JP2007112394A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】周方向強化層をもってベルト等の径成長を十分に拘束することを前提として、タイヤ重量の増加をもたらすことなしに、高扁平度のタイヤにおいてなお、ベルト側縁へのセパレーションの発生を有効に防止して、すぐれたベルト耐久性を発揮させる。
【解決手段】カーカス3のクラウン域の外周側に、波状もしくはジグザグ状をなす迂曲コード4を円周方向に向けて延在させてなる二層の周方向強化層5、6と、二層のベルト層7、8からなり、ベルトコードを円周方向に対して45〜80°の角度で延在させるとともに、層間で相互に交差させてなるベルト9と、トレッドゴム11とを順次に配設したものであり、周方向強化層5、6の幅W0をタイヤ断面幅Wの60〜80%の範囲とし、内周側ベルト層7の幅W2を、周方向強化層5、6の幅より広幅とするとともに、タイヤ断面幅W75〜90%の範囲とし、外周側のベルト層8幅W3を周方向強化層5、6の幅より狭幅とするとともに、タイヤ断面幅Wの50〜75%の範囲としてなる。
【選択図】図1
【解決手段】カーカス3のクラウン域の外周側に、波状もしくはジグザグ状をなす迂曲コード4を円周方向に向けて延在させてなる二層の周方向強化層5、6と、二層のベルト層7、8からなり、ベルトコードを円周方向に対して45〜80°の角度で延在させるとともに、層間で相互に交差させてなるベルト9と、トレッドゴム11とを順次に配設したものであり、周方向強化層5、6の幅W0をタイヤ断面幅Wの60〜80%の範囲とし、内周側ベルト層7の幅W2を、周方向強化層5、6の幅より広幅とするとともに、タイヤ断面幅W75〜90%の範囲とし、外周側のベルト層8幅W3を周方向強化層5、6の幅より狭幅とするとともに、タイヤ断面幅Wの50〜75%の範囲としてなる。
【選択図】図1
Description
この発明は、トラック、バス等の重荷重車両に用いて好適な空気入りタイヤに関するものであり、とくには、すぐれたベルト耐久性を実現する技術を提案するものである。
空気入りタイヤでは一般に、トレッド部の強化のために、カーカスのクラウン域の外周側にベルトを配設することとしており、なかでも重荷重車両用のタイヤでは、ベルトコードを円周方向に対して傾けて延在させてなるベルト層の四層でベルトを構成することが一般的である。
ところで、ベルトのたが効果は、ベルトコードの切断端が位置するトレッドショルダ部分でトレッド中央部分より低くなるため、空気入りタイヤに空気圧を充填した場合等には、トレッドショルダ部分でのベルトの径成長量が、トレッド中央部分でのそれより多くなり、それ故に、トレッドショルダ部分と対応する部分では、ベルトとトレッドゴムとの間のセパレーションが発生し易いという耐久上の問題があり、このことは、トレッドショルダ部分でのベルトの径成長量がとくに多くなる、扁平率が60%以下のタイヤにおいてとりわけ重大であった。
そこで、波状もしくはジグザク状をなす迂曲コードを円周方向に延在させてなる周方向強化層を、ベルトの内周側、外周側またはベルト層間に配設する補強構造が提案され、使用されるに至っており、これによれば、ベルトの径成長をその周方向強化層によって拘束することで、トレッドショルダ部分の径成長を有効に抑制して、径成長に起因するベルト側縁のセパレーションを有利に防止することができる。
しかるに、このような補強構造では、周方向強化層が、トレッド幅方向断面内での曲げ剛性の増加に有効に寄与し得ないことから、車両の走行中に、たとえば、トレッド踏面が石等の突起物を踏んだときには、その断面内で、ベルトおよび周方向強化層が、その周方向強化層の側縁位置を始点として半径方向内方に大きく窪むように撓み変形することになって、それらのベルト等の路面に対する傾き角が大きくなるため、ベルト層間の幅方向剪断歪が大きくなって、ベルト層側縁への応力および歪の集中に起因するセパレーションがそこに発生するという、突起乗り越しに起因する問題は未だ解決することができなかった。
これがため、特許文献1にはベルトの内周側に周方向強化層を配設するとともに、ベルトの外周側に、その周方向強化層より広幅のベルト補強層を配設し、このベルト補強層のコードの、円周方向に対する傾斜角度を、ベルトコードの同様の傾斜角度よりも大きくしてなる空気入りタイヤが提案されており、このタイヤによれば、周方向強化層をもってベルトの径成長を拘束することができ、この一方で、ベルト補強層によってトレッド幅方向断面内での曲げ剛性の増加をもたらすことで、トレッド踏面が石等を踏んだときのベルト等の半径方向内方への窪み変形を抑制するとともに、その変形の始点を、周方向強化層より広幅のベルト補強層の側縁位置まで変位させて、それらのベルト等の、路面に対する傾き角を有効に低減させることができ、これにより、ベルト層間の幅方向剪断歪を小さく抑えてセパレーションの発生を防止することができるとしている。
