JP2011193717A - アウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法 - Google Patents

アウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アウトレットボックスを壁に設置した後も施工作業性にも優れ、アウトレットボックスが火災の炎に直接さらされた場合に防火性に優れるアウトレットボックスの防火措置構造を提供すること。
【解決手段】貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの挿通孔を挿通し、
耐熱シール材が、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置されると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置され、
熱膨張性耐火シートが、加熱された際にアウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ膨張する様に、前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入されていることを特徴とする、アウトレットボックスの防火装置構造。
【選択図】図7

Description

本発明は、屋内配線に用いられるアウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法に関する。
建物の中空壁や壁の内部に取り付けられるコンセントやスイッチ等の多くはプラスチック製の部品を含むため、火災が発生するとこれらのコンセントやスイッチ等が溶融変形し、火災の炎が前記中空壁や壁の内部に侵入することがある。
火災の炎が中空壁や壁の内部に侵入すると、コンセントやスイッチ等に接続されている電線ケーブル等を伝わって延焼が生じる問題がある。
この問題に対応するため、室内に設けられたコンセントやスイッチ等の背面、すなわち中空壁や壁の内部にアウトレットボックスを設けた防火措置構造が提案されている。このアウトレットボックスの内部に、箱の形状に屈曲成形された熱発泡性耐火材シートを設けることにより、室内で火災が発生し、コンセントやスイッチ等が溶融、変形した場合であっても、前記アウトレットボックス内部から電線ケーブル等への延焼を防止することができるとされる(特許文献1)。
またアウトレットボックス内部に電線を導入するための合成樹脂製の取着具を設置しておき、この取着具の露出部全体を耐火材により覆う防火措置構造も提案されている(特許文献2)。
図16および図17は従来のアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
図16におけるアウトレットボックスの防火措置構造の場合、壁40の貫通孔全体を覆う様に金属カバー80が壁40に取り付けられている。この金属カバー80に対してアウトレットボックス200が螺子7により固定されている。
アウトレットボックス200および金属カバー80を壁40に固定する方法は公知であり、壁40に設置されている軽量鉄骨の間に設置された鋼材に市販の取付金具を利用して固定することができる(図示せず)。
図16に示された従来のアウトレットボックス200の防火措置構造の場合はアウトレットボックス200および金属カバー80が火災の炎等の延焼を防止する役割を果たす。
しかしながら前記アウトレットボックス200や金属カバー80には電線ケーブル類50が挿通しているため、この電線ケーブル類50を伝わって延焼が起きる場合がある。
一方、図17におけるアウトレットボックスの防火措置構造の場合、アウトレットボックス200が壁40に取り付けられている。またアウトレットボックス200の全体を覆う様に熱膨張性耐火シート82が配置されている。しかしながらアウトレットボックス200の全体を熱膨張性耐火シート82により覆うのは加工に時間を要する等の問題がある。
またこれらの先行技術文献に開示された防火措置構造に使用されるアウトレットボックスは建物の中空壁や壁の内部に使用されている。
このためアウトレットボックスが既に設置されている建物等の場合、施工により先行技術文献に開示された防火措置構造を得るためには、建物の中空壁や壁の内部の反対側、すなわち室内側からアウトレットボックス内部に対して施工を行う必要がある。
ところが建物の中空壁や壁の内部に取り付けられアウトレットボックス内部に箱の形状に屈曲成形された熱発泡性耐火材シートを設置したり、前記室内側からアウトレットボックス内部の取着具の露出部全体を耐火材により覆ったりするのは容易ではなく、作業性に劣る場合があった。
また中空壁や壁の内部に取り付けられたアウトレットボックスは火災等の炎に直接さらされることが少ない。このため従来のアウトレットボックスの防火措置構造は、アウトレットボックスが直接火災の炎にさらされる場合と比較して設計上の耐火基準が低く設定されている場合もあった。
この様な防火措置構造では、前記アウトレットボックス自体が火災の炎等に直接さらされた場合に十分にその防火性能を発揮できないことになる。
特に近年では建築関連業界等に対する我が国国民の防火防災の意識が高まってきていて、防火措置構造に対する要求基準も年々厳しくなってきている。このため既に施工された防火措置構造のうち、過去の要求基準には合致していたが、現時点における要求基準に合致していないものが生じる可能性がある。
この場合には既に施工された防火措置構造に対しても追加の防火措置の施工が求められるのが通常である。
このため既に施工された防火措置構造に対して追加の防火措置が求められた場合であっても、容易に施工することのできる防火措置構造が求められている。
特開平7−298449号公報 特開2007−14045号公報
容易に施工することができ、防火性に優れる防火措置構造を本発明者らが検討したところ、アウトレットボックス内部に熱膨張性耐火シートを単に配置しただけでは火災等の炎がアウトレットボックス内部を貫通する場合があることに気が付いた。
本発明の目的は、アウトレットボックスを壁に設置した後も容易に施工することができ、アウトレットボックスが火災の炎に直接さらされた場合であっても防火性に優れるアウトレットボックスの防火措置構造を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討した結果、アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、アウトレットボックス内部の背面板側に熱膨張性耐火シートを挿入してなるアウトレットボックスの防火措置構造が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通し、
耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方が、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置されると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置され、
熱膨張性耐火シートが、アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入され、
前記熱膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲であることを特徴とする、アウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]加熱前の厚みがtの熱膨張性耐火シートを50kw/mの加熱条件下で30分間加熱した後の厚みがtであり、
前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さがLであり、
前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入された熱膨張性耐火シートの厚みの合計がtの場合に、
/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率が、3〜100倍の範囲であり、
前記熱膨張性耐火シートの厚みの合計tと、前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さLと、t/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率との関係が、
t×(t/t)/Lを基準として、2.5〜10の範囲にある、上記[1]に記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記熱膨張性耐火シートに1または2以上の切り込みが設けられていて、前記熱膨張性耐火シートが、前記切り込みに沿って折り曲げ可能である、上記[1]または[2]に記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[4]熱膨張性耐火シートが、前記電線ケーブル類の外周、ならびに前記アウトレットボックスと前記壁との間、の少なくとも一方に設置された、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[5]アウトレットボックス内部に挿入された熱膨張性耐火シート(A)、電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)からなる群より選ばれる少なくとも一つが、熱膨張性樹脂組成物を含み、
前記熱膨張性樹脂組成物に含まれる樹脂成分が、ポリオレフィン樹脂、ゴム樹脂、ウレタン樹脂およびエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[6]電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)の少なくとも一方に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂およびゴム樹脂の少なくとも一方を含み、
前記電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)が、前記アウトレットボックスの外面と前記電線ケーブル類の外周とを隙間なく覆う、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[7]電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)の少なくとも一方が、熱膨張性耐火テープであり、
前記熱膨張性耐火テープが、粘着性を有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[8]アウトレットボックス内部に挿入された熱膨張性耐火シート(A)に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂を含む、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造を提供するものである。
また本発明は、
[9]背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有するアウトレットボックスを、貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置する工程と、
前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔に電線ケーブル類を挿通する工程と、
