JP2011171595A - 化合物半導体装置の製造方法及び化合物半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】工程増を最小限とした簡便な手法で、基板に反りを生ぜしめることなく、また基板上方の化合物半導体層の結晶性を損なうことなく確実な素子分離を実現し、信頼性の高い装置構成を得る。
【解決手段】SiC基板1上の素子分離領域に相当する部位にマスク2を形成し、マスク2を覆うようにSiC基板1上に緩衝層3を第1の温度で形成し、第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して緩衝層3のうちSiC基板1上の部位を結晶化し、緩衝層3の上方に化合物半導体層10を形成して、化合物半導体層10のマスク2の上方に相当する部位を素子分離領域とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、窒化物半導体等の化合物半導体層を備えた化合物半導体装置の製造方法及び化合物半導体装置に関する。
窒化物半導体装置は、高い飽和電子速度及びワイドバンドギャップ等の特徴を利用し、高耐圧及び高出力の半導体装置としての開発が活発に行われている。窒化物半導体デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。特に、GaNを電子走行層として、AlGaNを電子供給層として用いたAlGaN/GaN・HEMTが注目されている。AlGaN/GaN・HEMTでは、GaNとAlGaNとの格子定数差に起因した歪みがAlGaNに生じる。これにより発生したピエゾ分極及びAlGaNの自発分極によって、高濃度の2次元電子ガス(Two-Dimensional Electron Gas:2DEG)が得られる。そのため、高耐圧及び高出力が実現できる。AlGaN/GaN・HEMTは、電源装置及び高周波増幅器に用いる半導体装置として注目を集めている。
AlGaN/GaN・HEMT等の半導体装置を製造する際には、素子形成領域(活性領域)を画定して電気的に絶縁するプロセスが行われる。このプロセスは素子分離工程と呼ばれる。素子分離工程は、所定の素子分離法、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法、又は所定のイオン注入等により、基板の深さ方向に数十nm〜数百nm程度の深さの分離領域を設けることで行われる。
特開昭63−7672号公報 特開平1−191412号公報 特開昭63−6834号公報
上記の素子分離法では、何れもデバイス構造を形成するためのエピタキシャル薄膜成長を行った後に素子分離を行う。そのため、素子分離工程が煩雑であり、ドーパント又はエッチングガスの薄膜への浸透により活性領域にもダメージが及ぶことが懸念される。また、GaNのように化学的に安定な結晶に対しては、リソグラフィーにより素子分離を行うことは難しい。更に、いわゆる縦型構造のAlGaN/GaN・HEMTを想定した場合には、基板の深さ方向に数μm程度の素子分離領域を設ける必要があるため、素子分離が特に困難となる。
上記の問題の対処法として、Si系又はGaAs系の半導体装置では、エピタキシャル薄膜成長を行う前に、基板上に絶縁膜を形成することにより、素子分離を行う手法が従来から用いられている(特許文献1〜3を参照)。これらの手法では、絶縁膜のパターニングを施した基板上に選択エピタキシャル成長を行い、素子分離領域には高抵抗のアモルファスの層を、活性領域には単結晶の層をそれぞれ形成することで、素子分離を行う。
しかしながら、上記の手法を用いて基板上にGaN層を成長させる場合、GaNとの間における大きな格子不整合率に基づく歪みにより基板に大きな反りが生じたり、GaN層に多数のクラックが発生してGaNの結晶性が大きく損なわれるという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、工程増を最小限とした簡便な手法で、基板に反りを生ぜしめることなく、また基板上方の化合物半導体層の結晶性を損なうことなく確実な素子分離を実現し、信頼性の高い装置構成を得ることができる化合物半導体装置の製造方法及び化合物半導体装置を提供することを目的とする。
化合物半導体装置の製造方法の一態様は、基板上にマスクを形成する工程と、前記マスク及び前記基板を覆う非晶質の緩衝層を第1の温度で形成する工程と、前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理を行い、前記緩衝層のうち前記基板上の部位を結晶化する工程と、前記緩衝層の上方に化合物半導体層を形成する工程とを含む。
化合物半導体装置の一態様は、基板と、前記基板上の素子分離領域に相当する部位を覆うマスクと、前記マスクを覆うように前記基板上に形成された緩衝層と、前記緩衝層の上方に形成された化合物半導体層とを含み、前記緩衝層は、前記マスク上の部位が非晶質であり、前記基板上の部位が結晶化されており、前記化合物半導体層は、前記マスクの上方に相当する部位が素子分離領域とされる。
