JP2011220744A - 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム、並びに欠陥情報付き炭化珪素バルク単結晶基板 - Google Patents

炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム、並びに欠陥情報付き炭化珪素バルク単結晶基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2011220744A
JP2011220744A JP2010088083A JP2010088083A JP2011220744A JP 2011220744 A JP2011220744 A JP 2011220744A JP 2010088083 A JP2010088083 A JP 2010088083A JP 2010088083 A JP2010088083 A JP 2010088083A JP 2011220744 A JP2011220744 A JP 2011220744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
defect
silicon carbide
single crystal
carbide bulk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010088083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5515991B2 (ja
Inventor
Masashi Nakabayashi
正史 中林
Hiroshi Tsuge
弘志 柘植
Masakazu Katsuno
正和 勝野
Tatsuo Fujimoto
辰雄 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2010088083A priority Critical patent/JP5515991B2/ja
Publication of JP2011220744A publication Critical patent/JP2011220744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5515991B2 publication Critical patent/JP5515991B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】窒素ドープされた4H型SiCバルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を検出できる基板の欠陥検査方法、及びこれを用いた基板の欠陥検査システム、並びに欠陥情報付きのSiCバルク単結晶基板を提供する。
【解決手段】基板の表面に、波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射し、該基板から発光して得られるフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得て、このフォトルミネッセンス像において、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別するSiCバルク単結晶基板の欠陥検査方法であり、また、この方法を用いた基板の欠陥検査システム、及び、これにより得られた欠陥情報付きのSiCバルク単結晶基板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる積層欠陥を非破壊で検出する方法に関するものであり、また、この検査方法を用いた基板の欠陥検査システム、及び、欠陥検査装置によって欠陥の位置とサイズが記録された炭化珪素バルク単結晶基板に関するものである。
炭化珪素(SiC)は、2.2〜3.3eVの広い禁制帯幅を有するワイドバンドギャップ半導体である。従来、SiCは、その優れた物理的、化学的特性から耐環境性半導体材料としての研究開発が行われてきたが、近年では、青色から紫外にかけての短波長光デバイス、高周波電子デバイス、高耐圧・高出力電子デバイス向けの材料として注目されており、活発に研究開発が行われている。ところが、これまで、SiCは良質な大口径単結晶の製造が難しいとされてきており、それがSiCデバイスの実用化を妨げてきた。
従来、研究室程度の規模では、例えば、昇華再結晶法(レーリー法)で半導体素子の作製が可能なサイズのSiC単結晶を得ていた。しかしながら、この方法では得られる単結晶の面積が小さく、その寸法、形状、さらには結晶多形(ポリタイプ)や不純物キャリア濃度の制御も容易ではない。一方、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition、CVD)を用いて珪素(Si)等の異種基板上にヘテロエピタキシャル成長させることにより、立方晶のSiC単結晶を成長させることも行われている。この方法では、大面積の単結晶を得ることは可能であるが、SiCとSiの格子不整合が約20%もあることなどから、多くの欠陥(〜107/cm2)を含むSiC単結晶しか成長させることができず、高品質のSiC単結晶は得られていない。
これらの問題点を解決するために、SiC単結晶ウェハを種結晶として用いて昇華再結晶を行う改良型のレーリー法が提案されている(非特許文献1参照)。この改良レーリー法を用いれば、SiC単結晶の結晶多形(6H型、4H型、15R型等)、形状、キャリア型、及び濃度を制御しながらSiC単結晶を成長させることができる。そして、現在では、改良レーリー法で作製したSiC単結晶から、口径51mm(2インチ)から100mmのSiC単結晶ウェハが切り出され、電力エレクトロニクス分野等のデバイス作製に供されている。さらには150mmウェハも開発中と報告されており、100mm又は150mmウェハを用いたデバイスの本格的な商業生産の実現が期待されている。しかしながら、SiC単結晶基板には、未だ課題も残されており、なかでも重要なのが結晶欠陥の低減である。
このうち、マイクロパイプはSiCの特徴的な結晶欠陥として良く知られている。このマイクロパイプは、中空ホール状の欠陥であって、電流のリークパスとして作用するため、この上に形成されたデバイスは、その特性が著しく劣化してしまう。そのため、かつてはマイクロパイプの低減がSiC単結晶成長における最重要課題とされていた。ところが、結晶成長技術の進歩により、このマイクロパイプが存在しない基板も既に市販されるようになってきている。
マイクロパイプに代わって問題視されるようになってきているのが、積層欠陥である。積層欠陥は、電流リークパスや、電子と正孔との再結合中心などとして作用し、やはり、デバイス特性を劣化させる重大な結晶欠陥である(例えば非特許文献2参照)。そのため、積層欠陥に関するデバイス特性への影響や生成メカニズムについて、数多くの研究がなされており、また、現在では、これらと共に、積層欠陥そのものの構造や特性、更にはその検出方法に至るまで、活発な研究活動が行われている。すなわち、結晶内の積層欠陥を正確に検出することは、基板の品質を正しく評価するために重要なことであり、同時に、積層欠陥の低減に向けた基礎データ取得という側面からも極めて大切なことである。
この積層欠陥を検出する方法として最も一般的に行われているのが、結晶の化学エッチングである。例えば、530℃程度の溶融水酸化カリウム(KOH)中に数分間SiC結晶を浸漬すると、SiC結晶の表面がアルカリにより侵食される。このとき、ある種の結晶欠陥の存在する部分は化学的に活性度が高いため、正常な結晶の部分よりも速く浸食されて、所謂エッチピットが形成される。このエッチピットの形状や大きさ、密度、分布により、結晶欠陥の種類、密度などを評価することができ、評価サンプルの面方位によって積層欠陥もこの方法で検出することができる(例えば非特許文献3参照)。
ところが、この化学エッチングを用いた方法では、当然のことながら、検査対象物は壊されてしまい、例えば、鏡面加工等をして仕上げた高価な基板を犠牲にしなければならない。しかも、この方法では、デバイス作製等に使用する基板そのものを、検査対象にすることはできない。そこで、非破壊の検査方法として、フォトルミネッセンス法が知られている(非特許文献4参照)。これは、半導体結晶中の価電子帯の電子を、光の照射により伝導帯に励起し、その後、励起された電子が、価電子帯に移るとき、又は、各種欠陥や不純物等により形成された準位に移るときに発する光(フォトルミネッセンス)を利用するものである。
具体的には、SiC単結晶基板にレーザーを照射し、得られたフォトルミネッセンス光を分光して、その波長情報から欠陥や添加物の種類を特定しながら、UVレーザーを基板に対して相対的に走査して、基板の二次元的な結晶構造に関する情報を取得する方法(特許文献1参照)や、p型SiC半導体とn型SiC半導体からなるpn接合膜を有したSiC半導体装置にレーザーを照射し、特定波長の光の強度から、SiC半導体装置に形成される積層欠陥の有無を判別する方法(特許文献2参照)などが知られている。
