JP2011181673A - 半導体発光素子の製造方法およびランプ、電子機器、機械装置 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法およびランプ、電子機器、機械装置 Download PDF

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Abstract

【課題】再成長層表面に起因する発光層およびp型半導体層の不良が生じにくく、かつ、高い出力の得られる半導体発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】第一有機金属化学気相成長装置において、基板11上に第一n型半導体層12aを積層する第一工程と、第二有機金属化学気相成長装置において、前記第一n型半導体層12a上に前記第一n型半導体層12aの再成長層12dと第二n型半導体層12bと発光層13とp型半導体層14とを順次積層する第二工程とを具備し、前記第二工程において、前記再成長層12dを形成する際の基板温度を、600℃〜900℃の範囲とすることを特徴とする半導体発光素子1の製造方法を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子の製造方法およびランプ、電子機器、機械装置に関し、特に、大電流が印加される場合に好適に用いられ、大電流が印加されることにより高い発光出力が得られる半導体発光素子の製造方法およびこの製造方法を用いて製造された半導体発光素子を備えるランプ、電子機器、機械装置に関する。
従来より、発光ダイオードなどに用いられる半導体発光素子として、基板上にn型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層してなるものが知られている。このような半導体発光素子を製造する方法として、サファイア単結晶などからなる基板上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法)によってn型半導体層と発光層とp型半導体層とを連続して順次積層する方法がある。
しかしながら、基板上にn型半導体層と発光層とp型半導体層とを連続して順次積層する場合、これらの層は同一の成長室内で形成されるので、n型半導体層を形成する際に用いたドーパントが成長室内に残留し、p型半導体層を形成する際にドナー性の残留不純物によりアクセプタ不純物が補償され、その結果抵抗率の十分に低いp型半導体層が得られない場合があった。
このような問題を解決する技術として、例えば、特許文献1には、所定の基板上に、少なくとも第一導電形の半導体層と第二導電形の半導体層とを順次成膜して化合物半導体装置を製造するに際し、前記それぞれの導電形の半導体層を、導電形に対応した異なる複数の独立した成長室で成膜するようにして成る化合物半導体装置の製造方法が提案されている。
また、最近、半導体発光素子の発光出力を向上させるために、半導体発光素子に大電流が印加される場合が多くなってきており、このような条件にも耐え得る発光特性の優れた半導体発光素子が求められていた。
特開平7-45538号公報
しかしながら、n型半導体層を形成する成長室とp型半導体層を形成する成長室とを別々にすると、得られた半導体発光素子の出力が不十分となる場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、さらに高い出力の得られる半導体発光素子の製造方法を提供する。
〔1〕 第一有機金属化学気相成長装置において、基板上に第一n型半導体層を積層する第一工程と、第二有機金属化学気相成長装置において、前記第一n型半導体層上に前記第一n型半導体層の再成長層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層する第二工程とを具備し、前記第二工程において、前記再成長層を形成する際の基板温度を、600℃〜900℃の範囲とすることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
〔2〕 前記再成長層を形成する際に、前記再成長層の原料ガスとして、トリエチルガリウムを用いることを特徴とする〔1〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔3〕 前記再成長層を形成する際に、前記再成長層のキャリアガスとして窒素ガスのみを用いることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔4〕 前記再成長層にMgを1×1017/cm未満の濃度で含有させることを特徴とする〔1〕乃至〔3〕のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔5〕前記再成長層にMgを1×1016/cm未満の濃度で含有させることを特徴とする〔4〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔6〕 前記再成長層の成膜速度を0.2nm/min〜10nm/minとすることを特徴とする〔1〕乃至〔5〕のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔7〕 前記再成長層の原料ガスのV/III比を、10000以上とすることを特徴とする〔2〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔8〕 前記第一n型半導体層形成後から前記再成長層形成前までの間に、窒素とアンモニアを含む雰囲気で500℃〜1200℃の範囲の熱処理を行うことを特徴とする〔1〕乃至〔7〕のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔9〕 基板上に第一n型半導体層と前記第一n型半導体層の再成長層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とが積層された半導体発光素子であって、前記第一n型半導体層の前記発光層側0nm〜10nmの部分のMg濃度が1×1017/cm未満であることを特徴とする半導体発光素子。
〔10〕 前記第一n型半導体層の前記発光層側0nm〜10nmの部分が再成長層であることを特徴とする〔9〕に記載の半導体発光素子。
〔11〕 前記再成長層の膜厚が10nm〜100nmの膜厚であることを特徴とする〔10〕に記載の半導体発光素子。
〔12〕 前記再成長層に含有されるMg濃度が1×1016/cm未満であることを特徴とする〔10〕または〔11〕に記載の半導体発光素子。