上記の諸態様によれば、工程増を最小限とした簡便な手法で、基板に反りを生ぜしめることなく、また基板上方の化合物半導体層の結晶性を損なうことなく確実な素子分離を実現し、信頼性の高い装置構成を得ることができる。
第1の実施形態による化合物半導体装置の概略構成を示す平面図である。 第1の実施形態による化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図2に引き続き、第1の実施形態による化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第1の実施形態による化合物半導体装置の概略構成を示す断面図である。 AlGaN/GaN・HEMTの分極機能を説明するための模式図である。 AlGaN/GaN・HEMTのバンドダイアグラムを示す特性図である。 第2の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。 第3の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
以下、諸実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、化合物半導体装置の構成について、その製造方法と共に説明する。化合物半導体装置として、いわゆる横型構造のAlGaN/GaN・HEMTを例示する。なお、以下の図面において、図示の便宜上、相対的に正確な大きさ及び厚みに示していない構成部材がある。
図1は、第1の実施形態による化合物半導体装置の概略構成を示す平面図である。図2及び図3は、第1の実施形態による化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。図2及び図3の各図は、図1の破線I−Iに沿った断面に対応している。
先ず、図2(a)に示すように、SiC基板1上にレジストパターン11を形成する。
詳細には、成長用基板として、例えば半絶縁性のSiC基板1を用意する。成長用基板としては、当該基板側への電流リークを防止するために高抵抗の基板を用いることが望ましい。いわゆる縦型構造のAlGaN/GaN・HEMTに適用する場合には、裏面に電極を形成する必要があるために導電性基板を用いる。SiC基板1上にレジストを塗付し、リソグラフィーによりレジストを加工して、SiC基板1の上方で活性領域に相当する部位のレジストを残し、レジストパターン11を形成する。
続いて、図2(b)に示すように、リフトオフ法によりマスク2を形成する。
詳細には、レジストパターン11上を含むSiC基板1上に例えば絶縁膜、ここではSiN膜をスパッタ法等により例えば膜厚100nm程度に形成する。絶縁膜の材料としては、SiNの代わりにSiO2、SiON、Al23等を用いても良い。
レジストパターン11をその上のSiNと共に剥離する。これにより、SiC基板1の上方で素子分離領域となる領域に相当する部位のみにSiN膜が残存し、マスク2が形成される。マスク2には、SiC基板1の上方で活性領域となる領域に相当する部位を露出する開口2aが形成される。
続いて、図2(c)に示すように、上層に形成される化合物半導体層のSiC基板1との緩衝層(バッファ層)3を形成する。
詳細には、マスク2上を覆うようにSiC基板1上に、例えば気相成長法、ここではMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法により、結晶成長装置を用いて、例えばAlNを成長し、バッファ層3を形成する。バッファ層3の材料としては、AlNの代わりに、GaN,AlN,InN又はこれらの混晶(AlGaN,InAlN,InAlGaN)等を用いても良い。
このとき、基板温度を500℃〜700℃程度の比較的低温でバッファ層3を形成する。当該基板温度を第1の温度とする。第1の温度が500℃程度より低温では十分にAlNを成長することができない。第1の温度が700℃程度より高温ではAlNを所期の非晶質(アモルファス)状態に形成することができない。従って、第1の温度を500℃〜700℃程度に設定することにより、全体的にアモルファス状態で所期の膜厚のAlNを成長することができる。本実施形態では、第1の温度を例えば600℃程度としてバッファ層3を形成する。
また、バッファ層3の膜厚は5nm〜150nm程度とする。AlNの膜厚が5nmよりも薄いと、素子形成時に基板1に漏れ出す電流を阻止できなくなる。AlNの膜厚が150nmより厚いと、後続する熱処理工程において、全膜厚を結晶化することが困難になる。従って、AlNの膜厚を5nm〜150nm程度に設定することにより、素子漏れ電流が小さく、且つAlNを後続の熱処理で結晶化できる。本実施形態では、例えば膜厚50nm程度にバッファ層3を形成する。
続いて、図2(d)に示すように、基板温度を第1の温度よりも高い第2の温度として熱処理する。