特開2006−147848号公報 特開2004−289023号公報
Yu. M. Tairov and V. F. Tsvetkov, Journal of Crystal Growth, vols.52 (1981) pp.146-150 H. Fujiwara, T. Kimoto, T. Tojo and H. Matsunami Applied Physics Letters, 87, 051912 (2005) N. Ohtani, et al., Journal of Crystal Growth, vols.286 (2006) pp.55-60 Gan Feng, J. Suda, and T. Kimoto, Applied Physics Letters, 92, 221906 (2008)
上述したように、化学エッチング法は破壊検査であり、エッチングした基板をデバイス作製用に用いることはできない。また、積層欠陥によるエッチピットの形成は異方性が非常に大きく、六方晶のm方位やa方位の面では積層欠陥のエッチピットも形成されやすいが、c面では、積層欠陥自体のエッチピットは形成されにくい。通常、デバイス作製に供される基板はc面基板であるため、これを評価する場合は、例えば、検査用の基板を小片に切断し、断面をエッチングして評価する必要がある。
一方で、フォトルミネッセンス法は非破壊検査であり、しかも、切断等をしなくても、SiC単結晶中に含まれる積層欠陥を評価することは可能である。しかしながら、特許文献2のようにエピタキシャル膜のような薄膜中に含まれる積層欠陥は、フォトルミネッセンス(Photoluminescence)光のスペクトル(単に、「PLスペクトル」という場合もある)の違いから評価することは可能であっても、SiC単結晶基板のようなバルクでは、実際に、PLスペクトルに基づいて積層欠陥を評価することは難しい。これは、デバイス作製に供されるバルク単結晶基板には、通常、窒素ドープ等により多数の不純物準位が形成されるためであり(例えばSiCエピタキシャル膜に含まれる不純物濃度は1×1015atom/cm3から1×1016atom/cm3程度であるのに対し、デバイス作製用のSiCバルク単結晶基板には少なくとも1×1018atom/cm3程度の不純物がドープされる)、PLスペクトルはかなりブロードになるからである。このことは、特許文献1の実施例において、不純物が添加されていないSiC基板のPLスペクトルを評価していることでも裏付けられる(特許文献1の実施例1、図4参照)。その上、ここで検出しているものは点欠陥である空格子であって、積層欠陥ではない。また、この特許文献1で不純物を添加したSiC基板での実施例の結果は、PLスペクトルの波長1400nm付近にピークが現れるバナジウムを検出しているのであって、これも積層欠陥を検出するものではない(同 実施例1、図5参照)。
すなわち、従来、フォトルミネッセンス法により積層欠陥を検出する際には、欠陥の無い正常結晶部のバンドギャップと、積層欠陥がその構造により有する擬似的なバンドギャップとの差により生じる、フォトルミネッセンス光のスペクトルの違いを利用し、特にピーク波長の違いを利用して、積層欠陥を見分けるようにしていた。そのため、積層欠陥の評価を行う上で、結晶中の不純物濃度や検出できる積層欠陥の種類等に制約が大きく、不純物濃度が低いエピタキシャル薄膜に含まれる、3C型又は8H型の積層欠陥のような、バルクである4H型SiC単結晶のバンドギャップとは大きな差がある積層欠陥の検出には効果的であるが、不純物濃度の高いバルク結晶では、不純物による準位のほか、ドナー−アクセプタペア(D-Aペア)等による発光が含まれて、PLスペクトルがブロードになることから、ピーク波長の分析が難しい。しかも、6H型の積層欠陥は、4H型のバルク単結晶の成長中に発生しやすい積層欠陥でありながら、そのバンドギャップは、正常結晶部である4H型バルク単結晶と非常に近いため、欠陥領域として積層欠陥を判別するのは極めて困難である。
本発明は、上記問題に鑑み、4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を非破壊で検出することを可能にする、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記欠陥検査方法を用いて得た欠陥領域の位置やサイズの情報を基板に記録することができる、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記欠陥検査システムによって欠陥領域の位置やサイズの情報が記録された、欠陥情報付きの炭化珪素バルク単結晶基板を提供することを目的とする。
そこで、本発明者等は、上記のような問題を解決しながら、4H型のSiCバルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を、非破壊で検査できる手段について鋭意研究を重ねた結果、所定の波長領域では、窒素ドープされた4H型SiCバルク単結晶に由来の発光強度と、6H型積層欠陥由来の発光強度との間に、わずかながらも差があることを見出し、この発光強度の差に基づいて、4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を判別できることに成功したことから、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)0°よりも大きなオフ角度を有し、かつ、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板の表面に、波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射し、該基板から発光して得られるフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得て、このフォトルミネッセンス像において、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別することを特徴とする、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
(2)前記明るい部位が、アスペクト比(長さ/幅)3以上の矩形状又は線状にコントラストを有し、このコントラストが該基板のc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる場合に、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別する、上記(1)に記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
(3)該基板の窒素濃度が、原子数密度で1×1018atom/cm3以上である、上記(1)又は(2)に記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
(4)該基板の表面及び裏面が、いずれも表面粗さRa5nm以下に研磨されている、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
(5)0°よりも大きなオフ角度を有し、かつ、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を検査する欠陥検査システムであって、検査対象の基板の表面に波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射する紫外線照射手段と、該基板より得られたフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得る受像手段と、得られたフォトルミネッセンス像において、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として検出する欠陥検出手段と、欠陥領域の位置とサイズの情報を記憶する欠陥情報記憶手段と、記憶した欠陥情報を、媒体を介して記録する記録手段とを備えたことを特徴とする、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム。
(6)上記(5)記載の欠陥検査システムにより記録された欠陥情報を備えたことを特徴とする、欠陥情報付き炭化珪素バルク単結晶基板。
本発明の欠陥検査方法によれば、4H型のSiCバルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を非破壊で検査することができる。そのため、検査したものをそのままデバイス作製用の基板として使用することが可能になり、しかも、窒素ドープされた4H型SiCバルク単結晶基板は、現在、デバイス作製においてその需要は益々増加しており、本発明は、工業的利用価値が極めて高いものである。
