JP6204641B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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この発明は、空気入りタイヤ、なかでも、トラック、バス等の重荷重車両に用いて好適な重荷重用空気入りタイヤに関し、特に、タイヤにスリップ角を付与した場合の、タイヤの発生横力を高めて操縦安定性を向上させることができる空気入りタイヤに関するものである。
従来、ラジアル構造とすることができるカーカスのクラウン域の外周側に、例えば、トレッド周方向に対して5°以下の角度でコードを延在させることによって、実質的にトレッド周方向に延びるコードからなるベルト補強層を一層以上設け、かかるベルト補強層をもってタイヤの径成長を抑制するタイヤが知られている。このようなタイヤとしては、例えば、特許文献1〜3に開示されたものがある。
なお、ここで、ベルト補強層を形成するコードは、トレッド周方向に直線状、ジグザグ状、波形状等の形態で延在するものとすることができ、このコードとしては、伸長率が2%前後に到るまでは小さな引張力で大きく伸長する一方、その伸長率を越えると大きな入力によっても伸長率が少なくなる、所謂、初期伸びの大きい、例えば、ラング撚りコード、ハイエロンゲーションコード等を用いることができる。
ところで、ベルト補強層のコードを、ジグザグ状、波形状等の迂曲した延在形態とすることで、初期伸びを確保するときは、JATMA(Tha Japan Automobile Tyre Manufacturers Association,Inc.)、TRA(The Tire and Rim Association,Inc.)、ETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)等の規格のYEAR BOOKその他で規定されるリムにタイヤをリム組みし、そのタイヤ内に同規格で規定される最高空気圧を充填した状態で、迂曲形態がほぼ消失するものとすることが好ましい。
これにより、ベルト補強層に、タイヤの径成長を抑制する機能を十分に発揮させることができる。
上述した特許文献1〜3に開示された空気入りタイヤでは、操縦安定性能の向上のため、コードが相互に交差して延びるベルト層を広幅として面内剪断剛性を高めること、即ち、タイヤが発生する横力を高めることが行なわれているが、ベルト補強層についても、ベルト補強層側縁の、ベルト層からのセパレーションを抑制すると共に、ベルト補強層それ自体の耐久性能の向上を目的として、ベルト補強層の広幅化を図る傾向にある。
特開2000−62411号公報 特開2009−184371号公報 特開2009−126363号公報
しかしながら、ベルト補強層の広幅化によって、ベルト補強層の最外側縁を跨ぐ領域にショルダ陸部、例えば、ショルダリブを形成したときは、タイヤへのスリップ角の付与によってタイヤに横力SFを発生させるに当り、荷重の直下部分、特に、図4に示すショルダリブ100のトレッドセンタ側の側部で、横力SFを相殺する向きの、所謂、クラッシング剪断力CSが増加することになる不都合がある。
すなわち、このようなクラッシング剪断力CSが増加するのは、図4に、ショルダリブのトレッド幅方向の断面を誇張して例示するように、ショルダリブ100の荷重の直下部分が、トレッド周方向に延在するコードからなるベルト補強層102による高い「たが作用」の故に、ベルト補強層102によって圧潰変形されるかの如くトレッドセンタ側へ大きく膨出変形されることに起因するものである。
このことによって、クラッシング剪断力CSが大きく増加すると、タイヤへのスリップ角の付与によってタイヤに発生する横力SFが、そのクラッシング剪断力CSで相殺されることになるため、先に述べたように、ベルト層104の幅を広くして横力SFの増加を企図してなお、横力SFを期待したほどに高めることができず、操縦安定性能を十分に向上させることが難しかった。
なお、クラッシング剪断力CSは一般に、ショルダリブ100の変形量と、ショルダリブ100の剛性との積として表わされることなる。
この発明の目的は、広幅化したベルト補強層の最外側縁を跨ぐ領域にショルダ陸部を形成する場合にあっても、そのショルダ陸部に荷重直下で発生するクラッシング剪断力を有効に抑制することで、タイヤに発生する横力を有利に高めて、操縦安定性能を向上させることができる空気入りタイヤを提供することにある。
