JP6109566B2 - Icタグを備えて成る複合容器蓋及び包装容器 - Google Patents

Icタグを備えて成る複合容器蓋及び包装容器 Download PDF

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Description

本発明は、ICタグを備えて成る複合容器蓋及び包装容器に関するものであり、より詳細には、開封時にICタグが確実に破断され、優れた開封明示機能及び品質保証機能を有する複合容器蓋及び包装容器に関する。
従来、各種の製品には、製造年月日、製造・販売者名、使用期限などの製品情報を表示したバーコードが広く利用されている。ところで、バーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るため、バーコードの印刷面を平面とする必要があり、このため、ボトルやキャップなどの包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限され、また、コード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
そこで、最近では、ICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナと共に樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、例えばICチップのメモリには、数百バイトのデータを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点がある。また、ICタグは、非接触で記録された情報を読取ることができ、接触による摩耗などの問題もなく、さらには、商品の形態に併せた形状に加工したり、小型化、薄型化なども可能であるという利点がある。
例えば、特許文献1には、頂板にICタグが埋め込まれたキャップが開示されている。
このようなICタグを、容器の開封履歴の表示のために使用することも提案されており、例えば、特許文献2には、容器口部に設けられるキャップにICタグが設けられ、キャップを開封したとき、ICタグ中のICチップとアンテナとを結ぶリード線が断線することにより、開封を検出する方法が提案されている。
また、特許文献3には、容器口部に装着されるキャップ本体に連結された上蓋を開封した時、キャップ本体に設けられているアンテナが破断され、これにより、開封の事実を認識できることが開示されている。
上記特許文献2及び3に記載されたキャップにおいては、キャップ(上蓋)を開封すればICタグが破壊され、容器の開封の事実を認識することが可能であるが、ICタグはキャップを開封しない限り破壊されないことから、キャップを開封することなくキャップ全体を容器口部から取り除くことができれば、ICタグを破壊することなく、内容物を入れ替えて、再キャップすることが可能になる場合もあり、偽造販売や悪質ないたずら等に対処するには未だ充分満足するものではなかった。
このような問題を解決するために、本出願人は、開封しない限りキャップを容器口部から取外すことができず、開封時にICタグのアンテナ回路が確実に破断され通信不可能になるか或いは破断されたことが通信情報として読み取れることで、優れた開封明示機能及び品質保証機能を有する複合容器蓋及び包装容器を提案した(特願2012−12370号)。
特開2005−321935号公報 特許4047821号公報 特開2011−213378号公報
本発明は、上記複合容器蓋及び包装容器における開封明示機能及び品質保証機能を、より確実且つ操作性よく発現可能な複合容器蓋及び包装容器を提供することを目的とするものである。
本発明によれば、螺子係合により容器の口部に設けられるインナーキャップ、該インナーキャップに被せて設けられるオーバーキャップ、及びICタグからなる複合容器蓋において、前記インナーキャップは、頂板と、該頂板周縁から垂下し且つ内面に容器の口部外面と螺子係合する螺条を備えた筒状壁とから成り、前記頂板上面には、ICタグが取り付けられており、前記オーバーキャップは、頂壁パネルと、該頂壁パネル周縁から垂下したスカートから成り、前記頂壁パネル下面には、前記ICタグの一部を破断するためのカッターとなる突起が形成されており、前記ICタグは、少なくともICチップ及び情報送受信用アンテナを備えた樹脂フィルムから成り、前記インナーキャップの上面の周縁部には、容器蓋側方から見た形状が上端を頂点とする三角形状の突起部が複数個形成されており、前記オーバーキャップの頂壁パネル下面の周縁部には、前記複数個の突起部と係合可能な、容器蓋側方から見た形状が下端を頂点とする三角形状の凸部が複数個形成されており、前記突起部又は前記凸部の何れか一方が、インナーキャップの上面周縁部の一部の円弧上又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の一部の円弧上にのみ形成され、他方の前記突起部又は前記凸部が、インナーキャップの上面周縁部の全周又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の全周に形成されており、前記オーバーキャップの頂壁パネル下面には、オーバーキャップの閉栓方向且つ下方に垂下する少なくとも1個のスプリングタブが形成されていると共に、前記インナーキャップの頂板上面には、オーバーキャップを閉栓方向に回転させたときに、前記スプリングタブの先端と係合可能な係合部が形成されており、前記オーバーキャップのスカート下端には、開栓に際してスカートから切り離し可能なストッパーバンドが形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、インナーキャップの頂板上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、前記突起がインナーキャップの頂板に取り付けられたICタグに当接することがない距