JP6201848B2 - 蛍光体、蛍光体含有組成物、発光装置、照明装置及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
また、白色LED用ではなく、液晶ディスプレイなどのバックライトとして使用した場合、色再現範囲が広くなる冷陰極蛍光ランプ用の青色発光蛍光体として特許文献2では、Eu2+付活アルカリ土類クロロ燐酸塩系蛍光体について開示されている。
また、本発明者等は、特許文献1及び2に記載の蛍光体を、波長380nmから430nmに発光ピークを有するLEDチップを含む発光装置に用いた際、経時的な発光色のカラーシフトが生じたり、発光装置の光束維持率が十分でない場合があることを見出した。
更に、Eu2+付活アルカリ土類クロロ燐酸塩系蛍光体は、粉体輝度が十分ではなく、これを用いた発光装置の発光効率が十分でないことも見出した。
つまり、特許文献2に記載のアルカリ土類クロロリン酸塩蛍光体は、その用途が、従来の蛍光ランプより励起波長がより短波長の紫外線(例えば波長185nmの紫外線)で励起することを考慮した冷陰極蛍光ランプである為、付活剤であるユーロピウム(Eu)濃度は、最大でも0.27モルである。
一方、本発明の蛍光体は、主に、上記蛍光ランプより長波長の紫外線又は紫光を発するLEDチップで励起されるアルカリ土類クロロリン酸塩蛍光体であり、そのEu濃度は少なくとも0.3モル以上である。
尚、従来において、Eu濃度が、0.3モル以上であるアルカリ土類クロロリン酸塩蛍光体において、そのLED光束維持率や経時的なカラーシフトを抑制することについて検討した例はない。
つまり、該文献には、アルカリ土類クロロリン酸塩蛍光体を、励起光が短波長の紫外線(例えば波長185nmの紫外線)を含まないLEDに用いた場合における課題は存在しない。
本発明はまた、本発明の蛍光体と、380nmから430nmに発光ピークを有するLEDチップとを用いて、経時的な発光色のカラーシフトが生じにくく、光束維持率が良好な発光装置を提供することを課題とする。
更に、本発明は、この発光装置を用いて、高品質の照明装置および液晶表示装置を提供する。
(SraBabEuc)(PO4)6Cl2 [1]
(式[1]中、a、b、c及びdは、それぞれ下記の範囲の値である。
1≦a≦9.68
0.02<b≦3
0.3≦c≦2
a+b+c=10)
380nmから430nmの波長域の光を放出する半導体発光素子と、蛍光体とを含み、該半導体発光素子が放出する光を該蛍光体で波長変換した光を発生させる、蛍光体変換型の発光装置において、該蛍光体が、上記本発明の蛍光体であることを特徴とする発光装置、
上記本発明の発光装置を光源として含むことを特徴とする照明装置、
並びに
上記本発明の発光装置を光源として含むことを特徴とする液晶表示装置、
に存する。
また、本発明によれば、本発明の蛍光体を含むことで、380nmから430nmに発光ピークを有するLEDチップを含む発光装置に用いた際、経時的な発光色のカラーシフトが生じにくく、光束維持率が良好である発光装置を提供することが可能となる。
更に、本発明によれば、高品質の該発光装置を有する照明装置および液晶表示装置を提供することが可能となる。
また、本明細書中の蛍光体の組成式において、各組成式の区切りは読点(、)で区切って表す。また、カンマ(,)で区切って複数の元素を列記する場合には、列記された元素のうち一種又は二種以上を任意の組み合わせ及び組成で含有していてもよいことを示している。例えば、「(Ca,Sr,Ba)Al2O4:Eu」という組成式は、「CaAl2O4:Eu」と、「SrAl2O4:Eu」と、「BaAl2O4:Eu」と、「Ca1−xSrxAl2O4:Eu」と、「Sr1−xBaxAl2O4:Eu」と、「Ca1−xBaxAl2O4:Eu」と、「Ca1−x−ySrxBayAl2O4:Eu」とを全て包括的に示しているものとする(但し、前記式中、0<x<1、0<y<1、0<x+y<1)。
本発明の蛍光体は、下記式[1]で表される組成を有し、後述の被覆物質で被覆されていることを特徴とする。
(SraBabEuc)(PO4)6Cl2 [1]
(式[1]中、a、b、c及びdは、それぞれ下記の範囲の値である。
1≦a≦9.68
0.02<b≦3
0.3≦c≦2
a+b+c=10)
尚、Sr及びBaは、各々、一部その他の元素、例えば、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)元素等を含有していてもよい。
bは、通常0.02<b≦3を満たす数であり、その下限値は、好ましくは0.05、より好ましくは0.1、またその上限値は、好ましくは2.7、より好ましくは2.5である。
cは、通常0.3≦c≦2を満たす数であり、その下限値は、好ましくは0.5、より好ましくは0.7、またその上限値は、好ましくは1.7、より好ましくは1.5である。
尚、a、b、cは、a+b+c=10を満たす。
a、b、cが上記範囲内であると、得られる蛍光体が、青色から緑色発光を有し、且つ発光輝度が良好な点で好ましい。
本発明の蛍光体において、前記式[1]で表される蛍光体(即ち、後述のコア蛍光体)は、イットリウム(Y)、ランタン(La)、ルテチウム(Lu)およびガドリニウム(Gd)からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素(以下、「被覆元素」という。)を含む化合物(以下、「被覆物質」という。)で被覆されている。
