JP2011167207A - H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法 - Google Patents

H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011167207A
JP2011167207A JP2011125507A JP2011125507A JP2011167207A JP 2011167207 A JP2011167207 A JP 2011167207A JP 2011125507 A JP2011125507 A JP 2011125507A JP 2011125507 A JP2011125507 A JP 2011125507A JP 2011167207 A JP2011167207 A JP 2011167207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base sequence
seq
avian influenza
influenza virus
primer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011125507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5337944B2 (ja
Inventor
Harumi Minekawa
晴美 峰川
Tsugunobu Notomi
継宣 納富
Toshihiro Yonekawa
俊広 米川
Norihiro Tomita
憲弘 富田
Yoko Kuzuhara
陽子 葛原
Takahito Odagiri
孝人 小田切
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eiken Chemical Co Ltd
National Institute of Infectious Diseases
Original Assignee
Eiken Chemical Co Ltd
National Institute of Infectious Diseases
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eiken Chemical Co Ltd, National Institute of Infectious Diseases filed Critical Eiken Chemical Co Ltd
Priority to JP2011125507A priority Critical patent/JP5337944B2/ja
Publication of JP2011167207A publication Critical patent/JP2011167207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5337944B2 publication Critical patent/JP5337944B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/70Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving virus or bacteriophage
    • C12Q1/701Specific hybridization probes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法の提供。
【解決手段】以下の塩基配列(a)及び(b)から成るインナープライマーセット、並びに、以下の塩基配列(c)及び(d)から成るアウタープライマーセット、を備えることを特徴とするオリゴヌクレオチドプライマーセット。
(a)5’−(配列番号49の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号50の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号52の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号53の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(c)配列番号51の塩基配列。
(d)配列番号57の塩基配列。
【選択図】なし

Description

本発明は、H7型トリインフルエンザウイルスの検出法方法に関し、さらに詳しくは、H7型トリインフルエンザウイルスを検出するためのオリゴヌクレオチドプライマー、当該プライマーを用いたH7型トリインフルエンザウイルスの検出方法、インフルエンザの診断方法及びインフルエンザを診断するためのキットに関するものである。
インフルエンザは流行性のウイルス性呼吸器感染症であり、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層が罹患し、しばしば致命的である。現在、トリに感染して問題となっているH5型トリインフルエンザウイルスは、本来ならばヒトに感染しないものである。しかし、1997年に香港でヒトへの感染が確認され、18名の患者のうち6名が死亡するまでの流行となった。それ以降のヒトへの感染は幸い確認されていなかったが、2004年に入ってから、タイやベトナムでヒトへの感染が確認されており、タイでは8名、ベトナムでは16名の死亡者が出ている。
高病原性のトリインフルエンザウイルスは、H5型のほかにH7型が存在し、H7型は、その配列によって、ユーラシア型とアメリカ型に大きく2分される。2003年にオランダで流行した際には死亡者が1名報告されており、アメリカでも2003年から2004年にかけてH7型トリインフルエンザウイルスの流行が報告されている。
現在、トリインフルエンザウイルスの検出には、ヒトのA型インフルエンザウイルス迅速診断キットが用いられている。しかし、どの亜型のウイルスに感染したかの同定には、分離されたウイルスの抗原解析や遺伝子検査などのさらに詳しい解析を必要としていた。
確実な結果が得られるウイルス分離培養による診断は、数日を要するために迅速な診断を行うことができない。ウイルス分離と比較して迅速な診断が可能な方法がいくつかあるが、その中でもRT−PCR法は、他の方法と比較して検出感度が高いとされている。しかし、現在公開されているRT−PCR法では、ウイルスの感染価と比較して高い感度でウイルスを検出することができないとの報告があり、RT−PCR法による検査で陰性となってもトリインフルエンザウイルスへの感染が否定されるわけではない。
そこで、迅速かつ高感度にH5型及びH7型トリインフルエンザウイルスを検出できる検査法が望まれていた。
欧州特許出願公開第1310565号明細書 公表2004−509648号公報
Lau LT., et al., Biochem.Biophys. Res. Commun., vol. 313, p.336-342 (2004) Shang S., et al., Biochem.Biophys. Res. Commun., vol. 302, p.377-383 (2003) Collins RA., et al., Biochem.Biophys. Res. Commun., vol. 300, p.507-515 (2003) Lee MS., et al., J. Virol.Methods, vol. 97, p.13-22 (2001) Munch M., et al., Arch.Virol., vol. 146, p.87-97 (2001)
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、H5型又はH7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列とハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを作製し、LAMP(loop-mediated isothermal amplification)法によりH5型又はH7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅することで、H5型又はH7型トリインフルエンザウイルスを高感度に検出できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(8)を提供する。
(1) 配列番号1で示されるH5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列の、693番〜959番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(2) 以下の(a)〜(c)より選ばれたオリゴヌクレオチドを含む、(1)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)配列番号2〜7で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含むオリゴヌクレオチド。
(b)前記(a)に記載のオリゴヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド。
(c)前記(a)又は(b)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を含み、プライマー機能を有するオリゴヌクレオチド。
