JP2011224932A - プリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 連続稼動しても高い乾燥効率が維持でき且つエネルギ利用効率が高い乾燥部を備えたプリント装置の提供。
【解決手段】 プリント装置は筐体の内部でヒータで昇温させた熱風を循環させてシートに熱風を吹き付ける乾燥部を有する。筐体には筐体の内部と外部との間での気体移動量を調節することが可能な開口が設けられ、ジャム等の発生により乾燥部においてシートの搬送が停止したらヒータの出力を低下させ且つ開口の気体移動量が大きくなるよう制御される。
【選択図】 図5

Description

本発明はインクを用いてプリントするプリント装置に関する。
特許文献1には、インクを乾燥させる乾燥部(乾燥定着手段)を備えたインクジェット方式の画像形成装置が開示される。乾燥部は、ヒータとファンを含む送風手段で加熱した空気をシート面に吹き付けて乾燥させる。吹き付けた空気は集風チャンバに集めて再び送風手段に循環させている。
特開2001−71474号公報
特許文献1の装置では、乾燥部では概ね閉じた空間で空気を循環させる。そのため、大量の連続プリントやインク使用量の多い高デューティプリントを行なうと、インクが蒸発して発生した蒸気が循環流路に滞留して循環流路内の空気の湿度が徐々に上昇していく。湿度が上昇すると露点温度も上昇する。シートが露点温度以下であるとシート表面に凝縮が起きて、インクの乾燥が進まずにシートに含まれる水分はむしろ増加する。そのため、シートを乾燥させる乾燥効率が低下してしまう。
また、プリント中にジャム等が発生してシートの搬送が止まったら、操作者が乾燥手段からシートを取り除くジャム回復作業が必要である。しかし、特許文献1の装置ではそのような事態における操作者の作業性については考慮されていない。
本発明は上記課題の認識に基づいてなされたものである。本発明は連続稼動しても高い乾燥効率が維持でき且つエネルギ利用効率が高い乾燥部を備えたプリント装置の提供である。別の本発明の目的は、乾燥部でシート搬送のジャム等の発生でシートの搬送が停止した際に速やか且つ的確に操作者が回復作業を行なうことができるメンテナンス作業性に優れたプリント装置の提供である。
本発明のプリント装置は、インクを用いてシートにプリントするプリント部と、前記プリント部でインクが付与されて搬送されるシートを乾燥させる乾燥部とを有し、前記乾燥部は筐体の内部でヒータで昇温させた熱風を循環させてシートに熱風を吹き付けるものであり、前記筐体には筐体の内部と外部との間での気体移動量を調節することが可能な開口が設けられ、前記乾燥部におけるシートの搬送が停止したら前記ヒータの出力を低下させ且つ前記開口の気体移動量が大きくなるよう制御されることを特徴とする。
本発明のプリント装置によれば、連続稼動しても高い乾燥効率が維持でき且つ乾燥部のエネルギ利用効率が高い。また、乾燥部でシート搬送のジャム等の発生でシートの搬送が停止した際に速やか且つ的確に操作者が回復作業を行なうことができ、メンテナンス作業性に優れている。
プリント装置の内部構成を示す概略図 制御部のブロック図 乾燥部の斜視図 乾燥部の断面図 乾燥部の断面図 プリント装置本体の断面図 ユニット同士がドロワーコネクタで着脱される状態を示す図 図6の変形例の構成を示す断面図 ジャム回復作業の手順を説明するための図
以下、インクジェット方式を用いたプリント装置の実施形態を説明する。本例のプリント装置は、長尺で連続したシート(搬送方向において繰り返しのプリント単位(1ページあるいは単位画像という)の長さよりも長い連続したシート)を使用し、片面プリントおよび両面プリントの両方に対応した高速ラインプリント装置である。例えば、プリントラボ等における大量の枚数のプリントの分野に適している。なお、本明細書では、1つのプリント単位(1ページ)の領域内に複数の小さな画像や文字や空白が混在していたとしても、当該領域内に含まれるものをまとめて1つの単位画像という。つまり、単位画像とは、連続したシートに複数のページを順次プリントする場合の1つのプリント単位(1ページ)を意味する。プリントする画像サイズに応じて単位画像の長さは異なる。例えばL版サイズの写真ではシート搬送方向の長さは135mm、A4サイズではシート搬送方向の長さは297mmとなる。
本発明はプリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置、各種デバイスの製造装置などプリント装置に広く適用可能である。プリント処理はインクジェット方式、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式、液体現像方式など方式は問わない。また、本発明はプリント処理に限らず連続したシートに種々の処理(記録、加工、塗布、照射、読取、検査など)を行なうシート処理装置にも適用可能である。
図1はプリント装置の内部構成を示す断面の概略図である。本実施形態のプリント装置は、ロール状に巻かれたシートを用いて、シートの第1面と第1面の背面側の第2面に両面プリントすることが可能となっている。プリント装置内部には、大きくは、シート供給部1、デカール部2、斜行矯正部3、プリント部4、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、反転部9、排出搬送部10、ソータ部11、排出部12、制御部13の各ユニットを備える。シートは、図中の実線で示したシート搬送経路に沿ってローラ対やベルトからなる搬送機構で搬送され、各ユニットで処理がなされる。なお、シート搬送経路の任意の位置において、シート供給部1に近い側を「上流」、その逆側を「下流」という。