中でも被覆物質は、イットリウム元素及び/又はランタン元素を含むことが好ましい。即ち、被覆元素はY及び/又はLaであることが好ましい。
尚、これら酸化物、水酸化物、炭酸塩及び蓚酸塩は、復塩や水和物であってもよい。
また、異なる被覆元素の被覆物質を用いる場合、各々1種の被覆物質でもよく、異なる2種以上の被覆物質を併用してもよい。例えば、被覆元素として、YとLaを含む場合、酸化イットリウムと水酸化ランタンとの組合せであってもよく、酸化イットリウム及び水酸化イットリウムと水酸化ランタンなどの組み合わせであってもよい。
例えば、蛍光体を、先ず酸化イットリウムで被覆後、酸化ランタンで更に被覆してもよい。
異なる2種以上の被覆物質を用いる場合、その混合割合は、本発明の効果を損なわない限り任意である。
被覆物質による被覆量が上記範囲内であると、得られる蛍光体の発光効率を低下させることなく、発光装置に用いた場合の発光効率や発光色の経時的な変化が少なくなる点で好ましい。
なお、被覆物質による被覆量は、後述のコア蛍光体への被覆物質による被覆処理に用いた被覆物質ないしは被覆元素化合物の使用量から算出することができる。
<励起スペクトル>
本発明の蛍光体の励起スペクトルの発光ピークは、通常200nm以上、好ましくは250nm以上、より好ましくは380nm以上、また、通常430nm以下、好ましくは420nm以下、より好ましくは410nm以下の波長範囲に存在する。
即ち、本発明の蛍光体は、通常波長200〜430nm、好ましくは380〜430nm、より好ましくは380〜420nm、最も好ましくは380〜410nmの紫外線から紫色領域の光で励起される。
また、その励起スペクトルの発光ピーク波長は、通常430nm以下、好ましくは350nm以下にある。
本発明の蛍光体は、好ましくは下記式(I)を満たす(以下、式(I)で算出される値を「励起強度比」と称す場合がある。)。
I430/I380≧0.35 (I)
(上記式(I)中、
I430は、励起スペクトルにおいて、励起波長430nmでの発光強度を表し
I380は、励起スペクトルにおいて、励起波長380nmでの発光強度を表す。)
式(I)の下限値は、好ましくは0.37、より好ましくは0.4である。
式(I)で算出される励起強度比が上記下限以上であると、紫外線または紫光で励起した時に高い発光輝度が得られるため好ましい。
なお、励起強度比の上限値については、励起強度比が大きいほど蛍光体が紫外線あるいは紫光でより励起されやすくなるため、特に制限はないが、通常1である。
本発明の蛍光体は、波長405nmの光で励起した場合における発光スペクトルの発光ピークが、通常420nm以上、好ましくは430m以上、また好ましくは500nm以下、より好ましくは490nm以下の波長範囲に存在する。即ち、本発明の蛍光体は青色から青緑色の発光色を有するものである。
<CIE色度座標>
本発明の蛍光体のCIE色度座標のx値は、通常0.120以上、好ましくは0.130以上、より好ましくは0.140以上であり、通常0.200以下、好ましくは0.180以下、より好ましくは0.160以下である。
また、本発明の蛍光体のCIE色度座標のy値は、通常0.028以上、好ましくは0.07以上であり、通常0.300以下、好ましくは0.250以下である。
上記範囲内であると、画像表示装置に用いた場合、色再現範囲が広くなる点で、また照明装置に用いた場合、演色性が高くなる点で、好ましい。
本発明の蛍光体の重量メジアン径(d50)は、通常10μm以上、中でも11μm以上、また、通常30μm以下、中でも25μm以下の範囲であることが好ましい。重量メジアン径が小さ過ぎると、輝度が低下し、蛍光体粒子が凝集してしまう傾向がある。一方、重量メジアン径が大き過ぎると、塗布ムラやディスペンサー等の閉塞が生じる傾向がある。
なお、蛍光体の重量メジアン径(d50)は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
本発明の蛍光体は、前記式[1]の組成となるように、各蛍光体原料を混合し、得られた蛍光体原料混合物を焼成して、被覆物質による被覆前の蛍光体(以下、「コア蛍光体」と称す場合がある。)を製造し、このコア蛍光体に被覆物質による被覆処理を施すことによって製造することができる。
例えば、前記式[1]で表される組成を有する蛍光体を製造する場合、Sr元素の原料(以下適宜「Sr源」という)、Ba元素の原料(以下適宜「Ba源」という)、P元素の原料(以下適宜「P源」という)、O元素の原料(以下適宜「O源」という)、Cl元素の原料(以下適宜「Cl源」という)、Eu元素の原料(以下適宜「Eu源」という)から必要な組み合わせを混合し(混合工程)、得られた混合物を焼成し(焼成工程)、得られた焼成物を、必要に応じて、分散・分級や洗浄し(後処理工程)、得られたコア蛍光体を被覆物質で表面処理(被覆工程)することにより製造することができる。
尚、蛍光体原料混合物を焼成する工程において、後述のようにアルカリ土類金属(例えばSr、Ba)およびClを前記式[1]の組成比率より過剰に存在させることで、本発明の蛍光体が得られやすい点で好ましい。
本発明の蛍光体の製造方法において使用される蛍光体原料としては、公知のものを用いることができる。
本発明の蛍光体を製造する際には、通常、目的組成が得られるように蛍光体原料を秤量し、ボールミル等を用いて充分に混合し、蛍光体原料混合物を得る(混合工程)。