(3) H5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの標的核酸上の3’末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5’末端側からB3、B2、B1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてB3c、B2c、B1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(1)〜(2)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のB2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のB1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のB3領域を有する塩基配列。
(4) H5型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5’末端から3’末端に向かい以下の(a)〜(b)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(1)〜(3)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)5’−(配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号3の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号5の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(5) (1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(6) H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(5)記載のH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(7) (1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてH5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H5型トリインフルエンザウイルス感染の有無を診断することを特徴とするインフルエンザの診断方法。
(8) インフルエンザを診断するための、(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明は、また、以下の(9)〜(16)を提供する。
(9) 配列番号1で示されるH5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列の、19番〜220番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(10) 以下の(a)〜(c)より選ばれたオリゴヌクレオチドを含む、(9)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)配列番号13〜18で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含むオリゴヌクレオチド。
(b)前記(a)に記載のオリゴヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド。
(c)前記(a)又は(b)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を含み、プライマー機能を有するオリゴヌクレオチド。
(11) H5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの標的核酸上の3’末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5’末端側からB3、B2、B1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてB3c、B2c、B1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(9)〜(10)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のB2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のB1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のB3領域を有する塩基配列。
(12) H5型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5’末端から3’末端に向かい以下の(a)〜(b)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(9)〜(11)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)5’−(配列番号13の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号14の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号16の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号17の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(13) (9)〜(12)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(14) H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(13)記載のH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(15) (9)〜(12)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてH5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H5型トリインフルエンザウイルス感染の有無を診断することを特徴とするインフルエンザの診断方法。
(16) インフルエンザを診断するための、(9)〜(12)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明は、また、以下の(17)〜(24)を提供する。
(17) 配列番号1で示されるH5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列の、114番〜333番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(18) 以下の(a)〜(c)より選ばれたオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする(17)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)配列番号24〜29で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含むオリゴヌクレオチド。
(b)前記(a)に記載のオリゴヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド。
(c)前記(a)又は(b)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を含み、プライマー機能を有するオリゴヌクレオチド。
(19) H5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの標的核酸上の3’末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5’末端側からB3、B2、B1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてB3c、B2c、B1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(17)〜(18)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のB2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のB1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のB3領域を有する塩基配列。
