JP2011228673A - 発光装置 - Google Patents

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Toshiaki Yokoo
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弘也 樹神
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Abstract

【課題】蛍光体同士の光の自己吸収を減少させ、更に封止樹脂による蛍光の吸収を減少させることで蛍光体の発光効率を高め、さらに蛍光体の光散乱を防止し蛍光体層からの光の取り出し効率を高めた発光装置を提供することを課題とする。
【解決手段】半導体発光素子と蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、蛍光体層に含まれる蛍光体の粒度分布、および蛍光体層に含まれる蛍光体の充填率を特定の値とした緻密な蛍光体層とすることで課題を解決した。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置、特に、発光効率が高く、かつ、光取り出し効率の高い蛍光体層を備える発光装置に関する。
半導体発光素子を用いた発光装置は、発光素子を覆う封止樹脂中に蛍光体を保持させ、発光素子から照射された光を蛍光体で色変換して外部に照射している。例えば特許文献1では、蛍光体と封止樹脂とを含む蛍光体層を備える発光装置において、蛍光体層の膜厚と、その中に含まれる蛍光体の充填率を特定の値とすることで、半導体発光素子を電気的に接続しているボンディングワイヤの断線を防止できることが記載されている。
特開2008−251664号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発光装置は、厚みの大きい蛍光体層を用いていることにより、蛍光体層の中でも半導体発光素子に近い位置に配置された蛍光体から発せられた蛍光のうち、光射出面に到達するまでに同種類の蛍光体によって自己吸収される割合が多く、また、光出射面に到達するまでに封止樹脂によって吸収される割合が多く、その結果、蛍光体層の発光効率が低くなるという課題があった(第1の課題)。
また、厚みの大きい蛍光体層を用いていることにより、蛍光体層の中でも半導体発光素子に近い位置に配置された蛍光体から発せられた蛍光のうち、光射出面に到達するまでに他の蛍光体によって散乱される割合が多く、その結果、蛍光体層における光取り出し効率が低くなるという課題があった(第2の課題)。
また、蛍光体層中に発光色の異なる複数の蛍光体を混合して含有させた場合には、ある一種の蛍光体が発した蛍光を他種の蛍光体が吸収する現象、いわゆるカスケード励起が起こり、蛍光体層の発光効率が低くなるという課題があった(第3の課題)。
さらに、特許文献1に記載の発光装置のように、蛍光体層が半導体発光素子を直接覆うように構成した場合には、半導体発光素子の光出力が高くなるにつれて、半導体発光素子の温度が上昇するだけでなく、蛍光体での色変換の際の損失によって発生する熱で蛍光体の温度も上昇し、その結果、半導体発光素子及び蛍光体層の発光効率が低くなるという課題があった(第4の課題)。
また、紫外光から近紫外光に発光する半導体発光素子と、前記半導体発光素子からの光によって励起されて可視光を発する蛍光体を用いて発光装置を構成した場合には、前記半導体発光素子からの光のうち、蛍光体層で可視光に変換されずにそのまま出力される光の割合が多くなると、蛍光体層の発光効率が低くなるという課題があった(第5の課題)。
さらに、紫外光から近紫外光に発光する半導体発光素子と、前記半導体発光素子からの光によって励起されて可視光を発する蛍光体を用いて発光装置を構成した場合には、蛍光体層から発せられる可視光のうち、半導体発光素子側に射出される光の割合が多くなると、発光装置の発光効率が低くなるという課題があった(第6の課題)。
また、特許文献1に記載の発光装置のように、蛍光体層が半導体発光素子を直接覆うようにした場合は、蛍光体層や半導体発光素子の位置を動かしたり、それらを取り外して交換できるような構成としない限りは、容易に発光装置の発光スペクトルを変えることができないという課題があった(第7の課題)。
本発明者らは、上記第1の課題及び第2の課題を解決すべく鋭意研究を重ね、発光装置に備える蛍光体層の構成に着目した。そして、蛍光体層の厚さと蛍光体層に含まれる蛍光体の充填率を特定の値とした薄くて緻密な蛍光体層を用いることで、蛍光体同士の光の自己吸収を減少させ蛍光体の発光効率を高めることができ、さらに蛍光体の光散乱を防止し蛍光体層からの光の取り出し効率を高めることができることを見出し、発明を完成させた。本発明は、
半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
(i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
(ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる蛍光体を含み、
(iii)前記蛍光体層は、前記蛍光体を体積充填率で15%以上含有しており、
(iv)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下である
ことを特徴とする発光装置である。
また、前記蛍光体層は、前記蛍光体の体積基準のメディアン径D50vの2倍以上10倍以下の厚さを有していることが好ましい態様である。
また、前記蛍光体は、前記体積基準のメディアン径D50vが2μm以上30μm以下であることが好ましい態様である。
また、本発明は、
半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
(i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
(ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体を含み、
(iii)前記蛍光体層は、前記蛍光体の体積基準のメディアン径D50vの2倍以上10倍以下の厚さを有しており、
(iv)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下である
ことを特徴とする発光装置である。
また、前記蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、前記蛍光体層の体積基準のメディアン径D50v以下であることが好ましい態様である。
また、本発明は、半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
(i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
(ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体を含み、
(iii)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下であり、
(iv)前記蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、前記蛍光体層の体積基準のメディアン径D50v以下である
ことを特徴とする発光装置である。
また、前記蛍光体層は、バインダー樹脂を含むことが好ましい態様である。
また、前記蛍光体は、発光スペクトルにおける発光波長領域と、励起スペクトルにおける励起波長領域とで波長範囲が重複していることが好ましい態様である。
また、前記蛍光体は、前記半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長の第1の光を発しうる第1の蛍光体と、前記半導体発光素子が発する光により励起されて前記第1の光よりも長波長の第2の光を発しうる第2の蛍光体とを含有することが好ましい態様である。
また、前記第2の蛍光体は、前記第1の光により励起されて前記第1の光よりも長波長の第2の光を発しうる蛍光体であることが好ましい態様である。
また、前記第1の蛍光体のD50vの値と、前記第2の蛍光体のD50vの値との差が1μm以上であることが好ましい態様である。
また、第3の課題を解決するには、前記蛍光体層は第1発光部材及び第2発光部材を備え、
(i)前記第1発光部材は、前記第1の蛍光体を含有し、
(ii)前記第2発光部材は、前記第2の蛍光体を含有し、
(iii)前記蛍光体層において第1発光部材及び第2発光部材は、蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に、各々別の部材として形成されていることが好ましい態様である。
また、第4の課題を解決するには、前記発光装置は、前記半導体発光素子と前記蛍光体層との間の距離を0.1mm以上500mm以下とすることが好ましい態様である。
また、第5の課題を解決するには、前記発光装置は、前記半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を反射し、かつ、前記蛍光体が発する光の少なくとも一部を透過するバンドパスフィルターを、前記蛍光体層の発光装置の光の射出面側に備えることが好ましい態様である。
また、第6の課題を解決するには、前記発光装置は、前記半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を透過し、かつ、前記蛍光体が発する光の少なくとも一部を反射するバンドパスフィルターを、前記蛍光体層の前記半導体発光素子側に備えることが好ましい態様である。
また、第7の課題を解決するには、前記蛍光体層は発光スペクトルが異なるA領域とB領域とを含み、前記発光装置は、前記蛍光体層又は前記半導体発光素子が蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に移動することで、前記半導体発光素子からA領域及びB領域に照射される光の割合を調整することが可能であることが好ましい態様である。
本発明により、蛍光体同士の光の自己吸収及び封止樹脂による光の吸収を減少させ蛍光体の発光効率を高め、さらに蛍光体の光散乱を防止し蛍光体層からの光の取り出し効率を高めた発光装置を提供することができる。
本発明の発光装置の一実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置の一実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置に用いる蛍光体層の一実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置の一実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置の一実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置の複数の実施形態を表す概念図である。 本発明の発光装置の蛍光体層に存在する発光部材同士の界面の拡大図である。 本発明の発光装置の蛍光体層に存在する発光部材同士の界面の拡大図である。 本発明の発光装置の蛍光体層に存在する発光部材同士の界面の拡大図である。 本発明の発光装置に用いる蛍光体層のパターンの複数の例を示す図である。 本発明の発光装置に用いる蛍光体層のパターンの複数の例を示す図である。 本発明の発光装置に用いる蛍光体層のパターンの一例を示す図である。 実験例1の発光装置の概念図を示す図である。 実験例1の発光装置における蛍光体層中の蛍光体の体積充填率と、全光束の関係を示すグラフである。 実験例5〜実験例12の発光装置における蛍光体層厚と、全光束の関係を示すグラフである。
