JP2004161806A - 蛍光体および発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発光素子10と、発光素子において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる波長の光を発光し、平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子から構成される蛍光体11aと、蛍光体を含む透光性材料からなる蛍光部材11bとを備える。蛍光体は少なくとも破断面を有し、発光素子において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第一の波長の光を発光する破断粒子から構成される第一の蛍光体と、ほぼ規則的な結晶成長形状を有し、発光素子において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第二の波長の光を発光する成長粒子から構成される第二の蛍光体とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光体および蛍光体を有する発光装置に関し、例えばLEDやLD等の半導体発光素子と、この半導体発光素子で発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに、吸収した光とは異なる波長の光を発光する蛍光体を備える発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光素子の光の一部を蛍光体により波長変換し、当該波長変換された光と波長変換されない発光素子の光とを混合等して放出することにより、発光素子の光と異なる発光色を発光する発光装置が開発されている。例えば、発光素子としてInGaN系材料を使った青色発光ダイオード(以下LEDともいう)を用い、その表面に(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ceの組成式で表されるYAG:Ce系蛍光体を含むエポキシ樹脂等の透光性材料からなる蛍光部材をコーティングした白色LED発光装置が実用化されている。白色LED発光装置の発光色は、光の混色の原理によって得られる。発光素子から放出された青色光は、蛍光部材の中へ入射した後、層内で吸収と散乱を繰り返した後、外へ放出される。一方、蛍光体に吸収された青色光は励起源として働き、黄色の蛍光を発する。この黄色光と青色光が混ぜ合わされて人間の目には白色として見える。
【0003】
このようなLEDを用いたLED発光装置は、小型で電力効率が高く鮮やかな色の発光をする。また、LEDは半導体素子であるため球切れなどの心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、LED発光装置は各種の光源として利用されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2927279号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、蛍光部材の形成時、透光性材料における蛍光体粒子の微粒子の凝集あるいは蛍光体粒子の形状の規則性等によって、蛍光部材の形成ばらつきが生じ、光の配向方向の色度ばらつき、さらには劣化特性のばらつきの原因となり発光装置の品質を損なうという問題があった。これは2種以上の粒子、例えば蛍光体と蛍光体や、蛍光体とフィラーを混合使用する場合、互いの粒子が球状であれば互いの粒子の比重差によって沈降特性が異なるため、蛍光体層の形成ばらつきの原因となる。その結果、方向によって蛍光体層の厚みにばらつきができるため、配向方向の色度ばらつき、輝度ばらつき、ひいては劣化特性ばらつきの原因となり、蛍光体とLEDとを組み合わせた発光装置の信頼性を損ねていた。特に、主材料が大きく異なる2種類以上の蛍光体を用いた場合には、上記問題が顕著となる。
【0006】
さらに比重差がある球状粒子に粒径差がある場合、上記傾向は増大され、比重が高く粒径の大きい蛍光体ほど下層側に沈降し、比重が小さく微粒子の蛍光体ほど上層側に残る傾向があるため、結果として色度ばらつきや劣化ばらつきが加速されることとなる。さらに蛍光体自身が着色されておれば、自己吸収などの問題によってこのような蛍光体層の組成ばらつきによる色度ばらつき、劣化ばらつきは更に大きくなる。
【0007】
これを解消するには、蛍光体の比重差に応じて粒径を変化させて沈降特性を改良させることが考えられる。しかしながら、球状の蛍光体を必要な粒径に精度良く作製することは一般に極めて困難であり、所望の粒径を得られないという問題があった。また、光の取り出し効率を改善するためには蛍光体粒子を大きくする必要があるため、粒径の調整によって沈降特性を制御することができないという問題もある。
【0008】
さらにまた、蛍光体やフィラーに略球状のもののみを利用すると、球状の粒子同士では接触面積が小さくなり、蛍光体層内部で安定しないという問題もある。例えば、スクリーン印刷やポッテイング成形の際に、乾燥による表面張力や内部応力などで球状の粒子が動きやすくなり、蛍光体層の形成ばらつきの一因となっていた。
【0009】
他方、蛍光体粒子を柱状や扁平状に成長させた場合、これらの端面からしか効率よく発光せず光の取り出し効率が悪いという問題がある。例えば、扁平形状の蛍光体は、面積の広い平板部分からは発光せず、端面のみから発光する傾向がある。その原因は、粒子形状の規則性に従って蛍光体構造に規則性が生じるため、結晶中の光の取り出し方向が限定されるためと考えられる。特に柱状や扁平状の蛍光体は、発光効率が悪いという問題があった。
【0010】
本発明は、このような問題を解消することを目的に開発されたものである。本発明の主な目的は、蛍光部材の形成ばらつきを低減することによって光の配向特性を向上するとともに、長期にわたって高品質で信頼性が高い蛍光体および発光装置を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、発光効率を改善して高出力の蛍光体および発光装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る蛍光体は、第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、前記第1の発光スペクトルと異なる領域に第2の発光スペクトルを少なくとも一以上有する蛍光体であって、前記蛍光体は、平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子で構成されることを特徴とする。これにより、蛍光層を形成する際の形成ばらつきを抑えることが可能となり、配向ばらつきの少ない高輝度の発光装置とすることができる。
【0012】
また、本発明の請求項2に係る蛍光体は、少なくとも一部に破断面を有することを特徴とする。これにより、蛍光層を形成する際の形成ばらつきを抑えることが可能となり、配向ばらつきの少ない高輝度の発光装置とすることができる。
【0013】
さらに、本発明の請求項3に係る蛍光体は、前記蛍光体が、L−M−N:R、またはL−M−O−N:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表される窒化物系蛍光体であることを特徴とする。この構成によって、蛍光体を暖色系の白色に発光させることが可能となる。
【0014】
さらにまた、本発明の請求項4に係る蛍光体は、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。この構成によって、蛍光体を暖色系の白色に発光させることが可能となる。
【0015】
さらにまた、本発明の請求項5に係る蛍光体は、前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(0.5≦x≦3、1.5≦y≦8、0≦z≦3;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。この構成によって、蛍光体を暖色系の白色に発光させることが可能となる。
【0016】