前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に、耐熱シール材または不燃材の少なくとも一方を設置する工程と、
前記アウトレットボックスと壁との境界部に耐熱シール材または不燃材の少なくとも一方を設置して前記境界部を閉塞する工程と、
前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックス内部の背面板側に熱膨張性耐火シートを挿入する工程と、
を有し、
前記熱膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である、アウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[10]加熱前の厚みがtの熱膨張性耐火シートを50kw/mの加熱条件下で30分間加熱した後の厚みがtであり、
前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さがLであり、
前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入された熱膨張性耐火シートの厚みの合計がtの場合に、
/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率が、3〜100倍の範囲であり、
前記熱膨張性耐火シートの厚みの合計tと、前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さLと、t/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率との関係が、
t×(t/t)/Lを基準として、2.5〜10の範囲にある、上記[9]に記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[11]前記熱膨張性耐火シートに1または2以上の切り込みが設けられていて、前記熱膨張性耐火シートが、前記切り込みに沿って折り曲げ可能である、上記[9]または[10]に記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[12]熱膨張性耐火シートを、前記電線ケーブル類の外周、ならびに前記アウトレットボックスと前記壁との間、の少なくとも一方に設置する工程を含む、上記[9]〜[11]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[13]アウトレットボックス内部への挿入に使用される熱膨張性耐火シート(a)、電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)からなる群より選ばれる少なくとも一つが、熱膨張性樹脂組成物を含み、
前記熱膨張性樹脂組成物に含まれる樹脂成分が、ポリオレフィン樹脂、ゴム樹脂、ウレタン樹脂およびエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、上記[9]〜[12]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[14]電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)の少なくとも一方に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂およびゴム樹脂の少なくとも一方を含み、
前記電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)が、前記アウトレットボックスの外面と前記電線ケーブル類の外周とを隙間なく覆う、上記[9]〜[13]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[15]電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)の少なくとも一方が、熱膨張性耐火テープであり、
前記熱膨張性耐火テープが、粘着性を有する、上記[9]〜[14]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明の一つは、
[16]アウトレットボックス内部への挿入に使用される熱膨張性耐火シート(a)に用いられる熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂を含む、上記[9]〜[14]のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法を提供するものである。
また本発明は、
[17]貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスに対する防火補強方法であって、
前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通している構造に対し、
耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方を、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置すると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置し、
膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である熱膨張性耐火シートを、
前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックスが設置された壁面とは反対側の壁面の貫通孔から前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入することを特徴とする、アウトレットボックスの防火補強方法を提供するものである。
また本発明は、
[18]貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスに対する防火補強方法であって、
前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通し、
耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方が、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置されると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置されている構造に対し、
膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である熱膨張性耐火シートを、
前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックスが設置された壁面とは反対側の壁面の貫通孔から前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入することを特徴とする、アウトレットボックスの防火補強方法を提供するものである。
本発明のアウトレットボックスの防火措置構造、その施工方法および防火補強方法によれば、壁に対して設置されたアウトレットボックスに対して、壁の反対側から熱膨張性耐火シートを挿入することにより防火措置構造が得られる。このためアウトレットボックスを壁に設置した後も容易に施工することができる。
また建物の室内側等で火災等が発生しコンセントやスイッチ等が溶融変形した場合、アウトレットボックスが直接火災の炎等にさらされた場合でも、アウトレットボックス内の背面板側に熱膨張性耐火シートが挿入されているため、熱膨張性耐火シートが膨張してアウトレットボックス内部を緻密に閉塞する。この際、前記熱膨張性耐火シートはアウトレットボックス内の背面側から壁側に向かって膨張する。このため円滑にアウトレットボックス内部が膨張残渣により閉塞され、アウトレットボックスを通して火災の炎等が広がることがないため防火性に優れる。
また本発明に規定される熱膨張率を有する熱膨張性耐火シートを使用することにより、アウトレットボックス内部を火災等の炎が貫通することを防止することができることから、本発明のアウトレットボックスの防火措置構造は防火性に優れる。
また本発明に使用する熱膨張性耐火シートとして、例えばエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シートを選択した場合には十分な強度を持ってアウトレットボックス内部を閉塞する。このため火災等の熱風による圧力上昇があった場合でもアウトレットボックス内部の膨張残渣が崩れることを防止することができる。これによりアウトレットボックス内部を火災の炎等が貫通することを防止することができる。
また本発明に使用する熱膨張性耐火シートに切り込みを設けることにより、この切り込みに沿って前記熱膨張性耐火シートを折り曲げることができることから、アウトレットボックスが壁に設置された後でも容易にアウトレットボックス内部の背面板に前記熱膨張性耐火シートを設置することができため、本発明のアウトレットボックスの防火措置構造を容易に施工することができる。
また熱膨張性耐火シートを電線ケーブル類とアウトレットボックスの外周に隙間なく設置したり、熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスと壁との間に設置したりすることにより、アウトレットボックス内部を火災等の炎が貫通することをより確実に防止することができることから、本発明のアウトレットボックスの防火措置構造は防火性に優れる。
また熱膨張性耐火シートとして粘着性のある熱膨張性耐火テープを使用した場合には、電線ケーブル類とアウトレットボックスの外周に前記熱膨張性耐火テープを容易に配置することができることから本発明のアウトレットボックスの防火措置構造を容易に施工することができる。
本発明に使用するアウトレットボックスを例示した模式斜視図である。 本発明に使用するアウトレットボックスの構成を説明するための模式斜視図である。 本発明に使用するエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シートの形状を説明するための模式斜視図である。 本発明に使用するエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シートの形状を説明するための模式斜視図である。 本発明に使用するアウトレットボックスの模式断面図である。 アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面の形状とエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シートの形状とを比較するための模式図である。 実施例1のアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式要部 断面図である。 実施例1のアウトレットボックスの防火措置構造を真上から見下ろした状態を説明するための模式断面図である。 実施例1の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例2の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例3の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例4の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例5の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 比較例4の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例6の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 従来のアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 従来のアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。 実施例7の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