本発明の発光装置は、半導体発光素子、および蛍光体層を有する発光装置である。また、通常発光装置は、半導体発光素子を保持するためのパッケージを備える。
<1.蛍光体層>
<1−1.蛍光体層の特性>
本発明の発光装置が備える蛍光体層は、蛍光体を含み、緻密に形成した蛍光体層であることが好ましい。
蛍光体層を緻密にすることで、蛍光体層において蛍光体により励起されない半導体発光素子からの光を減らすことができ、発光効率を高めることができる。さらに、封止樹脂を供えた蛍光体層においては、蛍光体を緻密に充填することで封止樹脂の使用量を減らすことができ、封止樹脂による光吸収を減らすことができ、発光効率を高めることができる。
特開2007−194147号公報や特開2008−179781号公報に記載されているように、CCFL用途においては、従来から真空紫外線を吸収して励起可能な蛍光体を緻密に充填することが行われていた。しかしながら、CCFL用途と同様にLED用途において、近紫外〜可視光を吸収して励起可能な蛍光体を緻密に充填してしまうと、蛍光体粒子間の距離が小さくなることに起因して、ある蛍光体粒子から発せられた光が、近傍に存在する他の蛍光体粒子によって自己吸収又はカスケード励起される確率が高くなり、結果として発光効率が低減することが知られていた。このため、LED用途においては蛍光体を緻密にしないほうが良いと考えられていた。しかしながら本発明者らが検討したところ、意外にも自己吸収又はカスケード励起に起因する発光効率の低下よりも、封止樹脂の光吸収に起因する発光効率の低下の影響が大きいことが見出され、蛍光体をより緻密に充填することで封止樹脂の使用量を減らした場合のほうが発光効率を高めることが可能となることがわかった。
蛍光体層が緻密であることは、蛍光体層における蛍光体の体積充填率で表すことができ、本発明では蛍光体層における蛍光体の体積充填率が15%以上である場合に発光効率を高めることができる。体積充填率が15%を下回る場合には、蛍光体層において蛍光体により励起されない半導体発光素子からの光が増加し、また、封止樹脂を備えた蛍光体層においては、蛍光体に対する封止樹脂の使用量が過剰となるため、封止樹脂によって吸収される光の割合が高くなり、発光効率が低下する。好ましくは体積充填率が20%以上、より好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上である。上限は特に限定されないが、最密充填でも74%程度であるためこの値より大きくなることは通常あまりないが、例えば、粒子径が大きく異なる大小の粒子を組み合わせて用いれば、この値を超える場合もある。
前述のように、蛍光体の粒子径が揃っている場合よりも、蛍光体の粒子径に分布がある場合のほうが、より蛍光体を緻密に充填することができる。また、例えば“The Structure and Rheology of Complex Fluids”(Ronald G.Larson Oxford University Press 1999)の268頁、図6.3のグラフに記載されているように、単一粒径の粒子を媒質中に分散させた分散液よりも、粒径の異なる粒子を混ぜて粒子径に分布を持たせたものの方が、分散液中の粒子濃度を高くした場合であっても粘度が低くなる傾向があり、特に、粒子径の分布の幅が広くなるにつれて粘度が低くなる傾向がある。従って、蛍光体の粒子径が揃っているものを用いた場合よりも、蛍光体の粒子径に分布があるものを用いた場合のほうが、蛍光体層製造時の取り扱い性がよくなり、例えば、スクリーン印刷で製造する場合には容易に塗布することができる。粒子径の分布の度合いを示す指標としては、蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)がある。本願発明においては、Dv/Dnが1.2以上であることが好ましく、1.35以上がより好ましく、1.5以上がさらに好ましく、1.8以上が特に好ましく、2.0以上が最も好ましい。Dv/Dnが小さすぎる場合には蛍光体を緻密に充填することが難しく、また、粒子径を揃えるため工程、例えば篩工程などが必須となるためコスト高となる傾向がある。一方で、Dv/Dnが25以下であることが好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましく、5以下がよりさらに好ましく、3以下が特に好ましく、2.5以下が最も好ましい。Dv/Dnが大きすぎる場合には重量が大きく異なる蛍光体粒子が存在することになり、蛍光体層中において蛍光体粒子の分散が不均一となる傾向がある。
なお、Dv/Dnを前記範囲のものとすることで、蛍光体層を緻密にすることができ、特に、蛍光体層における蛍光体の体積充填率を容易に前記下限値以上とすることができ、発光効率を高めることができる。さらには、粒子径に分布があることに起因してバインダー樹脂と混合した際の粘度を低減することができるため、蛍光体層の厚さを容易に均一にすることができ、色ムラを抑制することができる。
また、前記Dv、Dnは、後述するレーザー回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて測定した頻度基準粒度分布曲線から算出することができる。
本発明の蛍光体層は、唯一種類の蛍光体のみ含有してもよく、また複数種類の蛍光体を含有しても良い。蛍光体層が一種類の蛍光体のみ含有する場合には、上記Dv/Dnは一種類の蛍光体の粒径比を表すものとする。一方、蛍光体層が複数種類、例えば赤色、緑色、青色の蛍光体を含有する場合には、上記Dv/Dnは、それぞれの蛍光体を混合物とし、その蛍光体混合物の粒径比を表すものとする。
また、D50vが異なる蛍光体を複数混合した蛍光体混合物を用いた場合には、蛍光体混合物の頻度基準粒度分布曲線においてピーク(山)の数が2つ以上になっていてもよい。その場合には、蛍光体混合物のDv/Dnを容易に前述の範囲のものとすることができ、また、バインダー樹脂と混合した場合に粘度を低減させることができるため、蛍光体層をスクリーン印刷などによって塗布した際の層の厚むらを抑制することができる傾向がある。
本発明において、体積充填率は、(1)蛍光体層の厚みと面積を測定することで蛍光体層の体積を求め、(2)蛍光体層から封止樹脂や結合剤を除去した後にその重量を測定することで、前記蛍光体層に含まれる蛍光体の重量を測定し、蛍光体の比重を用いてその体積を算出し、(3)それらを比較することで得られる。
また、蛍光体層が緻密であるためには、蛍光体層の層密度が1.0g/cm3以上であることが好ましく、2.0g/cm3以上であることが更に好ましい。層密度が1.0g/cm3より小さい場合には、蛍光体層中における蛍光体以外のもの(例えば空隙やバインダーなど)が占める割合が増えすぎ、蛍光体により励起されない半導体発光素子の光が増加してしまう。
蛍光体の粒径は、上記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)の要件を満たす限り、蛍光体を塗布する方法などに応じて適宜選択することができるが、通常体積基準のメディアン径D50vは2μm以上のものが好ましく、5μm以上のものがより好ましく使用できる。また、30μm以下のものが好ましく、20μm以下のものがより好ましく使用できる。ここで体積基準のメディアン径D50vとは、レーザー回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて、試料を測定し、粒度分布(累積分布)を求めたときの体積基準の相対粒子量が50%になる粒子径と定義される。測定方法としては例えば、超純水中に蛍光体を入れ、超音波分散器((株)カイジョ製)を用いて周波数を19KHz、超音波の強さを5Wとし、25秒間試料を超音波で分散させた後に、フローセルを用いて透過率88%から92%の範囲に調整し、凝集していないことを確認した上で、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所 LA−300)により、粒径範囲0.1μm〜600μmにて測定する方法が挙げられる。また、上述の方法では蛍光体粒子が凝集してしまう場合には、分散剤をもちいてもよく、例としてはタモール(BASF社製)などを0.0003重量%を含む水溶液中に蛍光体を入れ、上述の方法と同様に超音波で分散させた上で測定してもよい。
また、蛍光体層を薄層とすることで、蛍光体同士の光の自己吸収を減らし、蛍光体による光散乱を減らすことができる。本発明では蛍光体層の厚さを、好ましくは、蛍光体層に含まれる蛍光体の体積基準のメディアン径の2倍以上10倍以下とすることで、蛍光体同士の光の自己吸収を減らし、蛍光体による光散乱を減らすことができる。蛍光体層の厚さが薄すぎる場合には、半導体発光素子からの励起光が蛍光体層で十分に変換されないため、出力光の強度が低下する傾向がある。より好ましくは、蛍光体層の厚さが蛍光体のメディアン径の3倍以上であり、特に好ましくは4倍以上である。一方蛍光体層の厚さが厚すぎる場合には、蛍光体同士の光の自己吸収が増加し、出力光の強度が低下する傾向がある。より好ましくは、蛍光体層の厚さが蛍光体のメディアン径の9倍以下であり、特に好ましくは8倍以下、さらに好ましくは7倍以下、またさらに好ましくは6倍以下、最も好ましくは5倍以下である。蛍光体層の厚さは、蛍光体層を厚さ方向に切断し、その断面をSEMなどの電子顕微鏡で観察することで測定することができる。また、蛍光体層が塗布されている基板と蛍光体層を合わせた厚さをマイクロメーターで測定しておき、基板から蛍光体層を剥がした後に基板の厚さを再びマイクロメーターで測定することで蛍光体層の厚さを測定することができる。同様に蛍光体層の一部を剥がし、触針式膜厚計を使用して蛍光体層の残っている部分と剥がした部分の段差を測定することで直接厚さを計測することもできる。
前述のとおり、蛍光体層の厚さを前記範囲のものとすることで発光装置の発光効率を高めることができる。加えて、蛍光体層に含有される蛍光体のDv/Dnを前記範囲のものとすることで蛍光体層を容易に緻密にすることができ、より発光効率を高めることができるとともに、粒子径に分布があることに起因してバインダー樹脂と混合した際の粘度を低減することができるため、蛍光体層の厚さを容易に均一にすることができ、高い発光効率と色ムラ抑制を両立した発光装置とすることができる。
本発明の蛍光体層は、厚さが1mm以下であることが好ましい。500μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることが更に好ましい。上記蛍光体層の厚さは、蛍光体層が近紫外光及び可視光を透過する透過性の基板上に形成されている場合には、基板の厚さを含まない。一方、本発明では蛍光体層の厚みが薄いため、可視光を透過する透過性の基板上に蛍光体を塗布する方法により製造することが簡易で好ましい。
また、本発明の蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、前記蛍光体の体積基準のメディアン径D50v以下であることが好ましく、D50vの0.8倍以下であることがより好ましく、0.5倍以下であることがより好ましい。蛍光体層の最大厚さ及び最小厚さの差が大きすぎる場合には、蛍光体層の厚いところと薄いところとで発光色が異なり、色ムラとなっていまう傾向がある。