さらにまた、本発明の請求項6に係る蛍光体は、前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(x=2、4.5≦y≦6.0、0.01<z<1.5、またはx=1、6.5≦y≦7.5、0.01<z<1.5;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。この構成によって、蛍光体を暖色系の白色に発光させることが可能となる。
【0017】
さらにまた、本発明の請求項7に係る蛍光体は、前記Rにユウロピウムを少なくとも含むことを特徴とする。
【0018】
さらにまた、本発明の請求項8に係る蛍光体は、前記蛍光体が、Ca2Si5O0.1N7.9:Eu、Sr2Si5O0.1N7.9:Eu、または(Sr0.5Ca0.5)2Sr5O0.1N7.9:Euで表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明の請求項9に係る蛍光体は、前記蛍光体の結晶構造が単斜晶または斜方晶であることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明の請求項10に係る蛍光体は、前記蛍光体がB元素を含有することを特徴とする。B元素は蛍光体の粒径を大きくする等の作用があるため、この構成によって、本発明の蛍光体は発光輝度の向上を図ることができる。
【0021】
また本発明の請求項11に係る発光装置は、発光素子と、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収し異なる波長を有する光を発光する蛍光体とを備える発光装置であって、前記蛍光体は平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子で構成される。これにより、発光装置の蛍光層を形成する際の形成ばらつきを抑えることが可能となり、配向ばらつきの少ない高輝度の発光装置とすることができる。
【0022】
また、本発明の請求項12に係る発光装置はさらに、前記蛍光体を含む透光性材料からなる蛍光部材とを備える。
【0023】
さらに本発明の請求項13に係る発光装置では、前記蛍光部材が平均粒径1μm以上10μm以下のフィラーをさらに含み、前記蛍光体の平均粒径が5μm以上15μm以下である。この構成によって、本発明の発光装置は発光輝度の向上を図ることができるとともに、光の配向方向の色度ばらつきを低減することができる。フィラーの形状は、球状もしくは破断状の粒子で、屈折率は蛍光体よりも小さく樹脂の屈折率より大きいものが使用できる。これにより、さらに発光輝度の向上、光の配向方向の色度ばらつきの低減を図ることができる。
【0024】
さらにまた、請求項14に係る発光装置では、前記蛍光体が、L−M−N:R、またはL−M−O−N:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表される窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。この構成によって、本発明の発光装置は、暖色系の白色に発光する発光装置を提供することができる。
【0025】
さらにまた、請求項15に係る発光装置では、前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。
【0026】
さらにまた、請求項16に係る発光装置では、前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(0.5≦x≦3、1.5≦y≦8、0≦z≦3;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。
【0027】
さらにまた、請求項17に係る発光装置では、前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(x=2、4.5≦y≦6.0、0.01<z<1.5、またはx=1、6.5≦y≦7.5、0.01<z<1.5;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。
【0028】
さらにまた、請求項18に係る発光装置は、前記蛍光体が、Ca2Si5O0.1N7.9:Eu、Sr2Si5O0.1N7.9:Eu、または(Sr0.5Ca0.5)2Sr5O0.1N7.9:Euで表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする。
【0029】
さらにまた、請求項19に係る発光装置は、前記蛍光体の結晶構造が単斜晶または斜方晶であることを特徴とする。
【0030】
さらにまた、請求項20に係る発光装置は、前記蛍光体がB元素を含有する。B元素によって各種蛍光体の平均粒径を大きくすることが可能となり、これにより破断粒子が得られ易くなるメリットが得られる。この構成によって、本発明の発光装置は発光輝度の向上を図ることができる。
【0031】
一方、本発明の請求項21に係る発光装置は、発光素子と、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収し異なる波長を有する光を発光する蛍光体とを備える。この発光装置では前記蛍光体が、少なくとも一部に破断面を有し、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第一の波長の光を発光する破断粒子から構成される第一の蛍光体と、ほぼ規則的な結晶成長形状を有し、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第二の波長の光を発光する成長粒子から構成される第二の蛍光体とを含む。前記第一の蛍光体および/または第二の蛍光体を含む透光性材料からなる蛍光部材とを備える。
【0032】
また、請求項22に係る発光装置は、前記蛍光部材が、第一の蛍光体を含む第一の蛍光部材と第二の蛍光体を含む第二の蛍光部材よりなることを特徴とする。
【0033】
さらにまた、請求項23に係る発光装置は、第一の蛍光体の第二の蛍光体に対する重量比が0.05〜2.0である。この構成によって、本発明の発光装置は、発光輝度を良好とすることができるとともに、光の配向方向の色度ばらつきを低減することができる。また配合比は、第一の蛍光体と第二の蛍光体の混合比に応じて発光装置の色調を変化させるよう設定する。配合比の違いに応じて、球状のフィラー、破断状のフィラーの量をそれぞれ変化させてもよい。
【0034】
さらにまた、請求項24に係る発光装置は、第一の蛍光体は一種以上の蛍光体からなり、第二の蛍光体は第一の蛍光体とは異なる一種以上の蛍光体からなる。この構成によって、本発明の発光装置は、所望の色度が得られるとともに、粒子形状の組み合わせにより光の配向方向の色度ばらつきを低減することができる。
【0035】
さらにまた、請求項25に係る発光装置は、第一の蛍光体の平均粒径の第二の蛍光体の平均粒径に対する比が0.5〜3.0である。この構成によって、本発明の発光装置は、蛍光体粒子の形状差による沈降特性の差に起因する蛍光部材の形成ばらつきを低減することができる。
【0036】
さらにまた、請求項26に係る発光装置は、第一の蛍光体の比重が第二の蛍光体の比重よりも小さく、かつ第一の蛍光体の中央粒径が第二の蛍光体の中央粒径よりも大きい。この構成によって、本発明の発光装置は比重と粒径と粒子形状のバランスにより蛍光体粒子の比重差による沈降特性の差に起因する蛍光部材の形成ばらつきを低減することができる。
【0037】
さらにまた、請求項27に係る発光装置は、第二の蛍光体が希土類アルミン酸塩を含む。この構成によって、本発明の発光装置は、白色に発光する発光装置の色度ばらつきを低減することができる。
【0038】
さらにまた、請求項28に係る発光装置は、第一の蛍光体および第二の蛍光体のうち少なくとも一方がB元素を含有する。B元素は蛍光体の粒径を大きくする等の作用があるため、この構成によって本発明の発光装置は発光輝度の向上を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための蛍光体および発光装置を例示するものであって、本発明の蛍光体および発光装置を以下のものに特定するものではない。また、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお各図面が示す部材の大きさや位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよい。
