JP2012028495A - 半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子、ランプ、電子機器、機械装置 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子、ランプ、電子機器、機械装置 Download PDF

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Abstract

【課題】下地層の結晶性や不純物の混入に起因する、n型半導体層、発光層およびp型半導体層の結晶性低下を防ぎ、かつ、高い出力の得られる半導体発光素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】第一有機金属化学気相成長装置において、基板上に下地層を形成する第一工程と、第二有機金属化学気相成長装置において、前記下地層上に第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層する第二工程と、を具備してなることを特徴とする半導体発光素子の製造方法を採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子、ランプ、電子機器、機械装置に関し、特に、大電流が印加される場合に好適に用いられ、大電流が印加されることにより高い発光出力が得られる半導体発光素子の製造方法およびこの製造方法を用いて製造された半導体発光素子を備えるランプ、電子機器、機械装置に関する。
従来から、発光ダイオードなどに用いられる半導体発光素子として、基板上に、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層してなるものがある。このような半導体発光素子を製造する方法としては、サファイア単結晶などからなる基板上に、有機金属化学気相成長法(MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法)によってn型半導体層と発光層とp型半導体層とを連続して順次積層する方法が知られている。
しかしながら、基板上に、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを連続して順次積層する場合、これらの層が同一の成長室内で形成されるため、n型半導体層を形成する際に用いた不純物がp型半導体層の形成に支障をきたしやすい。そのため、p型半導体層の抵抗率を低くすることが困難であった。
このような問題を解決する技術として、例えば、特許文献1には、所定の基板上に、少なくとも第一導電形の半導体層と第二導電形の半導体層とを順次成膜して化合物半導体装置を製造するに際し、前記それぞれの導電形の半導体層を、導電形に対応した異なる複数の独立した成長室で成膜するようにして成る化合物半導体装置の製造方法が提案されている。
また、最近、半導体発光素子の発光出力を向上させるために、半導体発光素子に大電流が印加される場合が多くなってきている。そのため、このような条件にも耐え得る発光特性の優れた半導体発光素子が求められている。
特開平7−45538号公報
しかし、第一n型半導体層形成の際に不純物としてSiを用いるため、同一の成長室内で下地層と第一n型半導体層を形成すると、成長室内に残留したSiが不純物として下地層に混入しやすい。そのため、例えば、n型半導体層までを第一有機金属化学気相成長装置(第一の成長室)で形成したのちに、第二有機金属化学気相成長装置(第二の成長室)で発光層とp型半導体層を積層すると、下地層に不純物が混入して結晶性が低くなる。また、下地層の結晶性が低下すると、その後の積層工程において、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を高い結晶性で形成することができない。そのため、半導体発光素子の発光出力が低下するという問題があった。
さらに、第一有機金属化学気相成長装置のみで下地層、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を一貫成長して半導体発光素子を形成させると、下地層の残留応力が大きくなり、その結果基板の反りが大きくなるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、下地層への不純物の混入に起因する結晶性の低下が生じにくく、かつ、高い出力の得られる半導体発光素子およびその製造方法を提供することを課題とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 第一有機金属化学気相成長装置において、基板上に下地層を形成する第一工程と、第二有機金属化学気相成長装置において、前記下地層上に第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層する第二工程と、を具備してなることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
〔2〕 前記第二工程において、前記下地層上に前記下地層の再成長層を形成した後に、前記第一n型半導体層を形成することを特徴とする〔1〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔3〕 前記再成長層を0.2μm〜5μmの膜厚で形成することを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔4〕 前記再成長層を形成する際の基板温度を、700℃〜1200℃にすることを特徴とする〔1〕乃至〔3〕のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔5〕 前記再成長層を形成する前に、前記第二有機金属化学気相成長装置内において窒素とアンモニアを含む雰囲気中で、圧力15kPa〜100kPa、前記基板温度500℃〜1000℃の条件下で熱処理を行うことを特徴とする〔1〕乃至〔4〕のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔6〕 下地層を設けた基板を準備し、次いで有機金属化学気相成長装置において、前記下地層上に、前記下地層の再成長層と第一n型半導体層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
