けて耐久性を確保するうえでも有利になる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を概略的に示すタイヤ子午線断面図 ベルト層の平面展開図 図2に示したベルト層のコード配置を説明する図 コードの経路となる複数の弧を模式的に示した図 本発明の別実施形態におけるベルト層のコード配置を説明する図 本発明の別実施形態におけるベルト層のコード配置を説明する図 ベルト補強層の構造の一例を示す概略断面図 先行技術文献に記載されたベルト層のコード配置を説明する図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの一例を概略的に示すタイヤ子午線断面図である。この空気入りタイヤは、一対のビード部1と、ビード部1の各々からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2の外周端に連なるトレッド部3とを備える。ビード部1には、鋼線等の収束体をゴム被覆してなる環状のビードコア1aと、硬質ゴムからなるビードフィラー1bが配設されている。
タイヤの骨格をなすカーカス層4は、ビード部1の間に架け渡されるように配設され、その端部がビードコア1aを介して巻き上げられた状態で係止されている。カーカス層4は、タイヤ周方向に対して略90°の角度で延びるコードを含んでおり、該コードとしては、ポリエステルやレーヨン、ナイロン、アラミド等の有機繊維コードやスチールコードが採用されうる。カーカス層4のトレッド部3外周にはベルト層5が配設され、たが効果によってカーカス層4を補強している。
図2に示すように、ベルト層5は、多数のコードCをゴムでトッピングしたベルトプライにより構成され、本実施形態では2枚のベルトプライ5a,5bにより構成されている。コードCは、タイヤ周方向PDに対して全体的に斜めに延びており、コードCが互いに逆向きに交差するようにベルトプライ5a,5bが積層されている。ベルト層5を構成するコードCとしては、スチールコードが例示されるが、上述したような有機繊維コードも使用可能である。図2は概念的に記載しており、実際にはもっと密にコードCが配置される。
ベルト層5のコード配置を説明するため、図3に、相対的に幅広となるベルトプライ5aのコード配置を示す。この空気入りタイヤでは、ベルト層5の幅方向中央におけるコードCのタイヤ周方向PDに対する角度θcと、そのベルト層5の幅方向両端におけるコードCのタイヤ周方向PDに対する角度θsとが、0°<θs<θc<90°の関係を満たし、且つ、平面展開したベルト層5のコードCが、ベルト層5の幅方向WDの全域に亘って、複数の弧が連続してなる曲線状に配置されている。
具体的には、ベルト層5の幅方向中央となるベルトセンターBCとコードCとの交点に接線L1を引き、ベルト層5の幅方向両端となるベルト端BEとコードCとの交点に接線L2を引いたとき、それら接線L1,L2とタイヤ周方向とがなす角度θc,θsが、0°<θs<θc<90°の関係を満たすように設定されている。これによりベルト層5の両端部での拘束力が相対的に高くなって、ショルダー部の径成長を抑制できる。かかる作用効果を高めるうえで、θc−θsは5〜25°が好ましく、5〜10°がより好ましい。角度θcは、例えば10〜45°に設定され、好ましくは25〜35°である。また、角度θsは、例えば5〜40°に設定され、好ましくは20〜30°である。
コードCは、ベルト端BEの片側から他側に至る範囲で直線部分を有しておらず、ベルト層5の幅方向WDの全域に亘って、複数の弧が連続してなる曲線状に配置されている。かかる構成により、ベルト層5の幅方向WDに沿ってコードCの角度が常に変化したものとなるため、ベルト層5に歪みが集中しやすい箇所が生じず、局所歪みを抑えて耐久性や偏摩耗性を向上できる。更には、突発的な操舵に対してもベルト層5の変形が分散して歪みが緩和され、接地形状の変化を小さくして操縦安定性を高めることができる。
図4(A)は、このコードCの経路となる複数の弧を模式的に示しており、各弧の末端及び接点を黒点で表している。本実施形態におけるコードCの経路は、曲率半径R1が同じで互いに逆向きに湾曲した2つの円弧a1,a2を滑らかに連ねた曲線であり、ベルトセンターBC上の点を中心として円弧a1と円弧a2は互いに点対称である。上述したコードCの角度の関係を満たすうえでは、このように円弧a1,a2が幅方向WDの外側に凸となるように湾曲することが好ましい。また、この例では、コードCの経路が右上がりの向きになっているが、左上がりの向きであっても構わない。
図3に示すように、ベルトセンターBCからベルト端BEに向かってベルト半幅HWの0〜30%となる範囲をセンター領域Ce、30〜70%となる範囲をクォータ領域Qr、70〜100%となる範囲をショルダー領域Shとする。ベルト半幅HWは、図2の如く幅広のベルトプライを基準にして測定される。通常、センター領域Ceやクォータ領域Qrでは、ショルダー領域Shよりもトレッド部3の曲率半径が大きいため、適正な接地形状を得て操縦安定性を高めるうえで、センター領域Ceやクォータ領域QrにおけるコードCの角度変化は小さい方が望ましい。