この発明に係る空気入りタイヤは、一対のビード部間にトロイダルに延在する、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、カーカスのクラウン域の外周側に配設されて、トレッド周方向に延在するコードからなるベルト補強層の少なくとも一層と、ベルト補強層の外周側に配設されて、トレッド周方向に対して傾斜して延びるコードからなるベルト層の一層以上と、ベルト層の外周側に配設されてトレッド接地面を形成するトレッドゴムとを具える空気入りタイヤであって、トレッド周方向に連続して延びる4本の周溝によりトレッド接地面を五条の陸部に区画し、前記周溝のトレッド幅方向外側のショルダ周溝で、前記トレッドゴムに、ベルト補強層の最外側縁位置を跨いで位置するショルダ陸部を区画するとともに、前記ショルダ周溝は、トレッド幅方向断面視で、該ショルダ周溝のショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部表面に立てた法線に対する、前記ショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置と前記ショルダ側の溝壁の溝底における溝縁位置とを結んだ線分の傾き角である、前記ショルダ側の溝壁の傾き角、該ショルダ周溝のセンタ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部のトレッド幅方向内側に隣接する陸部の表面に立てた法線に対する前記センタ側の溝壁の傾き角より大きくされ、
記ショルダ周溝は、トレッド幅方向断面視で、前記ショルダ側に、ショルダ周溝内に凸となる一箇所以上の折曲部を設けた溝壁を脚とし溝開口を一方の底辺とする台形状に形成されているものである。
ここで、それぞれの溝壁の「傾き角」は、タイヤを適用リムに装着し、規定の空気圧を充填した状態の下での傾き角をいうものとする。
ここにおいて、適用リムとは、JATMA(The Japan Automobile Tyre Manufacturers Association,Inc.)に規定される「適用リム」、TRA(THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.)に規定される「Design Rim」、或いはETRTO(THE European Tyre and Rim Technical Organisation)に規定される「Measuring Rim」をいうものとし、規定の空気圧とは、JATMA、TRA、ETRTOの各規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいうものとする。
なお、ここでいう空気は、窒素ガスその他の不活性ガスとすることもできる。
ところで、このベルト補強層を形成するコードは、トレッド周方向に直線状、ジグザグ状、波形状等の形態で延在するものとすることができ、また、このコードは、伸長率が2%前後に到るまでは、小さな引張力で大きく伸長する一方、その伸長率を越えた後は、大きな引張力によっても伸長率が少なくなる、いわゆる初期伸びの大きい、たとえばスチール製撚りコードとすることができる。
なお、ベルト補強層のコードを、ジグザグ状等の迂曲形態で延在させることによって、コードの初期伸びを確保するときは、リムに組み付けたタイヤに、JATMA、TRA、ETRTO等の規格のYEAR BOOKその他で規定される最高空気圧を充填した状態で、迂曲形態がほぼ消失するものとすることが、空気入りタイヤの使用状態での径成長抑制機能を、そのベルト補強層に十分発揮させる上で好ましい。
そして、好ましくは、ショルダ周溝の、上述したような傾き角をもつショルダ側の溝壁による、ショルダ周溝の溝底幅の減少率、すなわち、ショルダ陸部の接地幅を所定の一定幅に維持した状態の下でショルダ側の溝壁の、上述したような傾き角を、センタ側の溝壁の、これも前述した傾き角に等しくした場合に対する溝底幅の減少率を、7%以上、100%未満とする。
ころで、コードを相互に交差させて延在させてなる二層以上のベルト層のコード交錯幅は、トレッド幅の65〜90%の範囲とすることが好ましい。