(A)例えばハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機、又は、乳鉢と乳棒等を用いる粉砕と、例えばリボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機、又は、乳鉢と乳棒を用いる混合とを組み合わせ、前述の蛍光体原料を粉砕混合する乾式混合法。
(B)前述の蛍光体原料に水等の溶媒又は分散媒を加え、例えば粉砕機、乳鉢と乳棒、又は蒸発皿と撹拌棒等を用いて混合し、溶液又はスラリーの状態とした上で、噴霧乾燥、加熱乾燥、又は自然乾燥等により乾燥させる湿式混合法。
本発明の蛍光体を製造する際には、蛍光体原料を焼成する工程で、アルカリ土類金属化合物(例えばSr、Baの炭酸塩)および塩素化合物を存在させることが好ましい。ここで、用いられるアルカリ土類金属化合物および塩素化合物は、フラックス(成長補助剤)として用いられ、従って、前記式[1]の組成比率より過剰にアルカリ土類金属元素および塩素元素が存在することになる。
その為、本発明におけるアルカリ土類金属化合物および塩素化合物は、フラックスとしての効果を有するものではあれば特に制限はなく、有機物、無機物のいずれでもよいが、好ましくは焼成時にアルカリ土類金属塩化物の形に変化する物質が好ましい。
これらは水和物の形になっていてもよい。
更に、フラックスとして過剰に添加するアルカリ土類金属化合物と塩素化合物の使用比率は、フラックスとして過剰に添加するアルカリ土類化合物と塩素化合物中に含まれる全塩素の元素量(モル量)に対する全アルカリ土類金属元素量(モル量)の比率(アルカリ土類金属元素/塩素元素)は、通常1.5以上、好ましくは1.8以上、また通常2.5以下、好ましくは2.2以下である。
上記範囲内であると、本発明の蛍光体が得られやすく、得られる蛍光体の発光輝度が高い点で好ましい。
蛍光体原料混合物の焼成温度は、通常800℃以上、1500℃以下の温度範囲で、組成により適宜設定すればよい。焼成温度としては850℃以上が好ましく、また、1400℃以下が好ましい。
焼成工程における焼成雰囲気は、本発明の蛍光体が得られる限り任意であるが、通常は、中性から還元性雰囲気である。具体的には、窒素ガス雰囲気、水素ガス含有窒素ガス雰囲気が挙げられ、中でも水素ガス含有窒素ガス雰囲気が好ましい。水素ガス含有窒素ガス雰囲気中の水素ガス含有量は、通常1体積%以上、10体積%以下の濃度範囲で、組成により適宜設定すればよい。水素ガス含有量は、3体積%以上が好ましく、また、8体積%以下が好ましい。
なお、焼成雰囲気の酸素ガス含有量は、供給するガスの露点で管理され、通常露点30℃以下、好ましくは10℃以下にするとよい。
(洗浄工程)
前記蛍光体原料混合物を焼成する工程の後に、焼成物を洗浄する工程(洗浄工程)を有するのが好ましい。
特に、本発明の蛍光体とする際に、フラックスとして前記式[1]の組成比率より過剰にアルカリ土類金属化合物および塩素化合物を用いた場合、焼成物中に、フラックスの焼成残留分を主とする不純物や原料の未反応分が蛍光体中に残留したり、副反応分などが蛍光体中に生成する傾向にある。
特性向上のためには、フラックスや原料の残留分や焼成時に生成した不純物をできる限り除去する必要がある。
上記範囲内であると、蛍光体中のフラックスや原料の残留分や焼成時に生成した不純物を効率よく除去することができる。
ここで、洗浄操作としては、上記の洗浄水中に蛍光体を浸漬して洗浄する方法が挙げられるが、この浸漬中、静置しても構わないが、作業効率の観点から、洗浄時間を短縮することができる程度に攪拌することが好ましい。また、通常、室温(25℃程度)で作業を行うが、必要に応じて洗浄水を加熱すると不純物の溶解度が高くなり洗浄時間や回数を削減できるのでより好ましい。
洗浄工程において、洗浄水に蛍光体を浸漬して洗浄する作業を行った後、濾過を行うことが好ましい。
得られる焼成物は、粒状又は塊状となる。これをボールミルや振動ミル、ジェットミル等の一般的な分散機を使用して所定の粒度に分散する。分散機の選択は焼成物の硬さに応じて選定されるが分散の強さから水分散ボールミルを用いるのが好ましく、分散媒として用いるボールはアルミナやジルコニアといった蛍光体を着色させない材質のものを選定するのがより好ましい。
焼成物は分散する前に篩を通過させ粒径を揃えることで、分散後の発光効率の低下を抑えることができるのでより好ましい。
なお分散工程を経ずに、焼成物を目開き48μm程度の篩分級処理し、篩を通過した粉末を次工程に供しても構わない。
焼成工程で得られた焼成物は、必要に応じてボールミル等による分散と目開き15〜60μmの篩や、水簸による分級によって、粗大粒子や微細粒子を除去する分級操作を組み合わせて、所望の粒径および粒度分布になるように調整する。蛍光体は、その重量メジアン径d50が30μm以下、特に10〜30μmとなるように処理するのが好ましい。
本発明の蛍光体の製造においては、上述の各工程を経て得られたコア蛍光体を、前述の被覆物質で被覆する処理を行う。
なお、以下の(i)〜(iii)において、スラリーの調製に用いる溶媒としては水が取扱い上好ましいが、例えばエタノールなどのアルコールやアセトンなどの有機溶媒を使用してもよい。
(i) 蛍光体(即ち、コア蛍光体)と所定量の被覆物質の微粉末を溶媒中で混合して蛍光体スラリーとし、このスラリーを十分に混合した後、脱水、乾燥する。