シート供給部1は、ロール状に巻かれた連続シートを保持して供給するためのユニットである。シート供給部1は、2つのロールR1、R2を収納することが可能であり、択一的にシートを引き出して供給する構成となっている。なお、収納可能なロールは2つであることに限定はされず、1つ、あるいは3つ以上を収納するものであってもよい。また、連続したシートであれば、ロール状に巻かれたものに限らない。例えば、単位長さごとのミシン目が付与された連続したシートがミシン目ごとに折り返されて積層され、シート供給部1に収納されるものでもよい。
デカール部2は、シート供給部1から供給されたシートのカール(反り)を軽減させるユニットである。デカール部2では、1つの駆動ローラに対して2つのピンチローラを用いて、カールの逆向きの反りを与えるようにシートを湾曲させて通過させることでデカール力を作用させてカールを軽減させる。
斜行矯正部3は、デカール部2を通過したシートの斜行(本来の進行方向に対する傾き)を矯正するユニットである。基準となる側のシート端部をガイド部材に押し付けることにより、シートの斜行が矯正される。
プリント部4は、搬送されるシートに対して上方からプリントヘッド14によりシート上にプリント処理を行なって画像を形成するユニットである。つまり、プリント部4はシートに所定の処理を行なう処理部である。プリント部4は、シートを搬送する複数の搬送ローラも備えている。プリントヘッド14は、使用が想定されるシートの最大幅をカバーする範囲でインクジェット方式のノズル列が形成されたライン型プリントヘッドを有する。プリントヘッド14は、複数のプリントヘッドが搬送方向に沿って平行に並べられている。本例ではC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、G(グレー)、K(ブラック)の7色に対応した7つのプリントヘッドを有する。なお、色数およびプリントヘッドの数は7つには限定はされない。インクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。各色のインクは、インクタンクからそれぞれインクチューブを介してプリントヘッド14に供給される。
検査部5は、プリント部4でシートにプリントされた検査パターンや画像をスキャナによって光学的に読み取って、プリントヘッドのノズルの状態、シート搬送状態、画像位置等を検査して画像が正しくプリントされたかを判定するためのユニットである。スキャナはCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサを有する。
カッタ部6は、プリント後のシートを所定長さに切断する機械的なオートカッタを備えたユニットである。カッタ部6は、シートを次工程に送り出すための複数の搬送ローラも備えている。
情報記録部7は、切断されたシートの非プリント領域にプリントのシリアル番号や日付などのプリント情報(固有の情報)を記録するユニットである。記録はインクジェット方式、熱転写方式などで文字やコードをプリントすることで行なわれる。
乾燥部8は、プリント部4でプリントされたシートを加熱して、付与されたインクを短時間に乾燥させるためのユニットである。乾燥部8の内部では通過するシートに対して少なくとも下面側から熱風を付与してインク付与面を乾燥させる。
以上のシート供給部1から乾燥部8までのシート搬送経路を第1経路と称する。第1経路はプリント部4から乾燥部8までの間にUターンする形状を有し、カッタ部6はUターンの形状の途中に位置している。
反転部9は両面プリントを行う際に表(おもて)面プリントが終了した連続シートを一時的に巻き取って表裏反転させるためのユニットである。反転部9は、乾燥部8を通過したシートを再びプリント部4に供給するための、乾燥部8からデカール部2を経てプリント部4に到る経路(ループパス)(第2経路と称する)の途中に設けられている。反転部9はシートを巻き取るための回転する巻取回転体(ドラム)を備えている。表面のプリントが済んで切断されていない連続シートは巻取回転体に一時的に巻き取られる。巻き取りが終わったら、巻取回転体が逆回転して巻き取り済みシートはデカール部2に供給され、プリント部4に送られる。このシートは表裏反転しているのでプリント部4で裏面にプリントを行うことができる。両面プリントのより具体的な動作については後述する。
排出搬送部10は、カッタ部6で切断され乾燥部8で乾燥させられたシートを搬送して、ソータ部11までシートを受け渡すためのユニットである。排出搬送部10は、反転部9が設けられた第2経路とは異なる経路(第3経路と称する)に設けられている。第1経路を搬送されてきたシートを第2経路と第3経路のいずれか一方に選択的に導くために、経路の分岐位置には可動フラッパを有する経路切替機構が設けられている。
ソータ部11と排出部12は、シート供給部1の側部で且つ第3経路の末端に設けられている。ソータ部11は必要に応じてプリント済みシートをグループ毎に仕分けるためのユニットである。仕分けられたシートは、複数のトレイからなる排出部12に排出される。このように、第3経路はシート供給部1の下方を通過して、シート供給部1を挟んでプリント部4や乾燥部8とは逆側にシートを排出するレイアウトとなっている。
デカール部2、斜行矯正部3、プリント部4、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、反転部9、排出搬送部10はそれぞれ独立した処理ユニットである。ジャム回復動作時などのメンテナンスを容易にするため、操作者が手動で任意のユニットを独立して、プリント装置本体から手前側に引き出すことが可能となっている。
