JP2011213378A - 開封検知用icタグ付容器蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外蓋3は、頂板部35及びスカート部36から成り容器口部に固定されるキャップ本体31、及び該頂板部を覆い内面から下方に延びるインナーリング(突部)44を有する上蓋33から成っている容器蓋において、前記キャップ本体頂板部35には開口部34が形成されており、前記頂板部35内面には、前記開口部34を覆うようにICチップ及びアンテナからなるICタグ4が、頂板部35内面及びインナーリング44先端で固定されており、前記上蓋33をキャップ本体31から取外すことにより、ICチップの直近でアンテナが破断されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
近年、製造年月日や製造・販売者等の製品情報を表示するためにICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナとともに樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、例えばICチップのメモリには、数百バイトのデータを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点があることから、かかるICタグを開封履歴明示に用いることも提案されている。
1.キャップ本体頂板部の開口部端縁に、下方に鋭利な先端を有する環状突起が形成されていること、
2.外蓋が、上蓋とキャップ本体がヒンジ連結されたヒンジキャップであり、上蓋をキャップ本体の頂板部から開けた後下方に引っ張ることによってキャップ本体を破断可能な軸方向に延びるスコアがキャップ本体に形成されており、前記内蓋が螺子係合により容器を密封する螺子キャップであること、
3.突部の先端部分の外周面とキャップ本体頂板部の開口部の端縁の間に微小間隙が形成されていること、
が好適である。
また、キャップの頂板部内面にICタグが設けられているため、外蓋を打栓する際、キャップが半径方向に拡張した場合にも影響を受けることがなく、ICタグの破損が有効に防止されている。
更にキャップ本体頂板部の開口部端縁に、下方に鋭利な先端を有する突起を形成し、或いは更に突部の先端部分の外周面と外蓋頂板部の開口部の端縁の間に微小間隙(非接着領域)が形成されていることが好ましく、これにより、上蓋の取り外しに際して、突起の鋭利な先端で上記非接着領域を破断することが可能になり、ICタグの破断を確実且つ容易に行うことが可能になる。
また本発明の容器蓋においては、内蓋が密封性に優れているため、外蓋が装着された、未開封の状態は勿論、外蓋を取外した後も、内蓋によって再密封することもできる。
内蓋2は、天面部21及び筒状側壁22から成り、天面部21の内面には密封性を確保するための密封材23が全面に形成されている。また筒状側壁22の内面には、容器口部1に形成された螺子山11と係合可能な螺子山24が形成されている。
図1から明らかなように、本発明の容器蓋においては、上蓋33を閉じた状態において、上蓋33のインナーリング44の下端が、キャップ本体31に形成された開口部34内に位置すると共に、インナーリング44の先端がキャップ本体頂板部35の内面と同一平面上に位置することが重要な特徴である。これにより、図1に示すように、上蓋33を閉じた状態で、開口部34を覆うように、キャップ本体頂板部35の内面及びインナーリング44の先端の両方でICタグ4を固着することが可能になり、ICタグ4が設置された外蓋3を形成できる。
開封に際しては、前述したように、まず外蓋3の上蓋33を上方に持ち上げる。この際、ICタグ4は、キャップ本体31の頂板部内面及び上蓋33のインナーリング44先端の両方に固着されているため、上蓋33を上方に持ち上げることにより、ICタグ4は、キャップ本体31の開口部34の端縁に形成された突起40,40の下方に形成された鋭利な先端に当接して弱められ、この位置で破断し、インナーリング44の先端形状部分(開口部形状部分)4a及びキャップ本体頂板部側の環状部分4bの2つに分離される。その結果、破断部分にICタグのアンテナが位置することによって、ICタグの情報は読み取り不可能となり、一旦開封されたものであることが認識されるようになる。