〔7〕 前記再成長層を形成する前に、前記有機金属化学気相成長装置内において窒素とアンモニアを含む雰囲気中で、圧力15kPa〜100kPa、前記基板温度500℃〜1000℃の条件下で熱処理を行うことを特徴とする〔6〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔8〕 〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子。
〔9〕 基板上に下地層と前記下地層の再成長層と第一n型半導体層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とが積層されてなる半導体発光素子。
〔10〕 〔8〕または〔9〕に記載の半導体発光素子を備えることを特徴とするランプ。
〔11〕 〔10〕に記載のランプが組み込まれていることを特徴とする電子機器。
〔12〕 〔11〕に記載の電子機器が組み込まれていることを特徴とする機械装置。
本発明の半導体発光素子の製造方法によれば、第一有機金属化学気相成長装置において下地層を形成し、第二有機金属化学気相成長装置において下地層上に第一n型半導体層を形成する。これにより、下地層と第一n型半導体層は異なる成長装置で形成されるため、下地層への不純物混入および不純物混入による下地層の結晶性低下が防がれる。これにより、下地層への不純物の混入に起因する下地層の結晶性低下が生じにくくなる。そのため、下地層の上に結晶性の高い第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層することができる。そのため、半導体発光素子の発光出力を向上させることが可能となる。
さらに、2炉の有機金属化学気相成長装置を用いて下地層を形成する工程を経ることにより、下地層の残留応力が低減し、基板の反りの小さい半導体発光素子を形成することが可能となる。即ち、第一有機金属化学気相成長装置において下地層を形成し、そして第二有機金属化学気相成長装置において、下地層上に当該下地層の再成長層又は下地層上に第一n型半導体層を形成することにより、下地層がそれまでに被った熱履歴等によるストレス(残留応力)が緩和され、発光層自体の結晶性向上をもたらすことができる。
図1は、本発明の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子の一例を示した断面模式図である。 図2は、図1に示す半導体発光素子を製造する工程を説明するための断面模式図である。 図3は、図1に示した半導体発光素子を備えるランプの一例を示した断面模式図である。
以下、本発明の半導体発光素子1について、図1を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本発明の半導体発光素子1の一例を示した断面模式図である。
図1に示す本実施形態の半導体発光素子1は、基板11と、基板11上に積層された積層半導体層20と、積層半導体層20の上面に積層された透光性電極15と、透光性電極15上に積層されたp型ボンディングパッド電極16と、積層半導体層20の露出面20a上に積層されたn型電極17と、から概略構成されている。
ここで、積層半導体層20は、基板11側から、少なくともn型半導体層12、発光層13、p型半導体層14がこの順に積層されて構成されている。また、図1に示すように、n型半導体層12、発光層13、p型半導体層14は、その一部がエッチング等の手段によって除去されており、除去された部分からn型半導体層12の一部が露出されている。そして、n型半導体層12の露出面20aには、n型電極17が積層されている。
また、p型半導体層14の上面には、透光性電極15およびp型ボンディングパッド電極16が積層されている。これら、透光性電極15およびp型ボンディングパッド電極16によって、p型電極18が構成されている。
また、上記n型半導体層12は、第一n型半導体層としてnコンタクト層12aと第二n型半導体層としてnクラッド層12bから構成されている。さらに、上記p型半導体層14は、第一p型半導体層としてpクラッド層14aと第二p型半導体層としてpコンタクト層14bから構成されている。
また、前記積層半導体層20に後述のバッファ層21と下地層22(再成長層22a)を含めて呼んでもよい。
n型半導体層12、発光層13およびp型半導体層14を構成する半導体としては、III族窒化物半導体を用いることが好ましく、窒化ガリウム系化合物半導体を用いることがより好ましい。本発明におけるn型半導体層12、発光層13およびp型半導体層14を構成する窒化ガリウム系化合物半導体としては、一般式AlInGa1−x−yN(0≦x<1,0≦y<1,0≦x+y<1)で表わされる各種組成の半導体を何ら制限なく用いることができる。
本実施形態の半導体発光素子1は、p型電極18とn型電極17との間に電流を通じることで、積層半導体層20を構成する発光層13から発光を発せられるようになっており、発光層13からの光を、p型ボンディングパッド電極16の形成された側から取り出すフェイスアップマウント型の発光素子である。なお、本発明の半導体発光素子は、フリップチップ型の発光素子であってもよい。
以下、それぞれの構成について詳細に説明する。
<基板11>
基板11としては、例えば、サファイア、SiC、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化タングステン、酸化モリブデン等からなる基板を用いることができる。上記基板の中でも、特に、c面を主面とするサファイア基板を用いることが好ましい。また、基板11の主面側に少なくとも規則的な凹凸形状を設けてもよい。
(バッファ層21)
バッファ層21は、設けられていなくてもよいが、基板11と下地層22との格子定数の違いを緩和して、基板11の(0001)C面上にC軸配向した単結晶層の形成を容易にするために、設けられていることが好ましい。バッファ層21の上に単結晶の下地層22を積層すると、より一層結晶性の良い下地層22が積層できる。
バッファ層21は、単結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなるものが特に好ましいが、多結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなるものであってもかまわない。
バッファ層21は、例えば、多結晶のAlGa1−xN(0≦x≦1)からなる厚さ0.01μm〜0.5μmのものとすることができる。バッファ層21の膜厚が0.01μm未満であると、バッファ層21により基板11と下地層22との格子定数の違いを緩和することができない場合がある。また、バッファ層21の膜厚が0.5μmを超えると、バッファ層21としての機能には変化が無いのにも関わらず、バッファ層21の成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する問題がある。