離の間隔が保持されるように、前記ストッパーバンドと係止可能な位置決め用リブが形成されており、前記オーバーキャップのスカートの内面には、係止突部が形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、上下2段の周方向に延びる突条が形成されており、前記ストッパーバンドの切り離し前は、前記係止突部の係止面が上段突条の下面で係止することによりストッパーバンドの上昇が抑制されており、前記ストッパーバンドが切り離され、前記オーバーキャップを下方に降下させることにより、前記突起がICタグを破壊すると共に、前記インナーキャップの突起部とオーバーキャップの凸部の係合が互いに係合して、オーバーキャップによるインナーキャップの開栓方向への回転が可能になると同時に、前記係止突部の係止面が下段突条の下面と係合することによりオーバーキャップの上昇が規制され、オーバーキャップ及びインナーキャップが一体に容器口部から取外し可能となることを特徴とする複合容器蓋が提供される。
本発明の複合容器蓋においては、
1.突起部又は凸部の何れか一方が形成される円弧が、全周の3/4以下の範囲であり、突起部又は凸部が円弧上に均等な配分で形成されていること、
2.インナーキャップの突起部の傾斜面が、インナーキャップの開栓方向側の端面に形成され、他方の端面はストレートであること、
3.インナーキャップの筒状壁が、該筒状壁の外側に連結部を介して一体に成形された外側筒状壁を有し、該外側筒状壁の上端の一部に前記複数個の突起部が形成されている共に、外側筒状壁の外面に上下2段の周方向突条及びストッパーバンドを係止する位置決め用リブが形成されており、前記オーバーキャップのストッパーバンド内面又はスカート内面に、前記位置決め用リブと係止する係止部が形成され、該ストッパーバンドの下端が少なくとも筒状壁の下端より下方に位置していること、
4.ICタグが、開封検出用アンテナ回路を備えており、前記カッターとなる突起は該開封検出用アンテナ回路を破断可能に設けられていること、
が好適である。
更に、本発明の包装容器によれば、口部を備えた容器と、該容器の口部に設けられる外周面に螺子が形成された容器係止部材と、該容器係止部材の螺子と係合するインナーキャップ、該インナーキャップに被せて設けられるオーバーキャップ、及びICタグからなる複合容器蓋とを有する包装容器において、前記インナーキャップは、頂板と、該頂板周縁から垂下し且つ内面に前記容器係止部材の外面と螺子係合する螺条を備えた筒状壁とからなり、前記頂板上面には、ICタグが取り付けられており、前記オーバーキャップは、頂壁パネルと、該頂壁パネル周縁から垂下したスカートから成り、前記頂壁パネル下面には、前記ICタグの一部を破断するためのカッターとなる突起が形成されており、前記ICタグは、少なくともICチップ及び情報送受信用アンテナを備えた樹脂フィルムから成り、前記インナーキャップの上面の周縁部には、容器蓋側方から見た形状が上端を頂点とする三角形状の突起部が複数個形成されており、前記オーバーキャップの頂壁パネル下面の周縁部には、前記複数個の突起部と係合可能な、容器蓋側方から見た形状が下端を頂点とする三角形状の凸部が複数個形成されており、前記突起部又は前記凸部の何れか一方が、インナーキャップの上面周縁部の一部の円弧上又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の一部の円弧上にのみ形成され、他方の前記突起部又は前記凸部が、インナーキャップの上面周縁部の全周又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の全周に形成されており、前記オーバーキャップの頂壁パネル下面には、オーバーキャップの閉栓方向且つ下方に垂下する少なくとも1個のスプリングタブが形成されていると共に、前記インナーキャップの頂板上面には、オーバーキャップを閉栓方向に回転させたときに、前記スプリングタブの先端と係合可能な係合部が形成されており、前記容器係止部材は、円形の天面と該天面の周縁部から垂下する側壁とからなり、該側壁の外面には螺条が形成され、該容器係止部材は天面の中心を通り軸方向に延びる平面により切り離された2部材から形成されており、前記オーバーキャップのスカート下端には、開栓に際してスカートから切り離し可能なストッパーバンドが形成されていると共に、前記容器係止部材の側壁外面またはインナーキャップの筒状壁外面には、インナーキャップの頂板上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、前記突起がインナーキャップの頂板に取り付けられたICタグに当接することがない距離の間隔が保持されるように、前記ストッパーバンドと係止可能な位置決め用リブが形成されており、前記オーバーキャップのスカートの内面には、係止突部が形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、上下2段の周方向に延びる突条が形成されており、前記ストッパーバンドの切り離し前は、前記係止突部の係止面が上段突条の下面で係止することによりストッパーバンドの上昇が抑制されており、前記ストッパーバンドが切り離され、前記オーバーキャップを下方に降下させることにより、前記突起がICタグを破壊すると共に、前記インナーキャップの突起部とオーバーキャップの凸部が互いに係合して、オーバーキャップによるインナーキャップの開栓方向への回転が可能になると同時に、前記係止突部の係止面が下段突条の下面と係合することによりオーバーキャップの上昇が規制され、オーバーキャップ及びインナーキャップが一体に容器口部から取外し可能となることを特徴とする包装容器が提供される。
本発明の包装容器においては、ICタグが、開封検出用アンテナ回路を備えており、前記カッターとなる突起は該開封検出用アンテナ回路を破断可能に設けられていることが好適である。