(ii) 蛍光体(即ち、コア蛍光体)スラリー中に、化学反応により被覆物質を生成し得る被覆元素イオンを含有する溶液を投入して十分に混合した後、脱水、乾燥する。
(iii) 蛍光体(即ち、コア蛍光体)スラリー中に、被覆元素化合物の水溶液を投入して十分に混合し、更に、該被覆元素イオンと化学反応して被覆物質を生成し得るに十分な対イオンを含む水溶液を添加し、必要に応じてスラリーのpHを調整することで被覆物質を蛍光体表面に沈積、付着させた後、脱水、乾燥する。
具体的には、蛍光体の平均粒子径(ここでは、重量メジアン径d50)に対し、付着した被覆物質の平均粒子径が、1/10以下であることが好ましく、また下限としては1/50以上の範囲であることが好ましい。
また、異なる2種以上の被覆物質の付着を同時に行うことにより「混合被覆」された本発明の蛍光体を製造することができる。例えば、被覆物質Aと被覆物質Bを同時に付着させると、混合被覆となる。
さらに、これらの付着方法を組み合わせることで「層状被覆」と「混合被覆」が組み合わさった蛍光体を製造することができる。
本発明の蛍光体は、液体媒体と混合して用いることもできる。特に、本発明の蛍光体を発光装置等の用途に使用する場合には、これを液体媒体中に分散させた形態で用いることが好ましい。本発明の蛍光体を液体媒体中に分散させたものを、適宜「本発明の蛍光体含有組成物」と呼ぶものとする。
上記蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体の種類に制限は無く、任意に選択することができる。また、蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体は、1種のみであってもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。更に、蛍光体含有組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、本発明の蛍光体以外の蛍光体を含有させてもよい。
本発明の蛍光体含有組成物に使用される液体媒体としては、該蛍光体の性能を目的の範囲で損なわない限りにおいて特に限定されない。例えば、所望の使用条件下において液状の性質を示し、本発明の蛍光体を好適に分散させるとともに、好ましくない反応を生じないものであれば、任意の無機系材料及び/又は有機系材料が使用できる。
これら、無機材料及び有機材料の具体例としては、例えば、特開2007−291352号公報の[蛍光体含有組成物]<液体媒体>の項に記載のものが挙げられる。
尚、液体媒体及び蛍光体の含有率も、上記公報に記載の態様が挙げられる。
本発明の発光装置(以下、適宜「発光装置」という)は、380nmから430nmの波長域の光を放出する半導体発光素子と、本発明の蛍光体とを含み、該半導体発光素子が放出する光を該蛍光体で波長変換して光を発生させる蛍光体変換型の発光装置であるが、より具体的には、第1の発光体(励起光源)としての、波長380〜430nmの範囲に発光ピークを有する半導体発光素子と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを有し、該第2の発光体として本発明の蛍光体の1種以上を、第1の蛍光体として含有するものである。ここで、本発明の蛍光体は、何れか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(a) 第1の発光体として、380nm以上430nm以下の波長範囲に発光ピークを有する半導体発光素子を用い、第2の発光体の第2の蛍光体として、530nm以上620nm以下の波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体を用いる。
(b) 第1の発光体として、380nm以上430nm以下の波長範囲に発光ピークを有する半導体発光素子を用い、第2の発光体の第2の蛍光体として、500nm以上580nm以下の波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体と、570nm以上780nm以下の波長範囲に発光ピークを有する少なくとも1種の蛍光体とを用いる。
<第1の発光体>
本発明の発光装置における第1の発光体は、後述する第2の発光体を励起する光を発光するものである。
第1の発光体の発光ピーク波長の具体的数値としては、通常200nm以上が望ましい。このうち、近紫外光を励起光として用いる場合には、通常300nm以上、好ましくは330nm以上、より好ましくは360nm以上、また、通常430nm以下の発光ピーク波長を有する発光体を使用することが望ましい。これは、発光装置の色純度の観点からである。
本発明において、第1の発光体としては、波長380〜430nmの範囲に発光ピークを有する半導体発光素子が用いられ、具体的には発光LEDや半導体レーザーダイオード(semiconductor laser diode。以下、適宜「LD」と略称する。)等が使用できる。