前述のとおり、蛍光体層に含有される蛍光体のDv/Dnを前記範囲のものとすることで蛍光体層を容易に緻密にすることができ、発光効率を高めることができる。加えて、粒子径に分布があることに起因してバインダー樹脂と混合した際の粘度を低減することができるため、容易に蛍光体層の最大厚さ及び最小厚さの差を前記範囲のものとすることができ、色ムラ抑制と高い発光効率を両立させた発光装置とすることができる。
なお、本発明の蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましく、8μm以下であることが特に好ましく、5μm以下であることが最も好ましい。なお、上記体積基準のメディアン径は、蛍光体層が複数種類、例えば赤色、緑色、青色の蛍光体を含有する場合には、それぞれの蛍光体を混合物とし、その蛍光体混合物のメディアン径について表すものとする。
一方で、本発明の蛍光体層は、発光装置の光射出側の表面が凹凸を有する形状である場合は、蛍光体層表面で蛍光が散乱されやすくなり、射出されずに蛍光体層内に戻る蛍光の量が少なくなるため、蛍光体層からの光取り出し効率が高くなり好ましい。具体的には、蛍光体層の光射出側の表面粗さRaが1μm以上であることが好ましい。なお、本発明における表面粗さとは、日本工業規格(JIS)のB0601に準拠する算術平均粗さである。
<1−2.蛍光体層の製造方法>
前述の蛍光体層の製造方法としては、後述する発光部材の製造方法と同じ方法を用いることができる。
また、スクリーン印刷やドクターブレードにて形成する方法や、インクジェット印刷にて形成する方法、転写法、CRT(Cathod Ray Tube)の塗布に用いられる露光式塗布方法等により、製造してもよい。
スクリーン印刷にて形成する場合には、蛍光体粉末とバインダー樹脂とを混練してペースト化し、パターン化されたスクリーンを用いてスキージで透過性の基板へ転写することで製造することができる。スクリーン印刷において塗布のし易さ、レベリング性という理由から、バインダー樹脂としては、シリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂などが好ましく用いられる。特に、緻密層形成にために蛍光体の割合が多くなりペーストが高粘度化し塗布しにくくなるという理由から低粘度の樹脂を用いることが好ましく、粘度が3000cp以下、より好ましくは2000cp以下、特に好ましくは1000cp以下の樹脂が用いられる。また、好ましくは粘度が10cp以上、より好ましくは50cp以上、特に好ましくは100cp以上の樹脂が用いられる。
また、蛍光体粉末とバインダー樹脂とを混練してペーストを作成する際に、有機溶剤を添加して混練しても良い。有機溶剤を使用することで粘度を調整することができる。また、基板に転写した後に加熱して有機溶剤を除去することで、蛍光体層中において蛍光体をより緻密に充填することができる。常温で揮発しにくく加熱すると速やかに揮発するという理由から、有機溶剤としてはシクロヘキサノン、キシレンなどが好ましく用いられる。
また、透過性の基板の材質としては、可視光に対して透明であれば特段制限無いが、ガラス、プラスチックなどが使用できる。プラスチックの中でも、好ましくはエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、PET樹脂、PEN樹脂などであり、より好ましくはPET樹脂、PEN樹脂、ポリカーボネート樹脂、さらに好ましくはPET樹脂である。
それ以外に、特開2008−135539に記載の方法、具体的には、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂を主成分とする接着剤を、ディスペンスやスプレーなどの方法により透過性の基板上に塗布して接着剤層を形成し、前記接着剤層に蛍光体粉末を圧縮ガスなどを用いて吹き付けることで形成しても良い。
<2−1.蛍光体>
本発明で用いられる蛍光体は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体である。
また、本発明で用いられる蛍光体は、発光スペクトルにおける発光波長領域と、励起スペクトルにおける励起波長領域とで波長範囲が重複していることが多い。この場合には、ある蛍光体粒子が発した蛍光を、同一種の他の蛍光体粒子が吸収し、該他の蛍光体粒子はその吸収した光によって励起されて蛍光を発する、いわゆる自己吸収現象が起こる場合がある。本発明の発光装置は、このような条件の蛍光体を用いた場合であっても、蛍光体の発光効率を向上させることができる。
なお、本発明で用いられる蛍光体は、1種類の蛍光体のみで構成されていてもよいし、2種類以上の複数種の蛍光体を含有する蛍光体混合物から構成されていてもよい。2種類以上の複数種の蛍光体を含有する場合には、例えば、半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる第1の蛍光体と、半導体発光素子が発する光により励起されて前記第1の蛍光体が発する光よりも長波長光を発しうる第2の蛍光体とを含有していてもよい。さらには、第1の蛍光体が、前記半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長の第1の光を発しうるものであり、第2の蛍光体が前記第1の光により励起されて前記第1の光よりも長波長の第2の光を発しうるものであっても良い。また、半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる第3の蛍光体をさらに含有していてもよく、その場合には、第3の蛍光体が前記第1の光及び/又は第2の光により励起されて前記第1の光及び/又は第2の光よりも長波長の第3の光を発しうるものであっても良い。
また、前述の2種類以上の複数種の蛍光体を用いる場合には、蛍光体種によってD50vの値は同じであっても良く、異なっていても良い。通常、前述のように発光波長が異なる蛍光体を複数種用いる場合には、蛍光体種によってD50vの値は異なる場合が多い。D50vの値が異なる蛍光体を複数用いた場合の、D50vの値の差の最大値は、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは8μm以上、特に好ましくは10μm以上であり、通常30μm以下、好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは17μm以下、よりさらに好ましくは15μm以下、特に好ましくは12μm以下である。このように、D50vの値の差の最大値が前記範囲である蛍光体混合物を用いることによって、蛍光体混合物のDv/Dnを容易に前記範囲にすることができる。
本発明で用いられる蛍光体の種類は適宜選択されるが、赤色、緑色、青色、黄色蛍光体については代表的な蛍光体として、下記のものが挙げられる。
<2−2.赤色蛍光体>
赤色蛍光体としては、例えば、赤色破断面を有する破断粒子から構成され、赤色領域の発光を行なう(Mg,Ca,Sr,Ba)2Si58:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンナイトライド系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、赤色領域の発光を行なう(Y,La,Gd,Lu)22S:Euで表されるユウロピウム付活希土類オキシカルコゲナイド系蛍光体、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、W、及びMoよりなる群から選ばれる少なくも1種の元素を含有する酸窒化物および/または酸硫化物を含有する蛍光体であって、Al元素の一部または全てがGa元素で置換されたアルファサイアロン構造をもつ酸窒化物を含有する蛍光体、M2XF6:Mn(ここで、MはLi,Na,K,Rb,CsおよびNH4からなる群から選ばれる一種以上を含有し、XはGe、Si,Sn,Ti,Na,AlおよびZrからなる群より選ばれる1種以上を含有する)などのMn4+付活フルオロ錯体蛍光体などを用いることができる。
また、そのほか、(La,Y)22S:Eu等のEu付活酸硫化物蛍光体、Y(V,P)O4:Eu、Y23:Eu等のEu付活酸化物蛍光体、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu,Mn、(Ba,Mg)2SiO4:Eu,Mn等のEu,Mn付活珪酸塩蛍光体、(Ca,Sr)S:Eu等のEu付活硫化物蛍光体、YAlO3:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、LiY9(SiO462:Eu、Ca28(SiO462:Eu、(Sr,Ba,Ca)3SiO5:Eu、Sr2BaSiO5:Eu等のEu付活珪酸塩蛍光体、(Y,Gd)3Al512:Ce、(Tb,Gd)3Al512:Ce等のCe付活アルミン酸塩蛍光体、(Ca,Sr,Ba)2Si58:Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)SiN2:Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)AlSiN3:Eu等のEu付活窒化物蛍光体、(Mg,Ca,Sr,Ba)AlSiN3:Ce等のCe付活窒化物蛍光体、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロリン酸塩蛍光体、Ba3MgSi28:Eu,Mn、(Ba,Sr,Ca,Mg)3(Zn,Mg)Si28:Eu,Mn等のEu,Mn付活珪酸塩蛍光体、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn等のMn付活ゲルマン酸塩蛍光体、Eu付活αサイアロン等のEu付活酸窒化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La)23:Eu,Bi等のEu,Bi付活酸化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La)22S:Eu,Bi等のEu,Bi付活酸硫化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La)VO4:Eu,Bi等のEu,Bi付活バナジン酸塩蛍光体、SrY24:Eu,Ce等のEu,Ce付活硫化物蛍光体、CaLa24:Ce等のCe付活硫化物蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgP27:Eu,Mn、(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227:Eu,Mn等のEu,Mn付活リン酸塩蛍光体、(Y,Lu)2WO6:Eu,Mo等のEu,Mo付活タングステン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)xSiy2:Eu,Ce(但し、x、y、zは、1以上の整数)等のEu,Ce付活窒化物蛍光体、(Ca,Sr,Ba,Mg)10(PO46(F,Cl,Br,OH)2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロリン酸塩蛍光体、((Y,Lu,Gd,Tb)1-xScxCey2(Ca,Mg)1-r(Mg,Zn)2+rSiz-qGeqO12+δ等のCe付活珪酸塩蛍光体等を用いることも可能である。また、国際公開WO2008−096300号公報に記載されているSrAlSi47や、米国特許7524437号公報に記載されているSr2Al2Si9214:Euを用いることもできる。