バッファ層21は、多結晶構造又は単結晶構造を有するものとすることができる。このような多結晶構造又は単結晶構造を有するバッファ層21を基板11上にMOCVD法またはスパッタ法にて成膜した場合、バッファ層21のバッファ機能が有効に作用するため、その上に成膜されたIII族窒化物半導体は良好な配向性及び結晶性を有する結晶膜となる。
(下地層22)
下地層22の材料としては、AlGa1−xN(0≦x<1)を用いると結晶性の良い下地層22を形成できるため特に好ましいが、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)を用いてもかまわない。
下地層22の膜厚は0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上であり、1μm以上であることが最も好ましい。下地層(AlGa1−xN層)22は1μm以上の膜厚で形成されることにより、結晶性が良好となる。また、半導体発光素子の小型化や、形成時間の短縮の観点により、下地層22の膜厚は10μm以下であることが好ましい。
また、下地層22の結晶性を良くするために、下地層22には不純物をドーピングしないことが望ましい。
本実施形態の下地層22は後述するn型半導体層12、発光層13、p型半導体層14とは、異なる成長室で形成されたものである。そのため、下地層22には、n型半導体層12形成で用いられたSiなどの不純物は混入しない。そのため、結晶性の高い下地層22が形成される。
(再成長層22a)
下地層22上には、下地層22の再成長層22aが形成されていることが好ましい。下地層22上に再成長層22aが形成されていることにより、下地層22の成長後に第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出して、その後第二有機金属化学気相成長装置の成長室内でn型半導体層12を成長させることによる、下地層22の結晶性への影響を少なくすることができる。また、再成長層22aを形成することにより、下地層22(再成長層22a)表面の平坦性を向上させることができる。そのため、再成長層22a上に結晶性の高いnコンタクト層12aを形成することが可能となり、半導体発光素子の出力を向上させる効果がより顕著となる。
また、下地層22と再成長層22aは、同一の材料からなることが好ましい。
また、再成長層22aの膜厚は、0.2μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。再成長層22aがこの範囲内の膜厚で形成されていることにより、下地層22の成長を中断し第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出して、その後第二有機金属化学気相成長装置の成長室内で下地層22の成長を再開することによる、下地層22の結晶性への影響を少なくすることができる。そのため、半導体発光素子の出力を向上させる効果がより顕著となる。
一方、再成長層22aの膜厚が0.2μm未満であると、再成長層22aの表面の平坦性が高くならず好ましくない。また、再成長層22aの膜厚が5μmを超えると、第二有機金属化学気相成長装置の成長室内に、再成長層22aを形成した後に残される不純物や堆積物の量が多くなる。そのため、不純物や堆積物に起因するn型半導体層12、発光層13、およびp型半導体層14の不良が生じやすくなる。また、再成長層22aの成膜処理時間が長くなるため、半導体発光素子の生産性が低下し、好ましくない。
<積層半導体層20>
(n型半導体層12)
n型半導体層12はさらに、nコンタクト層(第一n型半導体層)12aと、nクラッド層(第二n型半導体層)12bから構成されている。
(nコンタクト層12a)
nコンタクト層12aは、n型電極17を設けるための層であり、図1に示すように、n型電極17を設けるための露出面20aが形成されている。
nコンタクト層12aの膜厚は、0.5〜5μmであることが好ましく、2μm〜4μmの範囲であることがより好ましい。nコンタクト層12aの膜厚が上記範囲内であると、半導体の結晶性が良好に維持される。
nコンタクト層12aは、AlGa1−xN層(0≦x<1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましく、n型不純物(不純物)がドープされている。nコンタクト層12aにn型不純物が1×1017〜1×1020/cm、好ましくは1×1018〜1×1019/cmの濃度で含有されている場合、n型電極17との良好なオーミック接触の維持の点で好ましい。nコンタクト層12aに用いられるn型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、Ge、Sn等が挙げられ、SiおよびGeが好ましく、Siが最も好ましい。なお、本実施形態ではn型不純物(不純物)として5×1018/cm程度のSiが含有されている。
nクラッド層12bは、nコンタクト層12aと発光層13との間に設けられている。nクラッド層12bは、発光層13へのキャリアの注入とキャリアの閉じ込めを行なう層であり、nコンタクト層12aと発光層13との結晶格子の不整合を緩和する発光層13のバッファ層としても機能する。また、nクラッド層12bはAlGaN、GaN、GaInNなどで形成することが可能である。なお、明細書中各元素の組成比を省略してAlGaN、GaInNと記述する場合がある。nクラッド層12bをGaInNで形成する場合には、発光層13のGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましいことは言うまでもない。
nクラッド層12bは、単層または超格子構造のどちらの構造であっても構わない。nクラッド層12bが単層からなるものである場合、nクラッド層12bの膜厚は、5nm〜500nmであることが好ましく、より好ましくは5nm〜100nmである。
本実施形態においては、nクラッド層12bは、単層であってもよいが、組成の異なる2つの薄膜層を繰り返し成長させて10ペア数(20層)〜40ペア数(80層)からなる超格子構造であることが好ましい。nクラッド層12bが超格子構造からなるものである場合、薄膜層の積層数が20層以上であると、nコンタクト層12aと発光層13との結晶格子の不整合をより効果的に緩和することができ、半導体発光素子1の出力を向上させる効果がより顕著となる。しかし、薄膜層の積層数が80層を超えると、超格子構造が乱れやすくなる場合もあり、発光層13に悪影響を来たす恐れが生じる。さらに、nクラッド層12bの成膜処理時間が長くなり、生産性が低下する問題がある。