〔13〕 〔1〕乃至〔8〕のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子を備えることを特徴とするランプ。
〔14〕 〔13〕に記載のランプが組み込まれていることを特徴とする電子機器。
〔15〕 〔14〕に記載の電子機器が組み込まれていることを特徴とする機械装置。
本発明の半導体発光素子の製造方法によれば、第二の成長室(第二有機金属化学気相成長装置)内で再成長層を形成する工程において、その基板温度を600℃〜900℃の範囲とする。基板温度をこのような範囲とすることにより、成長室内に残留したMgが再成長層に不純物として混入することを防ぐことができる。これにより、再成長層の抵抗率を十分に低くすることができ、発光出力の優れた半導体発光素子を得ることが可能となる。
また、その際に再成長層の成膜速度を、0.2nm/分〜10nm/分の範囲内とすることにより、1000℃以上の基板温度で成長させた場合と同等の結晶性を有する再成長層を形成することができる。これにより再成長層表面の平坦性を改善することが可能となり、その後の工程において結晶性の良好な発光層(MQW層)やp型半導体層を成長させることができる。この結果、発光出力の優れた半導体発光素子を得ることが可能となる。
図1は、本発明の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子の一例を示した断面模式図である。 図2は、図1に示す半導体発光素子を製造する工程を説明するための断面模式図である。 図3は、図1に示した半導体発光素子を備えるランプの一例を示した断面模式図である。
以下、本発明の半導体発光素子1について、図1を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本発明の半導体発光素子1の一例を示した断面模式図である。
図1に示す本実施形態の半導体発光素子1は、基板11と、基板11上に積層された積層半導体層20と、積層半導体層20の上面に積層された透光性電極15と、透光性電極15上に積層されたp型ボンディングパッド電極16と、積層半導体層20の露出面20a上に積層されたn型電極17と、から概略構成されている。
積層半導体層20は、基板11側から、n型半導体層12、発光層13、p型半導体層14がこの順に積層されて構成されている。図1に示すように、n型半導体層12、発光層13、p型半導体層14は、その一部がエッチング等の手段によって除去されており、除去された部分からn型半導体層12の一部が露出されている。そして、n型半導体層12の露出面20aには、n型電極17が積層されている。
また、p型半導体層14の上面には、透光性電極15およびp型ボンディングパッド電極16が積層されている。これら、透光性電極15およびp型ボンディングパッド電極16によって、p型電極18が構成されている。
n型半導体層12、発光層13およびp型半導体層14を構成する半導体としては、III族窒化物半導体を用いることが好ましく、窒化ガリウム系化合物半導体を用いることがより好ましい。本発明におけるn型半導体層12、発光層13およびp型半導体層14を構成する窒化ガリウム系化合物半導体としては、一般式AlInGa1−x−yN(0≦x<1,0≦y<1,0≦x+y<1)で表わされる各種組成の半導体を何ら制限なく用いることができる。
本実施形態の半導体発光素子1は、p型電極18とn型電極17との間に電流を通じることで、積層半導体層20を構成する発光層13から発光を発せられるようになっており、発光層13からの光を、p型ボンディングパッド電極16の形成された側から取り出すフェイスアップマウント型の発光素子である。なお、本発明の半導体発光素子は、フリップチップ型の発光素子であってもよい。
以下、それぞれの構成について詳細に説明する。
<基板11>
基板11としては、例えば、サファイア、SiC、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等からなる基板を用いることができる。上記基板の中でも、特に、c面を主面とするサファイア基板を用いることが好ましい。
(バッファ層21)
バッファ層21は、設けられていなくてもよいが、基板11と下地層22との格子定数の違いを緩和して、基板11の(0001)C面上にC軸配向した単結晶層の形成を容易にするために、設けられていることが好ましい。バッファ層21の上に単結晶の下地層22を積層すると、より一層結晶性の良い下地層22が積層できる。
バッファ層21は、多結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなるものが好ましく、単結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなるものがより好ましい。
バッファ層21は、例えば、多結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなる厚さ0.01〜0.5μmのものとすることができる。バッファ層21の厚みが0.01μm未満であると、バッファ層21により基板11と下地層22との格子定数の違い緩和する効果が十分に得られない場合がある。また、バッファ層21の厚みが0.5μmを超えると、バッファ層21としての機能には変化が無いのにも関わらず、バッファ層21の成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する問題がある。
バッファ層21は、多結晶構造又は単結晶構造を有するものとすることができる。このような多結晶構造又は単結晶構造を有するバッファ層21を基板11上にMOCVD法またはスパッタ法にて成膜した場合、バッファ層21のバッファ機能が有効に作用するため、その上に成膜されたIII族窒化物半導体は良好な配向性及び結晶性を有する結晶膜となる。
(下地層22)
下地層22としては、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)が挙げられるが、AlGa1−xN(0≦x<1)を用いると結晶性の良い下地層22を形成できるため好ましい。
下地層22の膜厚は0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上であり、1μm以上が最も好ましい。この膜厚以上にした方が結晶性の良好なAlGa1−xN層が得られやすい。また、下地層22の膜厚は10μm以下が好ましい。
下地層22の結晶性を良くするために、下地層22には不純物をドーピングしない方が望ましい。しかし、p型あるいはn型の導電性が必要な場合には、下地層22にアクセプター不純物あるいはドナー不純物を添加することができる。
<積層半導体層20>
(n型半導体層12)