本発明の複合容器蓋及び包装容器においては、インナーキャップの上面の周縁部の一部の円弧上或いはオーバーキャップの頂壁パネル下面の周縁部の一部の円弧上の何れか一方に、突起部又は凸部が形成されているため、突起部又は凸部が存在する部分と突起部又は凸部がない部分が存在することにより、オーバーキャップは斜めに下降することになる。その結果、オーバーキャップのより下方に下がった部分においては、オーバーキャップの係止突部がインナーキャップの突条を乗り越えやすくなる。
またインナーキャップに形成された突起部の容器蓋の側方から見た形状が、上端を頂点とする三角形状、及びオーバーキャップに形成された凸部の容器蓋の側方から見た形状が、下端を頂点とする三角形状であることから、突起部及び凸部がぶつかり合うことなく容易に係合される。特にこれらの突起部及び凸部の係合面が同じ傾斜を有することにより、突起部及び凸部が滑らかに係合されることから、上述したオーバーキャップの係止突部のインナーキャップの突条を乗り越えやすいことと相俟って、オーバーキャップの押し込みが非常にスムーズになり、操作性に優れている。
更にオーバーキャップの回転が確実にインナーキャップに伝達されるため、複合容器蓋全体が一体となってスムーズに回転するため、リシール性にも優れている。
また本発明の複合容器蓋及び包装容器においても、ICタグの一部の回路を破壊することなく、複合容器蓋を容器口部から取外すことができないため、確実に開封履歴を明示することができ、内容物の詰め替え等の悪質ないたずらや偽造販売を有効に防止でき、優れた内容物の品質保証機能を有している。
またICタグの破損のおそれなく、複合容器蓋を容器口部に装着することができ、キャッピング性にも優れている。
またインナーキャップの筒状壁に外側筒状壁を更に設け、オーバーキャップでインナーキャップ全体を覆うようにすることによって、インナーキャップに外側から触れることが困難であることから、インナーキャップに何らかの操作を加えて、複合容器蓋全体を容器口部からすっぽ抜けさせることを更に有効に防止できる。
更にまた、容器口部に既存のキャップが装着された容器口部の形状に対応した容器係止部材が容器口部に固定することによって、内容物が充填され且つ口部にキャップが装着されている既存の包装容器にも効果的に適用することが可能になり、携帯電話等を用いての開封確認を行うことができ、また、各種キャンペーンや懸賞の応募に極めて効果的に使用できる。
本発明の複合容器蓋及び包装容器においては、ICタグとして、ICチップ及び情報送受信用アンテナと共に、容器の開封を示すための専用の回路(開封検出用アンテナ回路)が設けられたものを使用することにより、開封に際しては、開封検出用アンテナ回路が破断され、この回路の破断に伴って生じる電気抵抗変化に付随する電圧変化などを外部読み取り装置で読み取り、開封の事実を知ることができ、開封された場合においても、ICチップに記憶された情報は、そのまま読み取ることができるため、ICチップの故障と開封とを明確に区別とができ、極めて優れた開封明示機能を示す。この結果、内容物の入れ替えやいたずらなどの不正使用を有効に防止でき、内容物の品質保証機能が格段と向上する。更に、開封後にもICチップの情報を読み取ることができ、このような情報の読み取りが携帯電話でも可能であることから、各種キャンペーンの応募などにも有効に利用できる。
本発明の複合容器蓋のインナーキャップの一例の斜視図。 図1に示すインナーキャップの平面図(A)、断面図(B)、側面図(C)。 本発明の複合容器蓋のオーバーキャップの一例の側面図(A)及び断面図(B)。 図3に示すオーバーキャップの平面図(A)及び底面図(B)。 本発明の複合容器蓋の一例の開封前の状態を示す断面図。 図5に示す複合容器蓋においてストッパーバンドが取外された状態を示す断面図。 図6に示す複合容器蓋においてオーバーキャップを上方から押圧した状態を示す断面図。 図6に示す複合容器蓋においてオーバーキャップを回転させた状態を示す断面図。 本発明の複合容器蓋の他の態様を説明する断面図。 本発明の複合容器蓋の他の態様を説明する断面図である。 図10に示す複合容器蓋のインナーキャップの斜視図。 本発明の包装容器に取り付けられるICタグの斜視図。
本発明の包装容器を添付図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の容器蓋を構成するインナーキャップの一例を示す図であり、図2(B)は、図2(A)のX−X断面図であり、図2(C)は、図2(A)の側面図である。
インナーキャップ10は、図1及び図2から明らかなように、頂板11と、頂板周縁から降下している筒状壁12とを有しており、筒状壁12の内面には、螺条13が設けられている。即ち、この螺条13と容器口部の外面の螺条との螺子係合により、インナーキャップ10は、容器口部に固定することができる。
インナーキャップ10の頂板11の上面には、その中心部分に、後述するオーバーキャップの突起を受け入れ可能な凹部14aが形成されたICタグ取り付け領域14が形成されており、上面には、図示していないが、凹部14aを覆うようにICタグを取り付けることができる。ICタグは、頂板11上に接着剤或いはヒートシール等によって載置されていてもよいが、頂板11に嵌め込まれていてもよい。
また、頂板11の上面の周縁部分には、ICタグ(図示せず)が取り付けられた取り付け領域14を取り囲むように、筒状壁12が上方に延びており、この筒状壁12の上端には、容器蓋の側方から見た形状が上端15aが頂点の三角形状で、傾斜面15b及び垂直面15cを有する突起部15,15・・・が、筒状壁12の上端の約半周に等間隔に6個形成されている。
更にICタグ取り付け領域14よりも外側であって、筒状壁12より内側の位置には、後述するオーバーキャップのスプリングタブの先端を係合可能な係合部16,16・・・が形成されている。