(20) H5型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5’末端から3’末端に向かい以下の(a)〜(b)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(17)〜(19)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)5’−(配列番号24の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号25の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号27の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号28の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(21) (17)〜(20)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(22) H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(21)記載のH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(23) (17)〜(20)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてH5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H5型トリインフルエンザウイルス感染の有無を診断することを特徴とするインフルエンザの診断方法。
(24) インフルエンザを診断するための、(17)〜(20)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明は、また、以下の(25)〜(32)を提供する。
(25) 配列番号1で示されるH5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列の、874番〜1065番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(26) 以下の(a)〜(c)より選ばれたオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする(25)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)配列番号35〜40で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含むオリゴヌクレオチド。
(b)前記(a)に記載のオリゴヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド。
(c)前記(a)又は(b)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を含み、プライマー機能を有するオリゴヌクレオチド。
(27) H5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの標的核酸上の3’末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5’末端側からB3、B2、B1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてB3c、B2c、B1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(25)〜(26)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のB2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のB1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のB3領域を有する塩基配列。
(28) H5型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5’末端から3’末端に向かい以下の(a)〜(b)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(25)〜(27)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)5’−(配列番号35の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号36の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号38の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号39の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(29) (25)〜(28)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(30) H5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(29)記載のH5型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(31) (25)〜(28)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてH5型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H5型トリインフルエンザウイルス感染の有無を診断することを特徴とするインフルエンザの診断方法。
(32) インフルエンザを診断するための、(25)〜(28)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明は、さらに以下の(33)〜(40)を提供する。
(33) 配列番号48で示されるH7型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列の、1016番〜1225番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(34) 以下の(a)〜(c)より選ばれたオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする(33)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)配列番号49〜54で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含むオリゴヌクレオチド。
(b)前記(a)に記載のオリゴヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズしうるオリゴヌクレオチド。
(c)前記(a)又は(b)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を含み、プライマー機能を有するオリゴヌクレオチド。
(35) H7型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの標的核酸上の3’末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5’末端側からB3、B2、B1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてB3c、B2c、B1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(33)〜(34)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のB2領域を3’末端側に有し、5’末端側に標的核酸のB1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のB3領域を有する塩基配列。
(36) H7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5’末端から3’末端に向かい以下の(a)〜(b)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(33)〜(35)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)5’−(配列番号49の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号50の塩基配列)−3’。
(b)5’−(配列番号52の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号53の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
(37) (33)〜(36)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、H7型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするH7型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(38) H7型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(37)記載のH7型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