これらの各ユニットにおいて、ユニット近傍のシート搬送経路の上流側と下流側にそれぞれ、連続シートを切断するためのカッタが設けられている。引出しユニット上下流近傍で操作者はジャム回復動作時にカッタを用いてシートを切断することができ、ユニット引出しを容易に行うことが可能となる。これらのカッタは操作者が手動で操作するハンドカッタであり、操作者の手動の力もしくは操作者の指示に基づいてアクチュエータで駆動される。図1に示すように、装置内のシート搬送経路の合計9箇所に第1カッタ17〜第9カッタ25の9つのハンドカッタが設けられている。第1カッタ17はシート供給部1とデカール部2の間に設けられている。同様に、第2カッタ18はデカール部2と斜行矯正部3の間に、第3カッタ19は斜行矯正部3とプリント部4の間に、第4カッタ20はプリント部4と検査部5の間に、第5カッタ21は検査部5とカッタ部6の間に、それぞれ設けられてる。カッタ部6よりも下流側では、第6カッタ22はカッタ部6と情報記録部7の間に、第7カッタ23は情報記録部7と乾燥部8の間に、第8カッタ24は乾燥部8の近傍の下流側にそれぞれ設けられている。第9カッタ25は反転部9とデカール部2の間に設けられている。なお、排出搬送部10から下流には連続シートが搬送されることはないので、連続シートを切断するカッタを設ける必要はない。
制御部13は、プリント装置全体の各部の制御を司るユニットである。制御部13は、CPU、記憶装置、各種制御部を備えた制御部(制御部)、外部インターフェース、およびユーザが入出力を行なう操作部15を有する。プリント装置の動作は、制御部または制御部に外部インターフェースを介して接続されるホストコンピュータ等のホスト装置16からの指令に基づいて制御される。
図2は制御部13の概念を示すブロック図である。制御部13に含まれる制御部(破線で囲まれる範囲)は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、画像処理部207、エンジン制御部208、個別ユニット制御部209から構成される。CPU201(中央演算処理部)はプリント装置の各ユニットの動作を統合的に制御する。ROM202はCPU201が実行するためのプログラムやプリント装置の各種動作に必要な固定データを格納する。RAM203はCPU201のワークエリアとして用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。HDD204(ハードディスク)はCPU201が実行するためのプログラム、プリントデータ、プリント装置の各種動作に必要な設定情報を記憶読出することが可能である。操作部15はユーザとの入出力インターフェースであり、ハードキーやタッチパネルの入力部、および情報を提示するディスプレイや音声発生器などの出力部を含む。例えば、タッチパネル付きのディスプレイが用いられ、装置の動作ステータス、プリント状況、メンテナンス情報(インク残量、シート残量、メンテナンスステータスなど)等がユーザに対して表示される。ユーザはタッチパネルから各種の情報入力を行なうことができる。
高速なデータ処理が要求されるユニットについては専用の処理部が設けられている。画像処理部207は、プリント装置で扱うプリントデータの画像処理を行う。入力された画像データの色空間(たとえばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(たとえばsRGB)に変換する。また、画像データに対し解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。これらの画像処理によって得られたプリントデータは、RAM203またはHDD204に格納される。エンジン制御部208は、CPU201等から受信した制御コマンドに基づいてプリントデータに応じてプリント部4のプリントヘッド14の駆動制御を行なう。エンジン制御部208は更にプリント装置内の各部の搬送機構の制御も行なう。個別ユニット制御部209は、シート供給部1、デカール部2、斜行矯正部3、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、反転部9、排出搬送部10、ソータ部11、排出部12の各ユニットを個別に制御するためのサブ制御部である。CPU201による指令に基づいて個別ユニット制御部209によりそれぞれのユニットの動作が制御される。外部インターフェース205は、制御部をホスト装置16に接続するためのインターフェース(I/F)であり、ローカルI/FまたはネットワークI/Fである。以上の構成要素はシステムバス210によって接続されている。
ホスト装置16は、プリント装置にプリントを行わせるための画像データの供給源となる装置である。ホスト装置16は、汎用または専用のコンピュータであってもよいし、画像リーダ部を有する画像キャプチャ、デジタルカメラ、フォトストレージ等の専用の画像機器であってもよい。ホスト装置16がコンピュータの場合は、コンピュータに含まれる記憶装置にOS、画像データを生成するアプリケーションソフトウェア、プリント装置用のプリント装置ドライバがインストールされる。なお、以上の処理の全てをソフトウェアで実現することは必須ではなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。
次に、プリント時の基本動作について説明する。プリントは、片面プリントモードと両面プリントモードとでは動作が異なるので、それぞれについて説明する。