また、本発明の欠陥検査システムによれば、検査した基板に含まれる積層欠陥の位置やサイズに関する情報を基板に備え付けることができ、また、これによって得られた基板は、デバイス作製において極めて重要な欠陥に関する情報を備えた状態で流通させることができ、ユーザー側でのデバイス作製における負荷を減らし、歩留まりを改善させるなど、これまでの基板の取引形態を大きく変えることができる。
図1は、本発明の欠陥検査方法を示す側面模式図である。 図2は、本発明の欠陥検査システムにおいて、フォトルミネッセンス像から欠陥領域を検出して、欠陥情報を記録するまでの手順を示した説明図である。 図3は、本発明に係る実施例1の検査で得られたフォトルミネッセンス像のうち、明るいコントラストを示す部分を拡大した写真である。 図4は、明るいコントラストを示す部分のHRTEM像である。 図5は、比較例1の検査で得られたフォトルミネッセンス像の一部を拡大した写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明の欠陥検査方法においては、検査対象の炭化珪素バルク単結晶基板(以下、単に「基板」という場合もある)の表面に、波長200nm以上390nm以下、好ましくは波長200nm以上340nm以下の紫外線を照射する。波長が200nmより短波長側の光では、SiC結晶による吸収率が高いため、結晶表面からの進入深さが浅くなる。そのため、積層欠陥によるフォトルミネッセンス像の明暗の差(コントラスト)が弱くなり、積層欠陥の判定が困難になる。一方、390nmよりも波長の長い光では、価電子帯の電子を励起するには光子エネルギーが十分ではない。照射光の波長が340nm以下であれば、より多くの電子を効率よく励起することが可能である。
本発明における紫外線の照射では、レーザーのような収束する光を基板に照射するのではなく、図1に示したように、例えば水銀ランプ等の紫外線ランプのような、検査対象の基板1全体、又は、基板1の1ショットの測定エリア全域(例えば2.6mm×2.6mm)を一度に照らすことができる光源2を用いるようにする。その際、上記の範囲から外れる光が含まれて照射されてもよいが、不要な波長成分、特に、以下で述べる観察波長(600nm以上)の成分が含まれていると、基板表面での反射によって、フォトルミネッセンス像に映り込んでしまうことがあるため、好適には、波長200nm以上390nm以下の成分以外は、光学フィルター3などを用いて、カットするのが望ましい。また、照射光の強さに関しては特に制限はないが、フォトルミネッセンス像において、欠陥の無い正常結晶部と積層欠陥との明暗の差が明確に得られるようにするためには、例えば紫外線ランプの出力は20W以上であるのが好ましい。但し、出力が500W以上の強い光を照射すると、それが原因となって基板に欠陥を発生させるおそれもあるため、これ以上の出力のものを使用するのは望ましくない場合がある。
次に、上記のように基板に励起光を照射して得られるフォトルミネッセンス光から、少なくとも波長600nm未満の光を遮断して、600nm以上の長波長側のフォトルミネッセンス像を得るようにする。4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型の積層欠陥は、マトリックスである4H型のバルク結晶とバンドギャップが近い上に、バルク結晶においては不純物が形成する各種準位の影響によって、6H型積層欠陥、4H型バルク結晶ともに、発光スペクトルは非常にブロードである。このため、ピーク波長の違いを利用した、積層欠陥の検出は困難である。そのような背景のなかで、本発明者等は、6H型の積層欠陥は、マトリックスである4H型のバルク結晶に比べて、波長600nm以上のフォトルミネッセンス光の強度が高く、この波長域において、6H型積層欠陥がフォトルミネッセンス像の中で明るいコントラストを持って識別できることを見出した。
そこで、本発明では、図1に示したように、所定の照射光を用いて基板1を励起し、得られたフォトルミネッセンス光から、例えばバンドパスフィルターのような光学フィルター5などを介して、600nm未満の光をカットする。その際、好適には、700nm未満の光をカットして、波長700nm以上のフォトルミネッセンス像を得るようにすると、フォトルミネッセンス像の光の強度は相対的に落ちるが、6H型の積層欠陥と4H型の正常結晶部とのコントラストの差は大きくなることから、より積層欠陥の検出が容易になる。なお、1050nmより長波長域では、発光強度自体が非常に弱く、6H型積層欠陥由来のコントラストを得るのが困難であるため、観察するフォトルミネッセンス像は、600nm以上1050nm以下の範囲で十分である。そのため、波長1050nmを超える光はフィルター等でカットしても良いが、波長1050nm超の光の強度は非常に弱いため、ノイズ等の問題が無ければ、特に処置をしなくてもよい。
そして、検査対象の基板に6H型の積層欠陥が含まれる場合には、上記のようにして得たフォトルミネッセンス像において、明るいコントラストを示す部位が確認されることから、この明るい部位を6H型の積層欠陥として検出することができる。この明るいコントラストを示す部位は、目視にて観察可能であるが、好ましくは、フォトルミネッセンス像をCCD(Charge Coupled Device)カメラ等の受像装置6で撮影し、画像化して観察するのが良い。なお、フォトルミネッセンス像をCCDカメラ等で画像化する場合には、先に説明したようにバンドパスフィルターのような光学フィルターを用いる替わりに、画像処理により所定の波長域の光をカットし、フォトルミネッセンス像を得るようにしても良い。
フォトルミネッセンス像において、6H型の積層欠陥は、隣接する部位との明暗の差が、直線状のコントラストとして観察されることから、目視にて、又は、画像化したフォトルミネッセンス像から、欠陥の無い正常な結晶部と、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域とは、直ちに判別できる。ここで、本発明者等は、PLスペクトルの詳細な解析を行ったところ、上記のような観察波長領域では、正常結晶部の発光と6H型積層欠陥での発光との間には、発光強度で1.5倍以上(積層欠陥の方が明るく光る)の差があることを見出した。積層欠陥以外の結晶欠陥では、正常結晶部との間にこれ程の発光強度の差は確認されないことから、隣接する部位との間で相対的に1.5倍以上の発光強度の差がある場合に、その明るい部位を、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別するのが好ましい。
4H型の炭化珪素バルク単結晶基板では、例えば改良レーリー法のような昇華再結晶法を用いて結晶成長させた場合、積層欠陥は基底面と平行な平面状に形成される。そのため、オフ角度を有した4H型炭化珪素バルク単結晶基板では、フォトルミネッセンス像において、明るい部位は、c軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる(長軸を有する)ように観察され、このような場合を6H型の積層欠陥として判別することができる。
そして、この明るい部位が、アスペクト比(長さ/幅)で3以上の矩形状又は線状にコントラストを有し、尚且つ、この矩形状又は線状のコントラストが、基板のc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる場合に、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別するのがより好ましい。このアスペクト比は、本発明者等が行った数々の実験から見出した値である。本発明の検査方法において、フォトルミネッセンス像における明るい部位は、6H型積層欠陥のa方向又はm方向への成長速度のほか、基板に照射する照射光の波長や、バルク単結晶中に含まれる不純物の濃度等の影響を受けると考えられる。ところが、アスペクト比が3以上の矩形状又は線状のコントラストとなって現れるものは、6H型積層欠陥以外には無かったことから、隣接する部位との明暗の差がこのようなコントラストとして現れる場合には、直ちに6H型の積層欠陥と判別して良い。このことからすれば、例えば、a面やm面などを主面とした特殊な基板(すなわちc面からの最大オフ角度=90°に相当)の場合、積層欠陥は主面と垂直であるため、本発明の検査方法であれば、6H型積層欠陥は、3以上のアスペクト比を有する、c軸に直交する直線状コントラストとして観察できる。