最初に本発明に使用するアウトレットボックスについて説明する。
図1は本発明に使用するアウトレットボックスを例示した模式斜視図である。
背面板5の外周に上側面板2、横側面板3および下側面板4が隙間無く接合されることによりアウトレットボックス1が形成されている。このアウトレットボックス1内部には背面板5、上側面板2、横側面板3および下側面板4により囲まれた直方体形状の空間が形成され、この空間に外部から電線ケーブル類を導入することができる。
前記上側面板2、横側面板3および下側面板4からなる側面板と、前記背面板5とは直角に接合されていてもよいし、曲面を含むように接合されていてもよい。
また前記上側面板2、横側面板3および下側面板4のそれぞれの端面に鍔板6が螺子7により接合されている。
前記鍔板6は前記アウトレットボックス1に対し、コンセント板等(図示せず)を容易に設置することができるように設けられたものであり、前記鍔板6の内部には図1に例示する様に略長方形の開口部が設けられている。
前記鍔板6は壁に設けられた長方形の貫通孔を覆うことのできる大きさを有している。
これにより、前記上側面板2、横側面板3および下側面板4からなる側面板の端面側を壁側に向けて前記貫通孔を覆う様にアウトレットボックスを容易に壁に取り付けることができる。
また前記鍔板6により区画される前記アウトレットボックス1の開口部は、前記アウトレットボックス1が設置される壁面とは反対側の壁面に設けられたスイッチ板、配電板、コンセント板等(図示せず)により閉塞される。
前記上側面板2には挿通孔8が形成されている。なお、使用しない挿通孔は不燃材9により閉塞密閉されている。図1では前記上側面板2の内側に不燃材9が配置されていて、貫通孔が閉塞密閉されている。
図2は本発明に使用するアウトレットボックスの構成を説明するための模式斜視図である。なお参照符号の意味は図1の場合と同様である。
前記鍔板6に設けられた切り欠きを含む螺子孔12および前記側面板の端面11に設けられた螺子孔13に対して螺子7をねじ込むことにより、前記側面板の端面11に前記鍔板6を設置することができる。これにより本発明に使用するアウトレットボックス1が得られる。
なお前記鍔板6には適宜スイッチ板、配電板、コンセント板等を固定するための螺子孔を設けることができる。
本発明に使用するアウトレットボックス1の素材は防火性を備えたものであれば特に限定はないが、一例を挙げるとすれば、例えば、無機製、金属製等のものが使用される。
無機製のものとしては、例えば、セラミック製、陶磁器製等のものが挙げられる。
また金属製のものとしては、例えば、アルミニウム、銅、鋼鉄、ステンレス、錫、鉛等のものの一種もしくは二種以上の合金のもの等が挙げられる。
本発明に使用するアウトレットボックス1は、一例を挙げるとすれば、例えば軟鉄鋼製のものが好ましく、熱間圧延軟鉄鋼板により形成されているものであればさらに好ましい。前記熱間圧延軟鉄鋼板はJIS G3131に規定されているものであればさらに好ましい。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火シートについて説明する。
図3〜図4は本発明に使用する熱膨張性耐火シートの形状を説明するための模式斜視図である。
本発明に使用する熱膨張性耐火シート20は、例えば、図3(a)に例示される様に1枚の熱膨張性耐火シート20aからなるものであってもよいし、図3(b)に例示されるように、2枚以上の熱膨張性耐火シート20bを組み合わせてなるものであってもよい。
また図3(c)に例示されるように、複数の短冊状の熱膨張性耐火シート20cをブロック状に組み合わせて使用することもできる。
また図4に例示される様に、熱膨張性耐火シート20dの両面に交互に切り込み14を設けて、前記切り込み14に沿って折り曲げることができるものを使用することもできる。
図4に例示される熱膨張性耐火シート20dの場合、適宜折り曲げてアウトレットボックス内に挿入して、アウトレットボックス内の背面板側に設置することができる。
前記熱膨張性耐火シート20の形状に限定はなく、本発明に使用するアウトレットボックスの背面板形状にあわせて適宜選択することができる。
また本発明に使用する熱膨張性耐火シートは柔軟性があるものが好ましい。柔軟性のある熱膨張性耐火シートは壁40の貫通孔42を通すときに適宜変形させることができるから容易に施工することができる。
本発明に使用する熱膨張性耐火シートをアウトレットボックス内に設置する際は、前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に接して配置することが好ましく、前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に固定することがより好ましい。
前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に固定する方法としては、例えば、片面または両面に粘着層を備えた粘着テープを使用して前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に固定する方法、接着剤を使用して前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に固定する方法、粘着性を有する熱膨張性耐火シートを使用して前記熱膨張性耐火シートをアウトレットボックスの内壁に固定する方法等を挙げることができる。
粘着性を有する熱膨張性耐火シートについては後述するが、例えば、熱膨張性耐火シートを構成する樹脂成分に粘着成分を添加する方法、熱膨張性耐火シートに粘着層を追加して積層する方法等を挙げることができる。
図5は、本発明に使用するアウトレットボックスの模式断面図である。
本発明に使用するアウトレットボックス1は、前記側面板の端面11(図2参照)を壁側に向けて壁に設置されるものである。図5における一点破線a−aは、アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断する切断面を例示したものである。
また図6は前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面の形状と熱膨張性耐火シートの形状とを比較するための模式図である。
図6では前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面の形状が参照符号30により表され、熱膨張性耐火シートの形状が参照符号20により表されている。
前記熱膨張性耐火シート20の縦、横および厚みのうち、縦および横の部分が図6における前記熱膨張性耐火シート20に示されている。
本発明に使用する前記熱膨張性耐火シート20の面積、すなわち前記熱膨張性耐火シート20の縦および横により表される面積は、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面30の断面積の最大値に対して75〜100%の範囲であることが好ましい。
前記熱膨張性耐火シート20の面積が前記断面30の断面積の最大値に対して75%以上の場合には、本発明のアウトレットボックスの防火措置構造が火災等の熱にさらされた場合でも、炎等がアウトレットボックスを通過することを防止することができる。
この範囲は80〜100%の範囲であれば好ましく、85%〜100%の範囲であればより好ましい。
また加熱前の熱膨張性耐火シートの厚みをt、前記加熱前の熱膨張性耐火シートを50kw/mの加熱条件下で30分間加熱した後の厚みをtとした場合、前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率はt/tと定義される。
本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率は、3〜100倍の範囲であることが好ましい。
前記熱膨張倍率が3倍以上の場合は、前記熱膨張性耐火シートの膨張残渣が前記アウトレットボックス1の内部を十分に閉塞する。また前記熱膨張倍率が100倍以下の場合には前記熱膨張性耐火シートの膨張残渣の密度が小さくなることを防止できるため膨張残渣の強度を維持することができ、火災等で生じた熱風等により膨張残渣が崩れることを防止できる。
本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートの中でも、アウトレットボックス内部に挿入される熱膨張性耐火性シート(A)の熱膨張倍率は、20〜100倍の範囲であることが好ましい。この範囲であれば形状保持性に優れることから前記熱膨張性耐火性シート(A)をアウトレットボックス内部に挿入しやすくなる。
また前記熱膨張性耐火性シート(A)の熱膨張倍率は、20〜60の範囲であることがより好ましく、20〜50の範囲であればさらに好ましい。
また電線ケーブル類の外周に設置される熱膨張性耐火シート(B)の熱膨張倍率は、3〜40倍の範囲であることが好ましい。
また前記熱膨張性耐火性シート(B)の熱膨張倍率は、5〜20の範囲であることがより好ましい。
またアウトレットボックスおよび壁との間に設置される熱膨張性耐火シート(C)の熱膨張倍率は、3〜40倍の範囲であることが好ましい。
また前記熱膨張性耐火性シート(C)の熱膨張倍率は、5〜20の範囲であることがより好ましい。
次に本発明に使用する前記熱膨張性耐火シート20の厚みについて説明する。
先に説明した図5におけるアウトレットボックス1の背面板5の内面から、アウトレットボックス1の鍔板6の最外面までの距離がアウトレットボックス1内部の奥行きの長さLである。
なおアウトレットボックス1の背面板5に曲面が含まれる場合等、前記奥行きの長さLが場所によって変化する場合には、前記Lの値は、アウトレットボックス1の背面板5の内面からアウトレットボックス1の鍔板6の最外面壁までの最大距離、すなわちアウトレットボックス1を壁に設置した場合の壁までの最大距離の値を採用するものとする。
前記熱膨張性耐火シートの厚みの合計tと、前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さLと、t/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率との関係は、t×(t/t)/Lを基準として、2.5〜10の範囲にあることが好ましい。
t×(t/t)/Lの値が2.5以上の場合は、前記熱膨張性耐火シート20の膨張残渣が前記アウトレットボックス1の内部を十分閉塞することができる。また t×(t/t)/Lの値が10以下の場合は、熱膨張性耐火シート20の膨張残渣を緻密に維持することができる。
t×(t/t)/Lの値は、2.5〜6の範囲が好ましく、3〜5の範囲であればより好ましい。
次に本発明に使用する前記熱膨張性耐火シート20の材料について説明する。
前記熱膨張性耐火シート20の材料としては、例えば、熱膨張性樹脂組成物をシートの形状に成形したもの、熱膨張性樹脂組成物と基材とを積層してシートの形状に成形したもの等を挙げることができる。