このうち、(Mg,Ca,Sr,Ba)AlSiN3:Eu等のEu付活窒化物蛍光体、CaAlSi(N,O)3:Eu(略称:CASON)を用いることが好ましい。好ましいものとして例示したこれらの蛍光体は、350nmから600nmにかけて幅広い励起帯を有するため、青色蛍光体や緑色蛍光体や黄色蛍光体と併用した際に、それらの発光を吸収して励起されて青色蛍光を発光する可能性がある。
<2−3.緑色蛍光体>
緑色蛍光体としては、例えば、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行なう(Mg,Ca,Sr,Ba)Si222:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行なう(Ba,Ca,Sr,Mg)2SiO4:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリケート系蛍光体、国際公開WO2007−088966号公報に記載されているM3Si6122:Eu(但し、Mはアルカリ土類金属元素を表す。)等のEu付活酸窒化物蛍光体等が挙げられる。
また、そのほか、Sr4Al1425:Eu、(Ba,Sr,Ca)Al24:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ba)Al2Si28:Eu、(Ba,Mg)2SiO4:Eu、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu、(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27:Eu等のEu付活珪酸塩蛍光体、Y2SiO5:Ce,Tb等のCe,Tb付活珪酸塩蛍光体、Sr227−Sr225:Eu等のEu付活硼酸リン酸塩蛍光体、Sr2Si38−2SrCl2:Eu等のEu付活ハロ珪酸塩蛍光体、Zn2SiO4:Mn等のMn付活珪酸塩蛍光体、CeMgAl1119:Tb、Y3Al512:Tb等のTb付活アルミン酸塩蛍光体、Ca28(SiO462:Tb、La3Ga5SiO14:Tb等のTb付活珪酸塩蛍光体、(Sr,Ba,Ca)Ga24:Eu,Tb,Sm等のEu,Tb,Sm付活チオガレート蛍光体、Y3(Al,Ga)512:Ce、(Y,Ga,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)512:Ce等のCe付活アルミン酸塩蛍光体、Ca3Sc2Si312:Ce、Ca3(Sc,Mg,Na,Li)2Si312:Ce等のCe付活珪酸塩蛍光体、CaSc24:Ce等のCe付活酸化物蛍光体、SrSi222:Eu、(Sr,Ba,Ca)Si222:Eu、Eu付活βサイアロン等のEu付活酸窒化物蛍光体、BaMgAl1017:Eu,Mn等のEu,Mn付活アルミン酸塩蛍光体、SrAl24:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、(La,Gd,Y)22S:Tb等のTb付活酸硫化物蛍光体、LaPO4:Ce,Tb等のCe,Tb付活リン酸塩蛍光体、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al等の硫化物蛍光体、(Y,Ga,Lu,Sc,La)BO3:Ce,Tb、Na2Gd227:Ce,Tb、(Ba,Sr)2(Ca,Mg,Zn)B26:K,Ce,Tb等のCe,Tb付活硼酸塩蛍光体、Ca8Mg(SiO44Cl2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24:Eu等のEu付活チオアルミネート蛍光体やチオガレート蛍光体、(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体、等を用いることも可能である。また、国際公開WO2009−072043号公報に記載されているSr5Al5Si21235:Euや、国際公開WO2007−105631号公報に記載されているSr3Si13Al3212:Euを用いることもできる。
このうち、(Ba,Ca,Sr,Mg)2SiO4:Eu、BaMgAl1017:Eu,Mn、Eu付活βサイアロン、M3Si6122:Eu(但し、Mはアルカリ土類金属元素を表す。)などを好ましく用いることができる。好ましいものとして例示したこれらの蛍光体のうち、(Ba,Ca,Sr,Mg)2SiO4:EuやEu付活βサイアロンやM3Si6122:Eu(但し、Mはアルカリ土類金属元素を表す。)は350nmから500nmにかけて、BaMgAl1017:Eu,Mnは350nmから440nmにかけて幅広い励起帯を有するため、青色蛍光体と併用した際に、青色蛍光体の発光を吸収して励起されて緑色蛍光を発光する可能性がある。
<2−4.青色蛍光体>
青色蛍光体としては、規則的な結晶成長形状としてほぼ六角形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なうBaMgAl1017:Euで表されるユウロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なう(Ca,Sr,Ba)5(PO43Cl:Euで表されるユウロピウム付活ハロリン酸カルシウム系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ立方体形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なう(Ca,Sr,Ba)259Cl:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類クロロボレート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、青緑色領域の発光を行なう(Sr,Ca,Ba)Al24:Euまたは(Sr,Ca,Ba)4Al1425:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類アルミネート系蛍光体等が挙げられる。
また、そのほか、青色蛍光体としては、Sr227:Sn等のSn付活リン酸塩蛍光体、Sr4Al1425:Eu、BaMgAl1017:Eu、BaAl813:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、SrGa24:Ce、CaGa24:Ce等のCe付活チオガレート蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu、BaMgAl1017:Eu,Tb,Sm等のEu,Tb,Sm付活アルミン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu,Mn等のEu,Mn付活アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl2:Eu、(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH):Eu,Mn,Sb等のEu,Tb,Sm付活ハロリン酸塩蛍光体、BaAl2Si28:Eu、(Sr,Ba)3MgSi28:Eu等のEu付活珪酸塩蛍光体、Sr227:Eu等のEu付活リン酸塩蛍光体、ZnS:Ag、ZnS:Ag,Al等の硫化物蛍光体、Y2SiO5:Ce等のCe付活珪酸塩蛍光体、CaWO4等のタングステン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)BPO5:Eu,Mn、(Sr,Ca)10(PO46・nB23:Eu、2SrO・0.84P25・0.16B23:Eu等のEu,Mn付活硼酸リン酸塩蛍光体、Sr2Si38・2SrCl2:Eu等のEu付活ハロ珪酸塩蛍光体等を用いることも可能である。
このうち、(Sr,Ca,Ba)10(PO46Cl2:Eu2+、BaMgAl1017:Euを好ましく用いることができる。また、(Sr,Ca,Ba)10(PO46Cl2:Eu2+で示される蛍光体のうち、SraBabEux(PO4cCld(c、d及びxは、2.7≦c≦3.3、0.9≦d≦1.1、0.3≦x≦1.2を満足する数であり、xは好ましくは0.3≦x≦1.0である。さらに、a及びbは、a+b=5−xかつ0.05≦b/(a+b)≦0.6の条件を満足するものであり、b/(a+b)は好ましくは0.1≦b/(a+b)≦0.6である。)で示される蛍光体を好ましく用いることができる。
<2−5.黄色蛍光体>
黄色蛍光体としては、各種の酸化物系、窒化物系、酸窒化物系、硫化物系、酸硫化物系等の蛍光体が挙げられる。特に、RE3512:Ce(ここで、REは、Y、Tb、Gd、Lu、及びSmからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表し、Mは、Al、Ga、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表す。)やMa3Mb2Mc312:Ce(ここで、Maは2価の金属元素、Mbは3価の金属元素、Mcは4価の金属元素を表す。)等で表されるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体、AE2MdO4:Eu(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg、及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表し、Mdは、Si、及び/又はGeを表す。)等で表されるオルソシリケート系蛍光体、これらの系の蛍光体の構成元素の酸素の一部を窒素で置換した酸窒化物系蛍光体、AEAlSiN3:Ce(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表す。)等のCaAlSiN3構造を有する窒化物系蛍光体をCeで付活した蛍光体が挙げられる。
また、その他、黄色蛍光体としては、CaGa24:Eu、(Ca,Sr)Ga24:Eu、(Ca,Sr)(Ga,Al)24:Eu等の硫化物系蛍光体、Cax(Si,Al)12(O,N)16:Eu等のSiAlON構造を有する酸窒化物系蛍光体等のEuで付活した蛍光体、(M1-A-BEuAMnB2(BO31-P(PO4PX(但し、Mは、Ca、Sr、及びBaからなる群より選ばれる1種以上の元素を表し、Xは、F、Cl、及びBrからなる群より選ばれる1種以上の元素を表す。A、B、及びPは、各々、0.001≦A≦0.3、0≦B≦0.3、0≦P≦0.2を満たす数を表す。)等のEu付活又はEu,Mn共付活ハロゲン化ホウ酸塩蛍光体、アルカリ土類金属元素を含有していても良い、La3Si611構造を有するCe付活窒化物系蛍光体等を用いることも可能である。なお、前述のCe付活窒化物系蛍光体は、その一部がCaやOで一部置換されていても良い。
<3.発光部材>
本発明の蛍光体層は、蛍光体を含む発光部材を1種類備えていても、複数種類備えていてもよい。第1発光部材及び第2発光部材を備え、前記第1発光部材は、半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる第1の蛍光体を含有し、前記第2発光部材は、半導体発光素子が発する光により励起されて前記第1の蛍光体が発する光よりも長波長光を発しうる第2の蛍光体を含有し、前記蛍光体層において第1発光部材及び第2発光部材は、蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に、各々別の部材として形成されていることが、カスケード励起を防止でき、蛍光体層における発光効率を高めることができるため好ましい。さらに、第1の蛍光体及び第2の蛍光体とは異なる波長の成分を含む光を発しうる第3の蛍光体を含有する第3発光部材を備えていても良い。