n型半導体層12はさらに、nコンタクト層12a(第一n型半導体層12cおよび再成長層12d)と、nクラッド層12b(第二n型半導体層)とから構成されている。
(nコンタクト層12a)
nコンタクト層12aは、n型電極17を設けるための層であり、後述する第一工程において形成された第一n型半導体層12c(第一工程成長層とも言う)と、後述する第二工程において形成された再成長層12dとからなる。第一n型半導体層12cと再成長層12dとは、好ましくは同一の材料からなるものがよく、第一n型半導体層12cは、再成長層12dよりも厚く形成されている。
また、本実施形態においては、図1に示すように、第一n型半導体層12cにn型電極17を設けるための露出面20aが形成されている。なお、n型電極17を設けるための露出面20aは、再成長層12dに形成されていてもよい。
nコンタクト層12aは、AlGa1−xN層(0≦x<1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましく、n型不純物(ドーパント)がドープされている。nコンタクト層12aにn型不純物が1×1017〜1×1020/cm、好ましくは1×1018〜1×1019/cmの濃度で含有されている場合、n型電極17との良好なオーミック接触の維持の点で好ましい。nコンタクト層12aに用いられるn型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、Ge、Sn等が挙げられ、SiおよびGeが好ましく、Siが最も好ましい。
nコンタクト層12aを構成する第一n型半導体層12cの膜厚は、0.5〜5μmであることが好ましく、2μm〜4μmの範囲であることがより好ましい。第一n型半導体層12cの膜厚が上記範囲内であると、半導体の結晶性が良好に維持される。また、nコンタクト層12aの発光層13側0nm〜10nmの部分(再成長層12d)のMg濃度は1×1017/cm未満となっている。
本実施形態の再成長層12dは、膜厚10nm〜100nm程度であることが好ましい。再成長層12dの膜厚をこの範囲とすることにより、表面が十分に平坦化された再成長層12dを効率的に得ることができる。それに対し、再成長層12dの膜厚が10nm未満であると、再成長層12d表面が十分に平坦化されず、再成長層12d上の発光層13やp型半導体層14の結晶性が不十分となる。また、再成長層12dの膜厚が100nmを超えると、再成長層12dの成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する。また、p型半導体層14を形成する際に用いられる第二有機金属化学気相成長装置の成長室内に、n型半導体層12を形成した後に残されるドーパントや堆積物の量が多くなり、n型半導体層12を形成する際に用いたドーパントや堆積物に起因するp型半導体層14の不良が生じやすくなる。
また、本実施形態の再成長層12dに含まれるMgの濃度は、1×1017/cm未満であることが好ましく、1×1016/cm未満であることが特に好ましい。再成長層12dに含まれるMgの濃度を1×1017/cm未満とすることにより、再成長層の抵抗率を十分に低くすることができる。
このとき、Mgの濃度が1×1017/cm以上であると、再成長層12dの結晶性が不十分となり、その成長面表面が十分に平坦化されない。また、再成長層12dの抵抗率が十分に低くならず、半導体発光素子に電流を流した際の駆動電圧Vfが高くなり、半導体発光素子1の発光出力が低下するため好ましくない。
nクラッド層12bは、nコンタクト層12aと発光層13との間に設けられている。nクラッド層12bは、発光層13へのキャリアの注入とキャリアの閉じ込めを行なう層であり、再成長層12dと発光層13との結晶格子の不整合を緩和する発光層13のバッファ層としても機能するものである。nクラッド層12bはAlGaN、GaN、GaInNなどで形成することが可能である。なお、明細書中各元素の組成比を省略してAlGaN、GaN、GaInNと記述する場合がある。nクラッド層12bをGaInNで形成する場合には、発光層13のGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましいことは言うまでもない。
nクラッド層12bが単層からなるものである場合、nクラッド層12bの膜厚は、5〜500nmであることが好ましく、より好ましくは5〜100nmである。また、nクラッド層12bのn型ドープ濃度は1×1017〜1×1020/cmであることが好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cmである。ドープ濃度がこの範囲である場合、良好な結晶性の維持および発光素子の動作電圧低減の点で好ましい。
本実施形態においては、nクラッド層12bは、単層であってもよいが、組成の異なる2つの薄膜層を繰り返し成長させて10ペア数(20層)〜40ペア数(80層)程度からなる超格子構造であってもよい。例えば、nクラッド層12bが超格子構造からなるものである場合、薄膜層の積層数が20層以上であると、再成長層12dと発光層13との結晶格子の不整合をより効果的に緩和することができ、半導体発光素子の出力を向上させる効果がより顕著となる。しかし、薄膜層の積層数が80層を超えると、超格子構造が乱れやすくなる場合もあり、発光層13に悪影響を来たす恐れが生じる。さらに、nクラッド層12bの成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する問題がある。
また、nクラッド層12bを構成する超格子構造は、III族窒化物半導体からなるn側第一層と、該n側第一層と組成が異なるIII族窒化物半導体からなるn側第二層とが積層されたものであることが好ましく、n側第一層とn側第二層とが交互に繰返し積層された構造を含むものであることがより好ましい。
nクラッド層12bの超格子構造を構成するn側第一層およびn側第二層は、GaInN/GaNの交互構造、AlGaN/GaNの交互構造、GaInN/AlGaNの交互構造、組成の異なるGaInN/GaInNの交互構造(本発明における“組成の異なる”との説明は、各元素組成比が異なることを指す)、組成の異なるAlGaN/AlGaNの交互構造とすることができ、GaInN/GaNの交互構造又は組成の異なるGaInN/GaInNの交互構造であることが好ましい。
n側第一層およびn側第二層の厚みは、それぞれ100オングストローム以下であることが好ましく、60オングストローム以下であることがより好ましく、40オングストローム以下であることがさらに好ましく、それぞれ10オングストローム〜40オングストロームの範囲であることが最も好ましい。超格子層を形成するn側第一層および/またはn側第二層の膜厚が100オングストローム超であると、結晶欠陥が入りやすくなるため好ましくない。