中でも、第1の発光体としては、GaN系化合物半導体を使用したGaN系LEDやLDが好ましい。なぜなら、GaN系LEDやLDは、この領域の光を発するSiC系LED等に比し、発光出力や外部量子効率が格段に大きく、本発明の蛍光体と組み合わせることによって、非常に低電力で非常に明るい発光が得られるからである。例えば、20mAの電流負荷に対し、通常GaN系LEDやLDはSiC系の100倍以上の発光ピーク強度を有する。GaN系LEDやLDにおいては、AlxGayN発光層(ここでx、yは、AlとGaの組成比率を表す。)、GaN発光層又はInwGazN発光層(ここでw、zは、InとGaの組成比率を表す。)を有しているものが好ましい。GaN系LEDにおいては、それらの中でもInxGayN発光層を有するものは発光ピーク強度が非常に強いので特に好ましく、GaN系LEDにおいては、InxGayN層とGaN層の多重量子井戸構造のものが発光ピーク強度は非常に強いので特に好ましい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、上述した第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する発光体であり、第1の蛍光体として前述の本発明の蛍光体を含有するとともに、その用途等に応じて適宜、後述する第2の蛍光体(赤色蛍光体、青色蛍光体、緑色蛍光体、橙色蛍光体、黄色蛍光体等)を含有する。ここで、本発明の蛍光体としては、本発明の蛍光体特有の組成と物性ないし特性を満足すればよく、発光色については特に制限はない。また、例えば、第2の発光体は、第1及び第2の蛍光体を封止材料中に分散させて構成される。
本発明の発光装置における第2の発光体は、第1の蛍光体として、少なくとも上述の本発明の蛍光体を含有する。本発明の蛍光体は、何れか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、第1の蛍光体としては、本発明の蛍光体以外にも、本発明の蛍光体と同色の蛍光を発する蛍光体(同色併用蛍光体)を用いてもよい。例えば、本発明の蛍光体が青色蛍光体である場合、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体と共に他種の青色蛍光体を併用することができる。
本発明の発光装置における第2の発光体は、その用途に応じて、上述の第1の蛍光体以外にも蛍光体(即ち、第2の蛍光体)を1種以上含有していてもよい。この第2の蛍光体は、第1の蛍光体とは発光ピーク波長が異なる蛍光体である。通常、これらの第2の蛍光体は、第2の発光体の発光の色調を調節するために使用されるため、第2の蛍光体としては第1の蛍光体とは異なる色の蛍光を発する蛍光体を使用することが多い。
例えば、第1の蛍光体が青色蛍光体である場合、第2の蛍光体としては、例えば橙色ないし赤色蛍光体、緑色蛍光体、黄色蛍光体等の青色蛍光体以外の蛍光体が用いられる。
第2の蛍光体として橙色ないし赤色蛍光体を使用する場合、当該橙色ないし赤色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
これら橙色ないし赤色蛍光体は、いずれか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第2の蛍光体として緑色蛍光体を使用する場合、当該緑色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常500nm以上、好ましくは505nm以上、より好ましくは510nm以上、また、通常580nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは560nm以下、更に好ましくは550nm以下の波長範囲にあることが好適である。
このような緑色蛍光体としては、(Lu,Y,La,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce、(Ba,Sr)3Si6O12N2:Eu、(Ba,Sr)2SiO4:Eu、Ca3Sc2Si3O12:Ce、CaSc2O4:Ce、(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO4)4Cl2:Eu、(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)2S4:Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)Si2O2N2:Eu、及びβ−(Si,Al)12(O,N)16:Eu等が挙げられる。
これら緑色蛍光体は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第2の蛍光体として黄色蛍光体を使用する場合、当該黄色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあることが好適である。
特に、RE3M5O12:Ce(ここで、REは、Y、Tb、Gd、Lu、La及びSmからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表し、Mは、Al、Ga、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表す。)で表されるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体等が挙げられる。