上記第1の蛍光体、及び第2の蛍光体は、半導体発光素子の発する光の波長に応じて適宜選択することができる。例えば、半導体発光素子の励起光の波長が近紫外領域又は紫領域の場合、すなわち波長が350nm〜430nm程度である場合には、目標とする発光スペクトルに応じて、青、緑、赤の蛍光体を選択することができる。また、必要に応じて青緑、黄、橙など中間色の蛍光体を使用しても良い。具体的には第1蛍光体を青色とし、第2蛍光体を黄色とする態様や、第1蛍光体を緑色、第2蛍光体を赤色、更に第3蛍光体として青色とする態様や、第1蛍光体を青色、第2蛍光体を緑色、第3蛍光体を赤色とする態様や、第1蛍光体を青色、第2蛍光体を赤色、第3蛍光体を緑色とする態様が例示できる。
また、半導体発光素子の励起光の波長が青色領域の場合、すなわち波長が430nm〜480nm程度である場合には、通常、青色の光は半導体発光素子の発光をそのまま使用するので、第1蛍光体を緑色とし、第2蛍光体を赤とする態様が例示できる。
本発明の蛍光体層は、上記第1発光部材及び第2発光部材が、蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に各々別の部材として形成されていることが好ましい。第1発光部材同士が隣り合うことなく、第2発光部材同士が隣り合うことなく形成されていることがより好ましい。
上記第1発光部材及び第2発光部材は、例えば、近紫外光及び可視光を透過する透過性の基板上に、上記第1の蛍光体を含む第1発光部材、及び上記第2の蛍光体を含む第2発光部材を隣り合わせて配置する。「別の部材として」とは、上記透過性の基板上に第1発光部材及び第2発光部材を配置する場合であれば、両部材を混合してから形成するのではなく、それぞれ独立して層を形成している状態を意味する。つまりは、第1発光部材及び第2発光部材に含まれる第1の蛍光体及び第2の蛍光体が、互いに混ざることなく別々の空間領域で存在する。
以下、本発明の蛍光体層中の発光部材の態様を半導体発光素子との関係において例示する。
(a)青色領域の励起光を発する半導体発光素子を用いる場合は、以下の各(a−1)〜(a−4)の態様が挙げられる。
(a−1)赤色蛍光体及び緑色蛍光体を混合した混合物を含む発光部材からなる蛍光体層(a−2)黄色蛍光体を含む発光部材からなる蛍光体層
(a−3)緑色蛍光体を含む第1発光部材、及び赤色蛍光体を含む第2発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(a−4)緑色蛍光体を含む第1発光部材、赤色蛍光体を含む第2発光部材、及び黄色蛍光体を含む第3発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b)近紫外領域又は紫領域の励起光を発する半導体発光素子を用いる場合は、以下の(b−1)〜(b−9)の態様が挙げられる。
(b−1)赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体を混合した混合物を含む発光部材からなる蛍光体層
(b−2)青色蛍光体及び黄色蛍光体を混合した混合物を含む発光部材からなる蛍光体層(b−3)緑色蛍光体を含む第1発光部材、赤色蛍光体を含む第2発光部材、及び青色蛍光体を含む第3発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−4)青色蛍光体を含む第1発光部材、緑色蛍光体を含む第2発光部材、及び赤色蛍光体を含む第3発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−5)青色蛍光体を含む第1発光部材、赤色蛍光体を含む第2発光部材、及び緑色蛍光体を含む第3発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−6)青色蛍光体を含む第1発光部材、及び黄色蛍光体を含む第2発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−7)緑色蛍光体を含む第1発光部材、赤色蛍光体を含む第2発光部材、青色蛍光体を含む第3発光部材、及び黄色蛍光体を含む第4発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−8)青色蛍光体を含む第1発光部材、緑色蛍光体を含む第2発光部材、赤色蛍光体を含む第3発光部材、及び黄色蛍光体を含む第4発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
(b−9)青色蛍光体を含む第1発光部材、赤色蛍光体を含む第2発光部材、緑色蛍光体を含む第3発光部材、及び黄色蛍光体を含む第4発光部材を各々別の部材として塗り分けてなる蛍光体層
なお、上記の半導体発光素子と蛍光体との組み合わせを選択すると、発光装置が発する光を白色とすることができる。
前述の発光部材の製造方法としては、蛍光体粉末とバインダー樹脂と有機溶剤とを混練してペースト化し、ペーストを透過性の基板上に塗布し、乾燥・焼成を行い有機溶剤を除去することで製造してもよく、バインダーを用いず蛍光体と有機溶剤でペースト化し、乾燥・焼結物をプレス成型により製造してもよい。バインダーを用いる場合には、その種類の制限無く用いることができ、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることが好ましい。
可視光を透過する透過性の基板を用いる場合、その材質は、可視光に対して透明であれば特段制限ないが、ガラス、プラスチック(例えば、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂など)などが使用できる。近紫外領域の波長による励起の場合には耐久性の点からガラスが好ましい。
<4.発光部材の重複面積>
本発明の蛍光体層は複数種類の発光部材を含む場合、厚さ方向に対して垂直の方向に形成される別々の発光部材が、その発光部材同士の界面において、蛍光体層の厚さ方向に重なる部分が低減するように形成されると、カスケード励起を防止し、発光効率を向上させることができるため好ましい。具体的に蛍光体層は、発光装置における光の射出面積に対する、蛍光体層の厚さ方向に蛍光体が複数種類存在する部分の面積の割合が、0%以上20%以下であると、発光効率を向上させることができ、好ましい。
ここで、「発光装置における光の射出面積」とは、発光装置の表面積のうち、発光装置から外部に光が射出される光が通過する部分の面積のことを意味する。また、「蛍光体層の厚さ方向に蛍光体が複数種類存在する部分の面積」とは、蛍光体層の厚さ方向に蛍光体が複数種類存在する部分を、蛍光体層の厚さ方向から、射出方向側の面に投影した際の投影面積のことを意味する。
図7−1〜図7−3は、隣り合う発光部材の接触面を表している。その接触面では蛍光層の厚さ方向に複数種類の蛍光体が重複している部分が存在する。この重複部分においては、非常にカスケード励起が生じやすい。そのため、図7−2の状態よりも図7−1の状態とすることで、カスケード励起を防止することができ、好ましい。さらに、発光部材の間に遮光部を設けることなどの方法により図7−3のような構成とすることでカスケード励起をより防止することができ、更に好ましい。上記蛍光体が複数存在する部分の面積の割合は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、最も好ましくは0%である。
本発明の蛍光体層における、複数種類の蛍光体が重複している重複部分の面積は、蛍光体層を厚さ方向に切断し、その断面をSEMなどの電子顕微鏡で観察することで測定することができる。本発明の蛍光体層は、発光部材を複数個配置して製造するため、発光部材同士が隣り合って形成される接触面が複数箇所存在することとなる。そのため、複数種類の蛍光体が重複している重複部分の面積とは、蛍光体層の、発光装置における光の射出面積中に存在する重複部分の面積の和で表す。
<5.蛍光体のパターン>
本発明の蛍光体層が複数種類の発光部材を含む場合、第1発光部材及び第2発光部材が蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に別部材として配置されることが好ましいが、その配置の態様は様々な態様が考えられる。
まず、第1発光部材及び第2発光部材の形状としては、ストライプ状、三角形状、四角形状、六角形状、円形状などが例示される。
また、本発明の蛍光体層は、第1発光部材及び第2発光部材がパターンとして配置されていることが好ましく、第1発光部材及び第2発光部材がストライプ状に配置されていることが更に好ましい。ここで「パターンとして配置」とは、少なくとも1つ以上の第1発光部材と1つ以上の第2発光部材を含み、かつ、同一部材同士が隣り合うことなく、第1発光部材と第2発光部材とが交互に配置された単位を、規則的に繰り返して配置したものをいう。また、ここで「ストライプ状に配置」とは、第1発光部材と第2発光部材とが同じ大きさで、かつ同じ形状を有しており、同一部材同士が隣り合うことなく、第1発光部材と第2発光部材とが交互に配置されているものをいう。ストライプ状の具体例としては、第1発光部材及び第2発光部材が同じ大きさかつ形状の四角形状を有しており、同一部材同士が隣り合うことなく、それらが交互に配置されているものが挙げられる。以下、具体的な発光部材の配置パターンを説明する。
図8は、半導体発光体素子が近紫外または紫領域の波長の光を発する場合に、蛍光体層として緑色の蛍光体を含む第1発光部材、及び赤色の蛍光体を含む第2発光部材、その他青色の蛍光体を含む第3発光部材を備えた蛍光体層のパターンを表している。
図8(a)及び(b)は、長方形の形状の発光部材をストライプ状に配置した蛍光体層のパターンを表しており、(c)、(d)及び(e)は円形の形状の発光部材を配置した蛍光体層のパターンを表しており、(f)は三角形の形状の発光部材を配置した蛍光体層のパターンを表している。
一方、半導体発光体素子が近紫外または紫領域の波長の光を発する場合には、蛍光体層として青色の蛍光体を含む第1発光部材、及び黄色の蛍光体を含む第2発光部材を備えた蛍光体層のパターンであってもよい。このような蛍光体層のパターンを図9の(a)〜(e)に示す。
また、半導体発光体素子が青色領域の波長の光を発する場合には、蛍光体層として緑色の蛍光体を含む第1発光部材、及び赤色の蛍光体を含む第2発光部材を備えた蛍光体層のパターンであってもよい。この場合のパターンも、図9に示すパターンであって、第1発光部材が緑色であり第2発光部材が赤色であるパターンが例示できる。
その他、半導体発光素子が青色領域の波長の光を発する場合であって、可視光を透過する透過性の基板を用いる場合には、青色蛍光体を含む第3発光部材を配置せずに半導体発光素子から発せられた青色光をそのまま透過させ、使用するパターンも挙げられる。
さらに、図8及び9において、各発光部材の界面に遮光部を設けるパターンとすることもできる。具体的な態様としては、例えば図8(b)において各発光部材の界面に遮光部を設けるパターンを図10に示す。遮光部は、第1発光部材から発せられた光が第2発光部材へ入射することを防止するように配置されていると好ましい。また、遮光部がブラックマトリックス又は反射材であることが好ましく、反射材であることがより好ましい。