上記n側第一層およびn側第二層は、それぞれドープした構造であってもよく、また、ドープ構造/未ドープ構造の組み合わせであってもよい。ドープされる不純物としては、上記材料組成に対して従来公知のものを、何ら制限無く適用できる。例えば、nクラッド層12bとして、GaInN/GaNの交互構造又は組成の異なるGaInN/GaInNの交互構造を有する超格子構造を用いた場合には、不純物としてSiが好適である。また、超格子構造を構成するn側第一層およびn側第二層は、GaInNやAlGaN、GaNで代表される組成が同じであって、ドープ構造/未ドープ構造を組み合わせたものであってもよい。
<発光層13>
発光層13は、障壁層13aと井戸層13bとが交互に複数積層された多重量子井戸構造からなる。多重量子井戸構造における積層数は3層から10層であることが好ましく、4層から7層であることがさらに好ましい。
(井戸層13b)
井戸層13bの厚みは、15オングストローム以上50オングストローム以下の範囲であることが好ましい。井戸層13bの厚みが上記範囲内であることにより、より高い発光出力を得ることができる。
また、井戸層13bは、Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体であることが好ましい。Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体は、青色の波長領域の強い光を発光するものであるため、好ましい。また、井戸層13bには、不純物をドープすることができる。ドーパントとしては、発光強度を増進するものであるSi、Geを用いることが好ましい。ドープ量は1×1017cm−3〜1×1018cm−3程度が好適である。ドープ量が上記範囲である場合、より発光強度の強いものとなる。
(障壁層13a)
障壁層13aの膜厚は、20オングストローム以上100オングストローム未満の範囲であることが好ましい。障壁層13aの膜厚が薄すぎると、障壁層13a上面の平坦化を阻害し、発光効率の低下やエージング特性の低下を引き起こす。また、障壁層13aの膜厚が厚すぎると、駆動電圧の上昇や発光の低下を引き起こす。このため、障壁層13aの膜厚は70オングストローム以下であることがより好ましい。
また、障壁層13aは、GaNやAlGaNのほか、井戸層を構成するInGaNよりもIn比率の小さいInGaNで形成することができる。中でも、GaNが好適である。
<p型半導体層14>
p型半導体層14は、通常、pクラッド層14aおよびpコンタクト層14bから構成される。また、pコンタクト層14bがpクラッド層14aを兼ねることも可能である。
(pクラッド層14a)
pクラッド層14aは、発光層13へのキャリアの閉じ込めとキャリアの注入を行なう層である。pクラッド層14aとしては、発光層13のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層13へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、AlGa1−xN(0≦x≦0.4)からなるものであることが好ましい。pクラッド層14aが、このようなAlGaNからなるものである場合、発光層13へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。
pクラッド層14aの膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。pクラッド層14aのp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cmであることが好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cmである。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。また、pクラッド層14aは、薄膜を複数回積層してなる超格子構造であってもよい。
pクラッド層14aが超格子構造を含むものである場合には、III族窒化物半導体からなるp側第一層と、該p側第一層と組成が異なるIII族窒化物半導体からなるp側第二層とが積層されたものとすることができる。pクラッド層14aが超格子構造を含むものである場合、p側第一層とp側第二層とが交互に繰返し積層された構造を含んだものであっても良い。
pクラッド層14aの超格子構造を構成するp側第一層およびp側第二層は、それぞれ異なる組成、例えば、AlGaN、GaInN又はGaNのうちの何れの組成であっても良く、GaInN/GaNの交互構造、AlGaN/GaNの交互構造、又はGaInN/AlGaNの交互構造であっても良い。本発明においては、p側第一層およびp側第二層は、AlGaN/AlGaN又はAlGaN/GaNの交互構造であることが好ましい。
p側第一層およびp側第二層の厚みは、それぞれ100オングストローム以下であることが好ましく、60オングストローム以下であることがより好ましく、40オングストローム以下であることがさらに好ましく、それぞれ10オングストローム〜40オングストロームの範囲であることが最も好ましい。超格子層を形成するp側第一層とp側第二層の膜厚が100オングストローム超であると、結晶欠陥が入りやすくなるため好ましくない。
p側第一層およびp側第二層は、それぞれドープした構造であっても良く、また、ドープ構造/未ドープ構造の組み合わせであっても良い。ドープされる不純物としては、上記材料組成に対して従来公知のものを、何ら制限無く適用できる。例えば、pクラッド層として、AlGaN/GaNの交互構造又は組成の異なるAlGaN/AlGaNの交互構造を有する超格子構造を用いた場合には、不純物としてMgが好適である。また、超格子構造を構成するp側第一層およびp側第二は、GaInNやAlGaN、GaNで代表される組成が同じであって、ドープ構造/未ドープ構造を組み合わせたものであってもよい。
(pコンタクト層14b)
pコンタクト層14bは、正極を設けるための層である。pコンタクト層14bは、AlGa1−xN(0≦x≦0.4)からなるものであることが、良好な結晶性の維持およびpオーミック電極との良好なオーミック接触の点で好ましい。また、pコンタクト層14bがp型不純物(ドーパント)を1×1018〜1×1021/cmを5×1019〜5×1020/cmの濃度で含有しているものである場合、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましい。p型不純物としては、特に限定されないが、例えばMgを用いることが好ましい。pコンタクト層14bの膜厚は、特に限定されないが、10〜500nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより好ましい。pコンタクト層14bの膜厚がこの範囲であると、発光出力の点で好ましい。