【0040】
[実施の形態1]
図1を用いて、本発明の実施の形態1にかかる発光装置を説明する。実施の形態1の発光装置は、発光素子10と、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる波長の光を発光し、平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子から構成される蛍光体11aと、蛍光体11aを含む透光性材料11bからなる蛍光部材11とを備える。
【0041】
発光素子10にはLEDやLDなどの半導体発光素子が使用できる。例えばLEDから構成される発光素子10が、マウントリード13a上部に配置されたカップのほぼ中央部にダイボンドすることによって載置される。発光素子10に形成された電極は導電性ワイヤ14によってリードフレーム13のマウントリード13aおよびインナーリード13bに導電接続される。発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる波長の光を発光する蛍光体粒子から構成される蛍光体11aを透光性材料11bに含む蛍光部材11が、発光素子10が載置されたカップに配置される。このように発光素子10および蛍光部材11を配置したリードフレーム13が、LEDチップや蛍光物質を外部応力、水分および塵芥などから保護する目的でモールド部材15によってモールドされ、発光装置が構成される。
【0042】
(発光素子)
次に本発明に用いることができる発光素子10として、III属窒化物系半導体発光素子を説明する。発光素子10は、例えばサファイア基板上にGaNバッファ層を介して、SiがアンドープまたはSi濃度が低い第1のn型GaN層、SiがドープされまたはSi濃度が第1のn型GaN層よりも高いn型GaNからなるn型コンタクト層、アンドープまたはSi濃度がn型コンタクト層よりも低い第2のGaN層、多重量子井戸構造の発光層(GaN障壁層/InGaN井戸層の量子井戸構造)、Mgがドープされたp型GaNからなるp型GaNからなるpクラッド層、Mgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層が順次積層された積層構造を有し、以下のように電極が形成されている。ただし、この構成と異なる発光素子10も使用できる。
【0043】
pオーミック電極は、p型コンタクト層上のほぼ全面に形成され、そのpオーミック電極上の一部にpパッド電極が形成される。
【0044】
また、n電極は、エッチングによりp型コンタクト層から第1のGaN層を除去してn型コンタクト層の一部を露出させ、その露出された部分に形成される。
【0045】
なお、本実施の形態では多重量子井戸構造の発光層を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばInGaNを利用した単一量子井戸構造や多重量子井戸構造としてもよいし、Si、ZnがドープされたGaNを利用してもよい。
【0046】
また、発光素子10の発光層は、Inの含有量を変化させることにより、420nmから490nmの範囲において主発光ピークを変更することができる。また、発光波長は、上記範囲に限定されるものではなく、360〜550nmに発光波長を有しているものを使用することができる。特に、本発明の発光装置を紫外光LED発光装置に適用した場合、励起光の吸収変換効率を高めることができ、透過紫外光を低減することができる。
【0047】
(蛍光体)
実施の形態1の発光装置において、蛍光体は、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる波長の光を発光し、平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子から構成される。
【0048】
実施の形態1の発光装置において、蛍光体は、種々の蛍光体を用いることができる。例えば、規則的な結晶成長形状としてほぼ六角形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行うBaMgAl10O17:Euで表されるユウロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行う(Ca、Sr、Ba)5(PO4)3Cl:Euで表されるユウロピウム付活ハロリン酸カルシウム系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ立方体形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行う(Ca、Sr、Ba)2B5O9Cl:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類クロロボレート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、青緑色領域の発光を行う(Sr、Ca、Ba)Al2O4:Eu、または(Sr、Ca、Ba)4Al14O25:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類アルミネート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行う(Mg、Ca、Sr、Ba)Si2O2N2:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行う(Ba、Ca、Sr)2SiO4:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類マグネシウムシリケート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、黄色領域の発光を行う(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce等で表される希土類アルミン酸塩であるYAG系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、赤色領域の発光を行う(Y、La、Gd、Lu)2O2S:Euで表されるユウロピウム付活希土類オキシカルユゲナイト系蛍光体等が挙げられるが、これらに限定されず、その他劣化対策を施した破断面を有する硫化物系蛍光体を用いてもよい。
【0049】
上記蛍光体の例えばユウロピウム付活アルカリ土類クロロボレート系蛍光体、ユウロピウム付活アルカリ土類アルミネート系蛍光体、ユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、YAG系蛍光体およびユウロピウム付活アルカリ土類シリコンナイトライド系蛍光体等は、B元素を含有させ、結晶性を良好とし粒径を大きくしたり結晶形状を調整することが好ましい。これによって、発光輝度の向上を図ることができる。また、他の蛍光体もB元素を含有させて同様な効果を得ることが可能である。
【0050】
また、実施の形態1の発光装置において、破断面を有する蛍光体には、Nを含み、Oを選択的に含み、かつBe、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnから選択された少なくとも1つの元素と、C、Si、Ge、Sn、Ti、ZrおよびHfから選択された少なくとも1の元素とを含み、Euおよび/または希土類元素で付活された窒化物系蛍光体が好適に使用される。すなわち、簡易的にL−M−N:R、またはL−M−O−N:Rで構成元素が表される結晶質の蛍光体である。結晶構造は、例えば、Ca2Si5N8は単斜晶、Sr2Si5N8、(Sr0.5Ca0.5)2Sr5N8は斜方晶、Ba2Si5N8は単斜晶をとる。
【0051】
より詳しくは、一般的にLxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:Rで表され、LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上であり、MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上であり、かつNは窒素、Oは酸素であって、Rは希土類元素で表される蛍光体であって、さらにその組成中にはEuの他、Mg、B、Mn、Cr、Ni等を含んでもよい。