<発光層13>
発光層13は、障壁層13aと井戸層13bとが交互に複数積層された多重量子井戸構造からなる。また、多重量子井戸構造における積層数は3層から10層であることが好ましく、4層から7層であることがさらに好ましい
(井戸層13b)
井戸層13bの膜厚は、15オングストローム以上50オングストローム以下の範囲であることが好ましい。井戸層13bの膜厚が上記範囲内であることにより、より高い発光出力を得ることができる。
また、井戸層13bは、Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体であることが好ましい。Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体は、青色の波長領域の強い光を発光するものであるため、好ましい。また、井戸層13bには、不純物をドープすることができる。また、本実施形態における不純物としてはSiを用いることが好ましい。ドープ量は1×1016cm−3〜1×1017cm−3程度が好適である。
(障壁層13a)
障壁層13aの膜厚は、20オングストローム以上100オングストローム未満の範囲であることが好ましい。障壁層13aの膜厚が薄すぎると、障壁層13a上面の平坦化を阻害し、発光効率の低下やエージング特性の低下を引き起こす。また、障壁層13aの膜厚が厚すぎると、駆動電圧の上昇や発光の低下を引き起こす。このため、障壁層13aの膜厚は70オングストローム以下であることがより好ましい。
また、障壁層13aは、GaNやAlGaNのほか、井戸層を構成するInGaNよりもIn比率の小さいInGaNで形成することができる。中でも、GaNが好適である。また、障壁層13aには、不純物をドープすることができる。本実施形態における不純物としてはSiを用いることが好ましい。ドープ量は1×1017cm−3〜1×1018cm−3程度が好適である。
<p型半導体層14>
p型半導体層14は、通常、pクラッド層14aおよびpコンタクト層14bから構成される。また、pコンタクト層14bがpクラッド層14aを兼ねることも可能である。
(pクラッド層14a)
本実施形態におけるpクラッド層14aは、発光層13の上に形成されている。pクラッド層14aは、発光層13へのキャリアの閉じ込めとキャリアの注入を行なう層である。pクラッド層14aとしては、発光層13のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層13へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、AlGa1−xN(0≦x≦0.4)からなるものであることが好ましい。pクラッド層14aが、このようなAlGaNからなるものである場合、発光層13へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。
pクラッド層14aの膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。pクラッド層14aのp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cmであることが好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cmである。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。また、pクラッド層14aは、薄膜を複数回積層してなる超格子構造であってもよい。
(pコンタクト層14b)
pコンタクト層14bは、正極(p型電極)を設けるための層である。pコンタクト層14bは、AlGa1−xN(0≦x≦0.4)からなるものであることが、良好な結晶性の維持およびpオーミック電極との良好なオーミック接触の点で好ましい。また、pコンタクト層14bがp型不純物(不純物)を1×1018〜1×1021/cmを5×1019〜5×1020/cmの濃度で含有しているものである場合、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましい。p型不純物としては、特に限定されないが、例えばMgを用いることが特に好ましい。
また、pコンタクト層14bはpコンタクト下層と、pコンタクト上層とが積層してなり、pコンタクト下層にMgが1×1019/cm〜1×1020/cm程度の濃度で含有され、pコンタクト上層にMgが2×1020/cm〜5×1020/cm程度の濃度で含有されることが特に好ましい。これにより、透光性電極15と接する部分(pコンタクト上層)は高濃度でMgが含有され、かつ、その表面は平坦に形成される。そのため、半導体発光素子1の発光出力をより向上させることが可能となる。
また、pコンタクト層14bの膜厚は、特に限定されないが、10〜500nmであることが好ましく、より好ましくは50〜200nmである。pコンタクト層14bの膜厚がこの範囲であると、発光出力の点で好ましい。
<n型電極17>
n型電極17は、ボンディングパットを兼ねており、積層半導体層20のn型半導体層12に接するように形成されている。このため、n型電極17を形成する際には、少なくともp半導体層14および発光層13の一部を除去してn型半導体層12を露出させ、n型半導体層12の露出面20a上にボンディングパッドを兼ねるn型電極17を形成する。n型電極17としては、各種組成や構造が周知であり、これら周知の組成や構造を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
(透光性電極15)
透光性電極15は、p型半導体層14の上に積層されるものであり、p型半導体層14との接触抵抗が小さいものであることが好ましい。また、透光性電極15は、発光層13からの光を効率良く半導体発光素子1の外部に取り出すために、光透過性に優れたものであることが好ましい。また、透光性電極15は、p型半導体層14の全面に渡って均一に電流を拡散させるために、優れた導電性を有していることが好ましい。
透光性電極15の構成材料としては、In、Zn、Al、Ga、Ti、Bi、Mg、W、Ceのいずれか一種を含む導電性の酸化物、硫化亜鉛または硫化クロムのうちいずれか一種からなる群より選ばれる透光性の導電性材料が挙げられる。導電性の酸化物としては、ITO(酸化インジウム錫(In−SnO))、IZO(酸化インジウム亜鉛(In−ZnO))、AZO(酸化アルミニウム亜鉛(ZnO−Al))、GZO(酸化ガリウム亜鉛(ZnO−Ga))、フッ素ドープ酸化錫、酸化チタン等があげられる。