<n型電極17>
n型電極17は、ボンディングパットを兼ねており、積層半導体層20のn型半導体層12に接するように形成されている。このため、n型電極17を形成する際には、少なくともp半導体層14および発光層13の一部を除去してn型半導体層12を露出させ、n型半導体層12の露出面20a上にボンディングパッドを兼ねるn型電極17を形成する。n型電極17としては、各種組成や構造が周知であり、これら周知の組成や構造を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
(透光性電極15)
透光性電極15は、p型半導体層14の上に積層されるものであり、p型半導体層14との接触抵抗が小さいものであることが好ましい。また、透光性電極15は、発光層13からの光を効率良く半導体発光素子1の外部に取り出すために、光透過性に優れたものであることが好ましい。また、透光性電極15は、p型半導体層14の全面に渡って均一に電流を拡散させるために、優れた導電性を有していることが好ましい。
透光性電極15の構成材料としては、In、Zn、Al、Ga、Ti、Bi、Mg、W、Ceのいずれか一種を含む導電性の酸化物、硫化亜鉛または硫化クロムのうちいずれか一種からなる群より選ばれる透光性の導電性材料が挙げられる。導電性の酸化物としては、ITO(酸化インジウム錫(In−SnO))、IZO(酸化インジウム亜鉛(In−ZnO))、AZO(酸化アルミニウム亜鉛(ZnO−Al))、GZO(酸化ガリウム亜鉛(ZnO−Ga))、フッ素ドープ酸化錫、酸化チタン等があげられる。
また、透光性電極15の構造は、従来公知の構造を含めて如何なる構造であってもよい。透光性電極15は、p型半導体層14のほぼ全面を覆うように形成してもよく、また、隙間を開けて格子状や樹形状に形成してもよい。
(p型ボンディングパッド電極16)
p型ボンディングパッド電極16はボンディングパットを兼ねており、透光性電極15の上に積層されている。p型ボンディングパッド電極16としては、各種組成や構造が周知であり、これら周知の組成や構造を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
p型ボンディングパッド電極16は、透光性電極15上であれば、どこへでも形成することができる。例えばn型電極17から最も遠い位置に形成してもよいし、半導体発光素子1の中心などに形成してもよい。しかし、あまりにもn型電極17に近接した位置に形成すると、ボンディングした際にワイヤ間、ボール間のショートを生じてしまうため好ましくない。
また、p型ボンディングパッド電極16の電極面積としては、できるだけ大きいほうがボンディング作業はしやすいが、発光の取り出しの妨げになる。例えば、チップ面の面積の半分を超える広い面積を覆った場合、発光の取り出しの妨げとなり、出力が著しく低下する。逆に、p型ボンディングパッド電極16の電極面積が小さすぎると、ボンディング作業がしにくくなり、製品の収率を低下させる。具体的には、ボンディングボールの直径よりもわずかに大きい程度が好ましく、直径100μmの円形程度であることが一般的である。
(保護膜層)
図示しない保護膜層は、必要に応じて透光性電極15の上面および側面と、n型半導体層12の露出面20a、発光層13およびp型半導体層14の側面、n型電極17およびp型ボンディングパッド電極16の側面や周辺部を覆うよう形成される。保護膜層を形成することにより、半導体発光素子1の内部への水分等の浸入を防止でき、半導体発光素子1の劣化を抑制することができる。
保護膜層としては、絶縁性を有し、300〜550nmの範囲の波長において80%以上の透過率を有する材料を用いることが好ましく、例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タンタル(Ta)、窒化シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)等を用いることができる。このうちSiO、Alは、CVD成膜で緻密な膜が容易に作製でき、より好ましい。
以下、半導体発光素子1の製造方法について、図面を適宜参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明の、図1に示す半導体発光素子1の製造方法は、まず、図2に示す積層半導体層20を製造する。積層半導体層20の製造方法は、基板11上に第一n型半導体層12cを積層する第一工程と、第一n型半導体層12c上に第一n型半導体層12cの再成長層12dとnクラッド層12b(第二n型半導体層)と発光層13とp型半導体層14とを順次積層する第二工程と、から概略構成されている。以下、図2を用いて各工程について詳細に説明する。
<第一工程>
はじめに、サファイア等からなる基板11を用意する。
次に、基板11を第一MOCVD装置(第一有機金属化学気相成長装置)の成長室内に設置し、MOCVD法によって、基板11上に、バッファ層21と、下地層22を順次積層する。
(第一n型半導体層12c積層工程)
次いで下地層22上に、nコンタクト層12aの一部を構成する第一n型半導体層12cを積層する。このとき、第一n型半導体層12cの膜厚は0.5〜5μm厚で形成することが好ましく、2μm〜4μm厚で形成することが特に好ましい。上記範囲内で形成することにより、半導体の結晶性を良好に維持できるためである。
また、第一n型半導体層12cを成長させる際には、水素雰囲気で、基板温度を1000℃〜1100℃の範囲とすることが好ましい。
また、第一n型半導体層12cを成長させる原料としては、トリメチルガリウム(TMG)などのIII族金属の有機金属原料とアンモニア(NH)などの窒素原料とを用い、熱分解によりバッファ層上にIII族窒化物半導体層を堆積させる。MOCVD装置の成長室内の圧力は15〜80kPaとすることが好ましく、15〜60kPaとすることがより好ましい。キャリアガスは水素ガスのみであってもよいし、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスであってもよい。
その後、第一有機金属化学気相成長装置(第一MOCVD装置)の成長室内からnコンタクト層12aの第一n型半導体層12cまでの各層の形成された基板11を取り出す。
<第二工程>