上記で説明したc軸のオフ方向とは、基板の表面の法線nが<0001>方向から傾斜する方向であって、この法線nを(0001)c面に投影したベクトルの向きで表されるものである。また、法線nが<0001>方向から傾斜した傾き角度は、基板のオフ角度と呼ばれ、一般に、工業的に使用されるデバイス作製用のSiCバルク単結晶基板は、六方晶の(0001)面から<11−20>方向に向かって2°から8°程度傾いた面を有している。本発明の欠陥検査方法は、0°よりも大きなオフ角度を有した基板に適用でき、オフ角度の大小に関わらず検査が可能であり、オフ方向についても<11−20>方向に制限されない。また、基板の厚みについては、デバイス作製用に使用されるものは、一般に0.3mm〜1.0mm程度の厚さであり、仮にこの厚みを超えたとしても、本発明で用いる照射光の波長領域であれば、基板の厚さ方向(深さ方向)の積層欠陥の情報も得ることができる。なお、オフ角度0°の基板の場合には、6H型の積層欠陥が、基板の表面に存在する確率は極めて低いため、検査自体に有意性がない。
また、本発明で用いる検査方法自体は、勿論、不純物が添加されていない、いわゆるアンドープの基板に対しても適用可能であるが、4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥の検出の困難性を解消するという観点から、本発明では、不純物がドープされた基板を検査対象にするものである。なかでも、現在、工業的に利用されているSiC単結晶基板の多数が窒素ドープされたものであることを鑑み、本発明では、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板を検査対象とする。このような窒素ドープされたSiC単結晶基板のうち、例えばショットキィバリアダイオードやモストランジスタ等を作製する用途では、SiC単結晶基板の窒素濃度が原子数密度で1.0×1018atom/cm3以上、より望ましい濃度としては6.0×1018atom/cm3以上、になる。また、近年はデバイスの損失低減のため、従来よりも低抵抗、すなわちキャリア濃度の高いバルク基板も市場から望まれており、窒素濃度9.0×1018atom/cm3から2.0×1020atom/cm3の高窒素濃度の基板も開発されている。本発明の検査方法は、窒素ドープの濃度に制限されることはないが、このような高濃度で窒素を含有する基板であっても、本発明の検査方法によれば、6H型の積層欠陥を確実かつ正確に検出することができる。
本発明において、基板を検査するにあたっては、検査対象の基板の表面及び裏面がいずれもメカノケミカル研磨(MCP)等により研磨処理されているのが良く、好ましくは、基板の表面及び裏面がいずれも表面粗さRa5nm以下になるように研磨されているのが良い。SiC単結晶基板を作製する際の加工による歪みをはじめ、ピット、スクラッチなどは、多様な形状と表面準位を形成することがある。検査対象の基板にこれらが存在すると、その準位に基づく発光が、検査対象である6H型積層欠陥からの発光に混在する可能性もある。そのため、表面粗さRaが5nm以下になるように研磨された状態にして、基板の表面に残存する表面歪み、ピット、スクラッチ等を予め十分に取り除いておくのがより好ましい。その際、照射光の一部が基板の裏面まで到達する可能性を考慮して、照射光を照射する観察面と共に、反対側の面についても、同様に、研磨された状態であるのが好ましい。なお、表面粗さRaは、算術平均表面粗さRaを示す。
また、本発明におけるSiCバルク単結晶基板の欠陥検査システムは、上述した欠陥検査方法を用いて得られた欠陥情報を、検査対象の基板に記録するものである。すなわち、本発明では、以下のような欠陥検査システムを構築する。先ず、図1に示したように、紫外線ランプ等の光源2や、必要に応じて使用する光学フィルター3等を用いて、検査対象の基板の表面に波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射する、紫外線照射手段4を備える。そして、該基板より得られたフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得る受像手段7を備える。この受像手段7は、例えば600nm未満の光を遮断するバンドパスフィルター等の光学フィルター5と、CCDカメラ等の受像装置6とからなるようにしても良く、或いは受像装置6が捉えた画像をコンピューター等で画像処理し、600nm未満の光をカットしてフォトルミネッセンス像を得るようにしても良い。なお、紫外線照射手段に用いる光源2が、一度に基板の全面を照射できない場合には、複数回に分けて基板に紫外線を照射して、基板全面のフォトルミネッセンス像を得るようにすれば良い。
受像手段7で得られたフォトルミネッセンス像については、図2に示すように、コンピューター等の演算処理装置によって欠陥を判断して検出する欠陥検出手段により、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として検出する。この際、好適には、隣接する部位との間で相対的に1.5倍以上の発光強度の差がある場合に、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別するなど、所定の閾値を用いて欠陥領域を検出するのが良く、また、明るい部位がアスペクト比(長さ/幅)3以上の矩形状又は線状にコントラストを有し、このコントラストが検査対象の基板のc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる場合に、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別するようにするのが好ましい。
上記のようにして欠陥検出手段で検出した、欠陥領域の位置とサイズの情報については、コンピューターのハードディスクやメモリ等を使った欠陥情報記憶手段により記憶させる。この欠陥情報記憶手段では、6H型積層欠陥の位置に関する情報と、その大きさや形状を含んだサイズに関する情報とを、フォトルミネッセンス像のなかでマッピングするようにしても良く、欠陥領域の位置とサイズに関する情報を、二次元マトリックス等の情報に書き換えて記憶するようにしても良い。
そして、欠陥情報記憶手段によって記憶された欠陥情報は、プリンター等の記録手段によって、媒体を介して記録するようにする。具体的には、欠陥情報を含んだフォトルミネッセンスのマッピング情報を、プリンターを用いて紙等の媒体に、そのまま出力して記録するようにしても良く、二次元マトリックス等に書き換えられた情報をバーコード化し、プリンターで印字して記録するようにしても良い。その際、検査後の基板が収容される容器に対して、検査した基板とその欠陥情報とが紐付けされるように記録したり、欠陥情報が記録されたバーコードラベル等を検査後の基板に貼り付けたり、あるいは、検査後の基板の裏面に欠陥情報を直接印字するなどして、欠陥情報を備えた炭化珪素バルク単結晶基板を得るようにすれば、デバイス作製等で使用する基板ユーザー側でも、その欠陥情報を有効に活用することができるようになる。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例の内容に制限されるものではない。
[試験検査用基板A〜Hの準備]
下記実施例、及び比較例では、表1に示すAからGまでの7枚の4H型SiCバルク単結晶基板と、このうち基板Aと同じインゴットから作製したバルク基板のシリコン面に、化学気相成長法により厚さ10μmの炭化珪素膜をエピタキシャル成長させた1枚のSiCエピタキシャル基板Hについて、それぞれ欠陥検査を行った。各基板は異なるSiC単結晶インゴットから、公知の加工技術により加工されたものである。各インゴットは、窒素濃度が原子数密度で5.4×1018〜9.1×1019atom/cm3となるよう、それぞれ最適にコントロールされた成長条件で製造した。この窒素濃度は、パワーデバイス作製用基板を想定した値である。また、比較対象とするために、意図して積層欠陥が大量に発生する条件での結晶成長も行っている。表1に示したA〜Gの7枚のSiC単結晶基板については、ラマン分光法と目視観察とにより評価した結果、いずれも4Hポリタイプで構成されており、6Hポリタイプや、その他の異種ポリタイプのバルク混在が無いことを確認した。
表1に示したA〜Gの7枚のSiC単結晶基板は、いずれも研磨加工が行われているが、最終仕上げの工程は異なる。基板A、基板C、及び基板GのSi面については、それぞれ機械化学研磨(Mechano-Chemical polishing:MCP)によって非常に表面粗さの小さい、平坦な面に仕上げた。また、基板Fの両面、及び基板GのC面は、平均粒径9μmのダイヤモンド砥粒を用いた粗ラップのみで終了した。これら以外の基板の表面は、いずれも平均粒径0.25μmのダイヤモンド砥粒を用いた研磨が最終加工工程である。
表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)により測定した。各基板の表面を金属顕微鏡により観察した結果、A〜Dまでの基板については、フォトルミネッセンス観察するシリコン面、及びその裏面であるカーボン面ともに、加工に起因するピット、スクラッチ等は観察されなかった。基板Gのシリコン面についても同様であり、ピットやスクラッチは観察されなかった。基板Eについては、フォトルミネッセンス観察する表面、及びその裏面ともに、加工起因のピット、スクラッチ等は観察されなかった。一方、基板Fの両面、及び基板Gのカーボン面には、それぞれ、ほぼ全面に渡ってスクラッチやピットが高密度で観察された。