特開2000−62411号公報
しかるに、提案技術によれば、ベルトの内周側に周方向強化層を配設することに加え、ベルトの外周側にベルト補強層を配設することが不可避となるため、タイヤ重量が大きくなりすぎるという問題があった他、近年の、タイヤのより一層の扁平化傾向の下では、ベルト補強層とベルト層との間でのセパレーションの発生のおそれが高いという他の問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、周方向強化層をもってベルト等の径成長を十分に拘束することを前提として、タイヤ重量の増加をもたらすことなしに、高扁平度のタイヤにおいてなお、ベルト側縁へのセパレーションの発生を有効に防止して、すぐれたベルト耐久性を発揮させることができる、とくには重荷重車両用の空気入りタイヤを提供するにある。
この発明に係る空気入りタイヤは、一枚以上のカーカスプライからなる、たとえばラジアルカーカスのクラウン域の外周側に、波状もしくはジグザグ状をなす、たとえばスチール製の迂曲コードを円周方向に向けて延在させてなる、少なくとも一層の周方向強化層と、二層のベルト層からなり、これもたとえばスチール製のベルトコードを円周方向に対して45〜80°の角度で延在させるとともに、それらのコードを、たとえば、タイヤ赤道面に対して相互に逆方向に延在させて層間で互に交差させてなるベルトと、トレッドゴムとを順次に配設してなるものであって、周方向強化層の幅をタイヤ断面幅の60〜80%の範囲とし、内周側ベルト層の幅を、周方向強化層の幅より広幅とするとともに、タイヤ断面幅の75〜90%の範囲とし、さらに、外周側のベルト層の幅を、周方向強化層の幅より狭幅とするとともに、タイヤ断面幅の50〜75%、より好ましくは55〜70%の範囲としてなるものである。
なおここで、周方向強化層等の幅を、トレッド幅ではなく「タイヤ断面幅」を基準として特定するのは、周方向強化層等の、トレッド幅に対する比率は、トレッド踏面に形成されるパターン、バットレスのペリフェリ形状等によって変化することがあることを考慮したものである。
またここで、迂曲コードを、「円周方向に向けて延在させてなる」場合の延在形態とは、迂曲コードを、タイヤ赤道面と平行な平面に対して±5°の範囲内の角度で延在させてなる形態をいうものである。
またここで、迂曲コードを、「円周方向に向けて延在させてなる」場合の延在形態とは、迂曲コードを、タイヤ赤道面と平行な平面に対して±5°の範囲内の角度で延在させてなる形態をいうものである。
そしてまた、「タイヤ断面幅」とは、タイヤを適用リムに装着するとともに、そこへ規定の空気圧を充填した無負荷状態のタイヤの、側面の模様または文字などのすべてを含むサイドウォール間の直線距離として定義されるタイヤの総幅から、タイヤの側面の模様、文字などを除いた幅をいうものとし、各層の「幅」もまた同様のタイヤ姿勢の下で測った幅をいうものとする。
ところで、ここにおける「適用リム」とは、タイヤサイズに応じて下記の規格に規定されたリムをいい、「規定の空気圧」とは下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいい、最大負能力とは、下記の規格で、タイヤに負荷することが許容される最大の質量をいう。
なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
そして規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、例えば、アメリ合衆国では“THE TIRE AND RIM ASSCIAITION INC”のYEAR BOOKであり、欧州では” THE European Tyre and Rim Techical OrganisationのSTANDARDS MANIALであり、日本では日本自動車協会の“JATMA YEAR BOOK ”である。
かかるタイヤにおいてより好ましくは、周方向強化層と内周側ベルト層との間に、周方向強化層の側縁を覆う、最大厚みが0.5〜2.5mmの緩和ゴム層を配設し、また好ましくは、外周側ベルト層と内周側ベルト層との間に、外周側ベルト層の側縁より幅方向外側に迫出す、最大厚みが0.2〜3.5mmの、たとえば上述したところと同種の緩和ゴム層を配設する。