【0052】
さらに本蛍光体は、その組成中60%以上、好ましくは80%以上が結晶質である。一般的にはx=2、y=5またはx=1、y=7であることが望ましいが、任意の値が使用できる。
【0053】
微量の添加物中、Bなどは発光特性を減ずることなく結晶性を上げることが可能であり、またMn、Cuなども同様な効果を示す。またLa、Prなども発光特性を改良する効果がある。その他Mg、Cr、Niなどは残光を短くする効果があり、適宜使用される。その他、本明細書に示されていない元素であっても、10〜1000ppm程度ならば、輝度を著しく減ずることなく添加できる。
【0054】
Rに含まれる希土類元素は、Y、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luのうち1種以上が含有されていることが好ましいが、Sc、Sm、Tm、Ybが含有されていてもよい。また上記元素以外にも、B、Mn等は輝度を改善する効果があり、含有されていてもよい。これらの希土類元素は、単体の他、酸化物、イミド、アミド等の状態で原料中に混合する。希土類元素は、主に安定な3価の電子配置を有するが、Yb、Sm等は2価、Ce、Pr、Tb等は4価の電子配置も有する。酸化物の希土類元素を用いた場合、酸素の関与が蛍光体の発光特性に影響を及ぼす。つまり酸素を含有することにより発光輝度の低下を生じる場合もある。ただしMnを用いた場合は、MnとOとのフラックス効果により粒径を大きくし、発光輝度の向上を図ることができる。
【0055】
発光中心として希土類元素であるユウロピウムEuを好適に用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。本発明の蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を付活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEu2O3の組成で通常使用されている。しかし、このEu2O3ではOの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、Eu2O3からOを、系外へ除去したものを使用することがより好ましい。例えば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。但し、Mnを添加した場合は、その限りではない。
【0056】
具体的に基本構成元素の例を挙げると、Mu、Bが添加されたCa2Si5O0.1N7.9:Eu、Sr2Si5O0.1N7.9:Eu、(CaaSr1−a)2Si5O0.1N7.9:Eu、CaSi7O0.5N9.5:Eu、さらには希土類が添加されたCa2Si5O0.5N7.9:Eu、Sr2Si5O0.5N7.7:Eu、(CaaSr1−a)2Si5O0.1N7.9:Euなどがある。
【0057】
さらにSr2Si5N8:Eu,Pr、Ba2Si5N8:Eu,Pr、Mg2Si5N8:Eu,Pr、Zn2Si5N8:Eu,Pr、SrSi7N10:Eu,Pr、BaSi7N10:Eu,Ce、MgSi7N10:Eu,Ce、ZnSi7N10:Eu,Ce、Sr2Ge5N8:Eu,Ce、Ba2Ge5N8:Eu,Pr、Mg2Ge5N8:Eu,Pr、Zn2Ge5N8:Eu,Pr、SrGe7N10:Eu,Ce、BaGe7N10:Eu,Pr、MgGe7N10:Eu,Pr、ZnGe7N10:Eu,Ce、Sr1.8Ca0.2Si5N8:Eu,Pr、Ba1.8Ca0.2Si5N8:Eu,Ce、Mg1.8Ca0.2Si5N8:Eu,Pr、Zn1.8Ca0.2Si5N8:Eu,Ce、Sr0.8Ca0.2Si7N10:Eu,La、Ba0.8Ca0.2Si7N10:Eu,La、Mg0.8Ca0.2Si7N10:Eu,Nd、Zn0.8Ca0.2Si7N10:Eu,Nd、Sr0.8Ca0.2Ge7N10:Eu,Tb、Ba0.8Ca0.2Ge7N10:Eu,Tb、Mg0.8Ca0.2Ge7N10:Eu,Pr、Zn0.8Ca0.2Ge7N10:Eu,Pr、Sr0.8Ca0.2Si6GeN10:Eu,Pr、Ba0.8Ca0.2Si6GeN10:Eu,Pr、Mg0.8Ca0.2Si6GeN10:Eu,Y、Zn0.8Ca0.2Si6GeN10:Eu,Y、Sr2Si5N8:Pr、Ba2Si5N8:Pr、Sr2Si5N8:Tb、BaGe7N10:Ceなどが製造できるが、これに限定されない。同様に、これらの一般式で記載された蛍光体に、所望に応じて第3成分、第4成分、第5成分等適宜、好適な元素を含有させることも当然考えられるものである。
【0058】
以上説明した窒化物系蛍光体は、発光素子によって発光された青色光の一部を吸収して黄色から赤色領域の光を発光する。この蛍光体を上記の構成を有する発光装置に使用して、発光素子により発光された青色光と、蛍光体の赤色光とが混色により暖色系の白色に発光する発光装置を提供することができる。特に白色発光装置においては、窒化物系蛍光体と、希土類アルミン酸塩蛍光体であるセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質が含有されていることが好ましい。前記イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質を含有することにより、所望の色度に調節することができるからである。セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質は、発光素子により発光された青色光の一部を吸収して黄色領域の光を発光することができる。ここで、発光素子により発光された青色系光と、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質の発色光とが混色により青白い白色に発光することができる。したがって、このイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質と前記蛍光体とを透光性部材と一緒に混合した蛍光体と、発光素子により発光された青色光とを組み合わせることにより暖色系の白色の発光装置を提供することができる。この暖色系の白色の発光装置は、平均演色評価数Raが75乃至95であり色温度が2000乃至8000Kとすることができる。特に好ましいのは、平均演色評価数Raが高く、色温度が色度図における黒体放射の軌跡上に位置する白色の発光装置である。但し、所望の色温度および平均演色評価数の発光装置を提供するため、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質および蛍光体の配合量や各蛍光体の組成比を、適宜変更することもできる。この暖色系の白色の発光装置は、特に特殊演色評価数R9の改善を図っている。従来の青色発光素子とセリウムで付括されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質との組合せの白色に発光する発光装置は、特殊演色評価数R9が低く、赤み成分が不足していた。そのため特殊演色評価数R9を高めることが解決課題となっていたが、本発明に係る蛍光体をセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光物質中に含有することにより、特殊演色評価数R9を40乃至70まで高めることができる。
【0059】
一般に蛍光体は粒子成長が困難で、形状を球状に整える場合には平均粒径が3μm以下の微粒子しか得られなかった。また、大きく成長させた場合においても、処理により多くの微粒子を伴っていた。
【0060】
本発明の実施の形態1における蛍光体は、平均粒径が3μm以上、好ましくは5〜15μm、さらに好ましくは10μm〜12μmとする。微細な蛍光体は分級などの手段で分別し排除し、粒径が2μm以下の粒径の粒子は体積分布で10%以下となるようにする。これによって発光輝度の向上を図ることができるとともに、2μm以下の粒径の粒子数を低減することによって光の配向方向の色度ばらつきを低減することができる。