Figure 2011220744
[実施例1]
表1に示した基板A〜Hについて、それぞれ以下の条件でフォトルミネッセンス像の観察を行った。図1に示したように、照射光の光源2としてHg-Xeランプ(出力200W)を用い、検査対象の基板に対しておよそ20cmの高さから、基板のシリコン面側の1度の測定エリア(2.6mm×2.6mm)全域に照射光が照射されるようにした。この際、バンドパスフィルター3を用いて、検査対象の基板には、波長270nm〜375nmの光が照射されるようにした。また、検査対象の基板から得られたフォトルミネッセンス光は、バンドパスフィルター5を用いて波長600nm未満の光がカットされるようにした上で、測定エリアから得られる波長600nm以上1050nm以下のフォトルミネッセンス像を、CCDカメラ6で撮影した。用いたCCDカメラは画素数が100万であって、素子サイズは約13μm×13μmである。そして、上記のような照射と撮影を繰り返して、測定エリア毎に得られたフォトルミネッセンス像から、マッピング作成用のタイリングソフトウェアを用いて作成した基板全面のフォトルミネッセンス像を、解像度600dpi×600dpiのカラープリンターを用いて出力して観察した。その結果を表2に示す。
Figure 2011220744
この実施例1の試験検査では、基板A、B、C、D、及びEに関しては、積層欠陥と思われるもの以外に、明るいコントラストを示す発光は、ほぼ皆無であったことから、判別は容易であった。一方、基板F及び基板Gでは、スクラッチやピットに起因して発光したと思われるコントラストが非常に多く見られたため、アスペクト比(長さ/幅)3以上の矩形状又は線状にコントラストを有するものであって、かつ、検査対象の基板におけるc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びて発光するもののみを積層欠陥と判別した。また、基板Hについてはエピタキシャル層の観察であるが、明るいコントラストは見られなかった。基板Hのバルク部分には、6H型の積層欠陥が存在し、エピタキシャル層にも引き継がれた可能性はあるが、実施例1の条件で観察できなかったのは、窒素濃度の違いにより、6H型積層欠陥の発光強度と、4H型SiCバルク単結晶の発光強度との比(6H/4H)が、エピタキシャル層では小さいためであると考えられる。
[実施例2]
照射光側のバンドパスフィルター3を変えて、検査対象の基板に波長310nm〜320nmの光が照射されるようにし、また、受光側のバンドパスフィルター5を変えて、波長750nm以上1050nm以下のフォトルミネッセンス像をCCDカメラ6で撮影するようにした以外は実施例1と同様にして、表1に示した基板A〜Hの試験検査を行った。得られたフォトルミネッセンス像について観察した結果を、表3に示す。
Figure 2011220744
基板A〜Eに関しては、実施例1と同じ結果であったが、実施例1よりも高いコントラストで積層欠陥と思われる発光が観察された。これらの基板A〜Eでは、実施例1と同様に、積層欠陥以外の明るいコントラストはほぼ皆無であり、判別は非常に容易であった。一方、基板F及び基板Gでは、スクラッチやピットに起因すると思われるコントラストが非常に多く見られたが、積層欠陥に起因すると思われる部分は、実施例1での検査条件よりも明るく発光しており、スクラッチ等に起因する発光よりも明瞭なコントラストを示していた。そのため、実施例1と同様に、アスペクト比(長さ/幅)3以上の矩形状又は線状にコントラストを有するものであって、かつ、検査対象の基板におけるc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びるもののみを積層欠陥と判別したが、実施例1に比べて容易に判別することができた。
このうち、基板Cの試験検査で得たフォトルミネッセンス像のうち、明るいコントラストが確認された部分の拡大写真を図3に示す。この写真に示したように、中央には、隣接する部位よりも明るいコントラストが確認され、基板の<11−20>方向に対して垂直に伸びていることが分る。また、He−Cdレーザーを用いた励起により放射されたフォトルミネッセンス光を、分光分析して調べた結果、この明るいコントラストを示す部位は、隣接する暗い部位と比べて発光強度がおよそ3.2倍であり、<11−20>方向に対して垂直方向におよそ12mmの長さで伸びていることが確認された。
また、この基板Cで明るいコントラストが確認された部位を含むようにダイシング(切断)し、積層欠陥と判定した部分が(11−20)断面上に現れるような試験片を作製した。同様に、基板Gについても、明るいコントラストが確認された部位が(11−20)断面上に現れるような試験片を作製した。これらの試験片について、520℃の溶融KOHを用いて5分間のエッチングを行い、(11−20)断面を金属顕微鏡により確認したところ、いずれの試験片でも、明るいコントラストが確認された位置に線状のエッチピットが観察された。
更に、上記と同じように、基板C及び基板Aから、明るいコントラストが確認された部位が(11−20)断面上に現れるような別の試験片をそれぞれ作製し、高解像度透過型電子顕微鏡(High Resolution Transmission Electron Microscopy:HRTEM)を用いて、この欠陥の構造解析を行った。その結果、明るいコントラストとして観察された部分は、6H型の構造を有する積層欠陥であることが確認された。図4には、基板Cから作製した試験片のHRTEM像を示す。
ところで、この実施例2における基板Fの積層欠陥の判定数が、実施例1の観察結果よりも5本減少し、64本となった。これは、実施例1においては、一部のスクラッチ等に起因する発光が、積層欠陥と類似したフォトルミネッセンス光の強度比を持ち、誤って積層欠陥と判定されたもの混在した可能性がある。この実施例2の検査条件によって、正しく分類されたと考えられる。また、基板Gについては、実施例1と同じ判定結果となったが、実施例1の場合に比べて、実施例2の検査条件では判別が容易であった。なお、基板Hについては、実施例1の場合と同様に、明るいコントラストを示す発光は確認されなかった。
[比較例1]
受光側のバンドパスフィルター5を変えて、波長460nmのフォトルミネッセンス像をCCDカメラ6で撮影するようにした以外は実施例1と同様にして、表1に示した基板A〜Hの試験検査を行った。得られたフォトルミネッセンス像について観察した結果を、表4に示す。
Figure 2011220744
基板A〜Eに関しては、フォトルミネッセンス像内のコントラストがほぼ皆無であったため、積層欠陥は検出不能であった。図5は、実施例2における基板Cの試験検査で明るいコントラストが確認された部分(図3)と同じ箇所を拡大した写真である。この写真からも分るように、隣接する部位との明暗の差から、明るく光るコントラストを示す部位を確認することはできなかった。
一方、基板F及び基板Gでは、スクラッチやピットに起因して発光したと思われるコントラストが非常に多く見られたが、アスペクト比が3以上の矩形状又は線状にコントラストを有するものであって、かつ、検査対象の基板におけるc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びるものは確認されなかった。また、基板Hでは、三角形状に明るいコントラストを示す発光が確認されたが、これはエピタキシャル層に発生する積層欠陥として知られた、8H型構造を有する積層欠陥であると考えられる。基板Hでは、この8H型の積層欠陥以外に、6H型の積層欠陥に起因するようなコントラストは見られなかった。
[比較例2]
表1に示した基板A〜Hについて、積層欠陥の検査方法として一般的に使用される溶融KOHによるエッチングを、次のようにして行った。520℃の溶融KOHを用いて、各基板A〜Hのシリコン面側を5分間エッチングし、金属顕微鏡を用いてエッチピットの観察を行った。その際、上記実施例1及び実施例2での検査結果と対比しながら観察した。結果を表5に示す。
Figure 2011220744
炭化珪素のエッチング特性には、結晶方位依存性があることは良く知られており、基板Eのようなa面、又はm面のエッチングでは、積層欠陥の位置に線状エッチピットが形成されため、欠陥の評価は可能である。一方、基板A〜D、F、及びGのような(0001)面のエッチングでは、積層欠陥によるピットはほとんど形成されないため、積層欠陥を検出することはできない。基板Hについては、積層欠陥の頂点にエッチピットが観察されたが、これは、事前に積層欠陥があることを知らなければ、転位やその他のエッチピットと、このエッチピットとを分類することは不可能と考えられる。なお、この比較例2のような検査では、エッチングによって基板の表面には、数μmから10μm程度の深さのピットが形成されて、表面モフォロジーが大きく乱れるため、このままの状態では、勿論デバイスプロセスに供することは困難である。