更に、インナーキャップ10の筒状壁12の外面下方には、図2(C)に示すように、後述するオーバーキャップに形成されるストッパーバンドを係止可能な周方向に延びる位置決め用リブ17が外方に突出して形成されている。これによりインナーキャップの頂板11に設けられたICタグの上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、ICタグ破壊のためにオーバーキャップに形成されるカッターとなる突起が、ICタグに当接することがない距離の間隔が保持される。
インナーキャップ10の筒状壁12の外面には、後述する、オーバーキャップの係止突部と係合する上下2段の周方向に延びる突条18a,18bが形成されている。この上段突条18a及び下段突条18bの下面18a1,18b1は、係止突部の係止面と係合可能であり、閉栓状態では、係止突部が上段突18aと係止可能であり、オーバーキャップを押圧して下降させると、係止突部は下段突条18bを乗り越え、下段突条18bの下面18b1と係止可能になる。このようにオーバーキャップがインナーキャップから取り外せない状態となっている。この際、図に示す具体例では下段突条18bの上面には、下方に行くに従ってインナーキャップの外径を増加させる傾斜面18b2が形成されており、係止突部が下段突条18bを容易に乗り越えるようになっている。
図3及び4に示されるように、上述したインナーキャップ10に被せて固定されるオーバーキャップ20は、頂壁パネル21と、頂壁パネル21の周縁から降下したスカート22とを有している。
またスカート22の下端には、弱化部23を介してストッパーバンド24がスカート22と一体に成形されており、このストッパーバンド24の内面には、インナーキャップ10の位置決め用リブ17と係止する複数個の係止部25,25・・・が均等に形成されている。このようにストッパーバンド24の内面上部に位置決め用リブ17と係止する係止部25,25・・・を形成することにより、オーバーキャップ20がインナーキャップ10を完全に覆い、インナーキャップは外部から触ることができないことから、インナーキャップ10に何らかの操作を加え、複合容器蓋全体を容器口部から取外せる可能性がなく、内容物の入れ替え後に再び複合容器蓋を再シールして販売するような不正使用を確実に防止することができる。尚、ストッパーバンド24の下端が、筒状壁12の下端より下方に位置している方が、不正使用の防止には有効である。
尚、ストッパーバンド24には、弱化部23を破断するための摘み部24a、及び摘み部24aの付け根近傍には、弱化部23に連結する縦方向弱化部24bが形成されている。
オーバーキャップ20の頂壁パネル21の内面中央には、ICタグを破壊するためのカッターとなる先端が鋭利な突起26が形成されている。またこの突起26を取り囲むように、頂壁パネル21の下面から閉栓方向且つ下方に垂下するスプリングタブ27,27・・・が4つ形成されている。このスプリングタブ27は、オーバーキャップ及びインナーキャップの間に軸方向の反発力を付与してオーバーキャップ20とインナーキャップ10の間にがたつきが生じることを防止すると共に、オーバーキャップ20を閉栓方向に回転させると、スプリングタブ27の先端がインナーキャップ10の係合部16,16・・・と係合することから、インナーキャップ10及びオーバーキャップ20を一体に容器口部にキャッピングすることが可能になる。
またオーバーキャップ20の頂壁パネル21の下面周縁部には、前述した通り、インナーキャップ10の筒状壁12の上端に形成された突起部15,15・・・と係合可能な凸部28,28・・・が全周にわたって均等に12個形成されている。図3(B)から明らかなように、この凸部28,28・・・は容器蓋の側方から見た形状が下端28aを頂点とする三角形状であり、複合容器蓋の開栓方向側に形成される傾斜面28b及び複合容器蓋の閉栓方向側に形成される垂直面28cを有している。また図に示す具体例においては、傾斜面28cの傾斜角は、インナーキャップ10の突起部15,15・・・の傾斜面15bの傾斜角と同一に形成されていると共に、突起部15及び凸部28の先端は共に鋭角をなしていることから、オーバーキャップ20を降下させ、突起部15及び凸部28が同じ位置に合った場合にも、凸部28が突起部15の傾斜面をスムーズに移動可能であり、オーバーキャップの下降を妨げることがない。
また突起部15及び凸部28がいずれも垂直面15c,28bを有していることから、オーバーキャップ20を回転させると、突起部15及び凸部28は確実に係合することから、インナーキャップ10をオーバーキャップと共に確実回転させることが可能となる。
尚、オーバーキャップ20のスカート22の外面には、オーバーキャップ20の回転を容易にするためのローレット29が形成されている。
オーバーキャップ20のスカート22の内面には、前述したインナーキャップ10の上下2段の周方向突条18a,18bと係合可能な、周状の係止突部30が形成されている。後述する図5に示すようにオーバーキャップに形成される突起26が、インナーキャップ10の頂板11に設けられたICタグに当接することがないように、オーバーキャップ20の頂壁パネル42の下面とインナーキャップの頂板とが間隔を有している状態においては、オーバーキャップがスプリングタブ27によって上方に付勢され、係止突部30がインナーキャップ10の上段突条18aと係合し、図8に示すように突起26が、ICタグ10のアンテナ回路を破断しているオーバーキャップの降下位置においては、係止突部30がインナーキャップ10の下段突条18bと係合しているのである。
またこの係止突部30は、上面に係止面及び下面に下方に行くに従ってオーバーキャップの内径が増加するテーパ面を有することにより、オーバーキャップ20の上方への移動を規制すると共に、オーバーキャップの降下を容易にすることが可能となる。
本発明の複合容器蓋においては、上述したインナーキャップ10にオーバーキャップ20を被せた状態で容器口部にキャッピングするが、前述した通り、オーバーキャップ20及びインナーキャップ10は、スプリングタブ27と係合部16が閉栓方向に係合することから、両者を一体に容器口部にキャッピングすることが可能である。