上記第2の蛍光体としては、1種類の蛍光体を単独で使用してもよく、2種以上の蛍光体を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、第1の蛍光体と第2の蛍光体との比率も、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。従って、第2の蛍光体の使用量、並びに、第2の蛍光体として用いる蛍光体の組み合わせ及びその比率等は、発光装置の用途等に応じて任意に設定すればよい。
本発明の発光装置において、上記第1及び/又は第2の蛍光体は、通常、封止材料である液体媒体に分散させて用いられる。
該液体媒体としては、前述の<蛍光体含有組成物>の項で記載したのと同様のものが挙げられる。
なお、これらの添加剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置は、上述の第1の発光体及び第2の発光体を備えていれば、そのほかの構成は特に制限されないが、通常は、適当なフレーム上に上述の第1の発光体及び第2の発光体を配置してなる。この際、第1の発光体の発光によって第2の発光体が励起されて(即ち、第1及び第2の蛍光体が励起されて)発光を生じ、且つ、この第1の発光体の発光及び/又は第2の発光体の発光が、外部に取り出されるように配置されることになる。この場合、第1の蛍光体と第2の蛍光体とは必ずしも同一の層中に混合されなくてもよく、例えば、第1の蛍光体を含有する層の上に第2の蛍光体を含有する層が積層する等、蛍光体の発色毎に別々の層に蛍光体を含有するようにしてもよい。
以下、本発明の発光装置について、具体的な実施の形態を挙げて、より詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能であるが、色再現範囲が広く、且つ、演色性も高いことから、中でも照明装置や画像表示装置、特に液晶表示装置の光源として、とりわけ好適に用いられる。
また、本発明の発光装置は、リモートフォスファーなどにも好適に用いられる。
本発明の発光装置を照明装置に適用する場合には、前述のような発光装置を公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、図3に示されるような、前述の発光装置4を組み込んだ面発光照明装置11を挙げることができる。
本発明の発光装置をカラー液晶表示素子を利用した液晶表示装置の光源として用いる場合には、その液晶表示装置の具体的構成に制限は無いが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、カラー液晶表示装置とする場合は、上記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑、青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより液晶表示装置を形成することができる。
励起スペクトル及び発光スペクトルは蛍光分光光度計FP6500(日本分光社製)で測定した。
発光スペクトルは、ピーク波長405nmの紫光(紫LED)で励起して測定し、ピーク波長を求めた。
また、励起スペクトルにおけるピーク波長を確認すると共に、励起波長430nm、380nmにおける発光強度をそれぞれI430、I380とし、励起強度比I430/I380を算出した。
x、y表色系(CIE 1931表色系)の色度座標は、上述の方法で得られたピーク波長405nmの励起光の発光スペクトルから、JIS Z8724に準じた方法で、JIS Z8701で規定されるXYZ表色系における色度座標xとyとして算出した。なお、輝度は、発光スペクトルにおいて、比較例1の蛍光体のXYZ表色系におけるY値を100とした際の相対値で表した。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて蛍光体の重量メジアン径d50を測定した。
作製した白色LEDに20mAの電流を印加して1000時間連続して点灯し、1000時間点灯後の光束を測定し、その光束の点灯直後における光束に対する割合(光束維持率)を下記式で算出した。
光束維持率=(1000時間点灯後の光束/点灯直後における光束)×100
<蛍光体の合成>
(蛍光体原料)
SrHPO4 :1.5553mol
Eu2O3 :0.1288mol
SrCO3 :0.2472mol
BaCO3 :0.2575mol
SrCl2・6H2O :0.2575mol
BaCl2 :0.2575mol
蛍光体原料として上記原料を十分に混合して得た蛍光体原料混合物を、坩堝に充填し、蓋をして、乾燥した水素ガス含有窒素ガス雰囲気中で最高温度965℃で昇降温時間を含めて12時間かけて焼成した。
次いで、焼成粉を分散、純水による洗浄、乾燥、篩分の処理を行い、その組成式が(Sr0.8Ba0.1Eu0.1)10(PO4)6Cl2で表されるEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体(以下、「コア蛍光体1」という。)を得た。
次に、コア蛍光体スラリー1中に水酸化イットリウムのスラリーを全量(160ml)添加し、さらにこのスラリーを十分に攪拌してから静置して、上澄み液を除去、水洗後、脱水を行って乾燥し、コア蛍光体1の100重量部に対して酸化イットリウム換算で1重量部のイットリウム化合物が表面に付着した実施例1のEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体を得た。