前記基材としては、例えば、金属板、金属箔、金属繊維シート、金属網、無機板、無機繊維シート、無機繊維網、有機樹脂板、有機樹脂フィルム、有機繊維シート、有機繊維網等を挙げることができる。
前記金属板、金属箔、金属繊維シート、金属網等に使用する金属としては、例えば、アルミニウム、銅、鋼鉄、ステンレス、錫、鉛等の一種もしくは二種以上の合金等が挙げられる。
前記金属板と金属箔との関係については、アウトレットボックス1の内部に挿入することのできる大きさの平面形状を基準として、一端を固定して水平に保持したときに一定の形状を保持できる厚さのものを金属板とし、一端を固定して水平に保持したときに折れ曲がる厚さのものを金属箔として説明する。
後述する有機樹脂板および有機樹脂フィルムとの関係についても、前記金属板と金属箔との関係と同様である。
前記金属繊維シートとしては、例えば、金属繊維を編むことによりシート状に成形したもの、金属繊維を編まずに樹脂等を使用してシート状に成形したもの等が挙げられる。
前記金属網としては、例えば、金属線を組み合わせて網状に成形したもの、前記金属板、金属繊維シートを金型等を使用して打ち抜くことにより多数の孔を形成したもの等を挙げることができる。
前記無機板としては、例えば、セラミック板、ケイ酸カルシウム板、石膏板、パーライト板等が挙げられる。
前記無機繊維および前記無機繊維網に使用する無機繊維としては、例えば、ロックウール、セラミックウール、ガラス繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維、セラミックブランケット等が挙げられる。
前記無機繊維シートとしては、例えば、無機繊維を編むことによりシート状に成形したもの、無機繊維を編まずに樹脂等を使用してシート状に成形したもの等が挙げられる。
前記無機繊維網としては、例えば、無機繊維を組み合わせて網状に成形したもの、前記無機板、無機繊維シートを金型等を使用して打ち抜くことにより多数の孔を形成したもの等を挙げることができる。
前記有機樹脂板としては、例えば、熱可塑性樹脂板、熱硬化性樹脂板等を挙げることができる。
前記有機樹脂フィルムとしては、例えば、熱可塑性樹脂フィルム、熱硬化性樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記有機繊維シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂繊維シート、熱硬化性樹脂繊維シート等を挙げることができる。
前記有機繊維網としては、例えば、熱可塑性樹脂繊維網、熱硬化性樹脂繊維網等を挙げることができる。
前記有機樹脂板、前記有機樹脂フィルム、前記有機繊維シートおよび前記有機繊維網に使用する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂に特に限定はないが、一例を挙げるとすれば後述する熱膨張性樹脂組成物に使用する樹脂成分の場合と同様である。
具体的には、前記有機樹脂板および前記有機樹脂フィルムに使用するのは熱可塑性樹脂が好ましく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂等が挙げられる。
また前記有機繊維シートおよび前記有機繊維網に使用する有機繊維としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、木綿、セルロース等が挙げられる。
前記有機繊維シートとしては、例えば、有機繊維を編むことによりシート状に成形した織布、有機繊維を編まずに樹脂等を使用してシート状に成形した不織布等が挙げられる。
前記有機繊維網としては、例えば、有機繊維を組み合わせて網状に成形したもの、前記有機樹脂板、有機繊維シートを金型等を使用して打ち抜くことにより多数の孔を形成したもの等を挙げることができる。
本発明に使用する基材に特に限定はなく、一種もしくは二種以上を適宜選択して使用することができる。
本発明に使用する基材の実施形態の一例を挙げるとすれば、例えば、アルミニウム箔と、ガラス繊維シートとを積層して得られるアルミニウム箔ラミネートガラスクロス等を挙げることができる。
前記熱膨張性樹脂組成物をシートの形状に成形する方法としては、例えば、前記熱膨張性樹脂組成物を溶融押出、熱プレス成形等によりシートの形状に成形する方法等を挙げることができる。
前記熱膨張性樹脂組成物と基材とを積層してシートの形状に成形する方法としては、例えば、前記基材に対して熱膨張性樹脂組成物を溶融押出して積層する方法、前記基材と熱膨張性樹脂組成物とを熱プレス成形等により積層する方法、熱膨張性樹脂組成物を溶剤に溶解または縣濁させた塗料を前記基材に吹き付けたり、塗布したりする方法等を挙げることができる。
次に前記熱膨張性樹脂組成物について説明する。
前記熱膨張性樹脂組成物としては、例えば、樹脂成分、熱膨張成分、無機充填材等を含むものを挙げることができる。
前記樹脂成分に限定はないが、一例を挙げるとすれば、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルフィド樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアルキレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、
天然ゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエン・アクリロニトリルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム等のゴム樹脂等が挙げられる。
また前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂等が挙げられる。
前記樹脂成分を使用する際は、樹脂成分の原料となるモノマーを予備的に反応させたプレポリマーを使用することができる。
前記樹脂成分は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する前記樹脂成分の中でもポリオレフィン樹脂、ゴム樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂であればより好ましい。エポキシ樹脂を使用した場合にはアウトレットボックスが火災等の熱にさらされた場合に緻密で堅固な膨張残渣を形成することからエポキシ樹脂を使用することがさらに好ましい。
前記ウレタン樹脂としては、例えば、イソシアネート類と多価アルコールとを反応させて得られるものが挙げられる。
前記イソシアネート類としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
また前記多価アルコールとしては、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール等を挙げることができる。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、エポキシ基を持つモノマーと硬化剤とを反応させて得られる樹脂等を挙げることができる。
前記エポキシ基を持つモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型として、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール型、1,6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロパン型、プロピレンオキサイド−ビスフェノールA、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のモノマーが挙げられる。
また、グリシジルエステル型として、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸型等のモノマーが挙げられる。
更に多官能のグリシジルエーテル型として、フェノールノボラック型、オルトクレゾール型、DPPノボラック型、ジシクロペンタジエン、フェノール型等のモノマーが挙げられる。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また、前記硬化剤としては、例えば、重付加型硬化剤、触媒型硬化剤等が挙げられる。
前記重付加型硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等が挙げられる。
前記触媒型硬化剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が挙げられる。これらエポキシ樹脂の硬化方法は特に限定されず、公知の方法により行うことができる。
なお、前記樹脂成分の溶融粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、二種以上の樹脂成分をブレンドしたものを使用することができる。
また本発明に使用する熱膨張性樹脂組成物にはリン化合物を添加することができる。
前記リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;化学式1で表される化合物等が挙げられる。
これらのリン化合物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
これらのうち、防火性の観点から、赤リン、下記の化学式で表される化合物、及び、ポリリン酸アンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。

上記化学式中、R及びRは、水素、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。
は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を表す。
前記化学式で表される化合物としては、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。
中でも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。
ポリリン酸アンモニウム類としては、特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、難燃性、安全性、コスト、取扱性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。
市販品としては、例えば、クラリアント社製の「商品名:EXOLIT AP422」および「商品名:EXOLIT AP462」等が挙げられる。
前記リン化合物は、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩と反応して、金属炭酸塩の膨張を促すと考えられ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用した場合に、高い膨張効果が得られる。また、有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成する。
次に前記熱膨張性樹脂組成物の各成分のうち、前記熱膨成分について説明する。前記熱膨成分は加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張性成分に特に限定はなく、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等の熱膨張性層状無機物を挙げることができる。
前記熱膨張性黒鉛とは、従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物の一種である。