また図5に示すように、閉栓状態では、インナーキャップの頂板上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、突起26がICタグに当接することがない間隔が保持されるように、ストッパーバンド24の下端と位置決め用リブ17の係止により、オーバーキャップ20のインナーキャップ10に対する下限位置が制御され、スプリングタブ27による弾性力と、オーバーキャップ20の係止突部30とインナーキャップ10の上段突条18aの係合によって、オーバーキャップ20とインナーキャップ10のがたつきを防止すると共にオーバーキャップ20の上方への移動を規制する。
図5乃至図8は、上述したインナーキャップ及びオーバーキャップを組合わせて成る複合容器蓋を、開栓操作について説明する図である。尚、図5乃至図8は、既存のキャップが巻き締められた容器口部40に対応する外面を有する容器係止部材50,50を適用し、この容器係止部材50,50に対して適用したものである。
この容器係止部材50,50は、円形の天面51と天面51の周縁部から垂下する側壁52とからなり、側壁52の外面にはインナーキャップ10の筒状壁10が螺子係合するように螺条53が形成され、容器係止部材50は天面51の中心を通り軸方向に延びる平面により切り離された2部材から形成されている。
また容器係止部材50,50の下方外面には、オーバーキャップ20のストッパーバンド24が切り離される前は、ストッパーバンド24と係止する段差部54が形成されている。
既存のキャップが装着されている容器口部40に、これを取り囲むように、既存のキャップが装着された容器口部40に対応する外面を有する容器係止部材50,50を嵌め込む。この時、容器口部に巻き締められたキャップの裾部に係止するように側壁52の外面下方には内方に突出する係合突部55が形成されている。この状態で、前述したインナーキャップ10とオーバーキャップ20からなる複合容器蓋を装着する(図5の状態)。
図5に示される複合容器蓋が装着された包装容器を開栓するには、まずオーバーキャップ20のストッパーバンド24をオーバーキャップ20から取外すことにより、オーバーキャップ40を上方から押圧することが可能になる(図6)。次いでオーバーキャップ20を押圧し、下降させると、突起26によってICタグ1のアンテナ回路が破壊される。本発明の複合容器蓋においては、インナーキャップの筒状壁上端の一部の円弧上にのみ突起部15、15・・・が形成されているため、図7に示すように、突起部15が形成されていない箇所では、凸部28,28・・・が直接筒状壁上端に接触し、オーバーキャップは斜めになり、図7の向って右側のスカート部22において係止突部30が、左側のスカートに先立って下段突条18bをスムーズに乗り越えることが可能になる。
またオーバーキャップ20を上方から押圧すると、前述したとおり、突起部15及び凸部28は、いずれもその先端が鋭角をなしていると共に傾斜面を有していることから、突起部15及び凸部28が同じ位置になり、ぶつかった場合にも、凸部28が突起部15の傾斜面をスムーズに移動して、オーバーキャップ20はスムーズに下降するため、オーバーキャップ20の係止突部30の全体が下段突条18bをスムーズに乗り越え、図8に示す状態が保持される。
次いで、オーバーキャップ20を開栓方向に旋回することにより、インナーキャップ10の突起部15及びオーバーキャップ20の凸部28が係合し、オーバーキャップ20とインナーキャップ10は互いに周方向に規制されることになり、インナーキャップ10はオーバーキャップ20の回転に従属するようになる。オーバーキャップ20を開栓方向に回すとインナーキャップ10はオーバーキャップ20と一体となって回転して、容器係止部材50,50から取外すことができ、容器係止部材50,50を既存のキャップが装着された容器口部40から取外すことにより、既存のキャップを容器口部から取外すことが可能になる。
本発明の包装容器においては、前述したように、(i)オーバーキャップのストッパーバンドとインナーキャップの位置決め用リブによる軸方向の係止、(ii)オーバーキャップのスプリングタブによる、オーバーキャップとインナーキャップ間の反発力及びインナーキャップとの係合による複合容器蓋の閉栓、(iii)係止突部と上下2段の周方向突条による軸方向の係合、(iv)オーバーキャップの凸部とインナーキャップの突起部による周方向の係合、という基本構造に加えて、(v)インナーキャップの突起部或いはオーバーキャップの凸部が、インナーキャップの上面の周縁部の一部の円弧上或いはオーバーキャップの頂壁下面の周縁部の一部の円弧上にのみ形成されていること、(vi)突起部及び凸部の形状が、容器蓋の側方から見た形状が三角形状となるように、傾斜面を有していることこと、が確保されている限り種々の変更が可能である。
例えば、図に示した具体例においては、容器口部に既存のキャップを装着し、更に容器係止部材の上から本発明の複合容器蓋を適用していたが、図9に示すように、容器口部に直接本発明の複合容器蓋が装着できることは言うまでもない。
すなわち、図9は、容器口部40に螺子係合により、直接インナーキャップ10が装着され、このインナーキャップ10の上に、オーバーキャップ20が装着されている。図9に示す具体例では、容器口部先端には、容器開口を覆うようにシール部材42が施され、容器内部の密封性を保持しているが、インナーキャップ10の頂板11の下面周縁部分にインナーリングを設けることによって、容器口部の内周面や外周面に密着し、容器内部の密封性を保持することもできる。またインナーキャップ10の位置決め用リブ17よりも下方には、弱化部を介してタンパーエビデントバンド19が形成されていることから、オーバーキャップ20のストッパーバンド24を切り離すことなく、オーバーキャップ20及びインナーキャップ10が、図9に示す状態を維持したまま、すなわち、ICタグのアンテナ回路を破壊することなく、キャップ全体を容器口部から取り除くことが有効に防止できる。