また、透光性電極15の構造は、従来公知の構造を含めて如何なる構造であってもよい。透光性電極15は、p型半導体層14のほぼ全面を覆うように形成してもよく、また、隙間を開けて格子状や樹形状に形成してもよい。
(p型ボンディングパッド電極16)
p型ボンディングパッド電極16はボンディングパットを兼ねており、透光性電極15の上に積層されている。p型ボンディングパッド電極16としては、各種組成や構造が周知であり、これら周知の組成や構造を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
p型ボンディングパッド電極16は、透光性電極15上であれば、どこへでも形成することができる。例えばn型電極17から最も遠い位置に形成してもよいし、半導体発光素子1の中心などに形成してもよい。
(保護膜層)
図示しない保護膜層は、必要に応じて透光性電極15の上面および側面と、n型半導体層12の露出面20a、発光層13およびp型半導体層14の側面、n型電極17およびp型ボンディングパッド電極16の側面や周辺部を覆うよう形成される。保護膜層を形成することにより、半導体発光素子1の内部への水分等の浸入を防止でき、半導体発光素子1の劣化を抑制することができる。
保護膜層としては、絶縁性を有し、300〜550nmの範囲の波長において80%以上の透過率を有する材料を用いることが好ましく、例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タンタル(Ta)、窒化シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)等を用いることができる。このうちSiO、Alは、CVD成膜で緻密な膜が容易に作製でき、より好ましい。
以下、半導体発光素子1の製造方法について、図面を適宜参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の半導体発光素子1の寸法関係とは異なっている。
図1に示す、本発明の半導体発光素子1の製造方法は、一例として、まず、図2に示す積層半導体層20を製造する。積層半導体層20の製造方法は、基板11上にバッファ層21と下地層22を積層する第一工程と、下地層22上に下地層22の再成長層22aとn型半導体層12と発光層13とp型半導体層14とを順次積層する第二工程と、から概略構成されている。
また、本発明の半導体発光素子1の製造方法は、別の実施形態として、下地層22を設けた基板11を別途準備し、そして第一有機金属化学気相成長装置内で、前記下地層22上に、1)n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層する工程を入れてもよく、また2)前記下地層22の再成長層22aとn型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層する工程を入れてもよく、さらに、3)前記再成長層を形成する前に、前記有機金属化学気相成長装置内において窒素とアンモニアを含む雰囲気中で、圧力15kPa〜100kPa、前記基板温度500℃〜1000℃の条件下で熱処理(サーマルクリーニング)を行う工程を入れてもよい。
以下、図2を用いて各工程について詳細に説明する。
<第一工程>
はじめに、例えば、サファイア等からなる基板11を用意する。
次に、基板11を第一MOCVD装置(第一有機金属化学気相成長装置)の成長室内に設置し、MOCVD法によって、基板11上に、バッファ層21を形成する。
(下地層22形成工程)
次いで、バッファ層21上に下地層22を第一MOCVD装置内で積層する。なお、本発明では、一例として、サファイア等からなる基板11上に、RFスパッタリング法を用いてAlNからなるバッファ層21を形成し、さらに第一MOCVD装置の成長室内で当該基板上に下地層22を順次積層してもよい。
下地層22は0.1μm以上の膜厚で形成することが好ましく、0.5μm以上とすることがより好ましく、1μm以上とすることが最も好ましい。この膜厚以上にした方が結晶性の良好なAlGa1−xN層が得られやすい。また、半導体発光素子の小型化や、形成時間の短縮の観点により、下地層22の膜厚は10μm以下とすることが好ましい。
また、下地層22の結晶性を良くするために、下地層22には不純物をドーピングしないことが望ましい。
<第二工程>
第二工程はさらに、第二MOCVD装置(第二有機金属化学気相成長装置)において、下地層22上に下地層22の再成長層22aを形成する工程と、n型半導体層12を形成する工程と、発光層13を形成する工程と、p型半導体層14を形成する工程と、から構成されている。以下それぞれについて詳細を説明する。
(再成長層22a形成工程)
まず、下地層22までの各層の形成された基板11を第二MOCVD装置の成長室内に設置する。次いで、MOCVD法によって下地層22上に、下地層22の再成長層22aを形成する。このように、下地層22上に再成長層22aを形成することにより、下地層22の成長を中断し第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出して、その後第二有機金属化学気相成長装置の成長室内で下地層22の成長を再開することによる、下地層22の結晶性への影響を少なくすることができる。また、再成長層22aを形成することにより、下地層22(再成長層22a)表面の平坦性を向上させることができる。そのため、再成長層22a上に結晶性の高いnコンタクト層12aを形成することが可能となり、半導体発光素子の出力を向上させる効果がより顕著となる。
また、本実施形態においては、再成長層22aを形成する前に、下地層22までの各層の形成された基板11に、窒素とアンモニアを含む雰囲気中で500℃〜1000℃の熱処理(サーマルクリーニング)を行うことが好ましい。熱処理の雰囲気は、窒素とアンモニアを含む雰囲気に代えて、例えば、窒素のみの雰囲気としてもよい。なお、水素のみの雰囲気では再成長層22aが分解されて結晶性の悪化を招くため好ましくない。また、このときの第二MOCVD装置の成長室内の圧力は15〜100kPaとすることが好ましい。
このような条件で熱処理を行うことにより、下地層22までの各層の形成された基板11が第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出されることにより表面が汚染されていたとしても、再成長層22aを形成する前に汚染物質を除去することができる。これにより、再成長層22aの結晶性を向上させることができる。そのため、再成長層22a上に形成されるnコンタクト層12aの結晶性がより一層良好なものとなる。