上記のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好ましい。
前記脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
前記アルカリ金属化合物および前記アルカリ土類金属化合物としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
前記熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッシュの範囲のものが好ましい。
粒度が20メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、充分な耐火断熱層が得られにくく、また、粒度が200メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、前記熱可塑性樹脂又はエポキシ樹脂と混練する際に分散性が悪くなり、物性が低下し易い。
上記中和された熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、UCAR CARBON社製
の「GRAFGUARD#160」、「GRAFGUARD#220」、東ソー社製の「GREP−EG」等が挙げられる。
次に先の熱膨張性樹脂組成物の各成分のうち、前記無機充填材について説明する。
前記無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記無機充填材は骨材的役割を果たして、加熱後に生成する膨張断熱層強度の向上や熱容量の増大に寄与する。
このため、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩、骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果も付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムで代表される含水無機物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び周期律表IIbの金属炭酸塩又はこれらと前記含水無機物との混合物が好ましい。
本発明に使用する無機充填材が粒状の場合には、その粒径としては、0.5〜200μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは、1〜50μmの範囲のものである。
無機充填材の添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さいものが好ましいが、粒径0.5μm以上では二次凝集を防止することができ、分散性が悪くなることを防ぐことができる。
また、無機充填材の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることによって樹脂組成物の粘度を低下させることができる点から、上記範囲の中でも粒径の大きいものが好ましい。
なお、粒径が200μm以下であれば、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下することを防ぐことができる。
前記無機充填材の中でも、特に骨材的役割を果たす炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩;骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果を付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物が好ましい。
前記含水無機物及び金属炭酸塩を併用することは、燃焼残渣の強度向上や熱容量増大に大きく寄与すると考えられる。
前記無機充填材の中で、特に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、および、燃焼残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くことで燃焼残渣の強度が向上する点で好ましい。
また、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑制効果が得られることから、併用することが好ましい。
前記含水無機物の粒径は、小さくなると嵩が大きくなって高充填化が困難となるので、脱水効果を高めるために高充填するには粒径の大きなものが好ましい。具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒径に比べて充填限界量が約1.5倍程度向上することが知られている。さらに、粒径の大きいものと小さいものとを組み合わせることによって、より高充填化が可能となる。
前記含水無機物の市販品としては、例えば、水酸化アルミニウムとして、粒径1μmの「商品名:ハイジライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「商品名:ハイジライトH−31」(昭和電工社製)等が挙げられる。
前記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、粒径1.8μmの「商品名:ホワイトンSB赤」(白石カルシウム社製)、粒径8μmの「商品名:BF300」(備北粉化社製)等が挙げられる。
冒頭に説明したとおり、本発明に使用する熱膨張性樹脂組成物としては、上記に説明した樹脂成分、前記熱膨張成分、前記無機充填材等を含む樹脂組成物からなるもの等を挙げることができるが、次にこれらの配合について説明する。
前記樹脂組成物は、前記樹脂成分100重量部に対し、前記熱膨張成分を20〜350重量部及び前記無機充填材を50〜400重量部の範囲で含むものが好ましい。また、前記熱膨張成分および前記無機充填材の合計は、200〜600重量部の範囲が好ましい。
かかる樹脂組成物は加熱によって膨張し耐火断熱層を形成する。この配合によれば、前記熱膨張性樹脂組成物は火災等の加熱によって膨張し、必要な体積膨張率を得ることができ、膨張後は所定の断熱性能を有すると共に所定の強度を有する残渣を形成することもでき、安定した防火性能を達成することができる。
前記熱膨張成分の量が20重量部以上であると、膨張倍率が向上し、充分な耐火、防火性能が得られる。
一方、熱膨張成分の量が350重量部以下であると、擬集力が向上するため、成形品の強度が大きくなる。
また前記無機充填材の量が50重量部以上であると、燃焼後の残体積量を確保することができるため、十分な耐火断熱層が得られる。さらに可燃物の比率が減少するため、難燃性が向上する。
一方、無機充填材の量が400重量部以下であると樹脂成分の配合比率が増加するため、十分な凝集力が得られるため成形品としての強度を確保することができる。
前記樹脂組成物における熱膨張成分および無機充填材の合計量は、200重量部以上では燃焼後の残渣量を確保することができ十分な防火性能が得られ、600重量部以下であると機械的物性の低下を防ぐことができ、長期の使用に耐えられる。
さらに本発明に使用する前記熱膨張性樹脂組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤の他、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
次に前記熱膨張性樹脂組成物の製造方法について説明する。
前記熱膨張性樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記熱膨張性樹脂組成物を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、前記熱膨張性樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記熱膨張性樹脂組成物を得ることができる。
前記熱膨張性樹脂組成物は、上記各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拌機等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
また、前記熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分として熱硬化性樹脂を使用する場合には、熱可塑性樹脂のモノマーと硬化剤とに別々に充填材を混練しておき、成形直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
以上説明した方法により、本発明に使用する前記熱膨張性樹脂組成物を得ることができる。この熱膨張性樹脂組成物を溶融押出、熱プレス成形等の方法により前記熱膨張性耐火シート20を得ることができる。
本発明に使用する前熱膨張性耐火シート20は、先に説明した通り、熱膨張性樹脂組成物をシートの形状に成形したもの、熱膨張性樹脂組成物と基材とを積層してシートの形状に成形したもの等を使用することができる。
取り扱い性の面から、前熱膨張性耐火シート20は金属箔層、熱膨張性樹脂層および無機繊維層等を積層したものを使用することが好ましい。これらの積層には溶融同時押出、熱プレス等の他、接着剤により各層を貼着する手段等を挙げることができる。
本発明に使用する前熱膨張性耐火シート20は、市販品を適宜選択して使用することができる。この様な市販品としては、例えば、積水化学工業社のフィブロック(登録商標。エポキシ樹脂やゴムと、熱膨張性黒鉛等を含有する樹脂組成物を含むシート材料)、住友スリーエム社のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料化学社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等が挙げられる。
次に本発明に使用する耐熱シール材について説明する。
前記耐熱シール材としては、例えば、JISA5758により規定されている建築用シ ーリング材、JIS A6024により規定されている建築補修用注入エポキシ樹脂シーリング材、JISA6914により規定されている石膏ボード用目地処理材、モルタル、パテ等を挙げることができる。前記耐熱シール材は、施工性の観点からクロロプレンゴム等のゴム物質に充填材、難燃剤等を配合してなるパテ等であれば好ましい。
またアウトレットボックスの内部や外部、電線ケーブル等の周囲には不燃材を設置することができる。
前記不燃材としては、無機繊維、無機耐火材、不燃性発泡体、熱膨張性材料、金属等が挙げられる。
前記無機繊維としては、例えば、ロックウール、セラミックウール、ガラス繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維、セラミックブランケット等が挙げられる。
前記無機耐火材としては、例えば、セラミック板、ケイ酸カルシウム板、石膏板、パーライト板等が挙げられる。
前記不燃性発泡体としては、例えば、焼石膏粉末等の無機粉末とアルミニウム粉末等の金属粉末とを混合した後、フッ化水素酸を用いて反応させた無機金属系発泡体等、フッ化ポリオレフィン等の不燃性樹脂を発泡させてなる不燃性樹脂発泡体等が挙げられる。
前記熱膨張性材料としては、例えば、市販されている先に説明した積水化学工業社のフィブロック(登録商標)、住友スリーエム社のファイアバリア、三井金属塗料化学社のメジヒカット等が挙げられる。
また前記金属としては、例えば、例えば、アルミニウム、銅、鋼鉄、ステンレス、錫、鉛等の一種もしくは二種以上の合金等が挙げられる。
前記不燃材は、例えば、ブロック状、シート状、テープ状等のものを使用することができる。
前記不燃材は、熱膨張性耐火テープを使用することが好ましい。