【0061】
(窒化物系蛍光体の製造方法)
次に、図2を用いて、窒化物系蛍光体として好適な(Sra、Ca1−a)xSiyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:Euでx=2、y=5の製造方法を説明する。ただ、本発明に用いられる窒化物系蛍光体は、この製造方法に限定されない。上記蛍光体には、より好適にはMnが含有されている。
【0062】
まず原料のSr、Caを粉砕する(P1)。原料のSr、Caは、単体を使用することが好ましいが、イミド化合物、アミド化合物などの化合物を使用することもできる。粉砕により得られたSr、Caは、平均粒径が約0.1μmから15μmであることが好ましいが、この範囲に限定されない。またSr、Caの純度は、2N以上であることが好ましいが、これに限定されない。
【0063】
一方、原料のSiを粉砕する(P2)。原料のSiは、単体を使用することが好ましいが、窒化物化合物、イミド化合物、アミド化合物などを使用することもできる。酸化マンガン、H3BO3、B2O3、Cu2O、CuOなどの化合物が含有されていてもよい。Siも、原料のSr、Caと同様に、アルゴン雰囲気中、もしくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。Si化合物の平均粒径は、約0.1μmから15μmであることが好ましい。
【0064】
次に、原料のSr、Caを窒素雰囲気中で窒化する(P3)。この反応式を、化1に示す。
【0065】
【化1】
3Sr + N2 → Sr3N2
3Ca + N2 → Ca3N2
【0066】
Sr、Caを、窒素雰囲気中、600〜900℃で約5時間窒化する。Sr、Caは、混合して窒化してもよいし、それぞれ個々に窒化してもよい。これにより、Sr、Caの窒化物を得ることができる。Sr、Caの窒化物は、高純度のものが好ましいが、市販のものも使用することができる。
【0067】
原料のSiを、窒素雰囲気中で窒化する(P4)。この反応式を、化2に示す。
【0068】
【化2】
3Si + 2N2 → Si3N4
【0069】
ケイ素Siも、窒素雰囲気中、800〜1200℃、約5時間、窒化する。これにより、窒化ケイ素を得る。本発明で使用する窒化ケイ素は、高純度のものが好ましいが、市販のものも使用することができる。
【0070】
Sr、CaもしくはSr−Caの窒化物を粉砕する(P5)。Sr、Ca、Sr−Caの窒化物を、アルゴン雰囲気中、もしくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。同様に、Siの窒化物を粉砕する(P6)。
【0071】
また、同様に、Euの化合物Eu2O3、Laの化合物La2O3を粉砕する(P7)。粉砕後のアルカリ土類金属の窒化物、窒化ケイ素および酸化ユウロピウムの平均粒径は、約0.1μmから15μmであることが好ましい。
【0072】
上記原料中には、特性を損なわない程度の、および/もしくは結晶性を上げる効果のある少量の不純物元素が含まれていてもよい。上記粉砕を行った後、Sr、Ca、Sr−Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物Eu2O3、Laの化合物La2O3、Mn化合物を添加し、混合する(P8)。
【0073】
最後に、Sr、Ca、Sr−Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物Eu2O3の混合物、Laの化合物La2O3をアンモニア雰囲気中で、焼成する(P9)。焼成により、Mnが添加されたSr−Ca−Si−O−N:Eu,Laで表される蛍光体を得ることができる(P10)。この焼成による基本構成元素の反応式を、化3に示す。このときのMn含有量は、100ppm以下である。
【0074】
【化3】
(x/3)Sr3N2+(1.96x/3)Ca3N2+
(5/3)Si3N4+(0.03/2)Eu2O3+(0.01/2)La2O3
→SrxCa1.96ーxEu0.03La0.01Si5O0.05N7.78
【0075】
ただし、各原料の配合比率を変更することにより、目的とする蛍光体の組成を変更することができる。
【0076】
焼成は、情勢温度が1200〜1700℃の範囲で行うことができるが、1400〜1700℃の焼成温度が好ましい。
【0077】
以上のように蛍光体を形成することにより、凝集した蛍光体焼成物が得られ、これを粉砕することで破断面を有する蛍光体粒子から構成される窒化物系蛍光体が得られる。ここで破断面とは、結晶成長した粒子の少なくとも一部が欠けた面を指す。あるいは、粒子の平均粒径に近いスケールにて電子顕微鏡等で観察したとき、不規則な頂点を備える面をいう。一般的には、破断面は少なくとも1つの鋭角を備えることが多い。破断面は、蛍光体が断裂することで形成され、不規則な多角形や球面、斜面などが部分的あるいはほぼ全面に形成されている。破断面の観測は、例えば、SEM像を二次元情報として画像処理を行ったり、CTスキャン等により蛍光体を保持する蛍光部材の断面を三次元的に撮影し、これを画像処理することによって判別が可能である。本明細書では、破断面を有する蛍光体粒子を破断粒子と呼び、一方で破断面を有しない蛍光体粒子を成長粒子と呼ぶことがある。蛍光体に破断面を設けることにより、色度、輝度の配向ばらつきを抑えることができる。
【0078】
破断面は蛍光体粒子の全体もしくは部分的に形成される。ただ、破断面はすべての蛍光体に設ける必要はない。蛍光体の破砕の程度を調整し、破断面を備える蛍光体と破断面の形成されない蛍光体の混合とすることができる。あるいは、形成された破断粒子に成長粒子を混入してもよい。その際、破断粒子と成長粒子とで組成の異なる蛍光体としてもよい。結果的に蛍光体が部分的に破断面を含むように形成あるいは調整することによって、上述した色度、輝度の配向ばらつきを抑制する効果が得られる。このように形成した蛍光体をふるい、あるいは沈降特性の違い等により分級し、平均粒径を3μm以上とし、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下とする。
【0079】
次に、窒化物系蛍光体の粒度分布を測定した結果の一例を図3に示す。測定には同じ組成のサンプルA、サンプルBを使用した。各サンプルにおいては、蛍光体の2μm以下の粒径の粒子をふるい、あるいは沈降特性の違い等により分級することで排除している。これによって粒度分布測定で2μm以下の蛍光体粒子を体積分布で10%以下とした蛍光体を得る。分級前後の各サンプルの粒度分布を測定した結果が図3のグラフである。図3において、(a1)と(a2)はサンプルA、(b1)と(b2)はサンプルBであり、(a1)、(b1)は分級前、(a2)、(b2)は分級後のサンプルにつき、蛍光体粒子の粒径の粒度分布を体積分布で表示している。それぞれ、分級処理により微粒子部分が除かれていることが確認できた。分級前のサンプルを示す(a1)、(b1)では、2μm以下の粒子がそれぞれ11%、16%含まれており、形成ばらつきが発生していたが、分級後はそれぞれのサンプルにつき2μm以下の粒子がほぼ排除されていることが判る。
【0080】
なお粒度分布の測定には、島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定機SALD7000を使用した。測定方法としては、蛍光体粉末を2%ヘキサメタリン酸ソーダで満たしたサンプルホルダ中へ投入し、攪拌させながら超音波で約1分間分散させる。そしてレーザを照射し、回折像のパターンから粒度分布を測定する。このとき、装置に設定する試料の屈折率パラメータは2.80−0.20iに設定した。このようにして得られた粒度分布パターンを体積分布で出力した結果、図3に示す粒度分布のグラフが得られた。
【0081】
微粒子除去前の窒化物系蛍光体をアルミン酸系蛍光体と混合し、2種の蛍光体を含む透光性樹脂層を形成する場合、球状のアルミン酸系蛍光体より比重の軽い窒化物系蛍光体微粒子のみが沈降せず透光性樹脂層上部に存在し、あるいはリード電極に付着してしまい、これらが蛍光体形成ばらつきの原因となっていた。一方、アルミン酸系蛍光体のみを使用した場合のように、その粒径が小さいにも拘わらずこのような現象は生じ難いものもある。また、黄色の光を吸収できる窒化物系蛍光体が上部にあるため、効率の低いLEDランプしか得られなかった。