このため、センター領域Ceの角度変化αcは、好ましくは0<αc<1.0であり、より好ましくは0<αc<0.5である。同理由により、クォータ領域Qrの角度変化αqは、好ましくは0<αq<3.0であり、より好ましくは0<αq<1.0である。同理由により、ショルダー領域Shの角度変化αsは、好ましくはαc<αs<30であり、より好ましくはαc<αs<5.0である。角度変化αc,αq,αsは、各領域の両端におけるコードCの角度の差として求められる。
上述したようなコード配置は、ベルト層5を構成する複数のベルトプライの何れに採用してもよく、全てのベルトプライに採用しても構わないが、ワーキングベルト(主ベルト)として機能するベルトプライに採用することが好ましい。例えばトラックやバスなどの重荷重車両に用いられる空気入りタイヤにおいて、4枚のベルトプライがベルト層を構成する場合には、ワーキングベルトとして機能する2枚目と3枚目のベルトプライに採用することが好ましい。
本実施形態では、2枚のベルトプライ5a,5bによりベルト層5を構成しており、相対的に幅狭となるベルトプライ5bでは、ベルトプライ5aを左右反転したコード配置になっている。ベルトプライ5bにおいても、ベルトプライ5aと同様に0°<θs<θc<90°の関係を満たし、コードCが幅方向WDの全域に亘って曲線状に配置されている。これにより、ベルトプライ間でコードCが逆向きに湾曲し、コードC同士の交差角度が幅方向WDに沿って常に変化することから、ベルト層5におけるコードCのせん断力を低減して耐久性を良好に向上できる。
図2及び図3では、2つの弧が連続してなる曲線状にコードCが配置されている例を示したが、この弧の個数は3つ以上であってもよく、コード配置の対称性を維持する観点から偶数個であることが好ましい。但し、弧の個数が4つを超えると、弧同士を滑らかに連ね難くなるため、4つ以下が好ましい。図5に示したコード配置では、コードCが、0°<θs<θc<90°の関係を満たしつつ、図4(B)に示すような4つの円弧a3〜a6を滑らかに連ねた曲線状に配置されている。
図4(B)では、円弧a3と円弧a6とが曲率半径R2を共通させ、円弧a4と円弧a5とが曲率半径R3を共通させている。曲率半径R2,R3は、互いに同じでも相違していてもよい。隣り合う円弧同士は互いに逆向きに湾曲しており、ベルトセンターBCを境界とした2つの曲線は、ベルトセンターBC上の点を中心として互いに点対称である。ベルトプライ5bでは、ベルトプライ5aを左右反転したコード配置になっていることが好ましい。上述したコードCの角度の関係を満たすうえで、円弧a4,a5は幅方向WDの外側に凸となるように湾曲していることが好ましい。
図3及び図5では、コード配置が左右対称であって、コードCのタイヤ周方向PDに対する角度がベルトセンターBCにて最大となるが、本発明はこれに限られるものではなく、図6に示したように、コード配置を左右非対称とし、コードCのタイヤ周方向PDに対する角度が最大となる位置がベルトセンターBCからずれていても構わない。図6に示したコード配置では、コードCの角度が0°<θs<θc<90°の関係を満たしつつ、コードCの経路が図4(C)に示すように2つの円弧a7,a8を滑らかに連ねた曲線になっている。
図6のコード配置は、図3に示したベルト層5のコードCを幅方向WDにオフセットして配置し、コードCのタイヤ周方向PDに対する角度が最大となる位置MPをベルトセンターBCからずらしたものである。かかる構成によれば、ベルト層5の両端部でコードCの周方向成分を相違させてベルト張力に非対称性を付与できることから、トレッド面のパターン剛性やキャンバ角などの車両特性に応じた接地形状の補正が可能となり、操縦安定性の向上に資する。
図1のようにトレッド面に非対称パターンを採用している本実施形態では、タイヤ赤道CLを基準にして右側よりも左側で陸部面積が小さく、延いては左側のパターン剛性が低くなる。かかる非対称パターンでは、右側に比べて左側の接地長(接地面のタイヤ周方向長さ)が長くなるため、圧力分散が高くなって接地性が損なわれ、操縦安定性や耐久性、耐摩耗性に悪影響が及びうる。そこで、図6では、コードCの角度分布を右側にオフセットし、コードCの周方向成分が増える左側にてベルト張力を高め、左側の接地長の伸長を抑えて接地形状の最適化を図っている。
この場合、ベルトプライ5bでは、ベルトプライ5aを左右反転したコード配置であって、ベルトプライ5aと同じ方向に且つ同等のずれ量GにてコードCをオフセット配置することが好ましい。また、ベルトプライ5bのみをオフセット配置してもよく、プライ間でずれ量Gを異ならせても構わない。ベルトセンターBCを基準とした位置MPのずれ量Gは、上述したベルト張力の非対称性を勘案して任意に調整できるが、例えばベルトセンターBCからベルト半幅HWの5〜15%となる範囲に設定される。
無論、本発明は、トレッド面に対称パターンを有する空気入りタイヤにも適用可能であり、その場合であっても、上記のようなオフセット配置を採用して構わない。
図1では記載していないが、ベルト層5の外周には、実質的にタイヤ周方向に延びたコードを含むベルト補強層を配設することができる。該ベルト補強層としては、単層又は複層でベルト層5を全体的に覆う構造や、幅狭の帯状をなしてベルト層5の両端部のみを覆う構造、それらを組み合わせた構造など種々が採用可能である。ベルト補強層は、1本又は複数本のコードをゴムで被覆したものを、ベルト層5の外周に螺旋状に巻回して形成することができる。