第二工程はさらに、第一n型半導体層12c上に第一n型半導体層12cの再成長層12dを形成する工程と、nクラッド層12b(第二n型半導体層)を形成する工程と、発光層13を形成する工程と、p型半導体層14を形成する工程と、から構成されている。以下それぞれについて詳細を説明する。
(再成長層12d形成工程)
まず、第一n型半導体層12cまでの各層の形成された基板11を第二有機金属化学気相成長装置(第二MOCVD装置)の成長室内に設置する。次いで、MOCVD法によって第一n型半導体層12c上に、nコンタクト層12aの再成長層12dを形成する。
本実施形態においては、再成長層12dを形成する前に、第一n型半導体層12cまでの各層の形成された基板11を、窒素とアンモニアを含む雰囲気で熱処理温度500℃〜1200℃、好ましくは800℃〜1100℃、さらに好ましくは900℃〜1000℃の熱処理(サーマルクリーニング)を行うことが好ましい。熱処理の雰囲気は、窒素とアンモニアを含む雰囲気に代えて、例えば、窒素のみの雰囲気としてもよい。なお、水素のみの雰囲気では第一n型半導体層12cが昇華し、結晶性の悪化を招くため好ましくない。また、このときのMOCVD装置の成長室内の圧力は15〜100kPaとすることが好ましく、60〜95kPaとすることがより好ましい。
このような熱処理を行った場合、第一工程終了後に、nコンタクト層12aの第一n型半導体層12cまでの各層の形成された基板11が第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出されることによって、第一n型半導体層12cの表面が汚染されたとしても、再成長層12dを形成する前に汚染物質を除去することができる。その結果、再成長層12dの結晶性が向上して、再成長層12d上に形成されるnクラッド層12bや発光層13の結晶性がより一層良好なものとなる。
なお、第一n型半導体層12cの表面が汚染されたままである場合、逆方向電流(IR)が十分に低くならなかったり、静電気放電(ESD)耐圧が不足したりする恐れがあり、半導体発光素子1の信頼性が低下する。
本実施形態においては、再成長層12dを成長させる際、基板温度を600℃〜900℃の範囲とする。基板温度をこのような範囲とすることにより、不純物としてMgが混入することを防ぐとともに、十分な結晶性の再成長層12dを成長させることができる。一方、基板11温度が900℃を超えると、成長室内に付着したMgが再蒸発して再成長層12d内に不純物として混入するため、再成長層12dの抵抗率が十分に低くならない。また、基板11温度が600℃未満であると成膜温度が低すぎて再成長層12dの結晶性が悪化する。その結果、逆方向電流(IR)が十分に低くならず、また、静電気放電(ESD)耐圧が不足する。
また、再成長層12dを成長させる際、原料ガスとしてはトリエチルガリウムを用いることが好ましい。トリエチルガリウムはトリメチルガリウムと比較して蒸気圧が低いため、トリメチルガリウムを原料ガスとして用いた場合と比べて低速度領域での膜厚制御性が良好になる。
また、ここで用いる原料ガスはトリエチルガリウムに限られず、同様に蒸気圧の低いものであれば他のものを用いても構わない。また、この原料ガスのV/III比は、10000以上とすることが好ましい。原料ガスのV/III比をこのような範囲とすることにより、結晶性の良好な再成長層12dを成長させることができる。
また、この際のキャリアガスは窒素ガスのみを用いることが好ましいが、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスであってもよい。キャリアガスとして窒素ガスを用いることにより、結晶性の良好な再成長層12dを成長させることができる。
また、本実施形態においては、再成長層12dを10nm〜100nmの膜厚で形成することが好ましい。膜厚をこの範囲とすることにより、表面の平坦な再成長層12dを効率的に形成することができるためである。それに対し、再成長層12dの膜厚を10nm未満とすると、再成長層12d表面が十分に平坦化されず、再成長層12d上の発光層13やp型半導体層14の結晶性に影響が出る。また、再成長層12dの膜厚が100nmを超えると、成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する問題がある。また、p型半導体層14を形成する際に用いられる第二有機金属化学気相成長装置の成長室内に、n型半導体層12を形成した後に残されるドーパントや堆積物の量が多くなり、n型半導体層12を形成する際に用いたドーパントや堆積物に起因するp型半導体層14の不良が生じやすくなり、好ましくない。
また、このときの再成長層12dの成膜速度は、0.2nm/分〜10nm/分の範囲内とすることが好ましく、0.2nm/分〜5nm/分の範囲がより好ましく、0.2nm/分〜2nm/分の範囲とすることがさらに好ましい。再成長層12dの成膜速度が0.2nm/分未満であると、成膜処理時間が長くなり、半導体発光素子1の生産性が低下する。また、成膜速度が10nm/分を超えると、再成長層12dの結晶性が不十分となる。そのため、再成長層12d表面が十分に平坦化されず、発光層13やp型半導体層14の結晶性に影響が出る。
本実施形態のように、基板温度600℃〜900℃という比較的低い温度で半導体層を成長させる場合、結晶性の良好な半導体層を形成することは困難である。しかし、上記のV/III比、膜厚および成膜速度とすることにより、良好な結晶性の再成長層12dを形成することができる。また、それにより、再成長層表面の平坦性を改善することが可能となる。
また、本実施形態の再成長層12dに含まれるMgの濃度は、1×1017/cm未満とすることが好ましく、1×1016/cm未満とすることが特に好ましい。再成長層12dに含まれるMgの濃度を1×1017/cm未満とすることにより、再成長層12dの抵抗率を十分に低くできるためである。
Mgの濃度を1×1017/cm以上とすると、再成長層12dの結晶性が不十分となり、その成長面表面が十分に平坦化されない。また、再成長層12dに電流を流した際の駆動電圧Vfが高くなり、半導体発光素子1の発光出力が低下するため好ましくない。
(nクラッド層12b(第二n型半導体層)形成工程)
次いで、再成長層12d上に超格子構造のnクラッド層12bを形成する。
まず始めに、膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなる図示しないn側第一層と、n側第一層と組成が異なる膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなるn側第二層とを交互に10ペア数(20層)〜40ペア数(80層)繰返し積層する。
(発光層13形成工程)