【0082】
本発明の実施の形態において、このような微粒子を除いた蛍光体を使用したところ形成ばらつきは見られず、その結果として輝度の配向ばらつきは低減された。この効果は、破断形状を有する窒化物系化合物蛍光体の平均粒径、中央粒径が大きくなるように制御することでさらに向上した。
【0083】
なお配向方向における色度、輝度などのばらつきを低減するためには、フィラーの形状を調整することでも実現可能であるが、蛍光体を調整する方が効果が大きい。そこで本発明の実施の形態では、蛍光体自体の形状を調整することによって配向ばらつきの抑制を実現している。
【0084】
図4(a)〜(b)は、このようにして得られた破断面を有する蛍光体粒子の一例を示す窒化物系蛍光体の蛍光体粒子の原子顕微鏡写真である。図4に示した窒化物系蛍光体はSrxCa1.96ーxEu0.03La0.01Si5O0.05N7.78である。このようにして形成した窒化物系蛍光体の蛍光体粒子は、不定形の多角形である破断面を有する部分(例えば図中Aで示す部分)を有していることがわかる。
【0085】
(蛍光部材)
蛍光部材11は、発光素子10の発光を変換する蛍光体11aと透光性材料11bとを混合し、好適にはマウントリード13aのカップ内に設けられるものである。透光性材料(コーティング部材)11bの具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコン樹脂などの温度特性、耐候性に優れた透明樹脂、シリカゾル、ガラス、無機バインダなどが用いられる。また、蛍光体とともにフィラー(拡散剤)として、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムなどを含有させてもよい。また、光安定化材料、着色剤や紫外線吸収剤を含有させてもよい。
【0086】
蛍光部材11は平均粒径1μm以上10μm以下のフィラーをさらに含み、蛍光体の平均粒径が5μm以上15μm以下であることが好ましい。これによって、蛍光体の平均粒径を大きくすることにより発光輝度の向上を図ることができるとともに、蛍光体の平均粒径を大きくすることによる光の配向方向の色度ばらつきをフィラーによって低減することができる。
【0087】
(発光装置)
例えば少なくとも発光部が半導体から構成される発光素子(LEDチップ)10が、マウントリード13a上部に配置されたカップのほぼ中央部にダイボンドすることによって好適に載置される。リードフレーム13は例えば鉄入り銅によって構成される。発光素子10に形成された電極は導電性ワイヤ14によってリードフレームと導電接続される。導電性ワイヤ14には金を用いており、また電極と導電性ワイヤ14を導電接続するためのバンプにはNiめっきが好適に施される。
【0088】
上述の蛍光体11aと、例えばエポキシ樹脂からなる透光性材料11bをよく混合してスラリーとした蛍光部材11を、発光素子10が載置されたカップに注入する。このとき、蛍光部材11に含まれる蛍光体粒子に1μm以下の微粒子が透光性材料11bに多く含まれるとワイヤ、透光性部材11bのスラリー表面等の特定の部分にこの微粒子が凝集し、色度ばらつきの原因になる。この傾向は、特に破断面を備える比重の軽い蛍光体で顕著である。また、このような微粒子は自己吸収が高く、発光効率が低いことから、これらを排除することが望ましい。本発明の実施の形態1における発光装置では、蛍光部材11に含まれる蛍光体粒子を平均粒径が3μm以上、かつ2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下とすることによって、配向特性を向上させることができ、さらに発光効率を向上することができるという効果が得られる。
【0089】
その後、蛍光体11aが含まれたエポキシ樹脂を加熱し硬化させる。こうしてLEDチップ10上に蛍光体が含まれた透光性材料からなる蛍光部材11を形成しLEDチップ10を固定させる。その後、さらにLEDチップや蛍光体を外部応力、水分および塵芥などから保護する目的でモールド部材15として透光性エポキシ樹脂を好適に形成する。モールド部材15を、砲弾型の型枠の中に色変換部材が形成されたリードフレーム13を挿入し透光性エポキシ樹脂を混入後、硬化する。
【0090】
また、蛍光部材11は、LEDチップ10に直接接触させて被覆させることもできるし、透光性樹脂などを間に介して設けることもできる。この場合、耐光性の高い透光性樹脂を利用することが好ましいことは言うまでもない。
【0091】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係る発光装置を説明する。本発明の実施の形態2にかかる発光装置は、発光素子10と、破断面を有し、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第一の波長の光を発光する破断粒子から構成される第一の蛍光体11aと、規則的な結晶成長形状を有し、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第二の波長の光を発光する成長粒子から構成される第二の蛍光体11aと、第一の蛍光体11aおよび第二の蛍光体11aを含む透光性材料11bからなる蛍光部材11とを備える。
【0092】
実施の形態2にかかる発光装置と実施の形態1にかかる発光装置の違いは、蛍光部材11において透光性材料に含まれる蛍光体11aだけであるので、ここでは実施の形態2にかかる発光装置において用いられる蛍光体11aについてのみ説明する。
【0093】
実施の形態2にかかる発光装置において用いられる蛍光体11aは、破断面を有し、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第一の波長の光を発光する破断粒子から構成される第一の蛍光体と、規則的な結晶成長形状を有し、発光素子10において発光された光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第二の波長の光を発光する成長粒子から構成される第二の蛍光体から構成される。
【0094】
第一の蛍光体としては、例えば破断面を有する破断粒子から構成され、青緑色領域の発光を行う(Sr、Ca、Ba)Al2O4:Eu、または(Sr、Ca、Ba)4Al14O25:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類アルミネート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行う(Mg、Ca、Sr、Ba)Si2O2N2:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行う(Ba、Ca、Sr)2SiO4:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類マグネシウムシリケート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、赤色領域の発光を行う(Mg、Ca、Sr、Ba)2Si5N8:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンナイトライド系蛍光体、すなわち破断面を有する破断粒子から構成され、黄色から赤色領域の発光を行うL−M−N:R、またはL−M−O−N:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、ZnのII価からなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、HfのIV価からなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表される窒化物系蛍光体等が挙げられる。
【0095】