片面プリントモードでは、シート供給部1から供給され、デカール部2、斜行矯正部3でそれぞれ処理されたシートは、プリント部4において表面(第1面)のプリントがなされる。長尺の連続シートに対して、搬送方向における所定の単位長さの画像(単位画像)を順次プリントして複数の画像を並べて形成していく。プリントされたシートは検査部5を経て、カッタ部6において単位画像ごとに切断される。切断されたカットシートは、必要に応じて情報記録部7でシートの裏面にプリント情報が記録される。そして、カットシートは1枚ずつ乾燥部8に搬送され乾燥が行なわれる。その後、排出搬送部10を経由して、ソータ部11の排出部12に順次排出され積載されていく。一方、最後の単位画像の切断でプリント部4の側に残されたシートはシート供給部1に送り戻されて、シートがロールR1またはR2に巻き取られる。このように、片面プリントにおいては、シートは第1経路と第3経路を通過して処理され、第2経路は通過しない。
一方、両面プリントモードでは、表面(第1面)プリントシーケンスに次いで裏面(第2面)プリントシーケンスを実行する。最初の表面プリントシーケンスでは、シート供給部1から検査部5までの各ユニットでの動作は上述の片面プリントの動作と同じである。カッタ部6では切断動作は行わずに、連続シートのまま乾燥部8に搬送される。乾燥部8での表面のインク乾燥の後、排出搬送部10の側の経路(第3経路)ではなく、反転部9の側の経路(第2経路)にシートが導びかれる。第2経路においてシートは、順方向(図面では反時計回り方向)に回転する反転部9の巻取回転体に巻き取られていく。プリント部4において、予定された表面のプリントが全て終了すると、カッタ部6にて連続シートのプリント領域の後端が切断される。切断位置を基準に、搬送方向下流側(プリントされた側)の連続シートは乾燥部8を経て反転部9でシート後端(切断位置)まで全て巻き取られる。一方、反転部9での巻取りと同時に、切断位置よりも搬送方向上流側(プリント部4の側)に残された連続シートは、シート先端(切断位置)がデカール部2に残らないように、シート供給部1に送り戻されて、シートがロールR1またはR2に巻き取られる。この送り戻し(バックフィード)によって、以下の裏面プリントシーケンスで再び供給されるシートとの衝突が避けられる。
上述の表面プリントシーケンスの後に、裏面プリントシーケンスに切り替わる。反転部9の巻取回転体が巻き取り時とは逆方向(図面では時計回り方向)に回転する。巻き取られたシートの端部(巻き取り時のシート後端は、送り出し時にはシート先端になる)は、図の破線の経路に沿ってデカール部2に送り込まれる。デカール部2では巻取回転体で付与されたカールの矯正がなされる。つまり、デカール部2は第1経路においてシート供給部1とプリント部4の間、ならびに第2経路において反転部9とプリント部4の間に設けられて、いずれの経路においてもデカールの働きをする共通のユニットとなっている。シートの表裏が反転したシートは、斜行矯正部3を経て、プリント部4に送られて、シートの裏面にプリントが行なわれる。プリントされたシートは検査部5を経て、カッタ部6において予め設定されている所定の単位長さ毎に切断される。カットシートは両面にプリントされているので、情報記録部7での記録はなされない。カットシートは1枚ずつ乾燥部8に搬送され、排出搬送部10を経由して、ソータ部11の排出部12に順次排出され積載されていく。このように、両面プリントにおいてはシートは第1経路、第2経路、第1経路、第3経路の順に通過して処理される。
次に、上述の構成のプリント装置における乾燥部8についてさらに詳しく説明する。図3は乾燥部8の内部構造を示す斜視図であり、図4は図3の矢印Y方向から見た乾燥部8の断面図である。プリント部4でインクが付与されて搬送されるシートは、カッタ部6および情報記録部7を通過して、図3の矢印X方向から乾燥部8に導入される。乾燥部8はヒータ部42と搬送部43を有する。搬送部43は、回転駆動力が与えられたエンドレスベルトである搬送ベルト34と、搬送ベルト34に対向して搬送方向に沿って並べられた複数の搬送ローラ35(従動ローラ)を備える。隣り合う搬送ローラ35の間隔は最も小さいカットシートの長さよりも短い。乾燥部8に導入されたシートが連続シートであってもカットシートであっても、シートは搬送ベルト34と搬送ローラ35の間で挟持されながら滞りなく乾燥部8内を進行する。
ヒータ部42は乾燥部8の筐体の内部で熱風を循環させてシートに熱風を吹き付けるためのものである。ヒータ部42は、空気を昇温(加熱)させて熱風を生成するためのヒータ36と、熱風を循環させてシートに熱風を吹き付けるためのファン37を備えている。ファン37で送風される熱風は、搬送ローラ35の隙間に対応した位置に設けられたスリット形状の複数の噴出口41を通して上向きに噴出して、シート面に吹き付けられる。その後、熱風は再びファン37に戻され、筐体の内部で循環する。噴出口41の近傍の筐体の内側壁面には、熱風の温度を検知するサーミスタ等の温度センサ45(温度検知手段)が設けられている。温度センサ45の近傍には、熱風の湿度を検知する湿度センサ46(湿度検知手段)が設けられている。なお、湿度情報を検知する湿度検知手段は、湿度センサを用いて直接的に検知する方法に限らない。例えば、温度センサによる温度検知、インク打ち込み量、プリントデューティなどのパラメータを用いて、計算によって湿度を推定して間接的に検知するようにしてもよい。