次いで、多重量子井戸構造の発光層13を形成する。まず、井戸層13bと障壁層13aとを交互に繰返し積層する。このとき、n型半導体層12側及びp型半導体層14側に障壁層13aが配されるように積層することが好ましい。
井戸層13bおよび障壁層13aの組成や膜厚は、所定の発光波長になるように適宜設定することができる。また、発光層13の成長温度は600〜900℃とすることができ、キャリアガスとしては窒素ガスを用いることができる。
(p型半導体層14形成工程)
p型半導体層14の形成は、pクラッド層14aと、pコンタクト層14bとを順次積層すればよい。なお、pクラッド層14aを、超格子構造を含む層とする場合には、膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなるp側第一層と、p側第一層と組成が異なる膜厚100オングストローム以下III族窒化物半導体からなるp側第二層とを交互に繰返し積層すればよい。
以上のようにして、図2に示す積層半導体層20が製造される。
その後、積層半導体層20のp型半導体層14上に透光性電極15を積層し、例えば一般に知られたフォトリソグラフィーの手法によって所定の領域以外の透光性電極15を除去する。
続いて、例えばフォトリソグラフィーの手法によりパターニングして、所定の領域の積層半導体層20の一部をエッチングしてnコンタクト層12aの第一n型半導体層12cの一部を露出させ、nコンタクト層12aの露出面20aにn型電極17を形成する。
その後、透光性電極15の上にp型ボンディングパッド電極16を形成する。
以上のようにして、図1に示す半導体発光素子1が製造される。
本実施形態の半導体発光素子1の製造方法によれば、第二工程において再成長層12dを形成する際、基板温度を600℃〜900℃の範囲とすることにより、Mgの濃度を1×1017/cm未満とし、再成長層12dの抵抗率を十分に低くすることができる。また、原料ガスとしてトリエチルガリウムを用いることや、再成長層12dの原料ガスのV/III比を10000以上とすること、再成長層12dの成膜速度を0.2nm/分〜10nm/分の範囲内とすること等により高い結晶性の再成長層12dを形成することができる。また、本実施形態によれば、再成長層12dを従来よりも薄く形成しても同様の効果を得ることができる。そのため、再成長層12dの成膜速度を従来の方法よりも遅くしても、作業効率が低下しない。
これらにより、抵抗率が低く結晶性の高い再成長層12dを得ることができるとともに、再成長層12dの発光層13側表面を平坦に形成することができる。
この結果、再成長層12d上に結晶性の良好なnクラッド層12bを形成できるとともに、nクラッド層12b上に結晶性の良好な発光層13を形成することが可能となる。
これらにより、逆方向電流(IR)が十分に低く、発光出力(Po)の高い半導体発光素子1を得ることができる。また、半導体発光素子1の不良を防ぎ規格内のLEDチップ収得率を向上することが可能となる。
<ランプ>
本実施形態のランプは、本発明の半導体発光素子1を備えるものであり、上記の半導体発光素子1と蛍光体とを組み合わせてなるものである。本実施形態のランプは、当業者周知の手段によって当業者周知の構成とすることができる。例えば、本実施形態のランプにおいては、半導体発光素子1と蛍光体と組み合わせることによって発光色を変える技術を何ら制限されることなく採用できる。
図3は、図1に示した半導体発光素子1を備えるランプの一例を示した断面模式図である。図3に示すランプ3は、砲弾型のものであり、図1に示す半導体発光素子1が用いられている。図3に示すように、半導体発光素子1のp型ボンディングパッド電極16がワイヤー33で2本のフレーム31、32の内の一方(図3ではフレーム31)に接続され、半導体発光素子1のn型電極17(ボンディングパッド)がワイヤー34で他方のフレーム32に接続されることにより、半導体発光素子1が実装されている。また、半導体発光素子1の周辺は、透明な樹脂からなるモールド35で封止されている。
本実施形態のランプ3は、上記の半導体発光素子1が用いられてなるものであるので、高い発光出力が得られるものとなる。
また、本実施形態のランプ3を組み込んだバックライト、携帯電話、ディスプレイ、各種パネル類、コンピュータ、ゲーム機、照明などの電子機器や、それらの電子機器を組み込んだ自動車などの機械装置は、高い発光出力が得られる半導体発光素子1を備えたものとなる。特に、バックライト、携帯電話、ディスプレイ、ゲーム機、照明などのバッテリ駆動させる電子機器においては、高い発光出力が得られる半導体発光素子1を具備した優れた製品を提供することができるため、好ましい。
以下に本発明の半導体発光素子の製造方法を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示す方法により、図1に示す半導体発光素子1を製造した。
実施例1の半導体発光素子1では、サファイアからなる基板11上に、AlNからなるバッファ層21、厚さ5μmのアンドープGaNからなる下地層22、厚さ3μmのSiドープn型GaNからなる第一n型半導体層12cと、厚さ20nmのn型GaN再成長層12dとからなるnコンタクト層12a、GaInNからなる厚さ2nmのn側第一層と、GaNからなる厚さ2nmのn側第二層とからなる薄膜層を20層(ペア数)繰り返し成長させてなる厚さ80nmの超格子構造のnクラッド層12b、厚さ5nmのSiドープGaN障壁層および厚さ3.5nmのIn0.15Ga0.85N井戸層を6回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層13、厚さ20nmのMgドープ単層Al0.07Ga0.93Nからなるpクラッド層14a、厚さ150nmのMgドープp型GaNからなるpコンタクト層14bと、を順に積層した。
なお、実施例1の半導体発光素子1では、バッファ層21、下地層22、第一n型半導体層12cは、第一有機金属化学気相成長装置(第一MOCVD装置)を用いて積層(第一工程)し、再成長層12d、nクラッド層12b、発光層13、pクラッド層14a、pコンタクト層14bは、第二有機金属化学気相成長装置(第二MOCVD装置)を用いて積層(第二工程)した。なお、ここで再成長層12dを形成する前に、第一n型半導体層12cまでの各層の形成された基板11を、窒素とアンモニアを含む雰囲気下で950℃の熱処理(サーマルクリーニング)を行った。また、再成長層12dは、以下に示す成長条件で形成した。
「再成長層12dの成長条件」
再成長層12dはトリエチルガリウムと、アンモニア(NH)などの窒素原料を用いて第一n型半導体層12c上に成膜させた。
このときのMOCVD成長炉内の圧力は40kPa、基板温度は760℃、キャリアガスはオール窒素とした。また、このときの再成長層12dの成膜速度は、0.2nm/分であった。