この実施例1の蛍光体の励起スペクトルのピーク波長は350nm以下にあり、励起強度比(I430/I380)は約0.60であった。
この実施例1の蛍光体に波長405nmの紫光を照射したときの発光輝度を測定したところ、相対輝度は194であった。
また、実施例1の蛍光体の重量メジアン径d50は11.3μmであった。
青色蛍光体として実施例1の蛍光体を用い、Eu2+付活アルカリ土類シリコンナイトライド系蛍光体((Ca,Sr)AlSiN3:Eu)(赤色蛍光体)及びEu2+付活アルミノシリコンオキシナイトライド系蛍光体(β−(Si,Al)12(O,N)16:Eu)(緑色蛍光体)を所定の混合比で混合してなる混合物を、シリコーン樹脂ND113D(三菱化学社製)100重量部に対し10重量部添加して分散させることにより蛍光体含有組成物を調製した。
なお、実施例1の青色蛍光体と(Ca,Sr)AlSiN3:Eu赤色蛍光体とβ−(Si,Al)12(O,N)16:Eu緑色蛍光体は、得られる白色LEDの発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40になるように、その混合比を調製した。
350μm角のInGaN系の近紫外LEDチップ(発光ピーク波長406nm)1個を3528SMD型PPA樹脂パッケージに実装し、この蛍光体含有組成物で封止することにより実施例1の白色LEDを得た。
この実施例1の白色LEDの光束維持率を求めたところ、光束維持率は98%であった。
実施例1と同様にして製造したコア蛍光体1の100gを純水400ml中に投入して十分に攪拌してスラリー(以下、「コア蛍光体スラリー2」という。)を調製した。
コア蛍光体スラリー1の代りにコア蛍光体スラリー2を用いたこと以外は実施例1と同様にしてコア蛍光体1に対して酸化イットリウム換算で1重量%のイットリウム化合物が表面に付着した実施例2のEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体を得た。
次に、青色蛍光体として実施例1の蛍光体の代りに実施例2の蛍光体を用いること以外は実施例1と同様にして、その発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40である実施例2の白色LEDを製造した。
この実施例2の白色LEDの光束維持率は表1に示す通りであった。
実施例1と同様にして製造したコア蛍光体1の100gと炭酸水素アンモニウム2.0gを純水400ml中に投入して十分に攪拌してスラリー(以下、「コア蛍光体スラリー3」という。)を調製した。
コア蛍光体スラリー3とは別に、酸化イットリウム2gを160mlの純水に分散させ、69重量%の硝酸3.3mlを添加して硝酸イットリウムの酸性水溶液を作製した。この硝酸イットリウム水溶液に重量28%アンモニア水6.7mlを滴下しpHが9になるように調整して、160mlの水酸化イットリウムのスラリーを作製した。
次に、コア蛍光体スラリー3中に上記の水酸化イットリウムのスラリーを全量(160ml)添加し、さらにこの蛍光体スラリーを十分に攪拌してから静置して、上澄み液を除去、水洗後、脱水を行って乾燥し、コア蛍光体1に対して酸化イットリウム換算で1重量%のイットリウム化合物が表面に付着した実施例3のEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体を得た。
次に、青色蛍光体として実施例1の蛍光体の代りに実施例3の蛍光体を用いること以外は実施例1と同様にして、その発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40である実施例3の白色LEDを製造した。
この実施例3の白色LEDの光束維持率は表1に示す通りであった。
酸化ランタン1gを150mlの純水に分散させ、酸化ランタンが溶解するまで69重量%の硝酸を添加して硝酸ランタンの酸性水溶液を作製した。この硝酸ランタン水溶液に28重量%アンモニア水を滴下しpHが9になるように調整して、水酸化ランタンのスラリーを作製した。
次に、実施例2と同様にして調製したコア蛍光体スラリー2中に上記の水酸化ランタンのスラリーを全量添加し、さらにこの蛍光体スラリーを十分に攪拌してから静置して、上澄み液を除去、水洗後、脱水を行って乾燥し、コア蛍光体1に対して酸化ランタン換算で1重量%のランタン化合物が表面に付着した実施例4のEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体を得た。
次に、青色蛍光体として実施例1の蛍光体の代りに実施例4の蛍光体を用いること以外は実施例1と同様にして、その発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40である実施例4の白色LEDを製造した。
この実施例4の白色LEDの光束維持率は表1に示す通りであった。
蛍光体原料として後掲の表2に示すものを表2に示す割合で用いたこと以外はそれぞれ実施例1と同様にして、その組成式が表1で表されるEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体を得た。
これら実施例5〜19の蛍光体の励起スペクトルのピーク波長は350nm以下にあり、発光スペクトルのピーク波長、CIE表色系による発光色度(x,y)、相対輝度、励起強度比、d50は表1に示す通りであった。