この発明に係る空気入りタイヤでは、とくに、ショルダ周溝を、トレッド幅方向断面視で、ショルダ周溝のショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部表面に立てた法線に対する、前記ショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置と前記ショルダ側の溝壁の溝底における溝縁位置とを結んだ線分の傾き角である、前記ショルダ側の溝壁の傾き角を、該ショルダ周溝のセンタ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部の内側に隣接する陸部の表面に立てた法線に対する前記センタ側の溝壁の傾き角より大きくしたものとしたことにより、ショルダ陸部の剛性を高めて、荷重の作用に対するショルダ陸部の変形量を有効に抑制することができるので、ショルダ陸部の剛性とショルダ陸部の変形量との積で表される、横力を相殺する向きに作用するクラッシング剪断力を有利に低減させて、負荷転動時のタイヤへのスリップ角の付与によってタイヤに発生する横力SFの相殺を効果的に防止して、高い操縦安定性の発揮を十分に担保することができ、ショルダ周溝を、トレッド幅方向断面視で、前記ショルダ側に、ショルダ周溝内に凸となる一箇所以上の折曲部を設けた溝壁を脚とし溝開口を一方の底辺とする台形状に形成したので、ショルダ陸部の剛性を高くすることができる。
そしてこのことは、ショルダ周溝のショルダ側の溝壁による、ショルダ周溝の溝底幅の減少率を7%以上、100%未満とした場合にとくに効果的である。
言い換えれば、減少率が7%未満では、横力SFを相殺する向きのクラッシング剪断力を所期した程には低減させることができず、一方、それが100%を越えると、隣接する陸部のクラッシングも抑制することになるが、このクラッシングは横力の発生方向のクラッシングであるため、発生横力が低下する憂いがある。
そして、ショルダ周溝のショルダ側の溝壁に、ショルダ周溝内に凸となる一個所以上の折曲部を設けた場合は、ショルダ陸部の剛性がより増加して該陸部のクラッシング剪断変形が一層有効に抑制されるので、横力を相殺するクラッシング剪断力の発生を、より積極的に防止することができる。


なおここで、コードを相互に交差させてなる二層以上のベルト層のコード交錯幅(L1:図2参照)を、トレッド幅(L2:図2参照)の65〜90%の範囲としたときは、ベルト層からなるベルトの面内曲げ剛性を有効に高めることができる。
即ち、上記数値範囲が65%未満では、ベルトの面内曲げ剛性の低下が著しく、発生横力も低下することになる他、二層以上のベルト層の幅が大きく相違することによって、プライステアフォース(Ply Steer Force:PSF)が大きくなる懸念もある。一方、90%を越えると、ベルトの面内曲げ剛性が増加して、発生横力も大きくなるが、ベルト層間剥離等の耐久性の低下が懸念されることになる。
この発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの内部構成を概略的に示し、(a)はトレッド幅方向に沿う部分断面図、(b)はベルト補強層及びベルト層の部分展開平面図である。 図1のショルダ周溝の溝壁の状態を拡大して示すトレッド幅方向の部分断面図である。 図2に示すショルダ側溝壁の変形例を示し、(a)は一箇所の折曲部を有する例の部分拡大断面図、(b)は二箇所の折曲部を有する例の部分拡大断面図である。 ショルダリブのトレッド幅方向部分を拡大して例示する断面説明図である。
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤのカーカス1は、図示しない一対のビード部間にトロイダルに延在する、例えば一枚のカーカスプライからなり、このカーカスは、ラジアル構造とすることができる。
カーカス1のクラウン域の外周側に配設されたベルト補強層2は、トレッド周方向に延在するコード、例えば、並列に配置した複数本のコードをゴム被覆した3〜20mm幅のリボン状のストリップを、タイヤ軸線周りに螺旋状に巻回した、トレッド周方向に対して5°以下の角度で延在するコードにより、形成することができる。
なお、ベルト補強層2は二層以上配設することも可能である。
ここで、ベルト補強層2のコード2aは、前述したような、初期延びの大きいラング撚りスチールコードやハイエロンゲーションスチールコード等の他、有機繊維コードとすることができ、また、トレッド周方向に対してジグザグ状、クランク状、波形状等の迂曲形態で延在するスチールコードとすることもできる。
ベルト補強層2の外周側には、トレッド周方向に対し、例えば35〜55°の傾斜角度で延びるコードからなるベルト層が一層以上(図1では、二層のベルト層3,4を例示する)配設されており、ここでは、ベルト層3,4のそれぞれを形成するコード3a,4aを、トレッド周方向に対して相互に逆方向に延在させている。
これらベルト層3,4の外周側には、トレッド接地面5aを形成するトレッドゴム5が配設されており、かかるトレッドゴム5に、例えば、それぞれ2本のトレッド幅方向外側の周溝(ショルダ周溝)6とトレッド幅方向内側の周溝7の計4本の周溝を形成することにより、トレッド接地面5aは、五条の陸部、例えば、トレッド幅方向中央の1本の中央リブ8と、中央リブ8の両側の2本の中間リブ9と、トレッド幅方向両端の2本のショルダリブ10により区画される。