以上、実施例及び比較例に示した内容からも明らかなように、本発明の欠陥検査方法によれば、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を正確かつ確実に検出することができる。しかも、検査した基板は破壊されることがないため、デバイス作製等に使用することができる。また、デバイス作製等に使用する前に、本発明の方法を用いて予め積層欠陥を検査すれば、欠陥領域を避けてデバイスを作製することができるなど、デバイス作製における歩留まり向上にもつながる。
また、上記実施例の検査で得たフォトルミネッセンス像について、例えばコンピューターを用いた演算処理により、隣接する部位との間で相対的に1.5倍以上の発光強度を示す箇所を識別し、この相対的に明るく光る部位が、アスペクト比3以上の矩形状又は線状にコントラストを有すると共に、基板のc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる場合に、欠陥領域として検出させ、この欠陥領域の位置とサイズに関する情報をハードディスクやメモリ等に記憶させて、この欠陥情報をインクジェットプリンター等で紙媒体に記録したり、或いは、バーコード化して情報をラベル印字し、基板やその容器に貼着できるような検査システム(装置)を構築すれば、自身の欠陥情報を備えた基板を得ることができる。このような欠陥情報付きの基板を流通させ、しかも、その際、例えば実施例1及び2の検査結果から、積層欠陥の数が10本未満のものをグレード1、10本以上50本未満のものをグレード2、50本以上100本未満のものをグレード3、100本以上のものをグレード4として基板を等級分けしたりすれば、ユーザー側でのデバイス作製の歩留まりを向上させたり、ユーザー側での負荷を減らし、コストを抑えたデバイス作製が可能になるなど、これまでの基板の取引形態を大きく変えることも期待できる。
1:4H型炭化珪素バルク単結晶基板
2:照射光源
3:照射光側光学フィルター
4:照射手段
5:受光側光学フィルター
6:受像装置
7:受像手段

Claims (6)

  1. 0°よりも大きなオフ角度を有し、かつ、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板の表面に、波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射し、該基板から発光して得られるフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得て、このフォトルミネッセンス像において、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別することを特徴とする、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
  2. 前記明るい部位が、アスペクト比(長さ/幅)3以上の矩形状又は線状にコントラストを有し、このコントラストが該基板のc軸のオフ方向に対して直交する方向に伸びる場合に、6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として判別する、請求項1に記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
  3. 該基板の窒素濃度が、原子数密度で1×1018atom/cm3以上である、請求項1又は2に記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
  4. 該基板の表面及び裏面が、いずれも表面粗さRaで5nm以下に研磨されている、請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法。
  5. 0°よりも大きなオフ角度を有し、かつ、窒素がドープされた4H型炭化珪素バルク単結晶基板に含まれる6H型積層欠陥を検査する欠陥検査システムであって、
    検査対象の基板の表面に波長200nm以上390nm以下の紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    該基板より得られたフォトルミネッセンス光から、少なくとも600nm未満の光を遮断して長波長側のフォトルミネッセンス像を得る受像手段と、
    得られたフォトルミネッセンス像において、隣接する部位との明暗の差から、明るい部位を6H型の積層欠陥を含んだ欠陥領域として検出する欠陥検出手段と、
    欠陥領域の位置とサイズの情報を記憶する欠陥情報記憶手段と、
    記憶した欠陥情報を、媒体を介して記録する記録手段と、
    を備えたことを特徴とする、炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム。
  6. 請求項7記載の欠陥検査システムにより記録された欠陥情報を備えたことを特徴とする、欠陥情報付き炭化珪素バルク単結晶基板。
JP2010088083A 2010-04-06 2010-04-06 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム Active JP5515991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010088083A JP5515991B2 (ja) 2010-04-06 2010-04-06 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010088083A JP5515991B2 (ja) 2010-04-06 2010-04-06 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011220744A true JP2011220744A (ja) 2011-11-04
JP5515991B2 JP5515991B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=45037933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010088083A Active JP5515991B2 (ja) 2010-04-06 2010-04-06 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5515991B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013080723A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 住友電気工業株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP2013162112A (ja) * 2012-02-09 2013-08-19 Mitsubishi Electric Corp 欠陥判別装置、およびその方法
JP2014099561A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Denso Corp 半導体試料における結晶欠陥解析方法
JP2016025241A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 住友電気工業株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
WO2017078127A1 (ja) * 2015-11-05 2017-05-11 有限会社ビジョンサイテック 偏光された平行光により基板を評価することを含む方法
JP2017124974A (ja) * 2010-12-27 2017-07-20 住友電気工業株式会社 半導体装置用炭化珪素基板および半導体装置
JP2017158273A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 東京電力ホールディングス株式会社 太陽光パネルの発電能力推定方法
US10283351B2 (en) 2015-01-27 2019-05-07 Hitachi Metals, Ltd. Single-crystal silicon carbide substrate, method for producing single-crystal silicon carbide substrate, and method for inspecting single-crystal silicon carbide substrate