また、遮光部の具体例としては、バインダー樹脂中に高反射粒子を分散させたものなどが挙げられる。高反射粒子としては、好ましくはアルミナ粒子、チタニア粒子、シリカ粒子、ジルコニア粒子、より好ましくはアルミナ粒子、チタニア粒子、シリカ粒子、さらに好ましくはアルミナ粒子である。
<6.半導体発光素子>
本発明の半導体発光素子は、第1発光部材及び第2発光部材に含有される蛍光体の励起光を発するものである。励起光の波長は350nm以上520nm以下であり、好ましくは370nm以上、より好ましくは380nm以上である。また、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは480nm以下である。
特に、半導体発光素子が発する光を、近紫外又は紫領域の光とすると、発光装置が発する光の演色性を高めることができるため好ましい。
半導体発光素子の具体例としては、シリコンカーバイド、サファイア、窒化ガリウム等の基板に、MOCVD法等の方法で結晶成長されたInGaAlN系、GaAlN系、InGaAlN系半導体等を用いた半導体発光素子が挙げられる。本発明の発光装置では、半導体発光素子は複数個平面状に並べて用いることが好ましい。このような大きな発光面積を有する発光装置に本発明は好ましく用いられる。
<7.その他本発明の発光装置に含んでも良い部材>
本発明の発光装置は、半導体発光素子を保持するためのパッケージを備えることができ、その形状及び材質は任意である。具体的な形状としては、板状、カップ状等、その用途に応じて適当な形状とすることができる。その中でもカップ状のパッケージは、光の射出方向に指向性を持たせることができ、発光装置が放出する光を有効に利用できるため、好ましい。カップ状のパッケージとする場合には、光の射出する開口部の面積が、底面積の120%以上600%以下であることが好ましい。また、パッケージの材料としては、金属、合金ガラス、カーボン等の無機材料、合成樹脂等の有機材料など、用途に応じて適当なものを用いることができる。
本発明でパッケージを用いる場合には、近紫外領域及び可視光領域全般の光の反射率が高い材質を用いることが好ましい。このような高反射パッケージとしては、シリコーン樹脂で形成され光拡散粒子を含むものが挙げられる。光拡散粒子としては、チタニアやアルミナが挙げられる。
また、本発明の発光装置は、半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を反射し、かつ、蛍光体が発する光の少なくとも一部を透過するバンドパスフィルターを、蛍光体層の発光装置の光の射出面側に備えることが好ましい。このような態様を採ることで、蛍光体に吸収されず蛍光体層を通過した励起光を再び蛍光体層に戻して蛍光体を励起させることができ、発光装置の出力を向上させることができる。
加えて、半導体発光素子が発する励起光の少なくとも一部を透過し、かつ、蛍光体が発する光の少なくとも一部を反射するバンドパスフィルターを、蛍光体層の半導体発光素子側に備えることが好ましい。このような態様を採ることで、蛍光体から発せられた蛍光が再度パッケージ内へ入光することを防ぐことができ、発光装置の出力を向上させることができる。
本発明で用いるバンドパスフィルターは適宜市販のものを用いることができ、その種類は、半導体発光素子の種類に応じて適宜選択される。
その他、半導体発光素子に外部からの電力を供給するための金属配線や、蛍光体層の光の射出方向側を保護するためのキャップなどを適宜配置することができる。
<8.本発明の発光装置>
本発明の発光装置は、後述するように、蛍光体層に発光スペクトルの異なる2つ以上の領域、例えばA領域及びB領域を有し、かつ、蛍光体層又は半導体発光素子が蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に移動するように構成されていることが好ましい。
このような構成を採用する場合、蛍光体層が有するA領域及びB領域は、それぞれの領域から射出する光の発光スペクトルが異なる領域であるため、発光装置の光射出領域に占めるA領域及びB領域の割合を変化させることで、発光装置から射出される光の発光スペクトルを連続的に調整することができるので、所望の発光スペクトルの光を射出する発光装置とすることができる。特に、A領域とB領域とを、射出する光の色温度が異なる領域とすると、発光装置の光射出領域に占めるA領域及びB領域の割合を変化させることで、発光装置から射出される光の色温度を、例えば2800Kから6500Kまで連続的に調整することができる。
発光スペクトルの異なるA領域とB領域を設けるためには、例えばA領域とB領域で、第1発光部材と第2発光部材の面積を同一、すなわちパターンは同一にして、第1発光部材及び/又は第2発光部材に含まれる蛍光体の種類や含有量を変えることで、発光スペクトルを調整することが考えられる。半導体発光素子が青色領域の励起光を発する場合には、例えば、A領域B領域とも同じ第1発光部材(緑色)を用い、第2発光部材についてはA領域において用いた第2発光部材が含む蛍光体と同色の蛍光体(赤色)であって種類の異なる蛍光体を、B領域において用いた第2発光部材に含ませることで、発光スペクトルを変化させることができる。加えて、A領域とB領域において、第2発光部材に含む蛍光体の含有量を変化させることでも発光スペクトルを変化させることができる。
一方、A領域とB領域で、同様の第1発光部材および第2発光部材を用い、各領域全体の面積に占める第2発光部材の面積の割合をA領域とB領域で変化させることでも、発光スペクトルを変化させることができる。例えば、A領域において用いた第2発光部材の面積よりも、B領域において用いた第2発光部材の面積を大きくすることなどができる。
本発明の蛍光層が有するA領域とB領域は、発光スペクトルが異なるように適宜配置される。特に、A領域とB領域とで、発光色の色温度が異なるように適宜配置することが好ましい。蛍光体層におけるA領域とB領域の態様としては、
・青色領域の波長光を発する半導体発光素子用に、赤色、緑色の蛍光体を塗り分けた態様、
・近紫外または紫外領域の波長光を発する半導体発光素子用に、赤色、緑色、青色の蛍光体を塗り分けた態様、
・近紫外または紫外領域の波長光を発する半導体発光素子用に、青色、黄色の蛍光体を塗り分けた態様、
を適宜組み合わせたものが挙げられる。
このようなA領域及びB領域を有する本発明の蛍光体層は、発光装置の射出面積よりも大きく設計されるため、蛍光体層を移動させることで、A領域から発せられる光とB領域から発せられる光の、発光スペクトルの異なる2種類の光の割合を調整することができる。蛍光体層を移動させなくても、半導体発光素子(パッケージを有する場合にはパッケージ)を移動させることでも、発光スペクトルを調整することができる。
蛍光体層及び/又は半導体発光素子を移動させる手段としては、手動・アクチュエーター・モーター駆動などが考えられる。移動方向は直線移動であっても回転移動であってもよい。
以下、本発明の発光装置の実施形態を挙げて本発明について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
図1及び図2に、本発明の発光装置1の全体図の模式図を示す。
発光装置1は、半導体発光素子2を平面上に配置した発光装置であり、半導体発光素子2はパッケージ3の凹部の底面に配置されている。そしてパッケージ3の開口部には蛍光体層4が配置されている。
半導体発光素子2は近紫外領域の波長を有する光を発する近紫外半導体発光素子、紫領域の波長の光を発する紫半導体発光素子、青領域の波長の光を発する青色半導体発光素子を用いることが可能であるが、本実施形態では紫半導体発光素子を例にとって説明する。また、本実施態様のように、1個の半導体発光素子を配置しても良いし(図1)、複数個の半導体発光素子を平面状に配置しても良い(図2)。また、出力の大きい半導体発光素子を1個配置して発光装置とすることも可能である。特に、複数個の半導体発光素子を平面状に配置する、又は、出力の大きい半導体発光素子を1個配置すると、容易に面照明とすることができるため好ましい。
パッケージ3は、半導体発光素子および蛍光体層を保持するものであり、本実施の態様では開口部と凹部を有するカップ型の形状であり、凹部の底面に半導体発光素子2が配置されている。パッケージ3がカップ型の形状である場合、発光装置から放出される光に指向性を持たせることができ、射出する光を有利に利用できるようになっている。なお、パッケージ3の凹部の寸法は、発光装置1が光を所定方向に向けて放出できるような寸法に設定されている。また、パッケージ3の凹部の底部には、発光装置1の外部から半導体発光素子に電力を供給するための電極(図示せず)が設けられている。パッケージ3は高反射パッケージを用いることが好ましく、パッケージ3の壁面(テーパ部)に当たった光が所定の方向に射出でき、光のロスを防ぐことができる。
パッケージ3の開口部には蛍光体層4が配置される。パッケージ3の凹部の開口部は蛍光体層4により覆われており、半導体発光素子2からの光が蛍光体層4を通過せず発光装置1から発光されることはない。
蛍光体層4は、近紫外光及び可視光を透過する透過性基板5の上に形成されている。透過性基板5を用いるとスクリーン印刷が可能となり、蛍光体層4の形成が容易である。透過性基板上に形成された蛍光体層4は厚さが1mm以下の層となっている。
図1又は図2に示す本発明の形態は、いずれも半導体発光素子2と蛍光体層4の距離が離れており、その距離は0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましく、1mm以上が特に好ましく、500mm以下であることが好ましく、300mm以下がより好ましく、100mm以下がさらに好ましく、10mm以下が特に好ましい。このような形態とすることで、蛍光体単位面積当たりの励起光を弱くし蛍光体の光劣化を防止することができ、また、半導体発光素子の温度が上昇した場合であっても蛍光体層の温度が上昇することとを防止することができる。また、このような形態とすることで、半導体発光素子と電極とをボンディングワイヤを用いて接続した場合であっても、蛍光体層から発せられた熱がボンディングワイヤ付近まで伝熱することを抑止でき、また、蛍光体層にクラックが生じてもその引張り力がボンディングワイヤまで伝達することを抑止できるので、結果として、ボンディングワイヤの断線を防ぐことができる。
ここまで図1及び図2の実施形態について説明したが、その他の実施形態を取ることもできる。具体的には図3に、蛍光体層4が、第1発光部材6a乃至第3発光部材6cを備える実施形態を示す。
第1発光部材6aは、本実施形態においては緑色蛍光体7aを含む発光部材であり、紫半導体発光素子2の光により励起されて、紫領域の光よりも長波長成分である緑色領域の光を発する。
第2発光部材6bは、本実施形態においては赤色蛍光体を含む発光部材であり、紫半導体発光素子2の光により励起されて、第1発光部材に含まれる緑色蛍光体が発する緑色領域の光よりも長波長成分である赤色領域の光を発する。
第3発光部材6cは、本実施形態においては青色蛍光体を含む発光部材であり、白色光を生成するために備えられているものである。
発光部材は、用いる半導体発光素子の種類に応じて適宜選択され、青色半導体発光素子を用いる場合には上記第3発光部材は必要なく、青色半導体発光素子からの光を、白色光を生成するための青色光としてそのまま利用することができる。また、それぞれの発光部材は、蛍光体層の厚さ方向に蛍光体が複数種類存在する部分の面積が、蛍光体層の発光装置における光の射出面積、すなわちパッケージ3の開口部の面積に対して0%以上20%以下になるように備えられている。光の射出面積中には複数の発光部材が存在するため、上記蛍光体が複数種類存在する部分の面積は複数部分の面積の総和で算出される。