(39) (33)〜(36)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてH7型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H7型トリインフルエンザウイルス感染の有無を診断することを特徴とするインフルエンザの診断方法。
(40) インフルエンザを診断するための、(33)〜(36)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明によれば、H5型又はH7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列と選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを作製し、LAMP法によりH5型又はH7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を増幅することで、H5型又はH7型トリインフルエンザウイルスを高感度かつ迅速に検出することができる。
H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの特異性試験の結果を表すグラフである。(a),(b),(c)及び(d)は、それぞれ、プライマーセットA,B,C及びDを用いた場合の結果を表している。NCはネガティブコントロールを、H1はNew Caledoniaを、H3はPanamaを、PCはポジティブコントロール(H5型プラスミドDNA)を表す。 H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの感度試験の結果を表すグラフである。(a),(b),(c)及び(d)は、それぞれ、プライマーセットA,B,C及びDを用いた場合の結果を表している。10〜10は、RNA抽出物の希釈率を表す H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットで増幅した産物の電気泳動の結果を表す図である。レーン1は100bp ladder markerであり、レーン2はLAMP産物のサンプルであり、レーン3はLAMP産物をDdeIで処理したサンプルである。 H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの交差試験の結果を表すグラフである。B-sdはB/Shangdong/07/97を、B-shはB/Shanghai/361/2002を、AIV-H1等はトリインフルエンザウイルスH1等を、それぞれ表す。 H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの反応性確認試験の結果を表すグラフである。250、100、50はRNAの添加量(コピー/アッセイ)を表し、NCは陰性対照を表す。 H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットで増幅した産物の電気泳動の結果を表す図である。レーンMは100bp ladder markerであり、レーン1はLAMP産物のサンプルであり、レーン2はLAMP産物をPstIで処理したサンプルである。 H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの交差性試験の結果を表すグラフである。H1及びH3はヒトインフルエンザウイルスH1型及びH3型を表し、B-sdはB/Shangdong/07/97を表し、B-shはB/Shanghai/361/2002を表し、AIV-H1等はトリインフルエンザウイルスH1等を表し、PCは陽性対照を表し、NCは陰性対照を表す。 様々な株に対するH7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの反応性の結果を表すグラフである。(a)はA/Netherlands/219/2003を表し、(b)はA/Netherlands/33/2003を表す。10〜10は、RNA抽出物の希釈率を表す。 様々な株に対するH7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの反応性の結果を表すグラフである。(a)はA/mallard/Netherlands/12/00を表し、(b)はA/wigeon/Osaka/1/2001を表す。10〜10は、RNA抽出物の希釈率を表す。
本発明において使用される試料としては、インフルエンザウイルス感染が疑われる人間又は他の動物の生体由来の検体、例えば、喀痰、気管支肺胞洗浄液、鼻汁、鼻腔吸引液、鼻腔洗浄液、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、うがい液、唾液、血液、血清、血漿、髄液、尿、糞便、組織などが挙げられる。また、感染実験などに用いられた細胞やその培養液、あるいは生体由来の検体や培養細胞などから分離したウイルスを含む検体なども試料となりうる。これらの試料は分離、抽出、濃縮、精製などの前処理を行っても良い。
このような核酸の増幅は、納富らが開発した、PCR法で不可欠とされる温度制御が不要な新しい核酸増幅法:LAMP法と呼ばれるループ媒介等温増幅法(国際公開第00/28082号パンフレット)で達成される。この方法は、鋳型となるヌクレオチドに自身の3'末端をアニールさせて相補鎖合成の起点とするとともに、このとき形成されるループにアニールするプライマーを組み合わせることにより、等温での相補鎖合成反応を可能とした核酸増幅法である。また、LAMP法は、最低6つの領域を認識する4つのプライマーを使う特異性の高い核酸増幅法である。
LAMP法で使用されるオリゴヌクレオチドプライマーは、鋳型核酸の塩基配列の計6領域、すなわち3’末端側からF3c、F2c、F1cという領域と、5’末端側からB3、B2、B1という領域の塩基配列を認識する少なくとも4種類のプライマーであって、各々インナープライマーF及びBとアウタープライマーF及びBと呼ぶ。また、F1c、F2c、F3cの相補配列をそれぞれF1、F2、F3、またB1、B2、B3の相補鎖をB1c、B2c、B3cと呼ぶ。インナープライマーとは、標的塩基配列上の「ある特定のヌクレオチド配列領域」を認識し、かつ合成起点を与える塩基配列を3'末端に有し、同時にこのプライマーを起点とする核酸合成反応生成物の任意の領域に対して相補的な塩基配列を5’末端に有するオリゴヌクレオチドである。ここで、「F2より選ばれた塩基配列」及び「F1cより選ばれた塩基配列」を含むプライマーをインナープライマーF(以下、FIPと略す)、そして「B2より選ばれた塩基配列」と「B1cより選ばれた塩基配列」を含むプライマーをインナープライマーB(以下、BIPと略す)と呼ぶ。一方、アウタープライマーとは、標的塩基配列上の「インナープライマーが認識する領域よりも3’末端側に存在するある特定のヌクレオチド配列領域」を認識かつ合成起点を与える塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。ここで、「F3より選ばれた塩基配列」を含むプライマーをアウタープライマーF(以下、F3と略す)、「B3より選ばれた塩基配列」を含むプライマーをアウタープライマーB(以下、B3と略す)と呼ぶ。ここで、各プライマーにおけるFとは、標的塩基配列のセンス鎖と相補的に結合し、合成起点を提供するプライマー表示であり、一方Bとは、標的塩基配列のアンチセンス鎖と相補的に結合し、合成起点を提供するプライマー表示である。ここで、プライマーとして用いられるオリゴヌクレオチドの長さは、10塩基以上、好ましくは15塩基以上で、化学合成あるいは天然のどちらでも良く、各プライマーは単一のオリゴヌクレオチドであってもよく、複数のオリゴヌクレオチドの混合物であってもよい。
LAMP法においては、インナープライマーとアウタープライマーに加え、さらにこれとは別のプライマー、すなわちループプライマーを用いる事ができる。ループプライマー(Loop Primer)は、LAMP法による増幅生成物の同一鎖上に生じる相補的配列が互いにアニールしてループを形成するとき、該ループ内の配列に相補的な塩基配列をその3’末端に含むプライマー2種(二本鎖を構成する各々について1つずつ)をいう。このプライマーを用いると、核酸合成の起点が増加し、反応時間の短縮と検出感度の上昇が可能となる(国際公開第02/24902号パンフレット)。
オリゴヌクレオチドは、公知の方法により製造することができ、例えば化学的に合成することができる。あるいは、天然の核酸を制限酵素などによって切断し、所望の塩基配列で構成されるように改変し、あるいは連結することも可能である。具体的には、オリゴヌクレオチド合成装置等を用いて合成することができる。また、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加された塩基配列を有するオリゴヌクレオチドの合成法も、自体公知の製法を使用することができる。例えば、部位特異的変異導入法、遺伝子相同組換え法、プライマー伸長法又はPCR法を単独又は適宜組合せて、かかるオリゴヌクレオチドを合成することが可能である。
本明細書における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」としては、一般に知られたものを選択することができる。ストリンジェントな条件として、例えば、50%ホルムアミド、5×SSC(150mM NaCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、及び20μg/mlのDNAを含む溶液中、42℃で一晩ハイブリダイゼーションした後、室温で2×SSC・0.1%SDS中で一次洗浄し、次いで、約65℃において0.1×SSC・0.1%SDSで二次洗浄する、という条件があげられる。