ところで、このような空気入りタイヤでは、ベルト補強層2は、その配設層数が一層であると複数層であるとの別なく、トレッド幅方向の最外側縁を、リムに組付けた製品タイヤにJATMA、TRA、ETRTO等の規格のYEAR BOOKその他で規定される最高空気圧を充填したときのタイヤ径成長率が、後述するA%となる位置よりも、トレッド幅方向外側に位置させることが好ましい。ここでのこのA%は、ベルト補強層2を形成するコードを引張試験したとき、そのコードが破断弾性率EIの10%の弾性率を示すときの伸長率(%)に対応する、タイヤ径成長率をいうものとする。
そして、この空気入りタイヤでは、トレッド幅方向の最も外側に配設されトレッド周方向に連続して延びるショルダ周溝6によって、トレッドゴム5に、ベルト補強層2の最外側縁位置Eを跨いで位置する、ショルダ陸部としてのショルダリブ10を区画する。このショルダリブ10の接地面は、トレッドショルダ側からトレッドセンタ側へ向かってなだらかな上り傾斜の、曲面を可とする傾斜面により形成されている。
つまり、図1に示すように、トレッド幅方向の断面内で、ベルト補強層2の最外側縁位置を跨いで位置するショルダリブ10の接地面輪郭線は、トレッドショルダ側からトレッドセンタ側へ向かって下がり傾斜とならないように形成されている。
加えて、このタイヤでは、図2に示すところから明らかなように、トレッドゴム5に形成されたショルダ周溝6の両側の溝壁の傾斜角度を相互に相違させている。溝壁の傾斜角度をこのように異ならせるに際しては、ショルダリブ10の接地面積が、ショルダ周溝6のショルダ側の溝壁6aの傾斜角度のいかんに関係なく一定となるように、ショルダ陸部の接地幅を所定の一定幅に維持するようにしている。
かかる条件の下で、図2に示すところでは、トレッド幅方向の断面内で、ショルダ周溝6のショルダ側の溝壁6aの溝縁位置でショルダ陸部表面に立てた法線Nに対するショルダ側の溝壁の傾き角αを、ショルダ周溝6のセンタ側の溝壁6cの溝縁位置で、ショルダ陸部のトレッド幅方向内側に隣接する陸部の表面に立てた法線Nに対するセンタ側の溝壁の傾き角βより大きくしている。
この効果として、ショルダ側の溝壁6aの、溝底6bとの交点がトレッドセンタ側に移動して、ショルダ周溝6の、傾き角αを傾き角βに等しく一致させた場合の溝底幅Wがショルダ側の溝壁6aの傾斜によるトレッドセンタ側移動幅w分狭くなって、ショルダリブ10の、溝底6b部分のトレッド幅方向厚みが厚くなるので、ショルダリブ10の剛性が高まることになる。
このような構成を有する空気入りタイヤによれば、傾斜させたショルダ側の溝壁6aの存在により、ショルダリブ10の剛性が増加するので、タイヤを負荷転動させる際に、荷重直下でベルト補強層2によって圧潰変形されるショルダリブ10の、トレッドセンタ側への膨出変形量を、従来技術に比べて有効に抑制することができることになる。これにより、ショルダリブ10の変形量とショルダリブ10の剛性の積として表わされる、横力を相殺する向きのクラッシング剪断力も効果的に低減されることになるので、タイヤにスリップ角を付与して横力を発生させるに当っての、クラッシング剪断力による横力の相殺分を十分小さく抑えて、操縦安定性を有利に向上させることができる。
ところでこの場合は、ショルダ側の溝壁6aの傾き角αをセンタ側の溝壁6cの傾き角βより大きくすることにより、ショルダ周溝6の溝底幅Wを、両溝壁6a,6cの傾き角をともに、図1(a)に示す場合のように、βとする場合に比し、(w(トレッドセンタ側移動幅)/W×100(%)=)7%以上、100%以下減少させることが、ショルダ陸部の剛性を高め、また、ショルダ陸部の変形量を局所的に抑制することで、変形量と剛性との積として表される、横力を相殺するクラッシング剪断力を低減させる上で好ましい。
図3は、図2に示すショルダ側溝壁の変形例を示し、(a)は一箇所の折曲部を有する例の部分拡大断面図、(b)は二箇所の折曲部を有する例の部分拡大断面図である。
図3に示すように、ショルダ側溝壁6aに、ショルダ周溝6内に凸となる向きの一の折曲部11aを設けても良く((a)参照)、また、ショルダ周溝6内に凸となる向きの二個所の折曲部11b,11cを設けても良い((b)参照)。
図3に示すこれらの変形例によれば、ショルダ陸部の剛性を高めると共に、ショルダ陸部の変形量を局所的に抑制し、且つ、ショルダ陸部の体積減少によるショルダ陸部の変形量を抑制することで、横力を相殺するクラッシング剪断力を有効に低減させることができる。