詳細には、バッファ層3の形成に引き続き、結晶成長装置内を例えばH2の雰囲気として基板温度を昇温し、第1の温度よりも高い第2の温度、例えば1100℃で20分間程度、熱処理を行う。これにより、バッファ層3は、SiC基板1上の部位(マスク2の開口から露出するSiC基板1の露出面と接する部位)では結晶化される。これに対して、バッファ層3のマスク2上の部位(マスク2と接する部位、図示の例ではマスク2の上面及び側面)では、アモルファス状態が維持される。バッファ層3のアモルファス状態の部位をアモルファス領域3a、結晶化状態の部位を結晶化領域3bとする。図2(d)では、アモルファス領域3aと結晶化領域3bとの境界を破線で示す。バッファ層3は、その成長時の第1の温度よりも高い第2の温度で熱処理を行うことにより、その直下の層の結晶性及び表面状態を反映して部分的に結晶化する。即ちバッファ層3は、SiC基板1の表面に接する部位では単結晶化するのに対し、マスク2と接する部位では熱処理による単結晶化が生じないため、アモルファス状態のまま変化しない。
続いて、図3(a)に示すように、バッファ層3上に電子走行層4及び電子供給層5を順次形成する。AlGaN/GaN・HEMTでは、電子走行層4の電子供給層5との界面近傍に2次元電子ガス(2DEG)が生成される。
電子走行層4がインテンショナリーアンドープGaN(i−GaN)層、電子供給層5がn−AlGaN層である。なお、電子走行層4と電子供給層5との間に中間層としてインテンショナリーアンドープAlGaN(i−AlGaN)層を、電子供給層5上にキャップ層としてn−GaN層を形成するようにしても良い。
図3(a)において、詳細には、上記の熱処理に引き続いて結晶成長装置を用い、MOVPE法により、以下の各化合物半導体層を成長する。
バッファ層3上に、i−GaN及びn−AlGaNを順次堆積し、電子走行層4及び電子供給層5を積層形成する。ここで、電子走行層4は膜厚1μm程度、電子供給層5は膜厚20nm程度で例えばAl比率0.2に形成する。いわゆる縦型構造のAlGaN/GaN・HEMTを作製する際には、耐圧を確保するために電子走行層を3μm程度の厚みに形成する必要がある。電子供給層5のAl比率は、電子走行層4のGaNとの格子不整合による結晶性の劣化を防止するため、0.3(30%)以下とする。
上記のi−GaN及びn−AlGaNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルアルミニウムガス、トリメチルガリウムガス、及びアンモニアガスの混合ガスを用いる。成長する化合物半導体層に応じて、Al源であるトリメチルアルミニウムガス、Ga源であるトリメチルガリウムガスの供給の有無及び流量を適宜設定する。共通原料であるアンモニアガスの流量は、100ccm〜10LM程度とする。また、成長圧力は50Torr〜300Torr程度、成長温度は上記の熱処理の第2の温度から降温した所定温度、例えば1000℃程度とする。n−AlGaNを成長する際には、n型不純物として例えばSiを含む例えばSiH4ガスを所定の流量で原料ガスに添加し、AlGaNにSiをドーピングする。Siのドーピング濃度は、1×1018/cm3程度〜1×1020/cm3程度、例えば1×1018/cm3程度とする。
本実施形態では、SiC基板1上にマスク2を覆うようにバッファ層3を形成し、その直上に化合物半導体層10として電子走行層4及び電子供給層5を積層形成する。後述するように、化合物半導体層10は、バッファ層3のアモルファス領域3a上に相当する部位が素子分離領域10aとなり、バッファ層3の結晶化領域3b上に相当する部位が活性領域10bとして画定される。アモルファス領域10aは、電子走行層4のアモルファス領域4aと電子供給層5のアモルファス領域5aとからなる。結晶化領域10bは、電子走行層4の結晶化領域4bと電子供給層5の結晶化領域5bとからなる。図3(a)〜(c)及び図4では、アモルファス領域10aと結晶化領域10bとの境界を破線で示す。
続いて、図3(b)に示すように、リフトオフ法により、ソース電極6及びドレイン電極7を形成する。
詳細には、先ず、電子供給層5上にレジストを塗付し、リソグラフィーによりレジストを加工して、ソース電極の形成部位及びドレイン電極の形成部位に開口を有するレジストマスクを形成する。電極材料として例えばTi/Alを用い、蒸着法等により、各開口を埋め込むようにレジストマスク上にTi/Alを堆積する。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積するTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において600℃程度で熱処理し、オーミックコンタクトを確立する。以上により、電子供給層5上には、ソース電極6及びドレイン電極7が形成される。
続いて、図1及び図3(c)に示すように、リフトオフ法により、ゲート電極8を形成する。
詳細には、先ず、電子供給層5上にレジストを塗付し、リソグラフィーによりレジストを加工して、ゲート電極の形成部位に開口を有するレジストマスクを形成する。電極材料として例えばNi/Auを用い、蒸着法等により、開口を埋め込むようにレジストマスク上にNi/Auを堆積する。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積するNi/Auを除去する。以上により、電子供給層5上には、ソース電極6とドレイン電極7との間にゲート電極8が形成される。