搬送ベルト34の内側には、一体構造となった伝熱プレート38と面発熱体39が設けられている。面発熱体39で発生した熱は熱伝導体である伝熱プレート38に伝わる。搬送ベルト34が回転すると、搬送ベルト34の内側面は伝熱プレート38の表面に面接触しながら滑動する。接触によって、伝熱プレート38から搬送ベルト34に熱が伝わり、搬送ベルト34全体が昇温する。シートが乾燥部8の内部を搬送される際には、搬送ベルト34の外側面はシートと面接触してシートが加熱されるので、シートの乾燥が促進される。つまり、シートはヒータ部42による表面からの熱風吹きつけと、搬送ベルト34による裏面からの加熱によって両面から加熱され、高効率の乾燥動作がなされる。
ヒータ部42と搬送部43は、第1筐体構成物52(上カバー)と第2筐体構成物53(筐体主要部)からなる乾燥部8の筐体の中に収容されている。ヒータ部42と搬送部43の一部(搬送ローラ35)は第2筐体構成物53に保持されている。後述するように、第1筐体構成物52と第2筐体構成物53とはヒンジによってワニ口のように分離可能な構造となっており、操作者が容易に乾燥部8の内部にアクセスすることができる構造となっている。
乾燥部8にシートが導入される導入口の近傍(乾燥部8から見て上流側)には、シートの有無を検出する第1シートセンサ62が設けられている。乾燥部8からシートが排出される排出口の近傍(乾燥部8から見て下流側)には、シートの有無を検出する第2シートセンサ63が設けられている。これらのシートセンサは、乾燥部8におけるシート搬送のジャムの発生を検知するジャム検知手段の一部として機能する。また、乾燥部8がプリント装置本体から手前に引き出されたことを検知するセンサ(引き出し検知手段)がプリント装置本体に設けられている。また、第7カッタ23および第8カッタ24は、それぞれのカッタでシートSの切断する動作を検知するためのセンサ(シート切断検知手段)を備え、操作者がカッタを操作したことを制御部が認識することができる。
ここで、乾燥部8の内部における熱風の循環について説明する。図5は図3のX方向から見た乾燥部8の断面図である。第2筐体構成物53の上面の一部には、筐体の内部に外から空気を吸気するための開口50(第1の開口)が設けられている。開口50には開口の開き状態を変化させることができる可動の蓋55が設けられ、蓋55の開閉によって開口を通した筐体の内部と外部と間での気体移動量(気体の導入効率)が調節される。また、第2筐体構成物53の側面の一部には、筐体の内部から外に空気を排気するための開口51(第2の開口)が設けられている。開口51には開口の開き状態を変化させることができる可動の蓋56が設けられ、蓋56の開閉によって開口を通した筐体の内部と外部と間での気体移動量(気体の排出効率)が調節される。蓋55と蓋56はいずれも、制御部によってコントロールされるソレノイドやモータ等のアクチュエータの駆動でヒンジを中心に回動して開閉する。なお、ヒンジによって回動するのではなく、開口に対して横にスライド移動して開口の開閉を行なう蓋としてもよい。
変形例として、開閉する蓋に替えて、開口50、開口51にそれぞれ回転状態(送風能力)を変化させることができるファンを設けて、ファンの回転によって気体移動量が調節されるようにしてもよい。開口に設けたファンによってアクティブに給排気を行なうことで、より短時間に空気の入れ替えを行なうことが可能となる。また、本例では、排気用の開口50と吸気用の開口51の2つに機能分離しているが、2つに分けて設けることは必須ではなく、1つの開口で給排気を行なうようにしてもよい。また、3つ以上の開口を設けるようにしてもよい。
図5(a)は、開口50と開口51をともに閉状態にした様子を示す。乾燥部8の筐体内部はシートの導入口と排出口を除いて概ね閉じた空間となる。ファン37によって気流が生成され、ヒータ36によって空気が加熱して熱風となり、熱風は閉じた空間内を図中の矢印に示す方向に循環する。複数の搬送ローラ35の隙間から熱風がシートに吹き付けられる。
図5(b)は、開口50と開口51をともに開状態にした様子を示す。熱風は乾燥部8の筐体内部を図中の矢印に示す方向に循環する。その際、熱風の一部は開口51から外に排出され、排出された空気と同量の外気が開口50から筐体内部に導入される。
ファン37で気流を発生させると、気流の流れに方向においてファン37の上流側はわずかな負圧状態となり、下流側はわずかな正圧状態となる。図5の濃いグレーで示した範囲が負圧領域70であり、薄いグレーで示した範囲が正圧領域71である。開口50は、負圧領域70で且つなるべくファン37に近い位置(負圧がより大きい位置)に配置して、負圧によって自然に外気が引き込まれるようにしている。また、開口51は正圧領域71に配置して、正圧によって自然に筐体内部の空気が排気されるようにしている。開口50と開口51を通過する空気の風量は、筐体内部を循環する熱風の気流を大きく乱さない風量に設定される。開口50と開口51を通過する風量と循環空気の風量のバランスにより、筐体内部の空気を効率的に入れ替えることが可能である。
導入された外気の温度が、乾燥部8の内部空気の温度よりも低ければ、乾燥部8の内部空気の温度も低下する。通常は、プリント装置が設置される室温と乾燥部8の加熱された空気とは大きな相対温度差を有しているので、乾燥部8の内部空気の温度を速やかに低下させることができる。また、導入された外気の湿度が、乾燥部8の内部空気の湿度よりも低ければ、乾燥部8の内部空気の湿度も低下する。通常は、プリント装置が設置される部屋の湿度と乾燥部8の内部とは大きな相対湿度差を有しているので、乾燥部8の内部空気の湿度を速やかに低下させることができる。