また図10及び11に示すように、インナーキャップ10の筒状壁12が外側に連結部101を介して一体に成形された外側筒状壁102を有しており、この外側筒状壁102の上端の一部に複数個の突起部15,15が形成されている。外側筒状壁102の外面に上下2段の周方向突条180a及び180b、及びオーバーキャップ20のストッパーバンド24を係止するための位置決め用リブ170が形成されている。またオーバーキャップ20のストッパーバンド24の内面には、位置決め用リブ170と係止する係止部250が形成されている。この係止部250は図10では、ストッパーバンド24の内面に形成されているがこれに限定されず、スカート部内面に形成されていてもよい。この態様においてもインナーキャップ10の下端にタンパーエビデントバンド19が形成されていることにより、ICタグのアンテナ回路を破壊することなく、キャップ全体を容器口部から取り除くことが有効に防止できる。更に、オーバーキャップ20のストッパーバンド24の下端が少なくとも筒状壁の下端より下方に位置していることにより、オーバーキャップ20がインナーキャップ10を完全に覆い、外部からインナーキャップを触ることができないので、インナーキャップに何らかの操作を加え複合容器蓋全体を容器口部から取外し、不正使用することが有効に防止されている。
また、図に示した具体例において、インナーキャップの突起部は、筒状壁上端の円周の約半分の部分に形成されていたが、円周の3/4(270°)以下、特に30乃至180°の範囲にあることが、オーバーキャップとインナーキャップの係合を確保しつつ、オーバーキャップを効果的に斜めの状態に下降させることができることから好ましい。またイナーキャップの突起部を筒状壁上端の全周に均等に形成し、オーバーキャップの凸部を頂壁下面の周縁部の一部の円弧上にのみ形成した場合についても同様である。
また突起部の傾斜面の角度は、特に限定されないが、軸方向に対して20乃至60°の範囲にあることが望ましく、また図に示す具体例では、他方の面は垂直(軸方向に対して0°)であったが、オーバーキャップの凸部を係合し得る限り、多少の傾斜がついていてもよい。
更に、図に示した具体例においては、オーバーキャップがインナーキャップを完全に覆っており、外部からインナーキャップを視認できなかったが、これに限定されるものではなく、例えば、インナーキャップの筒状壁の下端に弱化部を介してタンパーエビデントバントを形成し、このタンパーエビデントバンドを容器口部と係合させることによって、インナーキャップの開封履歴を示すことが可能になり、品質保証機能は確保される。
本発明の複合容器蓋に用いる、インナーキャップやオーバーキャップは、熱可塑性樹脂の圧縮成形、射出成形等により製造されるものであり、このような熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂或いはポリカーボネート等が使用される。
本発明で用いるICタグは、少なくともICチップ及び情報送受信用アンテナを備えて成り、ICタグ中のICチップとアンテナが断線することにより、開封を検出することができるものでもあってもよいが、前述した通り、好適には、開封検出用アンテナ回路を更に備えているものを用いることが好適である。
これにより、前述した図1乃至11に示した包装容器において、インナーキャップ10が一旦容器口部40から取り外されて容器が開封されると、オーバーキャップ20に設けられているICタグ1中の開封検出用アンテナ回路9が破断するが、ICチップ3やアンテナ5及びリード線7は破壊されていないため、外部読み取り装置によってICチップ3に入力されている情報を読み取ることができ、この情報の中には、開封検出用アンテナ回路が破断されているという情報も含まれる。
従って、インナーキャップ10にオーバーキャップ20が被せられたまま、容器口部40に装着してリシールされていた場合にも、一般の需要者は、例えば携帯電話などを用いてICチップ3の情報を読み取ることにより、開封されたことの事実を正確に読み取り、認識することができる。或いは、アンテナ5やリード線7或いは開封検出用アンテナ回路9等が破断されて、一般需要者がICタグ1の情報を読み取ることができない場合に、開封されたことの事実を正確に認識することができる。このことから、このような包装体は、いたずら防止機能に優れ、また内容物入れ替えなどの不正使用も、開封事実を認識することにより有効に防止することができる。
本発明において、特に好適に用いられるICタグを示す図12において、全体として1で示すこのICタグは、樹脂フィルム2の表面にICチップ3及び金属アンテナ5が設けられており、金属アンテナ5は、リード線7により、ICチップ3に電気的に接続されている。
本発明においては、好適には、さらに、このICタグ1には、開封検出用アンテナ回路9が設けられており、この開封検出用アンテナ回路9もリード線7を介してICチップ3に接続されている。
樹脂フィルム2は、一般に熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成されている。このような熱可塑性樹脂としては特に制限されないが、一般には。このICタグ1が取り付けられるオーバーキャップやインナーキャップ(これらのキャップについては後述する)を構成する樹脂基材と同様の樹脂が使用される。例えば、ポリオレフィン製のキャップにICタグ1を設ける場合には、ポリオレフィンによりフィルム2を形成するのがよい。また、ICチップ3や金属アンテナ5がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムに設けられた状態で市販されているICタグ1もあるが、このような場合には、適宜、酸変性オレフィン系樹脂などの接着剤を用いて、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム2の裏面にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層を積層させておくことが、キャップにICタグ1を取り付ける上で好ましい。