本発明では、既述のようにベルト層5の両端部での拘束力を高められるとともに、ベルト層5における局所歪みを抑えて耐久性を向上できることから、図7に示すように、ベルト補強層6がベルト層5の両端部を被覆しないようにベルト層5よりも幅狭に形成できる。これにより、幅方向中央部での径成長を効果的に抑制しつつ、ベルト層5を全体的に覆う場合よりもタイヤを軽量化して、転がり抵抗を低減することができる。
このベルト補強層6では、幅方向中央よりも幅方向両端にて強度を低下させており、それによって急激な剛性変化を避けて耐久性を確保しやすくしている。本実施形態では、ベルト補強層6のエンド数(コードKの幅方向1インチ当たりのコード本数)をタイヤ幅方向外側に向かって次第に小さくし、コードKをセンター領域Ceで密にクォータ領域Qrで疎となるように配置している。この他、ベルト補強層6の強度を低下させる手法として、コードKの材質を低強度にしたり、コードKを小径にしたりすることが考えられる。
本発明の空気入りタイヤは、ベルト層のコードを上記の如く配置する程度の改変で、その他は従来のタイヤ製造工程と同様にして製造を行うことができる。上記のようなベルト層は、例えば、本出願人による特開2002−127711号公報に記載の製造装置を利用して、コードを1本ずつ又は数本ずつ順次に且つコードの角度を変えながら配置することで作製することができる。或いは、成型ドラムに幅方向中心より外側に向かって外径が大きくなるスペーサーを装着することにより、従来のベルト成形工程による作製が可能となる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例について説明する。下記の評価に供したタイヤのサイズは195/65R15であり、15×6.0−JJのリムに装着して空気圧を230kPaとした。
(1)操縦安定性
実車による官能試験を実施して評価した。比較例1の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど操縦安定性に優れていることを示す。
(2)耐久性
直径1400mmのドラムに4.1kNの荷重でタイヤを回転自在に押し付けて速度を10km/hずつ上げていき(室温35℃)、ベルト層に故障が発生するまでの走行距離にて評価した。比較例1の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど耐久性に優れていることを示す。
(3)転がり抵抗
転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験機を使用し、負荷荷重4.2kN、速度80km/hでの転がり抵抗を測定し、その逆数にて評価した。比較例1の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど転がり抵抗に優れていることを示す。
直線状のコード配置を比較例1、図8に示したコード配置を比較例2、図3に示したコード配置を実施例1〜3、図5に示したコード配置を実施例4とした。実施例5〜7は、実施例2においてコードをオフセット配置したものであり、陸部面積が左右で異なる非対称パターンを採用している。また、実施例2〜7では、ベルト層の両端部を被覆しないようにベルト補強層を幅狭に形成している。評価結果を表1に示す。
Figure 2011230538
表1より、実施例1〜7では、ベルト層のコードを上記の如く配置したことによって、比較例1,2に比べて耐久性及び操縦安定性が向上していることが分かる。また、実施例2〜7では、ベルト補強層を上記の如く形成したことによって、転がり抵抗も併せて改善できていることが分かる。
3 トレッド部
4 カーカス層
5 ベルト層
5a ベルトプライ
5b ベルトプライ
6 ベルト補強層
BC ベルトセンター
BE ベルト端
C コード

Claims (3)

  1. カーカス層のトレッド部外周にベルト層が配設された空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層の幅方向中央におけるコードのタイヤ周方向に対する角度θcと、そのベルト層の幅方向両端におけるコードのタイヤ周方向に対する角度θsとが、0°<θs<θc<90°の関係を満たし、且つ、平面展開した前記ベルト層のコードが、前記ベルト層の幅方向の全域に亘って、複数の弧が連続してなる曲線状に配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト層のコードが幅方向にオフセットして配置され、前記コードのタイヤ周方向に対する角度が最大となる位置が前記ベルト層の幅方向中央からずれている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト層の外周に、タイヤ周方向に延びたコードを含むベルト補強層が配設され、前記ベルト補強層が、幅方向中央よりも幅方向両端にて強度を低下させるとともに、前記ベルト層の両端部を被覆しないように前記ベルト層よりも幅狭に形成されている請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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