図6はプリント装置本体の断面図であり、プリント部4と乾燥部8の位置での断面を示す。図6(a)はユニットがプリント装置本体の内部に収容され第1筐体構成物52が閉じた状態、図6(b)は乾燥部8が第1筐体構成物52が開いた状態を示す。乾燥部8の一部はプリント装置本体内に設けられたレール57に沿ってスライド移動してプリント装置から手前側(操作者が居る側)に引き出される。図6(b)のように乾燥部8を引き出した際に、搬送部43を含むユニットとヒータ部42を含むユニットとが分離して、ヒータ部42がプリント装置本体の内部に残るようになっている。
図7に示すように、ヒータ部42と搬送部43とはドロワーコネクタ30で電気的に接続される。搬送部43にはドロワーコネクタ30を介して電力が供給される。さらに、ドロワーコネクタ30を介して制御のための信号線が接続される。乾燥部8をプリント装置本体に装着する(図6(a)の状態)とドロワーコネクタ30が接続され、乾燥部8をプリント装置本体から引き出す(図6(b)の状態)とドロワーコネクタ30の接続が切断されるようになっている。このような構成により、乾燥部8を手前に引き出した際には、高温のヒータ部42がプリント装置本体の内部に残って露出しないので、操作者は容易且つ確実に回復作業を行なうことができる。
引き出された乾燥部8は、第1筐体構成物52が引き出す方向において奥側のヒンジ54を中心に手前側(操作者の側)が回動してワニ口のように開く。開けられた第1筐体構成物52は、付勢機構(ガススプリング、ヒンジばね、トーションばねなど)で開放状態を維持するようになっている。第1筐体構成物52には、乾燥部8の搬送機構の上側の一部(搬送ベルト34、伝熱プレート38、面発熱体39)が保持され、第2筐体構成物53には搬送機構の下側の一部(搬送ローラ35)が保持されている。そのため、第1筐体構成物52を開けると、搬送機構が分離されて搬送ベルト34と搬送ローラ35の間に挟まれていたシートSが露出し、操作者は容易にシートSを取り除くことができる。
図8は図6の変形例の構成を示す。この例では、乾燥部8を引き出すと、ヒータ部42と搬送部43は分離せずに一体のまま引き出される。第2筐体構成物53にはヒータ部42(ヒータ36、ファン37)も保持されており、引き出し方向においてヒータ部42はヒンジ54よりも奥側に位置している。さらに、乾燥部8を目一杯手前に引き出した状態でも、ヒータ部42の大半はプリント装置本体の筐体の中に留まる。この変形例においても、乾燥部8を手前に引き出した際には、高温のヒータ部42がプリント装置本体の内部に残って露出しないので、操作者は容易且つ確実に回復作業を行なうことができる。
次に、上述の構成のプリント装置におけるジャム発生の状態とその後の復帰動作について、図9を用いて説明する。プリント装置にはジャム検知手段が設けられ、プリント動作中のジャムの発生およびジャムの発生箇所を検知する。ジャム検知手段がジャムを検知する方法には、シートの先端で搬送異常を検知する方法、シートの途中で搬送異常を検知する方法がある。前者の方法では、ローラの制御情報により演算される理論上のシート先端の位置情報と、隣接するローラ間に設置されたシートセンサの検知結果とを照らし合わせる。シート先端が通過すると推定される期間内にシートセンサでの検知がされなかったり、理論値に対して検出が極端に遅れた場合にジャム発生と判断する。一方、後者の方法では、連続シートがシート搬送経路を移動する際に、ある箇所でシートの搬送不良が生じるとその部分の速度が低下し、最悪速度がゼロになる。すると速度が低下した箇所の後続のシートがどんどん送り込まれてループ状に溜まっていく。これを検知する手法として、搬送ローラのモータ回転数の低下やモータ負荷の異常が起きたらジャム発生と判断することができる。別の手法として、シート面の移動状態(速度や移動量)をダイレクトに計測するダイレクトセンサをシート搬送経路の複数位置に設けて、シートの搬送速度の異常が検知されたらジャム発生と判断することができる。別の手法として、シート搬送経路で意図的にシートのループが形成される箇所でループの大きさをセンサで検知して本来の大きさと異なっていたらジャム発生と判断することができる。
制御部は、ジャム検知手段でジャムの発生が検知されたら、シート搬送経路のシート搬送にかかわるすべての搬送ローラの駆動モータを停止させる。これはジャムの影響をジャムが発生した箇所に留めて、影響が他に連鎖することを抑止するためである。そして制御部は、操作部15またはホスト装置16の表示器にジャム発生箇所と作業指示を表示させて、操作者に手動のジャム回復処理を促す。この作業指示を受けて操作者は、手作業でトラブル発生領域に残されたシートを取り除く手動のジャム回復処理行う。
以下の説明では、両面プリントモードの第1面プリントにおいて乾燥部8を含む領域でジャムが発生したケースを例に挙げる。両面プリントモードの第1面プリントでは連続シートが乾燥部8を通過する(図9(a)参照)。その際にジャムが発生すると連続シートが乾燥部8をまたいだ状態でシートが停止する。ジャム回復のために乾燥部8を引き出そうとしても、シート搬送経路に残された連続シートが引っかかってスムーズに引き出すことができない。無理な力を加えて乾燥部8を引き出そうとすると、シートが無理に引きずられて乾燥部8ならびに隣接するユニットにダメージを与えたり、シートが破れて取り除き不可能な場所にシート破れ片が残ったりする畏れがある。そこで、操作者は乾燥部8を引き出す前に、ユニットの前後に近接して位置する第7カッタ23および第8カッタ24を用いて乾燥部8の前後2箇所で連続シートを切断する(図9(b)参照)。その後、レール57に沿って乾燥部8をプリント装置本体から手前に引き出す。シートは切断されているので引っかかることなく乾燥部8をスムーズに引き出すことができる(図9(c)参照)。そして、操作者は引き出した乾燥部8の第1筐体構成物52を開けて、内部の搬送機構に残っているシート片を取り除いてジャムを回復させる(図9(d)参照)。この作業の後、操作者は第1筐体構成物52を閉じて乾燥部8をプリント装置本体内の元の位置に戻す。メンテナンス扉が閉められたらジャム検知手段は再度ジャムの状態を検知する。ジャム検知手段が依然としてジャムを検知した場合は、操作者に対して再度、手動ジャム回復処理を促す警告を発する。ジャム検知手段がジャムを検知しなくなったら、シートが取り除かれたものとしてメンテナンスモードを終了して、プリント動作モードに戻る。