例えば、図に示した具体例においては、ICタグの破断をキャップ本体の開口部の端縁に形成された突起を設けて行う場合について説明を行ったが、この突起を設けることなく、ICタグの一端部分をキャップ本体の頂板部側で固着し、上蓋の突部に固着されたICタグの他端部分を強制的に引っ張ることによって破断することもできる。
また、図に示した具体例においては、外蓋はキャップ本体及び上蓋から成るヒンジキャップであったが、ヒンジ連結されずに、キャップ本体から完全に分離可能な上蓋であってもよく、キャップ本体への固定の方法も、図に示したようなキャップ本体と係合固定するタイプの他、キャップ本体に螺子固定されるものであってもよい。この場合にも、キャップ本体を容器口部から容易に取外すために、スカート部を破壊可能な弱化部を形成することが望ましく、具体的には、キャップの分別廃棄のために形成される弱化部と同様のものを形成することができる。
更に図に示した具体例においては、ICタグの破断を容易にするために、キャップ本体の開口部端縁に下方に鋭利な先端を有する複数の突起が形成されていたが、開口部端縁の全周にわたって下方に鋭利な先端が形成されていてもよい。
上蓋に形成される、キャップ本体の開口部内に位置する突部は、図に示した具体例においては、環状突起であるインナーリングであったが、ICタグを固定し得る限りこれに限定されるものでなく、複数の突起であってもよい。
ICタグは、従来キャップに使用されている、基板上にICチップ及びアンテナが一体的に形成されてなる物を使用することができ、前述したように、破断位置にアンテナが位置するように設置されることが重要である。
本発明の容器蓋においては、ICタグは、上蓋の突部先端及びキャップ本体の頂板部内面の両方に離脱することなく固着されていることが重要であり、ICタグの基板がキャップ本体及び上蓋と同一プラスチックから成る場合には、外蓋内にICタグを設置し、これを高周波加熱等によって溶着固定することが望ましいが、勿論接着剤などによって固着することもできる。
本発明の外蓋は、射出成形、圧縮成形等の従来公知の手段によって成形することができ、ヒンジキャップの場合でも、キャップ本体及び上蓋を一体的に成形することができる。外蓋を形成後、上蓋をキャップ本体に組み合わせた状態で、ICタグをキャップ本体の開口部を覆うように設置し、キャップ本体頂板部内面及び上蓋の突部先端の両方に固着することにより、ICタグ付外蓋を作製することができる。
また内蓋は、アルミニウム等から成る金属製キャップであってもよいし、上述した樹脂から成る及び樹脂製キャップの何れでもよい。
Claims (4)
- 容器を密封可能な内蓋、及び該内蓋を外側から覆う外蓋から成り、該外蓋は、頂板部及びスカート部から成り容器口部に固定されるキャップ本体、及び該頂板部を覆い内面から下方に延びる突部を有する上蓋から成っている容器蓋において、
前記キャップ本体頂板部には開口部が形成されており、前記上蓋に形成された突部先端が該開口部内に位置すると共に前記キャップ本体頂板部の内面と同一平面上に位置しており、前記頂板部内面には、前記開口部を覆うようにICチップ及びアンテナからなるICタグが、頂板部内面及び突部先端で固着されており、前記上蓋をキャップ本体から取外すことにより、ICチップの直近でアンテナが破断されることを特徴とする容器蓋。 - 前記キャップ本体頂板部の開口部端縁に、下方に鋭利な先端を有する突起が形成されている請求項1記載の容器蓋。
- 前記外蓋が、上蓋とキャップ本体がヒンジ連結されたヒンジキャップであり、上蓋をキャップ本体の頂板部から開けた後下方に引っ張ることによってキャップ本体を破断可能な軸方向に延びるスコアがキャップ本体に形成されており、前記内蓋が螺子係合により容器を密封する螺子キャップである請求項1又は2記載の容器蓋。
- 前記突部の先端部分の外周面とキャップ本体頂板部の開口部の端縁の間に微小間隙が形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の容器蓋。
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