ここで、緩和ゴム層の幅は、通常は25mm以上に設定することができる。
また、ここでいう緩和ゴムの物性は、それ本体の目的からは、軟らかいゴムが好適であるが、耐亀裂進展性との両立を図る場合は、コードへのコーティングゴムの物性に近いものとすることが一般的である。
ここで、緩和ゴム層の幅は、通常は25mm以上に設定することができる。
また、ここでいう緩和ゴムの物性は、それ本体の目的からは、軟らかいゴムが好適であるが、耐亀裂進展性との両立を図る場合は、コードへのコーティングゴムの物性に近いものとすることが一般的である。
たとえば、ベルトの内周側に周方向強化層を配設してなるタイヤでは、ベルトの径成長を有効に拘束できる一方で、先にも述べたようにトレッド幅方向断面図での曲げ剛性が低いが故に、トレッド踏面が突起物を踏んだ場合に、ベルトおよび周方向強化層は、その周方向強化層の側縁を始点として、半径方向内方に大きく窪むように撓み変形することになり、この結果として、ベルト層間の幅方向剪断歪が大きくなるので、ベルト層側縁のセパレーションの発生を防止することは依然として困難であるところ、この発明に係るタイヤでは、ベルトコードの延在方向を円周方向に対して45〜80°、より好ましくは45〜55°として、それの傾斜角度を従来のそれより大きくすることで、トレッド幅方向断面内でのベルト等の曲げ剛性を高めて、トレッド踏面が突起物を踏んだ場合の、窪み変形量を小さく抑えるとともに、その変形の始点を、周方向強化層より広幅の内周側ベルト層の側縁位置まで変位させて、同断面内での、ベルト等の、路面に対する傾き角を十分小さくすることができるので、ベルト層間の剪断歪を有利に低減させて、ベルト層側縁へのセパレーションの発生を有効に防止することができる。
またここでは、ベルト層、ひいては、ベルト自身に、曲げ剛性の増加機能を付与することにより、ベルトの外周側にベルト補強層を別途配設する従来技術に比して、タイヤ重量を有利に低減させることができる。
なおここで、ベルトコードの、円周方向に対する傾斜角度を45〜80°するのは、それが45°未満では、トレッド幅方向断面内での、ベルト層等の曲げ剛性を所期したほどに高めることができず、一方、80°を越えると、駆動力および制動力等のトレッド周方向の入力に対するセパレーション抑制効果が不十分となることによる。
またこのタイヤでは、周方向強化層の幅をタイヤ断面幅の60〜80%、好適には
65〜75%の範囲とすることで高いベルト耐久性を実現することができる。いいかえれば、その幅が60%未満では、空気圧の充填時等における、周方向強化層による径成長抑制機能が不足して、ベルト側縁のセパレーションが発生し易くなり、一方、80%を越えると、接地時に周方向強化層の側縁に作用する円周方向の引張力が大きくなりすぎて、そこに、引張り歪に起因する周方向強化層のコード破断が生じ、この破断が幅方向内側へ進行することによってセパレーションが発生し易くなる。
65〜75%の範囲とすることで高いベルト耐久性を実現することができる。いいかえれば、その幅が60%未満では、空気圧の充填時等における、周方向強化層による径成長抑制機能が不足して、ベルト側縁のセパレーションが発生し易くなり、一方、80%を越えると、接地時に周方向強化層の側縁に作用する円周方向の引張力が大きくなりすぎて、そこに、引張り歪に起因する周方向強化層のコード破断が生じ、この破断が幅方向内側へ進行することによってセパレーションが発生し易くなる。
併せてここでは、内周側ベルト層の幅を、周方向強化層の幅より広く、かつ、タイヤ断面幅の75〜90%、より好適には80〜85%の範囲とすることで、ベルト耐久性を耐偏摩耗性とを高い次元で両立させることができる。
すなわち、内周側ベルト層は、トレッド部の剪断剛性を高めることを基本機能の一つとするものであるので、それの幅が周方向強化層より狭い場合および、タイヤ断面幅の75%未満の場合はいずれも、内周側ベルト層の幅方向外側部分に、剪断剛性の著しく低い領域が広範囲に発生することになって、その領域と対応するトレッド踏面部分がタイヤの負荷転動に当って円周方向に大きく変形することになるので、そこでの摩耗が促進されて大きな偏摩耗が発生することになる。逆に、内周側ベルト層の幅を90%を越える幅としたときは、その内周側ベルト層を、トレッドショルダー部の湾曲部に沿って湾曲させることが必要になって、タイヤの製造不良が生じるおそれが高くなる。