なお、片面プリントモードや両面プリントモードの第2面プリントでは、カッタ部6で単位画像ごとに切断済みのカットシートが乾燥部8を通過する。ジャムが発生して搬送停止しても、乾燥部8の中に残されたシートは前後がすでに切断済みである。そのため操作者が改めでハンドカッタを用いてシートを切断する必要はなく、乾燥部8のユニットをそのまま引き出すことができる。つまり、図9(b)のシート切断作業は省略することができる。
以上の構成における乾燥部8の制御方法について説明する。乾燥部8において搬送されるシートのジャムが発生したことは、上述したジャム検知手段によって検知される。制御部は、ジャムの発生が検知されたら、ヒータ部42のヒータ36の出力を低下させる(ヒータ36をオフにする)。それと共に、開口(開口50と開口51の少なくと一方)を開状態にして開口での気体移動量が大きくなるようにする。ヒータ36による加熱を停止させることと開口による外気との入れ替えの相乗効果で、乾燥部8の内部の空気温度は急速に低下する。そのため、乾燥部でシート搬送が停止した際に、操作者は速やかに回復作業を開始することができ、メンテナンス作業性に優れている。なお、ジャム発生以外の要因でシートの搬送が停止した場合にも、同様の処置を行うようにすればよい。
制御部は、上述の急速冷却の際に、温度検知手段で検知される温度が所定値を下回ったら開口(開口50と開口51の少なくとも一方)を開状態から閉状態に切り替えて、開口での気体移動量を小さくなるように制御する。これにより、乾燥部8内部の温度が必要以上に低下することを抑制して、ジャム回復処理後の再プリントまでの立上げ時間を短くすることができる。見方を変えると、乾燥部8でのエネルギ消費が抑制される。
上述したように、大量の連続プリントやインク使用量の多い高デューティプリントを行なうと、乾燥部8の内部空気の湿度が上昇してシートの乾燥効率が低下する。空気温度を一定に保ったとしても高湿状態になるにつれて、シートに熱風を吹き付けてもインクが蒸発しにくくなる。そこで、温度とともに湿度の管理も必要となる。制御部は、プリント動作中(乾燥部8稼動中)に、湿度検知手段(湿度センサ46など)で検知される湿度が第1の所定値を上回ったら、開口(開口50と開口51の少なくと一方)を開状態に切り替えるよう制御する。開口を通して外気と入れ替えることで、乾燥部8の内部空気の湿度が過剰に高くなることを抑制する。ただし、湿度を下げると同時に温度も下がるので、温度が下がり過ぎると乾燥部8でのシート乾燥能力が低下してしまう可能性がある。そこで、制御部は検知された湿度が第2の所定値(第1の所定値よりも小さい値)を下回ったら、開口(開口50と開口51の少なくとも一方)を閉状態に切り替えるよう制御する。これらの動作により、連続した稼動においても乾燥部8の内部空気の湿度および温度を適切な範囲に維持することができる。
プリント装置本体には、操作者の保安性を向上させるため、乾燥部8を手前に引き出すことができないようにするロック機構が設けられている。稼動中は乾燥部8の内部は高温になるため、少なくともプリント動作中(乾燥部8が稼動中)は、乾燥部8を手前に引き出すことができないようにロックされる。そして、ジャムが検知された際に所定の条件でロックが解除され、操作者が乾燥部8を引き出すことができるように切り替えられる。所定の条件とは、以下の条件がすべて満たされた場合をいう。
(1)両面プリントモードの第1面プリントを実行中にジャム検知手段がジャムを検知する。
(2)温度検知手段によって検知される乾燥部8の内部温度が所定温度を下回る。
これらの条件にさらに以下の条件を加えて、連続シートが2箇所で切断されたことを確認した上でロック解除すれば、より確実となる。
(3)第1シートセンサ62および第2シートセンサ63がともにシートを検知する。
(4)シート切断検知手段が、第7カッタ23および第8カッタ24が操作されたことを検知する。
なお、ロック機構は、第1筐体構成物52と第2筐体構成物53が開くことをロックする機構としてもよい。この場合は、上記(1)(2)の条件にさらに、引き出し検知手段が乾燥部8が引き出されたことを検知したことを条件として付加する。
以上の実施形態によれば、連続稼動しても高い乾燥効率が維持でき且つ乾燥部のエネルギ利用効率が高い。また、乾燥部でシート搬送のジャム等の発生でシートの搬送が停止した際に速やか且つ的確に操作者が回復作業を行なうことができ、メンテナンス作業性に優れている。また、プリントを行なっている最中にジャム等の発生で連続シートがユニットにまたがった状態状態でシートが停止しても、カッタで連続シートを切断してユニットを確実に引き出すことができる。そのため、操作者のジャム回復作業が容易で少ない手間と時間で復帰することができメンテナンス作業性に優れている。
4 プリント部
8 乾燥部
9 反転部
13 制御部
34 搬送ベルト
35 搬送ローラ
36 ヒータ
37 ファン
38 伝熱プレート
39 面発熱体
42 ヒータ部
45 温度センサ
50 開口
51 開口
52 第1筐体構成物