その後、pコンタクト層14b上に、厚さ200nmのITOからなる透光性電極15を一般に知られたフォトリソグラフィの手法により形成した。
次に、フォトリソグラフィの手法を用いてエッチングを施し、所望の領域にnコンタクト層12aの露出面20aを形成し、その上にTi/Auの二層構造のn型電極17を形成した。
また、透光性電極15の上に、200nmのAlからなる金属反射層と80nmのTiからなるバリア層と1100nmのAuからなるボンディング層とからなる3層構造のp型ボンディングパッド構造16を、フォトリソグラフィの手法を用いて形成した。
以上のようにして、図1に示す実施例1の半導体発光素子1を形成した。
このようにして得られた実施例1の半導体発光素子1において、再成長層12dの厚さは20nmで、そのMg濃度は測定の検出限界である1×1017cm未満であった。
(比較例1)
従来の製造方法により再成長層12dを形成した。具体的には、トリメチルガリウムと、アンモニア(NH)などの窒素原料を用いて第一n型半導体層12c上に再成長層12dを成膜させた。
このとき、のMOCVD成長炉内の圧力は40kPa、基板温度は1080℃、キャリアガスはオール水素とした。また、このときの再成長層12dの成膜速度は、33nm/分であった。この後の工程においては実施例1と同様な操作を行い、半導体発光素子1を形成した。
このようにして得られた比較例1の半導体発光素子1において再成長層12dの厚さは0.6μmで、そのMg濃度は2×1017cmであった。
このようにして得られた実施例1、比較例1の半導体発光素子について、再成長層12dの結晶性を測定した。この測定結果を表1に示す。
また、実施例1、比較例1の半導体発光素子についてTO−18缶パッケージに実装し、テスターによって印加電流0〜100mAの範囲における発光出力(Po)を測定した結果を表2に示す。また、出力変動の測定の結果を表3に示す。
Figure 2011181673
Figure 2011181673
Figure 2011181673
表1に示すように、実施例1の再成長層12dは、比較例1の再成長層12dの結晶性と同等であることが示された。つまり、成長温度を900℃未満としても、結晶性への影響が生じないことが明らかとなった。
また、表2に示すように、実施例1の半導体発光素子は、比較例1の半導体発光素子と比べて発光出力(Po)が高く、高輝度で低消費電力であった。この発光出力(Po)の差は、電流を高くするほど顕著に現れた。
また、表3に示すように、実施例1の半導体発光素子は、100時間の通電後を行ったところ、比較例1と異なりPo低下が見られなかった。つまり、本実施形態の半導体発光素子は、通電後のPo変動が抑制され信頼性が改善されることが示された。
以上により、実施例1の半導体発光素子は、効果的に発光出力を向上させることができ、比較例1の半導体発光素子と比較して、信頼性が改善されることが確認できた。
1…半導体発光素子、3…ランプ、12…n型半導体層、12a…nコンタクト層、12b…nクラッド層(第二n型半導体層)、12c…第一工程成長層(第一n型半導体層)、12d…再成長層、13…発光層、14…p型半導体層

Claims (15)

  1. 第一有機金属化学気相成長装置において、基板上に第一n型半導体層を積層する第一工程と、
    第二有機金属化学気相成長装置において、前記第一n型半導体層上に前記第一n型半導体層の再成長層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層する第二工程とを具備し、
    前記第二工程において、前記再成長層を形成する際の基板温度を、600℃〜900℃の範囲とすることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記再成長層を形成する際に、前記再成長層の原料ガスとして、トリエチルガリウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記再成長層を形成する際に、前記再成長層のキャリアガスとして窒素ガスのみを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記再成長層にMgを1×1017/cm未満の濃度で含有させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記再成長層にMgを1×1016/cm未満の濃度で含有させることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記再成長層の成膜速度を0.2nm/min〜10nm/minとすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記再成長層の原料ガスのV/III比を、10000以上とすることを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  8. 前記第一n型半導体層形成後から前記再成長層形成前までの間に、窒素とアンモニアを含む雰囲気で500℃〜1200℃の範囲の熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  9. 基板上に第一n型半導体層と前記第一n型半導体層の再成長層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とが積層された半導体発光素子であって、前記第一n型半導体層の前記発光層側0nm〜10nmの部分のMg濃度が1×1017/cm未満であることを特徴とする半導体発光素子。
  10. 前記第一n型半導体層の前記発光層側0nm〜10nmの部分が再成長層であることを特徴とする請求項9に記載の半導体発光素子。
  11. 前記再成長層の膜厚が10nm〜100nmの膜厚であることを特徴とする請求項10に記載の半導体発光素子。
  12. 前記再成長層に含有されるMg濃度が1×1016/cm未満であることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の半導体発光素子。
  13. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子を備えることを特徴とするランプ。
  14. 請求項13に記載のランプが組み込まれていることを特徴とする電子機器。
  15. 請求項14に記載の電子機器が組み込まれていることを特徴とする機械装置。
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