本発明に使用する熱膨張性耐火テープとしては、例えば上記に説明した前記熱膨張性耐火シート20をテープ状に加工したもの、前記熱膨張性樹脂組成物に粘着性を与えてテープ状としたもの等を挙げることができる。
本発明に使用する粘着性を有する熱膨張性耐火テープは、熱膨張性耐火シートを構成する熱膨張性樹脂組成物に粘着性が付与されたものであっても、熱膨張性耐火シートに粘着材層が積層されたものであってもよい。
粘着剤層を積層する方法は公知の方法を用いることができ、熱膨張性耐火シートに粘着剤層を塗布したり、粘着剤層あるいは両面テープを積層したりすることが出来る。粘着剤層あるいは両面テープ構成する樹脂組成物や基材は公知のものを用いることが出来る。
この様な熱膨張性耐火テープは市販されている先に説明した積水化学工業社のフィブロック(登録商標)、住友スリーエム社のファイアバリア、三井金属塗料化学社のメジヒカット等を使用することができる。
前記熱膨張性耐火テープは積水化学工業社製フィブロック(登録商標。ゴム含有熱膨張性耐火材、エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火材)等であればさらに好ましい。
前記熱膨張性耐火シートを電線ケーブル類の外周に設置する方法は、例えば、電力線ケーブルが内部に挿入された可撓電線管等に代表される電線ケーブル類の外周に熱膨張性耐火シートを配置し、熱膨張性耐火シートの一部又は全面を覆うように熱膨張性耐火シートを電線ケーブル類の外周に固定する固定部材を用いる方法が挙げられる。
前記固定部材は、紐状物、帯状物等が挙げられ、粘着テープ、針金、金属板などを挙げることができる。前記金属板はビスやクリップ等で固定されてもよい。
電線ケーブル類の外周に設置される熱膨張性耐火シート(B)に使用される熱膨張樹樹脂成物の熱膨張倍率は、好ましくは3〜100倍の範囲であるが、3〜40倍の範囲であればより好ましく、5〜20倍であればさらに好ましい。
また前記熱膨張性耐火シートを前記アウトレットボックスと前記壁との間に設置する方法は、例えば、粘着性のある熱膨張性耐火テープを前記壁と対向する側にあるアウトレットボックスか壁のいずれかに貼付しておき、前記壁と前記アウトレットボックスとを接触させる方法、前記壁と前記アウトレットボックスとの隙間に前記熱膨張性耐火シートを挿入する方法等が挙げられる。
アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)に使用される熱膨張樹樹脂成物の成分は、先に説明した前記アウトレットボックス内部に挿入する熱膨張性耐火シート(A)に使用される熱膨張性樹脂組成物の成分と同様のものを使用することができる。
次に実施例により、前記アウトレットボックスを使用した本発明の実施形態について図面を参照しつつさらに詳細に説明する。
なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
図7は、実施例1のアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式要部断面図である。
図7に示す様に、厚さ21mmの強化せっこうボード41を2枚重ねて壁40が形成されている。前記壁40には断面が長方形の貫通孔42が設けられている。
前記壁40の一方の側から前記壁40の貫通孔42を覆う様にアウトレットボックス1が埋込ボルト43により設置されている。なお実施例1に使用するアウトレットボックス1の形状および参照符号の意味は先に説明した図1および2の場合と同様である。
前記アウトレットボックス1に形成された挿通孔8(図1参照)を挿通して前記アウトレットボックス1内部に電線ケーブル類50が導入されている。
本発明に使用する電線ケーブル類50としては、例えば、電力線用ケーブル、アンテナ線用ケーブル、光ファイバーケーブル等が挙げられる。電線ケーブル類は単芯もしくは2芯以上のものを使用することができる。
電力線用ケーブル、アンテナ線用ケーブル等は銅等の金属配線をポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ガラス繊維等の絶縁体により被覆されたものを使用することが好ましい。
光ファイバーケーブルは、光ファイバーが合成樹脂製のもの、ガラス製のもの等を使用することができる。
実施例1に使用した電線ケーブル類50は、電力線用ケーブル51が可撓電線管52内を挿通しているものである。
前記可撓電線管52は合成樹脂製で自由に曲げることができるものであり、市販品を適宜選択して使用することができる。前記可撓電線管52はJIS C8411に準拠するものであれば好ましい。
前記可撓電線管52のアウトレットボックス1側末端には円筒状の掛止具60が耐熱接着剤等により固定されている。一方、前記アウトレットボックス1の挿通孔に円筒状の掛止受具61が隙間無く密着設置されている。前記掛止具60と前記掛止受具61がはめ合わされて掛止することにより、前記可撓電線管52の末端を前記アウトレットボックス1に密着して設置する。前記掛止具60と前記掛止受具61とはそれぞれ配線コネクターとして市販されているもの等を使用することができる。
前記アウトレットボックス内の前記掛止受具61と前記電力線用ケーブル51との隙間には、耐熱シール材62として耐熱パテが設置されていて、これにより前記隙間が閉塞密閉されている。
また前記掛止具60、前記掛止受具61および前記可撓電線管52の周囲には不燃材として熱膨張性耐火テープ63が設置されている。熱膨張性耐火テープ63として、50mm幅の積水化学工業社製フィブロック(登録商標。熱膨張倍率10倍、ブチルゴム含有熱膨張性耐火材)を使用し、これを前記掛止具60、前記掛止受具61および前記可撓電線管52の外周を一周する様に巻き付けた。
本発明においては、アウトレットボックスの外面と電線ケーブル類50との双方を隙間なく覆う様に熱膨張性耐火テープ63を設置することが好ましい。
前記熱膨張性耐火テープ63により前記電線ケーブル類50を隙間なく覆う場合には、前記掛止具60、前記掛止受具61等を介して前記電線ケーブル類50を覆う場合も含まれる。
この一方、アウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間には耐熱シール材62としてシーリング(積水フーラー社製)が隙間なく設置されていて、前記鍔板6と前記壁40との隙間が閉塞密閉されている。
前記壁40の貫通孔42にはアウトレットボックスを設置した側の反対側から、例えば、コンセント等を備えた電源板、スイッチ等を備えた配電板、コンピュータネットワークを相互に接続する通信機器板等が適宜設置され、これらの電源板、配電板、通信機器板等に電線ケーブル類が接続される。
図7に示される実施例1の場合では、電力線用ケーブル51が配電盤70に接続され、配電盤支持金具71により壁40に固定され、その上にコンセント等の機能を付加した樹脂保護カバー72が設置されている。
また前記アウトレットボックス1内部の背面板5側に厚さが1.2mmのエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)4枚が挿入されている。この4枚の合計厚みは5mmであった。
前記アウトレットボックス1内部の背面板5に前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20が粘着両面テープ(図示せず。商品番号#5782、積水化学工業社製)により固定されている。
ここで前記アウトレットボックス1内部の背面板5側とは、前記アウトレットボックス1の内部のうち、前記背面板5と前記電線ケーブル類50との間の空間をいう。
前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20は、火災等の熱にさらされた場合に、前記アウトレットボックス1内部の背面板5側から、壁40の貫通孔42側の方向へ膨張する様に前記アウトレットボックス1内部に挿入される。
本発明に使用する熱膨張性耐火シートは厚み方向に膨張するため、図7に例示される様に前記アウトレットボックス1内部の背面板5と平行に挿入されている。
エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20の大きさは、縦が110mm、横が170mmであり、熱膨張倍率は30倍であった。
これにより前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20の面積は、110mm×170mm=18700mmであった。
また前記アウトレットボックス1の側面板により囲まれる内部の空間を壁40と平行な面により切断して得られる断面の最大値は縦が117mm、横が182mmであった。
これにより、前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20の面積は、前記アウトレットボックス1の側面板により囲まれる内部の空間を、壁40と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して、(18700mm/(117mm×182mm))×100=88%であった。
この一方、アウトレットボックス1の奥行きLは44mmであった。
以上から、 t×(t/t)/Lの値は、5×30/44=3.4であった。
図8は、実施例1のアウトレットボックスの防火措置構造を真上から見下ろした状態を説明するための模式断面図である。
前記アウトレットボックス1には3本の前記可撓電線管52が挿通されていて、前記掛止具60および前記可撓電線管52の周囲に熱膨張性耐火テープ63が設置されている。
次に実施例1の防火措置構造に対してISO834に準拠して耐火試験を行った。
図9は、実施例1の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
耐火試験の際にアウトレットボックス1の内部の状況がよく観察できるように、図7に示したアウトレットボックスの防火措置構造から配電盤70および樹脂保護カバー72を撤去したものを使用した。
またアウトレットボックス1側(図9のA側)を加熱する場合と、アウトレットボックス1の反対側(図9のB側)を加熱する場合のそれぞれについて耐火試験を実施した。
試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
結果を表1にまとめた。
図10は、実施例2の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
結果を表1にまとめた。
図11は、実施例3の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、アウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間に設置していた耐熱シール材62としてのシーリング(積水フーラー社製)を、前記鍔板6と、前記壁40の貫通孔42の内周に沿って隙間なく設置した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
結果を表1にまとめた。
図12は、実施例4の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20に代えて、縦が110mm、横が170mm、厚みが5mmであり、熱膨張倍率が30倍のエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート21(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)を1枚(合計厚み5mm)使用した。
またアウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間に設置していた耐熱シール材62としてのシーリング(積水フーラー社製)を、前記鍔板6と、前記壁40の貫通孔42の内周に沿って隙間なく設置した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
結果を表1にまとめた。
図13は、実施例5の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20に代えて、縦が110mm、横が170mm、厚みが2.5mmであり、熱膨張倍率が30倍のエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート22(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)を2枚(合計厚み5mm)使用した。
またアウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間に設置していた耐熱シール材62としてのシーリング(積水フーラー社製)を前記鍔板6と、前記壁40の貫通孔42の内周に沿って設置した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
結果を表1にまとめた。
図15は、実施例6の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、耐熱シール材62としての耐熱パテに代えて、不燃材としての熱膨張性耐火テープ63を設置した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
なお、実施例6に使用した熱膨張性耐火テープ63は実施例1の場合と同じものである。
結果を表1にまとめた。
実施例6に示したアウトレットボックスの防火措置耕造の場合、アウトレットボックス1が火災等の熱にさらされるとエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20が膨張するが、アウトレットボックス1の内部には電力線用ケーブル51が挿通しているために、前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20の膨張が電力線用ケーブル51により妨げられる場合がある。
しかしながら実施例6の場合は貫通孔42の外周に沿ってアウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間に熱膨張性耐火テープ63が設置されていることからこの部分の熱膨張性耐火テープ63も膨張するため、外部からの炎等がアウトレットボックス1内部に侵入することを防止することができる。
図18は、実施例7の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例6の図15の場合において、電線ケーブル類50の外周に設置した熱膨張性耐火テープ63を撤去した。また、アウトレットボックス1の鍔板6と壁40との間に設置した熱膨張性耐火テープ63を使用した他は実施例6の場合と同様である。
なお、アウトレットボックス1の鍔板6と壁40との間に設置した熱膨張性耐火テープ63は、幅が15mm、厚みが6mmであり、熱膨張倍率が10倍のもの(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)を使用した。
実施例1の場合と同様に、試験開始から1時間経過後も、アウトレットボックス1内部には炎が侵入せず、壁40の貫通孔にも炎の漏出は観察されなかった。
[比較例1]
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、前記エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20に代えて、縦が110mm、横が135mm、厚みが1.2mmであり、熱膨張倍率が30倍のエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート22(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)を4枚(合計厚み5mm)使用した他は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス1を加熱した場合、試験開始から56分後にアウトレットボックス1内に炎が確認された。またアウトレットボックス1と反対側から加熱した場合、試験開始から57分後に壁40の貫通孔42に火炎が通る隙間が観察された。
結果を表1にまとめた。
[比較例2]
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、前記アウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間の耐熱シール材62の設置を省略した他は、実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス1を加熱した場合、試験開始から42分後にアウトレットボックス1内に炎が確認された。またアウトレットボックス1と反対側から加熱した場合、試験開始から40分後に壁40の貫通孔42に火炎が通る隙間が観察された。
結果を表1にまとめた。
[比較例3]
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略したことに加え、アウトレットボックス1の鍔板6と前記壁40との隙間に設置していた耐熱シール材62としてのシーリング(積水フーラー社製)に代えて、シリコーンシーリングを前記鍔板6と、前記壁40の貫通孔42の内周に沿って設置した。
また、実施例1に使用したエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20に代えて、縦が110mm、横が57mm、厚みが1.2mmのエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シートを4枚(合計厚み5mm)を一つのブロックとし、このブロックを実施例1の場合と同様に前記アウトレットボックス1内部の内部の背面板5側に挿入した他は、実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス1と反対側から加熱した場合、試験開始から52分後に壁40の貫通孔42に火炎が通る隙間が観察された。
結果を表1にまとめた。
[比較例4]
図14は、比較例4の耐火試験に使用したアウトレットボックスの防火措置構造を説明するための模式断面図である。
実施例1の図9の場合において、前記熱膨張性耐火テープ63の使用を省略した。また実施例1のアウトレットボックス1に代えて、アウトレットボックス100を使用した。
前記アウトレットボックス100の側面板により囲まれる内部の空間を壁40と平行な面により切断して得られる断面の最大値は縦が117mm、横が320mmであり、前記アウトレットボックスの奥行きは54mmであった。
前記アウトレットボックス100の鍔板101が隙間無く壁40と密着している。また前記アウトレットボックス100の鍔板101と壁40との隙間への耐熱シール材の設置を省略した。
実施例1に使用したエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20に代えて、縦が110mm、横が310mmおよび厚さが1.2mmのブチルゴム含有熱膨張性耐火シート23(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)1枚を使用した。
上記以外は実施例1の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス100を加熱した場合、試験開始から12分後にアウトレットボックス1内に炎が確認された。またアウトレットボックス100と反対側から加熱した場合、試験開始から12分後に可撓電線管52の延焼が観察された。
結果を表1にまとめた。
[比較例5]
比較例4の場合において、縦が110mm、横が310mmおよび厚さが1.2mmのブチルゴム含有熱膨張性耐火シート23(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)1枚に代えて、縦が110mm、横が310mmおよび厚さが1.2mmのエポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート20(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)3枚を使用した他は比較例4の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス100を加熱した場合、試験開始から45分後にアウトレットボックス1内に炎が確認された。またアウトレットボックス100と反対側から加熱した場合、試験開始から53分後に掛止受具61から炎の漏出が観察された。
結果を表1にまとめた。
[比較例6]
比較例4の場合において、縦が110mm、横が310mmおよび厚さが1.2mmのブチルゴム含有熱膨張性耐火シート23(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)1枚に代えて、縦が110mm、横が310mmおよび厚さが3mmのブチルゴム含有熱膨張性耐火シート(登録商標フィブロック、積水化学工業社製)1枚を使用した他は比較例4の場合と全く同様に耐火試験を行った。
アウトレットボックス100を加熱した場合、試験開始から42分後にアウトレットボックス1内に炎が確認された。またアウトレットボックス100と反対側から加熱した場合、試験開始から54分後に掛止受具61から炎の漏出が観察された。
結果を表1にまとめた。

・熱膨張倍率:tmm厚の熱膨張性耐火材を長さ10cm×幅10cmに切断した試験片を、照射熱量50kW/m(中規模火災時の燃焼条件に相当)に設定した コーンカ
ロリーメーター(アトラス社製「CONE2A」)を用いて30分間加熱・燃焼させて熱膨張性耐火材(燃焼残渣)を得た。得られた燃焼残渣の厚みt1mmをノギスを用いて測定し、式t/tにより厚み方向の熱膨張倍率(倍)を算出した。
本発明によれば、アウトレットボックスの防火措置構造が簡潔であることから施工作業性に優れる。
またアウトレットボックスが設置された壁側が火災等の炎にさらされた場合でも、この逆にアウトレットボックスが設置された壁の反対側が火災等の炎にさらされた場合でも、
アウトレットボックス内部が熱膨張性耐火シートの膨張残渣により閉塞されるため、壁の貫通孔を通じて火災等の延焼等を防止することができるから防火性に優れる。
1、100、200 アウトレットボックス
2 上側面板
3 横側面板
4 下側面板
5 背面板
6 鍔板
7 螺子
8 挿通孔
9 不燃材
10 ボルト孔
11、42 貫通孔
12、13 螺子孔
14 切り込み
20、20a、20b、20c、20d、21、22、23 エポキシ樹脂含有熱膨張性耐火シート
30 アウトレットボックスの断面形状
40 壁
41 強化せっこうボード
50 電線ケーブル類
51 電力線用ケーブル
60 掛止具
61 掛止受具
62 耐熱シール材
63 熱膨張性耐火テープ
70 配電盤
71 配電盤支持金具
72 樹脂保護カバー
80 金属カバー
82 熱膨張性耐火シート
一点破線a−a アウトレットボックスの切断面
L アウトレットボックス内部の奥行きの長さ

Claims (17)

  1. 貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスの構造であって、