なお、このような条件で熱処理を行わず、下地層22表面が汚染されたままである場合、再成長層22a上に形成されるnコンタクト層12aの結晶性が低下する。そのため、逆方向電流(IR)が低くならず、静電気放電(ESD)耐圧が不足し、半導体発光素子1の信頼性が低下する。
また、下地層22形成工程における下地層22の成長条件と、本工程における再成長層22aの成長条件は同一とすることが好ましい。すなわち、再成長層22aを成長させる際の基板温度は700℃〜1200℃とすることが好ましい。再成長層22a形成の際の基板温度をこの範囲内とすることにより、結晶性の高い再成長層22aを形成することができる。
また、再成長層22aは、0.2μm〜5μmの膜厚で形成することが好ましい。再成長層22aをこの範囲内の膜厚で形成することにより、下地層22の成長を中断し第一有機金属化学気相成長装置の成長室内から取り出して、その後第二有機金属化学気相成長装置の成長室内で下地層22の成長を再開することによる、下地層22の結晶性への影響を少なくすることができる。そのため、半導体発光素子の出力を向上させる効果がより顕著となる。
(nコンタクト層12a積層工程)
次いで前記下地層22を有する基板上に、nコンタクト層12aを積層する。
nコンタクト層12aを成長させる際には、水素雰囲気で、基板11の温度を1000℃〜1200℃の範囲とすることが好ましい。
また、nコンタクト層12aを成長させる原料としては、トリメチルガリウム(TMG)などのIII族金属の有機金属原料とアンモニア(NH)などの窒素原料とを用い、熱分解によりバッファ層上にIII族窒化物半導体層を堆積させる。MOCVD装置の成長室内の圧力は15〜80kPaとすることが好ましい。
(nクラッド層12b形成工程)
次いで、nコンタクト層12a上にnクラッド層12bを形成する。なお、下地層の再成長層22aを形成しない場合は、nコンタクト層12aを形成する前に、熱処理(サーマルクリーニング)を行うことが好ましい。また、超格子構造のnクラッド層12bを形成する工程では、膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなるn側第一層と、n側第一層と組成が異なる膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなるn側第二層とを交互に20層〜80層繰返し積層する工程とすることができる。n側第一層および/またはn側第二層は、Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体からなるものであることが好ましい。
(発光層13形成工程)
次いで、多重量子井戸構造の発光層13を形成する。まず、井戸層13bと障壁層13aとを交互に繰返し積層する。このとき、n型半導体層12側及びp型半導体層14側に障壁層13aが配されるように積層する。
井戸層13bおよび障壁層13aの組成や膜厚は、所定の発光波長になるように適宜設定することができる。また、発光層13の成長させる際の基板温度は600〜900℃とすることができ、キャリアガスとしては窒素ガスを用いる。
(p型半導体層14形成工程)
次いで、p型半導体層14を形成する。p型半導体層14の形成は、発光層13上にpクラッド層14aと、pコンタクト層14bとを順次積層すればよい。なお、pクラッド層14aを、超格子構造を含む層とする場合には、膜厚100オングストローム以下のIII族窒化物半導体からなるp側第一層と、p側第一層と組成が異なる膜厚100オングストローム以下III族窒化物半導体からなるp側第二層とを交互に繰返し積層すればよい。
その後、積層半導体層20のp型半導体層14上に透光性電極15を積層し、例えば一般に知られたフォトリソグラフィーの手法によって所定の領域以外の透光性電極15を除去する。
続いて、例えばフォトリソグラフィーの手法によりパターニングして、所定の領域の積層半導体層20の一部をエッチングしてnコンタクト層12aの第一n型半導体層12cの一部を露出させ、nコンタクト層12aの露出面20aにn型電極17を形成する。
その後、透光性電極15の上にp型ボンディングパッド電極16を形成する。
以上のようにして、図1に示す半導体発光素子1が製造される。
本発明の半導体発光素子の製造方法によれば、下地層22の再成長層22aとn型半導体層12を第一有機金属化学気相成長装置とは別の成長室内で形成することにより、n型半導体層12形成の際に用いた不純物が下地層22に混入する恐れがない。そのため、下地層22への不純物混入、および不純物混入による下地層22の結晶性低下を防ぐことができる。したがって、本発明の半導体発光素子の製造方法によれば、結晶性の高い下地層22を形成することができ、それにより、下地層22上に結晶性の高いn型半導体層12、発光層13およびp型半導体層14を形成することができる。これにより、半導体発光素子の発光出力や信頼性を向上させることが可能となる。
<ランプ3>
本実施形態のランプ3は、本発明の半導体発光素子1を備えるものであり、上記の半導体発光素子1と蛍光体とを組み合わせてなるものである。本実施形態のランプ3は、当業者周知の手段によって当業者周知の構成とすることができる。例えば、本実施形態のランプ3においては、半導体発光素子1と蛍光体と組み合わせることによって発光色を変える技術を何ら制限されることなく採用できる。
図3は、図1に示した半導体発光素子1を備えるランプの一例を示した断面模式図である。図3に示すランプ3は、砲弾型のものであり、図1に示す半導体発光素子1が用いられている。図3に示すように、半導体発光素子1のp型ボンディングパッド電極16がワイヤー33で2本のフレーム31、32の内の一方(図3ではフレーム31)に接続され、半導体発光素子1のn型電極17(ボンディングパッド)がワイヤー34で他方のフレーム32に接続されることにより、半導体発光素子1が実装されている。また、半導体発光素子1の周辺は、透明な樹脂からなるモールド35で封止されている。
本実施形態のランプ3は、上記の半導体発光素子1が用いられてなるものであるので、高い発光出力が得られるものとなる。
また、本実施形態のランプ3を組み込んだバックライト、携帯電話、ディスプレイ、各種パネル類、コンピュータ、ゲーム機、照明などの電子機器や、それらの電子機器を組み込んだ自動車などの機械装置は、高い発光出力が得られる半導体発光素子1を備えたものとなる。特に、バックライト、携帯電話、ディスプレイ、ゲーム機、照明などのバッテリ駆動させる電子機器においては、高い発光出力が得られる半導体発光素子1を具備した優れた製品を提供することができるため、好ましい。