インフルエンザウイルスはRNAウイルスである。LAMP法は鋳型がRNAの場合には、鋳型がDNAの場合の反応液に逆転写酵素を添加する事で、同様に核酸増幅反応を進めることができる(RT−LAMP法)。
本発明者らはH5型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を迅速に増幅できるLAMP法のプライマーの塩基配列とその組み合わせを鋭意研究した結果、H5型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンの塩基配列(配列番号1で示される塩基配列)から、プライマーセットとして次のA、B、C及びDの4組を選定した。なお、これらのプライマーの配列は、既に報告されている(例えば、特許文献2)、H5型トリインフルエンザウイルスの検出のためのNASBA(Nucleic Acid Sequence-Based Amplification)用のプライマーの配列とは全く異なる。
(プライマーセットA)
FIP19c:5'-ACCATATTCCAACTCACTTTTCATAATTTCATTGCTCCAGAATATGC-3' (配列番号8)
BIP5:5'-CAAACTCCAATGGGGGCATGGTGAGAGGGTGTAT-3' (配列番号9)
F3m6:5'-GGAGTTCTTCTGGACAA-3' (配列番号4)
B3m:5'-GTCGCAAGGACTAATCT-3' (配列番号10)
LF24:5'-GAGTCCCCTTTCTTGACAAT-3' (配列番号11)
LB1:5'-GATAAACTCTAGTATGCCA-3' (配列番号12)
(プライマーセットB)
FIP:5'-GGGCATGTGTAACAGTAACGTTAAACAACTCGACAGAGCA-3' (配列番号19)
BIP:5'-TGGAAAAGACACACAATGGGAACATCCAGCTACACTACAATC-3' (配列番号20)
F3:5'-CAGATTTGCATTGGTTACCA-3' (配列番号15)
B3:5'-CGTCACACATTGGGTTTC-3' (配列番号21)
LF:5'-TTCCATTATTGTGTCAACC-3' (配列番号22)
LB8:5'-CGATCTAGATGGAGTGAAGC-3' (配列番号23)
(プライマーセットC)
FIP:5'-CACATTGGGTTTCCGAGGAGATCTAGATGGAGTGAAGCC-3' (配列番号30)
BIP:5'-TTCATCAATGTGCCGGAATGGGTTGAAATCCCCTGGGTA-3' (配列番号31)
F3:5'-GGAAAAGACACACAATGGG-3' (配列番号26)
B3:5'-GCTCAATAGGTGTTTCAGTT-3' (配列番号32)
LF6:5'-CCAGCTACACTACAATCTCT-3' (配列番号33)
LB6:5'-TCCAGCCAATGACCTCTG-3' (配列番号34)
(プライマーセットD)
FIP:5'-TCGCAAGGACTAATCTGTTTGACATACACCCTCTCACCAT-3' (配列番号41)
BIP:5'-TACCCCTCAAAGAGAGAGAAGATCCTCCCTCTATAAAACCTG-3' (配列番号42)
F3:5'-TCTAGTATGCCATTCCACAA-3' (配列番号37)
B3:5'-ACCATCTACCATTCCCTG-3' (配列番号43)
LF8:5'-TCACATATTTGGGGCATTCC-3' (配列番号44)
LB8:5'-AGAGAGGACTATTTGGAGCT-3' (配列番号45)
さらに、本発明者らはH7型トリインフルエンザウイルスに特異的な塩基配列を迅速に増幅できるLAMP法のプライマーの塩基配列とその組み合わせを鋭意研究した結果、H7型トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニン塩基配列(配列番号48で示される塩基配列)から、以下のプライマーセットEを選定した。
(プライマーセットE)
22FIP:5'-ACCACCCATCAATCAAACCTTCTATTTGGTGCTATAGCGG-3' (配列番号55)
22BIP:5'-TTCAGGCATCAAAATGCACAAGCCTGTTATTTGATCAATTGCTG-3' (配列番号56)
22F3m:5'-TTCCCGAAATCCCAAA-3' (配列番号51)
22B3:5'-GGTTAGTTTTTTCTATAAGCCG-3' (配列番号57)
22−9LF:5'-CCCATCCATTTTCAATGAAAC-3' (配列番号58)
22−9LB:5'-ACTGCTGCAGATTACAAAAG-3' (配列番号59)
核酸合成で使用する酵素は、鎖置換活性を有する鋳型依存性核酸合成酵素であれば特に限定されない。このような酵素としては、Bst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)、Bca(exo-)DNAポリメラーゼ、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント等が挙げられ、好ましくはBstDNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)が挙げられる。
RT−LAMP法に用いる逆転写酵素としては、RNAを鋳型としてcDNAを合成する活性を有する酵素であれば特に限定されない。このような酵素としては、AMV、Cloned AMV、MMLVの逆転写酵素、SuperscriptII、ReverTraAce、Thermoscript等が挙げられ、好ましくは、AMV又はClonedAMV逆転写酵素が挙げられる。またBca DNAポリメラーゼのように、逆転写酵素活性とDNAポリメラーゼ活性の両活性を有する酵素を用いると、RT−LAMP反応を1つの酵素で行うことができる。
核酸合成で使用する酵素や逆転写酵素は、ウイルスや細菌などから精製されたものでも良く、遺伝子組み換え技術によって作製されたものでも良い。またこれらの酵素はフラグメント化やアミノ酸の置換などの改変をされたものでも良い。
LAMP反応後の核酸増幅産物の検出には公知の技術が適用できる。例えば、増幅された塩基配列を特異的に認識する標識オリゴヌクレオチドや蛍光性インターカレーター法(特開2001−242169号公報)を用いて検出することができ、また、反応終了後の反応液をそのままアガロースゲル電気泳動にかけても容易に検出できる。アガロースゲル電気泳動では、LAMP増幅産物は、塩基長の異なる多数のバンドがラダー(はしご)状に検出される。また、LAMP法では核酸の合成により基質が大量に消費され、副産物であるピロリン酸イオンが、共存するマグネシウムイオンと反応してピロリン酸マグネシウムとなり、反応液が肉眼でも確認できる程に白濁する。したがって、この白濁を、反応終了後あるいは反応中の濁度上昇を経時的に光学的に観察できる測定機器、例えば400nmの吸光度変化を通常の分光光度計を用いて確認することで、核酸増幅反応を検出することも可能である(国際公開第01/83817号パンフレット)。
本発明のプライマーを用いて核酸増幅の検出を行う際に必要な各種の試薬類は、あらかじめパッケージングしてキット化する事ができる。具体的には、本発明のプライマーあるいはループプライマーとして必要な各種のオリゴヌクレオチド、核酸合成の基質となる4種類のdNTPs、核酸合成を行うDNAポリメラーゼ、逆転写活性を持つ酵素、酵素反応に好適な条件を与える緩衝液や塩類、酵素や鋳型を安定化する保護剤、さらに必要に応じて反応生成物の検出に必要な試薬類がキットとして提供される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1:H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの反応性の確認
プライマーの反応性の確認を以下の方法で行った。LAMP法により核酸の増幅を行うための反応溶液の組成は以下の通りである。なお、プライマーの合成はQIAGEN社に依頼し、OPC(逆相カラムカートリッジ)精製したものを使用した。
20mM Tris−HCl pH8.8
10mM KCl
8mM MgSO
1.4mM dNTPs
10mM (NHSO
0.8M Betaine(SIGMA)
0.1% Tween20
1.6μM FIP
1.6μM BIP
0.2μM F3
0.2μM B3
0.8μM LF
0.8μM LB
AMV Reverse Transcriptase 2U(Finnzyme)
Bst DNA polymerase 16U(NEB)
上記反応溶液に、H5型プラスミドDNA(HK/213/03;国立感染症研究所から供与)を10コピー加えて、62.5℃で60分間RT−LAMP反応を行った。リアルタイム濁度測定装置LA−320C(栄研化学)を用いて、リアルタイムに反応を検出した。その結果、4つのプライマーセット(プライマーセットA、B、C及びD)について増幅が確認された。
さらに、その4セットについて、培養ウイルスであるNew Caledonia(H1N1)及びPanama(H3N2)から抽出したRNAを鋳型に使って特異性試験を行った。図1は、特異性試験の結果を表すグラフである。図1に示したように、いずれのプライマーセットを用いた場合も、H1型及びH3型の増幅は確認されなかった。以上の結果から、いずれのプライマーセットも、H5型に対する特異性が高いことが明らかとなった。