ICチップ3は、フリップチップ実装などにより、上記のアンテナ5に導通するように設けられるものであり、このICタグ1が取り付けられる製品に関する情報が記憶されるものであり、上記のアンテナ5を介しての信号の送信により、所定の情報が記憶され、またアンテナ5を介してICタグ1に記憶された情報が読み取られるものである。
尚、上記のICチップ3は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの電気絶縁性の硬化樹脂等により、封止されて保護されている。
このようなICチップ3には、既に述べた通り、包装容器に充填されている内容物に関する情報(例えば生産者、製造業者、生産年月日、出荷日時など)や容器に関する情報などが入力されており、開封を示す電圧変化などの情報も入力されている。このような情報の入力や出力は、高周波信号により行われ、現在では、一般にUHF帯(860〜960MHz)と13.56MHzの2つの周波数帯が主に使用されるようになっている。
ICチップ3への信号の送受信のために使用されるアンテナ5は、使用される信号の周波数に応じた共振長さなどを有する。
また、開封検出用アンテナ回路9は、これが切断したときの抵抗変化によりICチップ3での電圧変化などをもたらすものであればよい。
上記のようなアンテナ5や開封検出用アンテナ回路9、及びこれらをICチップ3に接続するリード線7は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなる。
尚、樹脂フィルム2の厚みは、その表面にICチップ3を実装する作業やアンテナ5、開封検出用アンテナ回路9及びリード線7を形成するためのメッキ作業などを行い得る程度の強度を示すようなものであればよく、後述するキャップへの装着形態に応じて適宜の厚みとすることができる。例えば、樹脂フィルム2の裏面(ICチップ等が設けられていない側の面)或いは表面の金属製アンテナが存在しない部分でのヒートシールによりオーバーキャップに装着する場合には、比較的薄肉でよいが、嵌め込みなどによりキャップに装着する場合には、比較的厚肉とすることが必要である。このような観点から、樹脂フィルム2の厚みは、一般に、5乃至1000μm程度の範囲とし、この範囲内で、装着形態に応じた厚みとすることが好適である。
また、図12では、樹脂フィルム2は円板形状を有しているが、その取り付け形態や開封検出用アンテナ回路9の破断位置などに応じて適当な形状を有していればよく、円形である必要はない。
本発明の包装容器は、開封しない限りキャップを容器口部から取外すことができず、開封時にICタグが確実に破壊され、優れた開封明示機能及び品質保証機能を発現できることから、特に内容物の詰め替え等による偽造販売のおそれがある高級酒等の包装容器として好適に使用することができる。
またICタグとして開封検出用アンテナ回路を設けた場合には、開封後にも携帯電話などを用いてICチップの情報を読み取ることができるため、懸賞等の各種キャンペーンを提供する場合等に有利に使用できる。
更に、開封操作が容易であることから、取扱性に優れている。
1 ICタグ、9 開封検出用アンテナ回路、10 インナーキャップ、11 頂板、12 筒状壁、15 突起部、16 係合部、17 位置決め用リブ、18 周方向突条、20 オーバーキャップ、21 頂壁パネル、22 スカート、24 ストッパーバンド、26 突起、27 スプリングタブ、28 凸部、30 係止突部。

Claims (7)

  1. 螺子係合により容器の口部に設けられるインナーキャップ、該インナーキャップに被せて設けられるオーバーキャップ、及びICタグからなる複合容器蓋において、
    前記インナーキャップは、頂板と、該頂板周縁から垂下し且つ内面に容器の口部外面と螺子係合する螺条を備えた筒状壁とから成り、前記頂板上面には、ICタグが取り付けられており、
    前記オーバーキャップは、頂壁パネルと、該頂壁パネル周縁から垂下したスカートから成り、前記頂壁パネル下面には、前記ICタグの一部を破断するためのカッターとなる突起が形成されており、
    前記ICタグは、少なくともICチップ及び情報送受信用アンテナを備えた樹脂フィルムから成り、
    前記インナーキャップの上面の周縁部には、容器蓋側方から見た形状が上端を頂点とする三角形状の突起部が複数個形成されており、
    前記オーバーキャップの頂壁パネル下面の周縁部には、前記複数個の突起部と係合可能な、容器蓋側方から見た形状が下端を頂点とする三角形状の凸部が複数個形成されており、
    前記突起部又は前記凸部の何れか一方が、インナーキャップの上面周縁部の一部の円弧上又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の一部の円弧上にのみ形成され、他方の前記突起部又は前記凸部が、インナーキャップの上面周縁部の全周又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の全周に形成されており、
    前記オーバーキャップの頂壁パネル下面には、オーバーキャップの閉栓方向且つ下方に垂下する少なくとも1個のスプリングタブが形成されていると共に、前記インナーキャップの頂板上面には、オーバーキャップを閉栓方向に回転させたときに、前記スプリングタブの先端と係合可能な係合部が形成されており、
    前記オーバーキャップのスカート下端には、開栓に際してスカートから切り離し可能なストッパーバンドが形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、インナーキャップの頂板上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、前記突起がインナーキャップの頂板に取り付けられたICタグに当接することがない距離の間隔が保持されるように、前記ストッパーバンドと係止可能な位置決め用リブが形成されており、