    前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
    電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通し、
    耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方が、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置されると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置され、
    熱膨張性耐火シートが、アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入され、
    前記熱膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲であることを特徴とする、アウトレットボックスの防火措置構造。
  2. 加熱前の厚みがtの熱膨張性耐火シートを50kw/mの加熱条件下で30分間加熱した後の厚みがtであり、
    前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さがLであり、
    前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入された熱膨張性耐火シートの厚みの合計がtの場合に、
    /tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率が、3〜100倍の範囲であり、
    前記熱膨張性耐火シートの厚みの合計tと、前記アウトレットボックス内部の奥行きの長さLと、t/tにより表される前記熱膨張性耐火シートの熱膨張倍率との関係が、
    t×(t/t)/Lを基準として、2.5〜10の範囲にある、請求項1に記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  3. 前記熱膨張性耐火シートに1または2以上の切り込みが設けられていて、前記熱膨張性耐火シートが、前記切り込みに沿って折り曲げ可能である、請求項1または2に記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  4. 熱膨張性耐火シートが、前記電線ケーブル類の外周、ならびに前記アウトレットボックスと前記壁との間、の少なくとも一方に設置された、請求項1〜3のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  5. アウトレットボックス内部に挿入された熱膨張性耐火シート(A)、電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)からなる群より選ばれる少なくとも一つが、熱膨張性樹脂組成物を含み、
    前記熱膨張性樹脂組成物に含まれる樹脂成分が、ポリオレフィン樹脂、ゴム樹脂、ウレタン樹脂およびエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  6. 電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)の少なくとも一方に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂およびゴム樹脂の少なくとも一方を含み、
    前記電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)が、前記アウトレットボックスの外面と前記電線ケーブル類の外周とを隙間なく覆う、請求項1〜5のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  7. 電線ケーブル類の外周に設置された熱膨張性耐火シート(B)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間に設置された熱膨張性耐火シート(C)の少なくとも一方が、熱膨張性耐火テープであり、
    前記熱膨張性耐火テープが、粘着性を有する、請求項1〜6のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  8. アウトレットボックス内部に挿入された熱膨張性耐火シート(A)に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分がエポキシ樹脂を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造。
  9. 背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有するアウトレットボックスを、貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置する工程と、
    前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔に電線ケーブル類を挿通する工程と、
    前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に、耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方を設置する工程と、
    前記アウトレットボックスと壁との境界部に、耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方を設置して前記境界部を閉塞する工程と、
    前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックス内部の背面板側に熱膨張性耐火シートを挿入する工程と、
    を有し、
    前記熱膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である、アウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  10. 前記熱膨張性耐火シートに1または2以上の切り込みが設けられていて、前記熱膨張性耐火シートを、前記切り込みに沿って折り曲げてアウトレット内部に挿入する工程を含む、請求項9に記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  11. 熱膨張性耐火シートを、前記電線ケーブル類の外周、ならびに前記アウトレットボックスと前記壁との間、の少なくとも一方に設置する工程を含む、請求項9または10に記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  12. アウトレットボックス内部への挿入に使用される熱膨張性耐火シート(a)、電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)からなる群より選ばれる少なくとも一つが、熱膨張性樹脂組成物を含み、
    前記熱膨張性樹脂組成物に含まれる樹脂成分が、ポリオレフィン樹脂、ゴム樹脂、ウレタン樹脂およびエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、請求項9〜11のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  13. 電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)の少なくとも一方に使用される熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分が、エポキシ樹脂およびゴム樹脂の少なくとも一方を含み、
    前記電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)により、前記アウトレットボックスの外面と前記電線ケーブル類の外周とを隙間なく覆う工程を含む、請求項9〜12のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  14. 電線ケーブル類の外周への設置に使用される熱膨張性耐火シート(b)、ならびに、アウトレットボックスおよび壁との間への設置に使用される熱膨張性耐火シート(c)の少なくとも一方が、熱膨張性耐火テープであり、
    前記熱膨張性耐火テープが、粘着性を有する、請求項9〜13のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  15. アウトレットボックス内部への挿入に使用される熱膨張性耐火シート(a)に用いられる熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分が、エポキシ樹脂を含む、請求項9〜14のいずれかに記載のアウトレットボックスの防火措置構造の施工方法。
  16. 貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスに対する防火補強方法であって、
    前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
    電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通している構造に対し、
    耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方を、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置すると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置し、
    膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である熱膨張性耐火シートを、
    前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックスが設置された壁面とは反対側の壁面の貫通孔から前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入することを特徴とする、アウトレットボックスの防火補強方法。
  17. 貫通孔を有する壁に対して、前記貫通孔を覆う様に設置されたアウトレットボックスに対する防火補強方法であって、
    前記アウトレットボックスが、背面板および前記背面板の外周に接合された側面板により囲まれた空間を有し、前記側面板端面側を壁側に向けて壁に設置され、
    電線ケーブル類が、前記アウトレットボックスの背面板および側面板の少なくとも一方に形成された挿通孔を挿通し、
    耐熱シール材および不燃材の少なくとも一方が、前記アウトレットボックスの挿通孔を通る前記電線ケーブル類に設置されると共に、前記アウトレットボックスと壁との境界部を閉塞する様に設置されている構造に対し、
    膨張性耐火シートの面積が、前記アウトレットボックスの側面板により囲まれる内部の空間を、壁と平行な面により切断して得られる断面積の最大値に対して75〜100%の範囲である熱膨張性耐火シートを、
    前記アウトレットボックスの背面板側から壁の貫通孔側の方向へ加熱された熱膨張性耐火シートが膨張する様に、前記アウトレットボックスが設置された壁面とは反対側の壁面の貫通孔から前記アウトレットボックス内部の背面板側に挿入することを特徴とする、アウトレットボックスの防火補強方法。
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