次に、培養ウイルスであるVetnam/JP1203/04(H5N1)から抽出したRNAを使って、感度試験を行った。抽出RNAは鋳型量が不明であるため、RNasefreeの滅菌水で10〜10倍希釈したものを鋳型サンプルとして用いた。図2は、感度試験の結果を表すグラフである。プライマーセットAを用いた場合、10倍希釈したサンプルでも増幅が確認されており、最も高感度であることが明らかとなった。
実施例2:H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットで増幅した産物の確認
プライマーセットAで増幅したLAMP産物について、電気泳動及び制限酵素DdeIでの確認を行った。図3は、電気泳動の結果を表す図である。図3のレーン2から明らかなように、LAMP産物特有のラダーパターンが確認された。また、DdeIで処理したサンプル(レーン3)では、消化が確認された。以上の結果から、標的配列が特異的に増幅されていることが明らかとなった。
実施例3:H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの評価(交差性試験)
ヒトインフルエンザウイルスのA/New Caledonia/20/99(H1N1)、A/Panama/2007/99(H3N2)、B/Shangdong/07/97及びB/Shanghai/361/2002並びにトリインフルエンザウイルスH1〜H15(H5を除く)の合計18種類をサンプルとした。それぞれ、培養ウイルスからQIAampViral RNA Kit(QIAGEN社)を用いてRNAの抽出を行い、5μLの抽出液をRT−LAMP反応(プライマーセットAをプライマーとして用いた)に用いた。
図4(a)及び(b)から分かるように、RT−LAMP法ではいずれのサンプルにおいても増幅が認められなかった。したがって、RT−LAMP法は特異性が高いことが明らかとなった。
実施例4:H5型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの評価(感度試験)
2004年に山口県で感染が確認されたトリインフルエンザH5型株(CH/Yamaguchi7/04)及び2004年にベトナムで感染が確認されたH5型株(VN/JP1203/04)を鋳型サンプルとして用いた。それぞれ、培養ウイルスから抽出したRNAをRNasefreeの滅菌水で段階希釈(10〜10)を行い、RT−PCR法には10μL、RT−LAMP法(プライマーセットAをプライマーとして用いた)には5μLの希釈液を使用した。
RT−PCR法は、国立感染症研究所の感染症情報センターのウェブサイトに掲載されている条件を修正して行った。すなわち、市販のキット(TaKaRa One Step RNA PCR Kit (AMV))を使用し、50℃30分で逆転写反応を行い、94℃で2分間処理した後、94℃1分、45℃1分、72℃1分のサイクルを30回繰り返し、さらに72℃で10分間伸長反応を行い、4℃で保存した。
RT−PCR法に用いたプライマー及び反応溶液の組成は以下の通りである。
プライマー(PCR産物の長さ:708bp)
H5 515f: 5'-CATACCCAACAATAAAGAGG-3' (配列番号46)
H5 1220r: 5'-GTGTTCATTTTGTTAATGAT-3' (配列番号47)
反応溶液
RNA抽出液 10μL
10×One Step RNA PCR Buffer 5μL
10mM dNTPs 5μL
25mM MgCl 10μL
RNase Inhibitor 1μL
AMV RTase 1μL
AMV−Optimized Taq 1μL
H5 515f(10μM) 2μL
H5 1220r(10μM) 2μL
RNase Free滅菌水 適宜添加して反応液を50μLに調整
RT−PCR法及びRT−LAMP法による増幅の結果を表1にまとめた。表1中、RT−LAMP法の欄には増幅が確認されたサンプルの割合を示した。また、RT−PCRにおける増幅は電気泳動の結果を目視により確認した(表1中、○は増幅が検出できたことを表し、×は増幅が検出できなかったことを表す)。
Figure 2011167207
RT−LAMP法とRT−PCR法とを比較した場合、いずれの株でも、RT−LAMP法の方が10〜100倍感度が高かった。
実施例5:H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの反応性の確認
プライマーセットEの反応性の確認を以下の方法で行った。LAMP法により核酸の増幅を行うための反応溶液の組成は以下の通りである。なお、プライマーの合成はQIAGEN社に依頼し、OPC(逆相カラムカートリッジ)精製したものを使用した。
20mM Tris−HCl pH8.8
10mM KCl
8mM MgSO
1.4mM dNTPs
10mM (NHSO
0.8M Betaine(SIGMA)
0.1% Tween20
1.6μM FIP
1.6μM BIP
0.2μM F3
0.2μM B3
0.8μM LF
0.8μM LB
AMV Reverse Transcriptase 2U(Finnzyme)
Bst DNA polymerase 16U(NEB)
A/Netherlands/219/2003(H7N7)(オランダで死亡例が出た際に分離された株)の塩基配列(配列番号48に示す塩基配列を含む断片)をクローニングベクターに組み込み、転写反応によりRNAを調製した。調製したRNAを250、100又は50コピー/アッセイとなるように上記反応溶液に加え、62.5℃で35分間、リアルタイム濁度測定装置LA−200(テラメックス)を用いて、増幅反応及び検出を行った。
RNAの添加量が250、100及び50コピー/アッセイの場合並びに陰性対照のリアルタイム検出の結果を図5に示した。この結果より50コピー/アッセイまで検出されることが分かった。
実施例6:H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットで増幅した産物の確認
プライマーセットEで増幅したLAMP産物について、電気泳動及び制限酵素PstIでの確認を行った。図6は、電気泳動の結果を表す図である。Mは100bpのラダーマーカーを表し、レーン1は未処理のLAMP産物のサンプルであり、レーン2はLAMP産物をPstIで消化したサンプルである。図6のレーン1から明らかなように、LAMP産物特有のラダーパターンが確認された。また、PstIで処理したサンプル(レーン2)では、消化が確認された。以上の結果から、標的配列が特異的に増幅されていることが明らかとなった。
実施例7:H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの評価(交差性試験)
ヒトインフルエンザウイルスのA/New Caledonia/20/99(H1N1)、A/Panama/2007/99(H3N2)、B/Shangdong/07/97及びB/Shanghai/361/2002並びにトリインフルエンザウイルスH1〜H15(H7を除く)の合計18種類をサンプルとし、プライマーの特異性を調べた。それぞれ、培養ウイルスからQIAampViral RNA Kit(QIAGEN社)を用いてRNAの抽出を行い、100倍希釈した抽出RNAをRT−LAMP反応に用いた。なお、陽性対照(PC)には実施例5で調製したRNAを用い、陰性対照には蒸留水を用いた。
図7から分かるように、いずれのサンプルにおいても増幅が認められなかった。したがって、本発明のプライマーセットは特異性が高いことが明らかとなった。
実施例8:H7型トリインフルエンザウイルス用プライマーセットの評価(様々な株に対する反応性)
4種類のH7型トリインフルエンザウイルスゲノムを鋳型サンプルとして用いて、各ウイルスに対する感度を調べた。それぞれ、培養ウイルスから抽出したRNAをRNase freeの滅菌水で段階希釈(10〜10)を行い、5μLの希釈液を使用した。
各ウイルスゲノムを鋳型サンプルとした場合のリアルタイム検出の結果を図8及び9に示す。A/Netherlands/219/2003(H7N7)及びA/Netherlands/33/2003(H7N7)については、10希釈まで検出でき(図8を参照)、A/mallard/Netherlands/12/00(H7N3)及びA/wigeon/Osaka/1/2001(H7N7)については、10希釈まで検出できた(図9を参照)。以上より本発明のプライマーセットは、上記4種類の株に反応することが分かった。
本発明によれば、H5型又はH7型トリインフルエンザウイルスを高感度かつ迅速に検出することができる。

Claims (6)

  1. 以下の塩基配列(a)及び(b)から成るインナープライマーセット、並びに、以下の塩基配列(c)及び(d)から成るアウタープライマーセット、を備えることを特徴とするオリゴヌクレオチドプライマーセット。
    (a)5’−(配列番号49の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号50の塩基配列)−3’。
    (b)5’−(配列番号52の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号53の塩基配列に相補的な塩基配列)−3’。
    (c)配列番号51の塩基配列。
    (d)配列番号57の塩基配列。
  2. (i)配列番号55及び配列番号56の塩基配列から成るインナープライマーセット、並びに、(ii)配列番号51及び配列番号57の塩基配列から成るアウタープライマーセット、を備えることを特徴とするオリゴヌクレオチドプライマーセット。