CN110062953A (zh) * 2016-12-28 2019-07-26 昭和电工株式会社 SiC晶片的缺陷测定方法、标准样品及SiC外延晶片的制造方法
DE102019119326A1 (de) 2018-07-19 2020-01-23 Showa Denko K. K. HERSTELLUNGSVERFAHREN UND BEWERTUNGSVERFAHREN FÜR EINE SiC-VORRICHTUNG
JP2020040853A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 昭和電工株式会社 SiC基板の評価方法、SiCエピタキシャルウェハの製造方法及びSiCエピタキシャルウェハ
WO2020067306A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 イーグル工業株式会社 摺動体の表面評価方法及び摺動体の表面評価装置
US20210231576A1 (en) * 2020-01-23 2021-07-29 Schott Schweiz Ag Detection and characterization of defects in pharmaceutical cylindrical containers
US11249027B2 (en) * 2018-10-15 2022-02-15 Showa Denko K.K. SiC substrate evaluation method and method for manufacturing SiC epitaxtal wafer
JP7493253B2 (ja) 2021-03-30 2024-05-31 セニック・インコーポレイテッド 炭化珪素ウエハ及びこれを適用した半導体素子

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003254741A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd 半導体エピタキシャルウェーハの測定方法、半導体エピタキシャルウェーハの測定装置、半導体エピタキシャルウェーハの製造方法及びコンピュータプログラム
JP2003342099A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Nippon Steel Corp 4h型炭化珪素単結晶育成用種結晶と4h型炭化珪素単結晶インゴット及びその製造方法
JP2006147848A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Japan Aerospace Exploration Agency 半導体試料の欠陥評価方法及び装置
JP2006321707A (ja) * 2005-04-22 2006-11-30 Bridgestone Corp 炭化ケイ素単結晶ウェハ及びその製造方法
JP2007318031A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Central Res Inst Of Electric Power Ind 炭化珪素半導体素子の製造方法
JP2008290898A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Nippon Steel Corp 低抵抗率炭化珪素単結晶基板

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003254741A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd 半導体エピタキシャルウェーハの測定方法、半導体エピタキシャルウェーハの測定装置、半導体エピタキシャルウェーハの製造方法及びコンピュータプログラム
JP2003342099A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Nippon Steel Corp 4h型炭化珪素単結晶育成用種結晶と4h型炭化珪素単結晶インゴット及びその製造方法
JP2006147848A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Japan Aerospace Exploration Agency 半導体試料の欠陥評価方法及び装置
JP2006321707A (ja) * 2005-04-22 2006-11-30 Bridgestone Corp 炭化ケイ素単結晶ウェハ及びその製造方法
JP2007318031A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Central Res Inst Of Electric Power Ind 炭化珪素半導体素子の製造方法
JP2008290898A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Nippon Steel Corp 低抵抗率炭化珪素単結晶基板

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013059430; Norihiro HOSHINO et al.: 'Nondestructive Analysis of Propagation of Stacking Faults in SiC Bulk Substrate and Epitaxial Layer' Japanese Journal of Applied Physics Vol.46 No.40, 2007, pp.L973-L975 *

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017124974A (ja) * 2010-12-27 2017-07-20 住友電気工業株式会社 半導体装置用炭化珪素基板および半導体装置
JP2013112575A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 炭化珪素半導体装置の製造方法
CN103946431A (zh) * 2011-11-30 2014-07-23 住友电气工业株式会社 制造碳化硅半导体器件的方法
US8859387B2 (en) 2011-11-30 2014-10-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method for manufacturing silicon carbide semiconductor device
WO2013080723A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 住友電気工業株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
DE112012004966B4 (de) 2011-11-30 2024-02-29 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Verfahren zur Herstellung einer Siliziumkarbid-Halbleitervorrichtung
JP2013162112A (ja) * 2012-02-09 2013-08-19 Mitsubishi Electric Corp 欠陥判別装置、およびその方法
JP2014099561A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Denso Corp 半導体試料における結晶欠陥解析方法
JP2016025241A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 住友電気工業株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
US10283351B2 (en) 2015-01-27 2019-05-07 Hitachi Metals, Ltd. Single-crystal silicon carbide substrate, method for producing single-crystal silicon carbide substrate, and method for inspecting single-crystal silicon carbide substrate
JPWO2017078127A1 (ja) * 2015-11-05 2018-08-30 有限会社ビジョンサイテック 偏光された平行光により基板を評価することを含む方法
US10119920B2 (en) 2015-11-05 2018-11-06 Fuji Electric Co., Ltd. Method comprising evaluating substrate by polarized parallel light