しかる後、保護膜としてSiN等のパッシベーション膜の形成、ソース電極6、ドレイン電極7、及びゲート電極8と接続される配線の形成等の諸工程を経る。これにより、本実施形態のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
以下、本実施形態において素子分離領域が形成されて活性領域が画定されるメカニズムについて説明する。
図5に示すように、電子走行層4のGaNは、c軸に平行な[0001]方向に極性を持ち(ウルツ鉱型)、自発分極Pspを有している。更に、電子走行層4上に電子供給層5を積層形成し、AlGaN/GaNのヘテロ構造を形成すると、電子供給層5のAlGaNに電子供給層5のGaNとの格子歪に基づくピエゾ分極Ppが誘起される。これにより、図6(a)に示すように、電子走行層4の電子供給層5との界面には高濃度の2DEGが生じる。
本実施形態では、図1及び図4(図3(c)に対応する)に示すように、化合物半導体層10は、バッファ層3の直上に形成される。バッファ層3上に電子走行層4及び電子供給層5を逐次エピタキシャル成長させた場合、化合物半導体層10は、バッファ層3のアモルファス領域3a及び結晶化領域3bを反映して、同様にアモルファス領域10a及び結晶化領域10bとされる。
化合物半導体層10の結晶化領域10bにおける、結晶化領域4bの結晶化領域5bとの界面には、図6(b)に示すように、自発分極及びピエゾ分極により高濃度の2DEGが誘起される。これに対して、化合物半導体層10のアモルファス領域10aにおける、アモルファス領域4aのアモルファス領域5aとの界面では、図6(c)に示すように、分極効果の消失及びバンドギャップの増大により2DEGの発生が抑制される。その結果、化合物半導体層10では、バッファ層3のアモルファス領域3a上に相当する部位が素子分離領域10aとなって素子分離が実現し、バッファ層3の結晶化領域3b上に相当する部位が活性領域10bとして画定される。
本実施形態では、ピタキシャル薄膜成長時において、SiC基板1上にマスク2をパターン形成してバッファ層3を形成するのみで素子分離が可能となる。そのため、製造プロセスが簡便である上、エピタキシャル成長における化合物半導体層10へのダメージが大きく低減される。また、化合物半導体層10のアモルファス領域では、基板と単結晶層との格子不整合に起因して発生するストレスが大幅に緩和されるため、GaNのような基板との格子不整合率の高いヘテロエピタキシャル薄膜等で問題となる基板の反りの発生が低減する。
本実施形態の手法によれば、基板の深さ方向に対する素子分離が容易に実現される。そのため、横型構造のAlGaN/GaN・HEMTのみならず、ドライエッチング等による素子分離が困難な縦型構造のAlGaN/GaN・HEMTに適用しても有効である。
以上説明したように、本実施形態によれば、工程増を最小限とした簡便な手法で、SiC基板1に反りを生ぜしめることなく、またSiC基板の上方の化合物半導体層10の結晶性を損なうことなく確実な素子分離を実現し、信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTを備えた電源装置を開示する。
図7は、第2の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による電源装置は、高圧の一次側回路21及び低圧の二次側回路22と、一次側回路21と二次側回路22との間に配設されるトランス23とを備えて構成される。
一次側回路21は、交流電源24と、いわゆるブリッジ整流回路25と、複数(ここでは4つ)のスイッチング素子26a,26b,26c,26dとを備えて構成される。また、ブリッジ整流回路25は、スイッチング素子26eを有している。
二次側回路22は、複数(ここでは3つ)のスイッチング素子27a,27b,27cを備えて構成される。
本実施形態では、一次側回路21のスイッチング素子26a,26b,26c,26d,26eが、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTとされている。一方、二次側回路22のスイッチング素子27a,27b,27cは、シリコンを用いた通常のMIS・FETとされている。
本実施形態では、工程増を最小限とした簡便な手法で、基板に反りを生ぜしめることなく、また基板上方の化合物半導体層の結晶性を損なうことなく確実な素子分離が実現されたAlGaN/GaN・HEMTを高圧回路に適用する。これにより、信頼性の高い大電力の電源回路が実現する。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTを備えた高周波増幅器を開示する。
図8は、第3の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による高周波増幅器は、例えば携帯電話の基地局用パワーアンプに適用されるものである。この高周波増幅器は、ディジタル・プレディストーション回路31と、ミキサー32a,32bと、パワーアンプ33とを備えて構成される。