  3. (i)配列番号55及び配列番号56の塩基配列から成るインナープライマーセット、(ii)配列番号51及び配列番号57の塩基配列から成るアウタープライマーセット、並びに、(iii)配列番号58及び配列番号59の塩基配列から成るループプライマーセット、を備えることを特徴とするオリゴヌクレオチドプライマーセット。
  4. 請求項1〜3記載のオリゴヌクレオチドプライマーセットを用いて、H7型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行い、該増幅反応がLAMP法であることを特徴とするH7型トリインフルエンザウイルスの検出方法。
  5. 請求項1〜3記載のオリゴヌクレオチドプライマーセットを用いてH7型トリインフルエンザウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、H7型トリインフルエンザウイルス感染の有無を判断することを特徴とするインフルエンザの判断方法。
  6. インフルエンザを診断するための、請求項1〜3記載のオリゴヌクレオチドプライマーセットを含むことを特徴とするキット。
JP2011125507A 2004-11-01 2011-06-03 H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法 Active JP5337944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011125507A JP5337944B2 (ja) 2004-11-01 2011-06-03 H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004318214 2004-11-01
JP2004318214 2004-11-01
JP2005148487 2005-05-20
JP2005148487 2005-05-20
JP2011125507A JP5337944B2 (ja) 2004-11-01 2011-06-03 H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006543218A Division JP4786548B2 (ja) 2004-11-01 2005-10-26 H5型トリインフルエンザウイルスの検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011167207A true JP2011167207A (ja) 2011-09-01
JP5337944B2 JP5337944B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=36319073

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006543218A Active JP4786548B2 (ja) 2004-11-01 2005-10-26 H5型トリインフルエンザウイルスの検出方法
JP2011125507A Active JP5337944B2 (ja) 2004-11-01 2011-06-03 H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006543218A Active JP4786548B2 (ja) 2004-11-01 2005-10-26 H5型トリインフルエンザウイルスの検出方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US8043813B2 (ja)
EP (2) EP2388340B1 (ja)
JP (2) JP4786548B2 (ja)
AT (1) ATE552353T1 (ja)
ES (1) ES2382446T3 (ja)
HK (1) HK1110348A1 (ja)
WO (1) WO2006049061A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019156747A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 住友ゴム工業株式会社 ヘテロ原子含有芳香族ビニル化合物の製造方法

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7465456B2 (en) 2002-04-26 2008-12-16 Medimmune, Llc Multi plasmid system for the production of influenza virus
KR101229202B1 (ko) 2002-04-26 2013-02-01 메디뮨 엘엘씨 인플루엔자 바이러스의 생산을 위한 다중 플라스미드 시스템
CA2529647C (en) 2003-06-16 2013-08-13 Medimmune Vaccines, Inc. Influenza hemagglutinin and neuraminidase variants
JP4771959B2 (ja) 2003-12-23 2011-09-14 メディミューン,エルエルシー インフルエンザウイルス作製のための多重プラスミド系
EP1771552B1 (en) 2004-05-25 2012-08-01 MedImmune Vaccines, Inc. Influenza hemagglutinin and neuraminidase variants
EP2441471B1 (en) 2005-03-08 2014-10-08 MedImmune, LLC Reassortant influenza viruses
GB2432419A (en) * 2005-11-16 2007-05-23 Agency Science Tech & Res Influenza A virus detection method
CN104278014A (zh) 2006-08-09 2015-01-14 米迪缪尼有限公司 流感血凝素和神经氨酸酶变体
CN101016570B (zh) * 2007-02-13 2011-08-31 厦门大学 H5亚型禽流感病毒核酸检测方法及其试剂盒
US8673613B2 (en) 2007-06-18 2014-03-18 Medimmune, Llc Influenza B viruses having alterations in the hemaglutinin polypeptide
WO2009091501A1 (en) * 2008-01-18 2009-07-23 Response Biomedical Corporation Heated assays for influenza
EP2318043A4 (en) 2008-07-11 2012-01-25 Medimmune Llc INFLUENZA HEMAGGLUTININE AND NEURAMINIDASE VARIANTS
US8613935B2 (en) 2009-02-12 2013-12-24 Medimmune, Llc Influenza hemagglutinin and neuraminidase variants
WO2011058580A1 (en) * 2009-11-12 2011-05-19 Defence Research & Development Organisation Oligonucleotides and process for detection of swine flu virus
CN101864498B (zh) * 2010-04-13 2012-10-03 上海国际旅行卫生保健中心 一种禽流感h5n1病毒的恒温扩增检测试剂盒
CN102337353A (zh) * 2011-08-31 2012-02-01 中国农业科学院哈尔滨兽医研究所 用于h5亚型禽流感病毒检测的rt-lamp引物组、检测方法及应用
CN103320532B (zh) * 2013-06-09 2015-03-25 中国人民解放军第四军医大学 H7n9亚型禽流感病毒快速检测引物组及其用途
CN103320544B (zh) * 2013-07-12 2015-01-14 中国人民解放军南京军区军事医学研究所 用于以rt-lamp法检测h7n9禽流感病毒的引物、试剂盒、检测方法
WO2015061475A2 (en) 2013-10-22 2015-04-30 THE GOVERNMENT OF THE USA as represented by THE SECRETARY OF THE DEPARTMENT OF HEATLH AND HUMAN SERV Compositions and methods for detection and discrimination of influenza viruses
CN103614490B (zh) * 2013-10-22 2016-03-30 山东省农业科学院家禽研究所 一种基于rt-lamp检测h4亚型禽流感病毒的试剂盒
CN104694554A (zh) * 2015-02-16 2015-06-10 武汉思齐源生物科技有限公司 一种分离的禽流感病毒h7基因核酸序列
KR101652806B1 (ko) 2015-08-21 2016-09-01 주식회사 엠모니터 Lamp를 이용한 인플루엔자 검출용 프라이머 및 그 용도
CN110551850A (zh) * 2019-09-02 2019-12-10 拱北海关技术中心 用于检测高致病性h7n9禽流感病毒的rt-lamp引物及方法