さらにこのタイヤでは、外周側のベルト層の幅を、周方向強化層より狭く、かつ、タイヤ断面幅の50〜75%の範囲とすることで、ベルト耐久性と操縦安定性とを高次元で両立させることができ、このことは、その幅を55〜70%の範囲とした場合にとくに顕著である。
いいかえれば、外周側ベルト層の幅を50%未満としたときは、ベルトコードが相互に交差する外周側ベルト層と内周側ベルト層との重なり幅が狭くなりすぎて、ベルトの面内曲げ剛性が必然的に小さくなるため、車両の操舵時のコーナリングパワー不足して、操縦安定性が低下することになり、このことは、タイヤを操舵時輪に適用した場合にとくに重大である。この一方で、外周側ベルト層の幅が、周方向強化層より広い場合および、タイヤ断面幅の75%を越える場合はいずれも、外周側ベルト層の側縁が、内周側ベルト層の側縁に近づきすぎることになって、それらの両ベルト層のセパレーションが発生し易くなる。
以上のような空気入りタイヤにおいて、周方向強化層と内周側ベルト層との間に、周方向強化層の側縁を覆う、最大厚みが0.5〜2.5mmの緩和ゴム層を配設した場合には、それらの両層間の剪断歪を緩和して、それらの層のセパレーションを有効に抑制することができる。
この場合、緩和ゴム層の厚みが0.5mm未満では、剪断歪の緩和効果が不十分となって、セパレーションを有効に抑制することが困難となり、一方、2.5mmを越えると、内周側ベルト層が緩和ゴムによって、半径方向外方へ局部的に大きく持ち上げられる結果として、その部分ではトレッドゴムの厚みを薄くせざるを得なくなるため、トレッド踏面がカット等を受けた場合のカット傷がベルトに到達し易くなるという問題がある。
この場合、緩和ゴム層の厚みが0.5mm未満では、剪断歪の緩和効果が不十分となって、セパレーションを有効に抑制することが困難となり、一方、2.5mmを越えると、内周側ベルト層が緩和ゴムによって、半径方向外方へ局部的に大きく持ち上げられる結果として、その部分ではトレッドゴムの厚みを薄くせざるを得なくなるため、トレッド踏面がカット等を受けた場合のカット傷がベルトに到達し易くなるという問題がある。
そしてまた、上述したところに換えてもしくは加えて、外周側ベルト層と内周側ベルト層との間に、外周側ベルト層の側縁より幅方向外側に迫出す、最大厚みが0.5〜3.5mmの緩和ゴムを配設した場合には、それらの両層のセパレーションを抑制することができる。
図1は、この発明の実施形態をトレッド部の半部に示す幅方向断面図であり、図2はトレッド部の補強構造を示す要部展開図である。
図中1はトレッド部を、2は、トレッド部1の側部に連続するサイドウォール部をそれぞれ示し、また、3は、一枚以上のカーカスプライにて形成されて、図示しないビード部間にトロイダルに延びるカーカスを示す。
ここでは、このカーカス3のクラウン域の外周側に、波状もしくはジグザグ状をなす迂曲コード4を円周方向に向けて延在させてなる少なくとも一層、図では二層の周方向強化層5,6を配設するとともに、これらの強化層5,6の外周側に二層のベルト層7,8からなるベルト9を配設し、それらのベルト層7,8のそれぞれのベルトコード10を、円周方向に対して45〜80°の角度で、好ましくは、円周方向に対して相互に逆方向に延在させて、層間で相互に交差させる。
なおここで、迂曲コード4およびベルトコード10はいずれも、所要の物性のコーティングゴムにて被覆するものとし、また、それぞれの周方向強化層5,6のぞれぞれの迂曲コード4の相互は、たとえば、所定の位相差をもって延在するものとし、そして、層間で相互に交差するそれぞれのベルトコード10は、たとえば、円周方向に対する角度の絶対値が相互に等しくなる姿勢で延在するものとする。
さらにここでは、ベルト9の外周側に、所要の物性、厚み等を有するトレッドゴム11を配設したところにおいて、図では相互に等幅のそれぞれの周方向強化層5,6の幅W1をタイヤ断面幅Wの60〜80%の範囲とし、また、内周側ベルト層7の幅W2を、周方向強化層5,6の幅W1より広幅とするとともに、タイヤ断面幅Wの75〜90%の範囲とし、そして、外周側ベルト層8の幅W3を、周方向強化層5,6の幅Wより狭幅とするとともに、タイヤ断面幅Wの50〜75%、より好ましくは55〜70%の範囲とする。
またここで、タイヤ断面幅とは、先に述べたように、タイヤを適用リムに装着するとともに、そこへ規定の空気圧を充填した状態の下でのサイドウォール間の、(タイヤ側面の模様、文字などを除いた)直線距離をいい、それぞれの層の幅は、同様のタイヤ状態で、上記の直線と平行に測った幅をいう。