53 第2筐体構成物
55 蓋
56 蓋
70 負圧領域
71 正圧領域

Claims (14)

  1. インクを用いてシートにプリントするプリント部と、前記プリント部でインクが付与されて搬送されるシートを乾燥させる乾燥部と、を有し、
    前記乾燥部は筐体の内部でヒータで昇温させた熱風を循環させてシートに熱風を吹き付けるものであり、前記筐体には筐体の内部と外部との間での気体移動量を調節することが可能な開口が設けられ、前記乾燥部におけるシートの搬送が停止したら前記ヒータの出力を低下させ且つ前記開口の気体移動量が大きくなるよう制御されることを特徴とするプリント装置。
  2. 搬送されるシートのジャムの発生を検知するジャム検知手段をさらに有し、前記ジャム検知手段でのジャムの発生の検知に応じて前記ヒータの出力を低下させ且つ前記開口の気体移動量が大きくなるよう制御されることを特徴とする、請求項1記載のプリント装置。
  3. 前記筐体の内部の温度を検知する温度検知手段をさらに有し、前記温度検知手段で検知される温度が所定値を下回ったら、前記開口の気体移動量が小さくなるように制御されることを特徴とする、請求項1または2記載のプリント装置。
  4. 前記筐体の内部の湿度を検知する湿度検知手段をさらに有し、前記湿度検知手段で検知される湿度が所定値を上回ったら、前記開口の気体移動量が大きくなるよう制御されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のプリント装置。
  5. 前記湿度検知手段で検知される湿度が所定値を下回ったら、前記開口の気体移動量が小さくなるように制御されることを特徴とする、請求項4記載のプリント装置。
  6. インクを用いてシートにプリントするプリント部と、前記プリント部でインクが付与されて搬送されるシートを乾燥させる乾燥部と、を有し、
    前記乾燥部は筐体の内部で熱風を循環させてシートに熱風を吹き付けるものであり、前記筐体には筐体の内部と外部との間での気体移動量を調節することが可能な開口が設けられ、前記筐体の内部の湿度に応じて前記気体移動量が調節されることを特徴とするプリント装置。
  7. 前記開口には、回転状態を変化させることができるファンが設けられ、前記ファンの回転によって前記気体移動量が調節されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のプリント装置。
  8. 前記開口には、開口の開き状態を変化させることができる可動の蓋が設けられ、前記蓋の動きによって前記気体移動量が調節されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のプリント装置。
  9. 前記開口は、前記筐体に吸気するための第1の開口と、前記筐体から排気するための第2の開口を有し、前記第1の開口は循環する熱風の負圧領域に形成されていることをことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載のプリント装置。
  10. 前記乾燥部は装置本体から引き出し可能なユニットであり、前記乾燥部の近傍には、上流側でシートを切断する第1カッタと下流側でシートを切断する第2カッタが設けられていることを特徴とする、請求項1から9のいずれかにプリント装置。
  11. 前記乾燥部はファンとヒータを含むヒータ部とシートを搬送する搬送部を備え、装置本体から引き出し可能なユニットであり、前記乾燥部を引き出した際には前記装置本体から前記搬送部が露出し前記ヒータ部の一部は前記装置本体の内部に残されることを特徴とする、請求項10記載のプリント装置。
  12. 前記乾燥部が前記装置本体から引き出すことができないようにロックするロック機構を有し、少なくともプリント動作中は前記ロック機構がロックされ、ジャム発生が検知された後にロックが解除されることを特徴とする、請求項10または11記載のプリント装置。
  13. 連続したシートを保持して供給するためのシート供給部と、
    前記シート供給部からシートが供給される経路において、シートにプリントを行なう前記プリント部と、
    前記経路において前記プリント部の下流に設けられ、シートを切断するオートカッタを備えたカッタ部と、
    前記経路において前記カッタ部の下流に設けられ、前記プリント部でプリントされたシートを乾燥させる前記乾燥部と、
    前記乾燥部を通過したシートの表裏を反転させて再び前記プリント部に供給するための反転部と、
    前記乾燥部を通過したシートを排出する排出部と、
    を備え、
    前記シート供給部からシートが供給され、前記プリント部において第1面にプリントされたシートは前記乾燥部を通過した後に前記反転部に導かれて表裏が反転されて再び前記プリント部に供給され、次いで、前記プリント部において前記第1面の背面側の第2面にプリントされたシートは前記カッタ部で切断されて再び前記乾燥部を通過した後に前記排出部に排出されて、両面プリントが行なわれることを特徴とする、請求項1から12のいずれかにプリント装置。
  14. 前記反転部はシートを巻き取る巻取回転体を有し、前記両面プリントにおいては、前記第1面に複数の単位画像が順次プリントされたシートは前記巻取回転体に一時的に巻き取られ、その後、前記巻取回転体が逆回転して前記一時的に巻き取られたシートが再び前記プリント部に供給されて前記第2面に複数の単位画像が順次プリントされることを特徴とする、請求項13記載のプリント装置。
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