US20240279750A1 (en) 2020-05-05 2024-08-22 Genomtec Sa Diagnostic Primers, Kits and Methods for Viral Detection

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004509648A (ja) * 2000-10-05 2004-04-02 ホンコン ディーエヌエー チップス リミティド 非病原性又は病原性インフルエンザaサブタイプh5ウイルス検出キット

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6420304A (en) 1987-07-15 1989-01-24 Kuraray Co Glove for sports
EP1873260B1 (en) * 1998-11-09 2009-03-18 Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha Process for synthesizing nucleic acid
JP4437856B2 (ja) 2000-02-29 2010-03-24 栄研化学株式会社 同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法
EP1306447B1 (en) 2000-05-01 2006-05-10 Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha Method for detecting product of nucleic acid synthesizing reaction
ES2390242T3 (es) 2000-09-19 2012-11-07 Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha Procedimiento para sintetizar polinucleótidos
ATE383441T1 (de) 2001-11-09 2008-01-15 Hong Kong Dna Chips Ltd Verfahren zur detektion von nukleinsäure- zielmolekülen bei dem enzym verbundenen sonde einfangtest sowie geeignetes testsystem
EP1771552B1 (en) * 2004-05-25 2012-08-01 MedImmune Vaccines, Inc. Influenza hemagglutinin and neuraminidase variants

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004509648A (ja) * 2000-10-05 2004-04-02 ホンコン ディーエヌエー チップス リミティド 非病原性又は病原性インフルエンザaサブタイプh5ウイルス検出キット

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013029480; Arch. Virol., 2001, Vol.146, p.87-97 *
JPN6013029481; J. Virol., 2002, Vol.76, No.1, p.118-126 *
JPN6013029483; Biochem. Biophys. Res. Commun., 2004.01, Vol.313, No.2, p.336-342 *
JPN6013029484; J. Clin. Microbiol., 2004.05, Vol.42, No.5, p.1956-1961 *
JPN6013029487; J. Clin. Microbiol., 2004.03, Vol.42, No.3, p.1348-1352 *
JPN6013029489; J. Clin. Microbiol., 2004.01, Vol.42, No.1, p.257-263 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019156747A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 住友ゴム工業株式会社 ヘテロ原子含有芳香族ビニル化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
HK1110348A1 (en) 2008-07-11
EP1826269B1 (en) 2012-04-04
US8389221B2 (en) 2013-03-05
EP2388340B1 (en) 2013-04-03
US8043813B2 (en) 2011-10-25
US20120100527A1 (en) 2012-04-26
WO2006049061A1 (ja) 2006-05-11
ATE552353T1 (de) 2012-04-15
JP5337944B2 (ja) 2013-11-06
JP4786548B2 (ja) 2011-10-05
EP1826269A4 (en) 2009-08-12
JPWO2006049061A1 (ja) 2008-05-29
ES2382446T3 (es) 2012-06-08
US20090317795A1 (en) 2009-12-24
EP2388340A1 (en) 2011-11-23
EP1826269A1 (en) 2007-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5337944B2 (ja) H7型トリインフルエンザウイルスの検出方法
JP6254085B2 (ja) 核酸プローブ及びビーズサブセットを用いて呼吸器病原体を検出する組成物及び方法
US7595163B2 (en) Method for detecting SARS coronavirus
JP5934162B2 (ja) インフルエンザbウイルスを検出するための配列および方法
JP2009535068A (ja) ヒトインフルエンザウイルスおよびトリインフルエンザウイルスを検出するための核酸プライマーおよびプローブ
JP2001512701A (ja) Hiv−1の全てのサブタイプを増幅及び検出するためにプライマー及びプローブとして使用できる核酸配列
WO2018042598A1 (ja) ジカウイルス検出用プライマーセット
CZ20033516A3 (cs) Diagnostické zkoušky pro parvovirus B19
JP2023516472A (ja) 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(sars-cov-2)、インフルエンザa及びインフルエンザbを検出するための組成物及び方法
JP2006523460A (ja) 試料中のsarsコロナウイルスの存在を決定するための組成物および方法
KR102435209B1 (ko) 인플루엔자 a형 및 b형 바이러스와 제2형 중증급성호흡기증후군 코로나바이러스를 구별하여 동시에 검출하기 위한 조성물 및 이를 이용한 검출 방법
JP2007000040A (ja) B型肝炎ウイルスの検出方法
KR101310873B1 (ko) A형 인플루엔자 바이러스 검출용 프라이머 세트, 상기 프라이머 세트를 포함하는 a형 인플루엔자 바이러스 검출용 조성물 및 키트, 및 이를 이용한 a형 인플루엔자 바이러스 검출 방법
CN115989323A (zh) 检测SARS-CoV-2感染的方法
JP2011078389A (ja) サポウイルスrnaの検出方法および検出試薬
JP2002355098A (ja) B型肝炎ウイルスの遺伝子型分類方法並びにそのためのプライマー及びプローブ
WO2008000023A1 (en) Detection of influenza virus
CN101052720B (zh) H5型或h7型禽流感病毒的检测方法
WO2007069331A1 (ja) ヒト免疫不全ウイルス1型の検出方法
KR101809721B1 (ko) 조류 인플루엔자 바이러스 헤마글루티닌 아형 검출용 프라이머 및 이의 용도
JP2022114682A (ja) 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAを検出する方法及び試薬
Kabir Evaluation and adaptation of molecular approaches for detection and characterization of viruses of the respiratory tract
KR20210054417A (ko) H5 및 h7 아형 조류인플루엔자 바이러스 동시 검출 실시간 유전자 진단키트
JP2002153289A (ja) ジェノグループii型小型球形ウイルスを特徴づける塩基配列および検出のためのオリゴヌクレオチド
JP2005080507A (ja) ウエストナイルウイルスの検出法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5337944

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250