ディジタル・プレディストーション回路31は、入力信号の非線形歪みを補償するものである。ミキサー32aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号をミキシングするものである。パワーアンプ33は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅するものであり、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTを有している。なお図8では、例えばスイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー32bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路31に送出できる構成とされている。
本実施形態では、工程増を最小限とした簡便な手法で、基板に反りを生ぜしめることなく、また基板上方の化合物半導体層の結晶性を損なうことなく確実な素子分離が実現されたAlGaN/GaN・HEMTを高周波増幅器に適用する。これにより、信頼性の高い高耐圧の高周波増幅器が実現する。
1 SiC基板
2 マスク
2a 開口
3 バッファ層
3a,4a,5a アモルファス領域
3b,4b,5b 結晶化領域
4 電子走行層
5 電子供給層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
8 ゲート電極
10 化合物半導体層
10a 素子分離領域
10b 活性領域
11 レジストパターン
21 一次側回路
22 二次側回路
23 トランス
24 交流電源
25 ブリッジ整流回路
26a,26b,26c,26d,26e,27a,27b,27c スイッチング素子
31 ディジタル・プレディストーション回路
32a,32b ミキサー
33 パワーアンプ

Claims (7)

  1. 基板上にマスクを形成する工程と、
    前記マスク及び前記基板を覆う非晶質の緩衝層を第1の温度で形成する工程と、
    前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理を行い、前記緩衝層のうち前記基板上の部位を結晶化する工程と、
    前記緩衝層の上方に化合物半導体層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  2. 前記化合物半導体層は、前記マスクの上方に相当する部位が素子分離領域となることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  3. 前記緩衝層は、GaN,AlN,InN,AlGaN,InAlN,InAlGaNから選ばれた1種の材料で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  4. 前記マスクは、SiN,SiO2,SiON,Al23から選ばれた1種の材料で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  5. 基板と、
    前記基板上の素子分離領域に相当する部位を覆うマスクと、
    前記マスクを覆うように前記基板上に形成された緩衝層と、
    前記緩衝層の上方に形成された化合物半導体層と
    を含み、
    前記緩衝層は、前記マスク上の部位が非晶質であり、前記基板上の部位が結晶化されており、
    前記化合物半導体層は、前記マスクの上方に相当する部位が素子分離領域とされることを特徴とする化合物半導体装置。
  6. 変圧器と、前記変圧器を挟んで高圧回路及び低圧回路とを備え、
    前記高圧回路はトランジスタを有しており、
    前記トランジスタは、
    基板と、
    前記基板上の素子分離領域に相当する部位を覆うマスクと、
    前記マスクを覆うように前記基板上に形成された緩衝層と、
    前記緩衝層の上方に形成された化合物半導体層と
    を含み、
    前記緩衝層は、前記マスク上の部位が非晶質であり、前記基板上の部位が結晶化されており、
    前記化合物半導体層は、前記マスクの上方に相当する部位が素子分離領域とされることを特徴とする電源回路。
  7. 入力した高周波電圧を増幅して出力する高周波増幅器であって、
    トランジスタを有しており、
    前記トランジスタは、
    基板と、
    前記基板上の素子分離領域に相当する部位を覆うマスクと、
    前記マスクを覆うように前記基板上に形成された緩衝層と、
    前記緩衝層の上方に形成された化合物半導体層と
    を含み、
    前記緩衝層は、前記マスク上の部位が非晶質であり、前記基板上の部位が結晶化されており、
    前記化合物半導体層は、前記マスクの上方に相当する部位が素子分離領域とされることを特徴とする高周波増幅器。
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