以上のようなタイヤにおいてより好ましくは、周方向強化層5,6と、内周側ベルト層7との間に、周方向強化層5,6の側縁を覆う、最大厚みが0.5〜2.5mmの、緩和ゴム層12を、それらの層の幅中心側に向けて厚みが漸減する配置姿勢で介装配置する。
また好ましくは、上記のような緩和ゴム層12に換えてまたは加えて、内外の両ベルト層7,8間に、外周側ベルト層8の側縁より幅方向外側へ迫出す、最大厚みが0.5〜3.5mmの、上記緩和ゴム層12とは同種のゴム材料からなる緩和ゴム層13を、これもまた、それらの層の幅中心側に向けて厚みが漸減する介装配置する。
表1に示す諸元を有する、サイズが385/55 R22.5の実施例タイヤおよび比較例タイヤのそれぞれにつき、ベルト耐久性、耐カット性および耐偏摩耗性の評価試験を行ったところ表2に示す結果を得た。
なおこれらの評価は、各タイヤを、11.7×22.5のリムに装着するとともに、充填空気圧を900kPaとした条件の下にて行い、
ベルト耐久性は、負荷質量を4500kgとして10万km走行した後の、ベルト側縁での亀裂長さを測定して、その値を逆数とすることにより評価し、
耐カット性は、ヘッド径が38mmのプランジャをトレッドセンタに押し付けて、破断時のエネルギ(押付け力×(ストローク量/2))を求めることで評価し、
そして耐偏摩耗性は、試験車両に取付けて5万km走行した後の、トレッドセンタ部分とショルダ部分との摩耗量の差を求めることで評価した。
なお表中の指数値は、大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
ベルト耐久性は、負荷質量を4500kgとして10万km走行した後の、ベルト側縁での亀裂長さを測定して、その値を逆数とすることにより評価し、
耐カット性は、ヘッド径が38mmのプランジャをトレッドセンタに押し付けて、破断時のエネルギ(押付け力×(ストローク量/2))を求めることで評価し、
そして耐偏摩耗性は、試験車両に取付けて5万km走行した後の、トレッドセンタ部分とショルダ部分との摩耗量の差を求めることで評価した。
なお表中の指数値は、大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
表2によれば、実施例タイヤはいずれも、製造不良、操縦安定性の悪化等の問題を生じることなく、ベルト耐久性、耐カット性および耐偏摩耗性のそれぞれをともに十分高く確保し得ることが明らかであり、なかでも、それぞれの緩和ゴム層12、13を設けた実施例タイヤ3では、とくにすぐれたベルト耐久性を発揮させ得ることが解る。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 カーカス
4 迂曲コード
5、6 周方向強化層
7、8 ベルト層
9 ベルト
10 ベルトコード
11 トレッドゴム
12、13 緩和ゴム層
W タイヤ断面幅
W1 周方向強化層幅
W2 内周側ベルト層幅
W3 外周側ベルト層幅
2 サイドウォール部
3 カーカス
4 迂曲コード
5、6 周方向強化層
7、8 ベルト層
9 ベルト
10 ベルトコード
11 トレッドゴム
12、13 緩和ゴム層
W タイヤ断面幅
W1 周方向強化層幅
W2 内周側ベルト層幅
W3 外周側ベルト層幅
Claims (3)
- 一枚以上のカーカスプライからなるカーカスのクラウン域の外周側に、波状もしくはジグザグ状をなす迂曲コードを円周方向に向けて延在させてなる、少なくとも一層の周方向強化層と、二層のベルト層からなり、ベルトコードを円周方向に対して45〜80°の角度で延在させるとともに、層間で相互に交差させてなるベルトと、トレッドゴムとを順次に配設してなる空気入りタイヤにおいて、
周方向強化層の幅をタイヤ断面幅の60〜80%の範囲とし、内周側ベルト層の幅を、周方向強化層の幅より広幅とするとともに、タイヤ断面幅の75〜90%の範囲とし、外周側のベルト層の幅を、周方向強化層の幅より狭幅とするとともに、タイヤ断面幅の50〜75%の範囲としてなる空気入りタイヤ。 - 周方向強化層と内周側ベルト層との間に、周方向強化層の側縁を覆う、最大厚みが0.5〜2.5mmの緩和ゴム層を配設してなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 外周側ベルト層と内周側ベルト層との間に、外周側ベルト層の側縁より幅方向外側に迫出す、最大厚みが0.5〜3.5mmの緩和ゴム層を配設してなる請求項1もしくは2記載の空気入りタイヤ。
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