以下に、本発明の半導体発光素子の製造方法を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示す方法により、図1に示す半導体発光素子1を製造した。
実施例1の半導体発光素子1では、第一MOCVD炉の成長室内において、AlNからなるバッファ層21を予め形成したサファイア基板11上に、厚さ6μmのアンドープGaNからなる下地層22を形成した。このとき、下地層22の形成の際の基板温度は1100℃とした。なお、バッファ層21付きサファイア基板11は、国際公開番号WO/2009/154215号公報に記載の方法に準じて、サファイア基板の一面に湾曲したお椀状(半球状)の凸部を設け、その加工基板上にスパッタ法によりAlNからなるバッファ層21を形成したものである。
次に、下地層22まで形成された基板を第一MOCVD炉から一旦取り出して、第二MOCVD炉の成長室内に移した。次いで、下地層22までの各層の形成された基板11を、窒素とアンモニアを含む雰囲気中で1000℃の熱処理(サーマルクリーニング)を行った。また、このときの第二MOCVD装置の成長室内の圧力は1000kPaとした。
その後、下地層22上に厚さ2μmのSiドープn型GaNからなるnコンタクト層12aを形成した。nコンタクト層12aのSi不純物濃度は、5×1018/cm程度とした。また、nコンタクト層12a形成の際の基板温度は1080℃、成長室内の圧力は40kPaとした。
次に、nコンタクト層12a上に、厚さ80nmの超格子構造からなるnクラッド層12bを形成した。さらに、nクラッド層12b上に障壁層13aおよび井戸層13bを5回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層13を形成した。
その後、発光層13上に厚さ20nmのMgドープ単層Al0.07Ga0.93Nからなるpクラッド層14a、厚さ170nmのMgドープp型GaNからなるpコンタクト層14bを順に積層した。pコンタクト層14bはpコンタクト下層と、pコンタクト上層とが積層してなり、pコンタクト下層にMgが5×1019/cmの濃度で含有され、pコンタクト上層にMgが2×1020/cm程度の濃度とした。次いで、pコンタクト層14b上に、厚さ200nmのITOからなる透光性電極15を一般に知られたフォトリソグラフィの手法により形成した。
次に、フォトリソグラフィの手法を用いてエッチングを施し、所望の領域にnコンタクト層12aの露出面20aを形成し、その上にTi/Auの二層構造のn型電極17を形成した。
また、透光性電極15の上に、200nmのAlからなる金属反射層と80nmのTiからなるバリア層と1100nmのAuからなるボンディング層とからなる3層構造のp型ボンディングパッド構造16を、フォトリソグラフィの手法を用いて形成した。
以上のようにして、実施例1の半導体発光素子1を得た。
このようにして得られた実施例1の半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.1V、発光出力Po=22mW、逆方向電流IR(@20V)=0.5μAであった。
(実施例2)
実施例1の熱処理(サーマルクリーニング)の際の基板温度を500℃、第二MOCVD装置の成長室内の圧力を500kPaとした以外は実施例1と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.1V、発光出力Po=22mW、逆方向電流IR(@20V)=0.5μAであった。
(実施例3)
実施例1の熱処理(サーマルクリーニング)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.2V、発光出力Po=20mW、逆方向電流IR(@20V)=1.0μAであった。
(実施例4)
実施例1の熱処理(サーマルクリーニング)の際の基板温度を950℃、第二MOCVD装置の成長室内の圧力を95kPaとした。そののち、下地層22上に再成長層22aを形成した。このとき、再成長層22aは以下に示す成長条件で成長させた。
「再成長層22aの成長条件」
下地層22上に膜厚0.2μmの再成長層22aを形成した。このとき、基板温度は1200℃とした。
その後、再成長層22a上に実施例1と同じ条件でnコンタクト層12a、nクラッド層12b、発光層13、pクラッド層14aおよびpコンタクト層14bを順次積層した後に透光性電極15、透光性電極15、n型電極17を順次積層して図1に示す半導体発光素子1を得た。
このようにして得られた実施例1の半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.1V、発光出力Po=23mW、逆方向電流IR(@20V)=0.2μAであった。
(実施例5)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を1100℃とし、再成長層22aを膜厚3.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=2.9V、発光出力Po=23mW、逆方向電流IR(@20V)=0.3μAであった。
(実施例6)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を1000℃とし、再成長層22aを膜厚5.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=2.7V、発光出力Po=22mW、逆方向電流IR(@20V)=0.5μAであった。
(実施例7)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を700℃とし、再成長層22aを膜厚3.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.0V、発光出力Po=21mW、逆方向電流IR(@20V)=0.3μAであった。
(実施例8)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を1000℃とし、再成長層22aを膜厚3.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=2.9V、発光出力Po=23mW、逆方向電流IR(@20V)=0.3μAであった。