また、図4のように、蛍光体層4の発光装置の光の射出面側及び/又は半導体発光素子側にバンドパスフィルター9を設けることができる。ここで、「蛍光体層4の発光装置の光の射出面側」とは、蛍光体層4の厚さ方向とは垂直方向の面のうち、光を発光装置の外部に射出するほうの面の側、つまり、図4を用いて説明すると、蛍光体層4の上方を意味する。また、「蛍光体層4の半導体発光素子側」とは、蛍光体層4の厚さ方向とは垂直方向の面のうち、光を発光装置の内部に射出するほうの面の側、つまり、図4を用いて説明すると、蛍光体層4の下方を意味する。
バンドパスフィルター9は、所定の波長を持つ光のみ透過する性質を持っており、半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を透過し、かつ、蛍光体が発する光の少なくとも一部を反射するバンドパスフィルターをパッケージ3と蛍光体層4の間に備えることにより、蛍光体から発せられた蛍光が再度パッケージ内へ入光することを防ぐことができ、発光装置の発光効率を高めることができる。一方、半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を反射し、かつ、蛍光体が発する光の少なくとも一部を透過するバンドパスフィルターを蛍光体層4の発光装置の光の射出面側に備えることにより、蛍光体に吸収されず通過した半導体発光素子が発した光を再び蛍光体層に戻して蛍光体を励起させることができ、発光装置の発光効率を高めることができる。上記バンドパスフィルターは、半導体発光素子2に応じて、適宜選択される。また、図4のように、半導体発光素子を平面状に複数配置することで、半導体発光素子から発せられた光のうち、バンドパスフィルターの厚さ方向に入射する光の割合を増やすことができ、前記バンドパスフィルターをより効率的に利用することができる。
また、図5のように、蛍光体層4は、発光スペクトルが異なる、たとえば、色温度が異なるA領域4a、およびB領域4bの2つの領域を有し、蛍光体層4の大きさは、パッケージ3の開口部の大きさよりも大きく設計される。そして、パッケージ3の開口部よりも面積の大きな蛍光体層4を、パッケージ3の開口部を覆いつつ水平摺動することで(図中矢印8は蛍光体層4の水平摺動方向の例)、半導体発光素子2からA領域及びB領域に照射される光の割合を調整し、発光装置1から射出される白色光の色温度を調整することができる。蛍光体層4を水平摺動せず、パッケージ3を水平摺動することでも良い。
例えば、蛍光体層のA領域4aを発光色の色温度が6500Kの高色温度領域とし、B領域4bを発光色の色温度が2800Kの低色温度領域とし、A領域およびB領域の面積をパッケージの開口部とそれぞれ同じ面積とした場合の発光装置1においては、パッケージ3の開口部を蛍光体層のA領域4aで全て覆う場合には色温度6500Kの青白い白色光が射出される。パッケージ3の開口部をA領域4aとB領域4bでおおよそ半分ずつ覆う場合には、2800Kと6500Kの中間である4600K程度の色温度を有する白色光が射出される。一方、パッケージ3の開口部をB領域4bで全て覆う場合には、色温度2800Kの電球色の白色光が射出される。このように、パッケージ3の開口部を覆う蛍光体層の領域を移動させることで、連続的に発光色の色温度を調整することができるので、所望の色温度の光を射出する発光装置とすることができる。
次に、図6に、半導体発光素子2、パッケージ3、蛍光体層4の配置についてのその他の実施形態の模式図を示す。
図6(a)は図1の実施形態であり、蛍光体層4をパッケージ3の開口部に配置する形態である。蛍光体層4またはパッケージ3を矢印方向に移動することができるよう設置されている。半導体発光素子2から発せられた光は蛍光体層4で蛍光となり、装置外部に放出される。
図6(b)は、半導体発光素子2の周囲を蛍光体層4で覆うように配置する形態である。蛍光体層4を矢印方向に移動させることができ、パッケージ3を矢印方向に移動させることができるように設置されている。半導体発光素子2から発せられた光は蛍光体層4で蛍光となり、装置外部に放出される。
図6(c)は、パッケージ3の表面に蛍光体層4を配置し、半導体発光素子2は、開口部に備える透光部材により保持され、図中下方に光を発するように配置する形態である。蛍光体層4をパッケージ3の凹部の形状に沿って矢印方向に移動させることができ、半導体発光素子2を矢印方向に移動させることができるように設置されている。半導体発光素子2から発せられた光は、蛍光体層4で蛍光となり、該蛍光は反射材を含むパッケージ3により反射され、装置外部に放出される。
図6に示す本発明の形態は、いずれも半導体発光素子2と蛍光体層4の距離が離れており、その距離は0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましく、1mm以上が特に好ましく、500mm以下であることが好ましく、300mm以下がより好ましく、100mm以下がさらに好ましく、50mm以下が特に好ましい。このような形態とすることで、蛍光体単位面積当たりの励起光を弱くし蛍光体の光劣化を防止することができる。また、このような形態とすることで、半導体発光素子と電極とをボンディングワイヤを用いて接続した場合であっても、蛍光体層から発せられた熱がボンディングワイヤ付近まで伝熱することを抑止でき、また、蛍光体層にクラックが生じてもその引張り力がボンディングワイヤまで伝達することを抑止できるので、結果として、ボンディングワイヤの断線を防ぐことができる。
以下、実験例を示して本発明について更に具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することができる。なお、実験例における蛍光体の粒子径・粒度分布の測定、蛍光体層の厚さの測定、発光装置の発光スペクトルの測定は、以下の方法で行った。
[粒子径・粒度分布の測定]
体積平均メディアン径D50vは、頻度基準粒度分布曲線の強度より計算し得た積算値が50%のときの粒子径値から得た。前記頻度基準粒度分布曲線は、レーザー回折・散乱法により粒度分布を測定し得た。
具体的には、超純水中に蛍光体を入れ、超音波分散器((株)カイジョ製)を用いて周波数を19KHz、超音波の強さを5Wとし、25秒間試料を超音波で分散させた後に、フローセルを用いて光軸上の初期透過率を88%から92%の範囲に調整し、モニターにて凝集していないことを確認した上で、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所 LA−300)により、粒径範囲0.1μm〜600μmにて測定し得た。
なお、体積基準の平均粒子径Dvは前記頻度基準粒度分布曲線からΣ(v/d)/Σvの計算式より算出し、個数基準の平均粒子径Dnは前記頻度基準粒度分布曲線からΣ(v/d2)/Σ(v/d3)の計算式より算出した。なおここでdは各粒径チャンネルの代表値、vはチャンネルごとの体積基準のパーセントである。
[蛍光体層の厚さの測定]
蛍光体層の厚さは、蛍光体層が塗布されている基板と蛍光体層を合わせた厚さをマイクロメーターで測定し、基板から蛍光体層を剥がしたのち基板の厚さを測定することで計算した。なお、厚さの最大値と最小値の差は、任意の異なる4点の膜厚を測定することで計算した。
[発光装置の発光スペクトルの測定]
半導体発光装置に20mAの電流を通電し、ファイバマルチチャンネル分光器(オーシャンオプティクス社製USB2000(積算波長範囲:200nm〜1100nm、受光方式:積分球(直径1.5インチ))を用いて、発光スペクトルを測定した。
<体積充填率と全光束の、シミュレーションによる検討>
[実験例1]
図11に示す発光装置において、蛍光体層中の蛍光体の体積充填率を変化させた場合の全光束の値をシミュレーションにより検討した。
具体的には、半導体発光素子としては発光ピーク波長が450nmの青色LEDを用いて、蛍光体層としては蛍光体をバインダー樹脂中に均一に分散保持されたものを用いて、それらが0.5mmの距離をおいて離間して配置された発光装置とした。蛍光体層に含有される蛍光体としては、Ca3(Sc,Mg)2Si312:Ceで表されるピーク波長が514nmのCSMS蛍光体(体積基準のメディアン径:12μm)および(Sr,Ca)AlSiN3:Euで表されるピーク波長が630nmのSCASN蛍光体(体積基準のメディアン径:10μm)を用い、蛍光体層に用いられているバインダー樹脂としてはシリコーン樹脂(東レダウコーニング社製OE6336)を用いて、いずれの体積充填率においても発光装置から発せられる光の色度が相関色温度が5500Kの黒体輻射上となるように、適宜蛍光体混合比を調整した。なお、蛍光体層と半導体発光素子の間の空間は空気層とした。
蛍光体層中の蛍光体の体積充填率を変化させた場合の全光束の値のシミュレーション結果を図12に示す。図12から明らかなように、体積充填率が2%〜7%の範囲では、体積充填率の増加とともに全光束が急激に増加しているのに対して、7%〜15%の範囲では体積充填率の増加に対して全光束は緩やかに増加しており、15%以上、特に20%以上では体積充填率の増加に対して全光束はほとんど増加しなくなっている。つまり、体積充填率を15%以上、特に20%以上にすれば、封止樹脂による光吸収の影響を最大限に抑えることが可能となり、発光装置の発光効率を向上させることができる。
<体積充填率と全光束の、実測による検討>
[実験例2]
半導体発光素子モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
半導体発光素子モジュールとして、サファイア基板を用いて形成された350μm角、主発光ピーク波長405nmのInGaN系LEDチップ1個を、シリコーン樹脂ベースの透明ダイボンドペーストを用いて、3528SMD型PPA樹脂パッケージのキャビティ底面上に接着した。接着後、150℃、2時間の加熱によりダイボンドペーストを硬化させたうえで、直径25μmのAu線を用いてLEDチップ側の電極とパッケージ側の電極とを接続した。ボンディングワイヤは2本とした。
蛍光体としては、Sr5-bBab(PO43Cl:Euで表されるピーク波長が450nmのSBCA蛍光体(体積基準のメディアン径D50v:11μm、Dv/Dn=1.73)、Ba3Si6122:Euで表されるピーク波長が535nmのBSON蛍光体(体積基準のメディアン径D50v:20μm、Dv/Dn=1.32)、およびCaAlSi(N,O)3:Euで表されるピーク波長が630nmのCASON蛍光体(体積基準のメディアン径D50v:18μm、Dv/Dn=1.50)を用い、バインダー樹脂としてはポリエステルウレタン樹脂(帝国インキ社製GLS−HF(メジウム))を用いて、蛍光体層中における蛍光体の含有量が体積充填率で35%となるように、また、発光装置から発せられる光の相関色温度が約5800Kとなるように、適宜蛍光体混合比を調整した。
蛍光体層の作製は、まず所定量のバインダー樹脂と前記3種類の蛍光体とを同一容器に入れ、あわとり練太郎(シンキー社製)によって混合攪拌したものを、スクリーン印刷機(奥原電気社製ST−310F1G)を用いて厚さ100μmのPET樹脂上に複数回塗布し、それを150℃、30分の加熱によって乾燥させて樹脂を固化させることで作製した。
上記半導体発光素子モジュールの光出射面(パッケージの開口部)と蛍光体層を密着させ、半導体発光素子の上面と蛍光体層の下面とが0.85mmの距離をおいて離間して配置されている発光装置を作製した。なお、蛍光体層と半導体発光素子の間の空間は空気層とした。