次に、青色蛍光体として実施例1の蛍光体の代りに実施例5〜19の蛍光体をそれぞれ用いること以外は実施例1と同様にして、その発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40である実施例5〜19の白色LEDを製造した。
この実施例5〜19の白色LEDの光束維持率は表1に示す通りであった。
蛍光体原料として後掲の表2に示すものを表2に示す割合で用いたこと以外は実施例1と同様にして、その組成式が表1で表されるEu2+付活ストロンチウムバリウムカルシウムマグネシウムクロロ燐酸塩蛍光体、Eu2+付活ストロンチウムクロロ燐酸塩蛍光体、又はEu2+付活ストロンチウムバリウムクロロ燐酸塩蛍光体である比較例1〜10の蛍光体を得た。
次に、青色蛍光体として実施例1の蛍光体の代りに比較例1〜10の蛍光体をそれぞれ用いること以外は実施例1と同様にして、その発光色度(x,y)がx=0.43、y=0.40である比較例1〜10の白色LEDを製造した。
この比較例1〜10の白色LEDの光束維持率は表1に示す通りであった。
比較例1の蛍光体の励起強度比(I430/I380)は0.22で、380nmから430nmの波長の紫外線あるいは紫光で励起した時に粉体の輝度が低く、紫外LEDや紫LEDなどの光変換部材とともに使用する場合に十分な発光効率が得られない。この蛍光体を用いた白色LEDの光束維持率は89%以下と光束維持率は悪かった。
実施例1〜4の蛍光体のコア蛍光体に相当する比較例2の蛍光体の相対輝度は192であったが、この蛍光体を用いた白色LEDの光束維持率は86%と悪かった。
比較例3〜10の蛍光体も青色蛍光体として実用的な発光色であるが、励起強度比(I430/I380)は0.35未満で、380nmから430nmの波長の紫外線あるいは紫光で励起した時に粉体の輝度が低く、紫外LEDや紫LEDなどの光変換部材とともに使用する場合に十分な発光効率が得られない。また、これらの蛍光体を用いた白色LEDの光束維持率は89%以下と光束維持率は悪かった。
実施例5〜19の蛍光体も青色蛍光体として実用的な発光色であり励起強度比(I430/I380)は0.35以上で、380nmから430nmの波長の紫外線あるいは紫光で励起した時に粉体の輝度が高く、紫外LEDや紫LEDなどの光変換部材とともに使用する場合に高い発光効率となる。また、これらの蛍光体を用いた白色LEDの光束維持率は95%以上と比較例2の白色LEDに比べて光束維持率は向上した。
2 励起光源(第1の発光体)(LD)
3 基板
4 発光装置
5 マウントリード
6 インナーリード
7 励起光源(第1の発光体)
8 蛍光体含有樹脂部
9 導電性ワイヤ
10 モールド部材
11 面発光照明装置
12 保持ケース
13 発光装置
22 励起光源(第1の発光体)
23 蛍光体含有部(第2の発光体)
24 フレーム
25 導電性ワイヤ
26 電極
27 電極
Claims (10)
- 下記式[1]で表される蛍光体であって、
Y、La、Lu及びGdからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素(以下「被覆元素」という。)を含む化合物(以下「被覆物質」という。)で被覆されていることを特徴とする、蛍光体。
(SraBabEuc)(PO4)6Cl2 [1]
(式[1]中、a、b、c及びdは、それぞれ下記の範囲の値である。
1≦a≦9.68
0.02<b≦3
0.3≦c≦2
a+b+c=10) - 前記被覆物質が、酸化物、水酸化物、炭酸塩及び蓚酸塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の蛍光体。
- 2種以上の前記被覆物質で被覆されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の蛍光体。
- 前記被覆物質量が、蛍光体100重量部に対して、前記被覆元素の酸化物換算量で、0.3重量部以上5重量部以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 下記式(I)を満たすことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛍光体。
I430/I380≧0.35 (I)
(上記式(I)中、
I430は、励起スペクトルにおいて、励起波長430nmでの発光強度を表し
I380は、励起スペクトルにおいて、励起波長380nmでの発光強度を表す。) - 重量メジアン径(d50)が10μm以上30μm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の蛍光体と、液体媒体とを含有することを特徴とする、蛍光体含有組成物。
- 380nmから430nmの波長域の光を放出する半導体発光素子と、蛍光体とを含み、該半導体発光素子が放出する光を該蛍光体で波長変換した光を発生させる、蛍光体変換型の発光装置において、該蛍光体が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の蛍光体であることを特徴とする、発光装置。
- 請求項8に記載の発光装置を光源として含むことを特徴とする、照明装置。
- 請求項8に記載の発光装置を光源として含むことを特徴とする、液晶表示装置。
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