また第二の蛍光体としては、例えば規則的な結晶成長形状としてほぼ六角形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行うBaMgAl10O17:Euで表されるユウロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行う(Ca、Sr、Ba)5(PO4)3Cl:Euで表されるユウロピウム付活ハロリン酸カルシウム系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ立方体形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行う(Ca、Sr、Ba)2B5O9Cl:Euで表されるユウロピウム付活アルカリ土類クロロボレート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、黄色領域の発光を行う(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce等で表される希土類アルミン酸塩であるYAG系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、赤色領域の発光を行う(Y、La、Gd、Lu)2O2S:Euで表されるユウロピウム付活希土類オキシカルコゲナイト系蛍光体等が挙げられる。このような破断粒子から構成される第一の蛍光体を1種以上と、成長粒子から構成される第二の蛍光体を1種以上均一に透光性材料に混合し、蛍光部材11とする。
【0096】
このように、破断面を有する形状の破断粒子から構成される第一の蛍光体と、球状あるいは立方体、正多面体等、真球に近い規則的な結晶成長形状を有する成長粒子から構成される第二の蛍光体を透光性材料に混合し、蛍光部材とすることによって色度ばらつきを防止することができる。例えば蛍光部材を膜状に形成した場合、粒子形状の規則性によって膜構造に生じる規則性によって光の取り出し方向が限定されることに起因する、色度ばらつき、発光効率低下などを防止できるからである
【0097】
また、球形状を有する蛍光体粒子と破断粒子とを透光性材料に混合し、蛍光部材とすることが好ましい。蛍光体粒子が球状粒子のみで構成される場合、スクリーン印刷やポッティング成形時、乾燥による表面張力や内部応力などで粒子が滑ることによる蛍光部材の形成ばらつきを効果的に防止することができるからである。
【0098】
このような破断粒子と成長粒子の組み合わせは、1種以上の破断粒子と1種以上の成長粒子との組み合わせとしてもよいし、また、成長粒子から構成される蛍光体を粉砕等によって破断し、同じ種類の蛍光体で形状の異なる破断面を有する形状の蛍光体粒子から構成される第一の蛍光体と成長粒子から構成される第二の蛍光体を透光性材料に混合し、蛍光部材とすることによっても同様の効果が得られる。
【0099】
実施の形態2の蛍光体においては、第一の蛍光体の第二の蛍光体に対する重量比が0.05〜2.0であること、特に0.05〜0.9、さらに好ましくは0.1〜0.8、より好ましくは0.1〜0.5とすることが望ましい。粒子形状の規則性によって膜構造に生じる規則性に起因する光の取り出し方向が限定されることを効果的に防止できるからである。
【0100】
特に青色LEDと組み合わせる場合には、破断粒子として少なくとも窒化物系蛍光体を含ませることが好ましい。青色の光に対して赤みのある光を効率よく長寿命で発光させることができ、暖色系の白色光などを得ることができるからである。
【0101】
同様に、比重差等により沈降特性が異なる蛍光体粒子を組み合わせるときも、蛍光部材の厚みにばらつきができるため色度ばらつきの原因となる。高比重、大粒径の蛍光体粒子ほど下層側に沈降し、低比重、微粒子ほど上層側に残り、色度ばらつきが生じる。この場合、第一の蛍光体の比重が第二の蛍光体の比重よりも小さく、かつ第一の蛍光体の中央粒径が第二の蛍光体の中央粒径よりも大きいことが好ましい。特に、第一の蛍光体の第二の蛍光体に対する比重差が0.3〜1.0であることが好ましい。破断面を有する蛍光体粒子の方が、規則的な結晶成長形状を有する蛍光体粒子よりも沈降速度が遅く、蛍光体の粒子形状による沈降速度の差に起因する色度ばらつきを防止できると考えられるからである。蛍光部材における上層と下層との蛍光体濃度比率の差を50%以内、さらに好ましくは30%以内とすることがさらに好ましい。この沈降速度の差は破断粒子と球形状を有する蛍光体粒子の間ほど顕著である。
【0102】
実施の形態2における発光装置においても、蛍光部材に含まれる少なくとも第一の蛍光体の蛍光体粒子を平均粒径が3μm以上、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下とすることが好ましい。これによって、配向特性を向上させることができ、さらに発光効率を向上することができるという効果が得られる。また、蛍光部材に含まれる少なくとも第一の蛍光体および第二の蛍光体の蛍光体粒子をともに平均粒径が3μm以上、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下とすることがより好ましい。
【0103】
[実施の形態3]
(発光装置)
次に、図5を用いて、本発明の実施の形態3にかかる発光装置を説明する。実施の形態3にかかる発光装置において用いられる蛍光部材は実施の形態1における蛍光部材と同じであり、実施の形態1にかかる発光装置の違いは、発光装置の構造だけであるので、ここでは実施の形態3にかかる発光装置の構造についてのみ説明する。
【0104】
発光層として発光ピークが青色領域にある460nmのInGaN系半導体層を有する発光素子101を用いる。発光素子101には、p型半導体層とn型半導体層とが形成されており(図示せず)、p型半導体層とn型半導体層にはリード電極102へ連結される導電性ワイヤ104が形成されている。リード電極102の外周を覆うように絶縁封止材103が形成され、短絡を防止している。発光素子101の上方には、パッケージ105の上部にあるリッド106から延びる透光性の窓部107が設けられている。透光性の窓部107の内面には、蛍光体108を均一に含む透光性材料109が蛍光部材110としてほぼ全面に塗布されている。
【0105】
実施の形態3の発光装置においても、同様に透光性部材のスラリー表面等の特定の部分にこの微粒子が凝集することを低減でき、色度ばらつきを防止することができる。また、実施の形態3においても、実施の形態2の蛍光部材を用いることによって、色度ばらつき、発光効率低下などを防止することができる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の蛍光体および発光装置は、蛍光部材の形成ばらつきを低減することによって光の配向特性を向上するとともに、長期にわたって高品質な蛍光体および発光装置を提供することができる。特に本発明の蛍光体および発光装置は、破断面を有する蛍光体を球状の蛍光体と組み合わせて利用することによって、光の取り出し効率を改善することに成功した。比較試験の結果、従来のような球状のみの蛍光体を利用する場合と対比して、粒子沈降特性の差が改善されていることが判った。その結果蛍光体の空間分布が一定になるため色ばらつきが解消され、さらに蛍光体の空間分布が広がるため、蛍光体の劣化特性も改善される。さらにまた蛍光体のスクリーン印刷やポッテイング成形の際に、硬化時の凝集差が抑制され蛍光体層の蛍光体の濃度ばらつきが低減され、蛍光体の空間分布を均一に広がり配向方向の色むらが改善される。同様に、フィラーの粒子形状も制御することで、2種以上の蛍光体の混色も均一にすることができるという効果も得られる。
【0107】
加えて、柱状や扁平状の蛍光体を破断して使用すると、狭い面積の端面からしか光が取り出せなかった蛍光体が、他の端面からも発光するようになり、光の取り出し効率が大きく改善された。これによって、従来使用できなかった蛍光体でも実用上使用できるようになり、利用できる蛍光体の選択肢が拡大される。
【0108】