    前記オーバーキャップのスカートの内面には、係止突部が形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、上下2段の周方向に延びる突条が形成されており、前記ストッパーバンドの切り離し前は、前記係止突部の係止面が上段突条の下面で係止することによりストッパーバンドの上昇が抑制されており、
    前記ストッパーバンドが切り離され、前記オーバーキャップを下方に降下させることにより、前記突起がICタグを破壊すると共に、前記インナーキャップの突起部とオーバーキャップの凸部が互いに係合して、オーバーキャップによるインナーキャップの開栓方向への回転が可能になると同時に、前記係止突部の係止面が下段突条の下面と係合することによりオーバーキャップの上昇が規制され、オーバーキャップ及びインナーキャップが一体に容器口部から取外し可能となることを特徴とする複合容器蓋。
  2. 前記突起部又は前記凸部の何れか一方が形成される前記円弧が、全周の3/4以下の範囲であり、前記突起部又は前記凸部が前記円弧上に均等な配分で形成されている請求項1記載の複合容器蓋。
  3. 前記インナーキャップの突起部の傾斜面が、複合容器蓋の開栓方向側の端面に形成され、他方の端面はストレートである請求項1又は2記載の複合容器蓋。
  4. 前記インナーキャップの筒状壁が、該筒状壁の外側に連結部を介して一体に成形された外側筒状壁を有し、該外側筒状壁の上端の一部に前記複数個の突起部が形成されている共に、外側筒状壁の外面に上下2段の周方向突条及びストッパーバンドを係止する位置決め用リブが形成されており、前記オーバーキャップのストッパーバンド内面又はスカート内面に、前記位置決め用リブと係止する係止部が形成され、該ストッパーバンドの下端が少なくとも筒状壁の下端より下方に位置している請求項1〜3の何れかに記載の複合容器蓋。
  5. 前記ICタグが、開封検出用アンテナ回路を備えており、前記カッターとなる突起は該開封検出用アンテナ回路を破断可能に設けられている請求項1〜4の何れかに記載の複合容器蓋。
  6. 口部を備えた容器と、該容器の口部に設けられる外周面に螺子が形成された容器係止部材と、該容器係止部材の螺子と係合するインナーキャップ、該インナーキャップに被せて設けられるオーバーキャップ、及びICタグからなる複合容器蓋とを有する包装容器において、
    前記インナーキャップは、頂板と、該頂板周縁から垂下し且つ内面に前記容器係止部材の外面と螺子係合する螺条を備えた筒状壁とからなり、前記頂板上面には、ICタグが取り付けられており、
    前記オーバーキャップは、頂壁パネルと、該頂壁パネル周縁から垂下したスカートから成り、前記頂壁パネル下面には、前記ICタグの一部を破断するためのカッターとなる突起が形成されており、
    前記ICタグは、少なくともICチップ及び情報送受信用アンテナを備えた樹脂フィルムから成り、
    前記インナーキャップの上面の周縁部には、容器蓋側方から見た形状が上端を頂点とする三角形状の突起部が複数個形成されており、
    前記オーバーキャップの頂壁パネル下面の周縁部には、前記複数個の突起部と係合可能な、容器蓋側方から見た形状が下端を頂点とする三角形状の凸部が複数個形成されており、
    前記突起部又は前記凸部の何れか一方が、インナーキャップの上面周縁部の一部の円弧上又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の一部の円弧上にのみ形成され、他方の前記突起部又は前記凸部が、インナーキャップの上面周縁部の全周又はオーバーキャップの頂壁パネル下面周縁部の全周に形成されており、
    前記オーバーキャップの頂壁パネル下面には、オーバーキャップの閉栓方向且つ下方に垂下する少なくとも1個のスプリングタブが形成されていると共に、前記インナーキャップの頂板上面には、オーバーキャップを閉栓方向に回転させたときに、前記スプリングタブの先端と係合可能な係合部が形成されており、
    前記容器係止部材は、円形の天面と該天面の周縁部から垂下する側壁とからなり、該側壁の外面には螺条が形成され、該容器係止部材は天面の中心を通り軸方向に延びる平面により切り離された2部材から形成されており、
    前記オーバーキャップのスカート下端には、開栓に際してスカートから切り離し可能なストッパーバンドが形成されていると共に、前記容器係止部材の側壁外面またはインナーキャップの筒状壁外面には、インナーキャップの頂板上面とオーバーキャップの頂壁パネルの下面との間に、前記突起がインナーキャップの頂板に取り付けられたICタグに当接することがない距離の間隔が保持されるように、前記ストッパーバンドと係止可能な位置決め用リブが形成されており、
    前記オーバーキャップのスカートの内面には、係止突部が形成されていると共に、前記インナーキャップの筒状壁外面には、上下2段の周方向に延びる突条が形成されており、前記ストッパーバンドの切り離し前は、前記係止突部の係止面が上段突条の下面で係止することによりストッパーバンドの上昇が抑制されており、
    前記ストッパーバンドが切り離され、前記オーバーキャップを下方に降下させることにより、前記突起がICタグを破壊すると共に、前記インナーキャップの突起部とオーバーキャップの凸部が互いに係合して、オーバーキャップによるインナーキャップの開栓方向への回転が可能になると同時に、前記係止突部の係止面が下段突条の下面と係合することによりオーバーキャップの上昇が規制され、オーバーキャップ及びインナーキャップが一体に容器口部から取外し可能となることを特徴とする包装容器。
  7. 前記ICタグが、開封検出用アンテナ回路を備えており、前記カッターとなる突起は該開封検出用アンテナ回路を破断可能に設けられている請求項6に記載の包装容器。
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