WO2017078127A1 (ja) * 2015-11-05 2017-05-11 有限会社ビジョンサイテック 偏光された平行光により基板を評価することを含む方法
JP2017158273A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 東京電力ホールディングス株式会社 太陽光パネルの発電能力推定方法
CN110062953B (zh) * 2016-12-28 2023-05-30 株式会社力森诺科 SiC晶片的缺陷测定方法、标准样品及SiC外延晶片的制造方法
CN110062953A (zh) * 2016-12-28 2019-07-26 昭和电工株式会社 SiC晶片的缺陷测定方法、标准样品及SiC外延晶片的制造方法
US10872827B2 (en) 2018-07-19 2020-12-22 Showa Denko K.K. Manufacturing method and evaluation method for SiC device
DE102019119326A1 (de) 2018-07-19 2020-01-23 Showa Denko K. K. HERSTELLUNGSVERFAHREN UND BEWERTUNGSVERFAHREN FÜR EINE SiC-VORRICHTUNG
JP2020040853A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 昭和電工株式会社 SiC基板の評価方法、SiCエピタキシャルウェハの製造方法及びSiCエピタキシャルウェハ
JP7447392B2 (ja) 2018-09-10 2024-03-12 株式会社レゾナック SiC基板の評価方法及びSiCエピタキシャルウェハの製造方法
WO2020067306A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 イーグル工業株式会社 摺動体の表面評価方法及び摺動体の表面評価装置
JPWO2020067306A1 (ja) * 2018-09-28 2021-08-30 イーグル工業株式会社 摺動体の表面評価方法及び摺動体の表面評価装置
US11719640B2 (en) 2018-09-28 2023-08-08 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding body surface evaluation method and sliding body surface evaluation apparatus
JP7383358B2 (ja) 2018-09-28 2023-11-20 イーグル工業株式会社 摺動体の表面評価方法及び摺動体の表面評価装置
US11249027B2 (en) * 2018-10-15 2022-02-15 Showa Denko K.K. SiC substrate evaluation method and method for manufacturing SiC epitaxtal wafer
US20210231576A1 (en) * 2020-01-23 2021-07-29 Schott Schweiz Ag Detection and characterization of defects in pharmaceutical cylindrical containers
US11841327B2 (en) * 2020-01-23 2023-12-12 Schott Pharma Schweiz Ag Detection and characterization of defects in pharmaceutical cylindrical containers
JP7493253B2 (ja) 2021-03-30 2024-05-31 セニック・インコーポレイテッド 炭化珪素ウエハ及びこれを適用した半導体素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP5515991B2 (ja) 2014-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5515991B2 (ja) 炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査方法、及びこの方法を用いた炭化珪素バルク単結晶基板の欠陥検査システム
KR101723780B1 (ko) 질화갈륨층을 포함하는 기판 및 그 제조 방법
CN109887853B (zh) SiC外延晶片的评价方法及制造方法
JP6197722B2 (ja) SiC板状体における転位の面内分布評価方法
JP2006339605A (ja) 化合物半導体部材のダメージ評価方法、化合物半導体部材の製造方法、窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜
CN111048431B (zh) SiC基板的评价方法和SiC外延晶片的制造方法
US11948819B2 (en) Method of evaluating silicon wafer, method of evaluating silicon wafer manufacturing process, method of manufacturing silicon wafer, and silicon wafer
TWI634624B (zh) GaAs半導體基板及其製造方法、與III-V族化合物半導體裝置及其製造方法
Yao et al. Correlation between structural properties and nonradiative recombination behaviors of threading dislocations in freestanding GaN substrates grown by hydride vapor phase epitaxy
Trager-Cowan et al. Structural and luminescence imaging and characterisation of semiconductors in the scanning electron microscope
WO2013161049A1 (ja) SiC単結晶基板
CN107002283B (zh) 13族元素氮化物结晶基板及功能元件
JP2009054771A (ja) 半導体結晶の欠陥評価方法及び評価装置
JP5486905B2 (ja) 応力漸移層の検出方法
WO2017098756A1 (ja) 13族元素窒化物結晶基板および機能素子
US9275912B1 (en) Method for quantification of extended defects in gallium-containing nitride crystals
Ishikawa et al. Characterization of dislocations at the emission site by emission microscopy in GaN p–n diodes
KR102628328B1 (ko) SiC 단결정 기판
Ishikawa et al. Characterization of dislocations induced by Vickers indentation in GaN for explaining size ratios of dislocation patterns
WO2024034448A1 (ja) フォトルミネッセンス測定におけるバックグラウンドの発光強度のバラツキを抑制する方法及び半導体基板の評価方法
WO2022190469A1 (ja) 炭化珪素基板および炭化珪素基板の製造方法
Kang et al. Yellow luminescence from precipitates in GaN epilayers
US20240145229A1 (en) Silicon carbide substrate and method of manufacturing silicon carbide substrate
JP2010118668A (ja) 化合物半導体部材のダメージ評価方法、化合物半導体部材の製造方法、窒化ガリウム系化合物半導体部材及び窒化ガリウム系化合物半導体膜
CN114761628B (zh) 碳化硅衬底和碳化硅衬底的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140317

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5515991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350