また粒径の調整においても、一般に球状の蛍光体粒子の粒径を制御することは極めて困難であるが、破断面を有する形状の粒子を混合して使用することにより、適当な粒径に容易に調整することができるというメリットが享受できる。加えて、破断面を有する形状の粒子がエポキシ樹脂中に混入されることで、密着強度が向上するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る発光装置を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る窒化物系蛍光体の製造工程を示すフロー図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る窒化物系蛍光体の粒度分布を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る窒化物系蛍光体の原子顕微鏡拡大図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態に係る発光装置の概略図である。
【符号の説明】
10、101・・・発光素子
11・・・蛍光部材
11a、108・・・蛍光体
11b、109・・・透光性部材
13・・・リードフレーム
14、104・・・導電性ワイヤ
15・・・モールド部材
102・・・リード電極
103・・・絶縁封止部材
105・・・パッケージ
106・・・リッド
107・・・窓部
Claims (28)
- 第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、前記第1の発光スペクトルと異なる領域に第2の発光スペクトルを少なくとも一以上有する蛍光体であって、
前記蛍光体は、平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子で構成されることを特徴とする蛍光体。 - 前記蛍光体は、少なくとも一部に破断面を有することを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
- 前記蛍光体が、L−M−N:R、またはL−M−O−N:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表される窒化物系蛍光体であることを特徴とする請求項1または2に記載の蛍光体。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(0.5≦x≦3、1.5≦y≦8、0≦z≦3;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(x=2、4.5≦y≦6.0、0.01<z<1.5、またはx=1、6.5≦y≦7.5、0.01<z<1.5;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記Rにユウロピウムを少なくとも含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記蛍光体が、Ca2Si5O0.1N7.9:Eu、Sr2Si5O0.1N7.9:Eu、または(Sr0.5Ca0.5)2Sr5O0.1N7.9:Euで表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記蛍光体の結晶構造が単斜晶または斜方晶であることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の蛍光体。
- 前記蛍光体がB元素を含有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の蛍光体。
- 発光素子と、
前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収し異なる波長を有する光を発光する蛍光体とを備える発光装置であって、
前記蛍光体は平均粒径が3μm以上であり、かつ粒度分布測定で2μm以下の粒径の粒子が体積分布で10%以下である蛍光体粒子で構成されることを特徴とする発光装置。 - 前記発光装置はさらに、前記蛍光体を含む透光性材料からなる蛍光部材とを備えることを特徴とする請求項11記載の発光装置。
- 前記蛍光部材は、平均粒径1μm以上10μm以下のフィラーをさらに含み、
前記蛍光体の平均粒径が5μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。 - 前記蛍光体が、L−M−N:R、またはL−M−O−N:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表される窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(0.5≦x≦3、1.5≦y≦8、0≦z≦3;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項11から15のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体が、LxMyN{(2/3)x+(4/3)y}:R、またはLxMyOzN{(2/3)x+(4/3)y−(2/3)z}:R(x=2、4.5≦y≦6.0、0.01<z<1.5、またはx=1、6.5≦y≦7.5、0.01<z<1.5;LはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群より選ばれる1種以上を含有する。MはC、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群より選ばれる1種以上を含有する。Nは窒素である。Oは酸素である。Rは希土類元素である。)で表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項11から16のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体が、Ca2Si5O0.1N7.9:Eu、Sr2Si5O0.1N7.9:Eu、または(Sr0.5Ca0.5)2Sr5O0.1N7.9:Euで表され、かつ結晶構造を有する窒化物系蛍光体を含むことを特徴とする請求項11から17のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体の結晶構造が単斜晶または斜方晶であることを特徴とする請求項15から18のいずれかに記載の発光装置。
- 前記蛍光体がB元素を含有することを特徴とする請求項11から19のいずれかに記載の発光装置。
- 発光素子と、
前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収し異なる波長を有する光を発光する蛍光体とを備える発光装置であって、
前記蛍光体は、少なくとも一部に破断面を有し、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第一の波長の光を発光する破断粒子から構成される第一の蛍光体と、
ほぼ規則的な結晶成長形状を有し、前記発光素子からの光の少なくとも一部を吸収するとともに吸収した光とは異なる第二の波長の光を発光する成長粒子から構成される第二の蛍光体とを含み、
前記第一の蛍光体および/または第二の蛍光体を含む透光性材料からなる蛍光部材とを備えることを特徴とする発光装置。 - 前記蛍光部材が、第一の蛍光体を含む第一の蛍光部材と第二の蛍光体を含む第二の蛍光部材よりなることを特徴とする請求項21記載の発光装置。
- 第一の蛍光体の第二の蛍光体に対する重量比が0.05〜2.0であることを特徴とする請求項21または22に記載の発光装置。
- 第一の蛍光体は一種以上の蛍光体からなり、第二の蛍光体は第一の蛍光体とは異なる一種以上の蛍光体からなることを特徴とする請求項21から23のいずれかに記載の発光装置。
- 第一の蛍光体の平均粒径の第二の蛍光体の平均粒径に対する比が0.5〜3.0であることを特徴とする請求項21から24のいずれかに記載の発光装置。
- 第一の蛍光体の比重が第二の蛍光体の比重よりも小さく、かつ第一の蛍光体の中央粒径が第二の蛍光体の中央粒径よりも大きいことを特徴とする請求項21から25のいずれかに記載の発光装置。
- 第二の蛍光体が希土類アルミン酸塩を含むことを特徴とする請求項21から26のいずれかに記載の発光装置。
- 第一の蛍光体および第二の蛍光体のうち少なくとも一方がB元素を含有することを特徴とする請求項21から27のいずれかに記載の発光装置。
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