トラック・バス用のサイズが435/45R22.5のタイヤを、14.00×22.5のリムに組み付けるとともに、充填空気圧を900Paに、負荷荷重を49kNとしてドラム試験を行って、タイヤを50km/hの速度で、1°のスリップ角を付与して回転させたときの、タイヤが発生するコーナリングパワ(CP)を、従来タイヤ及び実施例タイヤ1のそれぞれについて測定し、従来タイヤをコントロールとして指数評価したところ、表1に諸元とともに示す結果を得た。
なお、上記各タイヤは、タイヤ赤道面に沿う、深さが15mmの六本の周方向溝を有するものとし、それらの周方向溝によって区画されるリブの幅の相対比は、トレッドセンタ側からトレッドショルダ側に向けて、
1:1:1:1.8
とした。
Figure 0006204641
表1に示すところによれば、この発明に係る実施例タイヤ1は、従来タイヤに比べ、横力を相殺する向きのクラッシング剪断力の発生を抑制して横力を有効に高めることができるので、結果として、コーナリングパワ(CP)の増加、ひいては操縦安定性の向上を実現することができる。
この発明によれば、ショルダ陸部の剛性を高めて、荷重の作用に対するショルダ陸部の変形を有効に抑制することができるので、ショルダ陸部の剛性とショルダ陸部の変形量との積で表される、横力を相殺する向きに作用するクラッシング剪断力を有利に低減させて、負荷転動時のタイヤへのスリップ角の付与によってタイヤに発生する横力SFの相殺を効果的に防止することができるので、タイヤにスリップ角を付与した場合に、タイヤの発生横力を高めて操縦安定性を向上させることができることになり、トラック、バス等の重荷重用車両に用いて好適な重荷重用空気入りタイヤに最適である。
1 カーカス
2 ベルト補強層
2a ベルト補強層コード
3,4 ベルト層
3a,4a ベルト層コード
5 トレッドゴム
5a トレッド接地面
6 ショルダ周溝
6a ショルダ側溝壁
6b 溝底
6c センタ側溝壁
7 周溝
8,9 リブ
10 ショルダリブ
11a,11b,11c 折曲部
E ベルト補強層最外側縁位置
N 法線
W 溝底幅
w トレッドセンタ側移動幅
α,β 傾き角

Claims (3)

  1. 一対のビード部間にトロイダルに延在する、一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、カーカスのクラウン域の外周側に配設されて、トレッド周方向に延在するコードからなるベルト補強層の少なくとも一層と、ベルト補強層の外周側に配設されて、トレッド周方向に対して傾斜して延びるコードからなるベルト層の一層以上と、ベルト層の外周側に配設されてトレッド接地面を形成するトレッドゴムとを具える空気入りタイヤであって、
    トレッド周方向に連続して延びる4本の周溝によりトレッド接地面を五条の陸部に区画し、前記周溝のトレッド幅方向外側のショルダ周溝で、前記トレッドゴムに、ベルト補強層の最外側縁位置を跨いで位置するショルダ陸部を区画するとともに、前記ショルダ周溝は、トレッド幅方向断面視で、該ショルダ周溝のショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部表面に立てた法線に対する、前記ショルダ側の溝壁の溝開口における溝縁位置と前記ショルダ側の溝壁の溝底における溝縁位置とを結んだ線分の傾き角である、前記ショルダ側の溝壁の傾き角が、該ショルダ周溝のセンタ側の溝壁の溝開口における溝縁位置でショルダ陸部のトレッド幅方向内側に隣接する陸部の表面に立てた法線に対する、前記センタ側の溝壁の傾き角より大きくされ、
    記ショルダ周溝は、トレッド幅方向断面視で、前記ショルダ側に、ショルダ周溝内に凸となる一箇所以上の折曲部を設けた溝壁を脚とし溝開口を一方の底辺とする台形状に形成されている空気入りタイヤ。
  2. 前記ショルダ周溝を、前記ショルダ側の溝壁の溝底との交点を、前記ショルダ陸部の接地幅が同一でありかつ前記ショルダ側の溝壁の傾き角が前記センタ側の溝壁の傾き角に等しい場合より、トレッドセンタ側に移動させたものと見た場合の、前記ショルダ周溝のショルダ側の溝壁による、ショルダ周溝の溝底幅の減少率を7%以上、100%未満としてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. コードを相互に交差させてなる二層以上のベルト層のコード交錯幅を、トレッド幅の65〜90%の範囲としてなる請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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