得られた発光スペクトルより算出された各種発光特性の値(色度座標(Cx,Cy)、相関色温度、全光束)を、表1に示す。
[実験例3]
蛍光体層中における蛍光体の含有量が体積充填率で21%となるようにした以外は実験例2と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その発光スペクトルを測定した。
得られた発光スペクトルより算出された各種発光特性の値(色度座標(Cx,Cy)、相関色温度、全光束)を、表1に示す。
[実験例4]
蛍光体層中における蛍光体の含有量が体積充填率で12%となるようにした以外は実験例3と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その発光スペクトルを測定した。
得られた発光スペクトルより算出された各種発光特性の値(色度座標(Cx,Cy)、相関色温度、全光束)を、表1に示す。なお、実験例2〜4で得られた全光束の値は、実験例4で得られた数値を100とした場合の相対値である。
Figure 2011228673
表1から明らかなように、図12のシミュレーション結果と同様に、蛍光体の体積充填率を増加させることによって全光束が増加することが確認された。これは、蛍光体層中における蛍光体の体積充填率が増加するに伴い、蛍光体層において蛍光体によって励起されない半導体発光素子からの光を減らすことができ、さらに、封止樹脂の使用量を減らすことにより封止樹脂によって吸収される光の割合を減らすことができているからであると考えられる。
なお、実験例2〜4のいずれにおいても、SBCA蛍光体、BSON蛍光体およびCASON蛍光体からなる蛍光体混合物のDv/Dn比は2.19であった。つまり、このように比較的粒度分布の幅広い蛍光体混合物を用いているので、体積充填率が高い蛍光体層を作製することができている。なお、前記蛍光体混合物の頻度基準粒度分布曲線におけるピークの数は1つであった。
さらには、実験例2の蛍光体層においては、蛍光体層の厚さの最大値と最小値の差は4μmとなっており、前記蛍光体混合物の体積基準のメディアン径D50v(=13.6μm)の0.3倍程度であり、非常に均一な蛍光体層を作製することができている。
<蛍光体層の厚さと全光束の、実測による検討>
[実験例5]
蛍光体層中における蛍光体の含有量が体積充填率で24%となるようにし、相関色温度を2800Kにし、PET樹脂上への塗布回数を1回にした以外は実験例3と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例6]
PET樹脂上への塗布回数を2回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例7]
PET樹脂上への塗布回数を3回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例8]
PET樹脂上への塗布回数を4回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例9]
PET樹脂上への塗布回数を5回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例10]
PET樹脂上への塗布回数を6回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その全光束を測定した。
[実験例11]
PET樹脂上への塗布回数を7回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その発光スペクトルを測定した。
[実験例12]
PET樹脂上への塗布回数を8回にした以外は実験例5と同様にして、半導体発光モジュールと蛍光体層とを備える発光装置を作製し、その発光スペクトルを測定した。
得られた発光スペクトルより算出された発光特性の値(全光束)および平均層厚の結果を、表2及び図13に示す。
Figure 2011228673
表2及び図13から明らかなように、メディアン径(=17.0μm)に対する相対平均層厚が約1倍〜約4倍の範囲では、相対平均層厚の増加とともに全光束が急激に増加しているのに対して、約4倍〜約10倍の範囲では、相対平均層厚の増加とともに全光束が徐々に減少している。これは、約1倍〜約4倍の範囲では、蛍光体の使用量の増加に伴って発光量が増加するが、約4倍〜約10倍の範囲では、蛍光体の使用量の増加に伴う発光量の増加よりも、蛍光体の使用量の増加に伴う自己吸収及び/又はカスケード励起の増加による寄与のほうが大きくなっているのだと考えられる。
本発明は光を用いる分野において用いることができ、例えば屋内及び屋外の照明などに好適に用いることができる。なお、本発明は特定の態様を例示して説明したが、本発明の範囲から外れることなく実施形態の変更が可能であることは、当業者は容易に理解できる。
1 発光装置
2 半導体発光素子
3 パッケージ
3a 配線基板
4 蛍光体層
4a A領域
4b B領域
5 透光性基板
6a 第1発光部材
6b 第2発光部材
6c 第3発光部材
7a 第1の蛍光体
7b 第2の蛍光体
8 摺動方向
9 バンドパスフィルター
10 空気層

Claims (16)

  1. 半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
    (i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
    (ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体を含み、
    (iii)前記蛍光体層は、前記蛍光体を体積充填率で15%以上含有しており、
    (iv)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下である
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 前記蛍光体層は、前記蛍光体の体積基準のメディアン径D50vの2倍以上10倍以下の厚さを有していることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記蛍光体は、前記体積基準のメディアン径D50vが2μm以上30μm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
    (i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
    (ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体を含み、
    (iii)前記蛍光体層は、前記蛍光体の体積基準のメディアン径D50vの2倍以上10倍以下の厚さを有しており、
    (iv)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下である
    ことを特徴とする発光装置。
  5. 前記蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、前記蛍光体層の体積基準のメディアン径D50v以下であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 半導体発光素子と、蛍光体層とを有して構成される発光装置であって、
    (i)前記半導体発光素子は350nm以上520nm以下の波長を有する光を発し、
    (ii)前記蛍光体層は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて、前記半導体発光素子が発する光よりも長波長光を発しうる蛍光体を含み、
    (iii)前記蛍光体層において、前記蛍光体の体積基準の平均粒子径Dvと個数基準の平均粒子径Dnの比(Dv/Dn)が1.2以上25以下であり、
    (iv)前記蛍光体層は、最大厚さ及び最小厚さの差が、前記蛍光体層の体積基準のメディアン径D50v以下である
    ことを特徴とする発光装置。
  7. 前記蛍光体層は、バインダー樹脂を含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記蛍光体は、発光スペクトルにおける発光波長領域と、励起スペクトルにおける励起波長領域とで波長範囲が重複していることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記蛍光体は、前記半導体発光素子が発する光により励起されて前記半導体発光素子が発する光よりも長波長の第1の光を発しうる第1の蛍光体と、前記半導体発光素子が発する光により励起されて前記第1の光よりも長波長の第2の光を発しうる第2の蛍光体とを含有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記第2の蛍光体は、前記第1の光により励起されて前記第1の光よりも長波長の第2の光を発しうる蛍光体であることを特徴とする、請求項9に記載の発光装置。
  11. 前記第1の蛍光体のD50vの値と、前記第2の蛍光体のD50vの値との差が1μm以上であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の発光装置。
  12. 前記蛍光体層は第1発光部材及び第2発光部材を備え、
    (i)前記第1発光部材は、前記第1の蛍光体を含有し、
    (ii)前記第2発光部材は、前記第2の蛍光体を含有し、
    (iii)前記蛍光体層において第1発光部材及び第2発光部材は、蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に、各々別の部材として形成されていることを特徴とする、請求項9乃至11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 前記発光装置は、前記半導体発光素子と前記蛍光体層との間の距離が0.1mm以上500mm以下であることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光装置。
  14. 前記発光装置は、前記半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を反射し、かつ、前記蛍光体が発する光の少なくとも一部を透過するバンドパスフィルターを、前記蛍光体層の発光装置の光の射出面側に備えることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の発光装置。
  15. 前記発光装置は、前記半導体発光素子が発する光の少なくとも一部を透過し、かつ、前記蛍光体が発する光の少なくとも一部を反射するバンドパスフィルターを、前記蛍光体層の前記半導体発光素子側に備えることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置。
  16. 前記蛍光体層は発光スペクトルが異なるA領域とB領域とを含み、前記発光装置は、前記蛍光体層又は前記半導体発光素子が蛍光体層の厚さ方向に対して垂直の方向に移動することで、前記半導体発光素子からA領域及びB領域に照射される光の割合を調整することが可能であることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の発光装置。
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