(実施例9)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を1200℃とし、再成長層22aを膜厚3.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=2.9V、発光出力Po=22mW、逆方向電流IR(@20V)=0.3μAであった。
(比較例1)
半導体層20を第一MOCVD炉で一貫成長させて熱処理(サーマルクリーニング)を行わず、また、再成長層22aを形成しなかった以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.4V、発光出力Po=15mW、逆方向電流IR(@20V)=5.0μAであった。
(比較例2)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を1000℃とし、再成長層22aを膜厚0.1μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.2V、発光出力Po=17mW、逆方向電流IR(@20V)=1.0μAであった。
(比較例3)
実施例4の再成長層22a形成の際の基板温度を500℃とし、再成長層22aを膜厚3.0μmで形成した以外は実施例4と同様な操作を行い、半導体発光素子1を得た。得られた半導体発光素子1の特性は、順方向電圧Vf=3.4V、発光出力Po=18mW、逆方向電流IR(@20V)=2.0μAであった。
実施例1〜実施例9、比較例1〜比較例3の半導体発光素子の順方向電圧、発光出力(Po)、逆方向電流(IR)の結果を表1に示す。
なお、実施例及び比較例の半導体発光素子1についての順方向電圧Vfは、プローブ針による通電で電流印加値20mAにおける電圧を測定したものである。同じく、実施例及び比較例の半導体発光素子1についての発光出力(Po)は、それぞれTO−18缶パッケージに実装し、テスターによって印加電流20mAにおける発光出力を測定したものである。また、逆方向電流(IR)は、発光素子に対して端子を逆方向に20V印加した時の漏れ電流を測定した時の値である。
Figure 2012028495
表1に示すように、実施例1〜実施例9の半導体発光素子1はいずれも、逆方向電流(IR)が低く、また、比較的低い順方向電圧が得られた。また、いずれの半導体発光素子1も、発光出力(Po)が20mW以上となり、高輝度で低消費電力であった。また、再成長層22aを形成した実施例4〜実施例9の半導体発光素子1では特に高い効果が見られた。
一方、比較例1〜比較例3で得られた半導体発光素子1では、実施例1〜実施例9と比較して発光出力(Po)が低く、順方向電圧が比較的高く、かつ、漏れ電流(逆方向電流(IR)の値が大きかった。
以上により、実施例1〜実施例9で得られた半導体発光素子1は、下地層への不純物混入および不純物混入による下地層の結晶性低下が防止でき、そのために、下地層の上にそれぞれ結晶性の高い、第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層することができる。これにより製造された半導体発光素子の発光出力を向上させることが可能となった。また、本発明の方法により、下地層がそれまでに被った熱履歴等によるストレス(残留応力)が緩和され、第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層のそれぞれの結晶性向上をもたらした結果、効果的に発光出力を向上させることができた。また、比較例1〜比較例3の半導体発光素子1と比較して、漏れ電流が小さく高い発光出力が得られることが確認できた。
1…半導体発光素子、3…ランプ、12…n型半導体層、12a…nコンタクト層、12b…nクラッド層、13…発光層、14…p型半導体層、22…下地層、22a…再成長層

Claims (12)

  1. 第一有機金属化学気相成長装置において、基板上に下地層を形成する第一工程と、
    第二有機金属化学気相成長装置において、前記下地層上に第一n型半導体層、第二n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層する第二工程と、を具備してなることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記第二工程において、前記下地層上に前記下地層の再成長層を形成した後に、前記第一n型半導体層を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記再成長層を0.2μm〜5μmの膜厚で形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記再成長層を形成する際の基板温度を、700℃〜1200℃とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記再成長層を形成する前に、前記第二有機金属化学気相成長装置内において窒素とアンモニアを含む雰囲気中で、圧力15kPa〜100kPa、前記基板温度500℃〜1000℃の条件下で熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 下地層を設けた基板を準備し、次いで有機金属化学気相成長装置において、前記下地層上に、前記下地層の再成長層と第一n型半導体層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順次積層することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記再成長層を形成する前に、前記有機金属化学気相成長装置内において窒素とアンモニアを含む雰囲気中で、圧力15kPa〜100kPa、前記基板温度500℃〜1000℃の条件下で熱処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の半導体発光素子の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法を用いて製造された半導体発光素子。
  9. 基板上に下地層と前記下地層の再成長層と第一n型半導体層と第二n型半導体層と発光層とp型半導体層とが積層されてなる半導体発光素子。
  10. 請求項8または9に記載の半導体発光素子を備えることを特徴とするランプ。
  11. 請求項10に記載のランプが組み込まれていることを特徴とする電子機器。
  12. 請求項11に記載の電子機器が組み込まれていることを特徴とする機械装置。
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